JPH0728136U - 搬送用ベルト - Google Patents
搬送用ベルトInfo
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- JPH0728136U JPH0728136U JP6306393U JP6306393U JPH0728136U JP H0728136 U JPH0728136 U JP H0728136U JP 6306393 U JP6306393 U JP 6306393U JP 6306393 U JP6306393 U JP 6306393U JP H0728136 U JPH0728136 U JP H0728136U
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- conveyor
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 紙幣屑などのゴミ、埃、また、水滴がベルト
の搬送面に付いてもそれを除去することができ、搬送能
力を低下させないような搬送用ベルトの提供を目的とす
る。 【構成】 エラストマーからなるベルトであって、少な
くともベルトの片面を使ってベルトと物品とのあいだの
摩擦力によって物品の搬送を行う搬送用ベルト1におい
て、搬送面6をベルト幅方向の凸条部7と凹溝部8から
なる凹凸面9としている。
の搬送面に付いてもそれを除去することができ、搬送能
力を低下させないような搬送用ベルトの提供を目的とす
る。 【構成】 エラストマーからなるベルトであって、少な
くともベルトの片面を使ってベルトと物品とのあいだの
摩擦力によって物品の搬送を行う搬送用ベルト1におい
て、搬送面6をベルト幅方向の凸条部7と凹溝部8から
なる凹凸面9としている。
Description
【0001】
この考案は物品を搬送するためのベルトに関するものであり、特に、自動販売 機や自動改集札機等に用いられるカード、紙幣、切符等をベルトの表面の摩擦力 によって搬送する搬送用ベルトに関する。
【0002】
今日、人件費を節約することができる他、営業時間も昼間に限定されることの ない自動販売機がいたるところに普及しており、ジュース、雑誌、切符など色々 なものが自動販売機によって購入できるようになっている。 更に自動販売機でも紙幣、プリペイドカードの使用の可能になったものが、通 常になってきている。
【0003】 従来、この自動販売機の内部構造において、紙幣や、プリペイドカードの搬送 は、ローラーを用いた機構が使用されてきたが、搬送の途中で紙幣などの搬送物 がローラに巻きつくなどの問題もあり、搬送の確実さを向上させるために最近で は平坦な背面を有するエラストマー製のベルトの背面を用いて搬送する機構を採 用しているものが多くなってきている。
【0004】 現状において、ベルトを用いた機構の場合、ベルトの搬送能力を効率よく使う ために、ベルト背面の全面を使って物品とのあいだの接触面積を最大の状態にし て用いられている。 そのために、ベルトの背面の表面は平滑にして、できるだけ物品との接触面積 が増えるようにし、更に、摩擦係数を上げるためにベルト背面のエラストマーの 硬度を下げるなどの手段が取られている。
【0005】
このように、接触面積が大きくすることとエラストマー自体を軟らかくするこ とは紙幣やカードなどの搬送において効果が高く、確実な搬送を実現していた。 しかし、使用期間が長くなると、ベルトの紙幣やカードの搬送面に紙幣屑を始 めとするゴミ、埃が付着してしまったり、雨などによる水滴が付いてしまい、ベ ルト搬送面の摩擦係数が低下しそれとともに搬送能力が低下してしまうという問 題があった。 また、摩擦係数を上げるためにエラストマーの硬度を低くしていることが、逆 に耐摩耗性を落とすことになり、ベルトの搬送面の摩耗屑が、周辺部センサーな どに悪影響を及ぼしたり、搬送物品を汚したりする問題があるとともに、ベルト の耐久性も悪くなり寿命を短くしてしまうことになっていた。
【0006】 本考案は上述の課題を解決し、紙幣屑などのゴミ、埃、また、水滴がベルトの 搬送面に付いてもそれを除去することができ、搬送能力を低下させないような搬 送用ベルトの提供を目的とする。
【0007】
上記の目的を達成するために本考案はエラストマーからなるベルトであって、 少なくともベルトの片面を使ってベルトと物品とのあいだの摩擦力によって物品 の搬送を行う搬送用ベルトにおいて、搬送面をベルト幅方向の凸条部と凹溝部か らなる凹凸面としたことを特徴とする。 更に、後から述べる理由により凸条部を形成するエラストマーの硬度を、50 〜90°(JISA)の範囲に設定してなることおよび、凸条部の高さを0.3 〜1.0mmの範囲内としてなることが好ましい。
【0008】
本考案の搬送用ベルトは搬送面にベルト幅方向の凸条部と凹溝部を設けて凹凸 面を形成しており、搬送面に紙幣屑などのゴミ、埃や、雨水などの水滴が付いて も凹溝部へ落ち込んでベルト側面側に排出することができるので、搬送物品と接 触する凸条部は汚れず、表面の摩擦係数が低下することがない。また、凸条部の 硬度を50〜90°(JISA)の範囲に設定すること及び凸条部の高さを0. 3〜1.0mmの範囲内とすることによって、凸条部が搬送物品に押されて適度 に変形し、接触面積が増すとともに、凸条部の摩耗量も多くなることがない。
【0009】
次に、本考案の搬送用ベルトの実施例を添付図面にしたがって詳述する。 図1は本考案に係る搬送用ベルトの要部斜視図であり、図3は本考案の搬送要 ベルトの断面図である。 図1、図2に示される搬送用ベルト1はポリウレタン弾性体、天然ゴム、クロ ロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴムの単体またはこれらのブレンド物から なるゴム状弾性体からなるエラストマー2中にスチールワイヤ、ガラス繊維、ポ リアミド繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維などからなる低伸度高強力の心 線3をベルト長手方向に並列スパイラル状に埋設している。そして、ベルト内周 面4にはベルト長手方向に沿って所定ピッチで歯部5が形成されており、ベルト 背面である搬送面6にはベルト幅方向の凸条部7と凹溝部8が交互に配置され、 凹凸面が形成されている。
【0010】 この搬送用ベルト1は図3に示されるように、二本のベルト1a、1bが背面 同志向かい合わせになっており、内周面4の歯部5がそれぞれ歯付プーリ9、9 、10、10に噛み合うことによって駆動され、両ベルト1a、1bの背面であ る搬送面6で紙幣などの物品を挟持搬送する用途に使用されるものである。
【0011】 物品の搬送をするベルト背面の搬送面6は、物品との摩擦係数が大きいほど物 品の搬送が確実であり、当然、使用初期における搬送面6の摩擦係数は大きなも のであることが好ましい。更に、長期の使用によって搬送面6に例えば紙幣から 発生した紙屑や紙粉が搬送面6の表面に付着することによって、経時的に搬送面 6の摩擦係数が小さくなることも避けなければならない。
【0012】 本考案の搬送用ベルト1は、このような2つの課題を両方とも満足するもので あり、そのために搬送面6にベルト幅方向の凸条部7と凹溝部8を交互に配置し 、凹凸面を形成している。 搬送面6が全くフラットなベルトの場合、搬送面6に紙屑や埃が降り積もった 状態で物品を搬送すると物品からの圧力がかかり、そのまま搬送面6のエラスト マーに付着してしまい、容易に落とすことができなくなって摩擦係数を小さくす るという状況になっている。
【0013】 それに対し、本考案の搬送用ベルト1では搬送面6を凹凸面とすることによっ て搬送する物品から発生した屑や、埃、粉塵などが搬送面6に降りかかったとし ても、それら、搬送面6の摩擦係数を小さくする原因となるものは、凹凸面の凹 溝部8に落ち込み搬送する物品が接触する凸条部7には付着しにくい構造になっ ていると言える。また、凹溝部8に落ち込んだ紙屑や埃は、物品からの圧力がか かっていないので、単に降り積もった状態から付着してしまった状態に到ってお らず、ベルト1が走行しているあいだにベルト側面側に排出することができる。
【0014】 このように本考案の搬送用ベルト1の場合、搬送面6の摩擦係数が長期の使用 によって小さくなりにくい構造を有している。 また、本考案の搬送用ベルトは搬送面を凹凸面にしていることから基本的には 物品とベルトとの接触面積が、背面をフラットにしているベルトよりも少ないと 言えるので、物品とベルトとのあいだに発生する摩擦力も小さくなるが、本考案 では、充分な摩擦力を得るために、物品を搬送する時に搬送面6に物品から圧力 がかかることによって、凸条部7が変形し物品との接触面積を大きくすることに ようにしている。そうすることによって、物品との摩擦力を大きくし、確実な搬 送を実現している。
【0015】 凸条部7を物品の圧力によって適度に変形させ、物品とのあいだの摩擦力を大 きくすることは、凸条部7を形成するエラストマーの硬度及び高さ、形状を適当 なものに設定することによって得ることができる。 本考案では、凸条部7を形成するエラストマーの硬度が50〜90°(JIS A)の範囲内であることが好ましく、50°未満であると凸条部7の摩耗量が大 きくなりすぎてベルトの耐久性が悪くなり、90°を越えると凸条部7の変形量 が小さくなって充分な摩擦力が得られない。
【0016】 また、凸条部7の高さに関しては、0.3〜1.0mmの範囲内であることが 好ましく、0.3mm未満であると物品から発生する屑、埃、粉塵、またベルト の摩耗屑などが凹溝部8に付着、堆積して凸条部7の高さを越えてしまい、摩擦 係数が低下するのが速くなり、1.0mmを越えると凸条部7の破損が起こりや すくなるので好ましくない。 また、凸条部7の形状についてはベルト長手方向断面形状が略三角形状または 略台形状のものなどで、先細りの形状であることが凸条部7の変形のしやすさの 面で好ましい。
【0017】 また、上記の例は内周面4に歯部5を設けた歯付ベルトの例であるが、歯付ベ ルトのみに限られるものではなく、図4に示すようなVリブドベルト20やその 他、ローエッジベルト、ローエッジコグベルトなどにも適用することができる。
【0018】 以下、本考案の搬送用ベルトの物品を搬送する背面が平坦な背面を有するベル トの背面と比べ、摩耗係数の経時変化が少ないことを示す試験データを示す。 試験方法は図 に示すように、径がφ65mmのロール10の表面に相手材1 1としてOCR紙を被覆し、ウレタン製の歯付ベルトで背面が平坦なものと、背 面に0.5mmピッチで高さが0.35mmの凸条部を有するベルトの背面をロ ール10の円断面の中心角で50°の円弧の長さ分に接触するようにし、ベルト の上端を固定するとともに下端には0.2kgの荷重をかけ、ロールを図 中の 矢印の方向に30rpmの速さで回転させ、ロール10に接触しているベルト背 面の摩擦係数を初期、1時間後、2時間後に夫々測定した。 また、ベルト背面の硬度は、上記の夫々の形状のベルトについて70°(JI SA)と80°(JISA)の2種類を使って測定した。 その結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】 表1の結果より、ベルトの搬送面を凹凸面とした本考案の搬送用ベルトは、搬 送面が平坦なものよりも、初期においては摩擦係数が小さいが、長期に渡って初 期とほとんど変わらない摩擦係数を保持することができることがわかる。
【0021】
本考案の搬送用ベルトは搬送面に凸条部と凹溝部を交互に配置して凹凸面を形 成しているので、搬送面に紙幣屑などのゴミ、埃や、雨水などの水滴が付いても 凹溝部へ落ち込んでベルト側面側に排出することができるので、搬送物品と接触 する凸条部は汚れず、表面の摩擦係数が低下することがない。また、凸条部の硬 度を50〜90°(JISA)の範囲に設定すること及び凸条部の高さを0.3 〜1.0mmの範囲内とすることによって、凸条部が搬送物品に押されて適度に 変形し、接触面積が増すとともに、凸条部の摩耗量も多くなることがない。 よって、紙幣屑などのゴミ、埃、また、水滴がベルトの搬送面に付いてもそれ を除去することができ、搬送能力を低下させないような搬送用ベルト得ることが できるという効果を有する。
【図1】本考案の搬送用ベルトの要部斜視図である。
【図2】本考案の搬送用ベルトの断面図である。
【図3】本考案の搬送用ベルトが物品を挟持搬送するの
に使用されているところを示す正面図である。
に使用されているところを示す正面図である。
【図4】本考案の搬送用ベルトの別の実施例を示す要部
斜視図である。
斜視図である。
1 本考案の搬送用ベルト 2 エラストマー 3 心線 4 内周面 5 歯部 6 搬送面 7 凸条部 8 凹溝部 9 歯付プーリ 10 歯付プーリ 20 本考案の別の実施例である搬送用ベルト 21 リブ 22 搬送面
Claims (3)
- 【請求項1】 エラストマーからなるベルトであって、
少なくともベルトの片面を使ってベルトと物品とのあい
だの摩擦力によって物品の搬送を行う搬送用ベルトにお
いて、搬送面をベルト幅方向の凸条部と凹溝部からなる
凹凸面としたことを特徴とする搬送用ベルト。 - 【請求項2】 凸条部を形成するエラストマーの硬度
を、50〜90°(JIS A)の範囲に設定してなる
請求項1記載の搬送用ベルト。 - 【請求項3】 凸条部の高さを0.3〜1.0mmの範
囲内としてなる請求項1または2記載の搬送用ベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6306393U JPH0728136U (ja) | 1993-10-28 | 1993-10-28 | 搬送用ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6306393U JPH0728136U (ja) | 1993-10-28 | 1993-10-28 | 搬送用ベルト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0728136U true JPH0728136U (ja) | 1995-05-23 |
Family
ID=13218516
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6306393U Pending JPH0728136U (ja) | 1993-10-28 | 1993-10-28 | 搬送用ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0728136U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020034534A (ja) * | 2018-08-29 | 2020-03-05 | 立普思股▲ふん▼有限公司LIPS Corporation | 深度画像検出機能を備える生産装置及びその搬送装置 |
-
1993
- 1993-10-28 JP JP6306393U patent/JPH0728136U/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020034534A (ja) * | 2018-08-29 | 2020-03-05 | 立普思股▲ふん▼有限公司LIPS Corporation | 深度画像検出機能を備える生産装置及びその搬送装置 |
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