JPH072870Y2 - ユニット式地下室 - Google Patents

ユニット式地下室

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JPH072870Y2
JPH072870Y2 JP1521089U JP1521089U JPH072870Y2 JP H072870 Y2 JPH072870 Y2 JP H072870Y2 JP 1521089 U JP1521089 U JP 1521089U JP 1521089 U JP1521089 U JP 1521089U JP H072870 Y2 JPH072870 Y2 JP H072870Y2
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panels
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光政 村上
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大進工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、特に敷地面積の少ない家庭における居住空
間を広く確保する上で有効であり、また敷地面積に余裕
があつても天候や湿度などの外部環境条件の変動に拘ら
ず内部の環境条件を適正、安定に維持する働きを有する
地下室に関するもので、詳しくは、側壁、床および天井
の各パネルを工場生産の段階でボツクス形に組立ててお
いて、新設の住宅建物の床下相当個所や既設の住宅の庭
やカーポート下等に埋込み設置して居住空間の拡張を図
るべく用いられるユニツト式地下室に関するものであ
る。
(従来の技術) この種のユニツト式地下室は、地下室の構築予定個所を
掘削しながら、その掘削孔内で各パネルを順次組立てた
り、或いは掘削孔内にコンクリート型枠などの仮設材を
組付けたのち、コンクリートを打設してボツクス形の地
下室本体を構築するといつた現場施工方式のものに比べ
て、工期の短縮、工費の削減ならびに品質の向上などを
計り得る利点を有している。
ところで、この種のユニツト式地下室として従来から、
側壁、床板、天井板の全ての鉄筋や鉄骨コンクリート製
としたものや、側壁、床、天井の各パネルを防錆、防蝕
処理したスチールパネルから構成したものなどが知られ
ている。
(考案が解決しようとする課題) 然し乍ら、鉄筋や鉄骨コンクリート製のものであつて
も、またスチールパネル式のものであつても、従来のユ
ニツト式地下室においては、天井部に形成した昇降用出
入口のみが外部と通じる唯一の開口であつた。そのため
に、採光や自然換気といつた居室として要求される環境
性能に欠けるばかりでなく、火災や地震等の災害発生時
における避難対策の面でも不十分であり、従つて、地下
収納庫としての用途に制約され、快適かつ安全な居住空
間としては利用しにくいものであつた。
また、埋設した地下室本体とは別途にドライエリア部を
追加工事することも考えられるが、この場合は、工事手
間が大変で、工期が長くかかり、工費も高くつく欠点が
あった。
この考案は上記の実情に鑑みてなされたもので、採光性
や自然換気性などの環境性能に優れているとともに、災
害発生時の避難対策も十分で、快適かつ安全な居住空間
として有効に利用でき、しかも、工期の短縮、工費の削
減に大きな効果を発揮するユニツト式地下室を提供する
ことを目的とする。
この考案のもう1つの目的は、土圧や積載荷重に対して
十分な耐力を有するとともに、断熱保温性ならびに耐蝕
性、耐久性の向上を図り得るようにする点にある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、この考案に係るユニツト式
地下室は、相対向するものが二組で合計四枚の側壁パネ
ルと床パネルならびに天井パネルとをもつてボツクス形
の地下室本体部を構成し、この地下室本体部の上記天井
パネルに昇降用出入口を形成するとともに、上記四枚の
側壁パネルのうち、一つの側壁パネルに開口部を形成
し、この開口部の外側に、上記側壁パネルに対して直角
に姿勢する状態で互いに相対向する一組の側壁パネルか
ら一体に外方に延設された延長側壁パネルと上記床パネ
ルから一体に外方に延設された延長床パネルと上記開口
部の開口幅の両側において上記天井パネルから一体に外
方に延設された延長天井パネルと上記開口部を形成の側
壁パネルに対して平行に姿勢させて上記各延長パネルの
外端部に連結された妻壁パネルとをもつて上向きの開口
部を有するドライエリア部を一体に連設したことを特徴
とする。
また、請求項2に係る考案では、上記各パネルが、骨組
となる補強鋼板の両側に張付け固定された内外二枚の鋼
板ならびにその内外二枚の鋼板間に介在された断熱材と
のサンドイツチ構造から成り、かつ外側の鋼板の外面全
域には耐アルカリ繊維補強ポリマーセメントモルタルか
らなる層が被着形成されている。
さらに、請求項3および4に係る考案では、ドライエリ
ア部に排水設備または排水設備および避難用タラップを
一体に装着した構成としている。
(作用) この考案によれば、四枚の側壁パネルと床パネルと昇降
用出入口を有する天井パネルとでボツクス形に構成され
た地下室本体部の妻方向の一側部に開口部が形成されて
いるとともに、この開口部の外側に、上記地下室本体部
の上記各パネルに強度連結された延長パネルおよび妻壁
パネルとで上向き開口部を有するドライエリア部を一体
に連設したので、上記ドライエリア部の上向き開口部が
地表面と面一または地表面よりもやや上方に位置するよ
うに埋設することにより、ドライエリア部の上向き開口
部及び地下室本体部の側壁開口部を通じて、地下室本体
部の内部空間に対して十分な採光性と換気性を確保する
ことができるとともに、昇降用出入口部以外にも災害発
生時における屋外への避難口を確保することができる。
これによつて、もともと温度および湿度の変動が少ない
ことと、地下室でありながら採光性、換気性にも優れて
いること、さらに避難対策も十分であることの相乗効果
により、快適かつ安全な居室を地下に増設することがで
きる。しかも、地下室本体部とドライエリア部とを予め
一体化しているので、地下室本体を埋設したのちにドラ
イエリア部を別途工事により付加する場合に比べて、上
記したような快適居住性を有する地下室を、面倒な作業
を要することなく、非常に能率良く施工できて大幅な工
期短縮および工費節減が図れる。
特に、各パネルを上記したサンドイツチ構造とし、かつ
外面に耐アルカリ繊維補強ポリマーセメントモルタルか
らなる層を被着形成した構成とする場合は、比較的薄肉
のパネルを使用しながら、土圧及び積載荷重に対して十
分な耐力をもたせることができるとともに、断熱性、防
音性、結露防止、耐アルカリ性、耐薬品性、少吸水性等
々といつた地下構造体に要求される各種の性能を向上し
て、地下室、殊に居室としての耐久性、居住性を一層向
上することができる。
さらに、ドライエリア部に排水設備を一体に組込んだ構
成とすることにより、該ユニツト式地下室の埋設施工時
の降雨に対する排水および施工後のドライエリア部の排
水を本設の1つの排水設備をもつて兼用することが可能
で、仮設排水設備の使用を不要とできる利点もある。
さらにまた、ドライエリア部に避難用タラップを装備し
ておけば、災害発生時の地下室からの緊急避難を迅速に
おこなえて、安全性を一層高め得る。
(実施例) 以下、この考案の実施例を図面に基づいて詳述する。
第1図乃至第4図において、1A、1A、1B、1Bは妻方向及
び桁方向に沿つて互いに相対向する二組で合計四枚の側
壁パネル、2は床パネル、3は天井パネルであり、これ
ら各パネル1A、1A、1B、1B、2、3の組立てをもつて、
全体がボツクス形の地下室本体部Aを構成している。こ
の地下室本体部Aの上記天井パネル3の一側寄り位置に
は昇降用出入口4が形成されており、この昇降用出入口
4の直下相当部に昇降用階段11が固定装備されていると
ともに、上記妻方向の一方の側壁パネル1Bには窓用の開
口部5が形成されており、この開口部5にはサツシユ12
を介して引違い式の窓13が装着されている。
6、6は上記の開口部5を形成した側壁パネル1Bに対し
て直角に姿勢する状態の一組の対向側壁パネル1A、1Aか
ら外方に一体に延設した延長側壁パネル、7は上記床パ
ネル2から外方に一体に延設した延長床パネル、8、8
は上記開口部5の開口幅の両側において上記天井パネル
3から外方に一体に延設した延長天井パネル、9は上記
開口部5付きの側壁パネル13に対して平行に姿勢させて
上記各延長パネル6、6、7、8、8の外端部に固定連
結した妻壁パネルであつて、これら延長パネル6、67、
8、8及び妻壁パネル9をもつて、上記開口部5の開口
幅に相当する幅で上向きに開口する開口部10を有するド
ライエリア部Bを上記地下室本体Aに一体に連設して構
成している。
上記ドライエリア部Bの延長床パネル7上には排水枡14
を有するコンクリート床15が打設形成されており、上記
排水枡14内に強制排水用ポンプ(図示省略)を備えた排
水管28が敷設されているとともに、上記妻壁パネル9の
内面には避難用タラップ16が設けられている。
17は鉄筋コンクリート製のベタ基礎であつて、このベタ
基礎17上に工場生産の段階で上記地下室本体部Aおよび
ドライエリア部Bを金具18を介して定着して、ユニツト
式地下室を構成している。
なお、上記各パネル1A、1B、2、3、6、7、8、9は
第5図で明示したように、適当ピツチに配設されて骨組
を構成するチヤンネルなどの補強鋼材20とこれら補強鋼
材20の両側に張付け固定された内外二枚の中厚鋼板21、
22とその内外二枚の中厚鋼板21、22間に充填された発泡
ウレタンなどの発泡性断熱材23とのサンドイツチ構造に
構成されている。このサンドイツチ構造の各パネルのう
ち、地下室本体部Aの側壁パネル1A,1A、1B、1Bおよび
天井パネル3の内面にはクロス25が貼付され、床パネル
2の内面にはクツシヨンフロア材26などが貼付されてい
るとともに、上記各パネル1A、1B、2、3、6、7、
8、9における外側の中厚鋼板22の外面全域には下地処
理およびサンド処理後に耐アルカリガラス繊維補強ポリ
マーセメントモルタル層24がスプレーまたはコテ塗り手
段等により必要厚(約5〜30mm)に被着形成されてい
る。
以上のほかに、地下室本体部Aには照明器具や強制吸引
気装置などが設備されているが、ここでは図示省略す
る。
また、上記ドライエリア部Bの延長床パネル7上に土壌
を入れて植樹するも、コンクリート床15上に人工芝を敷
設するも良い。
さらに、上記ドライエリア部Bに一体に組込まれる排水
設備用のポンプとして、必要排水量の増減に応じて単独
運転と並列運転とに切換可能な二台のポンプを設置すれ
ば、一方のポンプが故障等で使用できなくなった場合の
他方のポンプの単独運転によつて、所定の排水機能を達
成することが可能で、一層有効である。
以上のように構成されたユニツト式地下室は、新設の住
宅建物Hの床下相当個所で、上記ベタ基礎17が掘削孔底
部の割栗石27上に載置される状態に埋込み設置される
が、この時、上記昇降用出入口4が住宅建物Hの1階床
面FLと面一になるとともに、ドライエリア部Bが住宅建
物Hの外壁Wよりも外方に突出し、かつそのドライエリ
ア部Bの上向き開口部10が地表面GLよりもやや上部に位
置するように埋込むことにより、第2図の矢印で示すよ
うに、ドライエリア部Bの上向き開口部10および地下室
本体部Aの開口部5を通じて、地下室本体部Aの内部空
間に対する採光性ならびに換気性を十分に確保すること
ができるとともに、上記両開口部10、5をもつて災害発
生時の緊急避難口を構成することができる。
なお、このユニツト式地下室は、住宅の庭やカーポート
下に埋設設置してもよい。
(考案の効果) 以上のように、この考案に係るユニツト式地下室によれ
ば、ボツクス形に構成された地下室本体部の一側に開口
部が形成され、この開口部の外側に上向き開口部を有す
るドライエリア部を一体連設してあるから、本体部の内
部空間に対する採光性および換気性を十分に良好に確保
できるとともに、災害発生時等における屋外への避難口
を確保でき、地下室本来の特性であるところの温度およ
び湿度の安定保持性と相まつて、快適かつ安全な居住空
間、つまり居室を地下に増設することができる。
しかも、上記ドライエリア部も含めて全体を一体にユニ
ツト化しているので、現場での設置施工が非常に簡単か
つ能率的で、、上述のような快適居住性を有する地下室
の増設に対する大幅な工期短縮及び工費節減を図り得る
効果を奏する。
また、上記地下室本体部及びドライエリア部それぞれの
各パネルを内外二枚の鋼板間に断熱材を介在したサンド
イツチ構造とするとともに、それらサンドイツチ構造の
パネルの外面全域に耐蝕性、耐薬品性、止水性等に優れ
た耐アルカリ繊維補強ポリマーセメントモルタル層を被
着形成することにより、土圧及び積載荷重に対して十分
な耐力をもたせることができるのみならず、地下構造体
として要求された多くの性能効果を発揮させて、経済施
工が可能でありながら居住性および耐久性に優れた地下
居室を構成できる。
さらに、ドライエリア部に排水設備を一体に組込むこと
により、この本設の排水設備を、降雨下でのユニツト式
地下室の埋設施工時の排水設備にも兼用して、仮設資材
の使用を省き、より経済的な施工を可能にできる。
さらにまた、ドライエリア部Bに避難用タラップ16を装
備しておけば、災害発生時に老人や子供でも地下室から
緊急に脱出し避難することが可能であり、一層安全性の
高い地下室とすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例による一部破断斜視図、第
2図は設置施工後の縦断面図、第3図は要部の平面図、
第4図は第3図IV-IV線矢視図、第5図はパネルの断面
構造を示す拡大図である。 1A、1B……側壁パネル、2……床パネル、3……天井パ
ネル、4……昇降用出入口、5……開口部、6……延長
側壁パネル、7……延長床パネル、8……延長天井パネ
ル、9……妻壁パネル、16……避難用タラップ、20……
補強鋼材、21、22……鋼板、23……断熱材、24……耐ア
ルカリ繊維補強ポリマーセメントモルタル層、A……地
下室本体部、B……ドライエリア部。

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対向するものが二組で合計四枚の側壁パ
    ネル1A、1A、1B、1Bと床パネル2ならびに天井パネル3
    とをもつてボツクス形の地下室本体部Aを構成し、この
    地下室本体部Aの上記天井パネル3に昇降用出入口4を
    形成するとともに、上記四枚の側壁パネルのうちの一つ
    の側壁パネル1Bに開口部5を形成し、この開口部5の外
    側に、上記側壁パネル1Bに対して直角に姿勢する状態で
    互いに相対向する一組の側壁パネル1A、1Aから一体に外
    方に延設された延長側壁パネル6、6と上記床パネル2
    から一体に外方に延設された延長床パネル7と上記開口
    部5の開口幅の両側において上記天井パネル3から一体
    に外方に延設された延長天井パネル8、8と上記開口部
    5を形成の側壁パネル1Bに対して平行に姿勢させて上記
    各延長パネル6、6、7、8、8の外端部に連結された
    妻壁パネル9とをもつて上向きの開口部10を有するドラ
    イエリア部Bを一体に連設したことを特徴とするユニツ
    ト式地下室。
  2. 【請求項2】上記各パネル1A、1A、1B、1B、2、3、
    6、6、7、8、8、9が、骨組となる補強鋼材20の両
    側に張付け固定された内外二枚の鋼板21、22ならびにそ
    の内外二枚の鋼板21、22間に介在された断熱材23とのサ
    ンドイツチ構造から成り、かつ外側の鋼板22の外面全域
    には耐アルカリ繊維補強ポリマーセメントモルタルから
    なる層24が被着形成されている請求項1記載のユニツト
    式地下室。
  3. 【請求項3】上記ドライエリア部Bに排水設備が一体に
    組込まれている請求項1または2記載のユニツト式地下
    室。
  4. 【請求項4】上記ドライエリア部Bに避難用タラップ16
    を装備している請求項1ないし3のいずれかに記載のユ
    ニツト式地下室。
JP1521089U 1989-02-10 1989-02-10 ユニット式地下室 Expired - Lifetime JPH072870Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4807624B2 (ja) * 2006-06-29 2011-11-02 株式会社 ▲高▼▲橋▼監理 水の圧力を利用した建物の不同沈下修正工法
JP4664318B2 (ja) * 2007-01-22 2011-04-06 住友不動産株式会社 中高層建物の地下階構造
JP5204329B1 (ja) * 2012-05-14 2013-06-05 株式会社エムプラス 建築物

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