JPH07313382A - 食品用保温器具 - Google Patents

食品用保温器具

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Publication number
JPH07313382A
JPH07313382A JP13511094A JP13511094A JPH07313382A JP H07313382 A JPH07313382 A JP H07313382A JP 13511094 A JP13511094 A JP 13511094A JP 13511094 A JP13511094 A JP 13511094A JP H07313382 A JPH07313382 A JP H07313382A
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JP
Japan
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food
temperature
polyethylene glycol
heat
polyethylene oxide
Prior art date
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Pending
Application number
JP13511094A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunichi Kato
薫一 加藤
Hiroko Taoda
宏子 垰田
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KATO KIKAI SEISAKUSHO KK
Original Assignee
KATO KIKAI SEISAKUSHO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 食べ物や飲物の温度を長時間保持することが
できる省エネルギー的で簡便で長時間繰り返し使用可能
な経済的な食品用保温器具を提供する。 【構成】 コップ、鍋、ポットなどの食品用器具10の
内部に中空部11を設け、前記中空部に、分子量が10
6から30000のポリエチレングリコール12あるい
はポリエチレンオキシドを封入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中に入れた物の温度を
長時間保持することができる食品用保温器具に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、食べ物や飲物の温度を長時間保持
するための食品用保温器具として魔法瓶やジャーがよく
知られている。これらは二重のガラス瓶の中間を真空に
し、内面に銀メッキを施すことにより、中に入れた物が
持っている熱の放出を抑えて、その温度を保持するもの
である(例えば、南本珠巳、平凡社「大百科事典」14
巻、P158(1985))。
【0003】しかしながら、前記魔法瓶などは形状が大
きくなりがちである上、重く壊れ易いなど、取り扱いが
面倒であるという問題がある。しかも、時間の経過に従
い中に入れた食べ物や飲物の温度が直線的に変化してい
くという欠点がある。つまり、時間の経過とともに暖か
いものは温度が下がり、冷たいものは温度が上昇してい
き、最適温度に長く保温することができなかった。
【0004】その上、飲食物の最適温度を長時間保持す
るために、瓶や徳利、皿などに入れた食べ物や飲物をジ
ャーに入れた場合には、前記ジャーからいちいち出し入
れするのが非常に面倒である。加えて、蓋のない容器に
入れた場合には、食品温度の急激な変化を抑えることが
できない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
み提案されたものであって、食べ物や飲物の温度を長時
間保持することができる省エネルギー的で簡便で長時間
繰り返し使用可能な経済的な食品用保温器具を提供しよ
うとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
コップ、鍋、ポットなどの食品用器具の内部に中空部を
設け、前記中空部に、分子量が106から30000の
ポリエチレングリコールあるいはポリエチレンオキシド
を封入したことを特徴とする食品用保温器具に係る。
【0007】
【作用】本発明の食品用保温器具に用いられるポリエチ
レングリコール及びポリエチレンオキシドとしては分子
量が106から30000のものが好適である。前記ポ
リエチレングリコール及びポリエチレンオキシドの分子
量が30000より大である場合、高価となり食品用保
温器具の製造コストが高くなって不経済であるだけでな
く、蓄熱量が小さくしかも劣化しやすいため実用に不向
きである。
【0008】このポリエチレングリコール及びポリエチ
レンオキシドは、その分子量によって融点が−20℃か
ら60℃の範囲にわたるため、融解−凝固の相変化を利
用して熱を蓄えることができる。そのため、食品用保温
器具に入れられる食品や飲物などの保温温度に応じて、
中空部内に封入されるポリエチレングリコールあるいは
ポリエチレンオキシドの分子量を適宜に選択することが
できる。すなわち、保温温度が−10℃程度では、分子
量が200ないし300のものが、保温温度が40℃程
度では分子量が2000から3000のものが好まし
い。また、前記範囲の分子量のものを適宜に混合しても
よい。
【0009】さらに、前記食品用保温器具の中空部に封
入されるポリエチレングリコールあるいはポリエチレン
オキシドの耐久性を一層向上させるため、前記ポリエチ
レングリコールあるいはポリエチレンオキシドに適宜量
のフェノール化合物あるいはアミン化合物のようなラジ
カル捕捉剤を添加することが好ましい。
【0010】本発明が好適に用いられる食品用保温器具
としては、コップ、グラス、タンブラー、徳利、湯呑
み、茶碗などの食事用の食器のほか、ピッチャー、水差
し、瓶、ポット、ジャブラー、パット、茶托、はかま、
グラスカバーなどの各種の食品用容器および器具や、ボ
ウル、鍋、釜、バット、スプーン、箸、串、杓子、つま
楊枝、マドラーなど公知の調理用器具など各種のものが
挙げられる。
【0011】本発明の食品用保温器具の形状は、球形、
立方体、直方体、角柱状、円柱状、円錐状、瓢箪型、ラ
グビーボール型のほか円管状や角管状などどのような形
であってもよい。また、蓋はあってもなくてもかまわな
いが、蓋付のもののほうが保温性に優れていることは言
うまでもない。
【0012】さらに、本発明の食品用保温器具の材質と
しては、内部にポリエチレングリコールあるいはポリエ
チレンオキシドを封入するための中空部を形成するに必
要な強度および密閉性を有していれば、ガラス、プラス
チック、セラミックス、金属など何でもよい。
【0013】このような、内部の中空部にポリエチレン
グリコールあるいはポリエチレンオキシドが封入された
食品用保温器具、たとえばコップや湯飲みにお酒、スー
プなどの温かい食品を入れ、前記食品用保温器具をお湯
に浸けて前記中空部内のポリエチレングリコールあるい
はポリエチレンオキシドを融解すると、前記ポリエチレ
ングリコールあるいはポリエチレンオキシドは融解熱が
蓄えられる。そして、前記食品の温度が冷めてくるにつ
れてポリエチレングリコールあるいはポリエチレンオキ
シドが徐々に凝固し、蓄えられた熱が放出される。その
ため、食品用保温器具内の食品温度を長時間保持するこ
とができる。
【0014】また、本発明の食品用保温器具をコップや
グラスに構成し、内部に水やジュースなどの冷たい食品
を入れ、前記食品用保温器具を冷蔵庫に入れると、内部
のポリエチレングリコールあるいはポリエチレンオキシ
ドが凝固して冷熱が蓄えられる。そして、食品の温度が
上がってくるにつれてポリエチレングリコールあるいは
ポリエチレンオキシドが徐々に融解してきて熱を吸収す
るため、前記食品用保温器具に入れた食品の温度が長時
間保持される。
【0015】すなわち、本発明による食品用保温器具に
所望温度の飲物や食べ物を入れ、お湯で暖めたり冷蔵庫
で冷やしたりすることによって、食品用保温器具の中空
部内に封入されたポリエチレングリコールあるいはポリ
エチレンオキシドが熱(あるいは冷熱)を蓄えて、内部
の食べ物や飲物の温度を長時間保持することができるの
である。
【0016】
【実施例】本発明の実施例の内で特に代表的なものを図
面によって説明する。図1は本発明の食品用保温器具の
一実施例を示す断面図、図2は図1に示される食品用保
温器具を用いた食品の温度変化を経時的に示すグラフ、
図3はこの発明の食品用保温器具の他の例を示す断面
図、図4は図3に示される食品用保温器具を用いた食品
の温度変化を経時的に示すグラフ、図5はさらに他の例
を示す断面図、図6はその温度変化を経時的に示すグラ
フである。
【0017】図1は本発明の食品用保温器具をはかま1
0に適用した例である。前記はかま10はプラスチック
製で内部に中空部11が形成されている。この中空部1
1には、分子量3000のポリエチレングリコール12
が封入されている。日本酒を入れた徳利13を前記はか
ま10に入れ、そのままお湯の入った鍋の中で約60℃
に加熱した。そして、前記はかま10に徳利13を入れ
たまま外に取り出し、徳利13内の日本酒の温度を経時
的に測定した。その結果、図2に示すように、徳利13
内の日本酒は飲み頃の温度で長時間保持された。
【0018】図3は本発明の他の実施例であって、ホー
ロー製の手付きコップ20の内部に中空部21を設け、
分子量500のポリエチレングリコール22を封入した
ものである。前記手付きコップ20にフルーツカクテル
23を入れて冷蔵庫で冷やした後、外に取り出しコップ
内のフルーツカクテル23の温度を経時的に測定した。
その結果、図4に示したように、フルーツカクテルの冷
たさを長時間保持することができた。
【0019】さらに、図5は本発明の他の実施例を示し
たもので、金属製スプーン30内に中空部31を設け、
前記中空部31内にラジカル捕捉剤として適宜量のフェ
ノール化合物を添加した分子量20000のポリエチレ
ンオキシド32を封入したものである。前記金属製スプ
ーン30をスープ皿に入れ、熱いコーンスープを注いだ
後、スープ皿の中のコーンスープの温度を経時的に測定
した。その結果、図6に示すように、最初にポリエチレ
ンオキシドが融解してコーンスープの熱を奪い温度を下
げ、その後、スープを飲み頃の温度で長時間保持した。
【0020】このように、本発明の食品用保温器具は食
品の適温を長時間保持することができるだけでなく、熱
すぎる飲物や食べ物、あるいは冷たすぎる飲物や食べ物
を適度な温度にし、しかもその温度を長時間保持すると
いう優れた機能を持っている。
【0021】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、本発明の
食品用保温器具は、内部に中空部を設け、前記中空部内
に、分子量が106から30000のポリエチレングリ
コールあるいはポリエチレンオキシドを封入したもので
あるから、前記ポリエチレングリコールあるいはポリエ
チレンオキシドの融解−凝固の相変化を利用して熱(あ
るいは冷熱)を蓄えて食品用保温器具内の食べ物や飲物
の温度を長時間保持することができる。そのため、省エ
ネルギー的で経済的かつ簡便で長時間繰り返し使用する
ことができ、非常に有用である。また、本発明に用いら
れるポリエチレングリコール及びポリエチレンオキシド
は、安価で無毒かつ安全で金属に対する腐食性を有しな
いという利点があり、優れた食品用保温器具を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の食品用保温器具の一実施例を示す断面
図である。
【図2】図1に示される食品用保温器具を用いた食品の
温度変化を経時的に示すグラフである。
【図3】この発明の食品用保温器具の他の例を示す断面
図である。
【図4】図3に示される食品用保温器具を用いた食品の
温度変化を経時的に示すグラフである。
【図5】さらに他の例を示す断面図である。
【図6】その温度変化を経時的に示すグラフである。
【符号の説明】
10 はかま 11 中空部 12 ポリエチレングリコール 13 徳利 20 手付きコップ 21 中空部 22 ポリエチレングリコール 30 金属製スプーン 31 中空部 32 ポリエチレングリコール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コップ、鍋、ポットなどの食品用器具の
    内部に中空部を設け、前記中空部に、分子量が106か
    ら30000のポリエチレングリコールあるいはポリエ
    チレンオキシドを封入したことを特徴とする食品用保温
    器具。
  2. 【請求項2】 ポリエチレングリコールあるいはポリエ
    チレンオキシドがラジカル捕捉剤を添加されていること
    を特徴とする請求項1記載の食品用保温器具。
  3. 【請求項3】 ラジカル捕捉剤がフェノール化合物ある
    いはアミン化合物の中から選ばれた少なくとも一種であ
    ることを特徴とする請求項2記載の食品用保温器具。
JP13511094A 1994-05-24 1994-05-24 食品用保温器具 Pending JPH07313382A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019524208A (ja) * 2016-06-30 2019-09-05 プロバルコ ベーフェーベーアーProbalco Bvba 相変化材が充填された袋を有する二重壁の食器
JP2020530822A (ja) * 2017-07-28 2020-10-29 ストラタシス リミテッド 液体材料または液体様材料を与える配合物を使用する付加製造プロセス
US11559936B2 (en) 2017-07-28 2023-01-24 Stratasys Ltd. Additive manufacturing processes employing a material featuring properties of a soft bodily tissue
US11696832B2 (en) 2017-07-28 2023-07-11 Stratasys Ltd. Method and system for fabricating object featuring properties of a hard tissue
US11801630B2 (en) 2017-07-28 2023-10-31 Stratasys Ltd. Method and system for fabricating object featuring properties of a blood vessel
US11939468B2 (en) 2017-07-28 2024-03-26 Stratasys Ltd. Formulations usable in additive manufacturing of a three-dimensional object made of a soft material

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US11801630B2 (en) 2017-07-28 2023-10-31 Stratasys Ltd. Method and system for fabricating object featuring properties of a blood vessel
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