JPH07294068A - 吸収式冷凍機の抽気装置 - Google Patents

吸収式冷凍機の抽気装置

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JPH07294068A
JPH07294068A JP8986694A JP8986694A JPH07294068A JP H07294068 A JPH07294068 A JP H07294068A JP 8986694 A JP8986694 A JP 8986694A JP 8986694 A JP8986694 A JP 8986694A JP H07294068 A JPH07294068 A JP H07294068A
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JP
Japan
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liquid
gas
pipe
chamber
absorption
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JP8986694A
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English (en)
Inventor
Kazuya Hirose
和也 広瀬
Tadahito Kobayashi
唯人 小林
Takao Tanaka
貴雄 田中
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気液分離室の吸収液液面からの冷媒蒸気の
蒸発を抑制し、抽気能力を維持する。 【構成】 気液分離室8の吸収液液面に不凝縮ガスが
通過する冷媒蒸発抑制部材9を浮かべ、気液分離室8に
流入した不凝縮ガスは冷媒蒸発抑制部材を通過して貯室
12に溜まり、吸収液液面と貯室気相部との接触面積は
冷媒蒸発抑制部材9よって大幅に減少し、冷媒蒸気の吸
収液液面からの蒸発は冷媒蒸発抑制部材9よって抑制さ
れ、貯室12内の冷媒蒸気量の増加が僅かに抑えられ
る。さらに、抽気ポンプ17に吸引される冷媒蒸気の量
も僅かに抑え、抽気ポンプの油中での冷媒蒸気の凝縮を
防止し、抽気能力を良好に維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は吸収式冷凍機に関し、特
に、機内の不凝縮ガスを抽気する吸収式冷凍機の抽気装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開昭60−240972号公報
には、抽気室内に吸収液用のポンプから吐出された吸収
液の一部を導き、この吸収液によって吸収冷凍機内の不
凝縮ガスを冷媒蒸気と共に抽気路経由で抽気室に抽気
し、気液分離室にて冷媒蒸気を吸収液に吸収させつつ不
凝縮ガスと分離し、且つ吸収液を不凝縮ガスと分離し、
不凝縮ガスを貯室に貯えて貯室から排出路経由で不凝縮
ガスを真空ポンプである抽気ポンプによって外部へ排気
するようにした吸収冷凍機の不凝縮ガス排出装置が開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記不凝縮ガス排出装
置において、貯室内の吸収液液面は前面にわたって貯室
の気相部と接触し自由に波立ち、且つ吸収液の対流を邪
魔するものもないため、抽気運転に伴い吸収液の表面か
ら冷媒が蒸発し、さらに蒸発によって吸収液液面の温度
が低下しても吸収液の対流等によって吸収液表面の吸収
液が入れ替わり、吸収液の表面温度は上昇して冷媒が蒸
発し易くなり、貯室内の冷媒蒸気量は次第に増加し、冷
媒蒸気の分圧も上昇して不凝縮ガスの抽気能力が低下す
るという問題が発生する。
【0004】また、抽気ポンプを運転して貯室内の不凝
縮ガスを外部へ排出するときには、不凝縮ガスと共に冷
媒蒸気も抽気ポンプに引かれ、抽気ポンプの油中で冷媒
蒸気が凝縮し、抽気能力が低下して貯室の到達真空度が
悪くなるという問題が発生する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、一端が吸収冷凍機の気
相部に接続され機器内の不凝縮ガスを導く抽気管と、一
端が稀吸収液ポンプの下流側配管に接続された吸収液送
り管と、この吸収液送り管の他端及び抽気管の他端が開
口した抽気室、この抽気室に一端が接続され抽気室から
吸収液及び不凝縮ガスを流下する気液流下管と、この気
液流下管の下端が開口した気液分離室と、この気液分離
室の吸収液液面に浮かび不凝縮ガスを通過して冷媒蒸気
の蒸発を抑制する冷媒蒸発抑制部材と、この冷媒蒸発抑
制部材の上方に設けられた貯室と、気液分離室の下部に
一端が接続され他端が吸収式冷凍機に接続された吸収液
戻し管と、貯室に配管接続された抽気ポンプとを備えて
いる吸収式冷凍機の抽気装置を提供するものである。
【0006】また、請求項2の発明は、一端が吸収冷凍
機の気相部に接続され機器内の不凝縮ガスを導く抽気管
と、一端が稀吸収液ポンプの下流側配管に接続された吸
収液送り管と、この吸収液送り管の他端及び抽気管の他
端が開口した抽気室、この抽気室に一端が接続され抽気
室から吸収液及び不凝縮ガスを流下する気液流下管と、
この気液流下管の下端が開口した気液分離室と、この気
液分離室の吸収液液面に浮かび複数の層を形成して少な
くとも上部層が吸収液液面より上に位置し下部の層が吸
収液液面より下方に位置する複数の粒と、これらの粒の
上方に設けられた貯室と、気液分離室の吸収液を吸収式
冷凍機へ戻す吸収液戻し管と、貯室に配管接続された抽
気ポンプとを備えている吸収式冷凍機の抽気装置を提供
するものである。
【0007】さらに、請求項3の発明は、一端が吸収冷
凍機の気相部に接続され機器内の不凝縮ガスを導く抽気
管と、一端が稀吸収液ポンプの下流側配管に接続された
吸収液送り管と、この吸収液送り管の他端及び抽気管の
他端が開口した抽気室、この抽気室に一端が接続され抽
気室から吸収液及び不凝縮ガスを流下する気液流下管
と、この気液流下管の下端が開口した気液分離室と、こ
の気液分離室内の吸収液液面に層を形成して浮かび網に
包まれた複数の粒と、これらの粒の上方に設けられた貯
室と、気液分離室の吸収液を吸収式冷凍機へ戻す吸収液
戻し管と、貯室に接続された排気管に設けられた抽気ポ
ンプとを備えて吸収式冷凍機の抽気装置を提供するもの
である。
【0008】また、請求項4の発明は、一端が吸収冷凍
機の気相部に接続され機器内の不凝縮ガスを導く抽気管
と、一端が稀吸収液ポンプの下流側配管に接続された吸
収液送り管と、この吸収液送り管の他端及び抽気管の他
端が開口した抽気室、この抽気室に一端が接続され抽気
室から吸収液及び不凝縮ガスを流下する気液流下管と、
この気液流下管の下端が開口した気液分離室と、この気
液分離室内に設けられ比重が吸収液より小さく互いに連
結されて複数の層を形成する複数の粒と、この粒の上方
に設けられた貯室と、気液分離室の吸収液を吸収式冷凍
機へ戻す吸収液戻し管と、貯室に配管接続された抽気ポ
ンプとを備えている吸収式冷凍機の抽気装置を提供する
ものである。
【0009】
【作用】請求項1の発明によれば、気液分離室と貯室と
の境界である吸収液液面には冷媒蒸発抑制部材が複数の
層になって浮いており、不凝縮ガスは冷媒蒸発抑制部材
を通過して貯室に溜まり、吸収液液面の貯室気相部との
接触面積は吸収液液面に浮いている冷媒蒸発抑制部材に
よって大幅に減少し、冷媒蒸気の吸収液液面からの蒸発
は冷媒蒸発抑制部材によって抑制され、貯室内の冷媒蒸
気の量が増加することを抑えることが可能になる。ま
た、抽気ポンプに吸引される冷媒蒸気の量を僅かに抑え
ることができ、抽気ポンプの油中で冷媒蒸気が凝縮する
ことを防止し、抽気能力を良好に維持することが可能に
なる。
【0010】また、請求項2の発明によれば、気液分離
室の吸収液液面に浮かんだ複数の粒の上部の層が吸収液
液面より上方に浮いており、下部の層が吸収液液面より
沈んでいるため、上部の層の粒によって冷媒蒸気の吸収
液液面からの蒸発は抑制され、かつ、吸収液液面下の吸
収液の対流が下部の層の粒によって規制され、冷媒蒸気
が僅かづつ蒸発して温度が低下した吸収液液面の吸収液
と下方の吸収液との入れ替わりを抑制することができ、
吸収液液面からの冷媒蒸気の蒸発を僅かに抑えることが
可能になる。
【0011】さらに、請求項3の発明によれば、気液分
離室内の吸収液液面には網に包まれた複数の粒が層を形
成して浮かび、粒によって吸収液液面からの冷媒蒸気の
蒸発が抑制されると共に、吸収液液面の上昇あるいは下
降に伴い粒が上昇あるいは下降して粒が吸収液戻し管の
入口あるいは排気管の近づいた場合にも吸収液戻し管及
び排気管に侵入することを網によって防止でき、吸収液
の戻し及び不凝縮ガスの排出を良好に行うことが可能に
なる。
【0012】また、請求項4の発明のよれば、比重が吸
収液より小さく互いに連結されて複数の層を形成する複
数の粒が気液分離室の吸収液液面に浮かび、吸収液液面
からの冷媒蒸気の蒸発は複数層の粒によって抑制され、
かつ吸収液液面下の吸収液の対流は吸収液液面下に沈み
互いに連結されて移動が規制された粒によって制限さ
れ、吸収液液面の吸収液が液面下の吸収液と入れ替わる
ことが制限され、一層吸収液液面からの冷媒蒸気の蒸発
を抑制することが可能になる。さらに、粒は互いに連結
され、吸収液液面が上昇及び下降した場合にも粒の吸収
液戻り管及び排出管への侵入を防止する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1及び図2は本発明による吸収式冷凍
機の抽気装置の概略構成説明図であり、図1において、
1は吸収式冷凍機の下胴1Aの吸収器、2は吸収器1の
下部に形成された吸収液溜め、3は吸収液ポンプ、4及
び5は吸収式冷凍機内を循環する吸収液の流通用の管、
6は不凝縮ガスの抽気用の容器、7は容器6の上部に形
成された不凝縮ガスの抽気室、8は容器6の下部に形成
された気液分離室、9は気液分離室8の吸収液液面8A
に浮かんだ冷媒蒸発抑制部材である。この冷媒蒸発抑制
部材9はビーズ等の複数の粒10…と、これらの粒10
…が入れられた例えば袋状の網11から構成され、粒1
0…は網11に包まれている。また、各粒10…はほぼ
大きさが等しい例えば球状であり、吸収液より比重が小
さい例えば樹脂にて形成され、網11の目は各粒10…
の直径より小さい。冷媒蒸発抑制部材9は吸収液液面8
Aを覆うと共にその下部は吸収液液面8Aより下に沈
み、吸収液液面の上昇あるいは低下に伴って容器6内を
上昇あるいは下降する。
【0014】また、12は容器6の中間部に形成された
不凝縮ガスの貯室、13は一端が抽気室7に開口して接
続し他端が気液分離室8の吸収液中に開口した筒状の気
液流下管、14は一端が吸収器1の気相部に開口し他端
が抽気室7に接続した抽気管、15は一端が管5に接続
され他端が抽気室7内にて流下管13の上部気相部に開
口した吸収液送り管、16は一端が気液分離室8の底部
に接続され他端が吸収液溜め2の上方の気相部に開口し
吸収器1に接続した吸収液戻し管である。
【0015】また、図1において、17は真空ポンプで
ある抽気ポンプ、17Mは抽気ポンプ17の駆動用モー
タ、18は一端が抽気室7に接続され他端が抽気ポンプ
17に接続された不凝縮ガスの排出路である第1の排出
管、19は一端が貯室12に接続され他端が第1の排出
管18の途中に接続された不凝縮ガスの排出路である第
2の排出管である。そして、第1の排出管18の途中に
例えば電磁弁である開閉弁21、22が設けられ、さら
に、第2の排出管19の途中に開閉弁23が設けられて
いる。
【0016】以下、上記のように構成された吸収式冷凍
機の抽気装置において、不凝縮ガスの抽気時及び排出時
の動作を説明する。不凝縮ガスの吸収器1からの抽気運
転時には、各開閉弁21、22及び23が閉じており、
吸収液ポンプ13から流出した吸収液の一部が吸収液送
り管15を流れ、この管15の先端から噴射される。そ
して、噴出された吸収液のエゼクタ作用によって吸収器
1内の冷媒蒸気(例えば水蒸気)及び不凝縮ガスが抽気
管14経由で抽気室7に吸引される。吸引された冷媒蒸
気は噴出された吸収液に吸収され、冷媒蒸気を吸収した
吸収液は流下管13を流下して気液分離室8及び吸収液
戻し管16経由で吸収器1へ戻る。また、不凝縮ガスは
気泡状になって吸収液と共に流下管13を流下して気液
分離室8に流入して浮上して吸収液と分離して冷媒蒸発
抑制部材9の粒10…の隙間を通過して貯室12に集ま
る。
【0017】気液分離室8に流入した吸収液には不凝縮
ガスと共に抽気された冷媒蒸気が含まれている。ここ
で、気液分離室8と貯室12との境界である吸収液液面
には冷媒蒸発抑制部材である複数の粒10…が複数の層
になって浮いており、吸収液液面の貯室気相部との接触
面積は冷媒蒸発抑制部材9によって大幅に減少し、冷媒
蒸気の吸収液液面からの蒸発が複数層の粒10…によっ
て抑制される。また、吸収液液面近傍の吸収液の対流は
吸収液液面より下方に沈んでいる複数の粒10…によっ
て抑制され、吸収液表面の吸収液が下方の吸収液と入れ
替わることが抑制される。さらに、複数の粒10…は網
11に覆われてまとまっているので、気液分離室8内の
吸収液液面が低下して吸収液戻り管16の接続部近くに
なった場合、あるいは貯室12内の不凝縮ガスの排出が
進み、吸収液液面が上昇して第2の排出管14の接続部
近くになった場合にも、粒10…が吸収液戻り管16あ
るいは第2の排出管19に吸い込まれることはない。
【0018】抽気運転が進むと、貯室12に集まった不
凝縮ガスの量は時間の経過に伴い増加して貯室12内の
圧力が次第に上昇し、圧力が所定圧力以上になったと
き、あるいは前回の不凝縮ガスの排出運転が終わってか
ら所定時間経過したときには、例えば抽気装置の制御装
置24は各開閉弁21、22及び23に閉信号を出力し
ている状態で抽気ポンプ17の駆動用モータ17Mへ運
転信号を出力する。
【0019】駆動用モータ17Mが運転を開始すると、
開閉弁22の下流の不凝縮ガスの排出路に残っていたガ
スが排出され、前記排出路の圧力、即ち、第2の圧力検
出器22の検出圧力が次第に低下する。また、抽気ポン
プ14の油の温度が次第に上昇する。さらに、時間が経
過して開閉弁22と抽気ポンプ14との間の排出路内の
圧力が低下すると制御装置24は動作して開閉弁22及
び23に開信号を出力する。上記開信号によって各開閉
弁が開くと貯室12の不凝縮ガスが抽気ポンプ17に引
かれて外部へ排出される。
【0020】開閉弁22、23が開いて貯室12の不凝
縮ガスの排出が開始されてから所定時間(例えば20
分)経過するか、貯室12の圧力が所定の圧力以下にな
ると、制御装置24は各開閉弁22、23に閉信号を出
力し、開閉弁22、23は閉じる。その後、所定時間、
例えば10分経過すると制御装置24は抽気ポンプ17
に停止信号を出力し、抽気ポンプ17は停止する。
【0021】抽気ポンプ17の停止後、時間が経過して
貯室12内の圧力が所定圧力以上になったとき、あるい
は抽気ポンプ17の運転停止後所定時間経過したときに
は後再びステップ2にて第1の圧力検出器21の検出圧
力と第1の設定圧力とが比較される。そして、不凝縮ガ
スの抽気運転によって貯室10内の圧力が上昇して第1
の設定圧力より高くなると、上記と同様に不凝縮ガスの
排出運転が開始される。
【0022】また、吸収式冷凍機の運転停止時、即ち吸
収液ポンプ3の停止時開閉弁23が閉じた状態で開閉弁
21及び22の開閉と抽気ポンプ17の運転が制御装置
24によって制御され、吸収器1内から不凝縮ガス等が
直接排出される。上記実施例によれば、気液分離室8と
貯室12との境界である吸収液液面には冷媒蒸発抑制部
材である複数の粒10…が複数の層になって浮いてお
り、複数層の粒10…によって吸収液液面からの冷媒蒸
気の蒸発が抑制され、貯室12内の冷媒蒸気量の増加を
抑え、貯室12内には不凝縮ガスを充満させることがで
き、さらに、抽気ポンプ17吸引される冷媒蒸気の量を
僅かに抑えることができ、抽気ポンプの油中で冷媒蒸気
が凝縮することを防止して、抽気ポンプ17による抽気
能力を良好に維持し、貯室12の到達真空度を良くする
ことができ、この結果、不凝縮ガスの抽気能力を向上す
ることができる。
【0023】また、複数の層を形成した粒10…は吸収
液液面の上方を覆うと共に自重によって吸収液液面より
下方に沈んでいるため、吸収液液面近傍の吸収液の対流
は沈んでいる複数の粒10…によって抑制され、吸収液
表面の吸収液が下方の吸収液と入れ替わることを抑制で
き、冷媒蒸気が僅かづつ蒸発して温度が低下した吸収液
液面を下方の吸収液の温度より低く保つことができ、こ
の結果、吸収液液面からの冷媒蒸気の蒸発を一層低減す
ることができる。
【0024】さらに、複数の粒10…は網11によって
覆われているので、気液分離室8内の吸収液液面が低下
して吸収液戻り管16の接続部近くになった場合、ある
いは例えば貯室12内の不凝縮ガスの排出が進み、吸収
液液面が上昇して第2の排出管14の接続部近くになっ
た場合にも、粒10…が吸収液戻り管16あるいは第2
の排出管19に吸い込まれることを防止でき、粒10…
によって吸収液戻り管16あるいは第2の排出管14の
流量が減少したり詰まることを回避でき、抽気能力及び
不凝縮ガスの排出能力を長期間にわたって良好に保つこ
とができる。
【0025】なお、上記実施例においては複数の粒10
…を網11入れて吸収液液面に浮かばせていたが、例え
ば粒10…を分けて複数の網に入れてそれぞれを吸収液
液面に浮かばせてた場合には、粒10…の移動を規制す
ることができ、粒10…の間隔がほぼ等しく保たれ、吸
収液液面からの冷媒蒸気の蒸発量をさらに少なくするこ
とができる。
【0026】以下本発明の他の実施例について説明す
る。図2は抽気装置の要部拡大図であり、図1と同様な
構成のものには同じ符号を付しその詳細な説明は省略す
る。図2に示したように気液分離室8の吸収液液面に浮
いた冷媒蒸発抑制部材25は複数の層を形成する複数の
粒10…と、これらの粒10…に通されて各層毎に粒1
0…を繋ぐと共に上層の粒10…と下層の粒10…とを
つなぐ糸26とから構成されている。そして、冷媒蒸発
抑制部材25は冷媒蒸発抑制部材9と同様に吸収液液面
の上昇あるいは低下と共に上昇あるいは下降する。
【0027】気液分離室8の吸収液液面からの冷媒蒸気
の蒸発は複数層の粒10…によって抑制され、かつ吸収
液液面下の吸収液の対流は吸収液液面下に沈んだ複数の
粒10…によって規制され、このとき各粒10…は互い
に糸26にて繋がれているため粒10…の移動が少な
く、一層吸収液の対流が規制され、吸収液液面の吸収液
が液面下の吸収液と入れ替わることが制限され、一層吸
収液液面からの冷媒蒸気の蒸発を抑制することができ、
この結果貯室12内の冷媒蒸気圧を低く抑え不凝縮ガス
の抽気能力を高く保つことができる。また、各粒10…
を糸26にて繋ぐことによって吸収液液面が上昇及び下
降した場合にも粒10の吸収液戻り管16及び第1の排
出管19への侵入を防止することができる。さらに、各
粒10…を図1に示した粒10…と同様に袋状の網11
に入れたときには粒10…の吸収液戻り管16及び排出
管19への侵入を確実に防止することができる。
【0028】さらに、図3は本願発明の他の実施例であ
る抽気装置の要部拡大図であり、図1と同様な構成のも
のには同じ符号を付しその詳細な説明は省略する。図3
に示したように複数の粒10…を袋状の網に入れないで
そのまま吸収液液面8Aに浮かべる。気液分離室8の吸
収液戻り管16入口あるは吸収液戻り管16の気液分離
室8への接続部より上方の気液分離室内に一点鎖線にて
示したように網27あるいは網28を設け、さらに、貯
室12の第2の排出管19の入口あるいは排出管19の
貯室12への接続部より下方の貯室内に一点鎖線にて示
したように網30あるいは網31を設ける。そして、網
27あるいは網28、及び網30あるいは網31によっ
て吸収液戻り管16及び排出管19内への粒10…の侵
入を規制しても良い。
【0029】なお本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、各粒10…に異なった大きさの球状のものを
使用した場合には、大きな粒と粒との間に小さな粒が入
り、粒の密度を高くすることができ、冷媒蒸気の蒸発は
一層抑制される。また、粒10…には例えば断面楕円形
のものなど他の形状のものを使用しても良い。
【0030】
【発明の効果】本発明は上記実施例のように構成された
吸収式冷凍機の抽気装置であり、請求項1の発明によれ
ば、気液分離室と貯室との境界である吸収液液面に冷媒
蒸発抑制部材が複数の層になって浮いており、吸収液液
面と貯室気相部との接触面積は吸収液液面に浮いている
冷媒蒸発抑制部材によって大幅に減少し、冷媒蒸気の吸
収液液面からの蒸発は冷媒蒸発抑制部材によって抑制さ
れ、この結果、貯室内の冷媒蒸気量の増加を抑え、貯室
内には不凝縮ガスを高い濃度で充満させることができ、
さらに、抽気ポンプに吸引される冷媒蒸気の量を僅かに
抑えることができ、抽気ポンプの油中で冷媒蒸気が凝縮
することを防止して、抽気ポンプによる抽気能力を良好
に維持し、貯室の到達真空度を高くすることができ、こ
の結果、不凝縮ガスの抽気能力を向上することができ
る。
【0031】また、請求項2の発明によれば、気液分離
室の吸収液液面に浮かんだ複数の粒の上部の層が吸収液
液面より上方に浮いており、下部の層が吸収液液面より
沈んでいるため、上部の層の粒によって冷媒蒸気の吸収
液液面からの蒸発は抑制され、かつ、吸収液液面下の吸
収液の対流が下部の層の粒によって規制され、冷媒蒸気
が僅かづつ蒸発して温度が低下した吸収液液面の吸収液
と下方の吸収液との入れ替わりを抑制することができ、
この結果、吸収液液面からの冷媒蒸気の蒸発を一層僅か
に抑えることが可能になる。
【0032】さらに、請求項3の発明によれば、気液分
離室内の吸収液液面には網に包まれた複数の粒が層を形
成して浮かび、粒によって吸収液液面からの冷媒蒸気の
蒸発を抑制することができると共に、吸収液液面の上昇
あるいは下降に伴い粒が上昇あるいは下降して粒が吸収
液戻し管の入口あるいは排気管の近づいた場合にも吸収
液戻し管及び排気管に侵入することを網によって防止で
き、この結果、吸収液の吸収器への戻し及び不凝縮ガス
の排出を良好に行い、抽気能力を長期間にわたって良好
に保つことができる。
【0033】また、請求項4の発明のよれば、比重が吸
収液より小さく互いに連結されて複数の層を形成する複
数の粒が気液分離室の吸収液液面に浮かび、吸収液液面
からの冷媒蒸気の蒸発は複数層の粒によって抑制され、
かつ吸収液液面下の吸収液の対流は吸収液液面下に沈み
互いに連結されて移動が規制された粒によって規制さ
れ、吸収液液面の吸収液が液面下の吸収液と入れ替わる
ことが制限され、一層吸収液液面からの冷媒蒸気の蒸発
を抑制することができる。さらに、粒は互いに連結され
ているので、吸収液液面が上昇及び下降した場合にも粒
の吸収液戻り管及び排出管への侵入を防止し、抽気能力
を長期間にわたって良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す吸収式冷凍機の抽気装置
の概略構成図である。
【図2】本願発明の他の実施例を示す不凝縮ガスの抽気
装置の要部概略構成図である。
【図3】本願発明の他の実施例を示す不凝縮ガスの抽気
装置の要部概略構成図である。
【符号の説明】
1 吸収式冷凍機の吸収器 3 吸収液ポンプ 6 容器 7 抽気室 8 気液分離室 8A 吸収液液面 9 冷媒蒸発抑制部材 10 粒 11 網 12 貯室 13 気液流下管 16 吸収液戻し管 17 抽気ポンプ 19 第1の排出管 25 冷媒蒸発抑制部材 26 糸 27 網 28 網 30 網 31 網

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が吸収冷凍機の気相部に接続され機
    器内の不凝縮ガスを導く抽気管と、一端が稀吸収液ポン
    プの下流側配管に接続された吸収液送り管と、この吸収
    液送り管の他端及び抽気管の他端が開口した抽気室、こ
    の抽気室に一端が接続され抽気室から吸収液及び不凝縮
    ガスを流下する気液流下管と、この気液流下管の下端が
    開口した気液分離室と、この気液分離室の吸収液液面に
    浮かび不凝縮ガスを通過して冷媒蒸気の蒸発を抑制する
    冷媒蒸発抑制部材と、この冷媒蒸発抑制部材の上方に設
    けられた貯室と、気液分離室の下部に一端が接続され他
    端が吸収式冷凍機に接続された吸収液戻し管と、貯室に
    配管接続された抽気ポンプとを備えていることを特徴と
    する吸収式冷凍機の抽気装置。
  2. 【請求項2】 一端が吸収冷凍機の気相部に接続され機
    器内の不凝縮ガスを導く抽気管と、一端が稀吸収液ポン
    プの下流側配管に接続された吸収液送り管と、この吸収
    液送り管の他端及び抽気管の他端が開口した抽気室、こ
    の抽気室に一端が接続され抽気室から吸収液及び不凝縮
    ガスを流下する気液流下管と、この気液流下管の下端が
    開口した気液分離室と、この気液分離室の吸収液液面に
    浮かび複数の層を形成して少なくとも上部の層が吸収液
    液面より上に位置し下部の層が吸収液液面より下方に位
    置する複数の粒と、これらの粒の上方に設けられた貯室
    と、気液分離室の吸収液を吸収式冷凍機へ戻す吸収液戻
    し管と、貯室に配管接続された抽気ポンプとを備えてい
    ることを特徴とする吸収式冷凍機の抽気装置。
  3. 【請求項3】 一端が吸収冷凍機の気相部に接続され機
    器内の不凝縮ガスを導く抽気管と、一端が稀吸収液ポン
    プの下流側配管に接続された吸収液送り管と、この吸収
    液送り管の他端及び抽気管の他端が開口した抽気室、こ
    の抽気室に一端が接続され抽気室から吸収液及び不凝縮
    ガスを流下する気液流下管と、この気液流下管の下端が
    開口した気液分離室と、この気液分離室内の吸収液液面
    に層を形成して浮かび網に包まれた複数の粒と、これら
    の粒の上方に設けられた貯室と、気液分離室の吸収液を
    吸収式冷凍機へ戻す吸収液戻し管と、貯室に接続された
    排気管に設けられた抽気ポンプとを備えていることを特
    徴とする吸収式冷凍機の抽気装置。
  4. 【請求項4】 一端が吸収冷凍機の気相部に接続され機
    器内の不凝縮ガスを導く抽気管と、一端が稀吸収液ポン
    プの下流側配管に接続された吸収液送り管と、この吸収
    液送り管の他端及び抽気管の他端が開口した抽気室、こ
    の抽気室に一端が接続され抽気室から吸収液及び不凝縮
    ガスを流下する気液流下管と、この気液流下管の下端が
    開口した気液分離室と、この気液分離室内に設けられ複
    数の粒を連結して複数の層を形成し吸収液より比重が小
    さい粒と、この粒の上方に設けられた貯室と、気液分離
    室の吸収液を吸収式冷凍機へ戻す吸収液戻し管と、貯室
    に配管接続された抽気ポンプとを備えていることを特徴
    とする吸収式冷凍機の抽気装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100436974C (zh) * 2002-05-21 2008-11-26 三洋电机株式会社 抽气装置

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CN100436974C (zh) * 2002-05-21 2008-11-26 三洋电机株式会社 抽气装置

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