JPH07308300A - 神経誘発解析装置のレーザ神経刺激装置 - Google Patents

神経誘発解析装置のレーザ神経刺激装置

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JPH07308300A
JPH07308300A JP6104200A JP10420094A JPH07308300A JP H07308300 A JPH07308300 A JP H07308300A JP 6104200 A JP6104200 A JP 6104200A JP 10420094 A JP10420094 A JP 10420094A JP H07308300 A JPH07308300 A JP H07308300A
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laser
nerve
signal
impulse
optical
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JP6104200A
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Toshiro Umezaki
俊郎 梅崎
Akira Yumiba
彰 弓場
Masaki Odaka
正樹 小高
Yoshihide Okanoe
吉秀 岡上
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J Morita Manufaturing Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非接触で高速のインパルス刺激が可能で、ノ
イズの影響が少なく、しかも小型軽量な神経誘発解析装
置のレーザ神経刺激装置を提供する。 【構成】 神経誘発解析装置は、咽頭等の末梢神経部位
に照射する光インパルスを発生するレーザ神経刺激装置
24と、神経の興奮状態を解析する信号解析装置33な
どで構成される。レーザ神経刺激装置24は、所定の繰
返し周波数およびパルス幅のパルス信号を発生するとと
もに、該パルス信号に同期したタイミング信号をライン
32に出力するインパルス制御部25と、該パルス信号
に基づいて所定のピークパワーを有する光インパルスを
発生する複数の半導体レーザ(LD)27を駆動するL
D駆動部26と、半導体レーザ27から出た光を石英な
どから成る光ファイバ29へ効率良く入射させるレンズ
28などで構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耳鼻咽喉科などの医療
分野で好適に使用され、生体の知覚反応や神経障害など
を評価するための神経誘発解析装置のレーザ神経刺激装
置に関する。また、基礎医学の神経生理学的な研究の手
段としても有用である。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の神経誘発解析装置の一例
を示す構成図である。この神経誘発解析装置は、末梢神
経部位に電極を固定させてインパルス状の電気刺激を与
える電気的刺激法であり、電気刺激を発生する神経刺激
装置4と、神経の興奮状態を解析する信号解析装置10
などで構成される。ベッド2上の被検体1の口腔内にケ
ーブル8が挿入され、先端の電極が被検体1の咽頭部に
固定される。一方、被検体1の頭部3の表面に脳波検出
用の電極14が固定され、ケーブル13を通って信号解
析装置10に入力される。
【0003】この動作について説明すると、フットスイ
ッチ7が押されるとインパルス制御部5が所定の繰返し
周波数およびパルス幅のパルス信号を発生するととも
に、該パルス信号に同期したタイミング信号をライン9
に出力する。インパルス発生部6はパルス信号を所定の
ピーク電圧まで増幅して、ケーブル8を介して咽頭部を
電気刺激する。電気刺激を受けた末梢神経は興奮して、
神経誘発信号が被検体1の脳まで伝達し、頭部3に固定
された電極14によって検出される。信号解析装置10
は、タイミング信号を参照しながら電極14で検出され
た神経誘発信号のインパルス応答を解析し、信号波形や
解析結果を表示パネル11やプリンタ12で表示する。
こうして神経誘発信号の変化を解析することによって、
被検体1の知覚反応や神経障害などを評価することがで
きる。
【0004】一方、末梢神経を刺激する他の方法とし
て、1)被検体の皮膚に機械的ストレスを与える機械的
刺激法、2)被検体の指先に磁気発生用コイルを装着し
て、強力なパルス電流をコイルに通電させて磁気的刺激
を与える磁気的刺激法などが知られている。また、被検
体の皮膚に炭酸ガスレーザ光を直接照射して、痛みに関
する実験が行なわれた例が報告されているが、未だ病態
の診断に利用されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電気的刺激法では、刺激用の電極を被検体に接触させる
必要があるが、生体に余計な刺激や損傷を与えてしまう
ため、正常な神経誘発信号が得られない。また、滑走電
流(リーク電流)や刺激部位周囲に発生する電場電位に
よるアーチファクト(artifact)が神経誘発信号に混入
する。さらに、電気的絶縁が難しいため、電源ハム等の
外来ノイズによって妨害され易く、またリーク電流によ
る感電事故など安全性が低い。
【0006】また従来の機械的刺激法では、被検体に損
傷を与える恐れがある。また、応答速度が遅いため、正
確なデータが得られない。さらに、刺激インパルスを定
量的に再現性良く制御することが困難であり、たとえば
1mS程度のパルス幅を持つ刺激インパルスは実現し難
い。さらに、可動部が必要なため刺激プローブが大型に
なり、被検体の狭い部位に使用できない。
【0007】また従来の磁気的刺激法では、強い磁気を
発生させるためにコイルが大型になり、刺激プローブの
小型化が困難であり、狭い部位に使用できない。特に、
咽頭や喉頭内のような狭い空間の粘膜表面に磁気刺激を
与えるのが難しい。
【0008】本発明の目的は、非接触で高速のインパル
ス刺激が可能で、ノイズの影響が少なく、しかも小型軽
量な神経誘発解析装置のレーザ神経刺激装置を提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、末梢神経を刺
激するための光インパルスを発生するレーザ光源と、レ
ーザ光源を駆動して光インパルスの繰返し周波数、パル
ス幅およびピークパワーを制御するとともに、光インパ
ルスに同期したタイミング信号を出力するレーザ光源制
御手段と、レーザ光源からの光を伝送して、所定の末梢
神経部位に照射するための光ファイバとを備えることを
特徴とする神経誘発解析装置のレーザ神経刺激装置であ
る。
【0010】また本発明は、前記レーザ光源は、半導体
レーザであることを特徴とする。
【0011】また本発明は、前記レーザ光源が発生する
光インパルスの波長は、630nm〜1600nmの範
囲であることを特徴とする。
【0012】また本発明は、光インパルスの繰返し周波
数は、1Hz〜3Hzの範囲であることを特徴とする。
【0013】また本発明は、光インパルスのパルス幅
は、100n秒〜5m秒の範囲であることを特徴とす
る。
【0014】また本発明は、光インパルスのピークパワ
ーは、1mW〜2800mWの範囲であることを特徴と
する。
【0015】また本発明は、光インパルスを照射する部
位は、口腔、咽喉頭または咽喉頭粘膜であることを特徴
とする。
【0016】
【作用】本発明に従えば、光インパルスで末梢神経を刺
激することによって、非接触での神経刺激が可能になる
ため、被検体に余計な刺激や損傷が加わらず、衛生的で
安全性が高く、しかもリーク電流や外来ノイズの影響が
少なくなり、アーチファクトの混入が少ない神経誘発信
号を得ることができる。また、光インパルスを用いるこ
とによって、高速な神経刺激が可能になり、高精度な神
経誘発信号が得られる。また、光インパルスの繰返し周
波数、パルス幅およびピークパワーを制御することによ
って、いろいろな刺激条件が設定可能になるため、多様
な神経反応を解析することができる。また、光インパル
スに同期したタイミング信号を出力することによって、
神経誘発信号の解析が容易になる。さらに、レーザ光源
からの光を伝送して、所定の末梢神経部位に照射するた
めの光ファイバを用いることによって、光伝達効率が高
く、刺激プローブの小型軽量化が可能になり、特に咽頭
など狭い空間での操作性が向上する。
【0017】また、レーザ光源として半導体レーザを用
いることによって、レーザ神経刺激装置の小型軽量化が
可能で、光の高速変調が簡単に実現する。
【0018】また、レーザ光源が発生する光インパルス
の波長が630nm〜1600nmの範囲であることに
よって、被検体組織での光透過性が良好になるため、組
織内部の末梢神経を効率良く刺激することができる。ま
た、光ファイバの伝達効率も良好になり、損失の少ない
光照射が可能になる。
【0019】また、光インパルスの繰返し周波数は1H
z〜3Hzの範囲であることによって、神経誘発信号の
前後重複が無く、しかも1回のインパルスに要する信号
解析時間を充分に確保できる。
【0020】また、光インパルスのパルス幅は100n
秒〜5m秒の範囲であることによって、末梢神経への光
刺激が短時間で行なわれ、高速なインパルス刺激が可能
になる。
【0021】また、光インパルスのピークパワーは1m
W〜2800mWの範囲であることによって、被検体へ
の安全性を保ちつつ、末梢神経への光刺激量を広範囲で
設定できる。
【0022】また、光インパルスを照射する部位は口
腔、咽喉頭または咽喉頭粘膜であることによって、喉頭
知覚反応の評価が可能になり、たとえば嚥下障害等の部
位診断や耳鼻咽喉科関連の病態解明が可能になる。
【0023】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す構成図であ
る。この神経誘発解析装置は、咽頭等にある末梢神経部
位に光インパルスを照射する光刺激法であり、光インパ
ルスを発生するレーザ神経刺激装置24と、神経の興奮
状態を解析する信号解析装置33などで構成される。ベ
ッド22上の被検体21の口腔内に光ファイバケーブル
30が挿入され、先端のプローブからの光が被検体21
の咽頭部を照射するように位置決めされる。一方、被検
体21の頭部23の表面に脳波検出用の電極37が固定
され、ケーブル36を通って信号解析装置33に入力さ
れる。
【0024】レーザ神経刺激装置24は、所定の繰返し
周波数およびパルス幅のパルス信号を発生するととも
に、該パルス信号に同期したタイミング信号をライン3
2に出力するインパルス制御部25と、該パルス信号に
基づいて所定のピークパワーを有する光インパルスを発
生する複数の半導体レーザ(LD)27を駆動するLD
駆動部26と、半導体レーザ27から出た光を石英など
から成る光ファイバ29へ効率良く入射させるレンズ2
8などで構成される。
【0025】この動作について説明すると、フットスイ
ッチ31が押されるとインパルス制御部25が所定のパ
ルス信号を発生し、該パルス信号に同期したタイミング
信号をライン32に出力する。LD駆動部26は、イン
パルス制御部25からのパルス信号に従って半導体レー
ザ27を駆動して光インパルスを発生する。光インパル
スは、レンズ28によって集束され光ファイバ29に入
射し、光ファイバケーブル30を伝達して、先端のプロ
ーブから出射して咽頭部を照射する。光インパルスの刺
激を受けた末梢神経は興奮して、神経誘発信号が被検体
21の脳まで伝達し、頭部23に固定された電極37に
よって検出される。
【0026】信号解析装置33は、タイミング信号を参
照しながら電極37で検出された神経誘発信号のインパ
ルス応答を解析し、信号波形や解析結果を表示パネル3
4やプリンタ35で表示する。こうして神経誘発信号の
変化を解析することによって、被検体21の知覚反応や
神経障害などを評価することができる。
【0027】図2は、図1に示すレーザ神経刺激装置2
4のブロック図である。インパルス制御部25におい
て、繰返し周波数発生回路42はスイッチSW1の切換
によって1Hz(周期T=1秒)、2Hz(T=0.5
秒)または3Hz(T=0.33秒)の繰返し周波数を
有する周期信号PAを出力する。次のパルス幅制御回路
43はスイッチSW2の切換によって1mS、2mS、
3mS、4mSまたは5mSのパルス幅Wを有するパル
ス信号PBを周期信号PAと同期して出力する。
【0028】一方、フットスイッチ31が押されると、
フォトカプラ40のLED(発光ダイオード)が発光し
てフォトトランジスタが導通して、タイミング回路44
が動作する。なお、別途設けられた手元スイッチ41で
も動作可能である。タイミング回路44が動作すると、
パルス信号PBをタイミング信号PCとして出力し、シ
ールド線で構成されるライン32を介して信号解析装置
33に供給される。また、タイミング回路44は、パル
ス信号PBの反転信号PDをパワー切換回路45に出力
する。パワー切換回路45は、スイッチSW3の切換に
よって半導体レーザ1個当りのピーク出力Hが300m
W、500mWまたは700mWになるように駆動信号
PEを出力する。
【0029】LD駆動部26はたとえば4つの半導体レ
ーザ27をそれぞれ駆動するための駆動回路を有し、そ
れぞれスイッチSW4〜SW7の切換によってオンまた
はオフに設定される。したがって、パワー切換回路45
のスイッチSW3を300mWに設定し、かつスイッチ
SW4だけをオンに設定することによって、半導体レー
ザが1つだけ発光して300mWの最小光パワーが得ら
れる。また、スイッチSW3を700mWに設定し、か
つスイッチSW4〜SW7を全てオンに設定することに
よって、半導体レーザが4つ発光して合計2800mW
の最大光パワーが得られる。
【0030】半導体レーザ27から放射されるパルス状
の光はレンズ28によって光ファイバ29の入射端に集
光され効率良く伝送される。4本の光ファイバ29は光
ファイバケーブル30によって1本に束ねられプローブ
30aまで伝送される。先端部に内蔵されたサファイア
製などのボールレンズ30bは、4本の光ファイバ29
の光出射端から出た光を点状スポットに集光し、所定の
部位を光刺激する。
【0031】なお以上の説明において、大きな光パワー
を得るために4つの半導体レーザ27および光ファイバ
等を用いる例を示したが、必要なインパルス刺激量に応
じて1つまたはより多くの半導体レーザ27および光フ
ァイバ等を用いることも可能である。
【0032】図3は、レーザ神経刺激装置24の具体的
な回路図である。繰返し周波数発生回路42では、相異
なる抵抗値に設定された半固定抵抗R1〜R3がスイッ
チSW1によって1つ選択され、抵抗R4とともにコン
デンサC1で決まる時定数によって、いわゆる「55
5」と称されるタイマ回路Q1の発振周波数が決定され
る。パルス幅制御回路43では、周期信号PAをナンド
ゲートQ2で受け、相異なる抵抗値に設定された半固定
抵抗R5〜R9がスイッチSW2によって1つ選択され
ると、コンデンサC2とともに時定数が決定されて微分
が施され、次のナンドゲートQ3によって閾値処理され
て所定のパルス幅Wに変換される。パルス幅制御回路4
3が出力するパルス信号PBは、次のタイミング回路4
4に入力される。
【0033】次に図2で説明したように、フットスイッ
チ31または手元スイッチ41が押されると、タイミン
グ回路44の抵抗R10およびコンデンサC3から成る
時定数でチャタリングが除去され、D型フリップフロッ
プQ4、Q5でラッチ動作が行なわれ、ナンドゲートQ
6を介してオープンコレクタ型のバッファQ7、Q8か
らタイミング信号PCおよび反転信号PDが出力され
る。
【0034】次にパワー切換回路45では、半固定抵抗
R11、R13、R15と抵抗R12、R14、R16
とで3つの分圧回路が形成され、相異なる参照電圧が設
定され、スイッチSW3によって1つの参照電圧が選択
される。選択された参照電圧は反転信号PDと加算さ
れ、バッファQ9によって駆動信号PEがLD駆動部2
6の各駆動回路に供給される。なお、図3ではLD駆動
部26の駆動回路を1つだけ示している。
【0035】LD駆動部26では、駆動信号PEが演算
増幅器Q11の反転端子に入力される。また、半導体レ
ーザ27には光パワーをモニタするフォトダイオードP
Hが内蔵されており、電流電圧変換回路Q10によって
光パワーがモニタ電圧信号に変換され、演算増幅器Q1
1の非反転端子に入力され、駆動信号PEとの差動増幅
が行なわれる。演算増幅器Q11の出力は、抵抗R17
およびコンデンサC4から成るローパスフィルタを通っ
てトランジスタTR1のベースに入力される。半導体レ
ーザ本体27aはトランジスタTR1のコレクタに接続
されて駆動される。こうして駆動信号PEとモニタ電圧
信号とが一致するように半導体レーザ本体27aの出力
を安定化する光出力安定化回路(APC)が構成され
る。
【0036】一方、半導体レーザ27には温度を検出す
るサーミスタThと、半導体レーザ本体27aを冷却す
るペルチェ素子PTとが内蔵されており、これらを利用
して温度安定回路(ATC)46が構成されている。温
度安定回路46では、定電圧回路Q12によって安定し
た直流電圧が得られ、半固定抵抗R18、R19等によ
ってサーミスタThの検知温度が電圧信号され、演算増
幅器Q13で増幅され、演算増幅器Q14の非反転端子
に入力される。演算増幅器Q14の反転端子には、定電
圧回路Q12からの直流電圧が可変抵抗R20によって
分圧されて参照電圧として入力され、さらにトランジス
タTR2のエミッタ電圧も入力される。トランジスタT
R2のエミッタはトランジスタTR3のベースに接続さ
れ、トランジスタTR3のエミッタにペルチェ素子PT
が接続される。こうしてサーミスタThの検出信号とト
ランジスタTR2のエミッタ電圧とを比較しつつ、ペル
チェ素子PTの駆動電流が制御され、半導体レーザ本体
27aの温度が安定化される。
【0037】図4は、図1に示す信号解析装置33のブ
ロック図である。レーザ神経刺激装置24から光ファイ
バケーブル30を通って光インパルスが被検体1の咽頭
部に照射されると、被検体1に神経誘発信号が発生し
て、頭部表面に固定された複数の電極37によって検出
され、ケーブル36を通って信号解析装置33の入力バ
ッファ50に入力される。各神経誘発信号は入力バッフ
ァ50によってインピーダンス変換され、次のアイソレ
ーション回路51に入力され、電気的に絶縁しつつ信号
を伝達することによって、被検体1の感電を防止してい
る。
【0038】複数の神経誘発信号は、入力セレクタ52
によって所望の信号が選択され、前置増幅器53によっ
て所定倍率で増幅され、次のフィルタ60に入力され
る。フィルタ60は、前置増幅器53で増幅された生体
信号の中から必要な周波数成分のみを取出して、雑音成
分を極力除去しており、通常は帯域通過フィルタ(バン
ドパスフィルタ)が用いられる。次のAD変換器54は
アナログ信号をデジタル信号に変換する。加算器55で
は、レーザ神経刺激装置24からライン32によって送
出されるタイミング信号と同期して、信号の同期加算を
行なって、繰返し信号の加算平均処理によってS/N比
を向上させている。なお、加算器55に入力される信号
は、アーチファクト検出器61にも入力される。アーチ
ファクト検出器61はアーチファクト除去を行うための
もので、加算平均を行うとノイズ成分が減少するが、過
大なノイズが入力信号に混入すると、このノイズ減少の
機能が充分に働かず、加算結果に悪影響を与える。した
がって、過大な入力が生体信号に混入したときだけ加算
器55の加算処理を中断させ、正常なときのみ加算処理
を実行させ、正常な生体信号データを得ることができ
る。
【0039】こうして光インパルスに対する神経誘発信
号のインパルス応答波形が得られ、コンピュータ56に
よって周波数分析や相関などの信号解析が行なわれる。
信号処理の条件はキーボード57によるタイプ入力や磁
気ディスク装置59のファイルデータによって設定さ
れ、解析結果はCRT(陰極線管)等の表示パネル3
4、プリンタ35、XYプロッタ58などに表示され、
信号データや解析データは磁気ディスク装置59に記憶
される。
【0040】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、非
接触での神経刺激が可能になり、衛生的で安全性が高
く、しかもリーク電流や外来ノイズの影響が少なくな
り、アーチファクトの混入が少ない神経誘発信号を得る
ことができる。また、光インパルスを用いることによっ
て、高速な神経刺激が可能になる。
【0041】また、光インパルスの繰返し周波数、パル
ス幅およびピークパワーを制御することによって、多様
な神経反応を解析することができる。また、光インパル
スに同期したタイミング信号を用いることで、神経誘発
信号の解析が容易になる。
【0042】さらに、光ファイバを用いることによっ
て、光伝達効率が高く、刺激プローブの小型軽量化が可
能になり、特に咽頭など狭い空間での操作性が向上す
る。
【0043】また、レーザ光源として半導体レーザを用
いることによって、レーザ神経刺激装置の小型軽量化が
可能で、光の高速変調が簡単に実現する。
【0044】また、レーザ光源が発生する光インパルス
の波長が630nm〜1600nmの範囲であることに
よって、被検体組織での光透過性が良好になるため、組
織内部の末梢神経を効率良く刺激することができる。ま
た、光ファイバの伝達効率も良好になり、損失の少ない
光照射が可能になる。
【0045】このように様々なパルス波形を設定し、非
接触で高速のインパルス刺激が可能で、ノイズの影響が
少なく、しかも小型軽量な神経誘発解析装置のレーザ神
経刺激装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】図1に示すレーザ神経刺激装置24のブロック
図である。
【図3】レーザ神経刺激装置24の具体的な回路図であ
る。
【図4】図1に示す信号解析装置33のブロック図であ
る。
【図5】従来の神経誘発解析装置の一例を示す構成図で
ある。
【符号の説明】
21 被検体 23 頭部 24 レーザ神経刺激装置 25 インパルス制御部 26 LD駆動部 27 半導体レーザ 28 レンズ 29 光ファイバ 30 光ファイバケーブル 31 フットスイッチ 33 信号解析装置 37 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡上 吉秀 京都府京都市伏見区東浜南町680番地 株 式会社モリタ製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 末梢神経を刺激するための光インパルス
    を発生するレーザ光源と、 レーザ光源を駆動して光インパルスの繰返し周波数、パ
    ルス幅およびピークパワーを制御するとともに、光イン
    パルスに同期したタイミング信号を出力するレーザ光源
    制御手段と、 レーザ光源からの光を伝送して、所定の末梢神経部位に
    照射するための光ファイバとを備えることを特徴とする
    神経誘発解析装置のレーザ神経刺激装置。
  2. 【請求項2】 前記レーザ光源は、半導体レーザである
    ことを特徴とする請求項1記載の神経誘発解析装置のレ
    ーザ神経刺激装置。
  3. 【請求項3】 前記レーザ光源が発生する光インパルス
    の波長は、630nm〜1600nmの範囲であること
    を特徴とする請求項1または2記載の神経誘発解析装置
    のレーザ神経刺激装置。
  4. 【請求項4】 光インパルスの繰返し周波数は、1Hz
    〜3Hzの範囲であることを特徴とする請求項1記載の
    神経誘発解析装置のレーザ神経刺激装置。
  5. 【請求項5】 光インパルスのパルス幅は、100n秒
    〜5m秒の範囲であることを特徴とする請求項1記載の
    神経誘発解析装置のレーザ神経刺激装置。
  6. 【請求項6】 光インパルスのピークパワーは、1mW
    〜2800mWの範囲であることを特徴とする請求項1
    記載の神経誘発解析装置のレーザ神経刺激装置。
  7. 【請求項7】 光インパルスを照射する部位は、口腔、
    咽喉頭または咽喉頭粘膜であることを特徴とする請求項
    1記載の神経誘発解析装置のレーザ神経刺激装置。
JP6104200A 1994-05-18 1994-05-18 神経誘発解析装置のレーザ神経刺激装置 Pending JPH07308300A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2021069518A (ja) * 2019-10-29 2021-05-06 学校法人順天堂 リハビリテーション方法及びシステム

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