JPH0727682A - 細胞診標本作製方法 - Google Patents
細胞診標本作製方法Info
- Publication number
- JPH0727682A JPH0727682A JP16944793A JP16944793A JPH0727682A JP H0727682 A JPH0727682 A JP H0727682A JP 16944793 A JP16944793 A JP 16944793A JP 16944793 A JP16944793 A JP 16944793A JP H0727682 A JPH0727682 A JP H0727682A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dna
- cell
- cells
- staining
- slide glass
- Prior art date
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- Pending
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- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 細胞の形態分析とDNA定量を同一標本で行
うことができ、しかも同一スライドグラスでの細胞の染
め直しを可能にする細胞診標本作製方法を提供すること
である。 【構成】 スライドグラスに浮遊細胞を塗抹するか、若
しくは細胞組織片を捺印した後、細胞を湿固定し、DN
A定量のために蛍光染色を行い、DNA定量を終えた
後、前記蛍光染色による染色を脱色し、続いて形態観察
のためにパパニコロウ染色を行う。
うことができ、しかも同一スライドグラスでの細胞の染
め直しを可能にする細胞診標本作製方法を提供すること
である。 【構成】 スライドグラスに浮遊細胞を塗抹するか、若
しくは細胞組織片を捺印した後、細胞を湿固定し、DN
A定量のために蛍光染色を行い、DNA定量を終えた
後、前記蛍光染色による染色を脱色し、続いて形態観察
のためにパパニコロウ染色を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特にレーザ走査分析装
置に適した細胞診のための標本作製方法に関する。
置に適した細胞診のための標本作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、細胞の形態分析のための細胞診標
本作製方法としては、図2に示すような方法がある。こ
の方法では、まず浮遊細胞をスライドグラスに塗抹する
か〔ステップ(以下、STと略す)11,12〕、或い
は細胞組織片をスライドグラスに捺印し(ST13,1
4)、続いて細胞の形態を保持するために乾燥させずに
直ちにアルコールによって湿固定した後(ST15)、
パパニコロウ染色を行い(ST16)、透過画像による
形態分析を行っている(ST17)。
本作製方法としては、図2に示すような方法がある。こ
の方法では、まず浮遊細胞をスライドグラスに塗抹する
か〔ステップ(以下、STと略す)11,12〕、或い
は細胞組織片をスライドグラスに捺印し(ST13,1
4)、続いて細胞の形態を保持するために乾燥させずに
直ちにアルコールによって湿固定した後(ST15)、
パパニコロウ染色を行い(ST16)、透過画像による
形態分析を行っている(ST17)。
【0003】又、近年では、細胞のDNA量が細胞の悪
性度を反映すると言われており、細胞の形態分析と共に
DNA量の測定が行われている。DNA量の測定のため
の標本作製方法としては、図3及び図4に示した方法が
ある。図3に示す方法では、まず浮遊細胞をアルコール
により固定した後(ST21,22)、DNAに特異的
な蛍光染色を行い(ST23)、これをスライドグラス
に塗抹し(ST24)、蛍光画像によるDNA定量を行
うか(ST25)、又は塗抹せずにフローサイトメトリ
ーを用いた蛍光によるDNA定量を行っている(ST2
6)。
性度を反映すると言われており、細胞の形態分析と共に
DNA量の測定が行われている。DNA量の測定のため
の標本作製方法としては、図3及び図4に示した方法が
ある。図3に示す方法では、まず浮遊細胞をアルコール
により固定した後(ST21,22)、DNAに特異的
な蛍光染色を行い(ST23)、これをスライドグラス
に塗抹し(ST24)、蛍光画像によるDNA定量を行
うか(ST25)、又は塗抹せずにフローサイトメトリ
ーを用いた蛍光によるDNA定量を行っている(ST2
6)。
【0004】一方、図4に示す方法では、浮遊細胞をス
ライドグラスに塗抹するか(ST31,32)、又は細
胞組織片をスライドグラスに捺印し(ST33,3
4)、これを乾燥させてからアルコールにより固定した
後(ST35)、フォイルゲン染色を行い(ST3
6)、透過画像によるDNA定量を行っている(ST3
7)。
ライドグラスに塗抹するか(ST31,32)、又は細
胞組織片をスライドグラスに捺印し(ST33,3
4)、これを乾燥させてからアルコールにより固定した
後(ST35)、フォイルゲン染色を行い(ST3
6)、透過画像によるDNA定量を行っている(ST3
7)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の方法(特にDNA定量のための標本作製方
法)においては、図3に示すように浮遊細胞のままアル
コールによる固定を行うと、細胞核が裸核化するため細
胞質が破壊されてしまうし、図4のように浮遊細胞を塗
抹するか若しくは細胞組織片を捺印した後、乾燥させて
からアルコールによる固定を行うと、細胞が萎縮するた
め元の細胞形態が保たれなくなる。又、フォイルゲン染
色は細胞核の加水分解により染色を行うため、核内構造
が変化する。このように、従来の標本作製方法では、同
一標本で細胞の形態分析とDNA定量は行えない上に、
細胞の形態を保持したままで同一スライドグラスでの細
胞の染め直しも困難であるという問題点がある。
うな従来の方法(特にDNA定量のための標本作製方
法)においては、図3に示すように浮遊細胞のままアル
コールによる固定を行うと、細胞核が裸核化するため細
胞質が破壊されてしまうし、図4のように浮遊細胞を塗
抹するか若しくは細胞組織片を捺印した後、乾燥させて
からアルコールによる固定を行うと、細胞が萎縮するた
め元の細胞形態が保たれなくなる。又、フォイルゲン染
色は細胞核の加水分解により染色を行うため、核内構造
が変化する。このように、従来の標本作製方法では、同
一標本で細胞の形態分析とDNA定量は行えない上に、
細胞の形態を保持したままで同一スライドグラスでの細
胞の染め直しも困難であるという問題点がある。
【0006】従って、本発明は、このような従来の問題
点に着目してなされたもので、細胞の形態分析とDNA
定量を同一標本で行うことができ、しかも同一スライド
グラスでの細胞の染め直しを可能にする細胞診標本作製
方法を提供することを目的とする。
点に着目してなされたもので、細胞の形態分析とDNA
定量を同一標本で行うことができ、しかも同一スライド
グラスでの細胞の染め直しを可能にする細胞診標本作製
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の細胞診標本作製
方法は、スライドグラスに浮遊細胞を塗抹するか、若し
くは細胞組織片を捺印した後、細胞を湿固定し、DNA
定量のために蛍光染色を行い、DNA定量を終えた後、
前記蛍光染色による色を脱色し、続いて形態観察のため
にパパニコロウ染色を行うことを特徴とする。
方法は、スライドグラスに浮遊細胞を塗抹するか、若し
くは細胞組織片を捺印した後、細胞を湿固定し、DNA
定量のために蛍光染色を行い、DNA定量を終えた後、
前記蛍光染色による色を脱色し、続いて形態観察のため
にパパニコロウ染色を行うことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の方法は、細胞の湿固定までは図2に示
す形態分析のための標本作製方法と同様であるが、それ
以降の工程が異なる。つまり、湿固定後は、DNA定量
のために蛍光染色を行い、DNA定量を終了した後に、
この蛍光染色による色を脱色した上で、透過画像による
形態観察を行うために周知のパパニコロウ染色を行い、
形態観察をする。
す形態分析のための標本作製方法と同様であるが、それ
以降の工程が異なる。つまり、湿固定後は、DNA定量
のために蛍光染色を行い、DNA定量を終了した後に、
この蛍光染色による色を脱色した上で、透過画像による
形態観察を行うために周知のパパニコロウ染色を行い、
形態観察をする。
【0009】この構成によると、最初にDNA定量のた
めの蛍光染色を行い、その染色を脱色してから次の形態
分析のためのパパニコロウ染色を行うので、同一スライ
ドグラスの標本でDNA定量と細胞の形態分析を行うこ
とができ、別々に標本を作製する必要がないばかりか、
同一スライドグラスでの細胞の染め直しをすることがで
きる。
めの蛍光染色を行い、その染色を脱色してから次の形態
分析のためのパパニコロウ染色を行うので、同一スライ
ドグラスの標本でDNA定量と細胞の形態分析を行うこ
とができ、別々に標本を作製する必要がないばかりか、
同一スライドグラスでの細胞の染め直しをすることがで
きる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の細胞診標本作製方法を実施例
に基づいて説明する。その工程を表すフローチャートを
図1に示す。まず、目的の細胞(例えばラットの肝細
胞)の浮遊液を作製し、この浮遊液をスライドグラスに
スピナーによって遠心塗抹するか(ST1,2)、或い
は細胞組織片をスライドグラス上に捺印する(ST3,
4)。
に基づいて説明する。その工程を表すフローチャートを
図1に示す。まず、目的の細胞(例えばラットの肝細
胞)の浮遊液を作製し、この浮遊液をスライドグラスに
スピナーによって遠心塗抹するか(ST1,2)、或い
は細胞組織片をスライドグラス上に捺印する(ST3,
4)。
【0011】次に、細胞の形態を保持するために細胞を
乾燥させずに、直ちに例えば濃度95%のエタノールに
より30分間湿固定する(ST5)。次いで、例えばDu
lbec- co's phosphate buffer (ダルベッコのリン酸緩
衝液)1ml当たり、Propidium Iodide(ヨウ化プロピ
ジウム)20μg加えた染色液を調製し、湿固定された
細胞をこの染色液により10分間蛍光染色する(ST
6)。そして、蛍光画像によるDNA定量を行う(ST
7)。
乾燥させずに、直ちに例えば濃度95%のエタノールに
より30分間湿固定する(ST5)。次いで、例えばDu
lbec- co's phosphate buffer (ダルベッコのリン酸緩
衝液)1ml当たり、Propidium Iodide(ヨウ化プロピ
ジウム)20μg加えた染色液を調製し、湿固定された
細胞をこの染色液により10分間蛍光染色する(ST
6)。そして、蛍光画像によるDNA定量を行う(ST
7)。
【0012】その後、DNA定量の際に行った蛍光染色
を無くすために、同一標本を例えば濃度95%のエタノ
ールにより5分間脱色する(ST8)。続いて、周知の
パパニコロウ染色を行った後(ST9)、透過画像によ
る形態観察を行う(ST10)。
を無くすために、同一標本を例えば濃度95%のエタノ
ールにより5分間脱色する(ST8)。続いて、周知の
パパニコロウ染色を行った後(ST9)、透過画像によ
る形態観察を行う(ST10)。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の細胞診標
本作製方法は、試料細胞を湿固定した後、まず蛍光染色
を行ってDNA定量をし、次に脱色してからパパニコロ
ウ染色を行って形態観察をするので、同一標本でDNA
定量と形態分析を行うことができるだけでなく、同一ス
ライドグラスで細胞の染め直しができるという利点を有
する。
本作製方法は、試料細胞を湿固定した後、まず蛍光染色
を行ってDNA定量をし、次に脱色してからパパニコロ
ウ染色を行って形態観察をするので、同一標本でDNA
定量と形態分析を行うことができるだけでなく、同一ス
ライドグラスで細胞の染め直しができるという利点を有
する。
【図1】本発明の標本作製方法の工程を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図2】細胞の形態分析のための従来例の標本作製方法
の工程を示すフローチャートである。
の工程を示すフローチャートである。
【図3】細胞のDNA定量のための従来例の標本作製方
法の工程を示すフローチャートである。
法の工程を示すフローチャートである。
【図4】細胞のDNA定量のための別の従来例の標本作
製方法の工程を示すフローチャートである。
製方法の工程を示すフローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/53 M 8310−2J G01N 1/28 M
Claims (1)
- 【請求項1】スライドグラスに浮遊細胞を塗抹するか、
若しくは細胞組織片を捺印した後、細胞を湿固定し、D
NA定量のために蛍光染色を行い、DNA定量を終えた
後、前記蛍光染色による染色を脱色し、続いて形態観察
のためにパパニコロウ染色を行うことを特徴とする細胞
診標本作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16944793A JPH0727682A (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | 細胞診標本作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16944793A JPH0727682A (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | 細胞診標本作製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0727682A true JPH0727682A (ja) | 1995-01-31 |
Family
ID=15886776
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16944793A Pending JPH0727682A (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | 細胞診標本作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0727682A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011518320A (ja) * | 2008-04-02 | 2011-06-23 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 生体試料の反復染色 |
WO2016047676A1 (ja) * | 2014-09-24 | 2016-03-31 | 国立大学法人弘前大学 | 生体由来細胞を用いたがん細胞の検出方法 |
WO2022242398A1 (zh) * | 2021-05-21 | 2022-11-24 | 深圳安侣医学科技有限公司 | 前处理试剂及制备方法和细胞染色方法及前处理方法 |
-
1993
- 1993-07-09 JP JP16944793A patent/JPH0727682A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011518320A (ja) * | 2008-04-02 | 2011-06-23 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 生体試料の反復染色 |
WO2016047676A1 (ja) * | 2014-09-24 | 2016-03-31 | 国立大学法人弘前大学 | 生体由来細胞を用いたがん細胞の検出方法 |
US20170315129A1 (en) * | 2014-09-24 | 2017-11-02 | Hirosaki University | Cancer cell detection method using living body-derived cells of biological origin |
US10551387B2 (en) | 2014-09-24 | 2020-02-04 | Hirosaki University | Cancer cell detection method using living body-derived cells |
WO2022242398A1 (zh) * | 2021-05-21 | 2022-11-24 | 深圳安侣医学科技有限公司 | 前处理试剂及制备方法和细胞染色方法及前处理方法 |
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