JPH07309972A - 生物分解性成形体用組成物、その製造方法及び生物分解性成形体 - Google Patents

生物分解性成形体用組成物、その製造方法及び生物分解性成形体

Info

Publication number
JPH07309972A
JPH07309972A JP12808194A JP12808194A JPH07309972A JP H07309972 A JPH07309972 A JP H07309972A JP 12808194 A JP12808194 A JP 12808194A JP 12808194 A JP12808194 A JP 12808194A JP H07309972 A JPH07309972 A JP H07309972A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polysaccharide
composition
molded article
biodegradable molded
metal compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12808194A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Yoshihara
俊夫 吉原
Naoya Ogata
直哉 緒方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP12808194A priority Critical patent/JPH07309972A/ja
Publication of JPH07309972A publication Critical patent/JPH07309972A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形材料として多糖類を使用した前記形成体
が、水分に対して容易に劣化するという問題点を解決
し、成形体としてある程度の形状保持性を有し、しか
も、自然界において徐々に分解されるような制御された
分解性を有し、最終的には微生物等の生物に分解されて
環境に悪影響を及ぼさない成分になる生物分解性成形体
用組成物、その製造方法、及びその成形体を提供する。 【構成】 (1)水酸基を有する天然多糖類、その誘導
体又は合成多糖類から選択される多糖類に対し、該水酸
基に化学結合が可能な1種又は2種以上の金属化合物の
一部を導入し、(2)前記工程で前記金属化合物が導入
された前記多糖類において、前記金属化合物の加水分解
及び縮合反応を行なうことにより無機成分を成長させ、
(3)前記工程で成長した無機成分の少なくとも一部を
前記多糖類の水酸基と化学結合させ、該無機成分を前記
多糖類中に固定する。得られた組成物を用いて、コーテ
ィング皮膜、フィルム、シート、バルクの成形体を成形
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自然界において徐々に
分解することができるコーティング皮膜、フィルム、シ
ート、バルク成形体を製造するための生物分解性成形体
用組成物、その製造方法、及びそれらの生物分解性成形
体自体に関する。
【0002】
【従来の技術】多糖類は微生物等の生物に分解可能な生
物分解性であるため、環境保護に適した成形材料、成膜
材料となることが期待されている。しかしながら、多糖
類は親水性の基であるOH基を豊富に含み、強水溶性或
いは強水和性であるので、天然の多糖類をそのまま成形
又は被覆した成形体又は被覆体等は耐水性に劣り、水に
触れると強度が弱くなって形状保持が困難となったり、
また空気中の水分の影響によっても簡単に劣化するの
で、耐水性を保持し、成形体としての強度を保持するこ
とができる成形材料又は被覆材料として使用することは
困難であった。
【0003】一方では、環境保護に適した成形材料、成
膜材料に要求される性質には、例えば、土壌中において
一定期間後に分解して、生態系に無害な成分に還元され
ることが要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、成形
材料として多糖類を使用した前記成形体が、水分に対し
て容易に劣化するという問題点を解決し、成形体として
形状保持性を有し、しかも、自然界において徐々に分解
されるような制御された分解性を有し、最終的には微生
物等の生物に分解されて環境に悪影響を及ぼさない成分
になる生物分解性成形体用組成物、その成形体、それら
の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明の生物分解性成形体用組成物は、(1)天然
多糖類、その誘導体又は合成多糖類、(2)該多糖類中
の水酸基に対し化学結合が可能な1種または2種以上の
金属化合物、並びに(3)溶剤を必須成分として含むこ
とを特徴とする。
【0006】本発明の生物分解性成形体用組成物は、溶
剤中で水素結合形成基を含有する天然高分子多糖類と、
1種または2種以上の水素結合の形成が可能な金属化合
物を天然高分子多糖類100重量部に対し、5重量部以
上含有する構成とした。
【0007】本発明の成形体は、本発明の生物分解性成
形体用組成物を用いて、コーティング皮膜、フィルム、
シート、バルクの成形体としたものであることを特徴と
する。本発明において、単に「成形体」というときは、
コーティング皮膜、フィルム、シート、バルクの成形体
を意味する。本発明において、「化学結合」とは、水素
結合及び/又は共有結合を意味する。
【0008】本発明の生物分解性成形体用組成物を用い
て成形することにより、天然多糖類に豊富に含まれてい
るOH基は水素結合形成基として水素結合の足場となっ
て、金属化合物の加水分解、縮合反応により成長した無
機成分と水素結合を形成し、したがって、成長した無機
成分が天然多糖類のOH基に化学結合により固定される
ことになる。このように、無機成分が天然多糖類の親水
部であるOH基と結合されるので、天然多糖類の水への
溶解性が適度に調節されるため、得られた成形体は水分
の多い土壌中でもその強度、形状を一定期間保持できる
特性となる。しかも、成形体は多糖類を基本骨格として
いるため、微生物等の生物に分解可能な生物分解性とな
る。
【0009】本発明の生物分解性成形体用組成物中の無
機成分の量を変えることにより、該生物分解性成形体用
組成物を用いて製造した、本発明のコーティング皮膜、
フィルム又はシート、バルクの成形体は、水溶解性或い
は水親和性、生物分解性をコントロールすることができ
る。したがって土壌中では、その土壌に含まれる水分に
より徐々に溶解するようにコントロールすることがで
き、且つ土壌中の微生物等の生物により、本発明の生物
分解性成形体は徐々に分解されて最終的に無機成分のみ
となる。例えば、本発明の生物分解性成形体用組成物に
おいて金属化合物として、例えば有機硅素化合物を使用
した場合でも、最終的に分解されたものは人体あるいは
地球環境に無害な二酸化珪素となることを見いだした。
この最終分解物である二酸化珪素は、自然界において多
量に存在しているものであり、本発明の成形体を土壌中
に放置した場合でも何ら問題ないことがわかる。
【0010】本発明の生物分解性成形体用組成物に使用
する多糖類は、特に限定されないが、天然多糖類、その
誘導体、及び合成多糖類等が使用できる。本発明におい
て、単に「多糖類」というときは、天然多糖類、その誘
導体又は合成多糖類を意味する。天然多糖類とは、天然
に産出する原料から通常の精製手段等により得たもので
ある。天然多糖類の誘導体とは、天然多糖類を酸、アル
カリ、その他の薬品処理をして部分的に分解、置換等を
行なったもの、或いは酵素、微生物等により分解、置換
等の処理をしたものである。合成多糖類とは主として縮
合、重縮合等により人為的に多糖類に合成したものであ
る。
【0011】多糖類には、コーンスターチ、小麦デンプ
ン、カンショデンプン、米デンプン、セルロース、ヘミ
セルロース、プルラン、ペクチン、キチン、アルギン
酸、マンナン、植物ゴム等が、その多糖類の誘導体とし
ては、デンプンについて言えば、可溶性デンプン、カル
ボキシルデンプン、ジアルデヒドデンプン、デキストリ
ン、サイクロデキストリン、カチオンデンプン等が、セ
ルロースについて言えば、セルロース誘導体としては、
ビスコース、メチルセルロース、エチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス等が挙げられる。これらの多糖類は単独でも、あるい
は他の天然、及び合成高分子と混合して用いてもよい。
【0012】これらの多糖類は金属イオンと配位結合に
似た相互作用をすることが知られている。しかしその相
互作用は弱いとされるが、本発明の生物分解性成形体用
組成物には、多糖類と金属化合物との結合にはこのよう
な配位結合は有用であると考えられる。
【0013】本発明で使用される「金属化合物」には、
ゾル−ゲル法による無機ガラスやセラミックスの前駆体
として知られる金属アルコキシド誘導体、金属アセチル
アセトネート誘導体、金属カルボキシレート誘導体等の
有機金属化合物、それら各々の有機金属化合物の加水分
解物、部分加水分解物、部分縮合物や、或いはまた、硝
酸塩、オキシ硝酸塩、塩化物などの無機金属化合物、そ
れら各々無機金属化合物の加水分解物、部分加水分解
物、部分縮合物が挙げられる。
【0014】金属アルコキシドに代表される有機金属化
合物の加水分解、縮合反応を利用したゾル−ゲル法は、
低温での金属酸化物合成反応であり、本発明で使用する
多糖類における無機成分の成長反応に特に好適に利用さ
れる。その理由は、この無機成分の成長反応過程におけ
る金属アルコキシドの加水分解物、部分加水分解物、部
分縮合物が、水素結合形成能を有するOH基を特に多く
含有することから、水素結合形成基であるOH基を豊富
に有する多糖類と水素結合やエステル結合を形成するこ
とにより、前記ゾル−ゲル反応により成長した無機成分
が水素結合やエステル結合等により多糖類とそのOH基
の部分で容易に固定されるので、本発明の実現の上で好
ましい材料といえる。
【0015】金属アルコキシドとしては、ほとんど全て
の金属アルコキシドが利用できるが、シリカ、チタン、
アルミニウム、マグネシウム等の金属アルコキシドが比
較的安価で入手でき、反応の調整が容易であることなど
から好ましく使用される。
【0016】金属アルコキシドのアルコキシ基は1分子
中に2個以上存在することが、無機成分の成長及び多糖
類における水素結合をさせる点において必要であるが、
この条件を満たしていればアルキル基等の炭化水素基、
エポキシ基やアミド基等の反応性官能基が存在していて
も構わない。これらアルコキシ基以外の官能基は、コー
ティング皮膜、フィルム、シート等の成形体の柔軟性の
付与、皮膜の補強、染色性の向上等に都合良く作用する
ものがあり、このような各種目的のために前記官能基が
存在していても構わない。
【0017】本発明で使用される金属アルコキシドの例
には、例えば、金属を硅素に限定した場合、次のような
化合物が挙げられる。すなわち、テトラメトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシ
ラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメト
キシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエ
トキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチ
ルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン等の
アルコキシシラン類、メチルトリクロロシラン、メチル
ジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチル
クロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニル
ジクロロシラン等のクロロシラン類、β−(3、4−エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシ
シラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン等のアミノシラン類、γ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメト
キシシラン等が一般に使用される。
【0018】なお、本発明の生物分解性成形体用組成物
の製造には、反応を穏和な条件で行なうため、各種有機
溶剤を添加することが好ましく、特に金属アルコキシド
使用の場合、アルコール類の添加が特に好ましい。
【0019】金属化合物の加水分解:金属アルコキシド
等に代表される水素結合の形成が可能な金属化合物の加
水分解反応は、系内に存在する水により引き起こされ
る。その水の使用量は、金属アルコキシド1モルに対し
て2〜10モル程度が好ましく、適宜調整する必要があ
る。水の使用量が2モル未満の場合、加水分解反応が十
分に進まず、本発明の効果が発現されないことがある。
また、水の使用量が10モルを越える場合、無機成分が
沈澱する恐れがある。なお、加水分解を促進するため
に、多糖類に悪影響を及ぼさない程度の量の触媒を添加
することも可能である。前記金属アルコキシドの加水分
解反応は、室温〜80℃、特に50℃〜80℃の温度範
囲で行なうことが好ましい。室温未満の温度で加水分解
を行なうと、反応が十分に進行せずに無機成分の成長が
行なわれない。一方、80℃以上では反応が急激に進行
するため、組成物が不均一になる恐れがある。
【0020】生物分解性成形体用組成物の製造:生物分
解性成形体用組成物の製造は、上記金属化合物を多糖類
中に添加した後に金属化合物の加水分解を行なってもよ
いし、また、予め金属化合物の加水分解を行なった後の
加水分解物又は加水分解が充分に進行しない状態の部分
加水分解物を多糖類に添加することのどちらでも構わな
いが、最終的な成形体をより均質なものにするために
は、予め金属化合物の一部を加水分解しておいてから多
糖類溶液中に添加した方が好ましい。
【0021】成形体の製造:本発明の生物分解性成形体
用組成物用いてコーティング皮膜又はフィルムを製造す
る方法には、ワイヤーバー、スピンコート、ディップコ
ート、溶液噴霧、ブレードコート、スライドコート等が
適用される。
【0022】本発明の生物分解性成形体用組成物を用い
てフィルム又はシートを製造する方法には、押出し加
工、カレンダー加工、積層成形、インフレーション加工
等が適用される。
【0023】本発明の生物分解性成形体用組成物を用い
てバルクの成形体を製造する方法には射出成形、注型加
工、圧縮成形、押出成形等が適用される。
【0024】利用可能性:本発明の生物分解性成形体用
組成物は、土壌中で一定期間の後に分解するような、制
御された分解が必要とされる、例えば、農薬・肥料等の
コーティング剤、種子のコーティング剤、土壌改良剤の
コーティング剤、塗料、微生物分解性プラスチック成形
材料(バルク体の成形材料、シートの成形材料)等に利
用が期待される。
【0025】
【作用】本発明の生物分解性成形体用組成物は、セルロ
ースのような多糖類と金属アルコキシドに代表される金
属化合物を使用して、多糖類の水素結合形成基を足場と
して金属化合物の加水分解、縮合反応を生じさせること
により無機成分を成長させ、成長した無機成分を多糖類
に固定させるものである。このため、無機成分が多糖類
の親水性基である水素結合形成性の水酸基と水素結合及
び/又は共有結合により結合するため、多糖類の水への
溶解性が適度に調節され、水分の多い土壌中でもその強
度、形状を保持できる皮膜となる。水への溶解性のコン
トロールは、例えば、多糖類へ結合させる金属化合物の
添加量によって調整することができる。
【0026】本発明の生物分解性成形体用組成物を用い
て製造された、コーティング皮膜、フィルム又はシー
ト、バルク成形体等の成形体は、土壌中に放置された場
合、水により除々に崩壊していき、その水の作用に加え
土壌中に存在する微生物により多糖類部分は徐々に分解
されてCO2 とH2 Oになり、最終的に土壌中には無機
成分のみが残されることになるので、有機成分が実質的
に残留することがない。次に、実施例を挙げて本発明を
更に詳細に説明する。
【0027】
【実施例】
〔実施例1〕テトラエトキシシランのエタノール溶液
(0.05mol/l)100g中に水を0.45g添
加し、60℃で90分加熱した。得られたエタノール溶
液に対して、予めエタノールに溶解したヒドロキシプロ
ピルセルロース(2.0g/100ml)を添加し、6
0℃で3時間加水分解を行ない、組成物を得た。
【0028】得られた組成物をテフロン加工したガラス
容器中に流し込み、遠赤外線ランプで充分に乾燥させた
後、無機成分の反応を完結させるために、80℃で1時
間加熱し、厚さ1mmの成形体を得た。
【0029】この成形体の水中での安定性は極めて良好
であり、ヒドロキシプロピルセルロースのみの成形体が
水に添加した直後に溶解するのに対し、本実施例1の成
形体は次第に溶解し、3日後にほぼ完全に崩壊した。水
中に残っているものは、ほぼSiO2 であった。
【0030】〔実施例2〕N,N−ジメチルアセトアミ
ド25ml中に天然多糖類であるプルラン1.5gを溶
解し、得られた溶液中に0.9gのテトラエトキシシラ
ン、0.084gの水、0.005gの濃塩酸をこの順
番で加え、70℃で12時間反応させた。得られた溶液
をガラス基板上にキャストし、65℃で加熱して複合体
皮膜を得た。この複合体皮膜を水の中にいれても僅かな
膨潤が認められるだけで、皮膜の形状は12時間以上保
持された。
【0031】一方、この複合体皮膜にプルランの加水分
解性を有するプルラナーゼ(林原製:プルラナーゼ、商
品名)を作用させて複合体皮膜を分解した。得られた分
解物を可視光域550nmの透過率変化で観測したとこ
ろ、測定開始時に0%だった透過率が2時間後には0.
8%まで増加した。このことから複合体皮膜のプルラン
部位がプルラナーゼにより分解されたことがわかる。即
ち、本実施例2の複合体皮膜は生物分解性であることが
実証される。
【0032】
【発明の効果】本発明の生物分解性成形体用組成物を用
いて成形した成形体は、水分の存在する自然界におい
て、その溶解性、分解性を制御することができ、徐々に
分解し、最終的には微生物等の生物により無害な成分に
分解される特徴を有する。
【0033】このような性質を有する生物分解性成形体
用組成物を用いて成形したコーティング皮膜、フィル
ム、シート、バルクの成形体等は土壌中での水分溶解
性、微生物分解性を制御でき、かつ分解された後の分解
産物には環境に無害な無機物が主として残る。
【0034】このため本発明の生物分解性成形体用組成
物を、一定期間後に露出し、作用させることが必要な基
材、例えば、農薬、肥料、種子等の農業材料のカプセ
ル、粒状物、バルク状物等の表面材に利用でき、これら
の基材を散布した後の一定期間経過後に除放効果をもた
せることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 105/00 PCS

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)天然多糖類、その誘導体又は合成
    多糖類からなる多糖類、 (2)該多糖類中の水酸基に対し化学結合が可能な1種
    または2種以上の金属化合物、並びに、 (3)溶剤、を必須成分として含むことを特徴とする生
    物分解性成形体用組成物。
  2. 【請求項2】 前記多糖類に対し、前記金属化合物の配
    合量が5重量%以上であることを特徴とする請求項1記
    載の生物分解性成形体用組成物。
  3. 【請求項3】 前記金属化合物は、金属アルコキシド誘
    導体、金属アセチルアセトネート誘導体などの有機金属
    化合物、或いはそれらの各有機金属化合物の加水分解
    物、部分加水分解物、部分縮合物、並びに硝酸塩、オキ
    シ硝酸塩、塩化物などの無機金属化合物、或いはそれら
    の各無機金属化合物の加水分解物、部分加水分解物、部
    分縮合物から選ばれた1種または2種以上である請求項
    1又は2記載の生物分解性成形体用組成物。
  4. 【請求項4】 前記多糖類は、コーンスターチ、小麦デ
    ンプン、カンショデンプン、米デンプン、プルラン、ペ
    クチン、キチン、アルギン酸、マンナン、植物ゴム、可
    溶性デンプン、カルボキシルデンプン、カルボキシメチ
    ルデンプン、ジアルデヒドデンプン、デキストリン、サ
    イクロデキストリン、カチオンデンプン、セルロース、
    ヘミセルロース、ビスコース、メチルセルロース、エチ
    ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
    シエチルセルロース及びそれらの誘導体から選ばれた1
    種または2種以上であることを特徴とする生物分解性成
    形体用組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の生物分解
    性成形体用組成物を必須成分として用いて成膜したこと
    を特徴とするコーティング皮膜。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3又は4記載の生物分解
    性成形体用組成物を必須成分として用いて成膜したこと
    を特徴とするフィルム又はシート。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3又は4記載の生物分解
    性成形体用組成物を用いてバルク状に成形したことを特
    徴とするバルク成形体。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3又は4記載の生物分解
    性成形体用組成物を必須成分として用いて製造した容器
    であり、且つ該容器は内容物を制御して放出する機能を
    有することを特徴とする容器。
  9. 【請求項9】 前記容器が粒状物であることを特徴とす
    る請求項8記載の容器。
  10. 【請求項10】 前記内容物が農薬である請求項8又は
    9記載の容器。
  11. 【請求項11】 前記内容物が肥料である請求項8又は
    9記載の容器。
  12. 【請求項12】 水酸基を有する天然多糖類、その誘導
    体又は合成多糖類に対し、該水酸基に化学結合が可能な
    1種又は2種以上の金属化合物の一部を化学結合により
    導入することを特徴とする生物分解性成形体用組成物の
    製造方法。
  13. 【請求項13】 (1)水酸基を有する天然多糖類、そ
    の誘導体又は合成多糖類から選択される多糖類に対し、
    該水酸基に化学結合が可能な1種又は2種以上の金属化
    合物の一部を化学結合により導入し、 (2)前記工程で前記金属化合物が導入された前記多糖
    類において、前記金属化合物の加水分解及び縮合反応を
    行なうことにより無機成分を成長させ、 (3)前記工程で成長した無機成分の少なくとも一部を
    前記多糖類の水酸基と化学結合させ、該無機成分を前記
    多糖類中に固定することを特徴とする生物分解性成形体
    用組成物の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記金属化合物の加水分解物は、金属
    化合物1モルに対して水1〜10モル程度を使用して行
    なうことを特徴とする請求項13記載の生物分解性成形
    体用組成物の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記金属化合物の加水分解は、室温〜
    70℃にて行なうことを特徴とする請求項13又は14
    記載の生物分解性成形体用組成物の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記成長した無機成分を前記天然多糖
    類、その誘導体又は合成多糖類に固定させる手段は、水
    素結合および/または共有結合からなる化学結合である
    ことを特徴とする請求項13、14又は15記載の生物
    分解性成形体用組成物の製造方法。
JP12808194A 1994-05-19 1994-05-19 生物分解性成形体用組成物、その製造方法及び生物分解性成形体 Pending JPH07309972A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12808194A JPH07309972A (ja) 1994-05-19 1994-05-19 生物分解性成形体用組成物、その製造方法及び生物分解性成形体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12808194A JPH07309972A (ja) 1994-05-19 1994-05-19 生物分解性成形体用組成物、その製造方法及び生物分解性成形体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07309972A true JPH07309972A (ja) 1995-11-28

Family

ID=14975949

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12808194A Pending JPH07309972A (ja) 1994-05-19 1994-05-19 生物分解性成形体用組成物、その製造方法及び生物分解性成形体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07309972A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004059812A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd コーティング剤組成物
US6830613B2 (en) 2001-04-03 2004-12-14 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing a sugar-inorganic hybrid composite
JP2006199630A (ja) * 2005-01-21 2006-08-03 Nippon Soda Co Ltd 徐放性農薬組成物およびその製造方法
US7732371B2 (en) 2006-01-17 2010-06-08 Nippon Soda Co., Ltd. Liquid-absorbing base
JP2010527384A (ja) * 2007-02-19 2010-08-12 キシロフェン アクチボラグ ヘミセルロースを含むポリマーフィルムまたはコーティング
JP2011057856A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Jgc Catalysts & Chemicals Ltd 改質シクロデキストリン粒子分散液及びその製造方法
JP5859157B1 (ja) * 2015-04-01 2016-02-10 株式会社松風 圧縮成型歯牙

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6830613B2 (en) 2001-04-03 2004-12-14 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing a sugar-inorganic hybrid composite
JP2004059812A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd コーティング剤組成物
JP2006199630A (ja) * 2005-01-21 2006-08-03 Nippon Soda Co Ltd 徐放性農薬組成物およびその製造方法
US7732371B2 (en) 2006-01-17 2010-06-08 Nippon Soda Co., Ltd. Liquid-absorbing base
JP2010527384A (ja) * 2007-02-19 2010-08-12 キシロフェン アクチボラグ ヘミセルロースを含むポリマーフィルムまたはコーティング
US8557033B2 (en) 2007-02-19 2013-10-15 Xylophane Ab Polymeric film or coating comprising hemicellulose
JP2011057856A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Jgc Catalysts & Chemicals Ltd 改質シクロデキストリン粒子分散液及びその製造方法
JP5859157B1 (ja) * 2015-04-01 2016-02-10 株式会社松風 圧縮成型歯牙
US10311753B2 (en) 2015-04-01 2019-06-04 Shofu Inc. Compression method tooth

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4992538A (en) Silated polysaccharides
CN104784150B (zh) 一种淀粉基植物空心胶囊及其制备工艺
ATE262006T1 (de) Thermoplastifizierte stärke und verfahren zur herstellung
CN1252279C (zh) 由酶合成的直链淀粉得到的生物可降解制品
JPH07309972A (ja) 生物分解性成形体用組成物、その製造方法及び生物分解性成形体
JP2001526710A (ja) ヒドロキシ官能性ポリエステル及びポリ(エステルエーテル)オリゴマー
JP4356289B2 (ja) 多糖類複合体及びその製造方法
JP2002534534A (ja) 少なくとも一種のカチオン性デンプンおよび少なくとも一種のアニオン性デンプンを含むデンプンを主原料とした熱可塑性混合物、当該混合物の使用ならびに当該混合物の製法
JP2008189692A (ja) 多糖類複合材料
Shipovskaya et al. Influence of the ascorbic acid isoform on the sol–gel synthesis kinetics and properties of silicon–chitosan-containing glycerohydrogel plates
CN114044941A (zh) 一种绿色可降解复合膜的制备方法
JPH05148387A (ja) 柔軟性を有する生分解性フイルムまたはシート、及びその製造方法
CN108285603A (zh) 一种可降解的高阻隔性复合材料及其制备方法
CN103013333B (zh) 一种农业用液体覆盖材料的制备方法
US6830613B2 (en) Method of manufacturing a sugar-inorganic hybrid composite
JP2000060590A (ja) シクロデキストリンの生成方法
US20020023570A1 (en) Sugar - inorganic substance composite
CN110982450B (zh) 一种木制品专用的防水抗菌胶黏剂及其制备方法
JP3086851B2 (ja) ポリヒドロキシカルボン酸樹脂の製造方法
TWI283167B (en) Process for preparing enzymatically debranched starch and application thereof
CN1982395A (zh) 阳离子支链淀粉木材胶粘剂及制备方法
US4990563A (en) Water soluble silated polyvinyl alcohol
JP3513967B2 (ja) 生分解性積層体
JP2000095993A (ja) ガスバリア性コーティング剤
CA2548730A1 (en) Organic-inorganic composite