JPH07311271A - Ccdカメラを用いた放射線計測装置 - Google Patents

Ccdカメラを用いた放射線計測装置

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JPH07311271A
JPH07311271A JP6129915A JP12991594A JPH07311271A JP H07311271 A JPH07311271 A JP H07311271A JP 6129915 A JP6129915 A JP 6129915A JP 12991594 A JP12991594 A JP 12991594A JP H07311271 A JPH07311271 A JP H07311271A
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radiation
rays
ccd
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signal
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Sakutaro Yamaguchi
作太郎 山口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】好ましくは市販のCCDカメラを用いた、簡易
且つ画期的な小型、低価格の、X線、γ線等の放射線計
測装置の提供。 【構成】CCDカメラと、CCDカメラの出力信号を記
録する記録装置と、記録装置により記録媒体に記録され
た画像信号を再生する再生装置と、画像解析装置と、を
備え、前記画像解析装置は前記再生装置から出力される
再生画像信号から所定の信号レベルを有する1又は複数
の画素から成る画素群を識別し、これを放射線光子とし
て計数する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線の計測装置に関
し、より詳細には、CCDカメラを用いた放射線の計測
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、X線、γ線等の放射線を検出する
手段として、図3に示すように、放射線(エネルギーE
=hν、但し、hはプランク定数、νは振動数)の入射
により閃光(「シンチレーション光」ともいう)を発生
する結晶(液体やガスも用いられる)からの光を光電子
倍増管で捉える検出器であるシンチレーションカウンタ
が用いられている。光電子倍増管の光電陰極に到達した
シンチレーション光は光電子に変換され、光電子倍増管
は電子を各段で倍増し光電子の数に比例した信号を出力
する。放射線検出物質(「シンチレータ」という)とし
て、例えばヨウ化ナトリウム結晶(NaI)がある。な
お、NaIは少量のタリウム塩の添加により活性化さ
れ、NaI(TI)とも標記される。
【0003】シンチレーションカウンタのエネルギー分
解能Rは、ガンマ線エネルギーの平方根に反比例する
(クノール(Knoll)著、「放射線計測ハンドブッ
ク」、日刊工業新聞社、1982年発行、第270頁参
照)。
【0004】あるいは、シンチレーションカウンタと比
較して、エネルギー分解能が格段に優れている半導体検
出器が用いられ、半導体としては、シリコン(Si)、
ゲルマニウム(Ge)、またリチウム元素が動かないよ
うに液体窒素温度に冷却したリチウム拡散ゲルマニウム
(Ge(Li))が用いられている。
【0005】ところで、近時、CCD(Charge Coupled
Device;電荷結合素子)等固体撮像素子を用いて、X
線光子の計数を行なう技術が開発されるに至っている
(例えば、常深 博、満田 和久、“X線検出器として
のCCDの応用”、日本物理学会誌 Vol. 48, No. 4,
1993、第264〜270頁)。
【0006】常深等の記載に従い、上記CCDを用いた
X線検出器を簡単に説明すると、CCD素子の配置とし
ては、フレーム転送方式が用いられる。これは、可視光
用のCCDでは、受光用の画素と電荷転送用のアレーが
一列ずつ交互に並ぶ方式のインターライン転送方式が一
般に用いられるが、転送用アレーをX線に対しシールド
することができないためである。CCD検出器では、C
CDは1画素が27×27μm、受光部分が420×4
22画素から成り、これを一つのカメラ当たり4枚モザ
イク状に並べられる。
【0007】X線がCCD内で光電吸収され最終的に一
次電子雲を作り、これを読み出してX線光子を検出する
が、空乏層内でX線が吸収された場合、CCDは1画素
が27μmであるのに対し電子雲の広がりは6keV
(キロ電子ボルト)のX線で高々5μmである。このた
め、所定の形状(単一、単一分離、L字型、2×2方形
型)を適当なレベルのしきい値で識別・抽出することに
より、X線光子の計数が行なわれる。なお、CCD素子
は、検出感度を高めるため、放射冷却と電子冷却により
−60℃から−70℃に冷却される。
【0008】そして、CCD素子を用いたX線検出器
は、位置分解能とエネルギー分解能に優れる他、偏光方
向も同時に検出できるという画期的なX線検出器として
期待されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記X
線CCD検出器は、X線波長領域にのみ限定された検出
器である。図4(上記物理学会誌第268頁の図4)に示
すように、CCD等の固体撮像素子によるX線の検出効
率は、例えば6kevでは略1に近接し、X線検出器と
して固体撮像素子は極めて適している事がわかるが、エ
ネルギーが高くなるに従い、検出効率は漸減し、例え
ば、60Coを線源とするエネルギーが約1MeV(メガ
電子ボルト)のガンマ線領域(図4では不図示)では検
出効率は極めて低くなる。
【0010】即ち、固体撮像素子における放射線の検出
効率は、エネルギーが約1MeV近傍で最小となり、エ
ネルギーの増大に伴い、再び検出効率は増大することが
確かめられている。このため、CCD素子をX線より短
波長(高いエネルギー)のガンマ線の計測装置に適用し
た実用化研究は報告されていない。
【0011】また、例えば特開平1−74489号公報
(及び特開平1−293839号公報と特開平2−32
287号公報)には、γ線発生源の位置を容易に確認で
きるようにする放射線検出内視鏡として、癌から放出さ
れたγ線がコリメータを介してCCDに到達し、CCD
のPNジャンクションに当たり信号が生じ、CCDの出
力信号がビデオ信号処理回路及びコンパレータに入力さ
れ、コンパレータの出力がハイレベルであるときに、所
定のキャラクタをCRTに表示させ放射線発生源、即ち
癌の位置を知るようにした構成が提案されている。
【0012】しかしながら、これらの公報に開示された
構成においては、CCDに入射した際に生じる信号を、
上記X線CCD検出器のように、明瞭な画像情報として
所定の形状を放射線の光子1個として捉えるような構成
は全く提案されていず、画面上のノイズとして捉えられ
ている。これは、これらの公報においては、γ線等の放
射線をCCDカメラを用いて直接的に画像情報として識
別可能であるという知見及び技術的視点を全く欠くこと
に由る。
【0013】また、上記公報においては、放射線発生源
である癌のそばまで放射線検出器を近づけるものであ
り、検出される放射線はエネルギーの低いγ線であり、
むしろX線領域であることが想定される。例えば、Pb
をγ線のシールド材として用いる場合、1MeVのγ線
に対して、強度を1桁下げるには約4cm程度の厚さが
必要とされ、また100KeVのγ線に対して、強度を
1桁下げるには約1mmの厚さが必要とされる。
【0014】このため、内視鏡にγ線をコリメートして
用いる場合、最低1〜2mmのPbが必要とされ、かか
る内視鏡は小型化の条件を満たさなくなる。そして、エ
ネルギーが高いγ線の場合、Pbの厚さは更に増大す
る。また、100KeV程度のγ線の場合、放射線発生
源である癌細胞のそばまで検出器を近づけないと、γ線
は人体(の水成分)によってシールドされ、γ線が検出
できないことになる。いずれにしても、上記公報の放射
線はエネルギーの低いγ線を検出するものであり、約1
MeV程度のγ線を対象とするものではないといえる。
【0015】従って、本発明は、前記問題点を解消し、
好ましくは市販のCCDカメラを用いた、簡易且つ画期
的な小型、低価格の、X線、γ線等の放射線計測装置を
提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者をその一人に含
む研究グループによって、60Co(=約1MeV)を線
源として、γ線(ガンマ線)がCCDカメラに入射する
と、画面に白く且つ強く光る点が生じることが、実験で
確認されている。60Co(=約1MeV)を線源として
実験した理由は、前記の如く、1MeV程度で、CCD
等の固体撮像素子の放射線検出効率が最も低いためであ
る。このように、60Co(=約1MeV)を線源とした
場合に、通常のCCDカメラで放射線のイベントを明瞭
に検出できるという事は全く予期しない事であった。
【0017】本発明は、かかる知見に基づき為されたも
のであって、CCDカメラと、該CCDカメラの出力信
号を記録する記録装置と、該記録装置により記録媒体に
記録された画像信号を再生する再生装置と、画像解析装
置と、を備え、前記画像解析装置が、前記再生装置から
出力される再生画像信号から所定の信号レベルを有する
1又は複数の画素から成る画素群を識別し、これを放射
線として計数する放射線計測装置を提供する。
【0018】本発明における画像解析装置は、所定の信
号レベルを有する1又は複数の画素から成る画素群を予
め定められた所定の形状として識別抽出することによ
り、放射線光子を計数することを特徴とするものであ
る。
【0019】また、本発明は、別の視点として、CCD
素子と、入力画像を該CCD素子上に結像させるレンズ
系と、前記CCD素子の出力信号を読み出すための読み
出し装置と、該読み出し装置からの出力を記録媒体に書
き込むための書き込み装置と、画像を監視するモニタ
と、を備え、前記CCD素子の出力信号に基づき実時間
で放射線を計数する制御装置を備えた放射線計測装置を
提供する。
【0020】さらに、本発明においては、所定の放射線
源から予め、画面当たりの所定の信号レベルを有する1
又は複数の画素から成る画素群の個数を換算用データと
して計数記録しておき、この値を換算値として、実測し
た放射線の計数値から放射線の線量を求めることを特徴
とするものである。
【0021】
【作用】上記構成のもと、本発明によれば、放射線がC
CDカメラに入射時には画面上に白く光る点が生じ、こ
れを一旦ビデオテープに録画した後に、テープに記録さ
れた画像情報から、白く光る点を識別し、これを放射線
イベントとして計数する等の画像処理が施され、放射線
量の計測が行なわれる。
【0022】あるいは、CCD素子の出力信号を読み出
し、実時間で放射線に対応する画素信号を識別しこれを
計数する制御装置を備え、この制御装置は1チップに集
積化可能であり、このため簡単にCCDカメラ搭載のホ
ームビデオテープレコーダ(「ホームVTR」という)
に組み込みが可能である。本発明においては、求められ
た放射線量等の情報は、好ましくはビューファインダー
等のモニタに出力される。即ち、本発明によれば、CC
Dカメラは市販のものを用いることができる他、冷却装
置も不要とされる。
【0023】
【実施例】図面を参照して本発明の実施例を以下に説明
する。
【0024】
【実施例1】図1は、本発明の第1の実施例の構成を示
すブロック図である。CCDカメラ1は市販のものであ
ってよい。記録媒体のテープ2は一般のビデオテープが
用いられる。再生装置3は、ビデオテープから映像信号
を再生し、解析装置4に画像信号を供給する。解析装置
4は、再生画像信号を順次走査し、信号レベルが所定の
しきい値以上の画素を計数する。
【0025】前記の如く、本発明者は、60Co(=約1
MeV)を放射線源として、ガンマ線がCCDカメラに
入射すると、画面に白く且つ強く光る点が生じること
を、実験で確認している。
【0026】これは、X線、ガンマ線の場合、1個の光
子(フォトン)が、CCD素子に入射時に、半導体内に
おいて数千以上の電子−正孔対(electron-hole pair)
を生成し、これらが主に光伝導(光電効果)により、発
生箇所からその周辺に拡散(ドリフト)するためであ
る。即ち、光励起された電子の平均自由行程は短いの
で、近傍に存在するいくつかのCCD素子のポテンシャ
ル井戸に補足され、電荷が集められ、このためCCD素
子の出力電流が増大し、画面上の輝点として観測される
ことになる。
【0027】なお、ガンマ線はX線と比べてエネルギー
が高い(短波長である)ため、光電効果が生じる確率は
低くなり(即ち衝突断面積が小さいため)、検出効率は
低下する。
【0028】ビデオテープへの映像信号の記録再生系に
おいて、映像信号は一般に8ビットで量子化(アナログ
デジタル変換器、及びデジタルアナログ変換器は8ビッ
ト構成)され、振幅は256レベルとなる。
【0029】一方、60Coのガンマ線のエネルギーは、
約1MeVであり、またCCD素子のエネルギーギャッ
プは略3.65eVであるため、1個のガンマ線光子に
より、E(=1MeV)/3.65=3×105個の電
子が作られる。
【0030】ガンマ線は、可視光(1eV〜10eV)
の光子と比較して、エネルギーが大幅に高いために、信
号のダイナミックレンジは、可視光に対して割り当てら
れた256(8ビットに相当)よりも遥かに大きくな
る。即ち、ガンマ線の入射に対応する画像信号の最大値
は256より明るいことになる。このため、量子化とし
て8ビットではなく、10ビット、好ましくは12ない
し16ビットのアナログデジタル変換器を用いることに
より、放射線の白く光る信号を一般の画像データから容
易に分離することができる。なお、映像信号をこの程度
のダイナミックレンジで量子化するようにしたCCDカ
メラは現在実用化されている。
【0031】図1の解析装置4において用いられる画像
処理として、CCDカメラ1のレンズをキャップで覆っ
て、可視光の入射を遮蔽した状態で放射線を計測した場
合、可視光画像はすべて黒レベル、即ちNTSC映像信
号のベデスタルレベルとなり、画面上の輝点は、全て入
射した放射線を起源とするもの(この輝点を「放射線イ
ベント」という)であり、線量測定が簡易化する。
【0032】即ち、解析装置4において、再生装置3か
ら出力される映像信号を、好ましくは12ないし16ビ
ットのアナログデジタル変換器(不図示)で量子化し、
所定のしきい値レベル以上の信号を放射線イベントとし
て識別する。
【0033】ところで、CCD素子の画素の大きさにつ
いては、例えば、カメラレンズのフォーマットが1イン
チのハイビジョンの場合、縦横は7.9mm×14.0
mmの寸法に規定され、この領域に単位画素が並べられ
るが、CCD素子は200万画素の場合、縦横が7.6
μm×7.3μmの単位画素が縦横方向に1036×1
920個並べられる。また、通常のCCDカメラ搭載型
のホームVTRの場合、CCD素子として30万〜40
万画素程度のものが用いられる。
【0034】このため、解析装置4は、CCDカメラ1
のCCD素子の画素サイズ、及び測定対象の放射線エネ
ルギーに応じて、画面上で、放射線により白く光る点の
大きさ(点を構成する画素の個数)が異なることにな
る。即ち、一般に、ガンマ線がCCD素子に入射した場
合における、光電効果により発生する電子雲はX線より
も大きくなる。
【0035】従って、解析装置4に、CCD素子のサイ
ズ、及び放射線の所定エネルギーに対応して、放射線イ
ベントを形成する画素数、即ち、例えばn画素×n画素
等の所定の形状を予め推定量として設けておき、信号レ
ベルが所定のしきい値以上の画素が所定形状の画素領域
に亘って連続して存在する場合、あるいは所定の密度で
稠密に存在している場合、これを放射線の光子一つとし
て計数(photo counting)を行なう。なお、画像情報上
での放射線光子の計数処理において、統計的・確率的処
理を実装してよいことは勿論である。
【0036】また、解析装置4において、再生映像信号
の信号レベルをしきい値と比較する場合、映像信号の輝
度信号を用いて処理するように構成した場合、回路構成
が簡易化する。
【0037】次に、放射線計測時において、カメラ位
置、即ち画面を固定しておき、同一の背景を常時撮影記
録した場合、画面上の放射線イベントは時系列上ランダ
ムな事象であり、再生信号から背景の画面情報をバック
グランドとして、差し引くことにより、放射線イベント
が抽出され、これによって線量を計測することができ
る。
【0038】画像情報から放射線イベントが計数される
と、このカウント値と、60Co、又は137Cs等の既知
の線源について予め求められた基準値(解析装置4の不
図示の記憶装置に格納されている)を参照して、放射線
の線量が算出される。なお、放射線イベントの計数値
は、画面(1フレーム)当たり、あるいは所定フレーム
数の平均値(時間平均)等から求められる。
【0039】より詳細には、予め、60Co、又は137
s等を基準として、例えば画面上の放射線光子の数が計
数され、線量の基準量としてこれを解析装置4内のRO
M等所定の記憶装置(不図示)に格納しておき、単位時
間当たりの放射線のイベント数を算出する際の換算に用
いられる(線量の単位はSv/hour)。即ち、放射
線の線量は、計測した放射線光子数を単位時間に換算し
たものに所定の係数(基準量)を乗じて得られる。この
係数は、例えば、放射線源が60Co、137Csで異なる
ため、予め測定された係数値をROM等に記憶するか、
又は外部から入力設定するようにしてもよい。求められ
た線量は、放射線量等の情報は、好ましくはビューファ
インダー等のモニタに出力される。
【0040】本実施例によれば、映像信号を記録するビ
デオテープの記録トラック中には一般に日時情報(タイ
ムスタンプ)等を記録することができるため、再生時に
おいて、映像信号の他にこの情報を用いることにより、
放射線検出の時刻管理も正確に行なえ、放射線自動監視
装置として特に有効である。
【0041】なお、60COを線源とする約1MeVより
も高いエネルギー領域のガンマ線に対して、入射したγ
線光子と固体撮像素子の半導体結晶との衝突断面積が若
干増大し、発生する電子正孔対のエネルギーが高くな
り、アバランシェ衝突により発生される電子数が増大
し、CCD素子の電流が増大して輝度が増大するため、
同様な原理で本発明が適用可能である事は明かである。
また、X線領域の放射線の計数も本実施例のCCDカメ
ラで同様に行なえる。
【0042】本発明に係る上記実施例において、解析装
置4は集積化に適しており、原子力発電所等及びその近
隣における放射線の監視、あるいは、不慮の原発事故発
生時等において、各家庭に普及しているCCDカメラ搭
載型ホームVTRを放射線計測器として利用可能とする
ものであり、放射線環境の安全管理に著しく貢献するも
のである。また、生活環境の中に誤って混入した放射線
物質の発見にも容易に適用できる。
【0043】
【実施例2】次に図2を参照して、本発明の第2の実施
例を説明する。前記第1の本実施例は、一旦ビデオテー
プに録画した映像信号に基づき画像解析を行なって放射
線イベントを検出するものであるが、本実施例は、放射
線イベントの計測を実時間で行なうことを特徴としてい
る。
【0044】図2において、読み出し装置7はCCD素
子6の出力電流を読み出し、テープへの書き込み装置8
に映像信号を出力するとともに、モニタ10に映像信号
を出力する。制御装置11は、読み出し装置7により読
み出されたCCD素子6の出力信号を、例えば12ない
し16ビットでアナログデジタル変換し、予め定められ
たしきい値と比較し、放射線イベントの計数を行なう。
計数された放射線イベントの個数は、前記の如く、基準
の線量に対する個数と比較して放射線の線量が求められ
る。そして、求められた線量は文字情報として、モニタ
10に出力されると共に、録画時においてテープの記録
トラックの所定領域に記録することができる。
【0045】なお、上記各実施例において、CCDカメ
ラを放射線シールド部材で囲繞しても良いことは勿論で
ある。この場合、CCDカメラは、放射線シールドで覆
われない特定方向からの放射線源を検出するために用い
られる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
例えばCCDカメラ搭載型ホームVTR等市販のCCD
カメラに容易に接続可能な簡単な構成の画像解析装置に
より、X線、γ線等の放射線の計測を可能とするもので
あり、原子力発電所近辺等の不慮の放射線災害時におけ
る放射線計測を容易ならしめ、安全対策上特段に有効な
放射線計測装置あるいは放射線監視装置を提供するもの
である。また、本発明の放射線計測装置によれば、生活
環境の中に誤って混入した放射線物質の発見にも容易に
適用できる。
【0047】また、本発明によれば、市販のCCDカメ
ラに容易に取付可能な制御装置により、実時間で、放射
線イベントを検出する事が可能であり、小型、低コスト
の放射線計測装置を提供するものである。
【0048】さらに、本発明においては、放射線計測時
に、CCDカメラのレンズをレンズキャップで覆うこと
により、可視光画像に対応する映像信号は全てペデスタ
ルレベル(黒レベル)となり、画面上の輝点は、一般
に、全て入射した放射線を起源とするため、信号レベル
に基づき放射線計測を容易に行なうことができる。ま
た、映像信号のうち輝度信号成分のみを用いて放射線イ
ベントを計数するように構成した場合、解析装置の回路
構成が簡易化する。
【0049】そして、本発明においては、CCDカメラ
の位置を固定した場合、画像情報は静止画面から成り、
これを背景信号として再生信号から差し引くことによっ
て、放射線に原因する、画面上の輝点に対応する信号が
容易に抽出されることになる。
【0050】本発明においては、予め得られた60Co、
137Csの基準値に基づき、実測した放射線イベントの
計数値から、放射線の線量が算出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の別の実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】シンチレーションカウンタの構成原理図であ
る。
【図4】CCD等固体撮像素子における放射線の検出効
率を示す図である。
【符号の説明】
1 CCDカメラ 2 ビデオテープ 3 再生装置 4 解析装置 5 レンズ 6 CCD素子 7 読み出し装置 8 書き込み装置 9 テープ 10 モニタ(ビューファインダ) 11 制御装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】CCDカメラと、該CCDカメラの出力信
    号を記録する記録装置と、該記録装置により記録媒体に
    記録された画像信号を再生する再生装置と、画像解析装
    置と、を備え、前記画像解析装置が、前記再生装置から
    出力される再生画像信号から、所定の信号レベルを有す
    る1又は複数の画素から成る画素群を識別し、これを放
    射線として計数する放射線計測装置。
  2. 【請求項2】前記画像解析装置が、前記所定の信号レベ
    ルを有する1又は複数の画素から成る画素群を予め定め
    られた所定の形状として識別抽出することにより、放射
    線光子を計数することを特徴とする請求項1記載の放射
    線計測装置。
  3. 【請求項3】前記記録装置の記録媒体としてビデオテー
    プを用いることを特徴とする請求項1記載の放射線計測
    装置。
  4. 【請求項4】前記CCDカメラのレンズをレンズキャッ
    プで覆い、可視光の入射を遮蔽した状態で放射線計測を
    行なうことを特徴とする請求項1記載の放射線計測装
    置。
  5. 【請求項5】前記CCDカメラの位置を固定して放射線
    計測を行なうことを特徴とする請求項1記載の放射線計
    測装置。
  6. 【請求項6】CCD素子と、入力画像を該CCD素子上
    に結像させるレンズ系と、前記CCD素子の出力信号を
    読み出すための読み出し装置と、該読み出し装置からの
    出力を記録媒体に書き込むための書き込み装置と、画像
    監視用のモニタと、を備え、更に、前記CCD素子の出
    力信号に基づき実時間で放射線を計数する制御手段を備
    えた放射線計測装置。
  7. 【請求項7】所定の放射線源から予め、所定の信号レベ
    ルを有する1又は複数の画素から成る画素群の個数を換
    算用データとして計数記録しておき、この値を換算値と
    して、実測した放射線の計数値から放射線の線量を求め
    ることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一に記
    載の放射線計測装置。
  8. 【請求項8】X線、及びγ線を計測する請求項1ないし
    7のいずれか一に記載の放射線計測装置。
JP6129915A 1994-05-20 1994-05-20 Ccdカメラを用いた放射線計測装置 Pending JPH07311271A (ja)

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