JPH0731331B2 - 光混成集積回路 - Google Patents

光混成集積回路

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JPH0731331B2
JPH0731331B2 JP59277479A JP27747984A JPH0731331B2 JP H0731331 B2 JPH0731331 B2 JP H0731331B2 JP 59277479 A JP59277479 A JP 59277479A JP 27747984 A JP27747984 A JP 27747984A JP H0731331 B2 JPH0731331 B2 JP H0731331B2
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雅彦 藤原
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は1つの基板上に光、電子デバイス、光導波路を
集積し種々の機能を実現する光混成集積回路に関するも
のである。
(従来技術及びその問題点) 大量の情報信号を高速に処理するための超高速、大容量
の情報処理装置への要求は近年増々高まってきている。
このような情報処理装置は従来ロジック・ゲートを基本
単位とする高集積度の電気的集積回路(LSI)により実
現されていた。LSIは半導体技術や実装技術の進歩によ
り更に高密度化、高速化、高性能化が進められている。
しかしLSIでは高集積化に伴うファン・アウトの増大、
配線間の干渉等のため高性能化に限界が見えはじめてき
ている。このような問題を解決するためLSIチップ内、
チップ間、装置間の配線を光で行なうOEICの概念が提唱
されている。OEICでは光及び電気的素子を混然一体に集
積化し、高度な機能を実現することが期待できる。更に
近年の光通信システムの本格的実用化に伴い、光技術の
適用分野は多岐にわたり、光センサ、光交換機等の分野
では光信号を光のままで処理する装置も実験段階ではあ
るが実現されてきている。このような装置も性能の高度
化、安定化のためには、光集積回路化が不可欠であり将
来的には前述のOEICと共に光、電気が一体となった高度
な機能の実現へ発展するものと期待される。
個のような高度な機能を実現するための光、電気素子の
集積化の方法としては従来次の2つの方法が知られてい
る。第1の方法は発光、受光素子、高速の電子輸送素子
が実現可能なGaAs,InP系等の化合物半導体材料により完
全なモノリシックな構造を採ることである。しかしなが
らこの構造では次のような問題がある。まず、化合物半
導体材料は前述の発光、受光素子、電子輸送素子の材料
としては非常に優れているが光の制御、スイッチングに
必要な電気光学効果、音響光学効果等は非常に小さく実
用的なデバイスは得られない。また各機能部分を結ぶた
めの光導波路を化合物半導体材料により実現すると一般
に光の吸収が大きくなるという問題がある。更にはGaA
s,InP等の基板はSiに比べまだその特性が充分に安定化
されておらず高価であるという問題もある。これに対し
て従来知られている第2の方法はSi,サファイア等の基
板上に実現すべき機能にふさわしい異なる材料を部分
的、選択的に成長する謂ゆるヘテロ成長を利用するもの
である。ヘテロ成長に関しては従来種々の報告がある。
例えば雑誌ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アブライ
ド・フィジクス(Japanese Journal of Applied Physic
s)22巻、1983年、頁L450〜L451に掲載のシノダ(Y.Shi
noda)他による論文ではSi基板上にGe/W/SiO2を介して
成長したGaAsホモ接合多層構造によりLEDを製作した例
が報告されている。また雑誌アプライド・フィジクス・
レターズ(Applied Physics Letters)45巻、1984年頁3
09〜311に掲載のウィンドホーン(T.H.Windhorn)他に
よる論文ではGeをコートしたSi基板上に分子線エピタキ
シャル(MBE)法によりAlGaAs系ダブルヘテロ構造によ
り半導体レーザを製作し、低温でのパルス発振を得たこ
とが報告されている。更に、雑誌アプライド・フィジク
スレターズ(Applied Physics Letters)45巻、1984年
頁535〜536に掲載のツァウ(B.Y.Tsaur)他による論文
ではSi基板上にAlGaAs,GaAsをMBEにより直接成長したと
報告されている。しかしながらこれらの報告例ではSi基
板上への化合物半導体材料を成長しただけで光混成集積
回路の実現に不可欠な低損失光導波路材料、光制御素子
材料である誘電体、強誘電体膜の形成については試みら
れていない。従ってこれらの従来技術により種々の機能
の光混成集積回路を実現することは難しい。
(発明の目的) 本発明の目的は上述の問題を除去し実現すべき機能に適
した材料による機能素子を1つの基板上に集積化するこ
とができ、従って非常に多機能、高性能かつ安価な光混
成集積回路を提供することにある。
(発明の構成) 上記目的を達成するために、本発明は、Si単結晶基板上
に、MgAl2O4エピタキシャル膜、又はMgAl2O4エピタキシ
ャル膜上のMgOエピタキシャル膜を介して部分的に形成
された化合物半導体多層エピタキシャル構造及び誘電体
層を有し、前記化合物半導体多層エピタキシャル構造又
は前記誘電体層中に少なくとも一つの形成された信号入
出力の内の少なくとも一つを光信号の入出力光信号を導
波するために前記化合物半導体多層エピタキシャル構造
又は前記誘電体層中に少なくとも一つ以上形成された光
導波路とを設けたものである。
本発明は同一出願人による特願昭59-17358(特開昭60-1
61635)(発明者三上)で提案されているSi単結晶基板
上へのヘテロ成長技術を発展的に応用したものである。
同特許の中では、Si単結晶基板若しくはSiO2/Si基板上
にMgAl2O4若しくはMgO/MgAl2O4エピタキシャル膜を介し
てペログスカイト型結晶構造の誘電体層を形成した基板
が提案されている。このヘテロ成長技術を利用すれば単
結晶Si基板上に単にペログスガイト型結晶構造の誘電体
のみならずGaAlAs,InGaAsP系等の化合物半導体や、LiNb
O3等の他の結晶構造の誘電体も成長可能であることが確
認された。発光、受光素子、高速電子輸送デバイス用材
料として優れているGaAlAs,InGaAsPや、低損失光導波
路、電気光学効果を利用した光スイッチ、光変調器など
の材料として優れているLiNbO3を安価で品質の安定した
単結晶Si基板上に形成できることからこのヘテロ成長技
術を利用することにより非常に多機能、高性能かつ安価
な光混成集積回路を得ることができることになる。
以下実施例により本発明につき、詳細に説明する。
(実施例) 第1図は本発明の一実施例を示したものである。本実施
例は4チャンネルの時分割多重光信号のデータ・ステー
ションを実現した例である。高抵抗(100)Si基板1の
上にMgAl2O3エピタキシャル膜2、MgOエピタキシャル膜
3を介して部分的にLiNbO3膜4、AlGaAs多層構造5が形
成されている。LiNbO3膜4中にはチャンネル光導波路
(図中直線で表示)及びそれを用いた光分岐4a、方向性
結合器型光スイッチを集積化した1入力4出力(1×
4)光スイッチ、4b、4c、4×1光スイッチ4dが形成さ
れている。またAlGaAs多層構造5のうちには2チャンネ
ルの半導体レーザ・アンプ・アレイ5a、4チャンネルの
双安定半導体レーザアレイ5b、1×4光スイッチの4つ
の光出力を受光して電気出力として出力するOEIC5cが形
成されている。
ここで、本実施例の書込み用1×4光スイッチ4b、4cと
読出し用4×1光スイッチ4dの具体例、双安定半導体レ
ーザアレイ5bの具体例を説明する。
第3図は書込み用1×4光スイッチ4b、4c又は読出し用
4×1光スイッチ4dとして用いることができる方向性結
合形光スイッチを示す。強誘電体結晶LiNbO340上に形成
した3個の方向性結合形光スイッチ41,42,43によって構
成されている。LiNbO3結晶上にTiを拡散して光導波路を
作成し、互いに近接した光導波路上に電極を設置するこ
とによって上記方向性結合形光スイッチが得られる。光
導波路44を入力用、光導波路45、46、47、48を出力用と
するとき書込み用1×4光スイッチとして用いることが
でき、入出力を逆にしたときには読出し用4×1光スイ
ッチとして用いることができる。
第4図(a)は双安定半導体レーザアレイ5bの1エレメ
ントの具体例を示す断面図である。構造は通常用いられ
る電流注入形の半導体レーザとほぼ同じであり、例え
ば、GaAlAs/GaAsやInGaAsP/InPを材料とするダブルヘテ
ロ接合構造のレーザである。但し、電極が一様ではな
く、一部に電流の注入されない部分が存在していること
が通常の半導体レーザとは異なっている。上記電流の非
注入領域は可飽和吸収体として働くので第4図(a)の
双安定半導体レーザでは注入電流対光出力特性に双安定
特性をもたせることができる。なお、電極を不均一にす
るかわりに、発光領域である活性層の部分に不均一性を
もたせ、一部に可飽和吸収領域を設置することにより同
様な双安定特性を持たせることができる。これらの双安
定半導体レーザでは注入電流iを適当に選ぶことによっ
て、外部からの注入光に対する出射光の特性にも双安定
特性が得られる。このような双安定半導体レーザの詳細
は文献エレクトロニクス・レターズ(Electronics Lett
ers)第17巻,1981年,741ページと昭和57年度電子通信学
会光・電波部門全国大会講演論文集(分冊2)272番に
述べられている。
第4図(b)、(c)、(d)は前記第4図(a)の双
安定半導体レーザの動作を説明するための図である。第
4図(b)は入射光量Pin=0とした時の注入電流iと
出射光量Poutの関係を示す図である。すなわち注入電流
iをi0から増加させたときにはi=iaで急激に出射光量
Poutが増加し、逆に注入電流iをitから減少させた場合
には出射光量Poutはi=icで急激に減少するようなヒス
テリミス特性を示しi=ibにおいて出射光量P0およびP1
の2つの安定点AおよびBを有する。第4図(c)は第
4図(b)において注入電流i=ibとした時の入射光量
Pinと出射光量Poutの関係を示す図である。すなわち出
射光量Pout=P0の第1の安定点Aにある時に入射光量Pi
nを0から増加させた場合は出射光量PoutはPin=Paで急
激に増加し以降入射光量Pin=Ptから減少させた場合に
は出射光量Poutはほとんど減少せずに出射光量Pout=P1
の第2の安定点Bに移る。第4図(c)における点A、
Bはそれぞれ第4図(b)における点A,Bと同一の点を
表わす。第4図(d)は注入電流iおよび入射光Pinに
対する双安定半導体レーザの動作を表にして示したもの
である。注入電流iがibで入射光Pinが0である場合に
は双安定半導体レーザは前に書き込まれたデータに応じ
て第4図(b)における2つの安定点A、Bのいずれか
一方に位置し、出射光量P6あるいはP1を保守する。第4
図(b)において双安定半導体レーザが一方の安定点B
(出射光量P1)を保持している時に注入電流iを一度i0
とし再びibに戻すと出射光量PoutはB→D→Aの順に変
化し以後他方の安定点A(出射光量P0)を保持する。す
なわち双安定半導体レーザはリセットされる。また第4
図(c)において双安定半導体レーザが安定点A(出射
光量P0)を保持している時に入射光量を一度Ptとし再び
0に戻す出射光量PoutはA→E→Bの順に変化し以後安
定点B(出射光量P1)を保持する。すなわち双安定半導
体レーザはセットされる。さらに注入電流iがi0で入射
光量PinがPtである場合には出射光量Poutは双安定半導
体レーザの特性に応じた値P2を示すが本発明では直接こ
の光量を使用しないので説明を省略する。
次に本実施例の機能について説明する。光ファイバ10a
により伝送された4タイムスロットから成る時分割多重
信号(ここでは多重化伝送ビットレート32Mb/s)は光分
岐4aにより、2つに分岐され、それぞれ半導体レーザア
ンプアレイ5aに入射し、増幅される。半導体レーザ・ア
ンプ・アレイの2つの出力は光導波路によりそれぞれ1
×4光スイッチ4b,4cに入射する。1×4光スイッチ4b
は、光メモリである双安定半導体レーザアレイ5bへの書
込みスイッチとして働き、4タイム・スロットの伝送信
号をビット毎に双安定半導体レーザ・アレイに記憶させ
る。4×1光スイッチ4dは双安定半導体レーザ・アレイ
5bに記憶された信号の読出し光スイッチとして働き制御
信号に応じ時分割多重化信号のタイム・スロットの入替
えを行なって合流させ光ファイバ10bに出力する。一方
1×4光スイッチ4cに入射した光は、この光スイッチに
よりデマルチプレクスされ4つの並列信号としてOEIC5c
に出力される。
OEIC5cは各情報光信号を受光、増幅するPINフォトダイ
オード、FETアンプ及び、各信号のデューティ・サイク
ルを変換し整形する電子回路から成っており情報光信号
を適当な形式の電気信号として出力する。つまり、この
データ・ステーションは時分割多重化された光信号を交
換して伝送する機能とこのステーションで必要な信号を
電気信号として取り出す機能を持っている。このうちの
時分割交換機能について更にタイムチャートを用いて詳
細に説明する 第5図は、第1図に示した実施例のうち時分割交換機能
につき説明するための図である。第5図は第1図のうち
1×4光スイッチ4b、双安定半導体レーザ・アレイ5b、
4×1光スイッチ4dの部分を抜き出したもので、1×4
光スイッチの入、出力光導波路を順に310,341,342,343,
344,双安定半導体レーザ・アレイ5bのエレメントを340,
350,360,370,4×1光スイッチの入出力光導波路を順に3
42,352,362,372,380と表わしている。
第6図は第1図に示した実施例の動作の中で特に時分割
交換動作を説明するためのタイムチャートである。第5
図に示した光導波路310には時分割光信号100が導かれて
いる。第6図の光信号400は時分割光信号100の情報A、
B、C、Dをそれぞれ1ビットのNRZ信号とした場合の
具体例を示す。ここで信号0,1としてそれぞれ第4図に
示す光量0,Ptを必要とする。第5図において双安定半導
体レーザ340,350,360,370にはそれぞれ常時第4図に示
す電流値ibの電流が注入されている。
第5図において双安定半導体レーザ340への時分割光信
号100の情報Aの書き込みは次のようにして行なわれ
る。すなわちまず時分割光信号100の第1のタイムスロ
ット内の第1の期間において双安定半導体レーザ340へ
の注入電流iを第6図410に示す如く一度i0に減じた後
に再びibに戻す。この結果双安定半導体レーザ340の出
射光量Poutは第6図440に示すように以前に光量P1を保
持していても、前記注入電流パルス410の前縁411におい
てP0にリセットされる。次に時分割光信号100の第1の
タイムスロット内の前記第1の期間に続く第2の期間に
おいて光スイッチ46によって光導波路310を光導波路341
に接続する。第6図420は、光スイッチ320に前記の接続
動作を行なわせるために光スイッチ駆動回路321から光
スイッチ320に供給される制御電圧を示す。この結果双
安定半導体レーザ340の入射端には第6図430に示すよう
に時分割光信号400の第1のタイムスロットのみを制御
電圧420によって抽出した光信号が得られる。これによ
って双安定半導体レーザ340の出射光量440は、入射光量
430がPtである場合には、入射光パルス430の前縁431に
おいてP1にセットされ、入射光量430が0である場合に
はP0を保持する。このようにして双安定半導体レーザ34
0には時分割光信号100の情報Aが書き込まれる。同様に
して光スイッチ46、双安定半導体レーザ350,360,370へ
の注入電流を制御することによって時分割光信号100の
情報B,C,Dをそれぞれ双安定半導体レーザ350,360,370に
書き込んで行く。このようにして双安定半導体レーザ34
0に書き込まれた情報Aの時分割光信号190への読み出し
は以下のようにして行なわれる。すなわち時分割光信号
190の例えば第4のタイムスロットにおいて光スイッチ3
30によって光導波路342を光導波路380に接続する。第6
図450は光スイッチ330に前記の接続動作を行なわせるた
めに光スイッチ4dに供給される制御電圧を示す。ここで
光スイッチ4dは制御電圧450がV1の時のみ光導波路342と
光導波路380とを接続するものとする。この結果光導波
路380には第6図460に示すように双安定半導体レーザ34
0の出射光440を制御電圧450によって抽出した光信号が
得られる。同様にして光導波路380には更に時分割光信
号190の第1,第2,第3のタイムスロットにおいてそれぞ
れ双安定半導体レーザ370,360,350に保持されていた情
報D,C,Bが読み出される。このようにして光導波路380に
得られた時分割光信号190においては時分割光信号100の
情報AとDおよびBとCの交換が行なわれる。
このような時分割光交換機能については、昭和59年度電
気通信発会総合全国大会論文集分冊8、頁8−295〜296
に掲載の鈴木他による論文に詳細に述べられている。本
実施例は上述のような機能を1つのSi単結晶基板上に集
積したもので光導波路、光スイッチをLiNbO3、半導体レ
ーザ、アンプ、双安定半導体レーザ、OEIOをAlGaAs系多
層構造とそれぞれに適した材料で形成しているので非常
に優れた特性が期待できる。また基板として安価で特性
の安定したSiを用いているため非常に安価なものとな
る。
次に本実施例の製作方法について説明する。説明の便の
ためLiNbO3層とAlGaAs多層構造の境界領域に於ける断面
図(第2図)を用いて説明する。
面方位(100)のSi単結晶基板1上に特願昭57-136051
(特開昭59-26999)で提案されている気相エピタキシャ
ル(VPE法)によりMgAl2O3エピタキシャル膜を形成す
る。すなわち反応ガスとしてMgCl,AlにHClガスを反応さ
せて生成したAlCl3,CO2H2ガスを用い、キャリアガスと
してN2を用い成長温度950℃で次のような生成反応によ
りMgAl2O42を成長した。
MgCl2+2AlCl3+4CO2+4H2→MgAl2O4+4CO+8HCl その後更にMgOエピタキシャル膜3を形成した後、マグ
ネトロンスパッタ法によりLiNbO3膜4を形成した。スパ
ッタは圧力4パスカル、成長温度500〜900℃の条件で行
なった。通常の絶縁膜上へのスパッタでは単なる配向膜
しか得られないがMgO/MgAl2O4/Si上への成長ではスパッ
タ時に単結晶膜が得られる。膜の成長方位は成長温度に
より制御できここでは光スイッチの製作に有利なように
成長面がC軸に垂直になるように選んだ。第2図(a)
は上述の工程を経たウェハの断面を示すものである。こ
のように形成したLiNbO3層4に通常のTi拡散若しくはプ
ロトンイオン交換により表面に所望のパターンの導波路
層20を形成する。その後Ti21をエッチングマスクとして
O2雰囲気中でのArイオンビームエッチングによりAlGaAs
多層構造を形成すべき部分のLiNbO3を除去した。その際
エッチングがMgO膜3若しくはMgAl2O4膜2中で止まるよ
うにエッチング時間を制御した。第2図(b)は上述の
工程迄経たウェハの断面を示すものである。次にこのウ
ェハに分子線エピタキシャルMBE法によりn+−GaAsバ
ッファ層30(〜1μm),n-Al0.3Ga0.7Asクラッド層31
(〜2μm),アンドープAl0.1Ga0.9As活性層32(〜0.
2μm),P−Al0.3Ga0.7Asクラッド層33(〜1μm),P
+-GaAsキャップ層34(〜0.5μm)から成る通常のダブ
ルヘテロ構造を形成した。ドーパントとしてはn型はS
i,P型はBeを用いた。この際先のLiNbO3エッチングに用
いたTiマスグがMBE成長の際にも選択成長のマスクとな
るためDH構造はMgAl2O4膜上にのみ成長する。その後Ti
マスクを除去することにより第2図(c)に示したよう
なLiNbO3導波路と半導体レーザ、双安定半導体レーザ等
が形成可能なDH構造が1つのSi基板上に形成されたウェ
ハが得られる。尚、ここではLiNbO3成長法としてスパッ
法を用いたがLi2O,Nb2O5V2O5混合溶液からの液相エピ
タキシャル(LPE)法も用いることができる。またAlGaA
s多層構造の成長はLPE,有機金属法(MOVPE)も用いるこ
とができるがMBE法が制御性膜の均一性の点で優れてい
る。
第2図(c)に示したウェハはMBE法の成長制御性が非
常に良好なことからLiNbO3上の導波層20と活性層32の高
さを正確に合せることが可能である。従って、雑誌ジャ
パニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス
(Japanese Journal of Applied Physics)第22巻、198
3年、頁L653-L655に掲載の浅川(K.Asakawa)他の論文
に示されているようなドライエッチング装置により垂直
なレーザ共振器面をLiNbO3導波層20への対向面に形成す
れば半導体レーザ出力は高い効率で導波路に結合でき
る。ここで形成されているのは全く通常のDH構造である
からこのウェハを用いて特願昭58-142922(特開昭60-34
089)でInGaAsP/InP系半導体を用いて提案されているよ
うな双安定半導体レーザと同様な構造も製作できる。し
かし、特願昭58-142922(特開昭60-34089)で提案され
ているような複雑な構造をとらなくても電流注入を不均
一にする構造であれば基本となるレーザ構造はP+-GaAs
キャップ層34,P−Al0.3Ga0.7Asクラッド層33を共振器方
向にストライプ状のリブ構造に加工した謂ゆるリブガイ
ド型レーザ構造のようなより単純な構造でもよいことは
言うまでもない。第1図に示した実施例中のOEIC5は通
常PINフォトダイオードとFETで構成する。従ってそれを
製作するための層構造は半導体レーザ等とは異なる。し
かしMBE法ではシャドウマスクによる選択成長が可能な
ので、半導体レーザを形成するためのDH構造とは別に電
子回路用のAlGaAs多層構造を形成することができる。第
7図は雑誌エレクトロニクス・レターズ(Electroniss
Letters)第19巻、1983年、頁1031〜32に掲載のワダ
(O.Wada)他による論文で述べられている通常のGaAs基
板を用いた際のPINフォトダイオードとFETの集積化の例
を示している。
半絶縁性(SI)GaAs基板50上にn+‐GaAsコンタクト層5
1、n-‐GaAs光吸収層52、アンソレーション用高抵抗AlG
aAs層53、アンドープGaAsバッファ層54、n−GaAsFETチ
ャネル層が形成されたウェハを用い、選択的Zn拡散、エ
ッチング電極形式等のプロセスによりP拡散領域56、FE
Tソース57、ゲート58、ドレイン59、フォトダイオード
P,m側電極60,61,フォトダイオード、FET接続用電源62が
形成さた構造となっている。この例ではFETは1つ形成
されているだけであるが同様のプロセスにより多数のFE
Tを含んだ電子回路を形成することも可能である。本発
明のように絶縁物上に成長したAlGaAs多層構造は第7図
で示したような半絶縁性基板上に成長した多層構造と全
く同様な効果を持っておりOEICの製作に適している。
本実施例ではSi基板上にMgO/MgAl2O4膜を介して成長す
る材料としてLiNbO3及びAlGaAsを考えたが本発明がこれ
らの材料に限定されるものではないことは言う迄もな
い。光導波路、光制御素子用の材料としては特願昭59-1
7358(特開昭60-161635)に於て提案されているような
ペロブスカイト型結晶構造を持つ誘電体やY3Fe5O12のよ
うな磁性体もMgO,MgAl2O4膜を介することによりSi基板
上に成長可能であり利用できる。この際MgAl2O4膜の屈
折率が1.7程度、上述の誘電体の屈折率が2程度である
から、MgAl2O4膜を光学的なバッファ層上記、各誘電体
を光導波路層として光導波路を形成することもできる。
また本発明に用いる光導波路としては既に良く知られて
いるSiO2等をバッファ層とするガラス、有機材料による
ものを用いてもよい。本実施例では半導体材料はAlGaAs
系を例にとり説明したがInGaAsP/InP系、GaSb、AlGaInP
系等の他の発光受光素子材料にも適用可能なことは明ら
かである。本実施例では本発明による光混成集積回路に
より実現すべき機能として時分割光信号用データ・ステ
ーションを考えたがこれに限定されるものではないこと
は言う迄もない。本発明による光混成集積回路中に形成
する機能素子としては実施例で示した半導体レーザアン
プのような活性導波型デバイス、光スイッチ、光変調
器、光偏向器、入出力部の一部のみに光デバイスを持ち
他は電子デバイスというOEICの他、制御用等のための純
然たる電子デバイスも可能である。
第1図に示した実施例では光混成集積回路内及び外部と
の光信号の接続は総て基板に水平な方向で行なわれてい
る。しかし、多数の光混成集積回路間の光信号の送受を
考えると各光混成集積回路基板を層状に重ね各基板に垂
直に光信号の送受を行なう方式も考えられる。その場合
には光混成集積回路中に含まれる発光、受光素子の少く
とも一部は基板に垂直な方向に光を放射若しくは基板に
垂直に入射する光を受光するものである必要がある。こ
のような発光素子としては雑誌「アイ・イー・イー・イ
ー・ジャーナル・オブ・カンタム・エレクトロニクス
(IEEE Journcl of Quantum Electronics)第QE-11巻、
1975年、頁449-451に掲載のアルフェロフ(Zh.I.Alfero
v)他による論文に於て述べられているようなグレーテ
ィング結合半導体レーザや、電子通信学会技術報告第84
巻論文番号OQE84−9頁1〜8に掲載の石川他による論
文に示されているような面発行レーザなどがありこれら
の素子を利用することができるが導波路中に形成したグ
レーティング・カプラ、プリズム・カプラを用いる方が
現状では実際的である。受光素子についてはその構造よ
り通常、基板に垂直な方向の光を受光するのは全く問題
なく可能である。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように本発明によれば実現すべき機
能に適した材料による機能素子を1つの基板上に集積化
することができ従って非常に多機能、高性能かつ安価な
光混成集積回路が得られ種々の高度な光、電気の混在し
た処理装置の実現に寄与するところ大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による光混成集積回路の一実施例を示す
図、第2図は本発明による光混成集積回路の製作工程を
説明するための図、第3図、第4図、第7図は本発明に
よる光混成集積回路に集積する機能素子を説明するため
の図、第5図、第6図は第1図に示した実施例の動作を
説明するための図である。 図に於て1はSi基板、2,3は絶縁膜、4,40は誘電体、5,3
0,31,32,33,34,50,51,52,53,54,55,56は半導体、4aは光
分岐、4b,4c,4d,41,42,43は光スイッチ、5aは半導体レ
ーザ・アンプ、5bは双安定半導体レーザ・アレイ、5cは
OEIC、10a、10bは光ファイバ、20は導波管、21はTiマス
ク、41,45,46,47,48,310,341,351,361,371,342,352,36
2,372,380は導波路、340,350,360,370は双安定半導体レ
ーザ、100,400,411,410,420,430,431,440,450,460,190
は信号、57,58,59,60,61,62は電極である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Si単結晶基板上に、MgAl2O4エピタキシャ
    ル膜、又はMgAl2O4エピタキシャル膜上のMgOエピタキシ
    ャル膜を介して部分的に形成された化合物半導体多層エ
    ピタキシャル構造及び誘電体層を有し、前記化合物半導
    体多層エピタキシャル構造又は前記誘電体層中に少なく
    とも一つ形成された信号入出力の内の少なくとも一つを
    光信号で行う光電子機能素子と、前記光電子機能素子の
    入出力光信号を導波するために前記化合物半導体多層エ
    ピタキシャル構造又は前記誘電体層中に少なくとも一つ
    以上形成された光導波路とからなることを特徴とする光
    混成集積回路。
  2. 【請求項2】光信号を基板に垂直に取り出す手段及び基
    板に垂直に入射する信号光を受光する手段を備えたこと
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の光混成集積回
    路。
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