JPH07290405A - 化粧単板およびその製造方法 - Google Patents

化粧単板およびその製造方法

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JPH07290405A
JPH07290405A JP10630094A JP10630094A JPH07290405A JP H07290405 A JPH07290405 A JP H07290405A JP 10630094 A JP10630094 A JP 10630094A JP 10630094 A JP10630094 A JP 10630094A JP H07290405 A JPH07290405 A JP H07290405A
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JP
Japan
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decorative veneer
transparent
resin sheet
synthetic resin
protective layer
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JP10630094A
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English (en)
Inventor
Shigenobu Tanaka
重信 田中
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Noda Corp
Original Assignee
Noda Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な作業工程により、強度および耐摩耗性
にすぐれた十分な厚さの表面保護層を化粧単板表面に形
成し、しかも生産性の向上を図る。 【構成】 化粧単板1の表面には木目柄模様等の印刷部
2が形成され、更に該化粧単板の表面全般には、表面に
凹所を有する透明合成樹脂シートが、透明または硬化す
ると透明となる接着剤を介して積層接着されて表面保護
層4を形成している。透明合成樹脂シートにエンボス加
工等により形成されて疑似導管溝等を表現する凹所は表
面保護層の表面凹所5として現出されている。表面凹所
には着色塗料を充填して着色することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は家屋における建材や家具
用板として用いられる化粧単板およびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、基板の表面に接着剤を介して
化粧単板を貼着し、次いで化粧単板面に着色塗料を塗布
して着色塗装を施し、更に上塗り塗料を塗布して上塗り
塗装を施して表面保護層を形成し、化粧板とすることが
広く行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術におい
て、表面保護層に十分な機能を与えるためには上塗り塗
料を何度も塗り重ねて厚塗りする必要があり、作業工程
が煩雑化する。
【0004】また、粘度の高い塗料を用いて厚塗りを行
おうとする場合、塗装速度または乾燥速度が速いと、均
一塗装ができず、また乾燥時に発泡が生ずるため、実際
には塗装速度および乾燥速度をいずれも遅くしてこれら
の問題を回避しているが、反面、生産性の低下が不可避
となる。
【0005】また、上記のような事情から、上塗り塗料
の厚塗りを断念し、比較的薄い表面保護層を形成するこ
とも行われているが、この場合には表面保護層の強度が
弱くなるため、傷がつきやすく、耐摩耗性に乏しいもの
となり、また深みのある化粧表面を得ることができない
等の問題を有する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来技術の
問題点を解消することを目的とし、より具体的には、高
品質の化粧単板を比較的簡単な作業工程により安定的に
供給し、生産性も向上させることを目的とする。
【0007】かかる目的を達成するために鋭意工夫の末
に創案された本発明による化粧単板は、化粧単板の表面
に柄模様が印刷形成され、更に該化粧単板の表面全般
に、透明あるいは硬化すると透明となる接着剤を介し
て、表面に凹所を有する透明合成樹脂シートが接着され
て、表面に凹所を有する表面保護層が形成されてなるこ
とを特徴とする。
【0008】また、本発明による化粧単板の製造方法
は、化粧単板の表面に柄模様を印刷形成し、次いで、該
化粧単板の表面全般に、透明あるいは硬化すると透明と
なる接着剤を介して、表面に凹所を有する透明合成樹脂
シートを載置して圧締接着することにより、該透明合成
樹脂シートよりなる表面凹所を有する表面保護層を形成
することを特徴とする。
【0009】化粧単板としては、スライサー、ロータリ
ーレース、ハーフランドロータリーレース、丸鋸、帯鋸
等の切断切削装置により得られるスライス単板、ロータ
リー単板、ハーフランド単板、ソード単板等が用いられ
る。化粧単板の厚さは一般に0.15〜5mmの範囲で
用いられる。
【0010】化粧単板の裏面に、和紙、洋紙、合成紙、
不織布、織布、寒冷紗、含浸紙、合成樹脂シート等の裏
打ち材を貼着して用いてもよい。裏打ち材を貼着するこ
とにより、化粧単板自体の補強、化粧単板の干割れ防
止、接着剤の化粧単板表面への染み出し防止等の作用が
なされ、不良品の発生が防止されると共に、取り扱いが
容易となることにより割れを防止し、生産性を向上する
ことができる。裏打ち材は、化粧単板毎葉に貼着して
も、複数の化粧単板に亙って連続して貼着してもよい。
【0011】化粧単板の表面に、木目模様、導管溝模
様、抽象柄模様、モザイク柄模様等の任意柄模様を印刷
形成することにより、意匠性の向上が図られる。柄模様
は化粧単板の表面に直接印刷形成してもよく、また必要
に応じて着色塗装、シーラー塗装等の下地処理を施した
後に印刷形成してもよい。柄模様の印刷形成は、凸版、
凹版、グラビア、グラビアオフセット、シルクスクリー
ン、転写等の任意の印刷方法を用いて行われる。
【0012】表面に任意柄模様が印刷形成された化粧単
板の表面全般に、透明あるいは硬化すると透明となる接
着剤をスプレー、スプレッダー、フローコーター、カー
テンコーター、バーコーター等の塗布装置を用いて塗布
した後、表面に凹所を有する透明合成樹脂シートを載置
する。透明合成樹脂シートは、化粧単板毎葉ごとにある
いは複数の化粧単板に亙って連続して、化粧単板の上面
に載置される。
【0013】このときに用いられる透明あるいは硬化す
ると透明となる接着剤は、酢酸ビニル樹脂系、ユリア樹
脂系、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系、アクリル樹
脂系、ウレタン樹脂系、イソシアネート系等の接着剤で
あり、単独であるいは任意混合した混合型接着剤として
用いられる。この接着剤には必要に応じて着色剤を添加
して、着色接着剤として用いることができる。この接着
剤は、それ自体が透明あるいは少なくとも硬化すると透
明となるものであるため、得られた化粧単板においては
化粧単板表面が隠蔽されることなく現出される。
【0014】透明合成樹脂シートとしては、ポリエチレ
ンシート、セロファン、アセテートシート、ポリ塩化ビ
ニルシート、ポリプロピレンシート、ポリスチレンシー
ト、ポリエステルシート、ナイロンシート、サランシー
ト等が好適に用いられる。一般に透明合成樹脂シートは
0.005〜1mmの厚さを有するものとして用いられ
る。
【0015】本発明に用いられる透明合成樹脂シートは
その表面に凹所を有するものであり、上記したようなシ
ート材料をエンボス盤、エンボスロール、ワイヤブラ
シ、サンダー等を用いてエンボス加工することにより、
該表面の凹所が形成される。透明合成樹脂シート表面の
凹所は、天然木質材料が有する導管溝、ヘヤライン、虫
食い穴等の凹所を疑似的に表現するものであり、該凹所
による陰影効果により木質感が強調される。
【0016】また、透明合成樹脂シートを化粧単板表面
に貼着する際に、透明あるいは硬化すると透明となる接
着剤が用いられるので、化粧単板表面の導管溝等の凹所
が透明接着剤層を介して表面から露見されることになる
ため、該化粧単板自体が持つ凹所と透明合成樹脂シート
表面に疑似的に形成される凹所とが組合わされて、きわ
めて特徴的な意匠性を発揮することができる。
【0017】透明合成樹脂シートとして、任意着色され
た着色透明合成樹脂シートを用いることができる。ま
た、裏面に任意柄模様が印刷された無色または着色した
透明合成樹脂シートを用いてもよい。これにより、化粧
単板の本来の表面意匠および該表面に印刷形成される柄
模様と相俟って、木質感を強調し、新たな樹種を表現
し、あるいは深みを表現することができ、化粧単板とし
ての意匠性が更に向上される。
【0018】表面全般に透明あるいは硬化すると透明と
なる接着剤を介して透明合成樹脂シートが載置された化
粧単板を、コールドプレス、ホットプレス、ロールプレ
ス、ラミネーター、ラッピング、縁貼り機、真空プレス
等の圧締装置を用いて圧締することにより、透明合成樹
脂シートが化粧単板の表面に接着されて、表面保護層が
形成される。
【0019】以上のようにして本発明の化粧単板が得ら
れる。
【0020】更に、この化粧単板の全般表面に、前述の
ような塗装装置を用いて着色塗料を塗布した後、好まし
くはその直後にリバースロールコータを用いて、表面保
護層の凹所を除く表面部分に塗布された着色塗料を除去
して凹所内にのみ着色塗料を残存させることにより、表
面保護層の凹所内を着色塗装することができる。これに
より表面保護層の凹所が一層強調的に表現され、意匠性
の向上がなされる。
【0021】本発明による化粧単板を基板上に積層接着
して化粧板とすることができる。
【0022】基板には、合板、木質板、木質繊維板、木
削片板、集成材、単板積層板等が、単独であるいは任意
積層してなる積層板として用いられる。また、該基板を
任意切断し、表面や木口部にルーター、カッター等の切
削加工機を用いて溝加工、面取加工等の任意加飾を施し
た幅木、廻り縁、モール、ドア、窓等に用いられる面
材、造作材等の基材として用いることもできる。
【0023】基板の表面にスプレー、スプレッダー、バ
ーコーター等の塗布装置を用いて接着剤を塗布する。こ
の接着剤には、酢酸ビニル樹脂系、ユリア樹脂系、メラ
ミン樹脂系、フェノール樹脂系、イソシアネート系等の
接着剤を、単独であるいは任意混合した混合型接着剤と
して用いられる。接着剤には、必要に応じて、着色剤、
防虫剤、防カビ剤等を添加混合して用いることができ
る。一般に、接着剤は固形分を35〜80%とし、塗布
量50〜300g/mの範囲で基板表面に塗布され
る。
【0024】接着剤を塗布された基板の表面に化粧単板
を載置する。接着剤を基板の表面に塗布するに代えて、
あるいはこれと共に、任意裏打ちされた化粧単板の裏面
に接着剤を塗布してもよい。化粧単板は基板毎葉に貼着
しても、あるいは複数の基板に亙って連続して貼着して
もよい。
【0025】このようにして接着剤を介して毎葉ごとに
あるいは連続して化粧単板が載置された基板を、コール
ドプレス、ホットプレス、ロールプレス、ラミネータ
ー、ラッピング、縁貼り機、真空プレス等の貼着装置を
用いて圧締して、化粧単板を基板表面に接着することに
より、化粧板が得られる。
【0026】
【作用】透明合成樹脂シートを用いてこれを透明あるい
は硬化すると透明となる接着剤を介して化粧単板表面に
接着することにより表面保護層が形成される。表面保護
層は、用いられる透明合成樹脂シートの厚さに対応し、
しかも均等な厚さに形成される。
【0027】透明合成樹脂シートの表面にはエンボス加
工による凹所が形成され、化粧単板において該凹所が表
面保護層の表面に現出されるので、木質感が強調的に表
現される。
【0028】
【実施例】図1は本発明による化粧単板を模式的に示す
ものであり、化粧単板1の表面には木目柄模様の印刷部
2が形成され、更にその上面には、表面に凹所を有する
透明合成樹脂シートが、透明または硬化すると透明とな
る接着剤を介して積層接着されて表面保護層4を形成し
ている。3は透明接着剤層、6は化粧単板1の表面にあ
る導管溝等の凹所である。透明合成樹脂シートにエンボ
ス加工等により形成されて疑似導管溝等を表現する凹所
は表面保護層4の表面凹所5として現出されている。こ
の実施例においては示されていないが、該表面凹所5に
は着色塗料を充填して着色することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、化粧単板の表面に均一
厚さの表面保護層を簡単な作業工程で容易に形成するこ
とができる。本発明によって得られる化粧単板は、強度
や耐摩耗性および意匠性に優れたものであり、建材用や
家具用に好適に用いられる。
【0030】また、用いられる透明合成樹脂シートの厚
さを変更することによって表面保護層の厚さを調整する
ことができる。この場合、製造設備には何ら変更を要し
ない。
【0031】更に、表面保護層表面には導管溝等を疑似
的に表現する表面凹所が形成され、木質感を強調的に表
現することができる。更に化粧単板表面に印刷形成され
る任意柄模様とも相俟って、きわめて意匠性に優れた化
粧単板が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による化粧単板を模式的に示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 化粧単板 2 印刷部 3 透明接着剤層 4 表面保護層 5 表面凹所

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化粧単板の表面に柄模様が印刷形成さ
    れ、更に該化粧単板の表面全般に、透明あるいは硬化す
    ると透明となる接着剤を介して、表面に凹所を有する透
    明合成樹脂シートが接着されて、表面に凹所を有する表
    面保護層が形成されてなることを特徴とする化粧単板。
  2. 【請求項2】 前記透明合成樹脂シートが任意着色さ
    れた着色透明合成樹脂シートであることを特徴とする請
    求項1の化粧単板。
  3. 【請求項3】 前記透明合成樹脂シートの裏面に柄模
    様が印刷形成されてなることを特徴とする請求項1また
    は2の化粧単板。
  4. 【請求項4】 前記透明あるいは硬化すると透明とな
    る接着剤が任意着色された着色接着剤であることを特徴
    とする請求項1の化粧単板。
  5. 【請求項5】 前記表面保護層の表面凹所が任意着さ
    れてなることを特徴とする請求項1の化粧単板。
  6. 【請求項6】 化粧単板の表面に柄模様を印刷形成
    し、次いで、該化粧単板の表面全般に、透明あるいは硬
    化すると透明となる接着剤を介して、表面に凹所を有す
    る透明合成樹脂シートを載置して圧締接着することによ
    り、該透明合成樹脂シートよりなる表面凹所を有する表
    面保護層を形成することを特徴とする化粧単板の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記表面保護層の表面に着色塗料を塗
    布した後、前記表面凹所を除く表面部分に塗布された着
    色塗料を除去して、該表面凹所内に着色塗料を残存させ
    ることを特徴とする請求項6の化粧単板の製造方法。
JP10630094A 1994-04-22 1994-04-22 化粧単板およびその製造方法 Pending JPH07290405A (ja)

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