JPH07312992A - 植木鉢 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の植木鉢では頻度多く散水する必要が
あり、また、下部から補給、吸水させるものでは高価で
あったり、実用性が無かったりで、実質的に手軽に利用
できないのが現実である。本発明の目的は、電気などの
外部からのエネルギーを加える事無く、簡単な構造で植
物の育成上不可欠な水と空気が同時に長期間にわたって
補給される構造とその製造方法を提案することである。 【構成】（１） 植木鉢下部の脚部を高く、しかも割り
高脚部にする。 （２） 植木鉢の底面周辺に空気口を設ける。 （３） 植木鉢下部中央に突起状下方に筒状の素焼き部
材を設ける。 この構造を持つ植木鉢を水皿の中に置き、水を割り高脚
部の空気導入割り部頂点位置が没しない程度に補給す
る。水は素焼き材を通じて吸水され、空気は割り高脚部
の空気導入割り部、植木鉢の底面の空気口を通じて吸入
される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は園芸用の植木鉢の構造お
よび製造方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の植木鉢に給水する方法は、植木鉢
の上部から散水する方法が一般的である。又、植木鉢の
下部から補給、吸水させる物が最近提案されている。従
来の植木鉢では頻度多く散水する必要があり、また、下
部から補給、吸水させるものでは高価であったり、実用
性が無かったりで、実質的に手軽に利用できないのが現
実である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】植物が元気よく育つた
めには、日光、肥料、水、空気が必要であり、
特に、根から水と空気が適度に吸収される事が必要
である。したがって、本発明の課題は、電気などの外部
からのエネルギーを加える事無く、簡単な構造で水と空
気が同時に長期間にわたって補給される構造とその製造
方法を提案することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】解決するための手段の要
点を箇条書きにすると次のごとくである。 （１） 植木鉢下部の脚部を高く、しかも割り高脚部に
する。 （２） 植木鉢の底面周辺に空気口を設ける。 （３） 植木鉢底部中央に突起状下方に筒状の素焼き部
材を設ける この構造を持つ植木鉢を水皿の中に置き、水を割高台の
割れ部頂点位置が没しない程度に水を補給する。

【０００５】

【作用】比較的高温（１０００°Ｃ）で焼いた陶器材や
合成樹脂材は自ら吸水する性質を持っていない。１００
０°Ｃ以下（主に８００〜６５０°Ｃ）で焼いた素焼き
材は吸水性を持っている。実験結果では４時間で７〜１
０ｃｍ程度の高さまで吸水し、２４時間で更に高くまで
吸水する。使用上の欠けにくい硬さを考慮に入れると、
７５０±５０°Ｃで焼いた素焼き材が最適である。水は
素焼き材を通じて吸水され、空気は割り高脚部の割り
部、植木鉢の底面の空気口を通じて吸入される。水は割
り高脚部の割り部を没しない程度に補給されるため、空
気の吸入が阻止される事はない。このようにして、水皿
の水が無くなるまで長期にわたって、水と空気が適度に
植物の根に供給される。

【０００６】

【実施例１】素焼き鉢の実施例を図１に従って説明す
る。水皿（４）の中に鉢（５）が入れられている。鉢
（５）は比較的高い脚部を持ち、割り高脚部（６）にな
っており、割り高脚部（６）の割り部、即ち空気導入割
り部（７）を有している。鉢（５）の底部に突起状下向
きの吸水筒（２）と吸水筒（２）の周囲に複数の空気口
（１）を有している。この構造の植木鉢は比較的低温
（１０００°Ｃ主に８００〜６５０°Ｃ）で焼かれる。
水は空気導入割り部（７）を没しない程度に供給され
る。水は吸水筒（２）および鉢（５）の外壁内を通じて
吸水され、鉢（５）内のほぼ全体に給水される。又空気
は空気導入割り部（７）と空気口（１）を通じて鉢
（５）内に供給される。

【０００７】

【実施例２】比較的高温で焼いた化粧鉢や合成樹脂材で
作った鉢の実施例を図２に従って説明する。これらの鉢
自体は吸水する機能がない。水皿（４）の中に鉢（８）
が入れられている。鉢（８）は比較的高い脚部を持ち、
割り高脚部（６）になっており、空気導入割り部（７）
を有している。鉢（８）の底部に比較的大きな穴を設
け、比較的低温（１０００°Ｃ主に８００〜６５０°
Ｃ）で焼いた素焼き材の吸水筒（９）を突起状下方に装
着する。また、鉢（８）の底部の周囲に複数の空気口
（１）を有している。水は空気導入割り部（７）を没し
ない程度に供給される。水は吸水筒（９）を通じて吸水
され、鉢（８）内のほぼ全体に給水される。又、空気は
空気導入割り部（７）と空気口（１）を通じて鉢（８）
内に供給される。

【０００８】

【実施例３】水皿と鉢とを一体で整形した鉢の実施例を
図３に従って説明する。鉢（１０）を二重底とし、中間
底（１１）を設ける。中間底（１１）の中央に比較的大
きな穴を設け、比較的低温（１０００°Ｃ主に８００〜
６５０°Ｃ）で焼いた素焼き材の吸水筒（９）を突起状
下方に装着する。また、中間底（１１）の周囲に複数の
空気口（１）を有している。また、底皿部（１２）の上
部に空気導入口（１３）を設ける。水は底皿部（１２）
の空気導入口（１３）の下部まで供給される。水は吸水
筒（９）を通じて吸水され、鉢（１０）内のほぼ全体に
給水される。又、空気は空気口（１）と空気導入口（１
３）を通じて鉢（１０）内に供給される。

【０００９】

【本発明の効果】頻度多く水を補給する煩わしさが無く
なる。旅行中など長期間にわたって散水出来ない時、有
効であり、安心である。また、業務用にこの植木鉢を用
いると、散水の頻度が極端に減り、業務効率を大きく改
善出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】素焼き材の鉢の断面図

【図２】化粧鉢および合成樹脂材の鉢の断面図

【図３】水皿と一体構造の鉢の断面図

【符号の説明】

１ ………………空気口 ２、９ …………吸水筒 ４ ………………水皿 ５、８、１０ …鉢 ６ ………………割り高脚部 ７ ………………空気導入割り部 １３ ……………空気導入口

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】素焼きの植木鉢であって、植木鉢下部を割
   り高脚部（６）にし、植木鉢底部中央に突起状下方にの
   吸水筒（２）を設け、植木鉢の底部周辺に空気口（１）
   を設ける構成の植木鉢。
2. 【請求項２】陶器製および合成樹脂材の植木鉢であっ
   て、植木鉢下部を割り高脚部（６）にし、鉢（８）の底
   部の周囲に空気口（１）を設ける構成とし、鉢（８）の
   底部中央に突起状下方に、素焼き材の吸水筒（９）を有
   する植木鉢。
3. 【請求項３】陶器製および合成樹脂材の植木鉢であっ
   て、鉢（１０）を二重底とし、中間底（１１）を設け
   る。中間底（１１）の周囲に空気口（１）を有し、底皿
   部（１２）の上部に空気導入口（１３）を設ける構成と
   し、中間底（１１）の中央に突起状下方に、素焼き材の
   吸水筒（９）を有する植木鉢。