JPH07302097A - 音声の時間軸圧縮方法、及び伸長方法、並びに音声の時間軸圧縮伸長方法 - Google Patents

音声の時間軸圧縮方法、及び伸長方法、並びに音声の時間軸圧縮伸長方法

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JPH07302097A
JPH07302097A JP6096530A JP9653094A JPH07302097A JP H07302097 A JPH07302097 A JP H07302097A JP 6096530 A JP6096530 A JP 6096530A JP 9653094 A JP9653094 A JP 9653094A JP H07302097 A JPH07302097 A JP H07302097A
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waveform
audio signal
voice
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compression
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JP6096530A
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Tatsuo Inoue
健生 井上
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は音声波形の圧縮率が1に近い値でも
ずれや歪みの小さい音声波形が得られる音声の圧縮方法
を提供することを目的とする。 【構成】 ディジタル音声データS(n)のピッチ周期を
抽出するピッチ抽出器(2)と、該ピッチ抽出器(2)によっ
て抽出されたピッチ周期を用いて、前記ディジタル音声
データS(n)を時間軸圧縮することにより圧縮したディ
ジタル音声データSc(n)を算出する時間軸圧縮器(3)
と、前記ピッチ周期と圧縮されたディジタル音声データ
Sc(n)を多重化するマルチプレクサ(4)と、を具備し、
音声信号の圧縮に際して、入力された音声信号波形の現
在のポインタ位置と該ポインタに対して1ピッチ周期だ
け進んだ位置との両方から夫々ピッチ周期のn倍(但
し、nは2以上の整数)の長さを切り出し、切り出され
た一対の音声信号波形を重みをつけて加算し、前記2つ
の音声信号波形を圧縮した1つの信号波形を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放送、映画、音楽、又は
音声ICレコーダ等における音声を処理する場合の音声
の発生速度を制御する音声の発生速度変換に関し、特に
ディジタル音声信号を符号化する音声の時間軸圧縮方
法、及び伸長方法、並びに音声の時間軸圧縮伸長方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディジタルの音声信号の時間的連
続性を考慮して、その音声信号の音声波形を切り出した
後、両波形に夫々異なる重みを乗じた後に足し合わせる
ことで、ディジタルの音声信号の情報圧縮を行う時間軸
圧縮伸長する方法として、IEEETrans.Acoust.Speech,Si
gnal Processing, vol.ASSP 27, pp.121 133, Apr.’79
”Time Domain Algorithms for Harmonic Bandwidth R
eduction and Time Scaling of Speech Signals”D.Mal
ah著に開示されたTDHS(Time Domain Hamonic Scal
ing)が提唱されている。
【0003】図9は、音声の入力波形(a)を上述のTD
HSを用いて圧縮処理することによって得られた出力波
形(b)を示す音声波形図である。
【0004】斯かるTDHSを用いて音声波形の圧縮を
行なう場合、ディジタルの音声信号に対して予めピッチ
抽出器を用いて抽出された音声波形のピッチ周期をT、
圧縮率をrc(但し、0<rc<1)とすると、図9(a)
の波形図に示すように現在のポインタ位置P1と、これ
に対してピッチ周期Tだけ進んだ時点P2からそれぞれ
長さNc、 Nc=rc ・T/(1−rc) ・・・・・(1) の音声波形A及びBを切り出し、波形Aには1から0へ
直線的に向かう重み(図9(a)の破線F1で示す窓関
数)を、一方波形Bには0から1へ直線的に向かう重み
(図9(a)の破線F2で示す窓関数)を夫々付与して、
両者を加え合わせることにより、図9(b)に示すように
長さNcの波形Cを新たに得、これによって音声波形が
時間軸に対して圧縮されたことになる。
【0005】この次に波形B以降で圧縮するには、ポイ
ンタP1を入力波形(図9(a))上で、 Nc+T=T/(1−rc) ・・・・・(2) だけ右方向に移動して時点P3とし、前記と同様にピッ
チ周期Tの2つの波形を切り出し、これらに重みを付け
て加え合わせることにより、図9(b)の波形Cの次に、
更に長さNcの波形を得る。
【0006】以後、この操作を繰り返すことにより長さ
Nc+Tの入力波形から長さNcの出力波形が連続して作
り出され、この長さNcの波形は長さNc+Tの入力波形
に対して圧縮率rcを満足したものとなっている。
【0007】一方、図10は音声の入力波形(a)をTD
HSを用いて伸長処理することによって得られた出力波
形(b)を示す音声波形図である。このとき、伸長処理の
対象としているのはP1乃至P6の入力波形である。
【0008】伸長率rs(rs>1)として音声波形を伸
長する場合においては、図10(a)の波形図に示すよう
に現在のポインタ位置P1とこれに対してピッチ周期T
だけ遅れた時点P4からそれぞれ長さNs、 Ns=rs・T/(rs−1) ・・・・・(3) の音声波形A及びBを切り出す。このとき、時点P4か
ら波形長Nsだけ進んだ位置が時点P6となる。
【0009】次に、波形Aには0から1へ直線的に向か
う重み(図10(a)中の破線F3で示す窓関数)を、一
方波形Bには1から0へ直線的に向かう重み(図10
(a)中の破線F4で示す窓関数)を付与して、両者を加
え合わせることにより、図10(b)に示すように長さN
sの波形Cを得、これによって音声波形が時間軸に対し
て伸長されたことになる。
【0010】更に、時点P6以降で伸長するには、入力
波形(図10(a))上で、 Ns−T=T/(rs−1) ・・・・・(4) だけ現在のポインタP1を右方向に移動して、P1乃至
P6の入力波形の伸長処理と同様に長さNsの2つの波
形を切り出し、これらに重みを付けて加え合わせること
により、波形Cに続けて、長さNsの波形を得る。以
後、この操作を繰り返すことにより長さNs−Tの入力
波形から長さNsの出力波形が連続して作り出される。
しかもこの長さNsの波形は長さNs−Tの入力波形に対
して伸長率rsを満足したものとなっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、現実に或る
音声を時系列として着目してみると、その音声の波形の
ピッチ周期は一定となっておらず、斯かる場合に上述の
TDHSを時間軸の圧縮、或るいは伸長の際に適用する
と、圧縮率rc・伸長率rsが1に近い場合、式(1)、
(3)で求めた波形長NcやNsがピッチ周期Tよりも大き
くなり過ぎてしまう。具体例としては、式(1)におい
て、rc=0.99とすると、Nc=99Tとなり、一
方、式(3)においてrs=1.01とすると、Ns=10
1Tとなる。
【0012】このため、大きい波形長NcやNs内では現
実に音声波形のピッチ周期は異なるものの、それらの波
形長内では音声波形のピッチ周期Tを一定と見做して圧
縮・伸長処理を行ってしまうため、上述の図9(a)、図
10(a)の波形長Nc、Ns内で現実の音声波形との間で
ピッチ周期の揺らぎによる波形のずれが生じ、圧縮・伸
長処理後に音声の歪みが発生してしまうという問題点が
あった。
【0013】そこで、本発明は、斯かる問題点に鑑み為
されたものであり、圧縮率rc、伸長率rsが1に近い値
でもずれや歪みの小さい音声波形を得る事が可能な音声
の時間軸圧縮・伸長方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ディジタル音
声データS(n)のピッチ周期を抽出するピッチ抽出器
と、該ピッチ抽出器によって抽出されたピッチ周期を用
いて、前記ディジタル音声データS(n)を時間軸圧縮す
ることにより圧縮したディジタル音声データSc(n)を
算出する時間軸圧縮器と、前記ピッチ周期と圧縮された
ディジタル音声データSc(n)を多重化するマルチプレ
クサと、を具備し、音声信号の圧縮に際して、入力され
た音声信号波形の現在のポインタ位置と該ポインタに対
して1ピッチ周期だけ進んだ位置との両方から夫々ピッ
チ周期のn倍(但し、nは2以上の整数)の長さを切り
出し、切り出された一対の音声信号波形を重みをつけて
加算し、前記2つの音声信号波形を圧縮した1つの信号
波形を生成することによって音声信号を得ることを特徴
とする。
【0015】また、本発明は音声信号のピッチ周期と、
斯かる音声信号を圧縮したディジタル音声データSc
(n)を、ピッチ周期と圧縮されたディジタル音声データ
Sc(n)とに夫々分割するデマルチプレクサと、前記ピ
ッチ周期、及び圧縮したディジタル音声データSc(n)
を時間軸伸長する時間軸伸長器とを、具備し、音声信号
の伸長に際して、入力された音声信号波形の現在のポイ
ンタ位置と該ポインタに対して1ピッチ周期だけ遅れた
位置との両方から夫々ピッチ周期のn倍(但し、nは2
以上の整数)の長さを切り出し、切り出された一対の音
声信号波形を重みをつけて加算し、前記2つの音声信号
波形を合成した1つの信号波形を生成することによって
音声信号を得ることを特徴とする。
【0016】
【作用】上述の構成によると、加え合わせる音声波形の
長さは、圧縮・伸長率に関わり無くピッチ周期のn倍
(但し、nは2以上の整数)の長さであり、ポインタの
移動量によって圧縮・伸長の調整が行われるため、常に
最も似通った波形同士が加え合わされ、圧縮・伸長率が
1に近づくに従って歪みは小さくなる。
【0017】また、音声波形を一旦圧縮し、これを伸長
して元に戻した場合、元の音声波形と比較すると歪みは
小さく抑えられる。
【0018】
【実施例】本発明の音声の時間軸圧縮・伸長方法につい
ての実施例を図1乃至図8に基づいて説明する。
【0019】図1は本発明の音声圧縮方法により実現す
る符号化側の回路ブロック図、また図2は本発明の音声
伸長方法により実現する復号化側の回路ブロック図を示
す。
【0020】図1においてアナログ音声信号S(t)はA
/D変換器1によりディジタル音声データS(n)に変換
される。次に、ピッチ抽出器2によりディジタル音声デ
ータS(n)のピッチ周期Tが抽出され、この抽出された
ピッチ周期を用いて時間軸圧縮器3により音声データS
(n)の時間軸圧縮が行われ、結果として圧縮された音声
信号Sc(n)を得る。
【0021】そして前記ピッチ周期Tと圧縮された音声
信号Sc(n)はマルチプレクサ4を通じて伝送路あるい
はメモリに送られる。
【0022】一方、図2の復号化側では前記伝送路ある
いはメモリよりデマルチプレクサ5を介してピッチ周期
Tと圧縮された音声信号Sc(n)を受け取り、時間軸伸
長器6によりピッチ周期Tを用いて時間軸伸長が行わ
れ、この結果復号化された信号S’(n)を得る。
【0023】そしてこの復号化音声信号S’(n)はD/
A変換器7によりアナログ音声信号S’(t)として出力
される。
【0024】以下に図1における時間軸圧縮器3の圧縮
処理の詳細な働きを図3及び図4を用いて説明し、また
図2における時間軸伸長器6の伸長処理の詳細な働きを
図6及び図7を用いて説明する。 <圧縮処理>図3は本発明による圧縮時におけるLc≧
2Tの際の入力波形(a)及び出力波形(b)を示す図
であり、圧縮率はrc=3/4に設定しており、また図
4は本発明による圧縮時におけるLc≦2Tの際の入力
波形(a)及び出力波形(b)を示す図であり、圧縮率
はrc=3/5に設定しており、図3、及び図4ともに
圧縮波形を作るときに切り出す波形長はピッチ周期の2
倍の場合を示している。
【0025】尚、Lcは従来例で述べた音声波形の圧縮
処理によって得られた波形長Ncに相当するものであ
る。
【0026】時間軸圧縮器3では図3(a)及び図4(a)
に示すようにそれぞれ現在のポインタP1とこれに対し
てピッチ周期Tだけ進んだ時点P2から、それぞれ長さ
2Tの音声波形F(波形A+波形B、P1からP3まで)
及び音声波形G(波形B+波形C、P2からP4まで)を
切り出し、波形Fには1から0へ向かう重み(窓関数W
1)を付け、波形Gには逆に0から1へ向かう重み(窓関
数W2)を付けてこれら両波形を加え合わせることによ
って、図3(b)及び図4(b)に示すような長さ2Tの音
声波形Eを得る。なお、ここでの重みW1、W2は波形
Eの前後の接続点での波形の連続性を保つために設けた
ものである。
【0027】ここで、本発明では、従来例で述べた音声
波形の圧縮処理によって得られた波形長Ncに相当する
Lcとピッチ周期Tの2倍の長さ2Tとの大小関係によ
って波形の出力を異ならしめており、このときの場合分
けを図3、或るいは図4を用いて説明する。
【0028】図3(a)、及び図4(a)の音声波形E上
で、 Lc=rc・T/(1−rc) ・・・・・(5) としたとき、Lc≧2Tの時は図3(a)の入力音声波形
上で、ポインタP1からT+Lcだけポインタを移動さ
せて時点P5として、時点P4乃至時点P5までの長さ
Lc−2Tの入力波形を波形Eに続けてそのまま出力す
る。
【0029】一方、Lc≦2Tのときは図4(a)の入力
音声波形上で、ポインタP1からT+Lcだけポインタ
を移動させて時点P6として、波形Eの先頭から長さL
cの部分のみが出力となり、残りの2T−Lcの部分は次
の処理に再び用いるため、入力側へ戻される。この2T
−Lcの部分を入力側に戻す理由は、図4(a)で行われ
る圧縮処理は時点P6を基準としてそれ以降を対象とし
て行われるため、圧縮処理した際の出力波形Eの時点P
7での連続性を保つために行うのである。
【0030】以上の操作によって長さT+Lcの入力波
形から長さLcの出力波形が作られており、圧縮率rcが
満足されている。
【0031】上述の圧縮処理をフローチャートにまとめ
たものが、図5であり、同図においてステップ毎に処理
手順を説明する。
【0032】図5におけるステップS1では、圧縮率r
cの指定を行なう。具体的には、予め圧縮率rcを設定し
ておいたり、また圧縮率rcを入力することが考えられ
る。
【0033】ステップS2では、入力波形のピッチ周期
Tを算出すると共に、そのピッチ周期Tを用いて式
(5)に基づいて波形長Lcを算出する。ステップS3
では、波形長Lcとピッチ周期2Tとの大小を比較し、
波形長Lc≧2Tの場合にはステップS4に進み、一方
波形長Lc≦2Tの場合にはステップS9に進む。
【0034】ステップS4では、現在のポインタP1と
これに対してピッチ周期Tだけ進んだ時点P2から、夫
々長さ2Tの波形F、及び波形Gを切り出す。ステップ
S5においては、波形Fには1から0へ向かう重み(窓
関数W1)を付け、波形Gには逆に0から1へ向かう重
み(窓関数W2)を付けてこれら両波形を加え合わせる
ことによって長さ2Tの波形Eを生成する。ステップS
6では、波形Eに続けて波形Dを出力する。ステップS
7では、ポインタをP1から時点P5に移動させる。ス
テップS8では、上述のステップと同様に継続して圧縮
処理を行う場合にはステップS2に進み、一方継続して
圧縮処理を行わない場合には終了する。
【0035】ところで、ステップS9における処理内容
はステップS4と、またステップS10における処理内
容はステップS5と基本的に同一であるので、ここでの
説明は割愛する。
【0036】ステップS11では、ステップS10で生
成された波形Eのうち、その先頭から波形長Lc部分を
出力する。ステップS12では、波形Eのうち時点P7
以降の2T−Lc部分を入力側に戻す。ステップS13
では、ポインタをP1から時点P6に移動させた後、ス
テップS8に進む。 <伸長処理>ところで、図6は本発明による伸長時にお
けるLs≧Tの際の入力波形(a)及び出力波形(b)
を示す図であり、伸長率はrs=3/2に設定してお
り、また図7は本発明による伸長時におけるLs≦Tの
際の入力波形(a)及び出力波形(b)を示す図であ
り、伸長率はrs=3に設定しており、図6、及び図7
ともに伸長波形を作るときに切り出す波形長はピッチ周
期の2倍の場合を示している。
【0037】尚、Lsは従来例で述べた音声波形の伸長
処理によって得られた波形長Nsに相当するものであ
る。
【0038】時間軸伸長器6では図6(a)及び図7(a)
に示すようにそれぞれ現在のポインタP1とこれに対し
てピッチ周期Tだけ遅れた時点P4から、それぞれ長さ
2Tの音声波形F(波形A+波形B、P4からP2まで)
及び音声波形G(波形B+波形C、P1からP3まで)を
切り出し、波形Fには0から1へ向かう重み(窓関数W
1)を付け、波形Gには逆に1から0へ向かう重み(窓関
数W2)を付けてこれら両波形を加え合わせることによ
って、図6(b)及び図7(b)に示すような長さ2Tの音
声波形Hを得る。なお、ここでの重みW1、W2は波形
Hの前後の接続点での波形の連続性を保つために設けた
ものである。
【0039】ここで、本発明では、従来例で述べた音声
波形の伸長の際に用いられた波形長Nsに相当するLsと
ピッチ周期Tとの大小関係によって波形の出力を異なら
しめており、このときの場合分けを図6、或るいは図7
を用いて説明する。
【0040】斯かるLsを、 Ls=T/(rs−1) ・・・・・(6) としたとき、Ls≧Tの時は図6(a)の入力音声波形上
で、ポインタP1からLsだけポインタを移動させて時
点P3として、P2からP3までの長さLs−Tの入力
波形を波形Hに続けてそのまま出力する。
【0041】一方、Ls≦Tのときは図7(a)の入力音
声波形上で、ポインタP1からLsだけポインタを移動
させて時点P5として、波形Hの前半の長さT+Lsの
部分のみが出力となり、残りのT−Lsの部分は次の処
理に再び用いるため、圧縮処理と同様に、入力側へ戻さ
れる。このT−Lsの部分を入力側に戻す理由は、図7
(a)で行われる伸長処理は時点P5を基準としてそれ以
降を対象として行われるため、伸長処理した際の出力波
形Hの時点P7での連続性を保つために行うのである。
【0042】以上の操作によって長さLsの入力波形か
ら長さT+Lsの出力波形が作られており、伸長率rsが
満足されている。
【0043】上述の伸長処理をフローチャートにまとめ
たものが、図8であり、同図においてステップ毎に処理
手順を説明する。
【0044】図8におけるステップS21では、伸長率
rsの指定を行なう。具体的には、予め伸長率rsを設定
しておいたり、また伸長率rsを入力することが考えら
れる。
【0045】ステップS22では、入力波形のピッチ周
期Tを算出すると共に、そのピッチ周期Tを用いて式
(6)に基づいて波形長Lsを算出する。ステップS2
3では、波形長Lsとピッチ周期Tとの大小を比較し、
波形長Ls≧Tの場合にはステップS24に進み、一方
波形長Ls≦Tの場合にはステップS29に進む。
【0046】ステップS24では、現在のポインタP1
とこれに対してピッチ周期Tだけ遅れた時点P4から、
夫々長さ2Tの波形F、及び波形Gを切り出す。ステッ
プS25においては、波形Fには0から1へ向かう重み
(窓関数W1)を付け、波形Gには逆に1から0へ向か
う重み(窓関数W2)を付けてこれら両波形を加え合わ
せることによって長さ2Tの波形Hを生成する。ステッ
プS26では、波形Hに続けて波形Cを出力する。ステ
ップS27では、ポインタをP1からP3に移動させ
る。ステップS28では、上述のステップと同様に継続
して伸長処理を行う場合にはステップS22に進み、一
方継続して伸長処理を行わない場合には終了する。
【0047】ところで、ステップS29における処理内
容はステップS24と、またステップS30における処
理内容はステップS25と基本的に同一であるので、こ
こでの説明は割愛する。
【0048】ステップS31では、ステップS30で生
成された波形Hのうち、その先頭からT+Lsの部分の
みを出力する。ステップS32では、波形Hのうち時点
P7以降のT−Ls部分を入力側に戻す。ステップS3
3では、ポインタをP1から時点P5に移動させた後、
ステップS28に進む。
【0049】このように、上述の実施例では従来例と異
なり、圧縮・伸長率が1に近い値であっても、現実の音
声波形のピッチ周期と近似したピッチ周期によって圧縮
・伸長処理を行なうため、圧縮・伸長処理後に音声の歪
みを抑制することができる。
【0050】尚、上述の実施例では入力波形に対して窓
をかける長さをピッチ周期の2倍としたが、これには限
られずピッチ周期の4〜5程度でもよい。好ましいの
は、ピッチ周期の2〜3倍程度である。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の音声の時間軸圧縮・伸長方法によると、圧縮時、又は
伸長時に加え合わせる音声波形の長さは圧縮・伸長率に
関わり無くピッチ周期のn倍(但し、nは2以上の整
数)の長さであり、ポインタの移動量によって圧縮・伸
長の調整が行われるため、ピッチ周期の揺らぎによる波
形のずれが抑えられ、結果的に圧縮・伸長時の音声波形
の歪みが小さくなる効果を奏することができる。
【0052】また、従来の方法と比較して圧縮・伸長率
が1に近づくに従って歪みが小さくなる効果を奏するこ
とができる。
【0053】さらに音声波形を圧縮し、これを伸長して
元に戻す際に、元の音声波形と比較して歪みが小さくな
る効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音声の時間軸圧縮伸長方法により実現
する符号化側ブロック回路図である。
【図2】本発明の音声の時間軸圧縮伸長方法により実現
する復号化側ブロック回路図である。
【図3】本発明による圧縮時におけるLc≧2Tの際の
入力波形(a)及び出力波形(b)を示す図である。
【図4】本発明による圧縮時におけるLc≦2Tの際の
入力波形(a)及び出力波形(b)を示す図である。
【図5】本発明による圧縮処理に関するフローチャート
である。
【図6】本発明による伸長時におけるLs≧Tの際の入
力波形(a)及び出力波形(b)を示す図である。
【図7】本発明による伸長時におけるLs≦Tの際の入
力波形(a)及び出力波形(b)を示す図である。
【図8】本発明による伸長処理に関するフローチャート
である。
【図9】従来例における図3及び図4に対応する図であ
る。
【図10】従来例における図6及び図7に対応する図で
ある。
【符号の説明】
1 ・・・ A/D変換器 2 ・・・ ピッチ抽出器 3 ・・・ 時間軸圧縮器 4 ・・・ マルチプレクサ 5 ・・・ デマルチプレクサ 6 ・・・ 時間軸伸長器 7 ・・・ D/A変換器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声信号の圧縮に際して、入力された音
    声信号波形の現在のポインタ位置と該ポインタに対して
    1ピッチ周期だけ進んだ位置との両方から夫々ピッチ周
    期のn倍(但し、nは2以上の整数)の長さを切り出
    し、切り出された一対の音声信号波形に重みをつけて加
    算し、前記2つの音声信号波形を圧縮した1つの信号波
    形を生成することによって音声信号を得ることを特徴と
    する音声の時間軸圧縮方法。
  2. 【請求項2】 音声信号の伸長に際して、入力された音
    声信号波形の現在のポインタ位置と該ポインタに対して
    1ピッチ周期だけ遅れた位置との両方から夫々ピッチ周
    期のn倍(但し、nは2以上の整数)の長さを切り出
    し、切り出された一対の音声信号波形に重みをつけて加
    算し、前記2つの音声信号波形を合成した1つの信号波
    形を生成することによって音声信号を得ることを特徴と
    する音声の時間軸伸長方法。
  3. 【請求項3】 音声信号の圧縮に際して、入力された音
    声信号波形の現在のポインタ位置と該ポインタに対して
    1ピッチ周期だけ進んだ位置との両方から夫々ピッチ周
    期のn倍(但し、nは2以上の整数)の長さを切り出
    し、切り出された一対の音声信号波形に重みをつけて加
    算し、前記2つの音声信号波形を圧縮した1つの信号波
    形を生成することによって音声信号を得ると共に、 該音声信号の伸長に際して、入力された音声信号波形の
    現在のポインタ位置と該ポインタに対して1ピッチ周期
    だけ遅れた位置との両方から夫々ピッチ周期のn倍(但
    し、nは2以上の整数)の長さを切り出し、切り出され
    た一対の音声信号波形に重みをつけて加算し、前記2つ
    の音声信号波形を合成した1つの信号波形を生成するこ
    とによって音声信号を得ることを特徴とする音声の時間
    軸圧縮伸長方法。
  4. 【請求項4】 前記圧縮した1つの信号波形を生成する
    ことによって音声信号を得た後、前記現在のポインタ位
    置を音声信号の圧縮率に応じて前記入力された音声信号
    波形上で移動せしめることを特徴とする請求項1記載の
    音声の時間軸圧縮方法。
  5. 【請求項5】 前記合成した1つの信号波形を生成する
    ことによって音声信号を得た後、前記現在のポインタ位
    置を音声信号の伸長率に応じて前記入力された音声信号
    波形上で移動せしめることを特徴とする請求項2記載の
    音声の時間軸伸長方法。
  6. 【請求項6】 前記圧縮した1つの信号波形を生成する
    ことによって音声信号を得た後、前記現在のポインタ位
    置を音声信号の圧縮率に応じて前記入力された音声信号
    波形上で移動せしめると共に、前記合成した1つの信号
    波形を生成することによって音声信号を得た後、前記現
    在のポインタ位置を音声信号の伸長率に応じて前記入力
    された音声信号波形上で移動せしめることを特徴とする
    請求項3記載の音声の時間軸圧縮伸長方法。
JP6096530A 1993-09-09 1994-05-10 音声の時間軸圧縮方法、及び伸長方法、並びに音声の時間軸圧縮伸長方法 Pending JPH07302097A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008203322A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Yamaha Corp 時間軸圧伸装置、時間軸圧伸方法およびプログラム

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