JPH07290309A - Ｃチャンネル用ボール盤の芯出し機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、Ｃチャンネル用ボール盤の
芯出しを機械的に行なうことにより、材料を挟持するだ
けでその中心軸上に簡単に精度良く穴あけ可能であると
いうＣチャンネル用ボール盤の長所をいかなる状況にお
いても十分に生かすことができる。 【構成】 スタンド７の旋回動において、電気ドリル８
のスピンドル中心軸がバイス部に挟持した材料の巾方向
中心軸上にくる位置で機械的に抑止することのできる機
構を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、Ｃチャンネル用ボール
盤の芯出し機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】本発明に最も近い例としては実開昭６１
−９６６０９号公報に記載されている穿孔機があるが、
材料巾方向の中心上に穿孔する場合の芯出し機構につい
ては何も書かれていない。尚、従来のＣチャンネル用ボ
ール盤は図２、図３に示すようにバイス部１を支持する
フレーム２の上面にスタンド７が旋回動可能に取付けら
れており、材料巾方向の中心軸上に穿孔する場合には、
前記フレーム２に設けたマーク（ａ）２ａと、前記スタ
ンド７と一体のベース４に設けたマーク（ｂ）４ａを目
視で合わせる必要があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】Ｃチャンネル用ボール
盤は、リップ溝形鋼等の形鋼に対し、巾方向中心軸上に
穿孔する場合、材料をバイス部で挟持するだけで芯出し
が可能となる大変有効な工具である。尚、穿孔位置は、
中心軸上に限らず、中心軸から左右に偏倚させた軸上の
場合もあるため、従来のＣチャンネル用ボール盤では、
スタンドを旋回動可能な構造、あるいは左右に水平移動
可能な構造とし、任意の位置に穿孔できるよう構成され
ていた。ここで、材料の中心軸上に穿孔する場合には、
スタンドに設けた目印を目視で所定の位置に合わせるこ
とにより位置決め可能な構造となっていたが、これには
以下の点で問題があった。一つ目として、暗い場所での
作業時に目印が合わせにくい。２つ目として、目印が切
粉、ほこりあるいは経時変化等で見えにくくなる。３つ
目として、目印が構造上見ずらい位置にある場合が多く
合わせにくい。よって、材料をバイス部で挟持するだけ
で、その中心軸上に簡単に精度良く穿孔が可能であると
いうＣチャンネル用ボール盤の長所を、位置決め精度不
足により生かせない場合があった。本発明の目的は、上
記不具合を克服することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的は、スタンドの
旋回動を電気ドリルのスピンドル中心軸が、バイス部に
挟持した材料の巾方向中心軸上にくる位置で、機械的に
抑止する機構を設けることにより達成される。

【０００５】

【作用】上記のように構成されたＣチャンネル用ボール
盤の芯出し機構は、材料の巾方向中心軸上に穿孔する場
合の位置合わせは機械的に行なうことができる。

【０００６】

【実施例】本発明の実施例を図１〜図３を用いて説明す
る。Ｃチャンネル用ボール盤は、図２のように材料１０
を挟持するためのバイス部１と、これを支持するフレー
ム２と、ラジアルシャフト３を介し、ワッシャ５、ナッ
ト６によりフレーム２に旋回動自在に取付けたベース４
上に設けたスタンド７と、ベース４の旋回動を抑止する
ためのロックレバー９及び電気ドリル８より構成され
る。尚、バイス部１は図３に示すように、対設したバイ
スプレート（ａ）１ａ、バイスプレート（ｂ）１ｂ双方
を、右ねじ部、左ねじ部を備えたセンターシャフト１ｃ
にそれぞれ螺合させ、センターシャフト１ｃを回転させ
ることにより、ガイドシャフト１Ｄに沿って同時に相対
変位させ、材料１０を挟持する方式をとっている。ここ
で、センターシャフト１ｃは２つのスペーサ１Ｅによ
り、フレーム２に対する軸方向の動きが抑止されている
ため、材料１０の巾が、挟持可能な範囲内のどのような
寸法であっても、材料１０の中心軸の位置は一致する。
よって、従来のＣチャンネル用ボール盤ではフレーム２
に設けたマーク（ａ）２ａとベース４に設けたマーク
（ｂ）４ａを目視により合わせると、電気ドリル８のス
ピンドル軸中心が材料１０の中心軸上にくるようになっ
ていた。そこで本考案では、図１に示すように、ベース
４のフレーム２との摺動面側にスプリング室を設け、ス
プリング１２とスチールボール１１を配し、一方フレー
ム２のベース４との摺動面側には、凹部２ｂを設けてあ
る。ここで、スチールボール１１と凹部２ｂの位置関係
は、電気ドリルのスピンドル軸中心を、材料の巾方向中
心軸上に合わせた場合のみ一致するように配置してあ
る。よって、スチールボール１１が凹部２ｂに入った場
合には、スプリング１２の押圧により、ベース４の旋回
動が抑止され、目視にたよることなく電気ドリルの芯出
しが可能となる。

【０００７】

【発明の効果】本発明によれば、Ｃチャンネル用ボール
盤の芯出しが機械的に行なわれるようになったので、材
料を挟持するだけでその中心軸上に簡単に精度良く穴あ
けが可能であるというＣチャンネル用ボール盤の長所
を、いかなる状況においても十分に生かすことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明のＣチャンネル用ボール盤の芯出し機
構を説明する部分図である。

【図２】 Ｃチャンネル用ボール盤を説明する側面図で
ある。

【図３】 Ｃチャンネル用ボール盤のバイス部及び、従
来のＣチャンネル用ボール盤の芯出し機構を説明するた
めの正面部分図である。

【符号の説明】

１はバイス部、２はフレーム、２ｂは凹部、３はラジア
ルシャフト、４はベース、５はワッシャ、６はナット、
７はスタンド、８は電気ドリル、９はロックレバー、１
１はスチールボール、１２はスプリングである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一対の部材を該部材双方に螺合する軸を
   回転させることにより、同時に内側または外側に等距離
   ずつ移動させて材料を挟持するバイス部と、該バイス部
   を支持するフレームと、該フレームの上部に左右に旋回
   動可能に取付けられたスタンドと、該スタンドの旋回動
   を抑止するためのロック機構と、前記スタンドに上下動
   可能に取付けられた電気ドリルとから成るＣチャンネル
   用ボール盤の芯出し機構において、前記ロック機構を解
   除し前記スタンドを旋回動させた場合、前記電気ドリル
   のスピンドル中心軸が前記バイス部で挟持した材料の巾
   方向中心軸上にくる位置で、機械的に位置決めされるこ
   とを特徴とするＣチャンネル用ボール盤の芯出し機構。