JPH07290585A - 異形引抜成形品の製造方法 - Google Patents

異形引抜成形品の製造方法

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JPH07290585A
JPH07290585A JP6091634A JP9163494A JPH07290585A JP H07290585 A JPH07290585 A JP H07290585A JP 6091634 A JP6091634 A JP 6091634A JP 9163494 A JP9163494 A JP 9163494A JP H07290585 A JPH07290585 A JP H07290585A
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JP
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carrier
resin
surface layer
molded body
curing
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JP6091634A
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Inventor
Mitsuo Okubo
光夫 大久保
Masahiro Ishii
正裕 石居
Michihiko Watanabe
充彦 渡辺
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面層を有する引抜成形品の製造方法であっ
て、担体からの塗膜転写法により表面層を形成する手段
を採用し、表面層の色むらや内部層である成形体との界
面剥離、担体の損傷等がなく、特に異形断面を有する成
形品であっても、製造が容易な異形引抜成形品の製造方
法を提供する。 【構成】 硬化金型4内で成形体10を成形した直後
に、熱可塑性樹脂フイルムからなる担体11を成形体1
0に沿って並走させ、且つ該担体11上の未硬化の熱硬
化性樹脂を、成形体10の表面に接触・塗布し、硬化し
て表面層を形成する。硬化金型内での塗膜転写を行わ
ず、担体の形状対応性も優れているから、表面層となる
塗膜や担体に剪断力が作用せず、異形断面を有する成形
品の引抜成形であっても、厚みの厚薄、色むら、界面剥
離、担体の損傷等が発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異形引抜成形品の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、引抜成形方法で得られる成形品
は、その表面に補強繊維のパターンが露呈しているの
で、そのままでは表面の平滑性が悪いばかりでなく、外
観上その繊維パターン自身が不具合となるため、改善策
として表層部分に不織布またはマット状の補強繊維を用
い、これにマトリックスとなる樹脂を多量に含浸させた
ものを積層して、樹脂リッチな表面層を形成する方法が
採られている(=サーフェシングマット法、1991年
発行「プラスチックエージ」37巻・5号、第204頁
参照)。
【0003】また、マトリックスとなる樹脂を含浸させ
た補強繊維と共に、剥離性を有するフイルム上に塗膜を
形成してなる担体を硬化金型内に導き、該硬化金型内で
成形品表面に塗膜を転写し、得られた成形品から担体を
除去する技術が開示されている(特開平3−18483
2号公報参照)。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、サー
フェシングマット法の場合は、硬化金型内において、硬
化しつつある該表面層が引抜方向に強力な剪断力を受け
るこことなり、しかも樹脂リッチな為に該表面層の一部
が剪断力に抗しきれず、引抜方向にずれて厚みの厚薄を
生じ、表面の平滑性が損なわれるばかりでなく、該表面
層が着色層の場合はこれが色むらとなって現れることが
あり、また甚だしい場合は、表面層と内部層との界面剥
離を起こすこともあった。
【0005】一方、塗膜転写法の場合は、硬化金型内に
導入された際には、成形品本体となる成形材料中のマト
リックス樹脂が未硬化の状態であるから、硬化金型内
で、塗膜を形成した担体と成形されつつある成形体との
間の剪断力により、塗膜の転写が不十分となったり、担
体に皺が発生したり、切断したりすることがあった。ま
た、未硬化の成形材料が担体上に浸出し、そのまま硬化
して担体の剥離が困難となる場合もあり、また、該硬化
時に発生する成形材料中の水分が、成形品と塗膜との間
に残留して“ふくれ”を生ずる場合もあった。
【0006】そして、上記各従来技術の何れの場合にお
いても、成形品の断面が複雑となればなるほど、上述の
問題点が著しくなる傾向にあった。
【0007】本発明は、上述のような従来技術の欠点を
解消し、塗膜転写法により引抜成形品を製造する際、色
むら、界面剥離は無論のこと、塗膜の転写不十分やふく
れがあったり、担体の損傷や剥離作業が困難となる等の
問題点がなく、特に異形断面を有する成形品であって
も、平滑にして高意匠性に富む表面を有する引抜成形品
が、容易に得られる異形引抜成形品の製造方法を提供す
ることを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明は、「異形引抜成形
品の製造方法において、硬化金型を通過した直後の成形
体に沿って並走し且つその表面に未硬化の熱硬化性樹脂
を保持してなる熱可塑性樹脂フイルムからなる担体の、
該熱硬化性樹脂を接触させて塗布し、硬化させることを
特徴とする異形引抜成形品の製造方法」であり、このこ
とにより上記目的が達成される。
【0009】即ち、塗膜転写法ではあるが、該塗膜を転
写するのは、硬化金型内ではなく、該硬化金型を通過し
た直後の成形体とし、未硬化の熱硬化性樹脂を仮着した
担体の並走中にこの樹脂を成形体の表面に接触塗布して
表面層を形成することにより、転写時において、剪断
力、摩擦抵抗の影響からくる厚みの厚薄、色むら、界面
剥離、担体の損傷等を排除し、また一方では担体として
熱可塑性フイルムを選択使用することにより、異形成形
品であっても、その硬化金型並びに成形体表面に追従す
るようになし、以て、表面層の密着性、厚みの均一性を
得るようにしたことを骨子とする。
【0010】本発明における成形体に用いる熱硬化性樹
脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、
ビニルエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹
脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。中でも成形性、材料
コスト等の点から不飽和ポリエステル樹脂が好ましい。
【0011】本発明において、表面層形成用に用いる未
硬化の熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂塗料、熱
硬化型アクリル樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、不飽和ポ
リエステル樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料、フッソ樹
脂塗料等、熱硬化性樹脂を主体とした塗料の形態を採る
ものが挙げられるが、好ましくは、上記成形体形成用熱
硬化性樹脂と同じ系統の樹脂塗料を選択使用するのがよ
い。
【0012】成形体並びに表面層形成用樹脂成分には、
必要に応じて、更に、重合性モノマー、低級アルコール
等の該樹脂固形分を溶解させる溶媒、低収縮剤、安定
剤、滑剤、加工助剤、可塑剤、充填材、その他各種の添
加剤を配合したものを使用するが、通常、表面層形成用
樹脂には顔料等の着色剤が配合される。
【0013】本発明において用いる補強繊維としては、
ガラス繊維、炭素繊維、有機繊維等が採用可能である
が、中でもガラス繊維が好ましく用いられる。繊維形態
としては、通常連続繊維が用いられる。具体的には、ロ
ービングやチョップドストランドマット、クロスマッ
ト、ラミマット等が挙げられる。そして、これらのロー
ビングやマットは単独で使用する他、複数種類のものを
組み合わせて使用する。
【0014】本発明において使用する担体としては、長
尺の担体を巻重体から巻き戻しつつ、塗布工程内に導入
し、使用後は巻き取るようにするのがよい。担体は、所
期の引抜成形品での、表面層形成が必要な部分にのみ、
これに対応して配設すればよい。
【0015】また、担体の材質としては、機械的強度、
可撓性、剥離性に優れたものでなければならず、この観
点から、熱可塑性樹脂製フイルムを使用する。具体的に
は、軟質ポリ塩化ビニル、ポリブチレンテレフタレー
ト、12ナイロン、ポリ酢酸ビニル、エチレン−プロピ
レンブロックコポリマー等が挙げられる。更に、これら
のフイルムに対して、より優れた剥離性を付与するため
に、その表面にシリコンのような剥離材層を形成したも
のであってもよい。
【0016】担体中における熱可塑性樹脂の配合割合と
しては、樹脂40〜100体積%である。つまり、熱可
塑性樹脂単独からなるものでもよく、他の材料をブレン
ドしたものでもよい。熱可塑性樹脂分が40体積%に満
たない場合は、可撓性に乏しくなる。
【0017】ブレンドする他の材料としては、例えば、
ガラス繊維のような補強繊維、無機粒子、充填材等であ
る。これらの材料は担体の機械的強度をアップして、使
用中に担体の皺入りや伸長、切断等が発生するのを防止
する為に使用するが、展延性に過ぎるとかえって良くな
い場合がある。従って、例えばガラス繊維の場合、その
配合率は40体積%までであって、繊維長が1mm以下
であり、繊維径が7〜23μmのものを使用するのがよ
く、無機粒子や充填材の場合は、60体積%までであ
り、ガラス繊維と充填材とを併用する場合は、合計量が
60体積%以下の範囲内に収まるようにするのがよい。
【0018】担体の厚みは、10〜300μmとするの
がよく、より好ましくは、30〜150μmである。1
0μmに満たない場合は、接触・塗布中に破断すること
が多くなり、また逆に300μmを超えると剛性が大と
なり、成形体や硬化金型内の成形材料通路に対する形状
対応性が悪くなって円滑に沿わない場合がある。
【0019】担体は、進行しつつある成形体の上部にお
いて並走するように配設されるが、外側には気体圧力で
上下動する加圧ロールを設置し、塗布時に加圧・接触で
きるようにする。加圧時の気体圧力は2〜7Kgf/c
2 、好ましくは3〜6Kgf/cm2 に調整するのが
よい。2Kgf/cm2 に満たない場合は、塗膜の密着
性が悪く、7Kgf/cm2 を超えると引抜抵抗が大き
くなる傾向にある。
【0020】また、担体に未硬化の熱硬化性樹脂を保持
させる手段としては、樹脂液タンクを主体とする樹脂液
供給装置と、ドクターブレード等の、担体上に供給され
た樹脂液を均一な厚みにする均し具とからなる装置を用
いる。塗布厚さは、100〜200μm、中でも150
μm前後が好ましい。100μmに満たない場合は塗布
むらが発生し、また200μmを超えると塗膜が未硬化
となりやすい。
【0021】担体の当接位置としては、成形材料がほぼ
硬化されて成形体の形態を整えた段階、即ち、硬化金型
を出た直後とする必要がある。この場合の成形体の表面
温度は120〜180℃とするのがよく、140℃前後
が最もよい。120℃に満たない場合は塗膜が未硬化に
なり易く、180℃を超えると塗膜むら、塗膜かけとな
り易い。
【0022】硬化金型の温度は、進行方向に向かって手
前側は比較的低く、向こう側は比較的高く設定する。
尚、その他は従来の引抜成形法がそのまま採用可能であ
って、引き取りロールを経た後は、カッターで定尺に切
断すればよい。成形速度は、通常、20cm/分〜2m
/分である。
【0023】
【作用】本発明は、内部層である成形体が既に硬化金型
内でほぼ硬化した後に、予めその表面に表面層形成用の
未硬化の熱硬化性樹脂が仮着された担体を並走させつ
つ、成形体の表面に該樹脂を接触させて塗布し、硬化さ
せる方法を採ったので、塗布、硬化の際に、該塗布層
(表面層)や担体に対する剪断力は殆ど作用せず、厚み
の厚薄、色むら、表面層と成形体間の界面剥離、更には
担体自体の破断や用済み後の剥離困難等を起こすことが
ない。
【0024】また、担体として熱可塑性樹脂フイルムを
用いたので、複雑な断面を呈する異形成形品の場合であ
っても、その硬化金型や成形体によくフィットし、簡単
な設備で均一な厚みの塗布層を効率よく形成することが
できる。
【0025】
【実施例】以下、本発明製造方法の一実施例を、図面に
基づいて詳細に説明する。図1は、本発明製造方法の実
施に用いて好適な装置の一例を示す概略説明図であっ
て、全体の装置をほぼ2分割して示し、同図(イ)は、
引抜方向に向かって手前側半分を、同図(ロ)は同じく
向こう側半分をそれぞれ示す。
【0026】図1において、1は連続繊維からなる補強
繊維であって、複数のボビンから連続的に引き出され
る。2は成形体形成用熱硬化性樹脂液槽であって、補強
繊維1はこの樹脂液槽2内を連続的に通過して、補強繊
維1内に樹脂液を含浸する。3、3・・は補強繊維1の
ガイドであって、引抜方向に沿って配置され、補強繊維
1はこのガイド3により漸次最終的に賦形すべき断面形
状に整列される。
【0027】4は硬化金型、5は樹脂含浸繊維である。
尚、成形体形成用熱硬化性樹脂は、このように、硬化金
型4に送り込む前段階で含浸させてもよいし、硬化金型
4の入り口付近に設けられた図示しない樹脂液注入孔よ
り注入してもよい。硬化金型4は、手前側の約半分が第
一の硬化区間6となされ、その前方に引き続いて第二の
硬化区間7が設けられている。第一の硬化区間6には成
形材料通路8が貫設され、第二の硬化区間7には成形材
料通路9が貫設され、成形材料通路8、9は連通されて
いる。
【0028】10は成形体、11は成形体10の上方に
配された担体であり、成形体10の走行速度とほぼ同じ
速度で、駆動ロール12の駆動力により矢印方向に走行
する。担体11と成形体10との間隙寸法は、成形体1
0の厚み、樹脂液の塗布厚、及び後述する押圧ローラー
の調整範囲等を勘案して適宜設定すればよい。
【0029】13、13・・は成形体10に担体11を
押圧できるようにした押圧ローラーであって、図示しな
い圧搾空気発生源からの圧搾空気によりその押圧力を加
減でき、また担体11から押圧ローラー13を離脱させ
ることもできるようになっている。
【0030】13’、13’は、押圧ローラー13と垂
直に配設された補助押圧ローラーであり、例えば、図2
の(イ)に示されたアングル状成形体10の側面に、担
体11の端部を、強制的に折り曲げるように当接させる
ようになされている。
【0031】14は表面層形成用樹脂液供給装置であっ
て、樹脂液タンク15と樹脂注出管16と、図示しない
加圧ポンプとからなり、この加圧ポンプによる加圧下
で、樹脂注出管16を経由し、スリット状の供給口17
から、樹脂液を担体11の成形体10と接する面上に流
下乃至流延するようになっている。18はドクターナイ
フからなる均らし具、19は表面層が形成された引抜成
形品、20は引取機である。
【0032】上述の装置を用いて、本発明の製造方法を
実施し、引抜成形品19を得るには、先ず、補強繊維1
の多数本をボビンから引き出しつつ、樹脂液槽2内を通
過させて樹脂含浸繊維5とする。そして、ガイド3、3
・・により整列させつつ、漸次所定の断面形状を呈する
ように引き揃えて硬化金型4内に送り込む。該硬化金型
4の成形材料通路8、9を通過する間に、集束された樹
脂含浸繊維5の樹脂は加熱・硬化され、成形体10とな
って出てくる。
【0033】引き続き該成形体10は担体11との間隙
内に進入する。この担体11が成形体10に接する位置
は、できるだけ硬化金型4に近接した位置とするのがよ
い。担体11の成形体10と接する面には、樹脂注出管
16を経由して担体11上に流延された樹脂液タンク1
5からの樹脂液が、均らし具18によりほぼ均一な厚み
に塗布される。この塗布厚は、主として均らし具18と
担体11との間隙によって調整するが、担体11と成形
体10との速度比によっても調整可能である。只、この
速度比を大きくとることは、接触塗布に影響するので好
ましくない。
【0034】成形体10とほぼ同じ走行速度で進行する
担体11は、押圧ローラ13及び補助押圧ローラー1
3’により成形体10の表面に押し当てられ、担体11
に保持された樹脂液は該成形体10の表面に接触塗布さ
れる。こうして塗布された樹脂液は加熱・硬化され、担
体11を抜け出た成形体10には表面層が成形されて引
抜成形品19となる。引取機20を通過した後は、カッ
ターで定尺切断する。
【0035】図2(イ)及び(ロ)は、このようにして
成形された引抜成形品19の一例を示す横断面図であ
る。成形体10の表面に積層された表面層21は、予め
表面層形成用樹脂として、任意の色に着色したものを使
用することにより、所定の色に着色されており、平滑に
して光沢に富む外観を呈するものが得られる。
【0036】実施例1 図1に示す装置を用い、上述の成形工程に従って、次の
成形材料及び成形条件により引抜成形し、引抜成形品1
9を得た。 (1)成形材料 .内部層 補強繊維;ガラスロービング;(旭ファイバー社製、4450番)及びコ ンティニアスマット(旭ファイバー社製、450番) 樹脂 ;イソフタル酸系不飽和ポリエステル樹脂 100重量部 (スチレン含有量=40重量%) 硬化剤 ;t−ブチルパーオキシベンゾエート 1.0重量部 充填材 ;炭酸カルシウム 10重量部 内部離型剤 ;正燐酸系内部離型剤 0.7重量部 .表面層 樹脂 ;イソフタル酸系不飽和ポリエステル樹脂 100重量部 (スチレン含有量=40重量%) 着色顔料;フタルシアニングリーン 3重量部 硬化剤 ;t−ブチルパーオキシー2ーエチルヘキサノエート 2重量部
【0037】 (2)成形条件 金型温度;第一の硬化区間 100℃ 第二の硬化区間 150℃ 金型寸法;全長=1000mm、(第一の硬化区間=500mm、第二の 硬化区間=500mm) 塗膜厚み;乾燥時の厚さで140μm 引取速度;30cm/分 担体 ;材料組成=ポリ塩化ビニル樹脂80体積%、ガラス繊維10体 積%、充填剤10体積% 厚み =80μm 当接位置=成形体の表面温度が150℃の箇所 担体に対する加圧ローラーの圧力;6Kgf/cm2 (3)製品形状・寸法;図2(イ)に示すL型アングル、長辺長さ=50mm、 長辺厚み=6mm、短辺長さ=30mm、短辺厚み=4 mm
【0038】得られた引抜成形品19の繊維体積含有率
は60%であり、表面光沢に優れたものであった。
【0039】実施例2 加圧ローラーの圧力を3Kgf/cm2 としたこと以外
は、実施例1と同様にして引抜成形品を得た。
【0040】比較例1 担体の厚みが5μmのものを使用したこと以外は、実施
例1と同様にして引抜成形品を得た。
【0041】比較例2 担体の厚みが310μmのものを使用したこと以外は、
実施例1と同様にして引抜成形品を得た。
【0042】比較例3 担体としてスチールベルトを用いたこと以外は、実施例
1と同様にして引抜成形品を得た。
【0043】上記各実施例及び比較例で得られた引抜成
形品について、成形体と表面層との界面接着強度、表面
層の光沢、担体の形状対応性について測定乃至評価し、
併せて総合評価を行った。その結果を表1に示す。
【0044】尚、界面接着強度は、JIS−K−540
0の規定による碁盤目試験により測定し、光沢は、JI
S−K−7105の規定による光沢度計を使用しての6
0°鏡面光沢を測定し、担体の形状対応性については、
得られた成形品や担体の状況を目視により観察すること
により評価した。尚、表中の○は製造上、品質上全く問
題の無いもの、△はやや問題があるもの、×は問題があ
って製品とはならないものである。
【0045】
【表1】
【0046】各実施例のものは全く問題が無かったのに
対し、担体の厚みを薄くした比較例1の場合は、担体に
皺や破断部分が発生し、表面層の未形成部分が認められ
た。また、担体の厚みを厚くした比較例2の場合は、形
状対応性がやや悪く、表面層の厚みが不均一であった。
また、スチールベルトからなる担体を使用した比較例3
の場合は、形状対応性が極めて悪く、短辺部分の表面層
は形成されなかった。スチールベルトからなる担体の場
合、完全な表面層を形成するためには、長辺部分と短辺
部分に沿う2本の担体を設備する必要があると判断され
た。
【0047】実施例3 成形条件において、塗膜厚みを乾燥時の厚さで100μ
mとし、担体の材料組成を、ポリエチレン樹脂80体積
%、ガラス繊維10体積%、充填剤10体積%としたこ
と、並びに所望の製品形状・寸法として、図2(ロ)に
示すチャンネル、長辺長さ=60mm、長辺厚み=4m
m、短辺長さ=17mm、短辺厚み=6mmのものが得
られる硬化金型を使用したこと以外は、実施例1と同様
にして引抜成形品を得た。
【0048】実施例4 担体の材料組成のうち、樹脂成分をエチレン−プロピレ
ンブロックコポリマー(三菱油化社製、品番;EC9
B)に変更したこと以外は、実施例3と同様にして引抜
成形品を得た。
【0049】比較例4 担体の材料組成のうち、充填剤の割合を60体積%(従
って、ガラス繊維と合わせて樹脂分以外の成分が70体
積%)としたこと以外は、実施例3と同様にして引抜成
形品を得た。
【0050】比較例5 担体として無端スチールベルトを使用したこと以外は、
実施例3と同様にして引抜成形品を得た。
【0051】上記各実施例及び比較例で得られた引抜成
形品について、成形品本体と表面層との界面接着強度、
表面層の光沢、担体の形状対応性について測定乃至評価
し、併せて総合評価を行った。その結果を表2に示す。
尚、評価並びに測定方法は表1の場合と同じである。
【0052】
【表2】
【0053】各実施例のものは全く問題が無かったのに
対し、担体の材料組成を変更した比較例4の場合は、担
体の可撓性がやや悪く、表面層の未形成部分が認められ
た。また、無端スチールベルトからなる担体を使用した
比較例5の場合は、短辺部分の表面層は形成されなかっ
た。スチールベルトからなる担体の場合、完全な表面層
を形成するためには、長辺部分に沿う1本と、短辺部分
に沿う2本の、計3本の担体を設備する必要があると判
断された。
【0054】
【発明の効果】本発明は、内部層である成形体が既に硬
化金型内でほぼ硬化した後に、予めその表面に表面層形
成用の未硬化の熱硬化性樹脂が仮着された担体を並走さ
せつつ、成形体の表面に該樹脂を接触させて塗布し、硬
化させる方法を採ったので、塗布、硬化の際に、該塗布
層(表面層)や担体に対する剪断力は殆ど作用せず、厚
みの厚薄、色むら、表面層と成形体間の界面剥離、更に
は担体自体の破断や用済み後の剥離困難等を起こすこと
がない。
【0055】また、担体として熱可塑性樹脂フイルムを
用いたので、複雑な断面を呈する異形成形品の場合であ
っても、その硬化金型や成形体によくフィットし、簡単
な設備で均一な厚みの塗布層を効率よく形成することが
できる。
【0056】従って、所期の成形品の形態や大きさ如何
に係わらず、品質に優れたものを成形性、作業性よく得
ることができる。また、そのための設備費が安価であ
り、総じて、高度な表面平滑性を具備しており、場合に
よっては着色による意匠性をも兼備した成形品の製造が
可能となった。得られたものは建装用品その他の用途に
好適に採用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法に用いて好適な製造装置の一
例を示す概略説明図であって、全体の装置をほぼ2分割
して示し、同図(イ)は引抜方向に向かって手前側半分
を、同図(ロ)は同じく向こう側半分をそれぞれ示す。
【図2】同上の装置を用いて、本発明の製造方法を実施
した際に得られる成形品の一例を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 補強繊維 2 成形体形成用熱硬化性樹脂液槽 4 硬化金型 5 樹脂含浸繊維 10 成形体 11 担体 12 駆動ロール 13 押圧ローラー 13’ 補助押圧ローラー 14 表面層形成用樹脂液供給装置 15 樹脂液タンク 16 樹脂注出管 17 供給口 18 均らし具 19 引抜成形品 20 引取機 21 表面層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補強繊維に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸
    させ、硬化金型内で加熱・硬化しつつ引き抜く異形引抜
    成形品の製造方法において、硬化金型を通過した直後の
    成形体の表面に、該成形体に沿って並走し且つその表面
    に未硬化の熱硬化性樹脂を保持してなる熱可塑性樹脂フ
    イルムからなる担体の、該熱硬化性樹脂を接触させて塗
    布し、硬化させることを特徴とする異形引抜成形品の製
    造方法。
JP6091634A 1994-04-28 1994-04-28 異形引抜成形品の製造方法 Pending JPH07290585A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002127263A (ja) * 2000-10-27 2002-05-08 Sekisui Chem Co Ltd 厚肉引抜成形品の製造方法

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