JPH07284188A - 音響再生装置 - Google Patents

音響再生装置

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JPH07284188A
JPH07284188A JP6098040A JP9804094A JPH07284188A JP H07284188 A JPH07284188 A JP H07284188A JP 6098040 A JP6098040 A JP 6098040A JP 9804094 A JP9804094 A JP 9804094A JP H07284188 A JPH07284188 A JP H07284188A
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JP
Japan
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sound
signal
speaker system
listener
filter
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Application number
JP6098040A
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English (en)
Inventor
Tadashi Tamura
忠司 田村
Yasutoshi Nakama
保利 中間
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07284188A publication Critical patent/JPH07284188A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スピーカシステムのホーンや音響管を長くし
ないで、音響特性を劣化させずに、明瞭度が高く臨場感
豊かな音を再生すること。 【構成】 TVなどの映像音響機器にホーン25を有す
るスピーカシステム22a,22bを取りつける。スピ
ーカシステム22において、スピーカユニット23から
ホーン25を介して音を出力すると、ホーン25の長さ
が波長に比べて短かければ、再生周波数帯で共振による
ピークが生じる。このピークでディップになる周波数特
性のフィルタ28を信号源27に接続する。このフィル
タ28の出力を音声判別手段71で音声信号と非音声信
号に分離する。音声信号は直接スピーカシステム22に
与え、非音声信号は音場制御手段29を通し、サラウン
ド音に変換する。こうすると音声信号の定位は保持さ
れ、音楽信号はサラウンド効果が付加される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スピーカ振動板の前面
部に音波を導くホーンや音響管等を配置したたスピーカ
システムを用い、再生周波数特性に優れたスピーカシス
テムと音響効果を実現する音響再生装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】スピーカ振動板の前面部にホーンや音響
管を設け、振動板から発生した音波を導くスピーカシス
テムは、ホーンや音響管を用いない一般のスピーカシス
テムに比べ、出力音圧が大きく得られ、指向特性に優れ
ていることから、従来からよく用いられている。
【0003】ここでホーンや音響管のついたスピーカシ
ステムを複数設けた従来の音響再生装置について説明す
る。図14は、従来の音響再生装置に用いられるスピー
カシステム1の構造を示す要部断面図で、(a)は横断
面図、(b)は縦断面図である。本図において、スピー
カユニット2がバックキャビティ3の開口部に取付けら
れる。バックキャビティ3はスピーカユニット2の振動
板の背面から放射する音波を外部に漏れないようにする
ためのキャビティである。ホーン4がスピーカユニット
2の前方に位置するようバックキャビティ3に取付けら
れている。図14(a)に示すように、スピーカユニッ
ト2の振動板の前面から開口部に向かって、その断面積
が大きくなるようにホーン4が形成されており、音路部
5を通して外部に音響が放射される。
【0004】ここで、ホーン4の長さLを再生音の周波
数帯域の波長よりも十分長くすると、開口部4aでの音
響インピーダンスの変化が非常に小さくなり、開口部4
aでの音響インピーダンスのマッチングが非常によくな
る。この場合、再生音圧周波数特性が平坦になり、理想
のスピーカシステムが実現される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなスピーカシステム1をテレビジョン受像機(以下、
テレビという)等の映像音響機器に組み込む場合では、
再生しようとする周波数帯域の波長よりもホーン4の長
さを十分に長くすることは実際には不可能である。この
ため一般にホーンを用いたスピーカシステムの再生音圧
周波数特性は、図3に示すように多くのピークディップ
が生じる。
【0006】これは開口部4aでの急激な音響インピー
ダンスの変化により、スピーカユニット2から放射され
た音波の一部が開口部4aで反射するためである。これ
により音路部5内に共振が生じて多くのピークが生じ
る。以上のことは、ホーン4の代わりに断面積のあまり
変化しない音響管を用いたスピーカシステムについても
いえることであり、再生音圧周波数特性に多くのピーク
が生じる。
【0007】いま図15に示すような音響管6を考え
る。この音響管6の長さをL、音速をCとすると、 f=(2n−1)C/4L (n=1,2,3,…) となる周波数fで共振が生じる。なお、図15はn=2
の場合の音圧分布を示している。
【0008】また、図16に示すような特願昭63−1
09343号に開示されるスピーカシステムでは、音路
部5の側面に吸音材7と仕切り板8とを配置すること
で、再生周波数特性にピークの少ない平坦な特性を実現
しようとしている。しかし吸音材7の吸音特性がばらつ
いたり、また吸音材の量が少ない場合には所望の特性が
常に得られないという欠点があった。
【0009】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、スピーカシステムのホーンや音
響管(以下、ホーンという)を長くしたり、また吸音材
や仕切り板などをホーン内部に配置せずに、音響特性を
落とすことなく明瞭度が高い音響再生装置を実現するこ
とを目的とする。また請求項3,5の発明はこれに加え
て、安価に臨場感豊かな音響効果を得られる音響再生装
置を実現することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、振動板の前面から放射される音波を導くホーンを配
置したスピーカシステムと、スピーカシステムの再生周
波数帯域における共振周波数成分の信号を減衰させるフ
ィルタと、を具備し、信号源の音響信号をフィルタを介
してスピーカシステムに与えて音波を出力することを特
徴とするものである。
【0011】本願の請求項2の発明は、受聴者の左右前
方に設置され、振動板の前面から放射される音波を導く
ホーンを配置したスピーカシステムと、スピーカシステ
ムと受聴者を挟んで受聴者の背部に設けられ、サラウン
ド音響を出力するリアスピーカと、スピーカシステムの
再生周波数帯域における共振周波数成分の信号を減衰さ
せ、スピーカシステムに音響信号を与えるフィルタと、
を具備し、信号源の音響信号をフィルタを介してスピー
カシステムに与えると共に、信号源のサラウンド音の信
号をリアスピーカに与え、受聴者にサラウンド効果を与
えることを特徴とするものである。
【0012】本願の請求項3の発明は、受聴者の左右前
方に設置され、振動板の前面から放射される音波を導く
ホーンを配置したスピーカシステムと、スピーカシステ
ムの再生周波数帯域における共振周波数成分の信号を減
衰させるフィルタと、フィルタの出力信号を、スピーカ
システムを介して、受聴者の左右前方、及び受聴者の背
後を含む周囲に配置された任意のスピーカシステムから
放射される音波と相等の音波が放射されるように変換す
る音場制御手段と、を具備し、信号源の音響信号をフィ
ルタ及び音場制御手段を介してスピーカシステムに与
え、サラウンド効果を受聴者に与えることを特徴とする
ものである。
【0013】本願の請求項4の発明は、受聴者の左右前
方に設置され、振動板の前面から放射される音波を導く
ホーンを配置したスピーカシステムと、スピーカシステ
ムの左右両側に設けられ、エフェクト効果音を放射する
エフェクトスピーカと、スピーカシステムの再生周波数
帯域における共振周波数成分の信号を減衰させ、スピー
カシステム及びエフェクトスピーカに音響信号を与える
フィルタと、を具備し、信号源の音響信号をフィルタを
介してスピーカシステム及びエフェクトスピーカに与
え、拡大音響を受聴者に出力することを特徴とするもの
である。
【0014】本願の請求項5の発明は、受聴者の左右前
方に設置され、振動板の前面から放射される音波を導く
ホーンを配置したスピーカシステムと、スピーカシステ
ムの再生周波数帯域における共振周波数成分の信号を減
衰させるフィルタと、フィルタの出力信号を、スピーカ
システムを介して、受聴者の左右前方、及び受聴者の左
右前方より更に外側を含む周囲に配置された任意のスピ
ーカシステムから放射される音波と相等の音波が放射さ
れるように変換する音像拡大手段と、を具備し、信号源
の音響信号をフィルタ及び音像拡大手段を介してスピー
カシステムに与え、移動音を含むエフェクト効果を受聴
者に与えることを特徴とするものである。
【0015】本願の請求項6の発明は、受聴者の左右前
方に設置され、振動板の前面から放射される音波を導く
ホーンを配置したスピーカシステムと、スピーカシステ
ムの再生周波数帯域における共振周波数成分の信号を減
衰させるフィルタと、フィルタの信号が入力され、入力
信号が音声信号であれば、その再生速度を変換して出力
する音声速度変換手段と、を具備し、信号源の音響信号
をフィルタ及び音声速度変換手段を介してスピーカシス
テムに与え、音声を含む音波を受聴者に放射することを
特徴とするものである。
【0016】本願の請求項7の発明は、受聴者の左右前
方に設置され、振動板の前面から放射される音波を導く
ホーンを配置したスピーカシステムと、スピーカシステ
ムの再生周波数帯域における共振周波数成分の信号を減
衰させるフィルタと、フィルタの信号が入力され、入力
音響信号が音声信号か非音声信号かを判別して分離する
音声判別手段と、音声判別手段から非音声信号を入力
し、受聴者の左右前方、及び受聴者の背後を含む周囲に
配置された任意のスピーカシステムから放射される音波
と相等の音波が放射されるように変換する音場制御手段
と、音声判別手段からの音声信号、及び音場制御手段の
出力信号を加算する加算器と、を具備し、信号源の音響
信号を加算器を介してスピーカシステムに与え、サラウ
ンド音と音声を含む音波を受聴者に放射することを特徴
とするものである。
【0017】
【作用】このような特徴を有する本願の請求項1の発明
によれば、スピーカシステムのホーン長さにより定在波
が生じる周波数成分を、フィルタで所望のレベルに落す
ようにしている。このため再生された音はピークディッ
プのない音圧周波数特性となる。従ってホーン内部に吸
音材等を用いることなく、ホーンによる定在波の影響を
除去でき、広域まで平坦な音圧周波数特性が得られるこ
ととなる。
【0018】本願の請求項2,3の発明によれば、スピ
ーカシステムのホーン長さにより定在波が生じる周波数
成分を、フィルタで所望のレベルに落すようにしてい
る。また請求項3の発明によれば、音場制御手段を設け
ることより、サラウンドスピーカを配置することなく、
サラウンド効果が得られる。こうするとホーン内部に吸
音材等を用いることなく、ホーン内に生じる定在波の影
響を除去でき、広域まで平坦な音圧周波数特性と臨場感
豊かなサラウンド効果が得られることとなる。
【0019】本発明の請求項4,5の発明によれば、ス
ピーカシステムのホーン長さによる定在波が生じる周波
数成分を、フィルタで所望のレベルに落すようにしてい
る。また請求項5の発明によれば、音像拡大手段を設け
ることにより、エフェクトスピーカを用いずに、任意の
位置に仮想音源を設定できる。こうするとホーン内部に
吸音材等を用いることなく、ホーン内に生じる定在波の
影響を除去でき、広域まで平坦な音圧周波数特性と臨場
感豊かな定位感が得られることとなる。
【0020】本願の請求項6の発明によれば、スピーカ
システムのホーン長さにより定在波が生じる周波数成分
を、フィルタで所望のレベルに落すようにしている。ま
た、音声信号に対しては、音声速度変換手段によりその
再生速度を変化させ、音声の明瞭度を改善することがで
きる。こうするとホーン内部に吸音材等を用いることな
く、ホーン内に生じる定在波の影響を除去でき、音声再
生の明瞭度が高く、広域まで平坦な音圧周波数特性が得
られることとなる。
【0021】本願の請求項7の発明によれば、スピーカ
システムのホーン長さによる定在波の周波数成分を、フ
ィルタで所望のレベルに落すようにしている。また、入
力信号が音声信号であることが音声判別手段により判定
されると、スピーカシステムより直接音声が出力され
る。非音声信号であれば、音場制御手段によりサラウン
ド音が付加される。このため明瞭度の高い音声と、サラ
ウンド効果が付加された非音声の音波が放射される。
【0022】
【実施例】本発明の第1実施例における音響再生装置に
ついて、図面を参照しながら説明する。図1は第1実施
例の音響再生装置10の構成を示すブロック図である。
図1に示すようにLチャンネル(Lch)の信号源11
aとRチャンネル(Rch)の信号源11bの信号はフ
ィルタ12a,12bに入力される。フィルタ12は例
えばデジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)を用い
たBIQUADn段縦続接続型のIIRフィルタ(n=
1,2,3,・・・であり、減衰させる共振周波数の個
数に対応する)で構成される。
【0023】フィルタ12は音響周波数帯において、所
定のピークディップを有するフィルタで、これに接続さ
れるスピーカシステム13の放射音の音圧を所定の周波
数で補正する働きをする。図2はフィルタ12a、12
bの周波数特性を示すグラフで、フィルタ12は周波数
f1,f2・・・で示すようにホーン4の長さにより生
じる定在波の周波数成分を含む信号を、所望のレベルま
でゲインを落とすものである。スピーカシステム13
a,13bは、夫々Lch,Rchの音を放射するスピ
ーカで、前述したようにスピーカユニット2、バックキ
ャビティ3、ホーン4により構成される。
【0024】このように構成された音響再生装置10の
動作について説明する。図3はホーン4を含むスピーカ
システム13単体で音を再生した場合での再生音圧周波
数特性で、これは従来例で述べた特性と一致するもので
ある。信号源11から可聴周波数帯の信号を全周波数に
渡って出力すると、その信号はフィルタ部12に入力さ
れ、その出力の周波数特性は図2に示すようなものにな
る。この信号をスピーカシステム13に入力すると、そ
の再生音圧周波数特性が図3に示すものであるため、ス
ピーカシステム13a,13bからの放射音は図4に示
すように、ホーン4による定在波の影響が除去されたも
のとなり、その結果明瞭度の高い音が出力される。
【0025】ここではステレオソースのLch及びRc
hの信号について説明したが、モノラル信号でも同様の
効果が得られる。また、本実施例では図2において夫々
の共振周波数でのディップは、ホーン4の共振周波数f
1,f2,f3のピークレベルと出力音圧レベルとの差
をゲインとして与えるBIQUAD3段縦続接続型のI
IRフィルタで実現しているが(片チャンネル)、これ
に限らず任意のゲインで所望の特性を得てもよい。ここ
ではIIRフィルタをDSPによるデジタルフィルタで
構成したが、これに限らずアナログフィルタで構成して
もよい。
【0026】次に本発明の第2実施例における音響再生
装置について、図面を参照しながら説明する。図5はテ
レビに用いられる本実施例の音響再生装置20Aの構成
図である。本図においてテレビにはブラウン管21の左
右にスピーカシステム22a,22bが取付けられてい
る。ここでのスピーカシステム22はブラウン管21の
後部空間と左右の僅かな空間を利用するため、スピーカ
ユニット23に対して図1に示すものとは異なる形状の
バックキャビィティ24とホーン25が設けられてい
る。
【0027】またテレビを視聴する音響空間にリアスピ
ーカ26が設置されている。リアスピーカ26はテレビ
の左後方のリアスピーカ26aと、右後方のリアスピー
カ26bからなり、サラウンド音を放射するスピーカで
ある。
【0028】さて前方のスピーカユニット23a,23
bと、リアスピーカ26a,26bとに音響再生装置2
0aの回路部が接続されている。そしてLchの信号源
27a、Rchの信号源27bの信号は夫々フィルタ2
8a,28bに入力される。これらのフィルタ28は図
2に示すように、フィルタ12a,12bと同様の周波
数特性を有するものである。フィルタ28aの出力はス
ピーカシステム22aに与えられ、フィルタ28bの出
力はスピーカシステム22bに与えられる。
【0029】このように構成された音響再生装置20A
において、スピーカシステム22aから出力された音は
伝達関数CLMの経路を経て受聴者Pに放射され、スピ
ーカシステム22bから出力された音は伝達関数CRM
の経路を経て受聴者Pに放射される。またリアスピーカ
26を使用する場合、音響再生装置20Aによりサラウ
ンド音の信号が生成され、リアスピーカ26a,26b
から出力された音は、夫々伝達関数CLS,CRSの経
路を経て受聴者Pに放射される。こうするとテレビにホ
ーン付きのスピーカシステムが設けられた場合、周波数
特性の平坦な明瞭度の高い音が前方から出力され、リア
スピーカ26からも臨場感豊かなサラウンド音が出力さ
れる。
【0030】しかし図5に示すような音響再生装置20
Aでは、サラウンド音を発生させるには、リアスピーカ
26a,26bを設けねばならない。リアスピーカ26
を設けることは、価格的にも大きな負担となり、またテ
レビから離れた場所まで配線を引き回す必要がある。ま
たリアスピーカ26として電池を内蔵したワイアレスタ
イプのものもあるが、電池の消耗も視聴者にとって気に
なる要素となる。このためリアスピーカを用いないでサ
ラウンド効果を生じさせる音響再生装置も要求されてい
る。
【0031】次に、このような点を改良した本発明の第
3実施例における音響再生装置20Bについて図6を参
照しつつ説明する。図6は第3実施例における音響再生
装置20Bの構成図である。なお、図5に示す音響再生
装置20Aと同一部分は同一の符号をつけ、その説明は
省略する。
【0032】音響再生装置20Bにおいて、フィルタ2
8aとスピーカシステム22aの間に音場制御手段29
aが設けられ、フィルタ28bとスピーカシステム22
bの間に音場制御手段29bが設けられる。音場制御手
段29はフィルタ28と共に例えばDSP等により構成
される回路である。音場制御手段29の伝達関数は前方
のスピーカシステム22a,22bのみでサラウンド音
を出力するよう、入力音響信号を変換するものである。
具体的には音場制御手段29aの伝達関数HLは、(1
+CLS/CLM)に設定され、音場制御手段29bの
伝達関数HRは、(1+CRS/CRM)に設定されて
いる。
【0033】このように構成された音響再生装置20B
の動作について説明する。フィルタ28a,28bの周
波数特性については第1実施例のものと同一であり、そ
の動作の説明は省略する。信号源27aから音響信号S
Lが出力されると、その信号はフィルタ28aにより、
ホーン25の共振周波数であるf1,f2,f3・・・
でのゲインが落とされた信号SL’が生成される。そし
て信号SL’が音場制御手段29aに入力されると、伝
達関数HL=(1+CLS/CLM)が乗じられ、信号
SL’*(1+CLS/CLM)となる。(*は乗算記
号)
【0034】次に信号SL’*(1+CLS/CLM)
がスピーカシステム22aに入力されると、スピーカユ
ニット23により音響変換される。ホーン25の周波数
特性が図3に示すようなものであるため、ホーン25か
ら放射された音波は、SL*(1+CLS/CLM)と
なる。この音波が伝達関数CLMの音響経路を経て受聴
者の耳に達すると、その音波はSL*(1+CLS/C
LM)*CLM=SL*(CLM+CLS)となる。こ
の値は図5で示すように前方のスピーカシステム23と
後方のリアスピーカ26aとの合成音と相等となり、第
2実施例の音響再生装置20Aと同様のサラウンド効果
が生じる。なお、以上はLchの信号SLについて説明
したが、Rchの信号SRについても同様である。
【0035】このようにLch及びRchの信号が図6
の点線の方向から仮想的に放射されたように聞こえるた
め、サラウンドスピーカ26a,26bが不要となる。
従ってステレオソースの信号は、フィルタ28でホーン
25の長さによる定在波の周波数成分が低減し、ホーン
25から音が放射されると、図4に示すように再生音圧
周波数特性にホーン25による定在波の影響がないもの
となる。その結果、明瞭度の高い音を受聴者に与えるこ
とができる。さらに音場制御手段29により、サラウン
ドスピーカを配置せずに臨場感豊かなサラウンド効果を
生じさせることができる。
【0036】次に本発明の第4実施例における音響再生
装置について、図面を参照しながら説明する。図7はテ
レビに設けられて音像を拡大する第4実施例の音響再生
装置30Aの構成図である。図7において、第2実施例
と同様にテレビのブラウン管22の左右にスピーカシス
テム22a,22bが取付けられている。ここでのスピ
ーカシステム22にもブラウン管21の後部空間と左右
の僅かな空間を利用し、バックキャビィティ24とホー
ン25が設けられている。
【0037】さて、テレビを視聴する音響空間にエフェ
クトスピーカ31,32が設けられている。エフェクト
スピーカ31a,32aはテレビの左側であって、その
内側、外側に夫々設置されたスピーカである。エフェク
トスピーカ31b,32bはテレビの右側であって、そ
の内側、外側に夫々設置されたスピーカである。エフェ
クトスピーカ31、32は音の出力空間を拡大し、音像
の移動を再生するためのスピーカである。
【0038】さてスピーカシステム22a、エフェクト
スピーカ31a,32aの入力端にはフィルタ28aが
接続され、スピーカシステム22b、エフェクトスピー
カ31b,32bの入力端にはフィルタ28bが接続さ
れている。ここではスピーカシステム22a、エフェク
トスピーカ31a,32aから受聴者Pへの音響経路の
伝達関数を夫々CL0,CL1,CL2とする。そして
スピーカシステム22b、エフェクトスピーカ31b,
32bから受聴者Pへの音響経路の伝達関数を夫々CR
0,CR1,CR2とする。
【0039】このように構成された第4実施例の音響再
生装置30Aにおいて、スピーカシステム22aから出
力された音は伝達関数CL0の経路を経て受聴者Pに放
射され、エフェクトスピーカ31a、32aから出力さ
れた夫々の音は伝達関数CL1、CL2の経路を経て受
聴者Pに放射される。従って受聴者Pに達するLchの
合成音はSL*(CL0+CL1+CL2)となる。同
様にRchの合成音はSR*(CR0+CR1+CR
2)となる。このように音場が拡大されて再生される。
【0040】しかし図7に示すような音響再生装置30
Aでは、左右に拡大されたサラウンド音を発生させるに
は、テレビのスピーカシステム22a,22bに加え
て、エフェクトスピーカ31,32を設けねばならな
い。エフェクトスピーカ31,32を設けることは、場
所的にもまた価格的にも大きな負担となる恐れがある。
このためエフェクトスピーカを用いないで音響の広がり
効果(エフェクト効果)を生じさせる音響再生装置が要
求されている。
【0041】さて、このような点を改良した本発明の第
5実施例における音響再生装置30Bについて図8を参
照しつつつ説明する。図8は、第5実施例における音響
再生装置30Bの構成図である。なお、図7に示す音響
再生装置30Aと同一部分は同一の符号をつけ、その説
明は省略する。
【0042】音響再生装置30Bにおいて、フィルタ2
8a、28bとスピーカシステム22a,22bとの間
に音像拡大手段33が設けられている。音場拡大手段3
3はフィルタ28a,28bと共に例えばDSPにより
構成される回路であり、その伝達関数は前方のスピーカ
システム22a,22bのみでエフェクト音を出力する
するよう、入力音響信号を変換するものである。音像拡
大手段33におけるLchの伝達関数JLは、(CL0
+CL1+CL2)/CL0に設定され、Rchにおけ
る伝達関数JRは、(CR0+CR1+CR2)/CR
0に設定されている。
【0043】図9は音像拡大手段33の具体的構成例で
ある。図9において、Lch、Rchの信号は夫々入力
端34a,34bに与えられる。入力端34aには3つ
のディレイ(D)36a,37a,38aが接続され、
入力端34bには3つのディレイ36b,37b,38
bが接続されている。またディレイ36a,37a,3
8aの出力端と入力端34aには、ゲイン調整器39
a,40a,41a,42aが夫々接続され、ディレイ
36b,37b,38bの出力端と入力端34bには、
ゲイン調整器39b,40b,41b,42bが夫々接
続されている。
【0044】ゲイン調整器39a,39bの出力は加算
器43に、ゲイン調整器40a,41aの出力は夫々演
算器44a,45aに、ゲイン調整器40b,41bの
出力は夫々演算器44b,45bに夫々与えられる。演
算器44aの伝達関数はCL2/CL0、演算器45a
の伝達関数はCL1/CL0である。同様に演算器44
bの伝達関数はCR2/CR0、演算器45bの伝達関
数はCR1/CR0である。これらの演算器40,41
は音像の移動と拡大用の信号を生成するための演算をす
る回路である。そして演算器44a,45aの出力は加
算器46aに与えられ、演算器44b,45bの出力は
加算器46bに与えられる。
【0045】次に加算器46a,46bの出力は、夫々
ゲイン調整器47a,47bを介して加算器48a,4
8bに与えられる。また加算器43の出力は残響付加手
段49に与えられる。残響付加手段49は例えばシュレ
イダーの回路等で構成され、残響音を付加する回路であ
る。残響付加手段49の出力信号は、加算器48bに直
接出力されると共に、ディレイ50を介して加算器48
aに出力される。加算器48aは、Lchの信号であっ
てゲイン調整器42aから出力される直接音信号、ゲイ
ン調整器47aから出力される音像移動信号、及びディ
レイ50から出力される残響音信号を加算する回路であ
る。同様に加算器48bは、Rchの信号であってゲイ
ン調整器42bから出力される直接音信号、ゲイン調整
器47bから出力される音像移動信号、及び残響付加手
段49から出力される残響音信号を加算する回路であ
る。
【0046】加算器48aで生成されたLchの合成音
響信号はゲイン調整器51aを介して出力端52aに出
力され、加算器48bで生成されたRchの合成音響信
号はゲイン調整器51bを介して出力端52bに出力さ
れる。
【0047】このように構成された音響再生装置30B
の動作について説明する。図8のフィルタ28a,28
bの周波数特性については第1実施例のものと同一であ
り、その動作の説明は省略する。信号源27aから音響
信号SLが出力されると、その信号はフィルタ28aに
より、ホーン25の共振周波数であるf1,f2,f3
・・・でのゲインが落とされた信号SL’が生成され
る。そして信号SL’が音像拡大手段33に入力され
る。
【0048】図9において、入力端34aに入力された
信号SL’は、演算器44a,45aを経由して加算器
46aに入力されると、その出力はSL’*(CL1/
CL0)+SL’*(CL2/CL0)となる。また残
響付加手段49の伝達関数をK/CL0とし、ディレイ
50の遅延を伝達関数Dで表示すると、加算器48aの
出力はSL’*{(1+(CL1/CL0)+(CL2
/CL0)+(K/CL0)*D}となる。この合成信
号が出力端52aを介して図8のスピーカシステム22
aに出力されると、その出力音波はSL*{(1+(C
L1/CL0)+(CL2/CL0)+(K/CL0)
*D}となる。従って受聴者の耳に達する音波は、SL
*{(1+(CL1/CL0)+(CL2/CL0)+
(K/CL0)*D}*CL0=SL*{CL0+CL
1+CL2+K*D}となり、図7の場合と同様のエフ
ェクト効果が得られる。以上はLchの信号SLについ
ての説明であるが、Rchの信号SRについても同様
に、SR*{CR0+CR1+CR2+K}となる。
【0049】このように演算器44,45に所定の伝達
関数を設定することにより、図7のようなエフェクトス
ピーカ31,32を配置しなくても、図8に示す破線の
方向からも音響が聞こえる。ステレオソースの信号は、
フィルタ28a,28bを通すことにより、ホーン25
の長さによる定在波の周波数成分を低減してから再生さ
れる。このとき図4に示すように再生音圧周波数特性に
ホーン25による定在波の影響が除去されたものとな
る。その結果、明瞭度の高い音波を出力できる。さらに
音像拡大手段33により、エフェクトスピーカを配置せ
ずに臨場感豊かな音像移動効果が得られる。
【0050】次に本発明の第6実施例における音響再生
装置について、図面を参照しながら説明する。図10は
テレビに設けられて再生音声速度を変換する第6実施例
の音響再生装置60の構成図である。本図において、第
2実施例と同一部分は同一の符号を付けて詳細な説明は
省略する。テレビのブラウン管21の左右にスピーカシ
ステム22a,22bが取付けられている。スピーカシ
ステム22にはブラウン管21の後部空間と左右の僅か
な空間を利用するため、スピーカユニット23に対して
小型のバックキャビィティ24とホーン25が設けられ
ている。
【0051】Lchの信号源27aとRchの信号源2
7bの信号はフィルタ28a,28bに夫々入力され
る。これらのフィルタ28は図2に示すフィルタ12
a,12bの周波数特性と同一の特性を有している。フ
ィルタ28a、28bの出力は夫々音声速度変換手段6
1a,61bに与えられる。音声速度変換手段61は、
例えば磁気再生装置のように入力音声が倍速再生で入力
された場合、その音声の再生速度を聞き易い速度に変換
する回路である。但し入力音声は通常の速度で入力され
る場合もあり、その信号を増加または減速した速度に変
換できるものとする。音声速度変換手段61a,61b
の出力は夫々スピーカシステム22a,22bに与えら
れる。
【0052】このように構成された音響再生装置60の
動作について説明する。フィルタ28a,28bの周波
数特性については第1実施例のものと同一であり、その
動作の説明は省略する。信号源27a,27bから音響
信号SL,SRが夫々出力されると、その信号はフィル
タ28a,28bにより、ホーン25の共振周波数f
1,f2,f3・・・でゲインが落とされ、信号S
L’,SR’が夫々生成される。
【0053】通常、音声速度変換した信号をスピーカシ
ステムで再生する場合、スピーカシステムの立ち下がり
累積スペクトラムの影響を大きく受ける。図11はホー
ン25を含むスピーカシステム22の残響周波数特性を
示すグラフである。スピーカシステムにおいて、ホーン
の長さが十分でない場合、再生周波数特性は図11の曲
線G1に示すようなものになる。
【0054】しかしこの周波数領域ではホーンにより共
振を生じ、周波数f1,f2・・・で音圧が急に増加す
る。この状態でランダム信号を遮断すると、ホーン及び
振動板で残響振動が生じ、曲線G2,G2・・・G6の
順に出力スペクトラムが時間の経過と共に減少する。例
えば曲線G2〜G6では、信号源の音響信号が遮断され
ているにも係わらず、短時間のあいだ共振周波数f1,
f2・・・で音圧が残存する。このような現象が再生音
の明瞭度を阻止しており、所謂「切れ」が悪いといわれ
るものになっている。
【0055】本実施例では、信号源27a,27bの信
号を夫々フィルタ28a、28bに通すことにより、図
12に示すような周波数特性が得られる。曲線L2〜L
6に見られるように、音源の信号振幅が急に零になった
とき、受聴者には入射される残響音は、音圧の高い共振
を含まず、全帯域に渡って同時に再生音が遮断される。
このため明瞭度の高い音楽または音声を聞くことができ
る。このようにステレオソースの信号は、フィルタ28
a,28bでホーン25の長さによる定在波の周波数成
分を低減してから音波が再生され、図12に示すように
再生音の立ち下がり特性が改善される。その結果、音声
速度変換をした場合でも明瞭度の高い音を再生できる。
【0056】次に本発明の第7実施例における音響再生
装置について、図面を参照しながら説明する。図13
は、テレビに用いられる第7実施例の音響再生装置70
の構成図であり、図6に示す音響再生装置20Bと同一
部分は同一の符号を付け、その説明は省略する。図13
においてテレビにはブラウン管21の左右にスピーカシ
ステム22a,22bが取付けられている。スピーカシ
ステム22にはスピーカユニット23、バックキャビィ
ティ24、及びホーン25が設けられている。
【0057】Lchの信号源27aとRchの信号源2
7bの信号は夫々フィルタ28a,28bに入力され
る。フィルタ28a,28bは夫々図1に示すフィルタ
12a,12bと同様の周波数特性を有するものであ
る。フィルタ28a,28bの出力は夫々音声判別手段
71a,71bに与えられる。音声判別手段71は入力
信号が音声信号か、非音声信号かを判別する回路であ
る。Lchの信号において、音声判別手段71aにより
非音声信号と判別されたとき、その出力は音場制御手段
29aに与えられ、音声信号と判別されたとき、その出
力は加算器72aに与えられる。同様にRchの信号に
おいて、音声判別手段71bにより非音声信号と判別さ
れたとき、その出力は音場制御手段29bに与えられ、
音声信号と判別されたとき、その出力は加算器72bに
与えられる。
【0058】音場制御手段29は第2実施例のものと同
一で、サラウンド音の信号を生成する回路である。加算
器72aは音声判別手段71aから出力された音声信号
と、音場制御手段29aから出力された非音声のサラウ
ンド信号を加算する回路で、その出力はスピーカシステ
ム22aに与えられる。同様に加算器72bは音声判別
手段71bから出力された音声信号と、音場制御手段2
9bから出力された非音声のサラウンド信号を加算する
回路で、その出力はスピーカシステム22bに与えられ
る。ここではフィルタ28、音声判別手段71、音場制
御手段29はDSPにより構成できる。
【0059】このように構成された音響再生装置70の
動作について説明する。フィルタ28の動作は第1実施
例と同様であるので説明を省略する。信号源27から出
力されたステレオ信号はフィルタ28を通過し、音声判
別手段71により、音声信号と非音声信号とに分離され
る。音声信号の場合は、その信号が加算器72を介して
スピーカシステム22に出力されるため、音声の定位が
はっきりする。
【0060】非音声信号の場合は、音場制御手段29に
よりサラウンド信号に変換され、第2実施例と同様にL
ch,Rchの信号は、図13の点線で示す方向の成分
も合成されるので、その方向から仮想的に音波が放射さ
れたように聞こえる。このため元来サラウンドスピーカ
を必要とする音楽信号(非音声信号)に対して、サラウ
ンドスピーカが不必要となる。
【0061】このようにステレオソースの信号は、フィ
ルタ28でホーン25の長さによる定在波の周波数成分
を低減して、音声信号がスピーカシステム22で再生さ
れる。このため図4に示すように再生音圧周波数特性に
ホーン25による定在波の影響が除去される。その結
果、音声信号に対しては定位がはっきりした明瞭度の高
い音となる。一方、非音声信号に対しては、音場制御手
段29によりサラウンド効果が付加され、臨場感豊かな
音響効果を得ることができる。
【0062】
【発明の効果】以上のように請求項1〜11記載の発明
によれば、ホーンを有するスピーカシステムにおいて、
共振による音圧のピークが再生周波数特性にあっても、
フィルタを設けることにより、スピーカシステムの再生
周波数特性を平坦にできる。このためホーンの長さを長
くしたり、特性の不安定な吸音材や仕切り板を配置せず
に済む。
【0063】特に請求項3の発明によれば、受聴者の背
後にリアスピーカを設けることなく、信号源の音響信号
を音場制御手段を通すことにより、臨場感豊かなサラウ
ンド効果を得ることができる。
【0064】また請求項5の発明によれば、受聴者の左
右前方の更に外側にエフェクトスピーカを設けずに、移
動音を含むエフェクト効果を得ることができ、音の広が
り感が得られる。
【0065】また請求項6の発明によれば、音声速度変
換手段を設けることにより、入力音声信号が音声の場
合、その明瞭度が向上するという効果が得られる。
【0066】さらに請求項7の発明によれば、音声判別
手段と音場制御手段とを設けることにより、音声はその
まま出力され、効果音や音楽信号のような非音声はサラ
ウンド音が付加されて出力される。このため音の臨場感
が向上するという効果が得られる。
【0067】以上のスピーカシステムを小型にしてテレ
ビのブラウン管の左右に取りつけると、映像と同期した
サラウンド音またはエフェクト音が得られ、迫力ある映
像及び音響を楽しむことができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における音響再生装置の構
成図である。
【図2】本発明の各実施例の音響再生装置において、信
号源に接続されるフィルタの周波数特性図である。
【図3】従来の音響再生装置における再生音圧の周波数
特性図である。
【図4】本発明の第1実施例における音響再生装置の再
生音圧の周波数特性図である。
【図5】本発明の第2実施例における音響再生装置の構
成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第3実施例における音響再生装置の構
成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第4実施例における音響再生装置の構
成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第5実施例における音響再生装置の構
成を示すブロック図である。
【図9】第5実施例の音響再生装置に設けられた音像拡
大手段のブロック図である。
【図10】本発明の第6実施例における音響再生装置の
構成を示すブロック図である。
【図11】従来の音響再生方式に用いられるスピーカシ
ステムの累積スペクトラム(立ち下がり特性)を示す図
である。
【図12】第6実施例の音響再生装置に用いられるスピ
ーカシステムの累積スペクトラム(立ち下がり特性)を
示す図である。
【図13】本発明の第7実施例における音響再生装置の
構成を示すブロック図である。
【図14】従来例及び第1〜7実施例の音響再生装置に
用いられるスピーカシステム(その1)の構造を示す断
面図であり、(a)は横断面図、(b)は縦断面図であ
る。
【図15】スピーカシステムの音響管における音圧分布
の説明図である。
【図16】従来の音響再生装置に用いられるスピーカシ
ステム(その2)の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
2,23 スピーカユニット 3,24 バックキャビティ 4,25 ホーン 5 音路部 10,20B,30B,60,70 音響再生装置 11,27 信号源 12,28 フィルタ 13,22 スピーカシステム 21 ブラウン管 26 リアスピーカ 29 音場制御手段 31,32 エフェクトスピーカ 33 音像拡大手段 37,38 ディレイ 39〜42,51 ゲイン調節器 44,45 演算器 49 残響付加手段 43,46,48 加算器 61 音声速度変換手段 71 音声判別手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04S 7/00 Z

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動板の前面から放射される音波を導く
    ホーンを配置したスピーカシステムと、 前記スピーカシステムの再生周波数帯域における共振周
    波数成分の信号を減衰させるフィルタと、を具備し、 信号源の音響信号を前記フィルタを介して前記スピーカ
    システムに与えて音波を出力することを特徴とする音響
    再生装置。
  2. 【請求項2】 受聴者の左右前方に設置され、振動板の
    前面から放射される音波を導くホーンを配置したスピー
    カシステムと、 前記スピーカシステムと受聴者を挟んで受聴者の背部に
    設けられ、サラウンド音響を出力するリアスピーカと、 前記スピーカシステムの再生周波数帯域における共振周
    波数成分の信号を減衰させ、前記スピーカシステムに音
    響信号を与えるフィルタと、を具備し、 信号源の音響信号を前記フィルタを介して前記スピーカ
    システムに与えると共に、信号源のサラウンド音の信号
    を前記リアスピーカに与え、受聴者にサラウンド効果を
    与えることを特徴とする音響再生装置。
  3. 【請求項3】 受聴者の左右前方に設置され、振動板の
    前面から放射される音波を導くホーンを配置したスピー
    カシステムと、 前記スピーカシステムの再生周波数帯域における共振周
    波数成分の信号を減衰させるフィルタと、 前記フィルタの出力信号を、前記スピーカシステムを介
    して、受聴者の左右前方、及び受聴者の背後を含む周囲
    に配置された任意のスピーカシステムから放射される音
    波と相等の音波が放射されるように変換する音場制御手
    段と、を具備し、 信号源の音響信号を前記フィルタ及び前記音場制御手段
    を介して前記スピーカシステムに与え、サラウンド効果
    を受聴者に与えることを特徴とする音響再生装置。
  4. 【請求項4】 受聴者の左右前方に設置され、振動板の
    前面から放射される音波を導くホーンを配置したスピー
    カシステムと、 前記スピーカシステムの左右両側に設けられ、エフェク
    ト効果音を放射するエフェクトスピーカと、 前記スピーカシステムの再生周波数帯域における共振周
    波数成分の信号を減衰させ、前記スピーカシステム及び
    前記エフェクトスピーカに音響信号を与えるフィルタ
    と、を具備し、 信号源の音響信号を前記フィルタを介して前記スピーカ
    システム及び前記エフェクトスピーカに与え、拡大音響
    を受聴者に出力することを特徴とする音響再生装置。
  5. 【請求項5】 受聴者の左右前方に設置され、振動板の
    前面から放射される音波を導くホーンを配置したスピー
    カシステムと、 前記スピーカシステムの再生周波数帯域における共振周
    波数成分の信号を減衰させるフィルタと、 前記フィルタの出力信号を、前記スピーカシステムを介
    して、受聴者の左右前方、及び受聴者の左右前方より更
    に外側を含む周囲に配置された任意のスピーカシステム
    から放射される音波と相等の音波が放射されるように変
    換する音像拡大手段と、を具備し、 信号源の音響信号を前記フィルタ及び前記音像拡大手段
    を介して前記スピーカシステムに与え、移動音を含むエ
    フェクト効果を受聴者に与えることを特徴とする音響再
    生装置。
  6. 【請求項6】 受聴者の左右前方に設置され、振動板の
    前面から放射される音波を導くホーンを配置したスピー
    カシステムと、 前記スピーカシステムの再生周波数帯域における共振周
    波数成分の信号を減衰させるフィルタと、 前記フィルタの信号が入力され、入力信号が音声信号で
    あれば、その再生速度を変換して出力する音声速度変換
    手段と、を具備し、 信号源の音響信号を前記フィルタ及び前記音声速度変換
    手段を介して前記スピーカシステムに与え、音声を含む
    音波を受聴者に放射することを特徴とする音響再生装
    置。
  7. 【請求項7】 受聴者の左右前方に設置され、振動板の
    前面から放射される音波を導くホーンを配置したスピー
    カシステムと、 前記スピーカシステムの再生周波数帯域における共振周
    波数成分の信号を減衰させるフィルタと、 前記フィルタの信号が入力され、入力音響信号が音声信
    号か非音声信号かを判別して分離する音声判別手段と、 前記音声判別手段から非音声信号を入力し、受聴者の左
    右前方、及び受聴者の背後を含む周囲に配置された任意
    のスピーカシステムから放射される音波と相等の音波が
    放射されるように変換する音場制御手段と、 前記音声判別手段からの音声信号、及び前記音場制御手
    段の出力信号を加算する加算器と、を具備し、 信号源の音響信号を前記加算器を介して前記スピーカシ
    ステムに与え、サラウンド音と音声を含む音波を受聴者
    に放射することを特徴とする音響再生装置。
  8. 【請求項8】 前記フィルタは、 前記スピーカシステムにおける再生共振周波数でのピー
    クレベルを少なくとも非ピークレベルの音圧以下に減少
    させるものであることを特徴とする請求項1〜7のいず
    れか1項記載の音響再生装置。
  9. 【請求項9】 前記スピーカシステムは、 そのホーンがテレビジョン受像機のブラウン管の側面に
    設けられたものであることを特徴とする請求項2〜7の
    いずれか1項記載の音響再生装置。
  10. 【請求項10】 前記スピーカシステムは、 そのホーンが振動板の前面から音波の開口部に向かって
    その断面積を大きくしたものであることを特徴とする請
    求項1〜7のいずれか1項記載の音響再生装置。
  11. 【請求項11】 前記スピーカシステムは、 そのホーンが振動板の前面から音波の開口部に向かって
    その断面積を一定にしたものであることを特徴とする請
    求項1〜7のいずれか1項記載の音響再生装置。
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EP95101466A EP0666556B1 (en) 1994-02-04 1995-02-03 Sound field controller and control method
DE69533973T DE69533973T2 (de) 1994-02-04 1995-02-03 Schallfeldkontrollegerät und Kontrolleverfahren
US08/383,295 US5742688A (en) 1994-02-04 1995-02-03 Sound field controller and control method

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004126258A (ja) * 2002-10-03 2004-04-22 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 装着型通信装置
JP2012010100A (ja) * 2010-06-24 2012-01-12 Sharp Corp 表示装置
JP2019180821A (ja) * 2018-04-10 2019-10-24 株式会社平和 遊技機

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