JPH07283657A - 送信回路および電力増幅器 - Google Patents

送信回路および電力増幅器

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JPH07283657A
JPH07283657A JP9557294A JP9557294A JPH07283657A JP H07283657 A JPH07283657 A JP H07283657A JP 9557294 A JP9557294 A JP 9557294A JP 9557294 A JP9557294 A JP 9557294A JP H07283657 A JPH07283657 A JP H07283657A
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fet
modulated wave
bias
level
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JP9557294A
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English (en)
Inventor
Akiyuki Yoshisato
彰之 善里
Jiro Kikuchi
二郎 菊池
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Tone Control, Compression And Expansion, Limiting Amplitude (AREA)
  • Amplifiers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 通信機の平均消費電流を節減して、通信機に
内蔵する電池が小型のもので済み、小型軽量で携帯性が
良く安価な携帯用通信機を実現できる送信回路および電
力増幅器を提供する。 【構成】 電力増幅器の能動素子であるFETのゲート
に加えるゲートバイアス電圧を、その電力増幅器に入力
される信号、あるいはその電力増幅器から出力される信
号の包絡線の大小に応じて変えるように構成した。これ
によって、信号の包絡線電圧が小さい時、FETのドレ
イン電流が小さく、信号の包絡線電圧が大きい時、FE
Tのゲートバイアス電圧が大きく、振幅の大きい信号が
歪なく増幅される。その結果、電力増幅器で消費する平
均電流が少なくなり、携帯用通信機の電池を小型化する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、携帯用通信機に適し
た省電流型の送信回路および電力増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は携帯用通信機の一例として挙げ
るPHP(パーソナルハンディホン)機器の回路ブロッ
ク図である。図10において、1は制御回路、2は送信
回路、3は受信回路、4は送受信兼用のアンテナ、5は
アンテナ4を送信回路2または受信回路3に択一的に接
続する切替器、6は送話器、7は受話器である。制御回
路1において、11はCPU、12は通信機を操作する
ためにCPU11に指示を与えるキーパッド、13は音
声信号を標本化するADPCMコーディック、14は標
本化音声信号をバースト状のディジタル信号に変換する
TDMAコーディック、15はI、Qの2信号を出力す
るπ/4シフトQPSKモデムである。また送信回路2
において、16はモデム15の出力信号を変調して被変
調波を出力する直交変調器、17は被変調波の搬送周波
数を送信周波数に変える周波数変換器、18は周波数変
換器17に送信用局部発振波を与えるPLL、19はC
PU11からの制御信号によって被変調波を適宜に減衰
する可変減衰器、20は電力増幅器である。さらに受信
回路3において、21は受信信号を増幅する高周波増幅
器、22は高周波信号の搬送周波数を中間周波数に変え
る周波数変換器、23は中間周波増幅器である。
【0003】このような携帯用通信機は、携帯性を良く
するために小型化、軽量化することが要求される。この
対策として通信機の体積および重量に大きな割合を占め
る電池を小型化することが最善の策であるが、電池の性
能を向上させて電池を小型化することには限度がある。
そこで通信機の消費電流を減らすことによって、より小
型の電池に置き換える工夫がされている。
【0004】即ち、通信機の消費電流は送信回路に設け
られた電力増幅器において格段に多いので、近距離や中
距離の通信相手と通信する時には制御によって送信電力
を小さくし、同時に電力増幅器のドレイン電圧を下げ、
また刻々変わる信号の振幅に応じて電力増幅器のドレイ
ン電圧を上下させて、通信機の平均消費電流を節減する
技術が知られている。
【0005】図11はこのような従来の送信回路の構成
を示すものであり、「デイジタル移動通信」(科学新聞
社1992年9月発行)第271頁に紹介された双方向
フイード制御線型飽和増幅器LSA−BCの構成であ
る。この送信回路は、電力増幅器として飽和型の増幅器
を用い、入力信号の包絡線に追随して飽和型増幅器のド
レイン電圧をダイナミックに変化させて、電力増幅器を
あたかも包絡線とは無関係に飽和点で動作させるように
して消費電流の利用効率を向上させたものである。
【0006】この送信回路は、このような消費電流効率
化の目的で、増幅器制御回路101、包絡線や窓関数を
生成する制御信号発生回路102、直流増幅器103、
検波器104が設けられている。そして、増幅器制御回
路101は、波形生成回路105から出力される直交成
分および同期成分のデータ信号に基づいて、直流増幅器
103に与える増幅度制御電圧を生成するもので、全デ
ィジタル化回路で構成される。直流増幅器103には、
高効率なDC/DCコンバータ等を用いる。検波器10
4は、送信出力制御のためのレベル検出と、ドレイン制
御における制御の不完全性を補償するための包絡線帰還
を行うため使用される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図11に示した従来の
送信回路は、信号の振幅に応じてFETのドレイン電圧
を変えるものである。このため、増幅器制御回路101
と制御信号発生回路102と直流増幅器103とを備え
ている。その結果、これら各回路を追加したことによる
消費電流の増加が、送信回路全体における消費電流の節
減効果を下げている。さらにこれら各回路を追加するこ
とによって通信機が大型化かつ重量化し、その携帯性を
悪くしている。そのうえ製造費用もかさみ高価にならざ
るをえない。この発明は、このような問題を解決するも
のであって、従来の送信回路に代えて、携帯性に優れた
通信機を安価に提供できる送信回路と、その送信回路に
適した電力増幅器を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の送信回
路は、入力された被変調波のレベルを変えて出力するレ
ベル可変手段と、レベル可変手段にレベル制御電圧を与
えるレベル制御手段と、FETを増幅素子としてレベル
可変手段から出力された被変調波を増幅する電力増幅器
と、レベル制御電圧に応じたバイアス電圧をFETのゲ
ートに加えるバイアス供給手段とを備えている。
【0009】請求項2および3に記載の送信回路は、F
ETを増幅素子として被変調波を増幅する電力増幅器
と、電力増幅器から出力された被変調波の包絡線振幅に
応じた包絡線電圧を出力する包絡線電圧検出手段と、包
絡線電圧に応じたバイアス電圧をFETのゲートに加え
るバイアス供給手段とを備えている。
【0010】請求項4および5に記載の送信回路は、デ
ジタル信号を入力してI信号およびQ信号を出力する直
交変換器と、I信号およびQ信号を入力して直交変調波
を出力する直交変調器と、FETを増幅素子として直交
変調波を増幅する電力増幅器と、I信号およびQ信号を
加算してその包絡線振幅に応じた包絡線電圧を出力する
包絡線電圧出力手段と、包絡線電圧に応じたバイアス電
圧をFETのゲートに加えるバイアス供給手段とを備え
ている。
【0011】請求項9および10に記載の電力増幅器
は、被変調波を増幅するデュアルゲート型FETと、そ
のデュアルゲート型FETで増幅された被変調波をさら
に増幅するシングルゲート型FETとを備え、デュアル
ゲート型FETの第2ゲートにレベル制御電圧として加
えるバイアス電圧に応じたバイアス電圧をシングルゲー
ト型FETのゲートに加えるように構成されている。
【0012】
【作用】請求項1に記載の送信回路において、レベル可
変手段の減衰度とFETに加えるバイアス電圧が連動し
て変えられる。したがって、FETに入力する被変調波
の振幅が小さい時、FETのドレイン電流が小さく、F
ETによる消費電流が少ない。一方、被変調波の振幅が
大きい時、FETのドレイン電流が大きく、振幅が大き
い被変調波がFETによって歪なく増幅される。
【0013】請求項2および3に記載の送信回路におい
て、FETで増幅された被変調波の包絡線振幅に応じた
バイアス電圧がFETのゲートに加えられる。したがっ
て、被変調波の包絡線振幅が小さい時、FETのドレイ
ン電流が小さく、FETによる消費電流が少ない。一
方、被変調波の包絡線振幅が大きい時、FETのドレイ
ン電流が大きく、包絡線振幅が大きい被変調波がFET
によって歪なく増幅される。
【0014】請求項4および5に記載の送信回路におい
て、直交変調波の包絡線振幅に応じたバイアス電圧が、
直交変調波を増幅するFETのゲートに加えられる。し
たがつて、直交変調波の包絡線振幅が小さい時、FET
のドレイン電流が小さく、FETによる消費電流が少な
い。一方、直交変調波の包絡線振幅が大きい時、FET
のドレイン電流が大きく、包絡線振幅が大きい直交変調
波がFETによって歪なく増幅される。
【0015】請求項9および10に記載の電力増幅器に
おいて、前段のデュアルゲート型FETのゲートにレベ
ル制御電圧として加えるバイアス電圧と、後段のシング
ルゲート型FETのゲートに加えるバイアス電圧が連動
して大小に変えられる。したがって、デュアルゲート型
FETの増幅度が小さい値に制御される時、デュアルゲ
ート型FETから出力される被変調波の振幅が小さく、
シングルゲート型FETはドレイン電流が小さくなるよ
うに制御され、デュアルゲート型FETおよびシングル
ゲート型FETによる消費電流が少ない。一方、デュア
ルゲート型FETの増幅度が大きい値に制御される時、
デュアルゲート型FETから出力される被変調波の振幅
が大きく、シングルゲート型FETはドレイン電流が大
きくなるように制御され、入力される大きい振幅の被変
調波が歪なく増幅される。
【0016】
【実施例】以下、これらの発明について図面を参照して
詳細に説明する。
【0017】図1はこの発明による送信回路の第1の実
施例を示す要部ブロック図である。図1において、25
は被変調波が入力される入力端、26は送信信号が出力
される出力端、19は入力された被変調波を適宜に減衰
させて所定のレベルで出力するレベル可変手段としての
可変減衰器であり、送信出力を制御する目的で設けられ
ている。31は可変減衰器19にレベル制御電圧を加え
る送信出力制御端であり、図10に示したCPU11が
レベル制御手段として働き、CPU11の制御に基づい
たレベル制御電圧が加えられる。32はレベル制御電圧
をその大きさに応じた適宜なバイアス電圧に変換して出
力するバイアス供給手段、20はFETを増幅素子とし
送信周波数に変換された被変調波を増幅する電力増幅器
であり、バイアス供給手段32の出力電圧がFETのゲ
ートに加えられる。なお、電力増幅器20については後
に詳しく説明する。
【0018】図4はバイアス供給手段32の一例であ
る。図4において、40は制御端、41は正電圧印加
端、42は負電圧印加端、43は出力電圧が出力される
電圧出力端、44はオペアンプであって、正入力端に正
の直流電圧源46が接地され、負入力端が制御端40に
接続されている。45はトランジスタであって、ベース
がオペアンプ44の出力端に接続され、コレクタが抵抗
R1によって正電圧印加端41に接続されると共に抵抗
R2を介して電圧出力端43に接続され、エミッタが抵
抗R5によって接地されている。電圧出力端43は抵抗
R3によって負電圧印可端42に接続されると共に、抵
抗R4によって接地されている。これらの抵抗R1ない
しR5の抵抗値は例えば図4に示した値に設定されてい
る。また正電圧印加端41および負電圧印加端42に
は、それぞれ+5Vおよび−5Vが加えられる。
【0019】図5はバイアス供給手段32の入出力特性
である。即ち、バイアス供給手段32は、制御端40に
小さい正の制御電圧が加えられた時、オペアンプ44か
らトランジスタ45のベースに加えられる電圧が大き
く、トランジスタ45は導通状態であって、抵抗R1と
抵抗R2との接続点は抵抗R5によって接地されて電圧
が小さく、出力電圧は絶対値の大きい負の電圧である。
一方、制御端40に大きい正の制御電圧が加えられた
時、オペアンプ44からトランジスタ45のベースに加
えられる電圧が小さく、トランジスタ45は非導通状態
であって、抵抗R1と抵抗R2との接続点は電圧が大き
く、出力電圧は絶対値の小さい負の電圧である。
【0020】このバイアス供給手段32は図1の構成に
おいては、制御端40が送信出力制御端31に接続さ
れ、電圧出力端43が電力増幅器20のFETのゲート
に接続される。
【0021】ところで図1の構成において、送信出力を
下げる時は、送信出力制御端31に小さい正のレベル制
御電圧が加えられ、可変減衰器19の減衰度が大きくさ
れて電力増幅器20に加わる被変調波の振幅が小さくな
る。この時、バイアス供給手段32からは絶対値の大き
い負の出力電圧がバイアス電圧として電力増幅器20の
FETのゲートに加えられる。逆に、送信出力を上げる
時は、送信出力制御端31に大きい正のレベル制御電圧
が加えられ、バイアス供給手段32からは絶対値の小さ
い負の出力電圧がバイアス電圧として電力増幅器20の
FETのゲートに加えられる。
【0022】図6は、電力増幅器20に用いられる一般
的なFETの特性図である。このFETのドレイン電流
はゲートに加えられるバイアス電圧によって変えられ、
絶対値の大きい負のバイアス電圧を加えられた時、ドレ
イン電流および増幅度が共に小さく、絶対値の小さい負
のバイアス電圧を加えられた時、ドレイン電流および増
幅度が共に大きい。
【0023】したがって、図1の構成において、送信出
力制御端31に小さい正のレベル制御電圧を加えて送信
出力を小さくした時は、電力増幅器20に入力される被
変調波の振幅は小さく、FETに加えるバイアス電圧は
絶対値の大きい負の電圧であり、FETのドレイン電流
は小さく、FETによる消費電流が少ない。一方、送信
出力制御端31に大きい正のレベル制御電圧を加えて送
信出力を大きくした時は、電力増幅器20に入力される
被変調波の振幅は大きく、FETに加えるバイアス電圧
は絶対値の小さい負の電圧であり、FETのドレイン電
流が大きく、振幅が大きい被変調波は電力増幅器20に
おいて歪なく増幅される。
【0024】なお、図1の回路において、可変減衰器1
9に代えて可変増幅器を用いても良い。
【0025】図2はこの発明による送信回路の第2の実
施例を示す要部ブロック図である。図2において、25
は直交変調波が入力される入力端、26は送信信号が出
力される出力端、19は入力された被変調波を適宜に減
衰させて所定のレベルで出力する可変減衰器、20はF
ETを増幅素子とし送信周波数に変換された直交変調波
を増幅する電力増幅器、33は電力増幅器20から出力
された直交変調波の包絡線電圧を出力する包絡線電圧検
出手段としてのAM検波器、32は出力された包絡線電
圧を適宜なバイアス電圧に変換して出力するバイアス供
給手段であり、このバイアス供給手段32の出力電圧が
FETのゲートに加えられる。
【0026】図2に示した構成では、バイアス供給手段
32は、制御端40(図4参照)がAM検波器33の出
力端に接続されて制御電圧としてAM検波器33から出
力される包絡線電圧が加えられる。また電圧出力端43
が電力増幅器20のFETのゲートに接続される。
【0027】そしてAM検波器33から出力される包絡
線電圧が小さい時は、制御端40(図4参照)に小さい
正の制御電圧が加えられ、出力電圧は絶対値の大きい負
の電圧である。一方、包絡線電圧が大きい時は、出力電
圧は絶対値の小さい負の電圧である。
【0028】ところで図2の構成において、AM検波器
33から出力されバイアス供給手段32に入力する包絡
線電圧は、電力増幅器20から出力される直交変調波の
振幅に比例する。したがって、電力増幅器20から出力
される直交変調波の振幅が小さい時は、バイアス供給手
段32の出力電圧は絶対値の大きい負の電圧であり、F
ETのドレイン電流は小さく、FETによる消費電流が
少ない。一方、電力増幅器20から出力される直交変調
波の振幅が大きい時は、バイアス供給手段34の出力電
圧は絶対値の小さい負の電圧であり、FETのドレイン
電流が大きく、振幅が大きい直交変調波は電力増幅器2
0において歪なく増幅される。
【0029】なお、図2の回路において、可変減衰器1
9に代えて可変増幅器を用いても良い。
【0030】図3はこの発明による送信回路の第3の実
施例を示す要部ブロック図である。図3において、25
はデジタル信号が入力される入力端、26は送信信号が
出力される出力端、35は送信すべきデジタル信号を入
力してIとQの2信号を出力する直交変換器であり、図
10に示したモデム15に備えられている。16はIと
Qの2信号を入力して直交変調波を出力する直交変調
器、17は直交変調波の周波数を送信周波数に変換して
出力する周波数変換器、19は直交変調波を適宜に減衰
させて所定のレベルで出力する可変減衰器、20はFE
Tを増幅素子として、送信周波数に変換された直交変調
波を増幅する電力増幅器、36はIとQの2信号を加算
してIQ加算電圧を出力するIQ加算手段、34はIQ
加算電圧の包絡線に応じた包絡線電圧を出力する包絡線
電圧検出手段としての整流器、32はバイアス供給手
段、31は図10に示したCPU11の制御に基づいた
レベル制御電圧が加えられる送信出力制御端である。そ
して可変減衰器19はレベル制御電圧によって減衰度が
制御される図3に示した構成では、バイアス供給手段3
2は、制御端40(図4参照)が整流器34の出力端に
接続されて整流器34から出力されるIQ加算信号の包
絡線電圧が制御電圧として加えられる。また電圧出力端
43(図4参照)が電力増幅器20のFETのゲートに
接続される。さらに正電圧印加端41(図4参照)が送
信出力制御端31に接続されてレベル制御電圧が加えら
れる。
【0031】そこでバイアス供給手段32の出力電圧
は、包絡線電圧の他に、正電圧印加端41(図4参照)
に加わるレベル制御電圧の増減に応じて増減する。即
ち、レベル制御電圧が小さい時は抵抗R1と抵抗R2と
の接続点の電圧が小さく、出力電圧は絶対値の大きい負
の電圧であり、逆にレベル制御電圧が大きい時は抵抗R
1と抵抗R2との接続点の電圧が大きく、出力電圧は絶
対値の小さい負の電圧である。
【0032】したがって、整流器34から出力される包
絡線電圧がが小さい時やレベル制御電圧が小さい時は、
バイアス供給手段32の出力電圧は絶対値の大きい負の
電圧であり、FETで消費されるドレイン電流は小さ
く、FETによる消費電流が少ない。一方、包絡線電圧
やレベル制御電圧が大きい時は、バイアス供給手段32
の出力電圧は絶対値の小さい負の電圧であり、FETの
ドレイン電流が大きく、振幅が大きい直交変調波は電力
増幅器20において歪なく増幅される。
【0033】図3の構成において、IQ加算手段36か
ら出力されるIQ加算電圧は整流器34によって整流さ
れ包絡線電圧に変わる。この包絡線電圧は周波数変換器
17から出力される直交変調波の振幅に比例する。一
方、バイアス供給手段32から出力される出力電圧は包
絡線電圧とレベル制御電圧とに略比例する。また可変減
衰器19から電力増幅器20に入力される直交変調波の
振幅はレベル制御電圧に略比例する。すなわちバイアス
電圧は電力増幅器20に入力される直交変調波の振幅に
略比例する。
【0034】したがって、I、Qの2信号の振幅が小さ
い時、言い換えれば電力増幅器20に入力される直交変
調波の包絡線振幅が小さい時は、FETに加えるバイア
ス電圧は絶対値の大きい負の電圧であり、FETのドレ
イン電流は小さくFETによる消費電流が少ない。一
方、I、Q2信号の振幅が大きい時、言い換えれば電力
増幅器20に入力される直交変調波の包絡線振幅が大き
い時は、FETに加えるバイアス電圧は絶対値の小さい
負の電圧であり、FETのドレイン電流が大きく、包絡
線振幅の大きい直交変調波は電力増幅器20において歪
なく増幅される。
【0035】なお、図3の回路において、可変減衰器1
9に代えて可変増幅器を用いても良い。
【0036】次に、この発明による電力増幅器について
説明する。
【0037】図7はこの発明による電力増幅器に用いる
電力増幅用のIC50の回路図である。図7において、
Q1は可変増幅器として働く初段増幅素子のデュアルゲ
ート型FET、Q2は次段増幅素子のシングルゲート型
FET、Q3は終段増幅素子のシングルゲート型FET
であり、これらFETQ2、Q3は電力増幅器として働
く。またR6、R7はFETQ1の第2ゲートG2にレ
ベル制御電圧を加える抵抗器、R8ないしR10は各F
ETQ1ないしQ3のゲートにバイアス電圧を加える抵
抗器である。さらに51は被変調波が入力される被変調
波入力端、52は電力増幅された被変調波が出力される
送信出力端、VcはFETQ1の第2ゲートG2にレベ
ル制御用のバイアス電圧を加える送信出力制御端、Vd
1はFETQ1、Q2にドレイン電圧を加えるドレイン
電圧端、Vd2はFETQ3にドレイン電圧を加えるド
レイン電圧端、Vg1はFETQ1の第1ゲートG1お
よびFETQ2のゲートにバイアス電圧を加えるバイア
ス端、Vg2はFETQ3のゲートにバイアス電圧を加
えるバイアス端である。
【0038】このIC50においてFETQ1は、送信
出力制御端Vcに加えられるバイアス電圧の大小に応じ
て増幅度が大小に変わる。
【0039】図8はこの発明による電力増幅器の第1の
実施例を示す回路図である。図8において、50は図7
に示した電力増幅用のICであり、FETQ3のバイア
ス端Vg2には、送信出力制御端Vcに加えるバイアス
電圧を抵抗器R11、R12で分圧して加えるように構
成され、FETQ1、Q2のバイアス端Vg1には、直
流電圧を抵抗器R13、R14で分圧した固定のバイア
ス電圧を加えるように構成されている。即ちFETQ3
のゲートにはFETQ1の第2ゲートG2にレベル制御
電圧として加えるバイアス電圧に応じたバイアス電圧が
加えられる。
【0040】即ち、FETQ1の増幅度を小さい値に制
御する時、送信出力端Vcに加えるバイアス電圧が小さ
い正の電圧であり、バイアス端Vg2に加わるバイアス
電圧も小さい正の電圧であり、FETQ3のドレイン電
流が小さい。即ちこの電力増幅器における消費電流が少
ない。一方、FETQ1の増幅度を大きい値に制御する
時、送信出力端Vcに加えるバイアス電圧が大きい正の
電圧であり、バイアス端Vg2に加わるバイアス電圧も
大きい正の電圧であり、FETQ3のドレイン電流が大
きく、振幅が大きい被変調波はFETQ3において歪な
く増幅される。
【0041】図9はこの発明による電力増幅器の第2の
実施例を示す回路図である。図9において図8と異なる
点は、FETQ1、Q2、Q3のバイアス端Vg1、V
g2には共に、送信出力制御端Vcに加えるバイアス電
圧を抵抗器R11、R12で分圧して加えるように構成
されている点にある。そこで、FETQ1ないしQ3の
ゲートにはFETQ1の第2ゲートG2にレベル制御電
圧として加えるバイアス電圧に応じたバイアス電圧が加
えられる。
【0042】即ち、FETQ1の増幅度を小さい値に制
御する時、送信出力端Vcに加えるバイアス電圧が小さ
い正の電圧であり、バイアス端Vg1、Vg2に加わる
バイアス電圧も小さい正の電圧であり、FETQ1ない
しQ3のドレイン電流が小さい。即ちこの電力増幅器に
おける消費電流は図8に示した第1実施例の電力増幅器
における消費電流よりも更に少ない。一方、FETQ1
の増幅度を大きい値に制御する時、送信出力端Vcに加
えるバイアス電圧が大きい正の電圧であり、バイアス端
Vg2に加わるバイアス電圧も大きい正の電圧であり、
FETQ1ないしQ3のドレイン電流が大きく、振幅が
大きい被変調波はFETQ1ないしQ3において歪なく
増幅される。
【0043】この第2の実施例では、第1の実施例で用
いた抵抗器R13、R14が不要であって、より簡易な
回路でもって消費電流をさらに節減できる。
【0044】なお、この電力増幅器を、図10に示した
携帯用通信機の電力増幅器20、または図1、2に示し
た送信回路の電力増幅器20の代わりとして用いること
が出来る。そして図1、2に示した送信回路の電力増幅
器20の代わりに用いるときは、可変増幅器19が不要
であり、また、バイアス供給手段32に代えて図8、9
に示した抵抗器R11ないしR14で良い。
【0045】
【発明の効果】この発明による各送信回路または電力増
幅器において、電力増幅器に入力する或は電力増幅器か
ら出力する被変調波の振幅が小さい時、電力増幅器を構
成するFETのドレイン電流が小さく、電力増幅器によ
る消費電流が少ない。即ち送信回路における消費電流が
少ない。一方、被変調波の振幅が大きい時、FETのド
レイン電流が大きく、振幅が大きい被変調波がFETに
よって歪なく増幅される。また、追加する回路は簡単な
構成のデジタル回路またはアナログ回路で良く、これら
追加回路における消費電流は極僅かである。
【0046】したがって、この発明による送信回路また
は電力増幅器を通信機に用いれば、通信機の平均消費電
流を節減することが出来、通信機に内蔵する電池は、よ
り小型のもので済み、小型軽量で携帯性が良く安価な通
信機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による送信回路の第1の実施例を示す
要部ブロック図。
【図2】この発明による送信回路の第2の実施例を示す
要部ブロック図。
【図3】この発明による送信回路の第3の実施例を示す
要部ブロック図。
【図4】この発明による送信回路に用いるバイアス供給
手段の一例を示す回路図。
【図5】図4におけるバイアス供給手段の入出力特性
図。
【図6】電力増幅器に用いられる一般的なFETの特性
図。
【図7】この発明による電力増幅器に用いる電力増幅用
のIC50の回路図。
【図8】この発明による電力増幅器の第1の実施例を示
す回路図。
【図9】この発明による電力増幅器の第2の実施例を示
す回路図。
【図10】携帯用通信機の一例であるPHP機器の回路
ブロック図。
【図11】従来の送信回路の構成図。
【符号の説明】
11 CPU(レベル制御手段) 16 直交変調器 19 可変減衰器(レベル可変手段) 20 電力増幅器 31 送信出力制御端 32 バイアス供給手段 33 AM検波器(包絡線電圧検出手段) 34 整流器(包絡線電圧検出手段) 35 直交変換器 36 IQ加算手段 40 バイアス制御端 43 バイアス電圧出力端 44 オペアンプ 45 トランジスタ Q1 デュアルゲート型FET Q2 シングルゲート型FET R11、R12 抵抗器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された被変調波のレベルを変えて出
    力するレベル可変手段と、そのレベル可変手段にレベル
    制御電圧を与えるレベル制御手段と、FETを増幅素子
    として前記レベル可変手段から出力された被変調波を増
    幅する電力増幅器と、前記レベル制御電圧に応じたバイ
    アス電圧を前記FETのゲートに加えるバイアス供給手
    段とを備えたことを特徴とする送信回路。
  2. 【請求項2】 FETを増幅素子として被変調波を増幅
    する電力増幅器と、その電力増幅器から出力された被変
    調波の包絡線振幅に応じた包絡線電圧を出力する包絡線
    電圧検出手段と、前記包絡線電圧に応じたバイアス電圧
    を前記FETのゲートに加えるバイアス供給手段とを備
    えたことを特徴とする送信回路。
  3. 【請求項3】 前記被変調波は直交変調波であって、前
    記包絡線電圧検出手段は前記電力増幅器から出力された
    直交変調波の包絡線振幅に応じた包絡線電圧を出力する
    AM検波器であることを特徴とする請求項2における送
    信回路。
  4. 【請求項4】 デジタル信号を入力してI信号およびQ
    信号を出力する直交変換器と、I信号およびQ信号を入
    力して直交変調波を出力する直交変調器と、FETを増
    幅素子として前記直交変調波を増幅する電力増幅器と、
    前記I信号およびQ信号を加算してその包絡線振幅に応
    じた包絡線電圧を出力する包絡線電圧検出手段と、前記
    包絡線電圧に応じたバイアス電圧を前記FETのゲート
    に加えるバイアス供給手段とを備えたことを特徴とする
    送信回路。
  5. 【請求項5】 前記直交変調波を入力してそのレベルを
    変えて出力するレベル可変手段と、そのレベル可変手段
    にレベル制御電圧を与えるレベル制御手段と、前記包絡
    線電圧と前記レベル制御電圧とに応じたバイアス電圧を
    前記FETのゲートに加えるバイアス供給手段とを備え
    たことを特徴とする請求項4における送信回路。
  6. 【請求項6】 前記レベル可変手段は可変減衰器であ
    り、前記レベル制御電圧が小さい時に減衰度が大きく、
    前記レベル制御電圧が大きい時に減衰度が小さいことを
    特徴とする請求項1または請求項5における送信回路。
  7. 【請求項7】 前記レベル可変手段は可変増幅器であ
    り、前記レベル制御電圧が小さい時に増幅度が小さく、
    前記レベル制御電圧が大きい時に増幅度が大きいことを
    特徴とする請求項1または請求項5における送信回路。
  8. 【請求項8】 前記バイアス供給手段は、前記レベル制
    御電圧が小さい時に絶対値の大きい負のバイアス電圧を
    出力し、前記レベル制御電圧が大きい時に絶対値の小さ
    い負のバイアス電圧を出力することを特徴とする請求項
    1ないし7のいずれかにおける送信回路。
  9. 【請求項9】 被変調波を増幅するデュアルゲート型F
    ETと、そのデュアルゲート型FETで増幅された前記
    被変調波をさらに増幅するシングルゲート型FETとを
    備え、 前記デュアルゲート型FETの第2ゲートにレベル制御
    電圧として加えるバイアス電圧に応じたバイアス電圧を
    前記シングルゲート型FETのゲートに加えるように構
    成したことを特徴とする電力増幅器。
  10. 【請求項10】 前記デュアルゲート型FETの第2ゲ
    ートに加えるバイアス電圧に応じたバイアス電圧を前記
    デュアルゲート型FETの第1ゲートにも加えるように
    構成したことを特徴とする請求項9における電力増幅
    器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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