JPH07297634A - マルチビームアンテナ - Google Patents

マルチビームアンテナ

Info

Publication number
JPH07297634A
JPH07297634A JP11029894A JP11029894A JPH07297634A JP H07297634 A JPH07297634 A JP H07297634A JP 11029894 A JP11029894 A JP 11029894A JP 11029894 A JP11029894 A JP 11029894A JP H07297634 A JPH07297634 A JP H07297634A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
primary
primary radiators
radiators
radiator
frequency signals
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11029894A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2614189B2 (ja
Inventor
Akira Akaishi
明 赤石
Mitsuaki Ogasa
光明 織笠
Teruyoshi Okamoto
照喜 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
UCHU TSUSHIN KISO GIJUTSU KENK
UCHU TSUSHIN KISO GIJUTSU KENKYUSHO KK
Original Assignee
UCHU TSUSHIN KISO GIJUTSU KENK
UCHU TSUSHIN KISO GIJUTSU KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by UCHU TSUSHIN KISO GIJUTSU KENK, UCHU TSUSHIN KISO GIJUTSU KENKYUSHO KK filed Critical UCHU TSUSHIN KISO GIJUTSU KENK
Priority to JP6110298A priority Critical patent/JP2614189B2/ja
Publication of JPH07297634A publication Critical patent/JPH07297634A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2614189B2 publication Critical patent/JP2614189B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Aerials With Secondary Devices (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 サービスエリアを複数個のスポットビームで
連続的にカバーする反射鏡方式のマルチビームアンテナ
において、サイドローブを低減する。 【構成】 回転放物面反射鏡の焦点にセルラ状に配列さ
れた一次放射器2a〜2aaのうち、一次放射器2a及
びこれに外接する6個の一次放射器2b〜2gを有する
7個の中心一次放射器群と、この中心一次放射器群の外
側に外接する12個の一次放射器2h〜2sとで1つの
放射ビームを形成する。そして19個の一次放射器に高
周波信号を19分割して供給する時、中心一次放射器群
からから放射される放射ビームのサイドローブに対し、
周辺の12個の一次放射器から放射される放射ビームの
パターンが、着目している放射ビームのサイドローブに
対しほぼ逆相になるように周辺の12個の一次放射器に
供給される高周波信号の振幅と位相を制御することによ
り、サイドローブを全体的に打ち消すようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サービスエリア内を複
数個のスポットビームで連続的にカバーするマルチビー
ムアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、反射鏡アンテナの一つであるオ
フセットパラボラアンテナの概略構成図である。図8に
おいて、1は回転放物面反射鏡、2は反射鏡1の焦点に
配置され、同一寸法の複数のホーンアンテナをセルラ状
に配列して構成された一次放射器群であり、反射鏡1は
一次放射器2から放射された球面波を平面波に変換す
る。
【0003】図9(a)は、図8の一次放射器群2を反
射鏡1側から見た従来の一次放射器配列図であり、同図
9(b)は図8のX−Y面内で放射される実際のビーム
方向を示す。説明を簡単にするために、3つのビームを
12個の円形開口ホーン型一次放射器で形成する場合に
ついて述べる。各ビームは7個の一次放射器で構成した
サブアレーで給電される。すなわち、図9(b)に示す
第1ビーム21を形成するサブアレーは、図9(a)の
一次放射器2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g
で構成され、図9(b)に示す第2ビーム22を形成す
るサブアレーは、図9(a)の一次放射器2a,2b,
2c,2g,2h,2i,2jで構成され、さらに、図
9(b)に示す第3ビーム23を形成するサブアレー
は、図9(a)の一次放射器2a,2b,2c,2d,
2j,2k,2lで構成される。ここで、各ビーム21
〜23を形成する各サブアレーは一次放射器の一部を共
用している。例えば、第1ビーム21のサブアレーと第
2ビーム22のサブアレーでは、一次放射器2a,2
b,2c,2gが共用される。このように一次放射器の
一部を共用する給電回路は重複開口給電方式と呼ばれて
いる。
【0004】図10は、この重複開口給電方式を実現す
るための給電回路であり、送信系を示している。図10
において、2a〜2lは一次放射器、3a〜3lは電力
増幅器(HPA)、6a〜6lはコンバイナ、7a〜7
lはディバイダである。第1ビーム21用の端子に入力
された高周波信号はディバイダ7aで均等に7分割され
る。分割された高周波信号はコンバイナ6a、6b、6
c、6d、6e、6f、6gに入力される。コンバイナ
6a、6b、6c、6d、6e、6f、6gに入力され
た第1ビーム21の信号は他のビーム22、23の分割
された信号と合成された後、それぞれの電力増幅器3
a、3b、3c、3d、3e、3f、3gで増幅され
る。電力増幅された各信号は、第1ビーム21用のサブ
アレーを構成する一次放射器2a、2b、2c、2d、
2e、2f、2gに入力される。
【0005】また、第2ビーム22用の端子に入力され
た高周波信号はディバイダ7bで均等に7分割される。
分割された高周波信号はコンバイナ6a、6b、6c、
6g、6h、6i、6jに入力される。コンバイナ6
a、6b、6c、6g、6h、6i、6jに入力された
第2ビーム22の信号は他のビーム21、23の分割さ
れた信号と合成された後、それぞれの電力増幅器3a、
3b、3c、3g、3h、3i、3jで増幅される。電
力増幅された各信号は、第2ビーム22用のサブアレー
を構成する一次放射器2a、2b、2c、2g、2h、
2i、2jに入力される。同様にして、第3ビーム23
用の端子に入力された高周波信号はディバイダ7cで均
等に7分割される。分割された高周波信号はコンバイナ
6a、6b、6c、6d、6j、6k、6lに入力され
る。コンバイナ6a、6b、6c、6d、6j、6k、
6lに入力された第3ビーム23の信号は他のビーム2
1、22の分割された信号と合成された後、それぞれの
電力増幅器3a、3b、3c、3d、3j、3k、3l
で増幅される。電力増幅された各信号は、第3ビーム2
3用のサブアレーを構成する一次放射器2a、2b、2
c、2d、2j、2k、2lに入力される。
【0006】このような給電回路により一次放射器の一
つに入力された高周波信号は球面波となって反射鏡1に
放射される。反射鏡1では、球面波を平面波に変換して
再放射する。この平面波は、遠方ではスポットビームと
なる。ここで、複数個の一次放射器からのビームはその
位置に応じて、僅かながら異なった方向に放射される
が、7個の一次放射器は接近して配列されているため、
あたかも一個の一次放射器と同一の動きをして1つのス
ポットビームを形成する。しかも隣接ビーム間では重な
る4個の一次放射器が共用されているため、図9に示す
一次放射器の配列は見かけ上、3個の一次放射器の開口
の一部を互いに重ね合わせて配置したのと同様になり、
これにより、一部が重合する3個のスポットビームを形
成する。このため、移動体衛星通信のように、広いサー
ビスエリアを連続してカバーする必要のあるマルチビー
ムアンテナでは、ビーム間の利得偏差が小さくなる利点
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】次に、従来方式の課題
について計算例により説明する。計算に用いたアンテナ
の諸元は、図8に示すように、アンテナ開口径Dが30
mφ、焦点距離Fが30m、開口半角が25.8°、オ
フセット角が32.8°及び周波数が2.5GHzであ
る。また、一次放射器については、開口径が95mm
φ、励振モードがTE11、偏波が左旋円偏波であり、
その振幅分布は均一である。図11は、上記諸元のアン
テナにおける第1ビーム21のY−Z面の放射パターン
を示し、図12は、第1ビーム21のX−Z面の放射パ
ターンを示す。この図11及び図12において、ピーク
利得は55.1dBi、3個のビーム21、22、23
が交差するクロスオーバ利得は53.4dBi、最大サ
イドローブは−26.0dB、交差偏波レベルは−4
7.0dBである。しかし、サービスエリアを連続的に
カバーするマルチビームアンテナでは周波数の再利用の
観点からサイドローブレベルは、約−30dB以下が必
要であるため、上記値では不十分である。
【0008】本発明は、上記の点に鑑みなされたもの
で、隣接ビームの形成に使用されている、7ホーンサブ
アレーの周囲の12ホーンに高周波の一部を結合させ、
その振幅と位相を調整することにより、サイドローブを
低減させることができるマルチビームアンテナを提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、回転放物面反射鏡の焦点に同一開
口寸法の多数の一次放射器を平面的にセルラ状に配列
し、この配列内の複数個の一次放射器を使用して形成さ
れるビームを複数組設け、この各ビームを形成する一次
放射器の一部を隣接するビームの形成に共用した重複開
口給電方式で軸対称給電型のマルチビームアンテナにお
いて、前記ビームを、1つの一次放射器と該一次放射器
に外接する6個の一次放射器とを有する7個の中心一次
放射器群と、この中心一次放射器群の外側に外接する1
2個の一次放射器とで形成し、前記外接する12個の一
次放射器において、その中心一次放射器群を挟んで互い
に軸対称位置にある一次放射器同士の高周波信号の振幅
を互いに同一に設定しながら、これら一次放射器の高周
波信号の振幅を着目するビームのサイドローブが低くな
るように制御し結合するものである。
【0010】請求項2の発明は、回転放物面反射鏡の焦
点に同一開口寸法の多数の一次放射器を平面的にセルラ
状に配列し、この配列内の複数個の一次放射器を使用し
て形成されるビームを複数組設け、この各ビームを形成
する一次放射器の一部を隣接するビームの形成に共用し
た重複開口給電方式でオフセット給電型のマルチビーム
アンテナにおいて、前記ビームを、1つの一次放射器と
該一次放射器に外接する6個の一次放射器とを有する7
個の中心一次放射器群と、この中心一次放射器群の外側
に外接する12個の一次放射器とで形成し、前記外接す
る12個の一次放射器において、その中心一次放射器群
を挟んで互いに軸対称位置にある一次放射器同士の高周
波信号の振幅を互いに同一に設定するとともに、該中心
一次放射器群を挟んで互いに軸対称位置にある一次放射
器同士の高周波信号の位相を同一でかつ逆極性となるよ
うに設定しながら、これら一次放射器の高周波信号の振
幅と位相を着目するビームのサイドローブが低くなるよ
うに制御し結合するものである。請求項3の発明は、前
記外接する12個の一次放射器の高周波信号の位相を、
給電系の線路長により制御するものである。請求項4の
発明は、前記外接する12個の一次放射器の高周波信号
の振幅を、給電系に設けた抵抗減衰器により制御するも
のである。
【0011】
【作用】本発明においては、中心の7個の一次放射器群
からなるサブアレーのビームのサイドローブに対し、周
辺の12個の一次放射器のビームのパターンが、着目し
ているビームのサイドローブに対してほぼ逆相になって
重なるため、周辺の12個の一次放射器の励振分布を変
えることにより、サイドローブを全体的に打ち消すこと
ができる。また、高周波信号の振幅、位相を制御するこ
とにより、周辺の12個の一次放射器の励振分布を独立
して制御できるため、オフセットパラボラアンテナのよ
うにサイドローブの位相分布が非対称なアンテナの非対
称性や、ビーム偏向時に生じるサイドローブの非対称性
を補正するのに有効である。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1(a)は、本発明方式をオフセット給電方式
のマルチビームアンテナに適用した場合の実施例を示す
一次放射器群の配列図であって、図8の一次放射器群2
を反射鏡1側から見た場合を示し、同図(b)は図8の
X−Y面内で放射される実際のビーム方向を示す。この
実施例において、マルチビームを形成する3つのビーム
は27個の円形開口ホーン型一次放射器で構成され、各
ビームは19個の一次放射器で構成されるサブアレーで
給電される。
【0013】即ち、図1(b)に示す第1ビーム11を
形成するサブアレーは、図1(a)の一次放射器2a及
び該一次放射器2aを中心にその周囲に外接して配列さ
れる6個の一次放射器2b,2c,2d,2e,2f,
2gからなる一次放射器群と、この一次放射器群の周り
に外接する12個の一次放射器2h,2i,2j,2
k,2l,2m,2n,2o,2p,2q,2r,2s
とで構成される。また、図1(b)に示す第2ビーム1
2を形成するサブアレーは、図1(a)の一次放射器2
b及び該一次放射器2bを中心にその周囲に外接して配
列される6個の一次放射器2a,2c,2g,2h,2
i,2jからなる一次放射器群と、この一次放射器群の
周りに外接する12個の一次放射器2d,2e,2f,
2k,2l,2r,2s,2t,2u,2v,2w,2
xとで構成される。さらに、図1(b)に示す第3ビー
ム13を形成するサブアレーは、図1(a)の一次放射
器2c及び該一次放射器2cを中心にその周囲に外接し
て配列される6個の一次放射器2a,2b,2d,2
j,2k,2lからなる一次放射器群と、この一次放射
器群の周りに外接する12個の一次放射器2e,2f,
2g,2h,2i,2m,2n,2w,2x,2y,2
z,2aaとで構成される。
【0014】ここで、各ビーム11〜13を形成する各
サブアレーは一次放射器の一部を共用している。例え
ば、第1ビーム11のサブアレーと第2ビーム12のサ
ブアレーでは、一次放射器2a,2b,2c,2d,2
e,2f,2g,2h,2i,2j,2k,2l,2r
及び2sが共用される。
【0015】図2は、この重複開口給電方式のマルチア
ンテナを実現するための給電回路であり、送信系を示し
ている。図2において、2a〜2aaは一次放射器、3
a〜3aaは電力増幅器(HPA)、4a〜4aaはコ
ンバイナ、5a〜5cはディバイダである。第1ビーム
11用の端子に入力された高周波信号はディバイダ5a
で19分割される。分割された高周波信号はコンバイナ
4a〜4sに入力される。このコンバイナのうち、周辺
の12個の一次放射器2h〜2sに対応するコンバイナ
4h〜4sに供給される高周波信号の振幅は、ディバイ
ダ5aに内蔵されている抵抗減衰器(不図示)により制
御され、また、高周波信号の位相は給電系の線路長を変
えることにより制御され、これにより、第1ビーム11
のサイドローブを低減させるための必要な振幅分布と必
要な位相分布が付与できる。コンバイナ4a〜4sに入
力された第1ビーム11用の信号は他のビーム12、1
3用の分割された信号と合成され、それぞれの電力増幅
器3a〜3sで増幅される。電力増幅された各信号は第
1ビーム11のサブアレーを構成する一次放射器2a〜
2sに入力される。
【0016】同様にして、第2ビーム12用の端子に入
力された高周波信号はディバイダ5bで19分割され
る。分割された高周波信号はコンバイナ4a〜4lと4
r〜4xに入力される。このコンバイナのうち、周辺の
12個の一次放射器2d,2e,2f,2k,2l,2
r,2s,2t,2u,2v,2w,2xに対応するコ
ンバイナ4d,4e,4f,4k,4l,4r,4s,
4t,4u,4v,4w,4xに供給される高周波信号
の振幅は、ディバイダ5bに内蔵されている抵抗減衰器
(不図示)により制御され、また、高周波信号の位相は
給電系の線路長を変えることにより制御され、これによ
り、第2ビーム12のサイドローブを低減させるための
必要な振幅分布と必要な位相分布が付与される。コンバ
イナ4a〜4lと4r〜4xに入力された第2ビーム1
2用の信号は他のビーム11、13用の分割された信号
と合成され、それぞれの電力増幅器3a〜3lと3r〜
3xで増幅される。電力増幅された各信号は第2ビーム
12のサブアレーを構成する一次放射器2a〜2lと2
r〜2xに入力される。
【0017】また、第3ビーム13用の端子に入力され
た高周波信号はディバイダ5cで19分割される。分割
された高周波信号はコンバイナ4a〜4nと4w〜4a
aに入力される。このコンバイナのうち、周辺の12個
の一次放射器2e,2f,2g,2h,2i,2m,2
n,2w,2x,2y,2z,2aaに対応するコンバ
イナ4e,4f,4g,4h,4i,4m,4n,4
w,4x,4y,4z,4aaに供給される高周波信号
の振幅は、ディバイダ5cに内蔵されている抵抗減衰器
(不図示)により制御され、また、高周波信号の位相は
給電系の線路長を変えることにより制御され、これによ
り、第3ビーム13のサイドローブを低減させるための
必要な振幅分布と必要な位相分布が付与される。コンバ
イナ4a〜4nと4w〜4aaに入力された第3ビーム
13用の信号は他のビーム11、12用の分割された信
号と合成され、それぞれの電力増幅器3a〜3nと3w
〜3aaで増幅される。電力増幅された各信号は第3ビ
ーム13のサブアレーを構成する一次放射器2a〜2n
と2w〜2aaに入力される。なお、これらの給電回路
の周波数は2.5GHzであるため、マイクロストリッ
プ線路またはトリプレート線路などの薄型回路で実現可
能である。また、それによって生じる損失はHPAで増
幅するため、問題にはならない。
【0018】各サブアレーの一次放射器に入力された高
周波信号は球面波となって反射鏡1に放射される。反射
鏡1では、球面波を平面波に変換して再放射する。この
平面波が、遠方ではスポットビームとなる。ここで、複
数個の一次放射器からのビームはその位置に応じて、僅
かながら異なった方向に放射されるが、19個の一次放
射器は接近して配列されているため、あたかも一個の一
次放射器と同一の動きをする。しかも隣接ビーム間では
4個の一次放射器が共用されているため、図1に示す一
次放射器の配列は見かけ上、3個の一次放射器の開口を
重ね合わせて配置したのと同様の効果がある。なお、こ
こでは送信系について説明したが、受信系については電
力増幅器を低雑音増幅器に置き換えれば、同様の効果が
ある。
【0019】次に、上記構成の重複開口給電方式のオフ
セットマルチビームアンテナが低サイドローブ特性を有
することについて説明する。第1ビーム11用のサブア
レーに対応する給電回路は、内側の7個の一次放射器2
a〜2gと外側の12個の一次放射器2h〜2sに分け
られる。内側の7個の一次放射器を均一分布で励振した
ときのY−Z面の放射パターンは図11に示すようにな
り、また、X−Z面の放射パターンは図12に示すよう
になる。
【0020】これに対し、外側の12個の一次放射器2
h〜2sにおいて、その内側の一次放射器2a〜2g群
を挟んで互いに対称な位置にある一次放射器2hと2
n、2iと2o、2jと2p、2kと2q、2lと2
r、2mと2s同士の相対振幅を図7に示すように、そ
れぞれ同一に設定するとともに、それら一次放射器2h
と2n、2iと2o、2jと2p、2kと2q、2lと
2r、2mと2s同士の相対位相を図7に示すごとく、
逆極性となるように設定する。図7に示す振幅及び位相
分布で外側の12個の一次放射器2h〜2nを励振した
ときの放射パターンを図3及び図4に示す。図3はY−
Z面の放射パターンであり、図4はX−Z面の放射パタ
ーンである。この図3及び図4から明らかなように、放
射パターンは2つのピークを有するメインビームとサイ
ドローブで構成されている。しかも、このサイドローブ
の方向は図11、図12の第2サイドローブ以降のサイ
ドローブに一致している。
【0021】一般的にアンテナのメインローブとサイド
ローブの位相は交互にほぼ180°ずつ変化する。従っ
て、図11と図3に示すメインローブ同士、図12と図
4に示すメインローブ同士はそれぞれほぼ同位相の関係
にあるため、図3、図4の2つのメインローブは、図1
1、図12の第1サイドローブに対して打ち消し合う関
係になる。さらに、図11、図12の第2サイドローブ
以降のサイドローブと図3、図4のサイドローブは互い
に打ち消し合う関係にある。その結果、外側の12個の
一次放射器の振幅と位相を調節することにより、図1
1、図12に示す放射パターンのサイドローブのみを低
減させることができる。
【0022】このような本実施例において、計算に用い
たアンテナの諸元を従来の説明で用いたものと同一に
し、そして各ビームを形成する1つの一次放射器の開口
径を95mmφ、励振モードをTE11、偏波を左旋円
偏波とし、また、一次放射器のサブアレーの励振分布を
図7に示すようにした時、第1ビーム11のY−Z面放
射パターン及びX−Z面放射パターンは、それぞれ図5
及び図6に示すようになる。この図5及び図6から明ら
かなように、ピーク利得は54.4dBi、クロスオー
バ利得は53.0dBi、最大サイドローブは−39.
6dB、交差偏波レベルは−48.6dBとなり、その
結果、ピーク利得とサービスエリア内の最低利得は、そ
れぞれ0.7dB及び0.4dBと従来に比べ僅かに低
下するが、サイドローブは従来に比べ13.6dB程度
改善され、サイドローブの目標値を満足していることが
認められた。なお、第2、第3ビーム12、13につい
ても同様な放射パターンが得られる。
【0023】なお、図3、図4に示す放射パターンのサ
イドローブの方向は、外側の12の一次放射器の位置に
よって変化し、該一次放射器が中心から離れる程、すな
わち一次放射器の径が大きくなる程、外側に移動する。
従って、ホーンアンテナ構成では一次放射器の開口径が
約95mmφ(約0.8波長)の時がサイドローブの打
ち消しに最適となる。また、図7において、一次放射器
2h,2j,2k,2l,2m,2n,2p,2q,2
r及び2sの位相が中心の一次放射器2aに対して異な
るのは、アンテナがオフセットしているためである。
【0024】上記実施例では、オフセット給電方式のマ
ルチビームアンテナについて説明したが、軸対称給電方
式のマルチビームアンテナについても本発明を適用でき
る。この場合、オフセットマルチビームアンテナと異な
る点は、図7に示すビーム形成用一次放射器の全ての位
相を同一にし、周辺の12個の一次放射器の高周波信号
の振幅を制御するところにある。この場合もオフセット
マルチビームアンテナと同様なサイドローブ低減効果が
ある。また、上記実施例では、隣接するサブアレーの中
心一次放射器群が4個の一次放射器を共用している場合
について説明したが、一次放射器を共用しない場合、並
びに1個の一次放射器または2個の一次放射器を共用す
る場合も同様のサイドローブ低減効果があることは言う
までもない。さらに、一次放射器の配列を図8のXf−
Yf面内で移動させてビームを偏向した場合は、周辺の
12個の一次放射器の振幅と位相を非対称に設定する
と、同様のサイドローブ低減効果があることは言うまで
もない。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、回転放物
面反射鏡の焦点に同一開口寸法の多数の一次放射器を平
面的にセルラ状に配列し、この配列内の複数個の一次放
射器を使用して形成されるビームを複数組設け、この各
ビームを形成する一次放射器の一部を隣接するビームの
形成に共用した重複開口給電方式で軸対称給電型のマル
チビームアンテナにおいて、前記ビームを、1つの一次
放射器と該一次放射器に外接する6個の一次放射器とを
有する7個の中心一次放射器群と、この中心一次放射器
群の外側に外接する12個の一次放射器とで形成し、前
記外接する12個の一次放射器において、その中心一次
放射器群を挟んで互いに軸対称位置にある一次放射器同
士の高周波信号の振幅を互いに同一に設定しながら、こ
れら一次放射器の高周波信号の振幅を着目するビームの
サイドローブが低くなるように制御し結合する構成にし
た。
【0026】また、本発明は、回転放物面反射鏡の焦点
に同一開口寸法の多数の一次放射器を平面的にセルラ状
に配列し、この配列内の複数個の一次放射器を使用して
形成されるビームを複数組設け、この各ビームを形成す
る一次放射器の一部を隣接するビームの形成に共用した
重複開口給電方式でオフセット給電型のマルチビームア
ンテナにおいて、前記ビームを、1つの一次放射器と該
一次放射器に外接する6個の一次放射器とを有する7個
の中心一次放射器群と、この中心一次放射器群の外側に
外接する12個の一次放射器とで形成し、前記外接する
12個の一次放射器において、その中心一次放射器群を
挟んで互いに軸対称位置にある一次放射器同士の高周波
信号の振幅を互いに同一に設定するとともに、該中心一
次放射器群を挟んで互いに軸対称位置にある一次放射器
同士の高周波信号の位相を同一でかつ逆極性となるよう
に設定しながら、これら一次放射器の高周波信号の振幅
と位相を着目するビームのサイドローブが低くなるよう
に制御し結合する構成にした。従って、本発明によれ
ば、中心の7個の一次放射器群からなるサブアレーのビ
ームのサイドローブに対し、周辺の12個の一次放射器
のビームのパターンが、着目しているビームのサイドロ
ーブに対してほぼ逆相になって重なるため、周辺の12
個の一次放射器の励振分布を変えることにより、サイド
ローブを全体的に打ち消すことができ、サイドローブを
低減させることができる。さらに、高周波信号の振幅、
位相を制御することにより、周辺の12個の一次放射器
の励振分布を独立して制御できるため、オフセットパラ
ボラアンテナのようにサイドローブの位相分布が非対称
なアンテナの非対称性や、ビーム偏向時に生じるサイド
ローブの非対称性を補正するのに有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a)は本発明方式をオフセット給電方式
のマルチビームアンテナに適用した場合の実施例を示す
一次放射器群の配列図であり、同図(b)は一次放射器
のX−Y面内せ放射される実際のビーム方向を示す図で
ある。
【図2】本実施例における給電回路図である。
【図3】本実施例における低サイドローブ化を説明する
ためのアンテナのY−Z面放射パターン図である。
【図4】本実施例における低サイドローブ化を説明する
ためのアンテナのX−Z面放射パターン図である。
【図5】本実施例におけるアンテナの放射パターン図で
ある。
【図6】本実施例におけるアンテナの放射パターン図で
ある。
【図7】本実施例における一次放射器の励振分布を示す
図である。
【図8】オフセットマルチビームアンテナの概略構成図
である。
【図9】同図(a)は従来のマルチビームアンテナを構
成する一次放射器の配列図であり、同図(b)は図8の
X−Y面内せ放射される実際のビーム方向を示す図であ
る。
【図10】従来例における給電回路図である。
【図11】従来におけるアンテナのY−Z面放射パター
ン図である。
【図12】従来におけるアンテナのX−Z面放射パター
ン図である。
【符号の説明】
1 反射鏡 2a〜2aa 一次放射器 3a〜3aa 電力増幅器 4a〜4aa コンバイナ 5a〜5c ディバイダ 11 第1ビーム 12 第2ビーム 13 第3ビーム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転放物面反射鏡の焦点に同一開口寸法
    の多数の一次放射器を平面的にセルラ状に配列し、この
    配列内の複数個の一次放射器を使用して形成されるビー
    ムを複数組設け、この各ビームを形成する一次放射器の
    一部を隣接するビームの形成に共用した重複開口給電方
    式で軸対称給電型のマルチビームアンテナにおいて、 前記ビームを、1つの一次放射器と該一次放射器に外接
    する6個の一次放射器とを有する7個の中心一次放射器
    群と、この中心一次放射器群の外側に外接する12個の
    一次放射器とで形成し、 前記外接する12個の一次放射器において、その中心一
    次放射器群を挟んで互いに軸対称位置にある一次放射器
    同士の高周波信号の振幅を互いに同一に設定しながら、
    これら一次放射器の高周波信号の振幅を着目するビーム
    のサイドローブが低くなるように制御し結合することを
    特徴とするマルチビームアンテナ。
  2. 【請求項2】 回転放物面反射鏡の焦点に同一開口寸法
    の多数の一次放射器を平面的にセルラ状に配列し、この
    配列内の複数個の一次放射器を使用して形成されるビー
    ムを複数組設け、この各ビームを形成する一次放射器の
    一部を隣接するビームの形成に共用した重複開口給電方
    式でオフセット給電型のマルチビームアンテナにおい
    て、 前記ビームを、1つの一次放射器と該一次放射器に外接
    する6個の一次放射器とを有する7個の中心一次放射器
    群と、この中心一次放射器群の外側に外接する12個の
    一次放射器とで形成し、 前記外接する12個の一次放射器において、その中心一
    次放射器群を挟んで互いに軸対称位置にある一次放射器
    同士の高周波信号の振幅を互いに同一に設定するととも
    に、該中心一次放射器群を挟んで互いに軸対称位置にあ
    る一次放射器同士の高周波信号の位相を同一でかつ逆極
    性となるように設定しながら、これら一次放射器の高周
    波信号の振幅と位相を着目するビームのサイドローブが
    低くなるように制御し結合することを特徴とするマルチ
    ビームアンテナ。
  3. 【請求項3】 前記外接する12個の一次放射器の高周
    波信号の位相は、給電系の線路長により制御される請求
    項2記載のマルチビームアンテナ。
  4. 【請求項4】 前記外接する12個の一次放射器の高周
    波信号の振幅は、給電系に設けた抵抗減衰器により制御
    される請求項1、2または3記載のマルチビームアンテ
    ナ。
JP6110298A 1994-04-25 1994-04-25 マルチビームアンテナ Expired - Lifetime JP2614189B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6110298A JP2614189B2 (ja) 1994-04-25 1994-04-25 マルチビームアンテナ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6110298A JP2614189B2 (ja) 1994-04-25 1994-04-25 マルチビームアンテナ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07297634A true JPH07297634A (ja) 1995-11-10
JP2614189B2 JP2614189B2 (ja) 1997-05-28

Family

ID=14532158

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6110298A Expired - Lifetime JP2614189B2 (ja) 1994-04-25 1994-04-25 マルチビームアンテナ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2614189B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001244730A (ja) * 1999-12-09 2001-09-07 Alcatel 衛星に搭載するように意図された送受信アンテナ用の放射源
JP2003017933A (ja) * 2001-07-05 2003-01-17 Communication Research Laboratory マルチビームアンテナ装置
JP2010251961A (ja) * 2009-04-14 2010-11-04 Mitsubishi Electric Corp マルチビームアンテナ

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6382003A (ja) * 1986-09-25 1988-04-12 Radio Res Lab 送受共用マルチビ−ムアンテナ装置
JP3139926U (ja) * 2007-12-25 2008-03-06 株式会社富士本社 腕章ホルダ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6382003A (ja) * 1986-09-25 1988-04-12 Radio Res Lab 送受共用マルチビ−ムアンテナ装置
JP3139926U (ja) * 2007-12-25 2008-03-06 株式会社富士本社 腕章ホルダ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001244730A (ja) * 1999-12-09 2001-09-07 Alcatel 衛星に搭載するように意図された送受信アンテナ用の放射源
JP2003017933A (ja) * 2001-07-05 2003-01-17 Communication Research Laboratory マルチビームアンテナ装置
JP4518364B2 (ja) * 2001-07-05 2010-08-04 独立行政法人情報通信研究機構 マルチビームアンテナ装置
JP2010251961A (ja) * 2009-04-14 2010-11-04 Mitsubishi Electric Corp マルチビームアンテナ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2614189B2 (ja) 1997-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4845507A (en) Modular multibeam radio frequency array antenna system
JP4943583B2 (ja) 二重モード切替ビームアンテナ
US6396453B2 (en) High performance multimode horn
US6583760B2 (en) Dual mode switched beam antenna
US6529166B2 (en) Ultra-wideband multi-beam adaptive antenna
US9627779B2 (en) Two-dimensional multi-beam former, antenna comprising such a multi-beam former and satellite telecommunication system comprising such an antenna
WO2008044062A1 (en) Frequency and polarisation selective multibeam antenna
EP0307445B1 (en) Plural level beam-forming network
US5781157A (en) Multiple beam radar system with enhanced sidelobe supression
JPH0669713A (ja) 整相周波数ステアリング形アンテナアレイ
EP4211751A1 (en) High performance folded dipole for multiband antennas
US6504516B1 (en) Hexagonal array antenna for limited scan spatial applications
US6072432A (en) Hybrid power tapered/space tapered multi-beam antenna
US4675681A (en) Rotating planar array antenna
JP2614189B2 (ja) マルチビームアンテナ
CN116526159A (zh) THz双频透射阵天线
US5142290A (en) Wideband shaped beam antenna
CN116470295A (zh) 具有两种圆极化超表面单元的双频可重构反射阵列天线
JPH10229308A (ja) ビーム走査アンテナ装置
US6078287A (en) Beam forming network incorporating phase compensation
CN116914443B (zh) 一种双频波束扫描透射阵天线
US6741218B2 (en) Multibeam antenna system
JP4638865B2 (ja) ビーム偏向を用いてマルチゾーンをカバーする衛星
JP7115780B1 (ja) アレーアンテナ
Cao et al. Design of A Pattern Reconfigurable Antenna for Grating Lobe Reduction of Planar Phased Arrays