JPH07289866A - ポリスルホン系選択透過膜 - Google Patents

ポリスルホン系選択透過膜

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JPH07289866A
JPH07289866A JP11016494A JP11016494A JPH07289866A JP H07289866 A JPH07289866 A JP H07289866A JP 11016494 A JP11016494 A JP 11016494A JP 11016494 A JP11016494 A JP 11016494A JP H07289866 A JPH07289866 A JP H07289866A
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Japan
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polysulfone
membrane
hydrophilic polymer
pvp
hollow fiber
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JP11016494A
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English (en)
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Masakazu Yamada
雅一 山田
Masatoshi Kamisaka
正利 上坂
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Asahi Kasei Medical Co Ltd
Original Assignee
Asahi Medical Co Ltd
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 性能劣化や血小板の活性化が起こりにくいポ
リスルホン系選択透過膜を提供する。 【構成】 ポリスルホン系ポリマーと親水性ポリマーと
から成る選択透過膜に於いて、該膜が凝集粒子の集合体
から成り、しかも凝集粒子の表面に親水性ポリマーが濃
縮しているポリスルホン系選択透過膜、その際親水性ポ
リマーがポリビニルピロリドンであること、凝集粒子の
表面に濃縮している親水性ポリマーの濃度が25〜50
重量%であること、膜における緻密層が直径10〜10
0nmの凝集粒子から成ること、水系に於けるオボアル
ブミンの透過率が40〜80%であり、かつ牛血漿系に
於けるアルブミンの透過率が1.0%以下であるポリス
ルホン系選択透過膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は血漿分析分野で用いられ
る中空糸状のポリスルホン系選択透過膜に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、血液透析の分野では製膜時に膜の
透析性能の制御がしやすく、また生体適合性に優れると
いう理由から合成ポリマーを素材とする中空糸膜が幾つ
か実用化されている。その中でも機械的強度と化学的安
定性を兼ね備えた膜として、ポリスルホン系中空糸膜が
広く使われ始めている。ところが、膜素材がポリスルホ
ン系ポリマー単独から成る場合は表面の親水性が著しく
不足するため、血漿蛋白の吸着が起こりやすい。その結
果、膜の空孔部での目詰まりによる膜の性能劣化が起こ
ってしまう。しかも親水性が不足するとプライミング時
の気泡の抜けが悪く、膜中に残った気泡が血液中へ徐々
に抜け出して血小板を活性化するため、血小板粘着を起
こして血漿凝固に至りやすいという欠点があった。この
様にポリスルホン系ポリマー単独では血液透析膜を得る
ことが困難であり、親水性ポリマーをポリスルホン系ポ
リマーにブレンドする等の方法で親水化することが考え
られた。
【0003】ポリスルホン系ポリマーの親水化に関して
は、主に透水性の向上を目的として種々の方法が考えら
れてきたが、親水性ポリマーの溶出を最小限に抑制し、
かつ十分な親水性を得る方法として以下の二例が開示さ
れている。特開昭62−38205号公報には膜の緻密
層側だけに親水性ポリマーが存在する膜が開示されてい
るが、医療用途まで開示されていない。さらに特開平4
−300636号公報には中空糸膜の内表面近傍に親水
性ポリマーが膜に片側だけに偏在した膜が開示されてい
る。ところが、この膜では親水性ポリマーが膜の片側だ
けに偏在しているため、それ以外の部分で血漿蛋白の吸
着が起こってまくの性能劣化が起こりやすく、また気泡
の抜けも悪く、従って、血小板の活性化をおこしやすい
と考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は性能劣化や血
小板の活性化が起こりにくいポリスルホン系選択透過膜
を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に鋭意検討した結果、本発明でえられるポリスルホン系
選択透過膜は、膜を形成する全ての凝集粒子表面が均一
に親水化されているため、膜の性能劣化や血小板の活性
化がおこりにくいことを見出した。本発明の膜を形成す
る第一の素材はポリスルホン系ポリマーであり、下記の
化学式(1)、または(2)で示されるポリマーである
が、芳香族の官能基やアルキル基が導入されたいわゆる
変性ポリスルホンでもよく、特に限定はない。
【0006】
【化1】
【0007】第二の素材は親水性ポリマーであり、ポリ
スルホン系ポリマーと相溶化するものであれば良く、代
表例としてポリビニルピロリドンが挙げられる。他には
ビニルピロリドンと他のビニル系モノマーとの共重合体
やポリエチレングリコール等が挙げられるが、個々の凝
集粒子の表面には親水性ポリマーが均一な濃度に濃縮さ
れている。
【0008】親水性ポリマーの濃度は、低すぎると凝集
粒子表面の親水性が不足するため、血漿蛋白の吸着がお
こって膜の性能劣化をひきおこし、また、プライミング
時の気泡の抜けが悪く、血小板の活性化をおこしやすく
なる。反対に、濃度が高すぎるとポリスルホン系ポリマ
ーとの絡み合いが不十分になり、水中への溶出量が増加
するため医療用途として好ましくない。従って、凝集粒
子表面の親水性ポリマー濃度は25〜50重量%が好ま
しく、25〜35重量%がさらに好ましい。ここで用い
る親水性ポリマー濃度とは、中空糸表面に露出している
凝集粒子表面をX線で走査し、得られた光電子スペクト
ルがら構成元素の平均濃度を求め、その値を下記式
(3)に代入して算出した値である。
【0009】
【式1】 1 :含窒素親水性ポリマーの含有率合いは窒素原子濃
度(%)、ポリエチレングリコールの場合はカルボニル
基の炭素原子濃度(%) C2 :イオウ原子濃度(%) M1 :親水性ポリマーの繰り返しユニットの分子量 M2 :ポリスルホン系ポリマーの繰り返しユニットの分
子量
【0010】本発明の膜はこの様な凝集粒子の集合体で
あり、血液との接触面側に緻密層を、それ以外の部分で
は支持層を有している。緻密層は透過性能を決定する部
分であり、重要な因子として緻密層を形成している凝集
粒子の大きさを挙げることができる。一般的には緻密層
を形成している凝集粒子の直径が小さく、しかも蜜に集
合するほど膜の透過性能は低くなる。反対に、大きすぎ
ても有用な血漿蛋白であるアルブミンが透過してしま
い、血液透過膜としては好ましくない。
【0011】最近の血液透過療法では、透析アミロイド
症状の改善のために原因物質とされているβ2−マイク
ログロブリン(分子量:11,800)を十分に透過さ
せるが、アルブミン(分子量:67,000)はほとん
ど透過させない分画性を有する膜が求められており、こ
の様な透過性能を発現させるには緻密層の凝集粒子の大
きさを制御する必要がある。凝集粒子の大きさは中空糸
断面部の電子顕微鏡写真から平均直径として算出するも
ので、直径が10〜100nm、好ましくは10〜50
nmである。
【0012】本発明の血液透析膜は、水系におけるオボ
アルブミン(分子量:47,000)の透過率が40〜
80%であり、かつ牛血漿系におけるアルブミンの透過
率が1.0%以下という特徴を有するが、これらは実際
の血液透析においてβ2−マイクログロブリンの透過率
が60〜70%、アルブミンの透過率が0.3%以下と
いうレベルに相当している。支持層は膜の機械的強度を
支配しているを考えられるが、十分な膜強度が得られれ
ばよく、支持層における凝集粒子の大きさやその集合形
態に関しては特に限定はない。
【0013】次に、上記特徴を有する中空糸膜の実施態
様の一例として、親水性ポリマーにポリビニルピロリド
ン(以下「PVP」という。)を用いる場合について説
明する。製膜原液の組成としてはポリスルホン系ポリマ
ーが10〜20重量%、PVPが2〜8重量%、および
これらの溶剤から成る。溶剤はポリスルホン系ポリマー
とポリビニルピロリドンとを溶解できるものであればよ
く、N,N−ジメチルアセトアミド(以下「DMAC」
という。)、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチ
ル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド等が列挙さ
れ、これらを単独、あるいは任意の割合で混合して使用
することができる。さらにポリスルホン系ポリマーの非
溶剤として、ポリマーが析出しない程度に水を添加して
もよい。
【0014】製膜過程においては、製膜原液からの溶剤
の拡散と非溶剤の侵入により、ポリスルホン系ポリマー
の核形成の後、凝集粒子が生成するが、その際親水性ポ
リマーは凝集粒子の外側へ拡散し、凝集粒子から抜け出
していくと考えられる。そこで、親水性ポリマーが完全
に抜けきらないうちに凝集粒子の凝固を完了させると、
生成した凝集粒子表面に親水性ポリマーが濃縮される。
従って、PVPを好ましい濃度で凝集粒子表面に濃縮さ
せるには、生成過程にある凝集粒子内のPVPの拡散速
度を制御する必要があり、以下の詳述する因子で制御で
きる。
【0015】第一の制御因子は製膜原液中のPVPの分
子量である。即ち、PVPの分子量が小さすぎる場合
は、凝集粒子の生成が終了しないうちにPVPは凝集粒
子外へ速やかに拡散してしまい、凝集粒子表面に所望の
濃度で濃縮されない。反対に、分子量が大きい場合、ポ
リスルホン系ポリマーの絡み合いが大きくなるためPV
Pの拡散速度が遅くなり、濃縮されやすく、また分子量
が大きいほど凝集後もポリスルホン系ポリマーとの絡み
合いが強固となるため表面からの溶出も抑えられる。従
って、好ましい分子量は20〜50万であり、これ以上
大きいと製膜原液の粘度が高すぎて紡糸性が悪くなる。
さらに好ましい分子量は30〜40万である。
【0016】第二の制御因子は中空剤の組成である。中
空剤は、製膜原液における凝集粒子の生成速度とPVP
の拡散速度とを制御できる組成が好ましく、溶剤の水溶
液が用いられるが、同時にPVPを含有してもよい。こ
れは吐出直後に中空剤中のPVPが製膜原液中へ速やか
に拡散し、製膜原液中から拡散しようとするPVPと十
分な濃度平衡を形成した状態で凝集粒子の生成を完了さ
せれば、凝集粒子表面に所望の濃度でPVPを濃縮させ
ることができるからである。従って、製膜原液中のPV
Pよりも拡散速度が大きいほうが好ましく、より小さい
分子量のものが用いられる。好ましい分子量は0.5〜
5万である。また、添加量を増やすに従って製膜原液中
のPVPの拡散速度を遅らせることができるが、添加量
が多くなると膜の凝固速度が遅くなり紡糸性が悪くな
る。従って、好ましい添加量は10〜30重量%であ
る。
【0017】中空剤に添加される溶剤は凝集粒子の生成
速度と膜の透過性能を制御する目的で用いられ、性膜原
液と同一、あるいは異なる組成であり、添加量を増やす
に従って凝集粒子の生成速度は遅くなり、しかも粒子径
を大きくすることができる。中空剤から拡散するPVP
と凝集粒子から拡散するPVPが十分に濃度平衡に達し
た状態で、凝集粒子の生成を終了させるのに好ましい溶
剤の添加量は0〜60重量%であり、これ以上添加量が
多いと形成された膜はアルブミンを透過してしまう。さ
らに好ましくは30〜50重量%である。
【0018】第三の制御因子は温度である。上記の製膜
原液と中空剤とは環状オリフィスを有する紡糸口金から
同時に吐出され、空中走行の後、凝固浴中へ導かれる。
このさいPVPの拡散速度は製膜原液、中空剤および空
中走行部の温度によっても制御できる。これらを高温に
するほどPVPの拡散を速めることができるが、高すぎ
ると製膜原液の粘度が低下し、また膜の凝固速度も遅く
なるため紡糸性が悪くなる。反対に低温にするほどPV
Pの拡散速度を遅らせることができるが、低すぎると膜
の凝固が速く、PVPが凝集粒子表面層に濃縮されな
い。従って、製膜原液の好ましい温度は30〜80℃で
あり、さらに好ましくは35〜60℃である。中空剤の
温度は製膜原液と同一とする。また空中走行部の温度は
製膜原液の温度と極端に異なると、紡糸性が悪くなるた
め、製膜原液と同様に30〜80℃に設定し、さらに好
ましくは35〜60℃である。凝固浴は膜の凝固を完了
させる以外に、溶剤や余分のPVPを除去させる目的で
用いられ、好ましい温度は40〜60℃である。
【0019】この様に凝固させた中空糸膜をカセに巻取
り、一定長に切断した後、カセットに挿入する。束の切
断面上方より熱水シャワーをふらせ、中空糸の内側、外
側、および断面部を洗浄し、さらに余分のPVPを除去
させる。最後にグリセリン水溶液を付着させて乾燥すれ
ば本発明の中空糸膜が得られる。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例にて具体的に説明する
が、本発明はそれらにより何ら限定されるものではな
い。なお、実施例で用いられている諸数値は以下の手順
にて測定したものである。 (凝集粒子の直径)電界放射型走査電子顕微鏡にて凍結
割断面の写真(倍率;70,000倍)を撮影し、緻密
層の最表層の凝集粒子の平均直径を算出した。 (膜中のPVP濃度)中空糸を流水中(水温;15〜2
0℃)に一昼夜浸漬し、付着しているグリセリンを洗浄
した。105℃で絶乾したにち元素分析で膜中の窒素濃
度を求め、PVP濃度に換算した。
【0021】(凝集粒子表面のPVP濃度)X線光電子
スペクトル測定装置(PHI−5400型)を用いて、
凝集粒子表面深さ6nmまでの窒素およびイオウ原子の
平均濃度を求め、これを式(3)に代入してPVP濃度
を算出した。試料の調整法は以下の手順で行った。 内表面:長さ5mmの中空糸を内表面が露出するように
切開し、数本を試料台に隙間なく固定した。外表面:長
さ5mmの中空糸を内表面が露出するように切開し、数
本を試料台に隙間なく固定した。 断面部:数十本束ねた中空糸膜を凍結割断し、割断面が
上向きになる様に試料台に固定した。
【0022】(中空糸膜への血小板の粘着)膜表面への
粘着量を活性化の指標とした。長さ15cmの中空糸膜
を10本束ねて小型モジュールを作成し、該モジュール
にヘパリン添加新鮮血を線速1.0cm/secにて1
5分間通過させ、続いて生理食塩水を1分間通過させ
た。次に中空糸を細断し、0.5%トリトンX−100
を含む生理食塩水中で超音波照射して膜表面に粘着した
血小板から放出される乳酸脱水素酵素を定量した。酵素
活性の測定はLDHモノテストキット(ベーリンガー・
マンハイム・山之内社製)を使用した。
【0023】(中空糸膜への血漿蛋白の吸着)長さ20
cmの中空糸膜を100本束ねて小型モジュールを作成
した。このモジュールに37℃に加温したヘパリン添加
牛血漿(ヘパリン5000IU/l、蛋白濃度6.0g
/dl)を線速1.0cm/secで導入し、膜間圧力
差50mmHgにおいて240分間限外濾過を行った
後、生理食塩水で1分間洗浄した。次に中空糸膜を細断
し、1.0%ラウリル酸ナトリウムを含む生理食塩水中
で攪拌して抽出した血漿蛋白を定量した。蛋白濃度の測
定はBCAプロテインアッセイ(ピアース社製)を使用
した。
【0024】(水系でのオボアルブミン透過率測定)長
さ20cmの中空糸膜を100本束ねて小型モジュール
を作成した。このモジュールに37℃に加温したオボア
ルブミン水溶液(250ppm)を線速1.0cm/s
ecで導入し、膜間圧力差25mmHgにおいて30分
間限外濾過を行った。得られた濾液と元液の吸光度を波
長280nmで測定し、下記の式(4)に代入して透過
率を算出した。
【0025】
【式2】
【0026】(牛血漿系でのアルブミン透過率およびU
FR測定)長さ20cmの中空糸膜を100本束ねて小
型モジュールを作成した。このモジュールに37℃に加
温したヘパリン添加牛血漿(ヘパリン5000IU/
l、蛋白濃度6.0g/dl)を線速1.0cm/se
cで通過させ、膜間圧力差50mmHgにおいて60分
間限外濾過を行った。アルブミンの透過率は通液開始後
30分目に濾液を採取し、得られた濾液と元液のアルブ
ミン濃度を定量した後、下記の式(5)に代入して透過
率を算出した。アルブミン濃度の測定はA/GB−テス
トワコー(和光純薬製)を使用した。UFR測定は5、
30、60分目に濾液を採取し、重量を測定して算出し
た。
【0027】
【式3】
【0028】(溶出物)中空糸膜1.5gを水150m
lに入れ、70℃で1時間加熱した。この上澄について
波長220〜350nmの範囲で紫外線吸光度を測定し
た。
【0029】(実施例1)ポリスルホン(AMCO社
製:P−1700)16部とPVP(BASF社製:K
−90、分子量36万)4部をDMAC80部に添加し
て、50℃で8時間攪拌、溶解し、製膜原液を得た。次
に、DMAC45部と水55部とを混合して中空剤を得
た。50℃に保温した製膜原液、および中空剤を外型
0.3mm、内径0.2mmの環状オリフィスを有する
紡糸口金から50℃に保温した空中走行部に同時に吐出
させ、吐出部の45cm下方に設置した60℃の凝固浴
中を通過させた後、カセに巻取った。切断後、束の切断
面上方から80℃の熱水シャワーを2時間かけて洗浄
し、グリセリン水溶液を付着させて真空乾燥した。得ら
れた中空糸膜は膜性能の劣化や血小板の活性化がなかっ
た。表−1に測定結果を示す。
【0030】(実施例2)DMAC30部とPVP(K
−15、分子量4万)30部、および水40部から成る
中空剤を用いた以外は実施例1の条件に従った。得られ
た中空糸膜は膜性能の劣化や血小板の活性化がなかっ
た。表−1に測定結果を示す。
【0031】(比較例1)DMAC25部と水75部か
ら成る中空剤を用い、さらに製膜原液と空中走行部の温
度を23℃に保温した以外は実施例の条件に従った。得
られた中空糸膜は膜性能の劣化が激しく、血小板を活性
化した。表−1に測定結果を示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の組成物は膜性能の劣化や血小板
の活性化がなく、血液透析用の選択透過膜として有用な
ものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリスルホン系ポリマーと親水性ポリマ
    ーとから成る選択透過膜に於いて、該膜が凝集粒子の集
    合体から成り、しかも凝集粒子の表面に親水性ポリマー
    が濃縮していることを特徴とするポリスルホン系選択透
    過膜。
  2. 【請求項2】 親水性ポリマーがポリビニルピロリドン
    であることを特徴とする請求項1記載のポリスルホン系
    選択透過膜。
  3. 【請求項3】 凝集粒子の表面に濃縮している親水性ポ
    リマーの濃度が25〜50重量%であることを特徴とす
    る請求項1記載のポリスルホン系選択透過膜。
  4. 【請求項4】 膜における緻密層が直径10〜100n
    mの凝集粒子から成ることを特徴とする請求項1記載の
    ポリスルホン系選択透過膜。
  5. 【請求項5】 水系に於けるオボアルブミンの透過率が
    40〜80%であり、かつ牛血漿系に於けるアルブミン
    の透過率が1.0%以下であることを特徴とする請求項
    1記載のポリスルホン系選択透過膜。
JP11016494A 1994-04-27 1994-04-27 ポリスルホン系選択透過膜 Pending JPH07289866A (ja)

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