JPH0727882U - 替芯収容ケ−ス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 表壁面２と背壁面３の両壁面ともに、少なく
とも一部が内部透視可能な透明性を有するものとなって
いる、偏平形状の替芯収容ケ−ス。背壁面３の透明性が
表壁面２の透明性よりも高い。 【効果】 店頭陳列されている場合など、ケ−ス内部の
汚れは目立たず、耐光性も良好で替芯の品質低下を抑制
でき、また、表壁面側からも内部透視可能であるが、手
にして背壁面側から眺めれば内部状態をきわめて容易に
確認できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、表壁面と背壁面の両壁面ともに、少なくとも一部が内部透視可能な 透明性を有するものとなっている、偏平形状の替芯収容ケ−スに関する。

【０００２】

【従来の技術とその課題】

シャ−プペンシル用芯やレッドホルダ−用芯など、替芯を収容するケ−スの多 くは偏平形状のものである。また、背壁面側は非透明性のものとなっているもの もあるが、少なくとも表壁面は透明性のある合成樹脂などの成形品よりなってい て、印刷部など内部透視を妨げる部分があるにしても、少なくとも一部は内部透 視可能な透明性を有するものとなっているのが一般的である。

【０００３】 ところが、替芯は自己摩耗性体であるので、輸送などによるケ−ス内部での替 芯の動きによって、芯粉がどうしてもケ−ス内部に汚れとして付着してしまう。 このようになっても、内部を透視して替芯の存在を確認することはできるが、決 して綺麗なものではなく、商品価値も低下してしまう。

【０００４】 また、替芯の種類にもよるが、耐光性の点でも問題がある。例えば、通常の焼 成タイプ黒芯は、芯体に油状物を含浸して製造されているが、長期間に渡って露 光状態にしておくと、この油状物が経時的に劣化する場合もある。また、色芯の 場合は変色が問題になる。店頭陳列している間に品質が低下し、これをユ−ザ− が購入するといったことも生じ得る訳で、このようなことは可及的に抑制されな ければならない。

【０００５】 そのため、透明性の程度を低く押えたケ−スも存在する。即ち、少量の着色材 を材料に混ぜて成形したもので、内部の汚れは目立たなくなり、また、耐光性も 向上する。しかし、どうしても着色分だけ内部透視性は低下してしまい、折衷的 にすると、かえって全体的に好ましくなくなってしまう。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、店頭陳列などでは表壁面側が専ら向光面となっていながら、購入し たユ−ザ−が替芯の存在を確認する場合は、必ずしも表壁面側からのみ内部を透 視している訳ではないという、ケ−ス形状の偏平性と表壁面・背壁面の壁面相違 性の存在に着目してなされたものであり、ケ−スの背壁面が有する透明性を表壁 面が有する透明性よりも高いものとすることにより、せめて、ユ−ザ−の手に渡 るまでは内部の汚れも目立たず、耐光性も十分で品質低下も抑制でき、しかも、 内部透視性も良好なケ−スとしたものである。即ち、本考案は、表壁面と背壁面 の両壁面ともに、少なくとも一部が内部透視可能な透明性を有するものとなって いる、偏平形状の替芯収容ケ−スにおいて、前記背壁面が有する透明性を前記表 壁面が有する透明性よりも高いものとしたことを特徴とする替芯収容ケ−スを要 旨とする。

【０００７】

【実施例】

添付図面に基づいて一例の説明をする。図１において、ケ−ス本体１は、ポリ エステル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢 酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アク リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体など透明性樹脂を母材とし、淡い 着色などなされていてもよいが、十分な透明性を有するものとして成形されたも のである。表壁面２、背壁面３には、商品名や製造者といった適宜印刷などが施 されてよく、一例として、図示のものは、表壁面２側に印刷面４を形成してある （図２参照）。このケ−ス本体１の内部には適宜数の替芯５を収容し、開口頭部 にはキャップ６を設けてある。ここで、図示のものは、全体形状が偏平な直方体 状となっているが、偏平であれば、例えば、全体になだらかな丸みを有するもの であったりしてもよい。表壁面２や背壁面３も、例えば小判形などになっていた りしてもよい。また、キャップ６は、ケ−ス本体１に対し、着脱可能なものであ ったり枢着されたものであったり摺動し得るよう取り付けられたものであったり してもよい。開閉構造も適宜であり、別面に設けた操作部の操作で開閉するもの であったりしてもよい。

【０００８】 図１のケ−ス本体１は表壁面２も背壁面３も一体品として有し、これら両面の 透明性の差は、前述した印刷面４によるものとなっている。印刷には、グラビア 転写印刷、金属蒸着印刷、ホットスタンプ印刷、オフセット印刷、パッド印刷、 シルク印刷などがあり、これら適宜の印刷により、表壁面２の透明性を背壁面３ に比べて抑えたものとしている。即ち、濃淡はあっても、表壁面の少なくとも替 芯５の収容部の全面に渡って着色層を形成しているものであり、かつ、少なくと も一部は内部透視の透明性を残存しているものである。ここで、好ましい印刷の 一例としては、ハ−フミラ−調の金属蒸着転写印刷によるものを挙げられる。例 えば、ベ−スフィルムに、軟硬度とか芯径とかのグラビア印刷層、地色を整える 淡色インキ印刷層、ハ−フミラ−調の光反射性と光透過性を付与するアルミニウ ムなどの金属蒸着層、それに糊剤を設けた転写フィルムを用い、熱転写印刷した ものは、目視角度によって内部透視でき、また、金属光沢を有するものとなる。

【０００９】 ケ−ス本体１は、図３に一例を示すように、表壁面２を有する表部材７と背壁 面３を有する背部材８との組合せ品とすることなどもできる。表部材７、背部材 ８は、それぞれ前述したような適宜材質のものを選択すればよく、図３に示すも のは、印刷面４を表部材７に形成してあるが、これら表部材７、背部材８の材質 相違や着色性の差による透明性の高低差をそのまま活かしたものとしてもよい。

【００１０】

【考案の効果】

本考案の替芯収容ケ−スは、表壁面と背壁面の両壁面ともに、少なくとも一部 が内部透視可能な透明性を有するものとなっている、偏平形状の替芯収容ケ−ス において、前記背壁面が有する透明性を前記表壁面が有する透明性よりも高いも のとなっているので、店頭陳列されている場合など、ケ−ス内部の汚れは目立た ず、耐光性も良好で替芯の品質低下を抑制でき、また、表壁面側からも内部透視 可能であるが、手にして背壁面側から眺めれば内部状態をきわめて容易に確認で きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を説明するための一部破断斜
視図。

【図２】図１のものの断面図。

【図３】本考案の別の一実施例を説明するための図２相
当断面図。

【符号の説明】

１ ケ−ス本体 ２ 表壁面 ３ 背壁面 ４ 印刷面 ５ 替芯 ６ キャップ ７ 表部材 ８ 背部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表壁面と背壁面の両壁面ともに、少なく
   とも一部が内部透視可能な透明性を有するものとなって
   いる、偏平形状の替芯収容ケ−スにおいて、前記背壁面
   が有する透明性を前記表壁面が有する透明性よりも高い
   ものとしたことを特徴とする替芯収容ケ−ス。