JPH07278178A - 2’置換−2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシド及びその製造方法 - Google Patents

2’置換−2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシド及びその製造方法

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JPH07278178A
JPH07278178A JP6523594A JP6523594A JPH07278178A JP H07278178 A JPH07278178 A JP H07278178A JP 6523594 A JP6523594 A JP 6523594A JP 6523594 A JP6523594 A JP 6523594A JP H07278178 A JPH07278178 A JP H07278178A
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dideoxynucleoside
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didehydro
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JP6523594A
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Inventor
Shigeo Niihata
茂雄 新畑
Hideyuki Kiminou
秀幸 公納
Takashi Ebata
隆 恵畑
Hajime Matsushita
肇 松下
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Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】2’置換−2’,3’−ジデヒドロ−2’,
3’−ジデオキシヌクレオシド誘導体とその製造方法、
及び該化合物を用いた2’,3’−ジデヒドロ−2’,
3’−ジデオキシヌクレオシドの製造方法を提供するこ
と。 【構成】2’,2’−ジデオキシヌクレオシド誘導体
(2)を酸化剤と反応し、次いで熱脱離反応に付し、化
合物(3)を得、これを酸化し、化合物(1)を得る。
化合物(1)を還元し、化合物(6)を得、これを脱保
護し、2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−デオキシ
ヌクレオシド(5)を得る。 【化1】 1 は水酸基の保護基、R2 はアルキル基、アラルキル
基又はアリール基(これらは置換されていてもよい)、
Bは核酸塩基、Xは硫黄又はセレンである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2’置換−2’,3’
−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシド
(1)に関する。また本発明は、該化合物(1)及び
2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌク
レオシド(6)の製造方法並びに化合物(1)を製造す
るための中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−
ジデオキシヌクレオシド(5)は、抗エイズウイルス活
性等の抗ウイルス活性をはじめとして、種々の生理活性
を有する化合物であると同時に、医薬品として有用な関
連化合物を製造するための重要な合成中間体である(Ch
u ら、J. Org. Chem., 54, 2217 (1989))。従って、化
合物(5)を簡便且つ効率よく製造する方法を開発する
ことは、医薬品の開発を行う上で有効である。
【0003】従来、2’,3’−ジデヒドロ−2’,
3’−ジデオキシヌクレオシド(5)の製造方法として
は、例えば以下のものがある。 1)天然より得られるリボヌクレオシドから製造する方
法(Chu ら、J. Org.Chem., 54, 2217 (1989)等)。
【0004】2)天然より得られる2’−デオキシヌク
レオシドから製造する方法(Mansuri ら、J. Med. Che
m., 32, 461 (1989) 等)。 3)糖と核酸塩基との縮合反応を利用する方法(H. Kaw
akami ら、Chem. Lett.1459 (1990)等)。
【0005】しかしながら、1)及び2)の方法におい
ては、原料となるヌクレオシドが資源的に限られてお
り、大量調製には適さない。更に1)の方法では有害な
スズ化合物を使用しなければならないという問題点を有
する。また、2)の方法では強塩基を使用しなければな
らず危険を伴う。また、3)の方法では、糖と核酸塩基
との縮合は反応の段階や、糖部分を調製する段階での立
体選択性があまり高くない。
【0006】一方、化合物(5)を製造するための方法
において、化合物(1)は、重要な中間体であるととも
に、化合物(5)と同様の抗ウイルス活性が期待できる
ものである。また、化合物(1)も前記化合物(5)と
同様に医薬品の合成に有用な化合物であり、この化合物
を安価に提供すること、及び簡便な合成法を開発するこ
と、並びに該合成法の中間体である化合物(3)及び化
合物(4)を提供することは有効なことである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる点に
鑑みてなされたものであり、その第一の目的は、2’,
3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシ
ド(5)を製造するための中間体である2’置換−
2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌク
レオシド誘導体(1)を提供することにある。
【0008】また、本発明の第二の目的は、前記化合物
(1)を製造するための方法を提供することにある。更
に、本発明の第三の目的は、前記化合物(1)を用いた
2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌク
レオシド(5)の製造方法を提供することにある。
【0009】本発明の第四の目的は、前記2’置換−
2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌク
レオシド誘導体(1)を製造するための中間体である化
合物(3)及び(4)を提供することにある。
【0010】ここで、本発明の化合物(1)から(4)
(後述する(2’)及び(2”)を含む)は、Xとして
硫黄又はセレン原子を含有するが、本発明においてXは
硫黄原子が好ましい。従って、本発明では下記一般式で
表わされる4種の化合物が好ましい。
【0011】
【化10】 但し、R1 は水酸基の保護基を表す。R2 はアルキル
基、アラルキル基又はアリール基を表し、これらは置換
されていてもよい。Bは核酸塩基を表わす。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下に
示す2’置換−2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−
ジデオキシヌクレオシド(1)の製造方法、及び該化合
物(1)を使用した2’,3’−ジデヒドロ−2’,
3’−ジデオキシヌクレオシド(5)の製造方法によっ
て達成される。また、本発明は、該方法で製造される
2’置換−2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデ
オキシヌクレオシド(1)を提供する。
【0013】従って、本発明の一側面は、以下の(a)
及び(b)の工程を具備したことを特徴とする2’置換
−2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌ
クレオシド(1)の製造方法である。 (a)下記反応式に示されるように、一般式(2)で表
される2’,2’−ジ置換−2’,2’−ジデオキシヌ
クレオシド誘導体を酸化剤と反応し、その後、得られた
生成物を熱脱離反応に付すことによって、一般式(3)
で表される2’置換ヌクレオシド誘導体を得る工程。
【0014】
【化11】
【0015】但し、R1 、R2 及びBは先に定義したと
おりであり、Xは硫黄又はセレン原子を表わす。 (b)下記反応式に示されるように、化合物(3)を酸
化剤で酸化し、一般式(1)で表される2’置換−
2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌク
レオシドを直接に得る工程。
【0016】
【化12】
【0017】但し、R1 、R2 、B及びXは先に定義し
たとおりである。また、上記製造方法は、下記反応式に
示されるように上記工程(b)において化合物(3)を
酸化剤で酸化し、一般式(4)で表される中間体を得た
後、該化合物(4)を更に酸化反応に付し、一般式
(1)で表される化合物を得ることを特徴とする製造方
法とすることができる。
【0018】
【化13】
【0019】但し、R1 、R2 、B及びXは先に定義し
たとおりである。更に本発明の他の側面としては、以下
の工程(c)及び(d)を具備した2’,3’−ジデヒ
ドロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシド(5)の製
造方法である。
【0020】(c)下記反応式に示されるように、化合
物(1)を還元して、一般式(6)で表される2’,
3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシ
ドの保護体を得る工程。
【0021】
【化14】
【0022】但し、R1 、R2 、B及びXは先に定義し
たとおりである。 (d)下記反応式に示されるように、化合物(6)を脱
保護することにより、一般式(5)で表される2’,
3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシ
ドを得る工程。
【0023】
【化15】
【0024】但し、R1 及びBは先に定義したとおりで
ある。さらに、本発明は、前記2’置換−2’,3’−
ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシド誘導
体(1)を製造するための中間体である下記化合物
(3)及び(4)を提供する。
【0025】
【化16】
【0026】但し、R1 、R2 、B及びXは先に定義し
たとおりである。以下に本発明をさらに詳細に説明す
る。本発明において、核酸塩基とは、プリン若くはピリ
ミジン塩基を意味し、具体的にはアデニン、グアニン、
シトシン、ウラシル、チミン等を表わす。
【0027】本発明において、アルキル基は、炭素数1
から10、好ましくは1から6の直鎖、分岐、又は環状
の飽和若しくは不飽和の炭化水素を意味する。また、ア
リール基は、炭素数6から12、好ましくは6から8の
芳香族炭化水素を意味し、これらは置換基を有していて
も、またいなくてもよい。
【0028】アルコキシ基とは、炭素数1から10、好
ましくは1から4の直鎖又は分枝の飽和若くは不飽和の
炭化水素を含有するアルキルオキシ基を意味する。アラ
ルキル基とは、炭素数7から25、好ましくは7から2
0の、アリール基が置換した直鎖、分枝、又は環状アル
キル基を意味する(アルキル基及びアリール基は上記と
同じ意味である。)。
【0029】トリオルガノシリル基とは、炭素数1から
10、好ましくは3から6のアルキル基若しくはアリー
ル基を3種類含有するオルガノシリル基を意味する(ア
ルキル基及びアリール基は上記と同じ意味である。)。
具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル
基、トリフェニルシリル基、tert−ブチルジメチルシリ
ル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等である。
【0030】アシル基は、炭素数2から10、好ましく
は2から8のアルキルカルボニル基、又はアリールカル
ボニル基を意味する(アルキル基及びアリール基は上記
と同じ意味である。)。
【0031】アルキルオキシカルボニル基は、炭素数1
から10、好ましくは1から6のアルキル基を有するも
のである(アルキル基は上記と同じ意味である。)。例
えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等
がある。
【0032】アリールオキシカルボニル基は、炭素数6
から15、好ましくは6から10のアリール基を有する
ものである(アリール基は上記と同じ意味である)。例
えば、フェノキシカルボニル基等がある。
【0033】更に、ハロゲンとは、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子を意味する。更に、塩基と
は、有機塩基又は無機塩基であり、具体的には、例えば
トリ(n−ブチル)アミン、1,8−ジアザビシクロ−
[5.4.0]−ウンデカ−7−エン、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウム等がある。
【0034】本発明において、エーテル系溶媒とは、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等を
いう。炭化水素系溶媒とは、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等をいう。
【0035】ハロゲン系溶媒とは、四塩化炭素、クロロ
ホルム、塩化メチレン等をいう。アルコール系溶媒と
は、メタノール、エタノール、2−プロパノール等をい
う。
【0036】本発明の一つの側面である本発明の化合物
(1)は、核酸塩基がペント−2−エノフラノシル基の
1位でβ配置で結合しており、2位にR2 XO2 −基が
置換している(ここでXは硫黄原子又はセレン原子を表
わす)。ここで化合物(1)の置換基R1 は、水酸基の
保護基を表す。本発明において、好ましいR1 基は、例
えば、ベンジル基、トリチル基等のアラルキル基、アセ
チル基、プロピオニル基、ピバロイル基、ベンゾイル基
等のアシル基、エトキシカルボニル基等のアルキルオキ
シカルボニル基、フェノキシカルボニル基等のアリール
オキシカルボニル基、又はトリメチルシリル基、tert-
ブチルジメチルシリル基、tert- ブチルジフェニルシリ
ル基等のトリオルガノシリル基等がある。またこれらの
保護基がフェニル基を有する場合は、フェニル基上に置
換基を有していてもよい。これらフェニル基上の置換基
は、特に限定されないが、アルキル基、ハロゲン原子、
ニトロ基、アルコキシ基等を例として挙げることができ
る。本発明において、好ましいR1 基はトリオルガノシ
リル基であり、tert−ブチルジフェニルシリル基が特に
好ましい。
【0037】R2 は、例えば、メチル基、tert- ブチル
基等のアルキル基、ベンジル基等のアラルキル基、フェ
ニル基等のアリール基等を挙げることができる。また、
これらの置換基が、フェニル基を有する場合は、フェニ
ル基上に置換基を有していてもよい。これらの置換基
は、特に限定されないが、アルキル基、ハロゲン原子、
ニトロ基、アルコキシ基等を例として挙げることができ
る。本発明で好ましいR2 基は、アリール基であり、フ
ェニル基が特に好ましい。
【0038】Bは核酸塩基であり、本発明においてはウ
ラシル又はチミンが特に好ましい。本発明の一つの側面
である本発明の化合物(3)は、核酸塩基がペント−2
−エノフラノシル基の1位でβ配置で結合しており、2
位にR2 X−基が置換している(ここでXは先に定義し
たとおりである)。化合物(3)において、R1 基、R
2 基及びBは上記化合物(1)で説明したものと同様で
ある。
【0039】本発明の一つの側面である本発明の化合物
(4)は、核酸塩基がペント−2−エノフラノシル基の
1位でβ配置で結合しており、2位にR2 X(O)−基
が置換している(ここでXは先に定義したとおりであ
る)。本化合物(4)は、R2X(O)−基のX上の不
斉に起因した2種類のジアステレオマーが存在する。本
発明において、化合物(4)は、これら2種類のジアス
テレオマーを包含するものであり、これらは、単体であ
っても、また混合物であってもよい。
【0040】また、化合物(4)のR1 基、R2 基及び
Bは上記化合物(1)で説明したものと同様である。本
発明の一つの側面である2’置換−2’,3’−ジデヒ
ドロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシド(1)の製
造方法について説明する。
【0041】出発原料である化合物(2)は、本願発明
者らが先に開示した方法(Nucleosides & Nucleotides,
11, 1673 (1992))によって調製される。この合成法で
得られた化合物(2)には、少量の立体異性体(α体)
が混入している。このα体は、化合物(2)から分離す
ることもできるが、本発明の工程(a)における精製の
ときに容易に分離することができるので、本発明ではα
体が混入したままで使用することができる。
【0042】ここで化合物(2)のR1 は水酸基の保護
基に用いられるものであれば特に限定されない。上記化
合物(1)で説明した保護基と同様な基を用いることが
できる。
【0043】また、置換基R2 も、上記化合物(1)で
説明した保護基を用いることができる。工程(a)は、
2’,2’−ジ置換−2’,3’−ジデオキシヌクレオ
シド誘導体(2)を、酸化剤を用いて2’位の置換基の
硫黄原子を酸化し、スルフィニル基とする工程と、該ス
ルフィニル基を、3’位の水素原子と共に熱脱離して
2’置換−2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデ
オキシヌクレオシド誘導体(3)を得る工程である。
【0044】本工程において、2’,2’−ジ置換−
2’,3’−ジデオキシヌクレオシド誘導体(2)の酸
化反応は、過酸化物類の存在下で行われる。本工程で使
用しうる過酸化物類は、スルフィドをスルホキシドへ変
換することができるものであれば特に限定されないが、
例えば、メタ過ヨウ素酸ナトリウム、過酸化水素等の無
機過酸化物、過酢酸、m−クロロ過安息香酸のような過
安息香酸誘導体等の有機過酸化物がある。本発明では、
有機過酸化物が好ましく、m−クロロ過安息香酸が特に
好ましい。本工程の酸化反応の温度は、適切な溶媒中に
おいて室温以下の温度、好ましくは0℃から5℃で、化
合物(2)に対して等量から小過剰量の過酸化物類を用
いて行われる。具体的には、化合物(2)に対して、
1.0から1.1等量、好ましくは1.05等量の過酸
化物類を用いる。反応の溶媒には、ジクロロメタン、ク
ロロホルム等のハロゲン系溶媒を好適に使用しうる。反
応時間は、1分から5時間、好ましくは5分から1時間
である。
【0045】上記の酸化反応で得られた反応混合物を炭
酸水素ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液で処理し、
クロロホルム、ジクロロメタン等の溶媒で抽出すること
によって酸性物質を除去する。
【0046】本酸化反応で得られる化合物は、下記に示
す2’位のアキシャル位の置換基のXが酸化されたもの
(2’)と、エカトリアル位の置換基のXが酸化された
もの(2”)の2種類の混合物となるが、次の熱脱離反
応で得られる生成物は、何れの化合物からも同じである
のでこの段階で化合物(2’)及び(2”)を分離する
必要はなく、そのまま次の熱脱離反応に進むことができ
る。
【0047】
【化17】
【0048】但し、R1 、R2 、B及びXは先に定義し
たとおりである。熱脱離反応は、キシレン、トルエン等
の炭化水素系溶媒、又はジオキサン等のエーテル系溶媒
中、塩基の存在下で還流することによって行われる。塩
基は、化合物(2)に対して等量以上、好ましくは1.
1から2等量用いて行われる。反応時間は30分から5
時間、好ましくは1から3時間である。
【0049】本反応で使用しうる塩基としては、例えば
トリ(n−ブチル)アミン、1,8−ジアザビシクロ−
[5.4.0]−ウンデカ−7−エン等の有機塩基、炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機塩基等が
挙げられ、中でも、有機塩基が好ましく、トリ(n−ブ
チル)アミンが特に好ましい。
【0050】上記の熱脱離反応により得られる目的の生
成物(3)は、反応混合物から結晶化、又はクロマトグ
ラフィー等の公知の方法で精製することにより単離する
ことができる。
【0051】工程(b)は、前記工程(a)で得られた
化合物(3)を酸化して、本発明の化合物(1)を得る
工程である。本工程の酸化反応の酸化剤は、前記工程
(a)で説明したものをそのまま使用することができ
る。例えば、酸化剤としては、メタ過ヨウ素酸ナトリウ
ム、過酸化水素等の無機過酸化物、及び過酢酸若しくは
m−クロロ過安息香酸のような置換過安息香酸等の有機
過酸化物があり、これらのうち、有機過酸化物が好まし
く、中でも置換過安息香酸が好ましい。特に好ましいの
はm−クロロ過安息香酸である。また、反応条件として
は、室温で30分から5時間、好ましくは1から2時間
が好適である。
【0052】本工程に使用できる溶媒は、有機溶媒を使
用する場合は、過酸化物及び化合物(3)が溶解するも
のであれば特に限定されない。例えば、クロロホルム、
塩化メチレン等のハロゲン系溶媒を好適に使用すること
ができる。また、過酸化物の水溶液と化合物(3)が溶
解する有機溶媒との2相系の溶媒を用いることもでき
る。
【0053】本発明において過酸化物は、通常化合物
(3)に対して過剰量使用する。具体的には、化合物物
(3)に対して2から2.5、好ましくは2.1から
2.2等量使用する。
【0054】また、本発明では小過剰の過酸化物を用い
ることにより、化合物(3)を一旦化合物(4)とした
後、更に化合物(4)を上記酸化反応に付すことによっ
て、目的の化合物(1)を得ることができる。この場
合、化合物(4)は一旦単離しても、またしなくてもよ
い。この場合の過酸化物の使用量は、化合物(3)に対
して1から1.1、好ましくは1.02から1.05等
量使用する。
【0055】反応条件としては、室温若しくはそれ以下
の温度、好ましくは0℃から5℃で1分から2時間、好
ましくは5から30分が好適である。酸化反応が終了し
た後、必要に応じて炭酸水素ナトリウム水溶液のような
アルカリ性水溶液で処理し、過剰の酸を分解する。次
に、クロロホルム、酢酸エチル等の適切な有機溶媒で抽
出を行った後、結晶化又はクロマトグラフィー等の公知
の方法により精製を行う。
【0056】以上のように、工程(a)及び(b)によ
り本発明の化合物(1)を得ることができる。上記の工
程(b)で得られる化合物(3)及び(4)は、化合物
(1)を得るための重要な中間体であり、本発明の化合
物である。
【0057】次に、化合物(5)の製造方法を説明す
る。化合物(5)は、下記の工程(c)及び(d)を具
備する製造方法によって製造される。
【0058】工程(c)は2’置換−2’,3’−ジデ
ヒドロ−2’,3’−デオキシヌクレオシド(1)のス
ルホニル基を還元的に脱離し、2’,3’−デヒドロ−
2’,3’−ジデオキシヌクレオシドの保護体(6)を
得る工程である。
【0059】本工程の還元反応は、無機化合物の存在下
で行われる。本反応で用いられる無機化合物には、アル
ミニウムアマルガム、ナトリウムアマルガム等の水銀合
金を用いることができ、好ましくはナトリウムアマルガ
ムを使用する。この場合に用いられる溶媒には、含水テ
トラヒドロフラン又はメタノール、エタノール等のアル
コール系溶媒がある。反応温度及び反応時間は、室温以
下、好ましくは−78℃から−45℃で1時間から10
時間、好ましくは1時間から3時間である。
【0060】また、本反応では、無機化合物としてナト
リウムジチオナトを用いることもできる。この場合の反
応は、炭酸水素ナトリウムのような塩基の存在下で行わ
れる。反応は、含水ジメチルホルムアミド、含水アルコ
ールのような含水有機溶媒中において、使用する反応溶
媒の還流温度で1から10時間、好ましくは1から5時
間で好適に行われる。
【0061】更に、本工程の還元反応は、遷移金属触媒
と有機金属化合物を組み合わせて行うことができる。遷
移金属触媒の例としては、ニッケルアセチルアセトナト
等の二価のニッケル化合物、パラジウムアセチルアセト
ナト等の二価のパラジウム化合物がある。また、有機金
属化合物の例としては、ブチルリチウム等のアルキルリ
チウム、臭化イソプロピルマグネシウム、塩化ブチルマ
グネシウム等のアルキルグリニヤール試薬がある。好ま
しい組合せとしては、二価のニッケル化合物とアルキル
グリニヤール試薬との組合せがあり、ニッケルアセチル
アセトナトと臭化イソプロピルマグネシウムとの組合せ
が特に好ましい。
【0062】遷移金属触媒の使用量は、該金属触媒が触
媒として働く量であればよい。具体的には、0.01か
ら30mol %、好ましくは0.1から20mol %使用す
る。有機金属化合物の使用量は、1から10等量、好ま
しくは2から5等量である。反応はエーテル系溶媒中、
反応溶媒の還流温度において行われ、反応時間は、3か
ら12時間が好適である。
【0063】上記の還元反応で得られた反応混合物を、
濾過等の適切な後処理に付し、クロマトグラフィー等に
かけて精製して、目的とする2’,3’−ジデヒドロ−
2’,3’−ジデオキシヌクレオシドの保護体(6)を
純粋な形で得ることができる。
【0064】工程(d)は、2’,3’−ジデヒドロ−
2’,3’−ジデオキシヌクレオシドの保護体(6)を
脱保護し、2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−デオ
キシヌクレオシド(5)を得る工程である。
【0065】化合物(6)の脱保護は、使用されている
保護基によって異なる。保護基に合わせて適切な脱保護
を行えばよい。例えば、保護基が、トリオルガノシリル
基である場合は、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶
媒に化合物(6)を溶解し、1.0から5等量、好まし
くは1.1から2等量のテトラ(n−ブチル)アンモニ
ウムフルオリドを作用させることにより、脱保護を行う
ことができる。この場合、反応は−10℃から50℃、
好ましくは0から25℃において30分から24時間、
好ましくは1から6時間で行われる。
【0066】ベンジル基、トリチル基等のアラルキル基
の場合は、パラジウム−炭素等の接触水素添加触媒の存
在下において、水素雰囲気下で撹拌することによって脱
保護を行う。この場合の反応は、0℃から70℃、好ま
しくは20℃から40℃において1時間から48時間、
好ましくは3時間から24時間で行われる。また反応溶
媒は、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒等
が好ましい。水素圧は1から3気圧、好ましくは1から
1.5気圧である。また、トリチル基の場合は、化合物
(6)を酢酸に溶解し、撹拌することによっても脱保護
することができる。この場合、反応条件は0から40℃
好ましくは10℃から30℃で、1から10時間、好ま
しくは1時間から6時間が適切である。
【0067】保護基がアシル基の場合は、アルカリ加水
分解、アルコリシス、アンモノリシス等で脱保護を行う
ことができる。これらの加水分解で使用しうる試薬に
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ水
酸化物、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド
等のアルコキシド;塩酸または硫酸の存在下でのメタノ
ールもしくはエタノール等があり、中でもアルコキシド
が好ましく、ナトリウムメトキシドが特に好ましい。反
応条件は、使用する加水分解反応によって異なるが、ア
ルカリ加水分解の場合は、−20℃から40℃、好まし
くは0℃から30℃において、30分から24時間好ま
しくは1から8時間が好適である。
【0068】また、アリールオキシカルボニル基及びア
ルキルオキシカルボニル基の場合でも上記のアシル基と
同様の方法で脱保護を行うことができる。上記の方法で
得られた反応混合物を、結晶化、又はクロマトグラフィ
ー等で精製し、目的の2’,3’−ジデヒドロ−2’,
3’−ジデオキシヌクレオシド(5)を純粋に得ること
ができる。
【0069】
【実施例】以下に、本発明を実施例に沿ってさらに詳細
に説明するが、本発明を制限するものではない。 実施例1 [例1]本発明の化合物(1)の製造方法について説明
する。
【0070】工程(a) 1−[5−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)−
2,3−ジデオキシ−2−フェニルチオ−β−D−gl
ycero−ペント−2−エノフラノシル]ウラシル
(3a)の製造 1−[5−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)−
2,3−ジデオキシ−2,2−ビス(フェニルチオ)−
D−glycero−ペントフラノシル]ウラシル(2
a)(1.52g ;2.28mmol、α:β=24:7
6)を無水のジクロロメタン(10ml)に溶解し、無水
の条件下、0℃でm−クロロ過安息香酸(純度85%、
0.48g ;2.38mmol)の無水のジクロロメタン
(7ml)溶液をゆっくり加えた。反応混合物を0℃で1
0分間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあ
け、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、1−[5−
O−(tert−ブチルジフェニルシリル)−2,3−ジデ
オキシ−2−フェニルスルフィニル−2−フェニルチオ
−D−glycero−ペントフラノシル]ウラシルを
得た。この化合物をキシレン(15ml)に溶解し、トリ
ブチルアミン(1.0ml;4.2mmol)を加え、アルゴ
ンガス雰囲気下で2時間加熱還流した。反応混合物か
ら、減圧下に溶媒を留去し、残渣を得た。得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=2:1)で精製し、目的の1−[5−
O−(tert−ブチルジフェニルシリル)−2,3−ジデ
オキシ−2−フェニルチオ−β−D−glycero−
ペント−2−エノフラノシル]ウラシル(3a)(0.
90g ;収率71%)を得た。
【0071】物性値1 H−NMR(CDCl3 ):δ 7.64−7.57(5H,m) 7.49−7.32(12H,m) 6.92(1H,dd,J=3.5、1.6Hz) 5.85(1H,t,J=1.6Hz) 5.21(1H,d,J=9.7Hz) 4.88−4.86(1H,m) 3.91(1H,dd,J=11.7、2.9Hz) 3.76(1H,dd,J=11.7、3.0Hz) 1.07(9H,s) IR(KBr):ν(cm-1) 1690(s)、1461(m)、1259(m)、1
113(m)、703(m)、506(m) 元素分析:計算値 C313224 SiS:C,6
6.88;H,5.79;N,5.03% 実測値:C,66.65;H,5.92;N,4.96
% 工程(b) (i)1−[5−O−(tert−ブチルジフェニルシリ
ル)−2,3−ジデオキシ−2−フェニルスルホニル−
β−D−glycero−ペント−2−エノフラノシ
ル]ウラシル(1a) 先の工程(a)で得られた1−[5−O−(tert−ブチ
ルジフェニルシリル)−2,3−ジデオキシ−2−フェ
ニルチオ−β−D−glycero−ペント−2−エノ
フラノシル]ウラシル(3a)(0.34g )の無水ジ
クロロメタン(10ml)溶液に、無水条件下、0℃でm
−クロロ過安息香酸(純度85%;0.27g 、1.3
1mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液をゆっくり加え
た。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した後、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液にあけ、ジクロロメタンで抽出
した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を
減圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:
1)で精製することにより、目的とする1−[5−O−
(tert−ブチルジフェニルシリル)−2,3−ジデオキ
シ−2−フェニルスルホニル−β−D−glycero
−ペント−2−エノフラノシル]ウラシル(1a)
(0.35g 、0.59mmol;収率98%)を得た。
【0072】物性値 旋光度:[α]D 28 −50.5°(c 0.49、C
HCl31 H−NMR(CDCl3 ):δ 9.12(1H,br.s) 7.90−7.84(2H,m) 7.68−7.36(14H,m) 7.28(1H,t,J=1.5Hz) 7.18(1H,dd,J=3.9、1.4Hz) 4.99−4.93(1H,m) 4.91(1H,dd,J=8.1、2.0Hz) 4.04(1H,dd,J=12.1、2.5Hz) 3.94(1H,dd,J=12.1、2.6Hz) 1.08(9H,s)13 C−NMR(CDCl3 ):δ 162.67、150.10、144.59、141.
30、139.53、138.23、135.49、1
35.21、134.60、132.30、131.6
6、130.44、130.21、129.78、12
8.25、128.16、128.02、103.0
8、86.41、85.57、64.36、26.9
8、19.28 IR(KBr):ν(cm-1) 1694(s)、1462(m)、1328(m)、1
261(m)、1164(m)、1137(m)、11
06(m)、727(m)、704(m)、688
(m)、507(m) UV(CHCl3 ):λmax 260nm (log ε=
3.92) (ii)1−[5−O−(tert−ブチルジフェニルシリ
ル)−2,3−ジデオキシ−2−フェニルスルフィニル
−β−D−glycero−ペント−2−エノフラノシ
ル]ウラシル(4a) 先の工程(a)で得られた1−[5−O−(tert−ブチ
ルジフェニルシリル)−2,3−ジデオキシ−2−フェ
ニルチオ−β−D−glycero−ペント−2−エノ
フラノシル]ウラシル(3a)(0.40g )の無水ジ
クロロメタン(5ml)溶液に、無水条件下、0℃でm−
クロロ過安息香酸(純度85%;0.151g 、0.7
5mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液をゆっくり加え
た。反応混合物を0℃で5分間撹拌した後、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液にあけ、ジクロロメタンで抽出し
た。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減
圧下に留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:3)
で精製することにより、目的とする1−[5−O−(te
rt−ブチルジフェニルシリル)−2,3−ジデオキシ−
2−フェニルスルフィニル−β−D−glycero−
ペント−2−エノフラノシル]ウラシル(4a)(0.
33g 、0.58mmol;収率80%)を得た。このもの
は、スルホキシドの硫黄原子上の不斉に由来する2種類
のジアステレオマーの等量混合物であった。
【0073】物性値 旋光度:[α]D 29 −45.5°(c 0.50、C
HCl31 H−NMR(CDCl3 ):δ 8.88(0.5H,br.s) 8.75(0.5H,br.s) 7.69−7.36(16H,m) 7.09(0.5H,dd,J=3.8、1.4Hz) 7.06(0.5H,t,J=1.6Hz) 6.99(0.5H,t,J=1.5Hz) 6.92(0.5H,dd,J=3.5、1.4Hz) 5.04−4.95(1.5H,m) 4.82(0.5H,dd,J=8.1、2.0Hz) 4.07−3.91(2H,m) 1.09(9H,s)13 C−NMR(CDCl3 ):δ 162.62、162.47、149.95、149.
82、145.22、145.14、141.13、1
40.55、139.70、139.50137.8
5、137.82、135.53、135.50、13
5.26、132.61、132.50、132.3
9、132.08、131.91、131.80、13
0.30、130.16、129.86、128.1
1、128.09、127.99、125.16、12
4.37、103.18、102.61、86.67、
86.63、86.44、85.80、64.62、6
4.43、27.01、26.98、19.33、1
9.28 IR(KBr):ν(cm-1) 1694(s)、1462(m)、1259(m)、1
108(m)、1087(m)、1054(m)、70
4(m)、505(m) UV(CHCl3 ):λmax 261nm (log ε=
3.97) [例2] 工程(a) 1−[5−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)−
2,3−ジデオキシ−2−フェニルチオ−β−D−gl
ycero−ペント−2−エノフラノシル]チミン(3
b)の製造 1−[5−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)−
2,3−ジデオキシ−2,2−ビス(フェニルチオ)−
D−glycero−ペントフラノシル]チミン(2
b)(1.76g ;2.58mmol、α:β=20:8
0)及びm−クロロ過安息香酸(0.53g ;2.63
mmol、純度85%)を使用し、先の[例1]工程(a)
と同様に反応して、1−[5−O−(tert−ブチルジフ
ェニルシリル)−2,3−ジデオキシ−2−フェニルス
ルフィニル−2−フェニルチオ−D−glycero−
ペントフラノシル]チミンを得た。次に、得られた化合
物とトリブチルアミン(1.2ml;5.0mmol)を先の
[例1]工程(a)と同様に反応させて、目的の1−
[5−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)−2,3
−ジデオキシ−2−フェニルチオ−β−D−glyce
ro−ペント−2−エノフラノシル]チミン(3b)
(0.91g ;1.59m mol 、収率62%)を得た。
【0074】物性値 旋光度:[α]D 24 +34.3°(c 1.00、C
HCl31 H−NMR(CDCl3 ):δ 7.61−7.58(4H,m) 7.46−7.29(12H,m) 7.03(1H,d,J=1.2Hz) 6.89(1H,dd,J=3.7、1.6Hz) 5.93(1H,t,J=1.4Hz) 4.88−4.86(1H,m) 3.86(1H,dd,J=11.4、3.6Hz) 3.79(1H,dd,J=11.4、4.0Hz) 1.41(3H,s) 1.05(9H,s) IR(KBr):ν(cm-1) 1690(s)、1473(m)、1257(m)、1
116(m)、702(m) 元素分析:計算値 C323424 SiS:C,6
7.34;H,6.00;N,4.91% 実測値:C,67.38;H,5.93;N,4.83
% 工程(b) 1−[5−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)−
2,3−ジデオキシ−2−フェニルスルホニル−β−D
−glycero−ペント−2−エノフラノシル]チミ
ン(1b)の製造 上記[例2]工程(a)で得られた1−[5−O−tert
−ブチルジフェニルシリル)−2,3−ジデオキシ−2
−フェニルチオ−β−D−glycero−ペント−2
−エノフラノシル]チミン(3b)(0.46g ;0.
80mmol)とm−クロロ過安息香酸(0.34g ;1.
69mmol、純度85%)を使用した以外、先の[例1]
工程(b)の(i )と同様に反応させて、目的の1−
[5−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)−2,3
−ジデオキシ−2−フェニルスルホニル−β−D−gl
ycero−ペント−2−エノフラノシル]チミン(1
b)(0.47g ;0.77mmol、収率97%)を得
た。
【0075】物性値1 H−NMR(CDCl3 ):δ 8.67(1H,br.s) 7.83−7.80(2H,m) 7.63−7.55(4H,m) 7.48−7.33(9H,m) 7.16(1H,dd,J=4.3、1.3Hz) 6.74(1H,d,J=1.3Hz) 4.98−4.96(1H,m) 3.99(2H,d,J=3.4Hz) 1.10(3H,s) 1.08(9H,s) 実施例2 以下に2’、3’−デヒドロ−2’、3’−ジデオキシ
ヌクレオシド(5)の製造方法を示す。
【0076】[例1] 工程(c) 1−[5−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)−
2,3−ジデオキシ−β−D−glycero−ペント
−2−エノフラノシル]ウラシル(6a)の製造 リン酸水素二ナトリウム・12水塩(0.22g )を1
30℃で2時間加熱し、結晶水を除去した。得られた無
水リン酸水素二ナトリウムをアルゴン雰囲気下で無水メ
タノール(3ml)に懸濁した。この溶液を−78℃に冷
却し、ナトリウムアマルガム(ナトリウム5%)(0.
35g )、次いで、実施例1[例1]の工程(b)で得
られた1−[5−O−(tert−ブチルジフェニルシリ
ル)−2,3−ジデオキシ−2−フェニルスルホニル−
β−D−glycero−ペント−2−エノフラノシ
ル]ウラシル(1a)(46mg;0.078mmol)の無
水メタノール(2ml)溶液を加えた。反応混合物を3時
間撹拌した後、水銀化合物を濾別し、瀘液から溶媒を減
圧下に留去した。得られた残渣を、分取用シリカゲル薄
層クロマトグラフィー(展開液:n−ヘキサン:酢酸エ
チル=2;1)で精製し、目的の1−[5−O−(tert
−ブチルジフェニルシリル)−2,3−ジデオキシ−β
−D−glycero−ペント−2−エノフラノシル]
ウラシル(6a)(17mg;0.037mmol、収率47
%)を得た。
【0077】物性値 旋光度:[α]D 24 −7.6°(c 0.50、CH
Cl31 H−NMR(CDCl3 ):δ 9.12(1H,br.s,NH) 7.78−7.60(5H,m,H−6,芳香族) 7.55−7.37(6H,m,芳香族) 7.03(1H,t,J=1.8Hz,H−1’) 6.30(1H,dt,J=6.0、1.6Hz,H−
3’) 5.86(1H,quasi−d,J=5.8Hz,H
−2’) 5.20(1H,d,J=8.3Hz,H−5’) 4.90(1H,br,H−4’) 3.99(1H,dd,J=11.5,3.1Hz,H
−5’) 3.87(1H,dd,J=11.7,3.0Hz,H
−5’) 1.07(9H,s,tert−Bu)13 C−NMR(CDCl3 ):δ 163.65(C−4)、150.84(C−2)、1
40.57(C−6)、135.39(芳香族−C)、
135.19(芳香族−C)、134.25(C−
3’)、132.88(芳香族−C)、132.23
(芳香族−C)、129.97(芳香族−C)、12
9.85(芳香族−C)、127.79(芳香族−
C)、127.70(芳香族−C)126.45(C−
2’)、102.45(C−5)、89.48(C−
1’)、86.93(C−4’)、64.86(C−
5’)、26.84(tert−Bu)、19.20(tert
−Bu) IR(KBr):νmax (cm-1) 1705(s)、1
690(m)、1460(m)、1253(m)、11
12(m)、1083(m)、1042(m)、835
(m)、702(m) UV: λmax 262nm(log ε=3.88) EI−MS:m/z 391(M+−C48 ),27
9(糖−C48 ) 元素分析:計算値 C252824 SiS:C,6
6.94;H,6.29;N,6.24% 実測値:C,66.86;H,6.41;N,6.23
% 工程(d) 2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシウリ
ジン(5a)の製造 上記工程(c)で得られた1−[5−O−(tert−ブチ
ルジフェニルシリル)−2,3−ジデオキシ−β−D−
glycero−ペント−2−エノフラノシル]ウラシ
ル(6a)(0.99g ;2.2mmol)のテトラヒドロ
フラン(10ml)溶液に、無水条件下で、1リットル当
たり1モルのテトラブチルアンモニウムフルオリドを含
有するテトラヒドロフラン溶液(2.5ml;2.5mmo
l)を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物に
陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR−120B、水
素イオン型)を加え、反応溶液を中和した。樹脂を濾別
した後、瀘液から溶媒を減圧下に除去した。得られた残
渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホ
ルム:アセトン=9:1)で精製し、目的の2’,3’
−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシウリジン(5
a)(0.44g ;2.1mmol、収率95%)を得た。
【0078】得られた生成物の物理データは、Jainらに
よって報告された値(J. Org. Chem. 39, 30 (1974))と
完全に一致した。 [例2] 工程(c) 1−[5−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)−
2,3−ジデオキシ−β−D−glycero−ペント
−2−エノフラノシル]チミン(6b)の製造 1−[5−O−tert−ブチルジフェニルシリル)−2,
3−ジデオキシ−2−フェニルスルホニル−β−D−g
lycero−ペント−2−エノフラノシル]チミン
(1b)(46mg;0.075mmol)とナトリウムアマ
ルガム(ナトリウム5%)(0.27g )を用いた以
外、先の実施例2[例1]工程(c)と同様に反応し
て、目的とする1−[5−O−(tert−ブチルジフェニ
ルシリル)−2,3−ジデオキシ−β−D−glyce
ro−ペント−2−エノフラノシル]チミン(6b)
(17mg;0.038mmol、収率50%)を得た。
【0079】物性値 旋光度:[α]D 25 +4.2(c 1.50、CHC
31 H−NMR(CDCl3 ):δ 9.13(1H,br.s,NH) 7.68−7.60(4H,m,芳香族) 7.45−7.33(6H,m,芳香族) 7.16(1H,d ,J=1.1Hz,H−6) 7.05−7.00(1H,dt,J=5.9、1.6
Hz,H−3’) 5.87(1H,quasi−d,J=5.9Hz,H
−2’) 4.97−4.90(1H,m,H−4’) 3.92(1H,dd,J=11.1,3.7Hz,H
−5’) 3.88(1H,dd,J=11.2,3.9Hz,H
−5’) 1.48(3H,s,Me) 1.08(9H,s,tert−Bu)13 C−NMR(CDCl3 ):δ 163.70(C−4)、150.75(C−2)、1
35.58(C−6)、135.43(芳香族−C)、
135.34(芳香族−C)、134.66(C−
3’)、132.28(芳香族−C)、132.77
(芳香族−C)、130.01(芳香族−C)、12
9.91(芳香族−C)、127.83(芳香族−
C)、127.79(芳香族−C)126.31(C−
2’)、111.12(C−5)、89.78(C−
1’)、86.89(C−4’)、65.51(C−
5’)、26.96(tert−Bu)、19.39(tert
−Bu)、11.90(Me) IR(KBr):νmax (cm-1) 1668(s)、1
466(m)、1251(m)、1116(m)、70
6(m) UV: λmax 266nm(log ε=3.94) EI−MS:m/z 405(M+−C48 ),27
9(糖−C48 ) 元素分析:計算値 C252824 SiS:C,6
6.94;H,6.29;N,6.24% 実測値:C,66.86;H,6.41;N,6.23
% 工程(d) 2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシチミ
ジン(5b)の製造 上記の[例2]工程(c)で得られた1−[5−O−
(tert−ブチルジフェニルシリル)−2,3−ジデオキ
シ−β−D−glycero−ペント−2−エノフラノ
シル]チミン(6b)(0.11g ;0.23mmol)と
1リットル当たり1モルのテトラブチルアンモニウムフ
ルオリドを含有するテトラヒドロフラン溶液(0.25
ml;0.25mmol)を用いた以外、先の[例1]工程
(d)と同様にして目的とする2’,3’−ジデヒドロ
−2’,3’−ジデオキシチミジン(5b)(51mg;
0.23mmol、収率99%)を得た。得られた生成物の
物理データは、Chu らによって報告された値(J. Org.
Chem. 57, 3887 (1992))と完全に一致した。
【0080】
【発明の効果】本発明に従えば、抗エイズウイルス活性
等の抗ウイルス活性をはじめとして、種々の生理活性を
有する化合物であると同時に、医薬品として有用な関連
化合物を製造するための重要な合成中間体である2’,
3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシ
ド(5)が、簡便且つ効率よく製造することが可能であ
り、該化合物を大量に安定して供給することが可能にな
る。
【0081】また、本発明によれば、種々の抗ウイルス
活性や種々の生理活性が期待できる2’置換−2’.
3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシ
ド誘導体(1)が効率よく製造でき、有用な合成中間体
である該化合物を大量に、しかも安価に供給することが
可能となる。
【0082】更に、本発明に従えば、上記化合物(1)
及び化合物(5)の合成中間体である化合物(3)及び
化合物(4)も安価にしかも大量に供給することが可能
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07H 19/16 (72)発明者 松下 肇 神奈川県横浜市緑区梅が丘6番地2 日本 たばこ産業株式会社生命科学研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記に示す一般式(1)で表される2’
    置換−2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキ
    シヌクレオシド誘導体。 【化1】 但し、R1 は水酸基の保護基を表す。R2 はアルキル
    基、アラルキル基又はアリール基を表し、これらは置換
    されていてもよい。Bは核酸塩基であり、Xは硫黄又は
    セレン原子を表わす。
  2. 【請求項2】一般式(1)で表される2’置換−2’,
    3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシ
    ドの製造方法であって、 (a)下記反応式に示されるように、一般式(2)で表
    される2’,2’−ジデオキシヌクレオシド誘導体を酸
    化剤と反応し、その後、得られた生成物を熱脱離反応に
    付すことによって、一般式(3)で表される2’−置換
    ヌクレオシド誘導体を得る工程と、 【化2】 但し、R1 、R2 、B及びXは先に定義したとおりであ
    る。 (b)下記反応式に示されるように、化合物(3)を酸
    化剤で酸化し、一般式(1)で表される2’置換−
    2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌク
    レオシドを直接に得る工程、を具備した製造方法。 【化3】 但し、R1 、R2 、B及びXは先に定義したとおりであ
    る。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の2’,3’−ジデヒド
    ロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシドの製造方法で
    あって、下記反応式に示されるように前記工程(b)に
    おいて、化合物(3)を酸化剤で酸化し、一般式(4)
    で表される中間体を得た後、該化合物(4)を更に酸化
    反応に付し、一般式(1)で表される化合物を得ること
    を特徴とする製造方法。 【化4】 但し、R1 、R2 、B及びXは先に定義したとおりであ
    る。
  4. 【請求項4】 下記に示す、一般式(3)の2’置換−
    2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌク
    レオシド誘導体。 【化5】 但し、R1 、R2 、B及びXは先に定義したとおりであ
    る。
  5. 【請求項5】 下記に示す、一般式(4)の2’置換−
    2’,3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌク
    レオシド誘導体。 【化6】 但し、R1 、R2 、B及びXは先に定義したとおりであ
    る。
  6. 【請求項6】 下記反応式に示す2’,3’−ジデヒド
    ロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシド(5)の製造
    方法であって、 【化7】 但し、Bは先に定義したとおりである。 (c)下記反応式に示されるように、化合物(1)を還
    元して、一般式(6)で表される2’,3’−ジデヒド
    ロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシドの保護体を得
    る工程と、 【化8】 但し、R1 、R2 、B及びXは先に定義したとおりであ
    る。 (d)下記反応式に示されるように、化合物(6)を脱
    保護することにより、一般式(5)で表される2’,
    3’−ジデヒドロ−2’,3’−ジデオキシヌクレオシ
    ドを得る工程とを具備したことを特徴とする製造方法。 【化9】 但し、R1 及びBは先に定義したとおりである。
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WO2007053869A2 (de) * 2005-11-09 2007-05-18 Saischek Und Partner Meg 2,2-dithiosubstituierte furanosederivate, verfahren zu deren herstellung und ihre verwendung

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WO2007053869A2 (de) * 2005-11-09 2007-05-18 Saischek Und Partner Meg 2,2-dithiosubstituierte furanosederivate, verfahren zu deren herstellung und ihre verwendung
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