JPH0728462B2 - パラメトリツクスピ−カ - Google Patents

パラメトリツクスピ−カ

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JPH0728462B2
JPH0728462B2 JP17974284A JP17974284A JPH0728462B2 JP H0728462 B2 JPH0728462 B2 JP H0728462B2 JP 17974284 A JP17974284 A JP 17974284A JP 17974284 A JP17974284 A JP 17974284A JP H0728462 B2 JPH0728462 B2 JP H0728462B2
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恒雄 田中
幹郎 岩佐
陽一 木村
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K11/00Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound in general; Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
    • G10K11/18Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound
    • G10K11/26Sound-focusing or directing, e.g. scanning
    • G10K11/28Sound-focusing or directing, e.g. scanning using reflection, e.g. parabolic reflectors
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は超音波のパラメトリック効果を用いたスピーカ
に関するもので、特に展示会における出品物の説明や駅
ホームでの案内放送等に最適な指向性の鋭いパラメトリ
ックスピーカに関するものである。
従来例の構成とその問題点 従来、拡声装置において鋭い指向性を必要とする場合に
は主としてホーンスピーカが用いられてきた。しかしホ
ーンスピーカの指向性はホーンの長さと口径とに強く依
存し、特に低音域において鋭い指向性を得ようとすると
ホーンが極めて大きなものにならざるを得ないと言う欠
点があった。
一方、近年超音波の非線形相互作用の一種であるパラメ
トリック効果を用いたスピーカが線形領域よりも遥かに
鋭い指向性が得られると言うことから注目されている。
まずパラメトリック効果を用いたスピーカ(以下パラメ
トリックスピーカという)の従来例について第1図と共
に説明する。第1図において、1はバイモルフ構造のセ
ラミック圧電振動子を用いた超音波トランスデューサ
で、直径11.5mm、中心周波数40KHz、能率は10V入力の
時、軸上1mで113dBである。このトランスデューサ1を
蜂の巣状に並べてアレイ化しパラメトリックスピーカ用
の音源2を構成している。音声信号源3からの信号は、
変調器4によってAM変調され、パワーアンプ5を経て音
源2に入力される。搬送波(以下1次波という)の周波
数は40KHzである。音源2から放射された1次波と側帯
波は空気の非線形性によって干渉し、空中で鋭い指向性
を持った変調波(以下2次波という)が発生する。
ところでパラメトリックスピーカは媒質(例えば空気)
の非線形性によって1次波から2次波である可聴音を得
ようとする方式であるためにその変換効率が極めて低
い。例えば実用レベルである90dB程度の2次波音圧を得
るには140dBあるいはそれ以上の強力な1次波音圧を必
要とする。
この様な強力な超音波に人体を直接曝すことは聴力障
害、目まい等の悪影響を生じる事が知られている。(例
えばW.I.Acton,Ultrasonics May 1974 P.124)従って実
際にパラメトリックスピーカを聞く場合には、スピーカ
と人との間に超音波である1次波だけを減衰させ2次波
の音圧レベルや指向特性には影響を与えない音響フィル
タを設けることが不可欠である。
従来、音響フィルタとしては、布,フェルト,グラスウ
ールなどの様に個有の材料物性によって、特定の帯域を
吸音,減衰させるものや、空洞形消音器の様に構造的に
特定の周波数だけを減衰させようとするものがあるが、
40KHzの様な高い周波数では空洞形共振器の設計が困難
であること、又吸音材料は可聴音の減衰を目的として作
られていることからいずれもパラメトリックスピーカに
用いる音響フィルタとしては不適当であるという問題点
を有していた。
発明の目的 本発明は、上記問題点を解消し、1次波を有効に減衰さ
せ、かつ2次波の音圧や指向性には殆んど影響を与えな
い音響フィルタを用いることにより安全でしかも指向性
の鋭いパラメトリックスピーカを提供することを目的と
する。
発明の構成 本発明は超音波音源と、前記超音波音源の前方に所定の
間隔を持って設けられた音響フィルタとからなり、前記
音響フィルタは紙、又はプラスチックフィルムを所定の
間隔を保って複数枚重ねた構成となっており、これによ
り超音波のみを減衰させ、可聴音は減衰させず、また指
向特性に影響を与えないものである。
実施例の説明 第2図(a)に本発明の実施例におけるパラメトリック
スピーカの構成を示す。
第2図(a)において、21は従来例で用いたものと同じ
機能を有する超音波音源、22は厚さ18μmのポリエチレ
ンフィルム(以下フィルムという)であり、厚さ1cmの
スペーサ23を介して3層に貼られ音響フィルタ24を構成
している。
超音波音源21はバッフル板28に取り付けられており、音
響フィルタは枠29にはめ込まれている。枠29とバッフル
板28とは吊りボルト30で固定されている。
上記のように構成されたスピーカシステム全体は天井ス
ラブ31からアンカーボルト32によって吊り下げられてい
る。超音波音源21と音響フィルタ24の距離は1.5mであ
る。25はマイクで音響フィルタ24から1m離れた水平面上
を移動できるようになっている。
尚、超音波音源と音響フィルタとの接続方法については
本実施例に限定されるものではなく、例えば、第2図
(b)に示すように超音波音源21と音響フィルタ24とを
それぞれ別々に天井スラブ31に取り付けてもよく、吊り
ボルトの代わりにワイヤーやパイプなどを用いても差し
支えない。
以上の構成において、マイク25を音響フィルタ24と平行
にx軸に沿って移動させて音圧レベルを測定した1次波
と2次波の指向特性図をそれぞれ第3図及び第4図に示
す。第3図、第4図において、Aは音響フィルタ24を用
いない場合の指向特性、Bは音響フィルタ24を用いた場
合の指向特性を示す。尚、横軸は、音源21の音波放射中
心軸X−X′をOとした場合の移動距離を示すものであ
る。
第3図、第4図より、1次波は音響フィルタ24を用いた
場合、用いない場合に比べ音圧レベルが25dB以上減衰し
ているのに対し、2次波(1KHz)は、約2dBしか減衰せ
ず又指向特性にも殆んど変化はない。
ところでパラメトリックスピーカに用いる音響フィルタ
は少なくとも超音波音源から1m程度以上離して設置しな
ければ十分な2次波の音圧が得られない。また実験の結
果、超音波音源から2m程度離せば音響フィルタを設置し
ない場合に比べて2次波の音圧レベルに大きな差はな
い。
このため音響フィルタの大きさは直径1m以上の大きなも
のが必要になる。この場合上記のような薄いフィルム22
を一定の間隔をあけてはることは困難であり、どうして
も中心部がたるみフィルム22同士がくっついてしまう。
ところがくっついてしまうと厚いフィルム22を一枚はっ
たのと同じことになり2次波の減衰が大きくなる。一方
強い張力をかけてフィルム22をはるとくっついてしまう
ことは防げるが、定在波の生じる周波数ではフィルム22
が丁度たいこの皮のように振動し、音圧周波数、特性に
櫛状の鋭い凹凸を生じ音質の悪化を招くばかりか、フィ
ルム22は音をよく反射するために2次波が減衰する。即
ちフィルム22には全く張力をかけない方がよい。そこで
第2の実施例として第5図に示す様に軟質ポリウレタン
フォームを格子状に切断した第2のスペーサ26をフィル
ム22の間に挿入して音響フィルタ27を構成した。格子状
スペーサ26の材料は木や硬質プラスチック等でもかまわ
ないが、硬いものは超音波を反射し、2次波の音源を乱
すため、スペーサ26の材料は反射が少なく吸音性のよい
材料である方が望ましい。
又この格子状のスペーサ26はフィルム22と接着固定しな
い方が望ましい。これによってたとえフィルム22を水平
にはった時でも、フィルム22の間隔は一定に保たれ、音
響フィルタ27としての性能が低下することは全くなくな
った。
尚、本実施例ではフィルム22を3層にはった場合につい
て説明したが、更に多層にはってもよいことは当然であ
り、フィルムの材質も他のプラスチックフィルムや紙を
用いても同様の効果が得られるものである。
発明の効果 以上のように本発明によれば以下の効果を得ることがで
きる。
(1) 1次波を人体に安全なレベルにまで低下させかつ
2次波の音圧レベルや指向特性には殆んど影響を与える
ことのない音響フィルタの採用によってパラメトリック
スピーカ個有の鋭い指向性を損なうことなく、かつ従来
の欠点であった強力超音波による人体への影響をなくす
ことができる。
(2) フィルムの間に格子状のスペーサを挿入すること
により、フィルム同士がくっつくことによるフィルタ性
能の低下がなく設置方向を任意に選ぶことができる。
(3) 格子状のスペーサとして軟質発泡ウレタンの様な
軽量で2次波を反射することなく透過させる材料を用い
ることにより、2次波の音圧レベルの低下や指向特性の
乱れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はパラメトリックスピーカの原理を示す図、第2
図は本発明の第1の実施例におけるパラメトリックスピ
ーカの音源と音響フィルタとの配置を示す構成図、第3
図は同音響フィルタの有無による1次波指向特性図、第
4図は同2次波の音圧特性図、第5図は第2の実施例に
おける音響フィルタの構成を示す図である。 1……超音波トランスデューサ、2,21……音源、22……
フィルム、23……スペーサ、24,27……音響フィルタ、2
5……マイク、26……格子状のスペーサ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】媒質の非線形性によって有限振幅超音波か
    ら可聴周波を発生させるための超音波音源と、上記超音
    波音源の前方1〜2mの位置に設けられた音響フィルタと
    を有し、 上記音響フィルタは紙またはプラスチックフィルムを所
    定の間隔を保って複数枚重ねたものであることを特徴と
    するパラメトリックスピーカ。
  2. 【請求項2】フィルムの間に前記フィルム同士がくっつ
    き合わないような厚みと間隔を有する略格子状のスペー
    サを設けたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    のパラメトリックスピーカ。
  3. 【請求項3】略格子状のスペーサは、可聴周波を透過さ
    せる材料でできていることを特徴とする特許請求の範囲
    第2項記載のパラメトリックスピーカ。
JP17974284A 1984-08-28 1984-08-28 パラメトリツクスピ−カ Expired - Lifetime JPH0728462B2 (ja)

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