JPH0731463Y2 - 照明器具の保護カバー - Google Patents
照明器具の保護カバーInfo
- Publication number
- JPH0731463Y2 JPH0731463Y2 JP3293790U JP3293790U JPH0731463Y2 JP H0731463 Y2 JPH0731463 Y2 JP H0731463Y2 JP 3293790 U JP3293790 U JP 3293790U JP 3293790 U JP3293790 U JP 3293790U JP H0731463 Y2 JPH0731463 Y2 JP H0731463Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- protective cover
- coating
- glass
- coating composition
- lighting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Paints Or Removers (AREA)
- Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は照明器具の保護カバーに係り、特に紫外線をカ
ットすることのできる保護カバーの改良に関する。
ットすることのできる保護カバーの改良に関する。
各種照明器具の光源から照射される光線の中には紫外線
が含まれており、この紫外線が被照射物の変色や変質等
を招くといった問題がある。特に最近における店舗の照
明では、照明による装飾効果を狙って高輝度のメタルハ
ライドランプやハロゲンランプ等が多数使用されている
ため、照明器具からの紫外線の量も多く、これをどのよ
うにしてカットするかが重要な課題となっている。
が含まれており、この紫外線が被照射物の変色や変質等
を招くといった問題がある。特に最近における店舗の照
明では、照明による装飾効果を狙って高輝度のメタルハ
ライドランプやハロゲンランプ等が多数使用されている
ため、照明器具からの紫外線の量も多く、これをどのよ
うにしてカットするかが重要な課題となっている。
そこで、最近では照明器具の保護カバーに紫外線の吸収
効果を持たせたものが出てきている。これは例えば、保
護カバーに用いるガラス組成に酸化セレンや酸化チタン
を含ませて紫外線吸収ガラスとしたものや、保護ガラス
の表面に酸化チタンや酸化珪素の多層干渉膜をコーティ
ングしたものである。
効果を持たせたものが出てきている。これは例えば、保
護カバーに用いるガラス組成に酸化セレンや酸化チタン
を含ませて紫外線吸収ガラスとしたものや、保護ガラス
の表面に酸化チタンや酸化珪素の多層干渉膜をコーティ
ングしたものである。
しかしながら、上記従来のようにガラス自体に紫外線吸
収性能を付与する方法では、ガラス製造時にガラス自体
の組成を変える必要があるために、手間が掛りコスト高
になってしまうほか、ガラス組成が均一にできてないと
紫外線吸収効果も充分とならず、また可視光の一部もカ
ットしてしまうなどの問題があった。
収性能を付与する方法では、ガラス製造時にガラス自体
の組成を変える必要があるために、手間が掛りコスト高
になってしまうほか、ガラス組成が均一にできてないと
紫外線吸収効果も充分とならず、また可視光の一部もカ
ットしてしまうなどの問題があった。
また、ガラス表面に多層干渉膜をコーティングする方法
では、電子ビーム加熱などによって各層ごとに蒸着しな
ければならないために、手間が掛りコスト高になってし
まうほか処理できる形状にも制限があった。更に、各層
の膜厚コントロールも難しいため、紫外線吸収効果も充
分とはいえず、可視光の一部もカットしてしまうなどの
問題があった。
では、電子ビーム加熱などによって各層ごとに蒸着しな
ければならないために、手間が掛りコスト高になってし
まうほか処理できる形状にも制限があった。更に、各層
の膜厚コントロールも難しいため、紫外線吸収効果も充
分とはいえず、可視光の一部もカットしてしまうなどの
問題があった。
そのため、このような従来の保護カバーを照明器具に用
いた場合、紫外線を十分にカットできないことから被照
明物の変色等を確実に防止できなかったり、また可視光
の一部がカットされてしまうことから照度が低下して演
出効果が落ちてしまったり、更にはコスト高であること
から特殊な用途に限定されてしまうなどの問題があっ
た。
いた場合、紫外線を十分にカットできないことから被照
明物の変色等を確実に防止できなかったり、また可視光
の一部がカットされてしまうことから照度が低下して演
出効果が落ちてしまったり、更にはコスト高であること
から特殊な用途に限定されてしまうなどの問題があっ
た。
そこで本考案の技術的課題は、紫外線の吸収が十分に行
なわれ、かつ照度の低下を生じさせず安価に製造できる
照明器具の保護カバーを提供する点にある。
なわれ、かつ照度の低下を生じさせず安価に製造できる
照明器具の保護カバーを提供する点にある。
本考案は上記技術的課題を解決するために、光源の前面
又は周囲を覆う照明器具の保護カバーの少なくとも片面
に、酸化亜鉛を主剤とする塗料組成物を塗布したことを
手段としている。
又は周囲を覆う照明器具の保護カバーの少なくとも片面
に、酸化亜鉛を主剤とする塗料組成物を塗布したことを
手段としている。
本考案に使用される塗料組成物は、例えば粒径が0.1μ
m以下の酸化亜鉛粉末、好ましくは酸化亜鉛粉末の9割
を粒径0.005〜0.05μmの超微粒子として結合剤中に分
散させたものである。酸化亜鉛粉末を微小粉末とした場
合、紫外線を幅広く吸収する一方、可視光の全波長域で
高い透過率を示す。
m以下の酸化亜鉛粉末、好ましくは酸化亜鉛粉末の9割
を粒径0.005〜0.05μmの超微粒子として結合剤中に分
散させたものである。酸化亜鉛粉末を微小粉末とした場
合、紫外線を幅広く吸収する一方、可視光の全波長域で
高い透過率を示す。
結合剤は、塗料として用いたときに優れた耐熱性と耐候
性を有すると共に、被塗物に対して透明の被膜を形成
し、かつ優れた密着性を備えたものでなければならず、
また結合剤自身も紫外線によって劣化してしまうような
ものであってはならない。このような条件を満足するも
のとして、例えば熱硬化アクリル樹脂、フッ素樹脂、シ
リコーン樹脂、けい酸ソーダのようなアルカリシリケー
ト、シリカゾルやアルミナゾルのような無機コロイド、
テトラエトキシシランのようなアルキルシリケート、リ
ン酸アルミニウムのようなリン酸塩、金属アルコキシ
ド、アルミニウムキシレート、酢酸スズ及び金属セッケ
ンのような有機金属化合物が結合剤として使われる。
性を有すると共に、被塗物に対して透明の被膜を形成
し、かつ優れた密着性を備えたものでなければならず、
また結合剤自身も紫外線によって劣化してしまうような
ものであってはならない。このような条件を満足するも
のとして、例えば熱硬化アクリル樹脂、フッ素樹脂、シ
リコーン樹脂、けい酸ソーダのようなアルカリシリケー
ト、シリカゾルやアルミナゾルのような無機コロイド、
テトラエトキシシランのようなアルキルシリケート、リ
ン酸アルミニウムのようなリン酸塩、金属アルコキシ
ド、アルミニウムキシレート、酢酸スズ及び金属セッケ
ンのような有機金属化合物が結合剤として使われる。
結合剤中へ酸化亜鉛粉末を分散することで塗料組成物が
できるが、分散方法および酸化亜鉛粉末と結合剤との比
率は、一般的な塗料のものをそのまま適用できる。例え
ば、結合剤としてのテトラエトキシシランの加水分解液
を結合剤とし、これの100重量部に平均粒径0.01μm以
下の酸化亜鉛粉末6重量部を分散させることで塗料組成
物を得ることができる。
できるが、分散方法および酸化亜鉛粉末と結合剤との比
率は、一般的な塗料のものをそのまま適用できる。例え
ば、結合剤としてのテトラエトキシシランの加水分解液
を結合剤とし、これの100重量部に平均粒径0.01μm以
下の酸化亜鉛粉末6重量部を分散させることで塗料組成
物を得ることができる。
照明器具の保護カバーは、ガラスまたはプラスチック製
のものであり、透明または半透明なものに限らず不透明
なものも使用できる。また保護カバーの形状には限定さ
れない。更には照明器具の種類や使用される光源の種類
にも限定されない。
のものであり、透明または半透明なものに限らず不透明
なものも使用できる。また保護カバーの形状には限定さ
れない。更には照明器具の種類や使用される光源の種類
にも限定されない。
保護カバーに上記の塗料組成物を塗布する方法は特に限
定されるものではないが、平板状の保護カバーの場合に
はスピンコート、ディップコート、ロールコート、スプ
レコートなどが適当であり、また平板状以外のものには
ディップコート、スプレコートなどが最適である。
定されるものではないが、平板状の保護カバーの場合に
はスピンコート、ディップコート、ロールコート、スプ
レコートなどが適当であり、また平板状以外のものには
ディップコート、スプレコートなどが最適である。
以下本考案の実施例を説明する。
〔実施例−1〕 この実施例は、第1図に示したように天井1から吊るし
た高輝度照明器具2での実験である。光源にメタルハラ
イドランプ3を使用し、その周囲を反射笠4で覆い、ま
た前面を前述した塗料組成物がガラスの外面に塗布され
た保護カバー5で覆ったときの分光スペクトルを調べ
た。
た高輝度照明器具2での実験である。光源にメタルハラ
イドランプ3を使用し、その周囲を反射笠4で覆い、ま
た前面を前述した塗料組成物がガラスの外面に塗布され
た保護カバー5で覆ったときの分光スペクトルを調べ
た。
比較例として、同じ照明器具を用い保護ガラスだけ塗料
を塗布してないものを用いた時の分光スペクトルを調べ
た。両者の分光スペクトルを第2図に示す。
を塗布してないものを用いた時の分光スペクトルを調べ
た。両者の分光スペクトルを第2図に示す。
〔実施例−2〕 この実施例は第3図に示したように、天井1にブラケッ
ト6で保持したスポットライト7での実験である。光源
にはハロゲンランプ8を用い、その前面をガラスの両面
に前述の塗料組成物がティッピングによりコーティング
された保護カバー9で覆ったときの分光スペクトルを調
べた。この分光スペクトルを同じスポットライトで保護
カバーだけが異なる(塗料が塗布されていない)場合の
分光スペクトルと比較した。その結果を第4図に示す。
ト6で保持したスポットライト7での実験である。光源
にはハロゲンランプ8を用い、その前面をガラスの両面
に前述の塗料組成物がティッピングによりコーティング
された保護カバー9で覆ったときの分光スペクトルを調
べた。この分光スペクトルを同じスポットライトで保護
カバーだけが異なる(塗料が塗布されていない)場合の
分光スペクトルと比較した。その結果を第4図に示す。
〔実施例−3〕 この実施例は、第5図に示すように天井1に直接取付け
た蛍光灯器具10での実験である。蛍光ランプ12の全体を
覆うプラスチック製の保護カバー13には、その内面に前
述の塗料組成物がスプレ塗布してある。
た蛍光灯器具10での実験である。蛍光ランプ12の全体を
覆うプラスチック製の保護カバー13には、その内面に前
述の塗料組成物がスプレ塗布してある。
この蛍光灯器具10を用いた場合の分光スペクトルを第6
図に、従来のものと比較して示す。
図に、従来のものと比較して示す。
〔実施例−4〕 この実施例は、第7図に示すように展示ケース14等に用
いられる蛍光灯器具15での実験であり、ポリカーボネー
ト製の円筒形の保護カバー16には、その外面に前述の塗
料組成物がスプレ塗布してある。
いられる蛍光灯器具15での実験であり、ポリカーボネー
ト製の円筒形の保護カバー16には、その外面に前述の塗
料組成物がスプレ塗布してある。
この蛍光灯器具15を用いた場合の分光スペクトルは第6
図に示した実施例−3の結果と同じであった。
図に示した実施例−3の結果と同じであった。
以上説明したように、本考案に係る照明器具の保護カバ
ーによれば、光源から放射される紫外線の吸収が良好で
あると共に、可視光線については高い透過性を示すの
で、被照明物を変色や変質等劣化から十分に守ることが
できる他、照明器具の明るさを低下させず、更には製造
方法が容易であるため安価に供給できると云った効果が
ある。
ーによれば、光源から放射される紫外線の吸収が良好で
あると共に、可視光線については高い透過性を示すの
で、被照明物を変色や変質等劣化から十分に守ることが
できる他、照明器具の明るさを低下させず、更には製造
方法が容易であるため安価に供給できると云った効果が
ある。
【図面の簡単な説明】 第1図は本考案の第1実施例を示す照明器具の概略図、
第2図は第1実施例の分光スペクトルを示す図、第3図
は本考案の第2実施例を示す照明器具の概略図、第4図
は第2実施例の分光スペクトルを示す図、第5図は本考
案の第3実施例を示す照明器具の概略図、第6図は第3
実施例の分光スペクトルを示す図、第7図は本考案の第
4実施例を示す照明器具の概略図である。 2,7,10,15……照明器具 3,8,12……光源 5,9,13,16……保護カバー
第2図は第1実施例の分光スペクトルを示す図、第3図
は本考案の第2実施例を示す照明器具の概略図、第4図
は第2実施例の分光スペクトルを示す図、第5図は本考
案の第3実施例を示す照明器具の概略図、第6図は第3
実施例の分光スペクトルを示す図、第7図は本考案の第
4実施例を示す照明器具の概略図である。 2,7,10,15……照明器具 3,8,12……光源 5,9,13,16……保護カバー
Claims (1)
- 【請求項1】光源の前面又は周囲を覆う照明器具の保護
カバーにおいて、該保護カバーの少なくとも片面には酸
化亜鉛を主剤とする塗料組成物が塗布されてなる照明器
具の保護カバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3293790U JPH0731463Y2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 照明器具の保護カバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3293790U JPH0731463Y2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 照明器具の保護カバー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03124524U JPH03124524U (ja) | 1991-12-17 |
JPH0731463Y2 true JPH0731463Y2 (ja) | 1995-07-19 |
Family
ID=31536224
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3293790U Expired - Lifetime JPH0731463Y2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 照明器具の保護カバー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0731463Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4548007B2 (ja) * | 2004-06-14 | 2010-09-22 | パナソニック電工株式会社 | 照明器具 |
-
1990
- 1990-03-30 JP JP3293790U patent/JPH0731463Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03124524U (ja) | 1991-12-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |