JPH07291935A - スピロ化合物、その製造法および剤 - Google Patents

スピロ化合物、その製造法および剤

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JPH07291935A
JPH07291935A JP4334495A JP4334495A JPH07291935A JP H07291935 A JPH07291935 A JP H07291935A JP 4334495 A JP4334495 A JP 4334495A JP 4334495 A JP4334495 A JP 4334495A JP H07291935 A JPH07291935 A JP H07291935A
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JP
Japan
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group
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naphthalene
piperidine
dihydro
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Withdrawn
Application number
JP4334495A
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English (en)
Inventor
Kaneyoshi Katou
金芳 加藤
Atsushi Terauchi
淳 寺内
Yasuo Nagai
康雄 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】式 【化1】 〔式中、A環は置換基を有していてもよい芳香環;T
は、水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素
基;Xは、−CH2−、−CO−または−CH(OH)
−;Dは−CH2−,−O−または−NR−(Rは水素
原子または置換基を有していてもよい炭化水素基);
m,eおよびfは、それぞれ1ないし3の整数を示
す。〕で表される化合物またはその塩。 【効果】前記化合物は、優れたモノアミン類取り込み阻
害活性、モノアミンB型酸化酵素阻害活性および/また
はCaイオン阻害活性を有し、神経系疾患の予防、治療
薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脳内アミン神経系の正
常化あるいは活性化を促すことにより、神経障害、記憶
障害などの神経系疾患(特に中枢系疾患)の予防、治療
剤として有用な新規スピロアミン誘導体、その製造法お
よび医薬用途に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、置換2−アミノテトラリン誘導体
は、その立体構造がドーパミン、ノルエピネフリン、セ
ロトニンなどのモノアミン類と類似しているため、脳内
モノアミン神経系に作用して中枢神経系に対する種々の
作用を示すことが知られている。 また、ジャーナル・
オブ・メディシナル ケミストリー(Journal of Medic
inal Chemistry)、21巻、6号、585〜587頁
(1978年)には、式
【化8】 〔式中、R1はH、OMeまたはOH;R2はH、CH2
CH2CO2MeまたはMe;nは1または2を示す。〕
で表される化合物が記載され、ジャーナル・オブ・ケミ
カル ソサエティ・パーキントランスアクションI(Jo
urnal of Chemical Society Perkin I)、2719〜
2726頁(1979年)には、式
【化9】 〔式中、R1はHまたはOMe;R2はH、OHまたはO
Me;R3はH、OHまたはOMe;R4はH、COPh
またはCH2Phを示す。〕で表される化合物が記載さ
れており、これらの化合物は、鎮痛作用または抗レセル
ピン作用を有することが報告されている。しかし、スピ
ロ部分がピペリジンなどの6員以上の環である化合物お
よびその薬理作用については今まで全く報告されていな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】その従来化合物とは全
く化学構造が相違し、かつ神経系に対して優れた作用を
示す新規な化合物の開発が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々鋭意
検討した結果、スピロ部分が6員以上の環を形成してい
るところに化学構造上の特徴を有する式
【化10】 〔式中、A環は置換基を有していてもよい芳香環、Tは
水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基、
Xは−CH2−、−CO−または−CH(OH)−、m、
eおよびfは、それぞれ1ないし3の整数を示す。〕で
表される新規なスピロアミン誘導体またはその塩の創製
に成功すると共に、この特異な化学構造に基づいて化合
物(I)またはその塩が神経系において予想外にも優れ
たモノアミン類取り込み阻害、Ca2+取り込み阻害およ
び/またはモノアミン−B型酸化酵素(MAO−B)阻
害作用を有し、かつ極めて低毒性であることを見出し、
これらに基づいて本発明を完成した。
【0005】即ち、本発明は、(1)スピロアミン誘導
体(I)またはその塩、(2)一般式
【化11】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合
物またはその塩である前記(1)記載の化合物、(3)A
環が、(i)ハロゲンまたは(ii)炭素、窒素、酸素および
硫黄から選ばれる原子を介して結合する基を有していて
もよい芳香環である前記(1)または(2)記載の化合物、
(4)A環が、(i)ハロゲン原子、(ii)C1-6アルキル
基、(iii)C1-6アルコキシ基、(iv)ニトロ基、(v)シア
ノ基、(vi)ヒドロキシル基、(vii)アミノ、モノ−C1-6
アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノまたはベン
ジルアミノ基、(viii)C1-6アルキル−カルボニル基、
(ix)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、2−ピリド
ン−1−イルまたは3−ピリドン−1−イル基および
(x)カルバモイル、モノ−C1-6アルキルカルバモイルま
たはジ−C1-6アルキルカルバモイル基から選ばれる1
ないし3個の置換基を有していてもよい芳香環である前
記(1)または(2)記載の化合物、(5)A環が、ハロゲン
原子、C1-6アルコキシ基およびヒドロキシル基から選
ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい芳香環
である前記(1)または(2)記載の化合物、(6)A環が、
一般式 −O−(CH2)p−Q 〔式中、pは0ないし4の整数、Qは置換基を有してい
てもよいアリール基または置換基を有していてもよい複
素環基を示す。〕で表される基を1または2個有してい
てもよい芳香環である前記(1)または(2)記載の化合物、
【0006】(7)Qが、ハロゲン原子、C1-6アルキ
ル基およびC1-6アルコキシ基から選ばれる1ないし3
個の置換基を有していてもよいフェニル基である前記
(6)記載の化合物、(8)芳香環が、ベンゼン環である
前記(1)または(2)記載の化合物、(9)Tで示される炭
化水素基が、C1-10アルキル、C2-10アルケニルまたは
2-10アルキニル基である前記(1)または(2)記載の化合
物、(10)Tが、式
【化12】 〔式中、Alk はオキソ基で置換されていてもよいC1-10
アルキレン基、Yは窒素原子または−CH<、Zは酸素
原子、>CH−(CH2)q−Wまたは>N−(CH2)q−W
(qは0ないし4の整数、Wは水素原子、置換基を有し
ていてもよいアリール基または置換基を有していてもよ
い複素環基を示す)を示す。〕で表される基である前記
(1)または(2)記載の化合物、
【0007】(11)Wが、(i)水素原子または(ii)ハ
ロゲン原子、C1-6アルキル基およびC1-6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい
フェニル基である前記(10)記載の化合物、(12)Tが
水素原子である前記(1)または(2)記載の化合物、(1
3)Xがメチレンである前記(1)または(2)記載の化合
物、(14)eおよびfがともに1である前記(1)記載
の化合物、(15)mが2、fが1である前記(2)記載
の化合物、(16)一般式
【化13】 〔式中、X′はC=NHまたはCO、Jはアミノ基の保
護基、その他の記号は前記と同意義を示す。〕で表され
る化合物またはその塩を閉環反応に付し、さらに加水分
解、脱保護、必要によって還元することを特徴とする、
一般式
【化14】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合
物またはその塩の製造法、
【0008】(17)化合物(I−a)またはその塩と一
般式 T′−L 〔式中、T′は置換基を有していてもよい炭化水素基、
Lは脱離基を示す。〕で表される化合物またはその塩と
を反応させることを特徴とする一般式
【化15】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合
物またはその塩の製造法、(18)前記(1)記載の化合
物を含有することを特徴とする神経障害予防・治療剤、
(19)前記(1)記載の化合物を含有することを特徴と
する記憶障害予防・治療剤、(20)前記(1)記載の化
合物を含有することを特徴とするモノアミン取り込み阻
害組成物、(21)前記(1)記載の化合物を含有するこ
とを特徴とするカルシウムイオン取り込み阻害組成物、
(22)前記(1)記載の化合物を含有することを特徴と
するモノアミン−B型酸化酵素阻害組成物などに関す
る。
【0009】前記式中、A環は置換基を有していてもよ
い芳香環を示す。該「芳香環」は、例えば芳香族炭化水
素、芳香族複素環などを含む。A環が示す芳香族炭化水
素の例としては、例えばベンゼン、インデン、ナフタレ
ン、アントラセン環などの炭素数6ないし14個の単環
式または縮合多環式芳香族炭化水素などが用いられる。
なかでも、例えば
【化16】 などが好ましく、特にベンゼン環などが汎用される。
【0010】A環が示す芳香族複素環の例としては例え
ば、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ピ
ロール、イミダゾール、ピラゾール、チオフェン、フラ
ン、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソ
オキサゾール、キノリン、イソキノリン、インドール、
イソインドール環などの炭素原子以外に窒素原子、硫黄
原子および酸素原子から選ばれたヘテロ原子を1種また
2種、好ましくは1個または2個含む5または6員の単
環式芳香族複素環またはそれとベンゼン環1または2個
との縮合多環式芳香族複素環などが用いられる。なかで
も、例えば
【化17】 などの1個の窒素原子、硫黄原子または酸素原子を含む
5または6員の単環式芳香族複素環またはそれと1個の
ベンゼン環との縮合多環式芳香族複素環などが好まし
く、例えばチオフェン、ピロール、インドール環などが
より好ましく、特に、
【化18】 などのチオフェン、インドール環などが汎用される。該
「芳香環」としては、例えばベンゼン環などが好まし
い。
【0011】A環が示す「芳香環」が有していてもよい
置換基としては、例えば、(i)ハロゲン原子、(ii)炭
素、窒素、酸素および硫黄から選ばれる原子を介して結
合する基などが用いられ、好ましくは、例えばハロゲン
原子、置換基を有していてもよいアルキル基、ハロゲン
化されていてもよいアルコキシ基、ハロゲン化されてい
てもよいアルキルチオ基、C2-6アルケニル基(例え
ば、ビニル、アリル、2−ブテニル、イソプロペニル、
2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2
−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−
ヘキセニルなど)、C2-6アルキニル基(例えば、プロ
パルギル、エチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニ
ル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニルなど)、C3-8
クロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、ニトロ
基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ基、
モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基(例えば、メ
チルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチル
アミノ、ジエチルアミノなど)、C7-16アラルキルアミ
ノ基(例えば、ベンジルアミノなど)、オキソ基を有し
ていてもよい環状アミノ基(例えば、ピロリジノ、ピペ
リジノ、モルホリノ、2−ピリドン−1−イル、3−ピ
リドン−1−イルなど)、メルカプト基、カルバモイル
基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基
(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、
ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイルなど)、
6-14アリール−カルバモイル基(例えば、フェニルカ
ルバモイルなど)、C1-6アルコキシ−カルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、
プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブ
トキシカルボニルなど)、C1-6アルキルスルホニルア
ミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスル
ホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノ、ブチルスル
ホニルアミノなど)、C7-16アラルキル基(例えば、ベ
ンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、トリフェニル
メチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、
2,2−ジフェニルエチル、3−フェニルプロピル、4
−フェニルブチル、5−フェニルペンチルなど)、C
6-14アリール基(例えば、フェニル、トリル、キシリ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニル、2−イ
ンデニル、2−アンスリルなど)、複素環基、ホルミル
基、C1-6アルキル−カルボニル基(例えば、アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、バレリルなど)、C2-6
アルケニル−カルボニル基(例えば、アクリロイルな
ど)、C2-6アルキニル−カルボニル基(例えば、プロ
ピオリルなど)、C6-14アリール−カルボニル基(例え
ば、ベンゾイルなど)、ニコチノイル基、C1-6アルキ
ルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルス
ルホニル、プロピルスルホニルなど)、C6-14アリール
スルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニルなど)、C
1-7アシルアミノ基(例えば、ホルミルアミノ、アセチ
ルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、ベン
ゾイルアミノなど)、C1-3アシルオキシ基(例えば、
ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシな
ど)、C6-14アリールオキシ基(例えば、フェノキシな
ど)、C6-10アリールカルボニルオキシ基(例えば、フ
ェニルカルボニルオキシなど)、C7-14アラルキルカル
ボニルオキシ基(例えば、ベンジルオキシカルボニルな
ど)などが用いられる。これらの置換基は、芳香環上の
置換可能な位置に置換されていてもよく、その置換基の
数は1ないし3個である。ただし、その置換基数が2個
以上の場合は同一または異なっていてもよい。また、A
環は1個のメチレンジオキシまたはエチレンジオキシ基
などで置換されていてもよい。
【0012】該「芳香環」が置換基として有していても
よい「ハロゲン原子」としては、例えばフッ素、塩素、
臭素、ヨウ素などが用いられ、好ましくは例えばフッ
素、塩素、臭素などが用いられる。該「芳香環」が置換
基として有していてもよい「置換基を有していてもよい
アルキル基」のアルキル基としては、例えば、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペン
チル、ネオペンチル、ヘキシルなどのC1-6アルキル基
などが用いられ、特に、例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチルなどのC1-4アルキル基が汎用され
る。また、この様なアルキル基は、例えばヒドロキシル
基、アミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、モノ−また
はジ−C1-6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミ
ノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノな
ど)、C1-6アルキル−カルボニルオキシ基(例えば、
アセトキシ、エチルカルボニルオキシなど)およびハロ
ゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)などから
選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい。
【0013】該「芳香環」が置換基として有していても
よい「置換基を有していてもよいアルキル基」の好まし
いものとしては、1ないし3個のハロゲン原子を有して
いてもよいC1-6アルキル基(例えば、メチル、クロロ
メチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフ
ルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−
トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピ
ル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、
ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、
sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、
ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルなど)など
が用いられ、特に1ないし3個のハロゲン原子を有して
いてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロ
メチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフ
ルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−
トリフルオロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオ
ロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフ
ルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ルなど)などが汎用される。
【0014】該「芳香環」が置換基として有していても
よい「ハロゲン化されていてもよいアルコキシ基」とし
ては、例えばメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフル
オロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエト
キシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,
4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブト
キシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどのC1-6
ルコキシ基またはこれに前記の「ハロゲン原子」が1な
いし3個置換したものなどが用いられ、好ましくは例え
ばメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキ
シ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフ
ルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシなどの
1-4アルコキシ基またはこれに前記の「ハロゲン原
子」が1ないし3個置換したものなどが用いられる。該
「芳香環」が置換基として有していてもよい「ハロゲン
化されていてもよいアルキルチオ基」としては、例えば
メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチ
ルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチ
オ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオ、
ペンチルチオ、ヘキシルチオなどのC1-6アルキルチオ
基またはこれに前記の「ハロゲン原子」が1ないし3個
置換したものなどが用いられ、好ましくは例えばメチル
チオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブ
チルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオなどのC
1-4アルキルチオ基またはこれに前記の「ハロゲン原
子」が1ないし3個置換したものなどが用いられる。以
下の記述において、用語「ハロゲン化されていてもよ
い」は「1ないし3個のハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素など)を有していてもよい」を表す。
【0015】該「芳香環」が置換基として有していても
よい「複素環基」としては、例えば炭素原子以外に窒素
原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子
を1ないし3個含む5ないし11員の芳香または非芳香
族複素環基などが用いられ、具体的には、2−チエニ
ル、3−チエニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−
ピリジル、2−フリル、3−フリル、2−キノリル、4
−キノリル、8−キノリル、3−イソキノリル、4−イ
ソキノリル、ピラジニル、2−ピリミジニル、3−ピロ
リル、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、1−ピラ
ゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾ
リル、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、3−
イソキオサゾリル、3−ピリダジニル、1−ピロリジニ
ル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、2−ピリド
ン−1−イル、3−ピリドン−1−イル、1−イミダゾ
リジニル、2−イミダゾリジニル、3−イミダゾリジニ
ル、ピペリジノ、2−ピペリジル、3−ピペリジル、4
−ピペリジル、2−モルホリニル、3−モルホリニル、
4−モルホリニル、1−ピペラジニル、2−ピペラジニ
ル、1−イソインドリル、2−イソインドリル、1−イ
ンドリル、1−フタールイミド、2,3,4,5−テトラ
ヒドロ−(1H)−3−ベンズアゼピニルなどが用いられ
る。これらの「複素環基」の中では、特に例えば、窒素
原子、硫黄原子または酸素原子から選ばれるヘテロ原子
を1ないし3個を含む5または6員の複素環基(例え
ば、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−
ピリジル、4−ピリジル、2−フリル、3−フリル、1
−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニ
ル、1−ピペラジニル、2−ピペラジニルなど)が好ま
しい。
【0016】前記A環が示す「芳香環」が有していても
よい置換基の中で、芳香環を含むものは、その環上に、
置換基として、例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、
塩素、臭素など)、C1-6アルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、C3-8
クロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、C1-6
ルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシなど)、ニトロ基、シアノ基、スル
ホ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−またはジ−C
1-6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチル
アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、カル
バモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキルカルバモ
イル基(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモ
イル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイルな
ど)、フェニル基、ベンジル基、C1-6アルキル−カル
ボニル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリ
ル、バレリルなど)などを、環上の置換可能な位置に、
同一または異なって、1ないし3個有していてもよい。
この様な置換基としては、特にハロゲン原子(例えば、
フッ素、塩素、臭素など)、C1-6アルキル基(例え
ば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、
1-6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、イソプロポキシなど)、シアノ基、ヒドロキ
シ基、アミノ基などが好ましい。
【0017】A環は、例えば式 −O−(CH2)p−Q 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される基な
どを環上の置換可能な位置に1または2個、好ましくは
1個有していてもよい。式中、pは0ないし4の整数、
Qは置換基を有していてもよいアリール基または置換基
を有していてもよい複素環基を示す。Qで表される「ア
リール基」としては、例えばフェニル、トリル、キシリ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニル、2−イ
ンデニル、2−アンスリルなどのC6-14アリール基など
が用いられ、特に、例えばフェニル基などが好ましい。
Qで表される「複素環基」としては、例えば前記A環が
示す「芳香環」が置換基として有していてもよい複素環
基と同様の基などが用いられ、特に、この中で、例えば
窒素原子、硫黄原子または酸素原子から選ばれる1ない
し3個のヘテロ原子を有する5または6員の複素環基
(例えば、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジ
ル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−フリル、3−フ
リル、ピラジニル、2−ピリミジニル、3−ピロリル、
1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、1−ピラゾリ
ル、2−チアゾリル、5−チアゾリル、3−イソチアゾ
リル、3−イソオキサゾリル、3−ピリダジニルなど)
などが好ましい。Qは、例えば置換基を有していてもよ
いフェニル基などが好ましい。
【0018】Qで示される「アリール基」(特に、「フ
ェニル基」)および「複素環基」が有していてもよい置
換基としては、例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、
塩素、臭素など)、C1-6アルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペ
ンチル、ネオペンチル、ヘキシルなど)、C3-8シクロ
アルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、C1-6アルコ
キシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イ
ソプロポキシなど)、ニトロ基、シアノ基、スルホニル
基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−またはジ−C
1-6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチル
アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、カル
バモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキルカルバモ
イル基(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモ
イル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイルな
ど)、フェニル基、ベンジル基、C1-6アルキル−カル
ボニル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリ
ル、バレリルなど)などが用いられ、これらの置換基
は、環上の置換可能な位置に、同一または異なって、1
ないし3個置換していてもよい。
【0019】A環の好ましい例としては、例えばベンゼ
ンまたはチオフェン環などが用いられ、これらの環は、
その環上の置換可能な位置に、例えば下記のA−
(1)、A−(2)またはA−(3)の置換基などを有
していてもよい。 A−(1):ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭
素など)、C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、
ネオペンチル、ヘキシルなど)、C1-6アルコキシ基
(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシ、トリフルオロメトキシなど)、ニトロ基、シア
ノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−またはジ−C
1-6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチル
アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、ベン
ジルアミノ基、C1-6アルキル−カルボニル基(例え
ば、アセチルなど)、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホ
リノ、2−ピリドン−1−イルまたは3−ピリドン−1
−イル基、カルバモイル基およびモノ−またはジ−C
1-6アルキル−カルバモイル基(例えば、メチルカルバ
モイル、エチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、
ジエチルカルバモイルなど)から選ばれる1ないし3個
の置換基; A−(2):ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭
素など)、C1-6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、イソプロポキシなど)およびヒド
ロキシル基などから選ばれる1ないし3個の置換基; A−(3):式−O−(CH2)p−Q1 〔式中、Q1はハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、
臭素など)、C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、
ネオペンチル、ヘキシルなど)およびC1-6アルコキシ
基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプ
ロポキシなど)から選ばれる1ないし3個の置換基を有
していてもよいフェニル基を、pは前記と同意義を示
す。〕で表される基を1または2個、好ましくは、1
個。前記式中、Tは水素原子または置換基を有していて
もよい炭化水素基を示し、T′は置換基を有していても
よい炭化水素基を示す。
【0020】TまたはT′で示される「炭化水素基」と
しては、例えば以下の(1)または(2)で挙げられる
基などが用いられる。 (1)鎖状炭化水素基(直鎖状が好ましい): a)C1-10アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペン
チル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチルな
ど)、特に、C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルな
ど)、 b)C2-10アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、イ
ソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec−ブテニ
ル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニ
ル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル
など、特に、C2-6アルケニル基(例えば、ビニル、ア
リル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec
−ブテニルなど)、 c)C2-10アルキニル基(例えば、プロパルギル、エチ
ニル、ブチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3
−ヘキシニル、4−ヘキシニルなど)、特に、C2-6
ルキニル基(例えば、プロパルギル、エチニル、ブチニ
ル、1−ヘキシニルなど)、
【0021】(2)環状炭化水素: a)C3-8シクロアルキル基(例えば、シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、2−シクロペンテ
ン−1−イル、シクロヘキシル、2−シクロヘキセン−
1−イル、シクロヘプチルなど)、特に、C3-6シクロ
アルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、 b)C6-14アリール基(例えば、フェニル、トリル、キ
シリル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニル、2
−インデニル、2−アンスリルなど)、特に、フェニル
基。
【0022】TまたはT′で示される「炭化水素基」の
好ましいものは、例えば前記(1)−a)、(1)−
b)、(1)−c)などであり、特に例えば(1)−
a)などが汎用される。
【0023】TまたはT′で示される「炭化水素基」は
置換基を有していてもよく、この様な置換基としては、
例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素など)、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、C
1-6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、ブトキシ、イソプロポキシなど)、C1-6アル
キルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピ
ルチオなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アル
キルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、
プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノな
ど)、環状アミノ基(例えば、ピロリジニル、ピペリジ
ノ、モルホリノなど)、C1-4アルキル−カルボニルア
ミノ基(例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミ
ノ、ブチリルアミノなど)、C1-4アルキルスルホニル
アミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルス
ルホニルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル
基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、プロポキシカルボニルなど)、カルボキシル基、C
1-6アルキル−カルボニル基(例えば、メチルカルボニ
ル、エチルカルボニル、プロピルカルボニルなど)、カ
ルバモイル基、モノ−またはジ−C1-4アルキルカルバ
モイル基(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバ
モイル、ジメチルカルバモイルなど)、C1-6アルキル
スルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスル
ホニル、プロピルスルホニルなど)などが用いられ、置
換基の数は1ないし5個、好ましくは1または2個であ
る。
【0024】また、TまたはT′で示される「炭化水素
基」は、例えば1個の複素環基、C6- 10アリール基(例
えば、フェニルなど)、C6-10アリール−カルボニル基
(例えば、ベンゾイルなど)、C6-10アリールオキシ基
(例えば、フェノキシなど)などで置換されていてもよ
い。TまたはT′で示される「炭化水素基」が置換基と
して有していてもよい「複素環基」は、前記A環が示す
「芳香環」が置換基として有していてもよい複素環基な
どが用いられ、特に、例えば1−フタールイミド、2,
3,4,5−テトラヒドロ−(1H)−3−ベンズアゼピニ
ルなどが汎用される。TまたはT′で示される「炭化水
素基」が置換基として有していてもよい「複素環基、C
6-10アリール基、C6-10アリール−カルボニル基、C
6-10アリールオキシ基」は、その環上に置換基を有して
いてもよく、前記Qで「アリール基」などが有していて
もよい置換基と同様の置換基などが用いられる。Tまた
はT′で示される「置換基を有していてもよい炭化水素
基」の例としては、式
【化19】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される基な
ども用いられる。前記式中、Alkはオキソ基で置換され
ていてもよいC1-10アルキレン基を示し、この「C1-10
アルキレン基」としては、例えば
【化20】 などが用いられ、これらの中で、例えば−CH2−、−
(CH22−、−(CH23、−(CH24−などの直
鎖状のC1-6アルキレン基などが汎用される。この様な
「C1-10アルキレン基」は、1または2個のオキソ基で
置換されていてもよく、オキソ基で置換されていてもよ
いC1-10アルキレン基の例としては、
【化21】 などが汎用される。Yは窒素原子または−CH<を示
す。Zは酸素原子、>CH−(CH2)q−Wまたは>N−
(CH2)q−W(qおよびWは前記と同意義を示す。)を
示す。そして、qは0ないし4の整数を示す。Wは水素
原子、置換基を有していてもよいアリール基または置換
基を有していてもよい複素環基を示す。ここにおいて、
Wで示される「置換基を有していてもよいアリール基ま
たは置換基を有していてもよい複素環基」としては、例
えば前記Qと同様のものなどが用いられる。Wの好まし
い例としては、例えば(i)水素原子または(ii)ハロゲン
原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C
1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ter
t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、
ヘキシルなど)およびC1-6アルコキシ基(例えば、メ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシなど)
などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していても
よいフェニル基などが用いられる。
【0025】TまたはT′の好ましいものとしては、
(i)C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペン
チル、ヘキシルなど)またはC2-6アルケニル基(例え
ば、ビニル、アリル、ブチリルなど)、または
【化22】 〔式中、(CH2)1-5は、CH2、CH2CH2、CH2CH
2CH2、CH2CH2CH2CH2またはCH2CH2CH2
CH2CH2を意味する〕で表される基などが用いられ
る。この(ii)項に記載されている基における「フェニル
基、ベンジル基、ピリジル基」は、置換可能な位置に、
例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素など)、C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、
ネオペンチル、ヘキシルなど)、C1-6アルコキシ基
(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシなど)、シアノ基、ヒドロキシ基およびアミノ基
などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していても
よい。前記式中、Xは−CH2−、−CO−または−C
H(OH)−を示し、例えば−CH2−が汎用される。前
記式中、Dは−CH2−、−O−または−NR−(Rは
水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を
示す。)を示す。Rで表される「置換基を有していても
よい炭化水素基」としては、例えば前記「Tおよび
T′」で表されるものと同様のものなどが用いられる。
Rの好ましいものとしては、例えば水素原子、C1-6
ルキル基(例えば、メチル、エチルなど)などが挙げら
れ、特にC1-6アルキル基(例えば、メチルなど)が汎
用される。Dとしては、−CH2−が好ましい。前記式
中、m、eおよびfは、それぞれ同一または異なって1
ないし3の整数を示し、例えばmが2、eおよびfがと
もに1のときが好ましい。以下に、A環およびTの好ま
しい組み合わせの例を示す。 (1)A環がハロゲン原子、C1-6アルコキシ基および
ヒドロキシル基から選ばれる1ないし3個の置換基を有
していてもよい芳香環、かつTが式
【化23】 〔式中、Alkはオキソ基で置換されていてもよいC
1-10アルキレン基;Yは窒素原子または−CH<;Zは
酸素原子、>CH−(CH2)q−Wまたは>N−(CH)q
−W(qは0ないし4の整数、Wは水素原子、置換基を
有していてもよいアリール基または置換基を有していて
もよい複素環基を示す)を示す。〕で表される基のと
き、あるいは (2)A環が式−O−(CH2)p−Q(pは0ないし4の
整数、Qは置換基を有していてもよいアリール基または
置換基を有していてもよい複素環基を示す)で表される
基を1または2個有する芳香環、かつTがC1-10アルキ
ル基、C2-10アルケニル基またはC2-10アルキニル基で
あるとき。以下に、化合物(I)またはその塩の好まし
い例を示す。
【0026】(A)式
【化24】 〔式中、Taは置換基を有していてもよいC1-10アルキ
ル、C2-10アルケニルまたはC2-10アルキニル基を、そ
の他の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物
またはその塩。Taで表されるC1-10アルキル、C2-10
アルケニルおよびC2-10アルキニル基の例は、前記Tに
おいて述べられたものと同意義を示す。これらの基は置
換基を有していてもよく、このような置換基としては、
例えば前記TまたはT′で示される「炭化水素基」が有
していてもよい置換基と同様のものなどが用いられる。
aは例えばC1-6アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、
ネオペンチル、ヘキシルなど)などが好ましく、特に例
えばC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロ
ピルなど、特にプロピル)などが好ましい。式(I−
c)において、Qは例えばハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アルキル基(例
えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなど)、C
1-6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシなど)およびシアノ基から選ば
れる1ないし3個の置換基を有していてもよいフェニ
ル、1−モルホリニル、1−イミダゾリルまたは4−チ
アゾリル基などが好適に用いられる。式(I−c)にお
いて、Qとして、さらに好ましくは、例えば(i)ハロ
ゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)
およびシアノ基から選ばれる1または2個の置換基を有
していてもよいフェニル基または(ii)1個のハロゲン原
子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C
1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピルな
ど)またはC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、イソプロポキシなど)を有してい
てもよいフェニル基などが汎用される。式(I−c)に
おいて、Xは−CH2−が、mは2が、fは1が、Dは
−CH2−が、pは1または2が好ましい。
【0027】(B)式
【化25】 〔式中、B環は置換基を有していてもよいベンゼン環、
その他の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合
物またはその塩。式(I−d)において、B環は、置換
基を有していてもよいベンゼン環を示し、ベンゼン環上
の置換基としては、前記A環が示す「芳香環」が有して
いてもよい置換基と同様のものなどが用いられる。この
様なB環の具体的な例としては、ハロゲン原子(例え
ば、フッ素、塩素、臭素など)、C1-6アルキル基(例
えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなど)、C
1-6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシ、ブトキシなど)、C1-6アル
キルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピ
ルチオ、イソプロピルチオなど)、メルカプト基、C
1-7アシルアミノ基(例えば、ホルミルアミノ、アセチ
ルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、ベン
ゾイルアミノなど)、C1-3アシルオキシ基(例えば、
ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシな
ど)、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ
基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例え
ば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジ
メチルアミノ、ジエチルアミノなど)、環状アミノ基
(例えば、ピロリジニル、ピペリジノ、モルホリノな
ど)、C1-4アルキルスルホニルアミノ基(例えば、メ
チルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノな
ど)、ホルミル基、C1-4アルコキシ−カルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、
プロポキシカルボニルなど)、カルボキシル基、C1-6
アルキル−カルボニル基(例えば、アセチル、プロピオ
ニル、ブチリル、バレリルなど)、カルバモイル基、モ
ノ−またはジ−C1-4アルキルカルバモイル基(例え
ば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイルなど)お
よびC1-6アルキルスルホニル基(例えば、メチルスル
ホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニルなど)
などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していても
よいベンゼン環が好ましく、例えばハロゲン原子(例え
ば、フッ素、塩素、臭素など)、C1-6アルコキシ基
(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシなど)、ヒドロキシル基およびアミノ基などから
選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいベン
ゼン環などが汎用され、例えば1または2個のC1-6
ルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ、ブトキシなど)で置換されていて
もよいベンゼン環がより好ましい。B環として、最も好
ましいものは、式
【化26】 〔式中、B1は、例えばC1-4アルコキシ基(例えば、メ
トキシ、エトキシ、イソプロポキシなど)を示す。〕な
どである。式(I−d)において、Xは−CH2−が好ま
しく、Alkは例えば、−CH2−、−(CH22−、−
(CH23−、−(CH24−などの直鎖状のC1-4
ルキレン基などが好ましく、特に例えば、−(CH22
−、−(CH23−などの直鎖状のC2-3アルキレン基
などが汎用され、mおよびfはそれぞれ1および2が好
ましく、fは特に1、mは特に2が好ましい。式(I−
d)において、Zが>CH−(CH2q−W(qおよび
Wは前記と同意義を示す)が好ましい。ここにおいて、
qが0で、Wがフェニル基のときが好ましい。また、式
(I−d)において、Zは>N−(CH2q−W(qお
よびWは前記と同意義を示す)のときも好ましい。ここ
において、qが0で、Wが(i)ハロゲン原子(例えば、
フッ素、塩素など)、(ii)3個のハロゲン原子で置換さ
れていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、ト
リフルオロメチル、エチル、プロピル、イソプロピルな
ど)および(iii)C1-4アルコキシ基(例えば、メトキ
シ、エトキシ、イソプロポキシなど)から選ばれる1個
の置換基を有していてもよいフェニル基〔(Z−a)と
略する〕、またはqが1でWがフェニル基〔(Z−b)
と略する〕のときが好ましい。〕さらに、式(I−d)
においては、Yが窒素原子かつZが(Z−a)、Yが窒
素原子かつZが(Z−b)、またはYが−CH<かつZ
が(Z−b)などのときが好ましい。
【0028】(C)式(I)において、A環が、式
【化27】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕;Xが−CH2
−;Dが−CH2−;mが2;fおよびeが1;Tが1
個のフェニル、フェノキシまたは1−フタールイミドで
置換されたC2-4アルキル基(例えば、2−フェノキシ
エチル、3−フェニルプロピル、4−フタルイミドブチ
ルなど)が好ましい。 (D)式
【化28】 〔式中、Xaは−CO−または−CH(OH)−、その他
の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物また
はその塩。式(I−e)におけるB環は前記(I−d)と
同様のものが用いられ、例えばB環はハロゲン原子(例
えば、フッ素、塩素、臭素など)、C1-4アルコキシ基
(例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシな
ど)、ヒドロキシル基およびアミノ基から選ばれる1ま
たは2個の置換基を有していてもよいベンゼン環が、D
は−CH2−が、mは2が、fは1が好ましい。Jで示
される「アミノ基の保護基」としては、例えばプロテク
ティブ グループ イン オーガニック シンセシス
(Protective Groups in Organic Synthesis)に記載し
てある保護基、例えばアシル型、カルバメート型などが
用いられる。好ましくはアシル型としては、ベンゾイ
ル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−カル
ボニル基(例えば、トリフルオロアセチルなど)が、ま
たカルバモイル型としては、C1-6アルコキシ−カルボ
ニル基(例えば、tert−ブトキシカルボニルなど)、C
7-10アラルキル−カルボニル基(例えば、ベンジルオキ
シカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル
など)などが挙げられる。これらの保護基は、常法に基
づいて保護基を除去することができ、例えば、後述する
加水分解や還元などの操作により保護基を除去すること
ができる。前記式中、Lで示される該「脱離基」として
は、例えばハロゲン(例えば、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキルスル
ホニルオキシ(例えば、メタンスルホニルオキシ、トリ
フルオロメタンスルホニルオキシなど)、C6-10アリー
ルスルホニルオキシ(例えば、p−トルエンスルホニル
オキシ、ベンゼンスルホニルオキシなど)などが用いら
れる。
【0029】本発明の化合物(I)の塩としては、例え
ば医学的に許容される酸付加塩などが好ましい。このよ
うな塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化
水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機塩、例えば酢酸
塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、アスコルビン酸塩、マレ
イン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、メタンスル
ホン酸塩、安息香酸塩などの有機酸塩が用いられる。さ
らに、本発明の化合物(I)が置換基として−COOH
などの酸性基を有する場合、例えば無機塩基(例えば、
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど
のアルカリ金属またはアルカリ土類金属、アンモニアな
ど)または有機塩基(例えば、トリエチルアミンなどの
トリ−C1-3アルキルアミンなど)などと塩を形成して
いてもよい。また、本発明に含まれる化合物は光学異性
体が存在し、当然それらの光学分割体である光学活性体
も本発明に包含される。光学活性体は自体公知の方法で
製造することができる。具体的には光学活性な合成中間
体を用いるか、最終物のラセミ体の混合物を常法にした
がって光学分割することによって得られる。
【0030】光学分割法としては、光学活性な酸と塩を
形成させ、これを分別再結晶法にて分離する方法、ラセ
ミ体またはその塩を光学活性体分離用カラム(キラルカ
ラム)、例えばENANTIO−OVM(トーソー社
製)などを用いるクロマトグラフィーに処し、水、種々
の緩衝液(例、リン酸緩衝液)、アルコール系溶媒
(例、メタノール、エタノールなど)、ニトリル系溶媒
(例、アセトニトリル)、ヘキサン、エチルエーテルな
どの有機溶媒などを単独あるいは混合して展開させる方
法、ラセミ体の混合物を光学活性有機酸、例えばMPT
A[α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニ
ル酢酸]やメントキシ酢酸などと、例えば酸クロリド法
などの常法によって縮合させてアミド体のジアステレオ
マーの混合物とし、これを分別再結晶法あるいはシリカ
ゲルクロマトグラフィーなどの分離精製手段を使って分
離した後、酸性加水分解あるいは塩基性加水分解によ
り、製造する方法などが挙げられる。
【0031】本発明のスピロアミン誘導体(I)または
その塩は、種々の方法によって製造することができる
が、例えば以下に記載される反応スキームで示される製
造法などにより製造することができる。本件目的化合物
(I)は、遊離体の場合、常法に従って塩にすることが
でき、また塩を形成している場合は常法に従って遊離体
にすることができる。かくして得られた化合物(I)ま
たはその塩は、公知の手段、例えば溶媒抽出、液性変
換、転溶、晶出、再結晶、クロマトグラフィーなどによ
って単離精製することができる。化合物(I)またはそ
の塩が光学活性体である場合は、前記の光学分割手段に
よって分離することができる。以下の反応に用いる溶媒
として「エーテル系溶媒」としては、テトラヒドロフラ
ン、エチルエーテル、ジオキサン、イソプロピルエーテ
ル、1,2−ジメトキシエタン」などが挙げられる。
「ハロゲン化炭化水素系溶媒」としてはジクロロメタ
ン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭
素」などが挙げられる。「芳香族炭化水素系溶媒」とし
ては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられ
る。「アルコール系溶媒」としては、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、エチレ
ングリコール、sec−ブタノールなどが挙げられる。例
えば、一般式(I)で示されるスピロアミン骨格は次の
反応スキーム1に従って構築することができる。
【0032】〔反応スキーム1〕
【化29】 〔式中、Gはシアノまたはエステル化されていてもよい
カルボキシル基、Jはアミノ基の保護基、X′はGがシ
アノのときはC=NH、Gがエステル化されていてもよ
いカルボキシル基のときCO、その他のすべての記号は
前記と同意義を示す。〕 Gは、シアノ基またはエステル化されていてもよいカル
ボキシル基、例えばカルボキシル基、C1-6アルコキシ
−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキ
シカルボニルなど)またはベンジルオキシカルボニル基
などを示す。Gで示される置換基の好ましい例として
は、シアノ基、カルボキシル基、エトキシカルボニル
基、ベンジルオキシカルボニル基などが挙げられる。J
で示されるアミノ基の保護基の好ましい例としては、ベ
ンゾイル基、ベンジルオキシカルボニル基などが挙げら
れる。Lで示される脱離基の好ましい例としてはヨウ
素、臭素、p−トルエンスルホニルオキシ基などが挙げ
られる。化合物(III)は自体公知の方法またはそれに
準ずる方法により製造することが出来る。例えば、1−
ベンゾイル−2−ピペリジンカルボニトリルはストーク
(G. Stork)らの方法〔テトラヘドロン レターズ(Te
trahedron Letters)1979年9号 771頁〕によ
り製造することが出来る。化合物(IV)で市販されてい
ないものは、対応するアルコール体から自体公知〔例え
ば、リチャード ラロック 著(Richard C. Larock)コ
ンプリヘンシブオーガニック トランスフォーメーショ
ン(Comprehensive Organic Transformation)ブイシー
エイチパブリッシャーズ インク社出版(VCH Publ
ishers Inc.)に記載〕の方法またはそれに準ずる方法
によって導くことが出来る。
【0033】化合物(III)と化合物(IV)との反応
は、化合物(III)1モルにたいして化合物(IV)を当モル
ないしやや過剰用いて行う。この反応は通常、不活性溶
媒、例えばエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリル
トリアミドなどを単独あるいはそれらの混合溶媒中で行
われ、強塩基(例えば、リチウムジイソプロピルアミ
ド、リチウムジシクロヘキシルアミド、リチウムヘキサ
メチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、
ソーダアミド、カリウムアミド、水素化カリウム、水素
化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド、ブチルリチ
ウム、tert−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムな
ど)の存在下反応を促進させてもよい。反応温度は通常
−78℃から100℃で、反応時間は5分間から24時
間で行うことができる。強塩基の好ましい例としては、
リチウムジイソプロピルアミドなどが、溶媒としてはテ
トラヒドロフラン(THF)などが挙げられ、反応温度
は−20℃から10℃が、反応時間は1から2時間が好
ましい。
【0034】化合物(II)からの閉環反応により化合
物(II-a)を得るには、通常不活性溶媒、例えばハロゲ
ン化炭化水素中あるいは無溶媒で、化合物(II)と酸(例
えば、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢
酸、ポリリン酸、五塩化リン、トリメチルシリルトリフ
ルオロメタンスルホナートあるいは塩化アルミニウム、
臭化アルミニウム、四塩化チタン、三フッ化ホウ素エー
テル錯体、四塩化スズなど)とを接触させるのがよい。
反応温度はと−20℃から150℃で、反応時間は5分
間から24時間で行うことができる。用いる原料によっ
て好ましい条件は多少変化するが、好ましい酸としては
塩化アルミニウムやトリフルオロメタンスルホン酸など
が挙げられ、反応溶媒としては、前者のときはジクロロ
メタンあるいは1,2−ジクロロエタンなどを溶媒とし
て使い、反応温度は10℃から80℃で行い、反応時間
は1から4時間程度である。後者の場合には無溶媒で行
い、反応温度は10から50℃、反応時間は1から12
時間程度である。得られる化合物(II-a)は、単離する
ことなく反応混合物のまま次の工程の原料として用いら
れる。
【0035】加水分解工程は、化合物(II-a)を酸加
水分解あるいはアルカリ加水分解することにより行うこ
とが出来る。またこの加水分解工程は脱保護の工程を伴
う場合もある。アルカリ加水分解の場合は、例えば水、
アルコール系溶媒、エーテル系溶媒の単独あるいはそれ
らの混合系で化合物(II-a)と2ないし100当量のア
ルカリ(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化バリウムなど)と接触させるこ
とにより行う。反応温度は10℃から120℃、反応時
間は5分間から100時間で行うことが出来る。好まし
くは、水−メタノールの混合溶媒中で、5ないし10当
量の水酸化ナトリウムと、50℃から120℃で、10
から50時間反応させるときである。必要な場合には、
閉環後のXで示されるカルボニル基の還元的修飾は自体
公知の還元試薬〔例えば、リチャード ラロック 著(R
ichard C. Larock)コンプリヘンシブ オーガニック
トランスフォーメーション(Comprehensive OrganicTra
nsformation)ブイシ−エイチパブリッシャーズ イン
ク社出版(VCH Publishers Inc.)に記載〕などを
用いて行うことができる。
【0036】例えばXが−CO−であるケトン体から−
CH(OH)−であるアルコール体へ導く場合には、金属
水素化物(例えば、水素化アルミニウムリチウム、水素
化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、シアノ水
素化ホウ素ナトリウム、ジボラン、ジブチルアルミニウ
ムヒドリドなど)あるいは金属(例えば、亜鉛、鉄、ナ
トリウム、カリウムなど)などと不活性溶媒中で還元す
ることにより容易に達成される。不活性溶媒としては、
エーテル系溶媒(例えば、エチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサンなど)やアルコール系溶媒(例え
ば、メタノール、エタノール、tert−ブタノールな
ど)、トルエン、ヘキサンなどが挙げられる。金属水素
化物は1ないし20当量を用い、より好ましくは3ない
し12当量であり、反応温度は−70℃から100℃で
ある。好ましい反応温度は用いる還元剤によつて異なる
が、金属水素化物の場合には−70℃から30℃が適当
である。またXが−CH(OH)−であるアルコール体か
ら−CH2−であるメチレンへの還元反応では、金属触
媒を用いた接触還元反応や有機シリル試薬などを用いた
反応などが挙げられる。金属触媒としては、例えばパラ
ジウム触媒、白金触媒、ニッケル触媒などが挙げられ、
水素圧下、不活性溶媒中(例えば、アルコール系溶媒や
酢酸エチルなど)で、酢酸などの有機酸や塩酸などの無
機酸を添加して、0℃から150℃の反応温度で10分
から48時間程度で行うことができる。反応系内の水素
圧力は1気圧でもよいが、場合によってはそれ以上の圧
力(例えば、2ないし10気圧)を加えることが好まし
い。
【0037】有機シリル試薬(例えば、トリエチルシラ
ン、フェニルジメチルシランなど)を使う場合には、1
ないし10当量、好ましくは1ないし5当量用い、トリ
フルオロ酢酸などの有機酸あるいは3フッ化ホウ素・エ
ーテル錯体単独あるいは不活性溶媒で希釈して、反応温
度0℃から100℃、好ましくは0℃から30℃で、反
応時間10分から24時間で行う。また、Xが−CH
(OH)−であるアルコール体のヒドロキシル基を常法
により、一旦ハロゲン(例えば、クロロ、ブロモなど)
に変換した後に前記還元反応に付すことにより目的物を
得ることも可能である。さらにケトン体から一工程でメ
チレンまで還元する方法としては公知の方法〔例えば、
リチャード ラロック(Richard C. Larock)著 コン
プリヘンシブ オーガニック トランスフォーメーショ
ン(Comprehensive Organic Transformation)ブイシ−
エイチパブリッシャーズ インク社出版(VCH Publ
ishers Inc.)など〕などに準じた方法を用いることが
できる。反応におけるスピロ環部分のアミノ基への
T′の導入は公知の方法(例えば有機合成化学 亀谷哲
治編 南江堂)に準ずる方法により行うことができる。
例えば、T′基の導入は、T′−L′(L′はLと同様
の脱離基を表す)を1ないし5当量、好ましくは1ない
し3当量用い、不活性溶媒中で反応温度0℃から100
℃、反応時間5分間から100時間で反応させることに
より行う。不活性溶媒としてはアルコール系溶媒、エー
テル系溶媒、ハロゲン系溶媒、芳香族系溶媒、アセトニ
トリル、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メ
チルエチルケトン、ジメチルスルホキシドなどを単独あ
るいはそれらを混合して用いることができる。中でもア
セトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、アセト
ンなどが好ましい。また1ないし10当量、好ましくは
1ないし3当量の塩基を共存させることにより、反応が
より円滑に進行する場合もある。塩基としては、無機塩
基、有機塩基ともに有効である。無機塩基の例として
は、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、水素
化物、炭酸塩、炭酸水素塩、有機酸塩などが挙げられ、
中でも炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウムが好ましい。有機塩基としてはトリエチルアミン
などの3級アミン類が好ましい。またL′で示される脱
離基としては、塩素、臭素、ヨウ素、p−トルエンスル
ホニルオキシ、メタンスルホニルオキシなどが好まし
い。
【0038】T′がアシル基の場合のアシル化反応も文
献既知の方法に準じて容易に行うことが出来る。アシル
化反応は不活性溶媒中例えばハロゲン系溶媒中で0℃か
ら100℃、好ましくは0℃から30℃で、反応時間5
分間から24時間で行うことが出来る。1ないし10当
量、好ましくは1ないし3当量の塩基を共存させること
により反応をより円滑に進めさせることもできる。塩基
としては、無機塩基、有機塩基どちらも有効であるが、
好ましくは、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチル
アミン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモル
ホリン、4−ピロリジルピリジン、DBU(1,8−ジ
アザビシクロ〔5.4.0〕ウンデ−7−セン)、DB
N(1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕−5−ネ
ン)、ピリジンなどが挙げられる。化合物(I−b)の
T′で示される置換基はさらに、公知方法に準じた酸化
反応、還元反応、置換反応などを組み合わせることによ
り、種々の誘導体へと導くことが出来る。例えば、化合
物(I−f)のように、T′に対応する置換基が、末端
にLで示される脱離基を持つアシル基の場合、化合物
(I−f)と1ないし5当量、好ましくは1ないし3当
量の、式
【化30】 〔式中、Zは前記と同意義を示す〕を、置換反応により
置換することが可能である。
【0039】〔反応スキーム2〕
【化31】 〔式中、rは1ないし10の整数、その他の記号は前記
と同意義を示す。〕 置換反応は、化合物(I−f)と〔化30〕の基とを不
活性溶媒、例えばアルコール系溶媒、エーテル系溶媒、
ハロゲン系溶媒、芳香族系溶媒、アセトニトリル、N,
N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケ
トン、ジメチルスルホキシドなどを単独あるいはそれら
の混合系で反応させて行うことができる。中でもアセト
ニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトンな
どが好ましい。また1ないし10当量、好ましくは1な
いし3当量の塩基を共存させることにより、反応がより
円滑に進行する。塩基としては、無機塩基、有機塩基と
もに有効である。無機塩基の例としては、アルカリ金属
やアルカリ土類金属の水酸化物、水素化物、炭酸塩、炭
酸水素塩、有機酸塩などが挙げられ、中でも炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムが好まし
い。有機塩基としてはトリエチルアミンなどの3級アミ
ン類が好ましい。反応温度は0℃から100℃、反応時
間は5分間から100時間で反応させることにより行
う。好ましくは反応温度10℃から50℃、反応時間は
1から5時間である。
【0040】化合物(I−g)はさらに還元反応によっ
て、アルキル化合物(I−h)に変換することが出来
る。還元反応は文献既知の方法〔例えば、コンプリヘン
シブオーガニック トランスフォーメーション(Compre
hensive Organic Transformation)リチャード ラロッ
ク著(Richard C. Larock)ブイシ−エイチパブリッシ
ャーズ インク社出版(VCH Publishers Inc.)な
ど〕などに準ずる方法で行うことができる。例えば金属
水素化物を使う例では、不活性溶媒中例えばエーテル系
溶媒中で、金属水素化物2ないし10当量、好ましくは
2ないし4当量と−20℃から100℃、好ましくは1
0から50℃で反応時間5分間から18時間で行うこと
ができる。好ましい金属水素化物としては、水素化アル
ミニウムリチウム、水素化アルミニウム、ジボラン、水
素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム及びその
類縁体が挙げれる。
【0041】化合物(I−b)において、アリール環も
種々の置換基を自体公知の方法〔例えば、コンプリヘン
シブ オーガニック トランスフォーメーション(Comp
rehensive Organic Transformation)リチャード ラロ
ック(Richard C. Larock)著 ブイシ−エイチパブリ
ッシャーズ インク社出版(VCH Publishers In
c.)など〕などに準ずる方法により導入することができ
る。例えば、アリール環には、種々のニトロ化試薬(1
ないし20当量、好ましくは1ないし5当量)によっ
て、ニトロ基を導入することが出来る(ニトロ化試薬と
しては、発煙硝酸、硝酸などを単独あるいは、鉱酸と混
合して用いる)。得られたニトロ体(I−i)は接触還
元反応などの還元反応により、アミノ基へと変換出来
る。接触還元は前記文献記載の方法によって容易に達成
される。好ましくはパラジウム−炭素触媒存在下、水素
圧1ないし10気圧、反応温度10から30℃で行う。
得られたアミノ体(I−j)はさらに、アシル化やアル
キル化などを組み合わせることによつて種々の置換基を
導入出来る。その例として、環状アミノ基、モルホリル
基、ピペリジル基、ピペラジニル基などが挙げられる。
例えば、ピロリジニル誘導体の製造例を以下の反応スキ
ーム3に示す。
【0042】アミノ体(I−j)を不活性溶媒、例えば
ハロゲン系溶媒中で適当な1ないし5当量、好ましくは
1ないし3当量の塩基(例えば、トリエチルアミンなど
の有機塩基)存在下、1ないし5当量、好ましくは1な
いし3当量の4−クロロブチリルクロリドなどと反応さ
せる。反応温度は−10℃から30℃、好ましくは0℃
から10℃、反応時間は5分間ないし18時間、好まし
くは1ないし3時間で行うことにより、4−クロロブチ
リルアミド体(I−k)に導かれる。これを1ないし5
当量、好ましくは1ないし3当量の塩基(例えば、水素
化ナトリウムなど)の存在下、不活性溶媒中(例えば、
N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、エー
テル系溶媒を単独あるいはそれらを混合して用いる)で
反応温度−10℃から60℃、反応時間5分間ないし1
8時間で処理することにより、ラクタム体とすることが
出来る。このものはさらに還元反応(化合物(I−h)
の製造時と同様の反応条件)によって、ピロリジニル体
(I−l)とした。
【0043】〔反応スキーム3〕
【化32】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕 また、別の変換例(反応スキーム4)として、環内のメ
トキシは容易にヒドロキシに変換可能である。反応に用
いられる脱メチル化試薬として、臭化水素酸、ヨー化水
素酸、ヨードトリメチルシラン、塩化アルミニウム、三
臭化ホウ素などが挙げられるが、5ないし100当量の
臭化水素酸を用いることによって容易に目的を達するこ
とができる。反応温度は50℃から170℃、好ましく
は100℃ないし130℃であり、反応時間は30分間
ないし24時間、好ましくは1ないし5時間である。こ
のヒドロキシはさらにQ−(CH2p−L(Lは前記と
同意義の脱離基)などとアルキル化反応させることによ
り種々の誘導体に導くことができる。
【0044】アルキル化反応は不活性溶媒、例えばアル
コール系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン系溶媒、芳香
族系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムア
ミド、アセトン、メチルエチルケトン、ジメチルスルホ
キシドなどを単独あるいは混合系で1ないし5当量、好
ましくは1ないし3当量の塩基の存在下で行うことがで
きる。中でもアセトニトリル、N,N−ジメチルホルム
アミド、アセトンなどが好ましい。塩基としては、無機
塩基、有機塩基ともに有効である。無機塩基の例として
は、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、水素
化物、炭酸塩、炭酸水素塩、有機酸塩などが挙げられ、
中でも炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウムが好ましい。有機塩基としてはトリエチルアミン
などの3級アミン類が好ましい。反応温度は0℃から1
00℃、反応時間は5分間ないし100時間で反応させ
ることにより行う。好ましくは反応温度10℃から50
℃、反応時間は1ないし5時間である。
【0045】〔反応スキーム4〕
【化33】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕 また、A環にはアシル化、アルキル化が可能である。ア
シル化の例としては、例えばハロゲン化炭化水素や芳香
族系溶媒などの不活性溶媒あるいは無溶媒中で、反応温
度は例えば0から200℃、好ましくは0から150℃
で、反応時間は5分間から100時間、好ましくは15
分間から24時間で、1ないし10当量、好ましくは1
ないし5当量の酸(例えば、塩化アルミニウムなどのル
イス酸や硫酸、ポリリン酸など)の存在下、酸ハロゲン
化物あるいは酸無水物との反応により行う。また、A環
には臭素、塩素などを使ってハロゲンの導入も可能であ
る。臭素化の例としては、ハロゲン系炭化水素溶媒中
で、直接あるいは1ないし10当量、好ましくは1ない
し5当量の塩化アルミニウムなどのルイス酸存在下で、
1ないし5当量、好ましくは1ないし3当量の臭素など
と0℃から150℃、好ましくは40ないし80℃で反
応することにより達成される。生成した含ハロゲン誘導
体は文献既知の方法によって種々の置換基に変換するこ
とができる。さらに、Dが酸素原子である化合物(I)
は、例えば下記の反応スキーム5に記載される方法など
によって合成することができる。 〔反応スキーム5〕
【化34】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕 容易に入手可能なヒダントイン誘導体から加水分解反応
によって得らるアミノカルボン酸〔参考文献:ヘルベチ
カ キミカ アクタ(Helvetica Chimica. Acta)、7
5巻、1666頁(1992年)〕を還元反応に付し
て、アミノアルコールとした後、前記反応スキーム2記
載のアシル化反応の条件でハロアセチル化を行う。還元
反応は金属水素化物(例えば、水素化アルミニウムリチ
ウム、ジボランなどを2ないし10当量)とともに、エ
ーテル系溶媒などの不活性溶媒中で、室温ないし還流温
度で、反応時間は15分ないし18時間が好ましい。ハ
ロアセチルの例としては、例えばクロロアセチル、ブロ
モアセチル、ヨードアセチルなどが挙げられる。反応は
室温で酢酸エチルなどの溶媒中で、1ないし3当量の塩
基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水
酸化ナトリウムなどの無機塩基あるいはトリエチルアミ
ンなどの有機塩基など)の共存下で、1分ないし1時間
反応させる。還化反応はDMFあるいはTHFなどの溶
媒中で、強塩基(例えば、水素化ナトリウム、水素化カ
リウム、t−ブトキシカリウムなどを1ないし10当
量)とともに室温ないし60℃で、0.5ないし10時
間反応させる。最後の還元反応は前記還元反応と同様の
条件で達成される。好ましい反応温度は30℃ないし還
流温度である。また、Dが−NR−(Rは前記と同意
義)である化合物(I)は、例えばアミノカルボン酸か
ら容易に製造されるジケトピペラジン誘導体を金属水素
化物(特に水素化アルミニウムを4ないし10当量)と
エーテル系溶媒中で、室温で5分ないし3時間反応させ
ることによって達成される。 〔反応スキーム6〕
【化35】 本件目的化合物の原料化合物、合成中間体またはその塩
は、公知の手段、例えば溶媒抽出、液性変換、転溶、塩
析、晶出、再結晶、クロマトグラフィーなどによって単
離精製することができるが、単離することなくそのまま
反応混合物として次の工程の原料として供されてもよ
い。また、前記本発明の各反応および原料化合物合成の
各反応において、原料化合物が置換基としてアミノ基、
カルボキシル基、ヒドロキシル基を有する場合、これら
の基にペプチド化学などで一般的に用いられるような保
護基が導入されていてもよく、反応後に必要に応じて保
護基を除去することにより目的化合物を得ることができ
る。アミノ基の保護基としては、例えばC1-6アルキル
−カルボニル基(例えば、ホルミル、アセチル、エチル
カルボニルなど)、C1-6アルキルオキシカルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルな
ど)、ベンゾイル基、C7-10アラルキル−カルボニル基
(例えば、ベンジルカルボニルなど)、トリチル基、フ
タロイル基、N,N−ジメチルアミノメチレン基などが
用いられる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン原
子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニト
ロ基などで置換されていてもよい。カルボキシル基の保
護基としては、例えばC1-6アルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、te
rt−ブチルなど)、フェニル基、トリチル基、シリル基
などが用いられる。これらの基は、1ないし3個のハロ
ゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)、C1-6アルキル−カルボニル基(例えば、ホルミ
ル、アセチル、エチルカルボニル、ブチルカルボニルな
ど)、ニトロ基などで置換されていてもよい。ヒドロキ
シル基の保護基としては、例えばC1-6アルキル基(例
えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル基、C7-10アラ
ルキル基(例えば、ベンジルなど)、C1-6アルキル−
カルボニル基(例えば、ホルミル、アセチル、エチルカ
ルボニルなど)、ベンゾイル基、C7-10アラルキル−カ
ルボニル基(例えば、ベンジルカルボニルなど)、ピラ
ニル基、フラニル基、シリル基などが用いられる。これ
らの基は、1ないし3個のハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アルキル基(例
えば、メチル、エチル、n−プロピルなど)、フェニル
基、C7-10アラルキル基(例えば、ベンジルなど)、ニ
トロ基などで置換されていてもよい。また、これらの保
護基の除去方法としては、それ自体公知またはそれに準
じる方法が用いられるが、例えば酸、塩基、還元、紫外
光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチ
オカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウム
フルオリド、酢酸パラジウムなどを使用する方法などが
用いられる。本発明の原料化合物および製造中間体は、
塩を形成していてもよく、製造過程においては特に限定
されるものではない。このような塩としては、例えば無
機塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸
塩、硫酸塩、リン酸塩など)、有機酸塩(例えば、酢酸
塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、アスコルビン酸塩、マレ
イン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、メタンスル
ホン酸塩、安息香酸塩など)などの塩が用いられる。さ
らに本発明の原料化合物および製造中間体が、置換基と
して−COOHなどの酸性基を有している場合、例えば
無機塩基(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、マグネシウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土
類金属、アンモニアなど)または有機塩基(例えば、ト
リエチルアミンなどのトリ−C1-3アルキルアミンな
ど)などと塩を形成していてもよい。
【0046】
【作用】本発明の化合物(I)またはその医薬的に許容
される塩は、人および哺乳動物(例えば、マウス、ラッ
ト、ウサギ、イヌ、ウシ、ブタなど)に対し、シナプス
でのモノアミン類の取り込み阻害、モノアミンB型酸化
酵素阻害活性および/または神経細胞内へのCaイオン
取り込み阻害作用を有し、特に人における種々の疾患、
例えば、うつ、不安、アルコール依存症、食欲障害、パ
ニック発作、強迫障害などの情緒障害、パーキンソン
病、アルツハイマー病などの神経変性疾患、てんかん、
けいれん、あるいは脳卒中、脳梗塞などの脳血管障害な
どの予防ならびに治療のために安全に使用することがで
きる。本発明の化合物(I)またはその塩は、毒性が低
く、副作用も少ない。ラットにおける本発明の化合物の
経口投与による急性毒性(LD50)は、100mg/kg以
上である。本発明の化合物(I)またはその塩は、その
ままあるいは自体公知の方法にしたがって、医学的に許
容される担体を混合した医薬組成物、例えば錠剤(糖衣
錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、
カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、
坐剤、徐放剤などとして、経口的または非経口的に安全
に投与することができ、その投与量は、投与対象、投与
ルート、疾患などによっても異なるが、例えば、パーキ
ンソン病の治療には、成人(60kg)に対して、経口
的に投与する場合、1日当たり、0.1ないし500m
g、好ましくは、10ないし100mgを1日1ないし数
回に分けて投与するのがよい。
【0047】医薬的に許容される担体としては、製剤素
材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いら
れ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊
剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等
張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また
必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤など
の添加物を用いることもできる。賦形剤の好適な例とし
ては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプ
ン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられ
る。滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイ
ドシリカなどが挙げられる。結合剤の好適な例として
は、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、
デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン
などが挙げられる。崩壊剤の好適な例としては、例えば
デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリ
ウム、カルボキシメチルスターチナトリウムなどが挙げ
られる。溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、ア
ルコール、プロピレングリコール、マルクゴール、ゴマ
油、トウモロコシ油などが挙げられる。溶解補助剤の好
適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジ
ル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロー
ル、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸
ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤の好適な例とし
ては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリ
ル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシ
チン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モ
ノステアリン酸グリセリン、などの界面活性剤;例えば
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボ
キシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分
子などが挙げられる。等張化剤の好適な例としては、例
えば塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトールな
どが挙げられる。緩衝剤の好適な例としては、例えばリ
ン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液など
が挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例えばベ
ンジルアルコールなどが挙げられる。防腐剤の好適な例
としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロ
ロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコ
ール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。抗
酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコル
ビン酸などが挙げられる。
【0048】
【実施例】本発明は、さらに下記の参考例、実施例、実
験例によって詳しく説明されるが、これらの例は単なる
実施であって、本発明を限定するものではなく、また本
発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。以下
の参考例、実施例中の「室温」は、0ないし30℃を示
し、その他の定義は、次の意味を示す。 s : シングレット(singlet) d : ダブレット(doublet) t : トリプレット(triplet) q : カルテット(quartet) quint : クインテット(quintet) m : マルチプレット(multiplet) br : ブロード(broad) J : カップリング定数(coupling constant) Hz : ヘルツ(Hertz) CDCl3 : 重クロロホルム 合成した化合物の塩酸塩のNMRデータは、そのフリー
体のCDCl3溶液で測定した。
【0049】参考例1−1 1−ベンゾイル−2−(2−フェニルエチル)−2−ピ
ペリジンカルボニトリル
【化36】 リチウムジイソプロピルアミド140mmolを溶かしたテ
トラヒドロフラン溶液200mlに−78℃で、1−ベン
ゾイル−2−ピペリジンカルボニトリル15gを固体の
まま加えた。30分間撹拌後、ヨウ化フェネチル33.
2gを溶かしたテトラヒドロフラン溶液100mlを−7
8℃で滴下した。滴下終了後、反応液を徐々に0℃まで
昇温した。水を加え、有機層を分離し、水層をさらに酢
酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウ
ムで乾燥、ろ過後溶媒を留去した。残渣を、展開溶媒と
して、酢酸エチル:ヘキサン(1:2)を用いたシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物の入っ
た溶液を減圧で留去し、得られた固体を酢酸エチル−ヘ
キサンから再結晶して無色結晶17.3gを得た。 融点 65−67℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.52-2.00(4H,m), 2.19(2
H,t,J=6Hz), 2.37-2.98(4H,m), 3.29-3.57(2H,m), 7.13
-7.56(10H,m) 元素分析値 C21222Oとして 計算値 C 79.21; H 6.96; N
8.80 実験値 C 79.13; H 6.89; N
8.64 前記参考例1−1と同様にして、下記に示す化合物を合
成した。
【0050】参考例1−2 1−ベンゾイル−2−〔2−(3−メトキシフェニル)
エチル〕−2−ピペリジンカルボニトリル 参考例1−3 1−ベンゾイル−2−〔2−(3,4−ジメトキシフェ
ニル)エチル〕−2−ピペリジンカルボニトリル 参考例1−4 1−ベンゾイル−2−〔2−(2−チエニル)エチル〕
−2−ピペリジンカルボニトリル 参考例1−5 1−ベンゾイル−2−〔2−(3−チエニル)エチル〕
−2−ピペリジンカルボニトリル 参考例1−6 1−ベンゾイルヘキサヒドロ−2−(2−フェニルエチ
ル)−1H−アゼピン−2−カルボニトリル 〔表1〕および〔表2〕に、それぞれの構造式、物性お
よびNMRスペクトルを示す。
【表1】
【表2】 参考例2−1 2−クロロアセチルアミノ−2−ヒドロキシメチメルテ
トラリン 2−アミノテトラリンカルボン酸(500mg,2.6mm
ol)のTHF(10mL)懸濁液に室温撹拌下水素化リチ
ウムアルミニウム(250mg,6.5mmol)を加えその
まま室温で2時間撹拌した。1規定水酸化ナトリウム水
溶液を加え沈殿物をろ去した後、母液を飽和食塩水で洗
浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去
し、ほぼ純粋なアミノアルコール体(420mg,85
%)を無色シロップとして得た。次に得られたアルコー
ル(420mg,2.2mmol)を酢酸エチル(10mL)−
飽和炭酸ナトリウム水溶液(10mL)に溶解させ氷冷下
激しく撹拌しながらクロロアセチルクロリド(340m
g,3mmol)を滴下した。5分後、有機層を分け飽和食
塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下
溶媒留去後得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付しヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶出
し標題化合物を400mg(72%)得た。前記参考例2
−1と同様にして、下記に示す化合物を合成した。 参考例2−2 2−クロロアセチルアミノ−2−ヒドロキシ−6−メト
キシテトラリン 参考例2−3 2−クロロアセチルアミノ−2−ヒドロキシ−7−メト
キシテトラリン 参考例2−4 2−クロロアセチルアミノ−6,7−ジメトキシ−2−
ヒドロキシテトラリン 〔表3〕に、それぞれの構造式、物性およびNMRスペ
クトルを示す。
【表3】 参考例3−1 スピロ〔テトラリン−2,3’−モルホリン−5’−オ
ン〕 水素化ナトリウム(120mg,5mmol,60%油性のも
のをヘキサンで洗浄したもの)のDMF(3mL)懸濁液
に2−クロロアセチルアミノ−2−ヒドロキシメチルテ
トラリン(400mg,1.6mmol)のDMF(3mL)溶
液を氷冷撹拌下滴下し室温に戻しそのまま3時間撹拌し
た。水を大量に加えた後、酢酸エチルで抽出を行い、有
機層を数回水洗した後飽和食塩水で洗浄し無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。減圧下溶媒留去後得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付しヘキサン−酢
酸エチル(1:1→1:2)で溶出し標題化合物を15
0mg(43%)、白色結晶として得た。 参考例3−2 6−メトキシスピロ〔テトラリン−2,3’−モルホリ
ン〕−5’−オン 2−クロロアセチルアミノ−2−ヒドロキシ−6−メト
キシテトラリン(450mg,1.6mmol)のTHF(1
5mL)溶液に60%油性水素化ナトリウム(200mg,
5.0mmol)を氷冷撹拌下加え室温に戻し3時間撹拌し
た。飽和塩化アンモニウム水溶液を加えAcoEt で抽出
を行った。有機層を飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸ナ
トリウムで乾燥を行った。減圧下溶媒を留去し標題化合
物を粗結晶として約400mg(適量的)得た。一部クロ
ロホルム−イソプロピルエーテルで再結晶を行った。前
記参考例3−1,3−2と同様にして、下記に表す化合
物を合成した。 参考例3−3 7−メトキシスピロ〔テトラリン−2,3’−モルホリ
ン〕−5’−オン 参考例3−4 6,7−ジメトキシスピロ〔テトラリン−2,3’−モ
ルホリン〕−5’−オン 〔表4〕に、それぞれの構造式、物性およびNMRスペ
クトルを示す。
【表4】 参考例4−1 2−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミ
ノアセチルアミノ)テトラリン−2−カルボン酸エチル 2−アミノテトラリン−2−カルボン酸エチル(438
mg,2.0mmol),N−ベンジルオキシカルボニルサル
コシン(446mg,2.0mmol)と1−エチル−3
(3′−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸
塩(400mg,2.1mmol)のジクロロメタン(5mL)
溶液に氷冷撹拌下トリエチルアミン(212mg,2.1
mmol)を加えさらに室温で2時間撹拌した。反応液を減
圧下濃縮し得られた残渣を酢酸エチルに溶解させ1規定
塩酸,飽和重曹水,飽和食塩水でそれぞれ洗浄した。無
水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧下溶媒を留去し得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付しヘキ
サン−酢酸エチル(1:1)で溶出した。標題化合物を
750mg(88%)得た。前記参考例4−1と同様にし
て、下記に表す化合物を合成した。 参考例4−2 2−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミ
ノアセチルアミノ)−6,7−ジメトキシテトラリン−
2−カルボン酸エチル 〔表5〕に、それぞれの構造式、物性およびNMRスペ
クトルを示す。
【表5】 参考例5−1 2−(N−メチルアミノアセチルアミノ)テトラリン−
2−カルボン酸エチル 2−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミ
ノアセチルアミノ)テトラリン−2−カルボン酸エチル
(750mg,1.8mmol)のエタノール(20mL)溶液
を10%パラジウムカーボン(200mg)存在下5時間
水素添加を行った。触媒をろ去した後、母液を減圧下濃
縮しクルードの標題化合物を500mg(96%)得た。
前記参考例5−1と同様にして、下記に表す化合物を合
成した。 参考例5−2 2−(N−メチルアミノアセチルアミノ)−6,7−ジ
メトキシテトラリン−2−カルボン酸エチル 〔表6〕に、それぞれの構造式、物性およびNMRスペ
クトルを示す。
【表6】 参考例6−1 1’−メチルスピロ〔テトラリン−2,3’−ピペラジ
ン〕−2',5’−ジオン 2−(N−メチルアミノアセチルアミノ)テトラリン−
2−カルボン酸エチル(290mg,1.0mmol)の1規
定水酸化ナトリウム水溶液(2mL)−テトラヒドロフラ
ン(10mL)溶液を80℃で13時間加熱撹拌した。反
応液を減圧下濃縮した後、残渣を酢酸エチルに溶解させ
水で洗浄した。飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後減圧下濃縮し標題化合物の粗結晶
(150mg,60%)を得た。一部をクロロホルム−イ
ソプロピルエーテルで再結晶した。前記参考例6−1と
同様にして、下記に表す化合物を合成した。 参考例6−2 6,7−ジメトキシ−1’−メチルスピロ〔テトラリン
−2,3’−ピペラジン〕−2',5'−ジオン 〔表7〕に、それぞれの構造式、物性およびNMRスペ
クトルを示す。
【表7】 実施例1−1 3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1H)、2’
−ピペリジン〕−1−オン 塩酸塩
【化37】 参考例1で得られた1−ベンゾイル−2−(2−フェニ
ルエチル)−2−ピペリジンカルボニトリル7.64g
を1,2−ジクロロエタン250mlに溶かした。ついで
塩化アルミニウム8.0gを加え6時間加熱還流した。
反応液を冷却し、10%水酸化ナトリウム水溶液に注意
深く注ぎ、塩化メチレンおよび水を加え抽出した。塩化
メチレン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後溶媒
を留去した。残渣にメタノール100mlおよび20%水
酸化ナトリウム水溶液100mlを加え、12時間加熱還
流した。放冷後、メタノールを留去し、塩化メチレンお
よび水を加え抽出した。塩化メチレン層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥、ろ過後溶媒を留去した。残渣を、溶媒と
して酢酸エチル:ヘキサン(1:2)を用いたアルミナ
カラムクロマトグラフィーで精製し、目的物の入った溶
液を減圧で留去し、残渣を4N−メタノール性塩酸6.
0mlで処理して固体を得た。塩化メチレンから再結晶し
て無色結晶3.0gを得た。 融点 222−223℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.37-1.85(5H,m), 1.92-
2.14(3H,m), 2.44(1H,dt,J=7Hz,5Hz), 2.76-3.16(4H,
m), 7.20-7.52(3H,m), 8.29(1H,dd,J=8Hz,1Hz) 元素分析値 C1418ClNO・H2Oとして 計算値 C 62.33; H 7.47; N
5.19 実験値 C 62.39; H 7.27; N
5.42 実施例1−1と同様にして、下記に示す化合物を合成し
た。 実施例1−2 3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2′−ピペリジン〕−1−オン 塩酸塩 実施例1−3 3,4−ジヒドロ−8−メトキシスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2′−ピペリジン〕−1−オン 塩酸塩 実施例1−4 3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシスピロ〔ナフタ
レン−2(1H),2′−ピペリジン〕−1−オン 塩
酸塩 実施例1−5 6,7−ジヒドロスピロ〔ベンゾ〔b〕チオフェン−5
(4H),2′−ピペリジン〕−4−オン 塩酸塩 実施例1−6 4,5−ジヒドロスピロ〔ベンゾ〔b〕チオフェン−6
(7H),2′−ピペリジン〕−7−オン 塩酸塩 実施例1−7 1,3,4,5,6,7,3′,4′−オクタヒドロス
ピロ〔2H−アゼピン−2,2′(1H)−ナフタレ
ン〕−1′−オン 塩酸塩 〔表8〕および〔表9〕に、それぞれの構造式、物性お
よびNMRスペクトルを示す。
【表8】
【表9】 実施例2−1 3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1H)、2’
−ピペリジン〕−1−オール
【化38】 実施例1で得られた3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレ
ン−2(1H)、2’−ピペリジン〕−1−オン0.80
gをメタノール20mlに溶かし、水素化ホウ素ナトリウ
ム0.15gを少しずつ加えた。30分間撹拌後、水を
加え塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られ
た固体を塩化メチレン−エーテルより再結晶して白色結
晶0.25gを得た。 融点 125−127℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.32-1.98(8H,m), 2.28(1
H,quint,J=7Hz), 2.74-2.94(4H,m), 4.37(1H,s), 7.07-
7.28(4H,m), 7.40-7.52(1H,m) 元素分析値 C1419NOとして 計算値 C 77.38; H 8.81; N
6.45 実験値 C 77.16; H 8.84; N
7.01 実施例2−1と同様にして、下記に示す化合物を合成し
た。 実施例2−2 3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2′−ピペリジン〕−1−オール 実施例2−3 3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシスピロ〔ナフタ
レン−2(1H),2′−ピペリジン〕−1−オール
塩酸塩 実施例2−4 6,7−ジヒドロスピロ〔ベンゾ〔b〕チオフェン−5
(4H),2′−ピペリジン〕−4−オール 塩酸塩 〔表10〕に、それぞれの構造式、物性およびNMRス
ペクトルを示す。
【表10】 実施例3−1 3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’
−ピペリジン〕 塩酸塩
【化39】 (1)実施例1−1で得られた3,4−ジヒドロスピロ
〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕−1−オ
ン3.36gを溶かした塩化メチレン溶液200mlに炭
酸カリウム2.6gを加え、更に無水トリフルオロ酢酸
3.4mlを溶かした塩化メチレン溶液50mlを0℃で滴
下し、3時間撹拌した。水を加え塩化メチレンで抽出、
塩化メチレン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過
後溶媒を留去した。残渣を、展開溶媒として酢酸エチ
ル:ヘキサン(1:2)を用いたシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製し、目的物の入った溶液を減圧で
留去し、得られた固体を酢酸エチル−ヘキサンから再結
晶して無色針状結晶の1’−トリフルオロアセチル−
3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’
−ピペリジン〕−1−オン4.86gを得た。 融点 97−100℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.60-2.25(7H,m), 2.67-
3.16(3H,m), 3.35-3.53(1H,m), 3.82-3.98(1H,m), 7.16
-7.52(3H,m), 8.20(1H,dd,J=8Hz,1.2Hz) 元素分析値 C16163NO2として 計算値 C 61.73; H 5.18; N
4.50 実験値 C 61.47; H 5.20; N
4.40 (2)1’−トリフルオロアセチル−3,4−ジヒドロ
スピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕−
1−オン4.44gを酢酸30mlに溶かし、10%パラ
ジウム−炭素触媒0.76gを加え4kg/cm2、80℃
で6.5時間接触還元した。反応液を水に注ぎ、10%
水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性にし、塩化メチレ
ンで抽出した。塩化メチレン層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。残渣を4N−メタノー
ル性塩酸3.6mlで処理して固体を得た。塩化メチレン
−エーテルより再結晶して白色結晶2.51gを得た。 融点 200−202℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.43-1.80(8H,m), 1.84-
2.02(1H,m), 2.77(2H,s),2.84(4H,t,J=5Hz), 7.10(4H,
s) 元素分析値 C1420ClN・1/4H2Oとして 計算値 C 69.40; H 8.53; N
5.78 実験値 C 69.62; H 8.38; N
5.64 実施例3−1と同様にして、下記に示す化合物を合成し
た。 実施例3−2 1,3,4,5,6,7,1′,2′,3′,4′−デ
カヒドロスピロ〔2H−アゼピン−2,2′(1H)−
ナフタレン〕塩酸塩 〔表11〕に、構造式、物性およびNMRスペクトルを
示す。
【表11】 実施例4−1 3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2’−ピペリジン〕 塩酸塩
【化40】 実施例2−2で得られた3,4−ジヒドロ−6−メトキ
シスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕
−1−オール6.57gをトリフルオロ酢酸30mlに溶
かし、トリエチルシラン8.5mlを加え1時間撹拌し
た。反応液を少しずつ水に注ぎ、1N塩酸を加えてヘキ
サンで洗った。水層に1N水酸化ナトリウム水溶液を加
え塩基性とし、塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去し
た。残渣を4N−メタノール性塩酸7.0mlで処理して
固体を得た。メタノール−エーテルより再結晶して白色
結晶5.09gを得た。 融点 201−203℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.31-2.00(9H,m), 2.71(2
H,s), 2.74-2.88(4H,m),3.77(3H,m), 6.62-6.73(2H,m),
6.98(1H,m) 元素分析値 C1522ClNO・1/5H2Oとして 計算値 C 66.38; H 8.32; N
5.16 実験値 C 66.65; H 8.46; N
5.03 実施例4−1と同様にして、下記に示す化合物を合成し
た。 実施例4−2 3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシスピロ〔ナフタ
レン−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例4−3 3,4−ジヒドロ−8−メトキシスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例4−4 6,7−ジヒドロスピロ〔ベンゾ〔b〕チオフェン−5
(4H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例4−5 4,5−ジヒドロスピロ〔ベンゾ〔b〕チオフェン−6
(7H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 〔表12〕に、それぞれの構造式、物性およびNMRス
ペクトルを示す。
【表12】 実施例5−1 3,4−ジヒドロ−1’−プロピルスピロ〔ナフタレン
−2(1H)、2’−ピペリジン〕 塩酸塩
【化41】 実施例3−1で得られた3,4−ジヒドロスピロ〔ナフ
タレン−2(1H),2’−ピペリジン〕0.41gを
N,N−ジメチルホルムアミド5mlに溶かし、炭酸カリ
ウム0.35gおよびヨウ化n−プロピル0.22mlを
加え、室温で12時間撹拌した。水を加え、酢酸エチル
で抽出し、水および飽和食塩水で洗浄した。抽出液を無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。残
渣をアルミナカラムクロマトグラフィーで精製し、目的
物の入った溶液を減圧で留去し、残渣を4N−メタノー
ル性塩酸0.6mlで処理して固体を得た。塩化メチレン
−エーテルより再結晶して白色結晶0.48gを得た。 融点 171−176℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 0.86(3H,t,J=7Hz), 1.34-
2.01(10H,m), 2.21-2.48(2H,m), 2.65(2H,t,J=7Hz), 2.
70-2.96(4H,m), 7.08(4H,s) 元素分析値 C1726ClN・1/2H2Oとして 計算値 C 70.69; H 9.42; N
4.85 実験値 C 70.64; H 9.22; N
5.05 実施例5−1と同様にして、下記に示す化合物を合成し
た。 実施例5−2 3,4−ジヒドロ−1′−メチルスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例5−3 1′−エチル−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例5−4 3,4−ジヒドロ−1′−(4−フタルイミドブチル)
スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕
塩酸塩 実施例5−5 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−プロピルスピ
ロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩
酸塩 実施例5−6 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−メチルスピロ
〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸
塩 実施例5−7 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−フェニルメチ
ルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕 塩酸塩 実施例5−8 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−(2−フェニ
ルエチル)スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピ
ペリジン〕 塩酸塩 実施例5−9 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−(3−フェニ
ルプロピル)スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−
ピペリジン〕 塩酸塩 実施例5−10 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−(2−フェノ
キシエチル)スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−
ピペリジン〕 塩酸塩 実施例5−11 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−(4−フタル
イミドブチル)スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′
−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例5−12 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−(3−フタル
イミドプロピル)スピロ〔ナフタレン−2(1H),
2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例5−13 {3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピロ〔ナフタレン
−2(1H),2′−ピペリジン〕}−1′−イルアセ
トアミド 塩酸塩 実施例5−14 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−〔3−(1−
フェニルメチルピペリジン−4−イル)プロピル〕スピ
ロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕 2
塩酸塩 実施例5−15 3,4−ジヒドロ−8−メトキシ−1′−(3−フェニ
ルプロピル)スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−
ピペリジン〕 塩酸塩 実施例5−16 3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−1′−プロピ
ルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕 塩酸塩 実施例5−17 6,7−ジヒドロ−1′−プロピルスピロ〔ベンゾ
〔b〕チオフェン−5(4H),2′−ピペリジン〕
塩酸塩 実施例5−18 4,5−ジヒドロ−1′−プロピルスピロ〔ベンゾ
〔b〕チオフェン−6(7H),2′−ピペリジン〕
塩酸塩 実施例5−19 1,3,4,5,6,7,3′,4′−オクタヒドロ−
1−プロピルスピロ〔2H−アゼピン−2′,2(1
H)−ナフタレン〕 実施例5−20 3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−1′−(3,
3−ジフェニルプロピル)スピロ〔ナフタレン−2(1
H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例5−21 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−(3,3−ジ
フェニルプロピル)スピロ〔ナフタレン−2(1H),
2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例5−22 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−(4,4−ジ
フェニルブチル)スピロ〔ナフタレン−2(1H),
2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例5−23 3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−1′−(4,
4−ジフェニルブチル)スピロ〔ナフタレン−2(1
H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例5−24 3,4−ジヒドロ−1′−(3,3−ジフェニルプロピ
ル)スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕 塩酸塩 実施例5−25 3,4−ジヒドロ−1′−(4,4−ジフェニルブチ
ル)スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕 塩酸塩 実施例5−26 4,5−ジヒドロ−1′−(3,3−ジフェニルプロピ
ル)スピロ〔ベンゾ〔b〕チオフェン−6(7H),
2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例5−27 4,5−ジヒドロ−1′−(4,4−ジフェニルブチ
ル)スピロ〔ベンゾ〔b〕チオフェン−6(7H),
2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例5−28 3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−1′−フェニ
ルメチルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペ
リジン〕 〔表13〕、〔表14〕、〔表15〕、〔表16〕、
〔表17〕および〔表18〕に、それぞれの構造式、物
性およびNMRスペクトルを示す。
【表13】
【表14】
【表15】
【表16】
【表17】
【表18】 実施例6−1 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1’−〔4−(3−
メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル〕アセチルス
ピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕 塩
酸塩
【化42】 実施例4−1で得られた3,4−ジヒドロ−6−メトキ
シスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕
0.20gを塩化メチレン10mlに溶かし、トリエチル
アミン0.16mlおよび塩化クロルアセチル0.06ml
を塩化メチレン5mlに溶かした溶液を0℃で滴下し、室
温で2時間撹拌した。水を加え、塩化メチレンで抽出し
た。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後溶媒
を留去した。残渣をN,N−ジメチルホルムアミド5ml
に溶かし、炭酸カリウム0.16gおよび3−メトキシ
フェニルピペラジン塩酸塩0.18gを加え、室温で1
2時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、水お
よび飽和食塩水で洗浄した。抽出液を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。残渣を、展開溶媒
として酢酸エチル:ヘキサン(1:2)を用いたアルミ
ナカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物の入った
溶液を減圧で留去し、残渣を4N−メタノール性塩酸
0.2mlで処理して固体を得た。塩化メチレン−酢酸エ
チルより再結晶して白色結晶0.16gを得た。 融点 171−173℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.51-1.83(6H,m), 2.52-
3.21(15H,m), 3.52-3.63(2H,m), 3.75(3H,s), 3.85(3H,
s), 3.96(1H,d,J=15Hz), 6.61-6.70(2H,m), 6.82-7.04
(5H,m) 元素分析値 C2838ClN33・1/4H2Oとして 計算値 C 66.65; H 7.69; N
8.33 実験値 C 66.67; H 7.70; N
8.56 実施例6−1と同様にして、下記に示す化合物を合成し
た。 実施例6−2 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−ピペリジノア
セチルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリ
ジン〕 塩酸塩 〔表19〕に、構造式、物性およびNMRスペクトルを
示す。
【表19】 実施例7−1 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1’−〔2−(4−
(3−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)エチ
ル〕スピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジ
ン〕 2塩酸塩
【化43】 実施例6−1で得られた3,4−ジヒドロ−6−メトキ
シ−1’−〔4−(3−メトキシフェニル)ピペラジン
−1−イル〕アセチルスピロ〔ナフタレン−2(1H),
2’−ピペリジン〕0.11gをテトラヒドロフラン5
mlに溶かし、水素化リチウムアルミニウム0.026g
を加え、室温で2時間撹拌した。水を加え、過剰の水素
化リチウムアルミニウムを分解し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。残渣を4N−メタノ
ール性塩酸0.1mlで処理して非結晶性粉末0.088
gを得た。1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.40-2.00(6H,m), 2.46-
2.87(16H,m), 3.08(4H,t,J=4Hz), 3.77(3H,s), 3.86(3
H,s), 6.60-6.71(2H,m), 6.81-7.04(5H,m) 元素分析値 C2841Cl232・2H2Oとして 計算値 C 60.21; H 8.12; N
7.52 実験値 C 60.16; H 8.43; N
7.08 実施例7−1と同様にして、下記に示す化合物を合成し
た。 実施例7−2 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−〔2−(4−
フェニルピペラジン−1−イル)エチル〕スピロ〔ナフ
タレン−2(1H),2′−ピペリジン〕 2塩酸塩 実施例7−3 1′−〔2−(4−(2−クロロフェニル)ピペラジン
−1−イル)エチル〕−3,4−ジヒドロ−6−メトキ
シスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕 2塩酸塩 実施例7−4 1′−〔2−(4−(4−クロロフェニル)ピペラジン
−1−イル)エチル〕−3,4−ジヒドロ−6−メトキ
シスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕 2塩酸塩 実施例7−5 1′−〔2−(4−(4−フルオロフェニル)ピペラジ
ン−1−イル)エチル〕−3,4−ジヒドロ−6−メト
キシスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕 2塩酸塩 実施例7−6 1′−〔2−(4−(3−トリフルオロメチルフェニ
ル)ピペラジン−1−イル)エチル〕−3,4−ジヒド
ロ−6−メトキシスピロ〔ナフタレン−2(1H),
2′−ピペリジン〕 2塩酸塩 実施例7−7 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−〔2−(4−
フェニルメチルピペラジン−1−イル)エチル〕スピロ
〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕 3塩
酸塩 実施例7−8 1′−〔2−(4−(4−フルオロフェニル)ピペラジ
ン−1−イル)エチル〕−3,4−ジヒドロ−6,7−
ジメトキシスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピ
ペリジン〕 2塩酸塩 実施例7−9 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−〔2−(4−
フェニルピペリジン−1−イル)エチル〕スピロ〔ナフ
タレン−2(1H),2′−ピペリジン〕 2塩酸塩 実施例7−10 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−(2−モルホ
リノエチル)スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−
ピペリジン〕 2塩酸塩 実施例7−11 3,4−ジヒドロ−1′−〔2−(2,3,4,5−テ
トラヒドロ−(1H)−3−ベンズアゼピン−1−イ
ル)エチルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピ
ペリジン〕 2塩酸塩 実施例7−12 1′−〔2−(4−(4−フルオロフェニル)ピペラジ
ン−1−イル)エチル〕−3,4−ジヒドロスピロ〔ナ
フタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕2塩酸塩 実施例7−13 1′−〔2−(4−(3−トリフルオロメチルフェニ
ル)ピペラジン−1−イル)エチル〕−3,4−ジヒド
ロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕 2塩酸塩 実施例7−14 1′−〔2−(4−(4−フルオロフェニル)ピペラジ
ン−1−イル)エチル〕−1,3,4,5,6,7,
3′,4′−オクタヒドロスピロ〔2H−アゼピン−
2,−2′(1H)−ナフタレン〕 2塩酸塩 実施例7−15 1′−〔3−(4−(4−フルオロフェニル)ピペラジ
ン−1−イル)プロピル〕−3,4−ジヒドロ−6−メ
トキシスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリ
ジン〕 2塩酸塩 実施例7−16 1′−〔2−(4−(4−フルオロフェニル)ピペラジ
ン−1−イル)エチル〕−4,5−ジヒドロスピロ〔ベ
ンゾ〔b〕チオフェン−6(7H),2′−ピペリジ
ン〕 3塩酸塩 実施例7−17 1′−〔2−(4−(3−トリフルオロメチルフェニ
ル)ピペラジン−1−イル)エチル〕−4,5−ジヒド
ロスピロ〔ベンゾ〔b〕チオフェン−6(7H),2′
−ピペリジン〕 2塩酸塩 〔表20〕、〔表21〕、〔表22〕および〔表23〕
に、それぞれの構造式、物性およびNMRスペクトルを
示す。
【表20】
【表21】
【表22】
【表23】 実施例8−1 3,4−ジヒドロ−6−ヒドロキシ−1’−プロピルス
ピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕 塩
酸塩
【化44】 実施例4−1の3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1’
−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペ
リジン〕1.33gに48%臭化水素酸20mlを加え、
2時間加熱還流した。10%水酸化ナトリウムを加え中
性とした後、希炭酸カリウム水溶液を加え、塩化メチレ
ンで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
ろ過後溶媒を留去した。残渣を4N−メタノール性塩酸
1.5mlで処理した固体を得た。メタノール−酢酸エチ
ルより再結晶して白色結晶1.11gを得た。 融点 246−249℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 0.86(3H,t,J=7Hz), 1.36-
1.98(10H,m), 2.26-2.54(2H,m), 2.58-2.91(6H,m), 4.2
7(1H,br s), 6.52-6.66(2H,m), 6.91(1H,d,J=8Hz) 元素分析値 C1726ClNO・1/4H2Oとして 計算値 C 67.98; H 8.89; N
4.66 実験値 C 68.00; H 8.86; N
4.64 実施例8−1と同様にして、下記に示す化合物を合成し
た。 実施例8−2 3,4−ジヒドロ−6−ヒドロキシスピロ〔ナフタレン
−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例8−3 3,4−ジヒドロ−6,7−ジヒドロキシ−1′−プロ
ピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕 塩酸塩 実施例8−4 3,4−ジヒドロ−6,7−ジヒドロキシ−1′−フェ
ニルメチルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピ
ペリジン〕 〔表24〕に、それぞれの構造式、物性およびNMRス
ペクトルを示す。
【表24】 実施例9−1 3,4−ジヒドロ−6−フェニルメトキシ−1’−プロ
ピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジ
ン〕 塩酸塩
【化45】 実施例8−1で得られた3,4−ジヒドロ−6−ヒドロ
キシ−1’−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),
2’−ピペリジン〕0.21gをN,N−ジメチルホル
ムアミド3mlに溶かし、60%水素化ナトリウム0.0
62gおよび臭化ベンジル0.14gを加えた。室温で
1時間撹拌し、水を加え、酢酸エチルで抽出し、水およ
び飽和食塩水で洗浄した。抽出液を無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。残渣を、展開溶媒と
して酢酸エチル:ヘキサン(1:4)を用いたアルミナ
カラムクロマトグラフィーで精製し、目的物の入った溶
液を減圧で留去し、残渣を4N−メタノール性塩酸0.
16mlで処理非結晶性粉末0.16gを得た。1 H−NMR(ppm, CDCl3) 0.85(3H,t,J=7Hz), 1.32-
1.98(10H,m), 2.22-2.50(2H,m), 2.56-2.90(6H,m), 5.0
2(2H,s), 6.68-6.89(2H,m), 6.98(1H,d,J=8Hz),7.22-7.
48(5H,m) 元素分析値 C2432ClNO・H2Oとして 計算値 C 71.35; H 8.48; N
3.47 実験値 C 71.47; H 8.51; N
3.51 実施例9−1と同様にして、下記に示す化合物を合成し
た。 実施例9−2 6,7−エチレンジオキシ−3,4−ジヒドロ−1′−
プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペ
リジン〕 塩酸塩 実施例9−3 3,4−ジヒドロ−6,7−メチレンジオキシ−1′−
プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペ
リジン〕 塩酸塩 実施例9−4 3,4−ジヒドロ−6,7−ビス(フェニルメトキシ)
−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),
2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−5 6−シクロペンチルオキシ−3,4−ジヒドロ−1′−
プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペ
リジン〕 塩酸塩 実施例9−6 6−(2−クロロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒド
ロ−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),
2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−7 6−(3−クロロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒド
ロ−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),
2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−8 6−(4−クロロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒド
ロ−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),
2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−9 6−(3−シアノフェニルメトキシ)−3,4−ジヒド
ロ−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),
2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−10 3,4−ジヒドロ−6−ジフェニルメトキシ−1′−プ
ロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリ
ジン〕 塩酸塩 実施例9−11 3,4−ジヒドロ−6−(4−フェニルフェニルメトキ
シ)−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−12 3,4−ジヒドロ−6−(2−モルホリノエトキシ)−
1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′
−ピペリジン〕 2塩酸塩 実施例9−13 3,4−ジヒドロ−6−(3−モルホリノプロピルオキ
シ)−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2′−ピペリジン〕 2塩酸塩 実施例9−14 3,4−ジヒドロ−6−〔3−(1−イミダゾイル)プ
ロピルオキシ〕−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2′−ピペリジン〕 2塩酸塩 実施例9−15 3,4−ジヒドロ−6−〔(2−メチルチアゾール−4
−イル)メトキシ〕−1′−プロピルスピロ〔ナフタレ
ン−2(1H),2′−ピペリジン〕 2塩酸塩 実施例9−16 3,4−ジヒドロ−6−(2−フェニルエトキシ)−
1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′
−ピペリジン〕 2塩酸塩 実施例9−17 6−(3−クロロプロピルオキシ)−3,4−ジヒドロ
−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),
2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−18 3,4−ジヒドロ−6−(2−メチルフェニルメトキ
シ)−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−19 6−(2−フルオロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒ
ドロ−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−20 6−(2−シアノフェニルメトキシ)−3,4−ジヒド
ロ−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),
2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−21 6−(4−フルオロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒ
ドロ−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−22 6−(2,4−ジクロロフェニルメトキシ)−3,4−
ジヒドロ−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−23 3,4−ジヒドロ−6−(2−メトキシフェニルメトキ
シ)−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−24 6−(2−トリフルオロメチルフェニルメトキシ)−
3,4−ジヒドロ−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン
−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−25 6−(2−クロロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒド
ロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕 塩酸塩 実施例9−26 6−(2−クロロフェニルメトキシ)−1′−エチル−
3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1H),
2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−27 6−(2−クロロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒド
ロ−1′−(3−フェニルプロピル)スピロ〔ナフタレ
ン−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−28 6−(4−フルオロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒ
ドロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕 塩酸塩 実施例9−29 6−(4−フルオロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒ
ドロ−1′−ペンチルスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−30 6−(4−フルオロフェニルメトキシ)−1′−ヘプチ
ル−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−31 6−(4−フルオロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒ
ドロ−1′−(2,2−ジメチルプロピル)〕スピロ
〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕塩酸塩 実施例9−32 {6−(4−フルオロフェニルメトキシ−3,4−ジヒ
ドロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕}−1′−イルアセトアミド 塩酸塩 実施例9−33 {6−(4−フルオロフェニルメトキシ−3,4−ジヒ
ドロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕}−1′−イルアセトニトリル 塩酸塩 実施例9−34 1′−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6−(4
−フルオロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒドロスピ
ロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩
酸塩 実施例9−35 6−(4−フルオロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒ
ドロ−1′−(2−プロパルギル)スピロ〔ナフタレン
−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−36 6−(4−フルオロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒ
ドロ−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2′−ピペリジン〕−1−オン 塩酸塩 実施例9−37 6−(2−クロロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒド
ロ−1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),
2′−ピペリジン〕−1−オン 塩酸塩 実施例9−38 {6−(4−フルオロフェニルメトキシ−3,4−ジヒ
ドロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕}−1′−イルプロピオンニトリル 塩酸塩 実施例9−39 6−(4−フルオロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒ
ドロ−1′−(2−ヒドロキシエチル)スピロ〔ナフタ
レン−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−40 6−(4−フルオロフェニルメトキシ)−1′−〔2−
(4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イ
ル)エチル〕−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2′−ピペリジン〕 実施例9−41 6−(4−フルオロフェニルメトキシ)−3,4−ジヒ
ドロ−1′−〔2−(1−イミダゾリル)エチル〕スピ
ロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕 2
塩酸塩 実施例9−42 1′−ブチル−6−(4−フルオロフェニルメトキシ)
−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1H),
2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−43 6−(1−フェニルエトキシ)−3,4−ジヒドロ−
1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′
−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−44 3,4−ジヒドロ−1′−プロピル−6−(2−ピリジ
ニルメトキシ)スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′
−ピペリジン〕 2塩酸塩 実施例9−45 3,4−ジヒドロ−1′−プロピル−6−(3−チエニ
ルメトキシ)スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−
ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−46 3,4−ジヒドロ−6−(2−ナフチルメトキシ)−
1′−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′
−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−47 3,4−ジヒドロ−6−(2−ナフチルメトキシ)スピ
ロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩
酸塩 実施例9−48 1′−〔3−(4−フルオロフェノキシ)−2−ヒドロ
キシプロピル〕−3,4−ジヒドロ−6−(2−ナフチ
ルメトキシ)スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−
ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−49 3,4−ジヒドロ−6−〔(2,5−ジメチルイソオキ
サゾリン−4−イル)メトキシ〕−1′−プロピルスピ
ロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩
酸塩 実施例9−50 6−エトキシ−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例9−51 6,7−ジエトキシ−3,4−ジヒドロ−1′−フェニ
ルメチルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペ
リジン〕 実施例9−52 6,7−ジエトキシ−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタ
レン−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 〔表25〕、〔表26〕、〔表27〕、〔表28〕、
〔表29〕、〔表30〕、〔表31〕、〔表32〕、
〔表33〕、〔表34〕、〔表35〕および〔表36〕
に、それぞれの構造式、物性およびNMRスペクトルを
示す。
【表25】
【表26】
【表27】
【表28】
【表29】
【表30】
【表31】
【表32】
【表33】
【表34】
【表35】
【表36】 実施例10 7−アミノ−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2
(1H),2’−ピペリジン〕−1−オン 2塩酸塩
【化46】 (1)実施例3−(1)で得られた1’−トリフルオロ
アセチル−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2
(1H),2’−ピペリジン〕−1−オン4.0gを硫酸
10mlに溶かした溶液に、硫酸および硝酸の混合液(硫
酸:硝酸=3:3)6mlを0℃で滴下し、1.5時間撹
拌した。水を加え酢酸エチルで抽出、酢酸エチル層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。
得られた固体を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して
1’−トリフルオロアセチル−3,4−ジヒドロ−7−
ニトロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジ
ン〕−1−オン3.16gを無色針状結晶として得た。 (2)1’−トリフルオロアセチル−3,4−ジヒドロ
−7−ニトロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピ
ペリジン〕−1−オン3.0gをエタノール50mlに溶
かした溶液に、10%パラジウム−炭素触媒0.30g
および濃塩酸2mlを加え、常圧、室温で3時間接触還元
した。触媒を濾過、濾液の溶媒を留去した。残渣を塩化
メチレンに溶かし、水で洗浄した。塩化メチレン層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。
残渣を4N−メタノール性塩酸2.2mlで処理して固体
を得た。得られた固体をエタノール−エーテルより再結
晶して7−アミノ−1’−トリフルオロアセチル−3,
4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピ
ペリジン〕−1−オン塩酸塩2.37gを白色結晶とし
て得た。 (3)7−アミノ−1’−トリフルオロアセチル−3,
4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピ
ペリジン〕−1−オン0.6gをメタノール10mlに溶
かし、1N水酸化ナトリウム溶液10mlを加え、室温で
2時間撹拌した。水を加え、塩化メチレンで抽出した。
抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留
去した。残渣を4N−メタノール性塩酸0.5mlで処理
して固体を得た。塩化メチレン−酢酸エチルより再結晶
して表題化合物0.42gを白色結晶として得た。 融点 202−204℃(分解)1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.32-1.87(7H,m), 1.87-
2.10(1H,m), 2.39(1H,dt,J=14Hz,5Hz), 2.76-2.94(3H,
m), 3.07(1H,dt,J=14Hz,5Hz), 3.69(2H,br s), 6.83(1
H,dd,J=8Hz,2Hz), 7.02(1H,d,J=3Hz), 7.29(1H,d,J=3H
z) 元素分析値 C1420Cl22Oとして 計算値 C 55.45; H 6.65; N
9.24 実験値 C 55.13; H 6.66; N
9.18 実施例11 3,4−ジヒドロ−7−(1−ピロリジニル)スピロ
〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕−1−オ
ン 2塩酸塩
【化47】 実施例10−(2)で得られた7−アミノ−1’−トリ
フルオロアセチル−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレ
ン−2(1H),2’−ピペリジン〕−1−オン0.5g
をN,N−ジメチルホルムアミド10mlに溶かし、炭酸
カリウム0.76gおよび1,4−ジブロモブタン0.
18mlを加え、70℃で24時間撹拌した。水を加え、
酢酸エチルで抽出し、水および飽和食塩水で洗った。無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後溶媒を留去した。残
渣を、展開溶媒として酢酸エチル:ヘキサン(1:1)
を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、目的物の入った溶液を減圧で留去した。残渣をメタ
ノール10mlに溶かし、1N水酸化ナトリウム水溶液1
0mlを加え、室温で12時間撹拌した。水を加え、塩化
メチレンで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、ろ過後溶媒を留去した。残渣を4N−メタノール
性塩酸0.5mlで処理して固体を得た。エタノール−酢
酸エチルより再結晶して白色結晶0.24gを得た。 融点 170−175℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.39-2.08(12H,m), 2.42
(1H,dt,J=14Hz,6Hz), 2.78-2.97(3H,m), 3.07(1H,dt,J=
14Hz,5Hz), 3.24-3.37(4H,m), 6.75(1H,dd,J=8Hz,3Hz),
7.07(1H,d,J=8Hz), 7.15(1H,d,J=3Hz) 元素分析値 C1826Cl22O・1/2H2Oとして 計算値 C 59.02; H 7.43; N
7.65 実験値 C 58.90; H 6.94; N
7.43 実施例12 7−アセチルアミノ−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタ
レン−2(1H),2’−ピペリジン〕 塩酸塩
【化48】 実施例10−(2)で得られた7−アミノ−1’−トリ
フルオロアセチル−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレ
ン−2(1H),2’−ピペリジン〕−1−オン0.5g
を塩化メチレン10mlに溶かし、トリエチルアミン0.
31mlを加え、塩化アセチル0.19mlを塩化メチレン
5mlに溶かした溶液を0℃で滴下した。室温で2時間撹
拌後水を加え、塩化メチレンで抽出した。抽出液を無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。残渣
を実施例3と同様の操作を行うことにより、表題化合物
0.09gを白色結晶として得た。 融点 158−164℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.40-2.05(9H,m), 2.15(3
H,s), 2.69-2.82(4H,m),2.73(2H,s), 7.03(1H,d,J=8H
z), 7.14-7.25(3H,m) 元素分析値 C1623ClN2Oとして 計算値 C 65.18; H 7.86; N
9.50 実験値 C 64.96; H 7.94; N
9.61 実施例13 7−アセチルアミノ−3,4−ジヒドロ−1’−プロピ
ルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕
塩酸塩
【化49】 実施例12で得られた7−アセチルアミノ−3,4−ジ
ヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジ
ン〕1.40gを実施例5と同様の操作を行うことによ
り、表題化合物1.45gを白色結晶として得た。 融点 253−257℃(分解)1 H−NMR(ppm, CDCl3) 0.85(3H,t,J=7Hz), 1.32-
1.97(10H,m), 2.15(3H,s), 2.20-2.47(2H,m), 2.59-2.9
7(6H,m), 7.00(1H,d,J=4Hz), 7.10-7.28(3H,m) 元素分析値 C1929ClN2O・1/2H2Oとして 計算値 C 65.97; H 8.74; N
8.10 実験値 C 65.94; H 8.65; N
8.04 実施例14 7−アミノ−3,4−ジヒドロ−1’−プロピルスピロ
〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕 2塩酸
【化50】 実施例13で得られた7−アセチルアミノ−3,4−ジ
ヒドロ−1’−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2’−ピペリジン〕0.78gをメタノール15m
lに溶かし、10%水酸化ナトリウム水溶液5mlを加
え、24時間加熱還流した。放冷後水を加え、塩化メチ
レンで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、ろ過後溶媒を留去した。残渣を4N−メタノール性
塩酸0.6mlで処理して固体を得た。メタノール−酢酸
エチルより再結晶して白色結晶0.59gを得た。 融点 234−238℃(分解)1 H−NMR(ppm, CDCl3) 0.86(3H,t,J=7Hz), 1.36-
1.94(10H,m), 2.20-2.47(2H,m), 2.52-2.87(6H,m), 3.4
9(2H,br s), 6.41-6.51(2H,m), 8.87(1H,d,J=8Hz) 元素分析値 C1728Cl22・1/2H2Oとして 計算値 C 60.00; H 8.59; N
8.23 実験値 C 60.17; H 8.73; N
8.05 実施例15 7−ベンゾイルアミノ−3,4−ジヒドロ−1’−プロ
ピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジ
ン〕
【化51】 実施例14で得られた7−アミノ−3,4−ジヒドロ−
1’−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−
ピペリジン〕0.38gを塩化メチレン20mlに溶か
し、トリエチルアミン0.6mlを加え、塩化ベンゾイル
0.14mlを塩化メチレン10mlに溶かした溶液を0℃
で滴下した。室温で1時間撹拌後水を加え、塩化メチレ
ンで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
ろ過後溶媒を留去した。残渣を、展開溶媒として酢酸エ
チル:ヘキサン(1:4)を用いたアルミナカラムクロ
マトグラフィーで精製し、目的物の入った溶液を減圧で
留去した。残渣を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶して
白色結晶0.30gを得た。 融点 149−151℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 0.87(3H,t,J=6Hz), 1.33-
2.01(10H,m), 2.23-2.51(2H,m), 2.58-2.97(6H,m), 7.0
8(1H,d,J=8Hz), 7.24-7.37(2H,m), 7.40-7.61(3H,m),
7.72(1H,br s), 7.87(1H,d,J=8Hz) 元素分析値 C24302O・1/4H2Oとして 計算値 C 78.54; H 8.38; N
7.63 実験値 C 78.76; H 8.32; N
7.72 実施例16 3,4−ジヒドロ−7−フェニルメチルアミノスピロ
〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕 2塩酸
【化52】 実施例15で得られた7−ベンゾイルアミノ−3,4−
ジヒドロ−1’−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2’−ピペリジン〕0.20gを実施例7と同様
の操作を行うことにより、表題化合物0.12gを非結
晶性粉末として得た。1 H−NMR(ppm, CDCl3) 0.85(3H,t,J=7Hz), 1.32-
1.95(10H,m), 2.20-2.48(3H,m), 2.53-2.89(6H,m), 4.3
0(2H,s), 6.37-6.48(2H,m), 6.89(1H,d,J=8Hz),7.14-7.
44(5H,m) 元素分析値 C2434Cl22・1/2H2Oとして 計算値 C 66.97; H 8.20; N
6.51 実験値 C 67.24; H 8.42; N
6.51 実施例17 3,4−ジヒドロ−1’−プロピル−7−(2−ピロリ
ドン−1−イル)スピロ〔ナフタレン−2(1H),2’
−ピペリジン〕 塩酸塩
【化53】 実施例14で得られた7−アミノ−3,4−ジヒドロ−
1’−プロピルスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−
ピペリジン〕0.44gを塩化メチレン20mlに溶か
し、トリエチルアミン0.48mlを加え、塩化4−クロ
ロブチリル0.20mlを塩化メチレン10mlに溶かした
溶液を0℃で滴下した。室温で1時間撹拌後水を加え、
塩化メチレンで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。残渣をN,N−ジメ
チルホルムアミド10mlに溶かし、60%水素化ナトリ
ウム0.16gを加え室温で4時間撹拌した。水を加
え、酢酸エチルで抽出し、水および飽和食塩水で洗っ
た。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後溶媒を留去し
た。残渣を、展開溶媒として酢酸エチル:ヘキサン
(1:2)を用いたアルミナカラムクロマトグラフィー
で精製し、目的物の入った溶液を減圧で留去した。残渣
を4N−メタノール性塩酸0.5mlで処理して固体を得
た。エタノール−酢酸エチルより非結晶性粉末0.21
gを得た。1 H−NMR(ppm, CDCl3) 0.86(3H,t,J=7Hz), 1.34-
1.98(10H,m), 2.03-2.23(2H,m), 2.24-2.48(2H,m), 2.5
2-2.96(8H,m), 3.74-3.93(2H,m), 7.06(1H,d,J=8Hz),
7.23-7.35(2H,m) 元素分析値 C2131ClN2O・H2Oとして 計算値 C 66.21; H 8.73; N
7.35 実験値 C 66.54; H 8.75; N
7.41 実施例18 3,4−ジヒドロ−7−(1−ピロリジニル)スピロ
〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕 2塩酸
【化54】 実施例15で得られた3,4−ジヒドロ−1’−プロピ
ル−7−(2−ピロリドン−1−イル)スピロ〔ナフタ
レン−2(1H),2’−ピペリジン〕0.20gを実施
例7と同様の操作を行うことにより、表題化合物0.0
7gを非結晶性粉末として得た。1 H−NMR(ppm, CDCl3) 0.86(3H,t,J=7Hz), 1.34-
1.75(9H,m), 1.78-2.04(5H,m), 2.22-2.52(2H,m), 2.60
-2.94(6H,m), 3.19-3.31(4H,m), 6.30(1H,br s),6.39(1
H,dd,J=8Hz,2Hz), 6.94(1H,d,J=8Hz) 元素分析値 C2134Cl22・1/4C482として 計算値 C 64.85; H 8.91; N
6.88 実験値 C 64.99; H 9.23; N
6.79 実施例19 5−ブロモ−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2
(1H),2’−ピペリジン〕 塩酸塩
【化55】 (1)実施例3−(1)で得られた1’−トリフルオロ
アセチル−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2
(1H),2’−ピペリジン〕−1−オン1.04gを
1,2−ジクロロエタン50mlに溶かし、臭素0.18
ml及び塩化アルミニウム1.44gを加えた。60℃に
加熱し3時間撹拌した。水を加え、塩化メチレンで抽出
し、抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびチオ
硫酸ナトリウム水溶液で洗った。無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、濾過後溶媒を留去した。残渣を、展開溶媒とし
て酢酸エチル:ヘキサン(1:2)を用いてシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製し、5−ブロモ−1’
−トリフルオロアセチル−3,4−ジヒドロスピロ〔ナ
フタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕−1−オン
0.37gおよび7−ブロモ−1’−トリフルオロアセ
チル−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2’−ピペリジン〕−1−オン0.72gをそれ
ぞれ得た。 (2) (1)で得られた5−ブロモ−1’−トリフル
オロアセチル−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2’−ピペリジン〕−1−オン0.23gを
メタノール15mlに溶かし、10%水酸化ナトリウム水
溶液3mlを加え、室温で2時間撹拌した。メタノールを
留去し、水を加え塩化メチレンで抽出した。無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、濾過後溶媒を留去した。残渣を目的
物の入った溶液で留去した。残渣を4N−メタノール性
塩酸0.2mlで処理して固体を得た。メタノール−酢酸
エチルより再結晶して白色結晶0.17gを得た。 融点 314−316℃(分解)1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.37-1.88(7H,m), 1.94-
2.11(1H,m), 2.36-2.51(1H,m), 2.77-3.18(4H,m), 7.20
(1H,t,J=8Hz), 7.73(1H,dd,J=8Hz,1Hz), 7.99(1H,dd,J=
8Hz,1Hz) 元素分析値 C1417BrClNO・1/4H2Oとして 計算値 C 50.17; H 5.26; N
4.18 実験値 C 50.18; H 5.11; N
4.19 実施例20 7−ブロモ−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2
(1H),2’−ピペリジン〕−1−オン 塩酸塩
【化56】 実施例19−(1)で得られた7−ブロモ−1’−トリ
フルオロアセチル−3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレ
ン−2(1H),2’−ピペリジン〕−1−オン0.37
gを実施例17−(2)と同様の操作を行うことによ
り、表題化合物0.19gを白色結晶として得た。 融点 242−245℃(分解)1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.37-2.13(8H,m), 2.34-
2.48(1H,m), 2.78-3.15(4H,m), 7.11(1H,d,J=8Hz), 7.5
7(1H,dd,J=8Hz,2Hz), 8.35(1H,d,J=2Hz) 元素分析値 C1417BrClNOとして 計算値 C 51.86; H 5.18; N
4.24 実験値 C 52.14; H 5.38; N
4.24 実施例21 1’−アリル−6−(4−フルオロメトキシ)−3,4
−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペ
リジン〕 塩酸塩
【化57】 実施例3−1で得られた3,4−ジヒドロスピロ〔ナフ
タレン−2(1H),2’−ピペリジン〕2.249gを
N,N−ジメチルホルムアミド30mlに溶かし、炭酸カ
リウム2.9gおよび臭化アリル0.88mlを加え、室
温で4時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、
水および飽和食塩水で洗浄した。抽出液を無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。残渣を、展開
溶媒として酢酸エチル:ヘキサン(1:4)を用いたア
ルミナカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物の入
った溶液を減圧で留去した。残渣に48%臭化水素酸4
0mlを加え、2時間加熱還流した。10%水酸化ナトリ
ウムを加え中性とした後、希炭酸カリウム水溶液を加
え、塩化メチレンで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。残渣をN,N−
ジメチルホルムアミド20mlに溶かし、60%水素化ナ
トリウム0.50gおよび臭化p−フルオロベンジル
1.3mlを加えた。室温で1時間撹拌し、水を加え、酢
酸エチルで抽出し、水および飽和食塩水で洗浄した。抽
出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去
した。残渣をアルミナカラムクロマトグラフィーで精製
し、目的物の入った溶液を減圧で留去し、残渣を4N−
メタノール性塩酸2.5mlで処理し、白色結晶2.86
6gを得た。 融点 167−170℃(分解)1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.42-2.00(8H,m), 2.58-
2.90(6H,m), 2.96-3.22(2H,s), 4.97(2H,s), 5.01-5.21
(2H,m), 5.72-5.94(1H,m), 6.68-6.78(2H,m), 6.94-7.1
3(3H,m), 7.34-7.45(2H,m) 元素分析値 C2429ClNOF・1/2H2Oとして 計算値 C 70.14; H 7.36; N
3.41 実験値 C 70.38; H 7.26; N
3.35 実施例22 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−7−ニトロスピロ
〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕 塩酸
【化58】 (1) 実施例4−1の3,4−ジヒドロ−6−メトキ
シ−スピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジ
ン〕塩酸塩 5.0gをフリーの塩基とした後、塩化メ
チレン100mlに溶かし、ピリジン4.5ml及び無水ト
リフルオロ酢酸5.2mlを加え、0℃で1時間、室温で
2時間撹拌した。反応液に水を加え塩化メチレンで抽出
し、塩化メチレン層を希塩酸で洗浄し無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた残渣をヘ
キサンから再結晶して白色結晶の1’−トリフルオロア
セチル−3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピロ〔ナフ
タレン−2(1H),2’−ピペリジン〕5.2gを得
た。 融点 75−76℃1 H−NMR(δ, CDCl3,フリー塩基) 1.63-1.81(6
H,m), 2.62-3.01(5H,m),3.56(2H,t,J=5Hz), 3.77(3H,
s), 3.84(1H,d,J=15Hz), 6.65-6.72(2H,m), 6.98(1H,d,
J=8Hz) (2)1’−トリフルオロアセチル−3,4−ジヒドロ
−6−メトキシスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’
−ピペリジン〕6.0gをクロロホルム150mlに溶か
し、硝酸アンモニウム1.5gを懸濁させ、無水トリフ
ルオロ酢酸9mlを加えた。室温で一晩撹拌した後、反応
液に水を加え塩化メチレンで抽出した。無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製し、1’−トリフル
オロアセチル−3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−7−
ニトロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリ
ジン〕1.4gおよび1’−トリフルオロアセチル−
3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−5−ニトロスピロ
〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕0.4
57gを得た。 1’−トリフルオロアセチル−3,4−ジヒドロ−6−
メトキシ−7−ニトロスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2’−ピペリジン〕 融点 105−107℃1 H−NMR(δ, CDCl3) 1.63-1.89(7H,m), 2.65-3.
15(4H,m), 3.52-3.60(2H,m), 3.83(1H,d,J=15Hz), 3.93
(3H,s), 6.83(1H,s), 7.64(1H,s) 元素分析値 C1719324として 計算値 C 54.84; H 5.14; N
7.52 実験値 C 54.90; H 5.15; N
7.58 1’−トリフルオロアセチル−3,4−ジヒドロ−6−
メトキシ−5−ニトロスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2’−ピペリジン〕 融点 128−130℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.57-1.81(7H,m), 2.66-
2.86(4H,m), 3.50-3.64(2H,m), 3.86(3H,s), 3.96(1H,
d,J=16Hz), 6.84(1H,d,J=8Hz), 7.13(1H,d,J=8Hz) 元素分析値 C1719324として 計算値 C 54.84; H 5.14; N
7.52 実験値 C 54.71; H 5.09; N
7.55 (3) (2)で得られた1’−トリフルオロアセチル
−3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−7−ニトロスピロ
〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕0.5
gをメタノール50mlに溶かし、炭酸カリウム0.22
1gおよび水5mlを加え室温で15時間撹拌した。反応
液を酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、ろ過後溶媒を留去した。残渣を4N−塩酸酢酸エチ
ルで処理し、3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−7−ニ
トロスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジ
ン〕塩酸塩を非結晶性粉末として得た。1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.45-2.00(8H,m), 2.73(2
H,s), 2.80-2.95(4H,m),3.91(3H,.s), 6.81(1H,s), 7.6
3(1H,s) 元素分析値 C1521ClN23・H2Oとして 計算値 C 54.46; H 7.01; N
8.47 実験値 C 54.48; H 6.58; N
7.77 実施例23 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−5−ニトロスピロ
〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕 塩酸
【化59】 実施例22(2)で得られた1’−トリフルオロアセチ
ル−3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−5−ニトロスピ
ロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕を実
施例22−(3)と同様の操作を行うことにより、表題
化合物を非結晶性粉末として得た。1 H−NMR(ppm, CDCl3,フリー塩基) 1.44-1.75(7
H,m), 1.89-1.96(1H,m),2.71-2.84(6H,m), 3.85(3H,s),
6.83(1H,d,J=9Hz), 7.13(1H,d,J=9Hz) 元素分析値 C1521ClN23・1/4H2Oとして 計算値 C 56.78; H 6.83; N
8.83 実験値 C 56.70; H 6.74; N
8.73 実施例24 7−アセチル−3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピロ
〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕
【化60】 (1) 実施例22−(1)で得た1’−トリフルオロ
アセチル−3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピロ〔ナ
フタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕2.94g
を二硫化炭素30mlに溶かし、氷冷下無水酢酸0.85
mlを加えた。さらに塩化アルミニウム2.4gを加えた
後、室温で一夜撹拌した。反応液を氷水に加え酢酸エチ
ルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後溶
媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製し得られた粗結晶を酢酸エチル−ヘキサンよ
り再結晶し7−アセチル−1’−トリフルオロアセチル
−3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピロ〔ナフタレン
−2(1H),2’−ピペリジン〕0.21gを得た。 融点 156−157℃1 H−NMR(δ, CDCl3) 1.63-1.85(6H,m), 2.59(3
H,s), 2.65-3.10(5H,m),3.56(2H,t,J=6Hz), 3.76(1H,d,
J=13Hz), 3.88(3H,s), 6.71(1H,s), 7.48(1H,s) 元素分析値 C19233NO3として 計算値 C 61.78; H 6.00; N
3.79 実験値 C 61.64; H 6.01; N
3.95 (2) 実施例24−(1)で得た7−アセチル−1’
−トリフルオロアセチル−3,4−ジヒドロ−6−メト
キシスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジ
ン〕0.15gを実施例22−(3)と同様の操作を行
うことにより、表題化合物0.096gを油状物として
得た。1 H−NMR(δ, CDCl3) 1.43-1.98(8H,m), 2.59(3
H,s), 2.72(2H,s), 2.80-2.95(4H,m), 3.87(3H,s), 6.7
0(1H,s), 7.48(1H,s) 実施例25 (R)−(+)−3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピ
ロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕 塩
酸塩
【化61】 実施例4−1の3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−スピ
ロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕塩酸
塩 1gをフリーの塩基とした後、メタノールに溶解
し、(S)−(+)−10−カンファースルホン酸0.
867gのメタノール溶液を加え減圧下濃縮した。残渣
をメタノール10mlに溶解しイソプロピルエーテル20
mlを加え5時間室温で放置した。析出した結晶をろ取
し、さらにメタノール−イソプロピルエーテルより再結
晶を2回行い、0.2gの結晶を得た。これをフリーの
塩基とした後、4N−塩酸酢酸エチル溶液で処理し、白
色結晶の(R)−(+)−3,4−ジヒドロ−6−メト
キシスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジ
ン〕塩酸塩0.1gを得た。光学純度は高速液体クロマ
トグラフィーを用い、光学活性体分離用カラム(ダイセ
ル化学製,CHIRALCEL OB−H)により決定
した。 光学純度 99.7%ee以上 融点 152−155℃ 比旋光度〔α〕D 27=+3.44 実施例26 (S)−(−)−3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピ
ロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕 塩
酸塩
【化62】 実施例25の(+)−体再結晶時の母液をすべて合わせ
て減圧濃縮し、得られた残渣をフリーの塩基とした後、
メタノールに溶解し、(R)−(−)−10−カンファ
ースルホン酸0.7gのメタノール溶液を加え減圧下濃
縮した。残渣を実施例25と同様の操作を行うことによ
り、白色結晶の(S)−(−)−3,4−ジヒドロ−6
−メトキシスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピ
ペリジン〕塩酸塩0.09gを得た。 光学純度 97.1%ee 融点 155−160℃ 実施例27 (+)−3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシスピロ
〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕−1−
オン 塩酸塩
【化63】 実施例1−4の3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ
スピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕
−1−オン 塩酸塩10gをフリーの塩基とした後、メ
タノール700mlに溶解し、(2S,3S)−(+)−
O,O’−ジベンゾイル酒石酸1水和物12.07gを
加えた。室温で3日間放置し析出した結晶をろ取した。
これを再びフリーの塩基とした後、4N−塩酸酢酸エチ
ル溶液で処理し、白色結晶の(+)−3,4−ジヒドロ
−6,7−ジメトキシスピロ〔ナフタレン−2(1
H),2’−ピペリジン〕−1−オン 塩酸塩1.84
gを得た。 光学純度 99.9%ee以上 融点 251−254℃ 比旋光度〔α〕D 26=+41.22 実施例28 (−)−3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシスピロ
〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕−1−
オン 塩酸塩 実施例27の(+)−体再結晶時の母液をすべて合わせ
て減圧濃縮し、得られた残渣をフリーの塩基とした後、
メタノールに溶解し、(2R,3R)−(−)−O,
O’−ジベンゾイル酒石酸1水和物を用い、実施例27
と同様の操作を行うことにより、白色結晶の(−)−
3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシスピロ〔ナフタ
レン−2(1H),2’−ピペリジン〕−1−オン 塩
酸塩2.04gを得た。 光学純度 99.9%ee以上 融点 250−252℃ 比旋光度〔α〕D 26=+41.41 実施例29−1 (−)−3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシスピロ
〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕 塩酸
【化64】 実施例27の(+)−3,4−ジヒドロ−6,7−ジメ
トキシスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリ
ジン〕−1−オン 塩酸塩を実施例2及び4と同様の操
作を行うことにより(−)−3,4−ジヒドロ−6,7
−ジメトキシスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−
ピペリジン〕塩酸塩を得た。 融点 165−167℃ 比旋光度〔α〕D 26=−1.92 実施例29−2 (+)−3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシスピロ
〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕 塩酸
塩 融点 165−167℃ 比旋光度〔α〕D 26=+1.80 実施例30−1 (R)−(+)−1’−〔2−4−(3−トリフルオロ
メチルフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル〕−
3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2’−ピペリジン〕 2塩酸塩
【化65】 実施例29−1で得た(−)−3,4−ジヒドロ−6,
7−ジメトキシスピロ〔ナフタレン−2(1H),2’
−ピペリジン〕塩酸塩を実施例7と同様の操作を行うこ
とにより、(R)−(+)−1’−〔2−4−(3−ト
リフルオロメチルフェニル)ピペラジン−1−イル)エ
チル〕−3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピロ〔ナフ
タレン−2(1H),2’−ピペリジン〕2塩酸塩を得
た。 融点 195−205℃(分解) 比旋光度〔α〕D 26=+7.49 元素分析値 C28383OCl23・3/4H2Oとし
て 計算値 C 58.59; H 6.94; N
7.32 実験値 C 58.62; H 6.91; N
7.17 実施例30−2 (S)−(−)−1’−〔2−4−(3−トリフルオロ
メチルフェニル)ピペラジン−1−イル)エチル〕−
3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2’−ピペリジン〕 2塩酸塩
【化66】 融点 195−205℃(分解) 比旋光度〔α〕D 26=−8.86 元素分析値 C28383OCl23・3/4H2Oとし
て 計算値 C 58.59; H 6.94; N
7.32 実験値 C 58.77; H 6.76; N
7.32 実施例31−1 スピロ〔テトラリン−2,3’−モルホリン〕塩酸塩 スピロ〔テトラリン−2,3’−モルホリン〕−5’−
オン(22mg,0.1mmol)のTHF(2mL)溶液に氷
冷撹拌下水素化リチウムアルミニウム(12mg,0.3
mmol)を加えそのまま室温で1時間撹拌した。さらに6
0℃で3時間撹拌した後、1規定水酸化ナトリウム水溶
液を加え沈殿物をろ去した。母液を飽和食塩水で洗浄し
た後無水硫酸ナトリウムで乾燥し減圧下溶媒を留去し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し酢酸エチル−メタノール(1:0→9:1)で
溶出した。有効分を濃縮した後、水−クロロホルムに溶
解させクロロホルム層を乾燥後減圧下濃縮した。得られ
た残渣を酢酸エチルに溶解させ4規定塩化水素の酢酸エ
チル溶液を加え、減圧下濃縮しさらにイソプロピルエー
テルを加え結晶化させ標題化合物を12mg(49%)得
た。前記実施例31−1と同様にして、下記に表される
化合物を合成した。 実施例31−2 6−メトキシスピロ〔テトラリン−2,3’−モルホリ
ン〕塩酸塩 実施例31−3 7−メトキシスピロ〔テトラリン−2,3’−モルホリ
ン〕塩酸塩 実施例31−4 6,7−ジメトキシスピロ〔テトラリン−2,3’−モ
ルホリン〕塩酸塩 〔表37〕に、それぞれの構造式、物性およびNMRス
ペクトルを示す。
【表37】 実施例32−1 1’−メチルスピロ〔テトラリン−2,3’−ピペラジ
ン〕 水素化リチウムアルミニウム(114mg,3mmol)、塩
化アルミニウム(400mg,3mmol)のエーテル(5m
L)懸濁液に氷冷撹拌下1’−メチルスピロ〔テトラリ
ン−2,3’−ピペラジン〕−2’,5’−ジオン(8
0mg,0.33mmol)のエーテル(2mL)懸濁液を加え
さらに10分間室温で撹拌した。1規定水酸化ナトリウ
ム水溶液を加え沈殿物をろ去した後、沈殿物を1規定水
酸化ナトリウム水溶液とクロロホルムで洗浄する。母液
を飽和食塩水で洗った後、有機層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後、減圧下溶媒を濃縮しほぼ純粋な標題化合
物(50mg,70%)を得た。一部、酢酸エチルに溶か
し、4規定塩化水素−酢酸エチル溶液を加え、減圧下濃
縮した後イソプロピルエーテルを加え粉末状の塩酸塩を
得た。前記実施例31−1と同様にして、下記に表され
る化合物を合成した。 実施例32−2 6,7−ジメトキシ−1’−メチルスピロ〔テトラリン
−2,3’−ピペラジン〕 実施例32−3 1’−(4−メトキシフェニル)−4’−メチルスピロ
〔テトラリン−2,3−ピペラジン〕 1’−メチルスピロ〔テトラリン−2,3’−ピペラジ
ン〕(50mg,0.23mmol)を酢酸エチル(4mL)−
飽和炭酸ナトリウム(4mL)水溶液に溶かし激しく撹拌
しながらp−メトキシベンゾイルクロリド(51mg,
0.3mmol)を加えた。有機層を分けた後、減圧下溶媒
を濃縮し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付しn−ヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶
出した。標題化合物を粗結晶として60mg(74%)得
た。〔表38〕に、それぞれの構造式、物性およびNM
Rスペクトルを示す。
【表38】 製剤例1 (1)実施例9−21の化合物 10.0g (2)乳糖 60.0g (3)コーンスターチ 35.0g (4)ゼラチン 3.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0g 実施例9−21で得られた化合物10.0gと乳糖6
0.0gおよびコーンスターチ35.0gの混合物を10
重量%ゼラチン水溶液30ml(ゼラチンとして3.0
g)を用い、1mmメッシュの篩を通して顆粒化した後、
40℃で乾燥し再び篩過した。得られた顆粒をステアリ
ン酸マグネシウム2.0gと混合し、圧縮した。得られ
た中心錠を、蔗糖、二酸化チタン、タルクおよびアラビ
アゴムの水懸濁液による糖衣でコーティングした。コー
ティングが施された錠剤をミツロウで艶出して1000
錠のコート錠を得た。 製剤例2 (1)実施例9−21の化合物 10.0g (2)乳糖 70.0g (3)コーンスターチ 50.0g (4)可溶性デンプン 7.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0g 実施例9−21で得られた化合物10.0gとステアリ
ン酸マグネシウム3.0gを可溶性デンプンの水溶液7
0ml(可溶性デンプンとして7.0g)で顆粒化した
後、乾燥し、乳糖70.0gおよびコーンスターチ5
0.0gと混合した。混合物を圧縮して1000錠の錠
剤を得た。実験例 モノアミン類の取り込み阻害活性測定 セロトニン(5−HT)の取り込み阻害活性 実験はヒッテル(Hyttel)らの方法に準じた〔サイコフ
ァーマコロジー(Psychopharmacology)60巻 p−1
3,1978〕。ラット全脳を10μMのパージリン
(Pargyline)を含む40倍量の氷冷した0.32Mの
蔗糖溶液中でホモゲナイズ後、10分間遠心した(60
0×g)。その上清を55分間遠心し(2500×
g)、沈殿物を得た。これを混合ガス(酸素95%、二
酸化炭素5%)で飽和したクレブス−リンガーリン酸緩
衝液(pH7.4,122mM NaCl,4.82mM K
Cl,0.972mM CaCl2,1.21mM MgSO4
12.7mM Na2HPO4,2.97mM NaH2PO4
0.162mM EDTA−ナトリウム,10mMグルコ
ース,1.14mMアスコルビン酸)に懸濁し、その9
00μl に被検薬物のDMSO溶液(10μl)を加
え、37℃ 5分間インキュベートし、3H−5−HT
100μl(最終濃度10nM)を加え、さらに37℃で
5分間インキュベートした。続いて、減圧下にGF/B
フィルターを用いて反応液を濾過し、さらに上述の緩衝
液4mlでフィルターを洗浄した。フィルターの上の放射
活性を液体シンチレーション法で測定した。5−HTk
取り込み50%減弱した時の薬物の量を50%阻害活性
量(IC50)として〔表39〕に表した。ノルエピネフリン(NE)の取り込み阻害活性 ラット大脳皮質を使い、3H−NEを基質として5−H
Tと同様の方法で行った〔表39〕。B型モノアミン酸化酵素(MAO−B)阻害活性 ラット全脳を氷冷した10倍量の0.32mMショ糖溶
液でホモゲナイズし、さらに10倍量の10mMリン酸
緩衝液(pH7.4)で希釈した。この酵素標本90μ
l に1μl の被検薬物溶液を添加し、37℃で10分間
インキュベートした。14C−フェニルエチルアミン10
μM添加し、37℃で5分間インキュベートした。20
μl の3M塩酸で反応を停止させ、水で飽和したトルエ
ン−酢酸エチル(1:1)を1ml加えた。有機層に移行
した代謝生成物の放射活性を液体シンチレーション法で
測定し、MAO−B活性を50%阻害する薬物濃度をI
50値として〔表40〕に表した。 45Ca 2+取り込み阻害実験 ラット大脳皮質を氷冷した10倍量の0.32Mショ糖
溶液でホモゲナイズし、粗シナプトゾーム画分を得た
(100×g,10分間,12000×g,20分
間)。これをトリス緩衝液〔132mM塩化ナトリウ
ム,5mM塩化カリウム,1.3mM塩化マグネシウム,
1.2mMリン酸2水素ナトリウム,1.2mM塩化カル
シウム,10mMグルコース,20mMトリス塩基でpH
7.5とし、混合ガス(酸素95%;二酸化炭素5%)
で飽和した〕中でホモゲナイズし、その900μl に被
検薬物のDMSO溶液(10μl)を添加した。37℃
で10分間インキュベートし、続いてベラトリン溶液
(0.18μciの45Ca2+を含む)100μl を加え、
ベラトリンの最終濃度を30μMとした。37℃で10
分間インキュベートし、続いて氷冷したEGTA溶液
(120mM塩化ナトリウム,5mM塩化カリウム,5m
M EGTA,pH=7.5)4mlを加えてクエンチ
し、GF/Bフィルターで吸引濾過した。フィルターは
洗浄液(132mM塩化ナトリウム,5mM塩化カリウ
ム,1.3mM塩化マグネシウム,1.2mM塩化カルシ
ウム,20mMトリス塩基,pH7.5)4mlで2回洗
浄し、その放射活性を液体シンチレーション法で測定
し、それを〔表41〕に表した。45Ca2+取り込み抑制
率は次式によって算出した。
【化67】 A;被検薬物存在下、30μMのベラトリン10分間刺
激による45Ca2+取り込み量 B;被検薬物存在下ベラトリン非存在下の45Ca2+取り
込み量 C;被検薬物非存在下30μMのベラトリン10分間刺
激による45Ca2+取り込み量 B;被検薬物非存在下ベラトリン非存在下の45Ca2+
り込み量
【表39】実施例 モノアミン取り込み阻害活性
(IC50μM) 番 号 5−HT NE ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 5−10 0.0096 0.83 5−11 0.0045 0.50 5−14 0.011 0.18 7−1 0.022 4.77 7−5 0.03 3.35 9−7 0.70 0.059 9−8 0.18 0.035 9−9 0.28 0.062 9−19 0.80 0.09 9−20 0.32 0.054 9−21 0.34 0.097 9−22 0.19 0.067 30−2 0.0095 0.28 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔表39〕より、本件目的化合物(I)またはその塩
は、優れたモノアミン取り込み阻害活性を示すことがわ
かる。
【表40】 実施例 45Ca取り込み阻害活性 番 号 (10μMの%阻害率) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 5−9 92 5−10 88 5−14 74 7−1 90 7−3 95 7−5 87 7−6 106 7−9 109 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔表40〕より、本件目的化合物またはその塩は、優れ
たCaイオン取り込み阻害活性を示すことがわかる。
【表41】 実施例 MAO−B阻害活性 番 号 (IC50,μM) ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 9−1 0.28 9−6 2.51 9−7 1.63 9−16 0.59 9−18 1.49 9−19 0.89 9−21 0.68 9−23 2.83 9−32 0.53 9−45 0.066 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔表41〕より、本件目的化合物(I)またはその塩
は、優れたMAO−B阻害活性を示すことがわかる。
【発明の効果】本発明の目的化合物(I)およびその塩
は、シナプスでのノルエピネフリン(NE)やセロトニ
ン(5−HT)などのモノアミン類の取り込みを阻害す
ることから、うつ、不安、アルコール依存症、食欲障
害、パニック発作、強迫障害などの情緒障害に有効であ
る。また、これらの化合物はモノアミンB型酸化酵素阻
害活性を持つことによりパーキンソン病、アルツハイマ
ー病などの神経変性疾患の予防・治療薬としても有効で
ある。更に神経細胞における細胞内へのCaイオンの異
常流入を抑制することから神経細胞死を抑制することに
よる、抗てんかん作用、抗けいれん作用あるいは脳卒
中、脳梗塞などの脳血管障害そのものあるいはそれに付
随しておきる記憶障害、情緒障害などの予防・治療効果
が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/55 C07D 401/04 207 401/06 209 211 219 401/12 233 413/12 221 417/12 221 491/113 7019−4C // C07D 223/14 223/32 225/04 225/06 C12N 9/99 (C07D 401/04 221:20 207:26) (C07D 491/113 221:20 317:48) (C07D 491/113 221:20 319:18)

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中、A環は置換基を有していてもよい芳香環、Tは
    水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基、
    Xは−CH2−、−CO−または−CH(OH)−、Dは
    −CH2−、−O−または−NR−(Rは水素原子また
    は置換基を有していてもよい炭化水素基、m、eおよび
    fはそれぞれ1ないし3の整数を示す。〕で表される化
    合物またはその塩。
  2. 【請求項2】一般式 【化2】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表さ
    れる化合物またはその塩である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】A環が、(i)ハロゲンまたは(ii)炭素、窒
    素、酸素および硫黄から選ばれる原子を介して結合する
    基を有していてもよい芳香環である請求項1または2記
    載の化合物。
  4. 【請求項4】A環が、(i)ハロゲン原子、(ii)C1-6アル
    キル基、(iii)C1-6アルコキシ基、(iv)ニトロ基、(v)
    シアノ基、(vi)ヒドロキシル基、(vii)アミノ、モノ−
    1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノまたは
    ベンジルアミノ基、(viii)C1-6アルキル−カルボニル
    基、(ix)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、2−ピ
    リドン−1−イルまたは3−ピリドン−1−イル基およ
    び(x)カルバモイル、モノ−C1-6アルキル−カルバモイ
    ルまたはジ−C1-6アルキルカルバモイル基から選ばれ
    る1ないし3個の置換基を有していてもよい芳香環であ
    る請求項1または2記載の化合物。
  5. 【請求項5】A環が、ハロゲン原子、C1-6アルコキシ
    基およびヒドロキシル基から選ばれる1ないし3個の置
    換基を有していてもよい芳香環である請求項1または2
    記載の化合物。
  6. 【請求項6】A環が、式 −O−(CH2)p−Q 〔式中、pは0ないし4の整数、Qは置換基を有してい
    てもよいアリール基または置換基を有していてもよい複
    素環基を示す。〕で表される基を1または2個有してい
    てもよい芳香環である請求項1または2記載の化合物。
  7. 【請求項7】Qが、ハロゲン原子、C1-6アルキル基お
    よびC1-6アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置
    換基を有していてもよいフェニル基である請求項6記載
    の化合物。
  8. 【請求項8】芳香環が、ベンゼン環である請求項1また
    は2記載の化合物。
  9. 【請求項9】Tで示される炭化水素基が、C1-10アルキ
    ル、C2-10アルケニルまたはC2-10アルキニル基である
    請求項1または2記載の化合物。
  10. 【請求項10】Tが、式 【化3】 〔式中、Alk はオキソ基で置換されていてもよいC1-10
    アルキレン基、Yは窒素原子または−CH<、Zは酸素
    原子、>CH−(CH2)q−Wまたは>N−(CH2q
    W(qは0ないし4の整数、Wは水素原子、置換基を有
    していてもよいアリール基または置換基を有していても
    よい複素環基を示す)を示す。〕で表される基である請
    求項1または2記載の化合物。
  11. 【請求項11】Wが、(i)水素原子または(ii)ハロゲン
    原子、C1-6アルキル基およびC1-6アルコキシ基から選
    ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいフェニ
    ル基である請求項10記載の化合物。
  12. 【請求項12】Tが水素原子である請求項1または2記
    載の化合物。
  13. 【請求項13】Xがメチレンである請求項1記載の化合
    物。
  14. 【請求項14】eおよびfがともに1である請求項1記
    載の化合物。
  15. 【請求項15】mが2、fが1である請求項2記載の化
    合物。
  16. 【請求項16】一般式 【化4】 〔式中、X′はC=NHまたはCO、Jはアミノ基の保
    護基、その他の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕
    で表される化合物またはその塩を加水分解し、必要によ
    り脱保護または還元することを特徴とする、一般式 【化5】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表さ
    れる化合物またはその塩の製造法。
  17. 【請求項17】一般式 【化6】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表さ
    れる化合物またはその塩と式 T′−L 〔式中、T′は置換基を有していてもよい炭化水素基、
    Lは脱離基を示す。〕で表される化合物またはその塩と
    を反応させることを特徴とする一般式 【化7】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合
    物またはその塩の製造法。
  18. 【請求項18】請求項1記載の化合物を含有することを
    特徴とする神経障害予防・治療剤。
  19. 【請求項19】請求項1記載の化合物を含有することを
    特徴とする記憶障害予防・治療剤。
  20. 【請求項20】請求項1記載の化合物を含有することを
    特徴とするモノアミン取り込み阻害組成物。
  21. 【請求項21】請求項1記載の化合物を含有することを
    特徴とするカルシウムイオン取り込み阻害組成物。
  22. 【請求項22】請求項1記載の化合物を含有することを
    特徴とするモノアミン−B型酸化酵素阻害組成物。
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