JPH0727582B2 - Cadシステムにおける形状モデリングシステム - Google Patents

Cadシステムにおける形状モデリングシステム

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JPH0727582B2
JPH0727582B2 JP60055079A JP5507985A JPH0727582B2 JP H0727582 B2 JPH0727582 B2 JP H0727582B2 JP 60055079 A JP60055079 A JP 60055079A JP 5507985 A JP5507985 A JP 5507985A JP H0727582 B2 JPH0727582 B2 JP H0727582B2
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]

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  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
  • Numerical Control (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の技術分野) この発明は、CAD(Computer Aided Design)における自
由曲面形状と数式化形状を合わせ持つ自動車、流体機
器、家電機器、OA機器等の形状モデリングシステムに関
するものである。
(発明の技術的背景とその問題点) 金型等の形状加工を、NC(Numerical Cont-rol)加工を
主体とするCAD/CAMの概念を用いて実現しようとする場
合、加工オペレータが加工現場における迅速な工具経路
の変更等のオペレータのノウハウを十分反映できるよう
な機能を持たせることが重要になる。この点を考慮して
形状加工システムを考えた場合、以下に示すような要求
〜を満たす必要がある。
形状定義機能と工具経路生成機能とが完全に分離され
ていること リアルタイムで工具経路の自動生成が可能であること 数式形状と自由曲面形状を同一プロセッサで処理可能
なこと それらの組合せのセットオペレーションが可能なこと CADシステムとの結合が容易なこと システムソフトウエアがコンパクトであること ところで、形状モデリングは3次元物体の数学モデルを
コンピュータ内部に構築し、それを要求された問題に適
する形に加工し、外部表現することである。したがっ
て、先ず数学モデルが作成されていなければならず、数
学モデルの作成としては上述のCSG又はB-Repsの2つの
手法が主に存在している。
先ず、CSGに基づくモデルは曲面によって2つに分割さ
れた3次元空間の片側、すなわち半空間領域の集まりに
よって、3次元空間内に閉じた点集合領域を3次元物体
形状モデルとして作り出すものである。ここで、3次元
物体形状は3次元ユークリッド空間の部分集合としてモ
デル化できる。モデルは物理的な物体を表わすから、内
部を閉じた3次元空間の部分集合である。今、与えられ
た物体に対応する3次元空間の閉じた領域をS(X)と
し、この点集合をSとすると、 S={X:X∈S(X)} ……(1) と表現することができる。S(X)は閉じた領域なので
半空間領域の集まりと考えることができ、Sを更にいく
つかの部分集合による集合演算で表現することができ
る。SをSi(i=1,2,…,n)の部分集合に分解し、逐次
的にSをこれらの部分集合を使って集合演算φiで構成
する。ここで利用する集合演算φiは、和、積及び差集
合演算であるとする。こうすると としてSを表現できる。φiは和集合演算ならばPi=φ
(Pi−1,Si)=Si Pi−1、積集合演算ならば 差集合演算ならば (〜を補集合演算とする)とする。Siをいくつかの部分
集合の積で表わし、Siの内部を閉じるとする。すなわ
ち、 と置く。(3)式のSijを半空間領域に対応させると、 Sij={X:fij(X)≧0} ……(4) と書け、こうして3次元物体形状を半空間領域による数
学モデルとして表現できた。形状モデリングでは、Siの
部分集合であるSij(j=1,2,…,m)の1つあるいはい
くつかは、解析的に特徴のある半空間領域を表わし、残
りはこの半空間領域を閉じるため使用されることが多
い。このSiの特徴をSiの名前に使用し、あらかじめ準備
されたSiの種類をそれぞれプリミティブと呼ぶ。
一方、B-Repsは物体の点,辺,曲面等のトポロジー関係
とトポロジー関係の要素である頂点,辺,曲面の幾何形
状情報を与え、3次元空間内に閉じた2次元マニフォー
ルドを創成して3次元物体の形状モデルとするものであ
る。
従来のCADやCAMシステムにおいて形状定義する場合、CS
Gのように数式により表現できる単純形状を組合せて表
現する方法が通例であり、その組合せの方法としては前
述のように論理演算(セットオペレーション)の原理を
用いている。
しかし、金型形状の場合、全てを数式で表現できる形状
の組合せで定義することができない場合がある。実際に
は所望形状の一部に数式表現可能な形状を用い、その他
に点群により定義される自由曲面を用いて両者の組合せ
により表現する形状が多い。
ここに、自由曲面とは曲面形状を数式化できない曲面、
たとえばF(x,y,z)=0のような式で表現できない曲
面である。このため曲面は第2図に示すように、点群2
をデータ構造に持ち、点群2の点と点の間はたとえばCo
ons式やBezier式で補間することで曲面1を詳細に表現
できる。さらに、自由曲面は複雑な形状を有するので、
補間曲面式は全てパラメータ表示された式となる。具体
的には、便宜上第24図で示すような2次元の点列(ノー
ド;node)を考えると、ノード2A〜2Cを必らず通り、か
つ滑らかに結ぶ曲線は無数に存在するが、これら曲線群
の中から必らず1つの曲線を定義する曲線式が必要であ
る。ノードの数をnとすると、(n-1)次多項式で上述
の条件を満たす曲線式を求めることができる。しかし、
多項式の次数が高くなればなるほどランジェ効果により
曲線は振動し、この効果なノードを一部ずつ結ぶ低次の
多項式を用いることにより軽減される。これが局所補間
又はスプライン補間である。スプライン補間は、ノード
とノードの間を低次多項式で表現するもので、ノードの
数をnとすると(n-1)の式を得ることになる。全式の
接続性は、隣接する式の端条件のノード上で一致させる
ことで容易に保つことができる。
曲面の場合は、4つのノードで囲まれた曲面を1単位
(パッチと呼ぶ)として曲面式を設定し、上述の2次元
の場合と同様に(ただし、3次元の考察が必要)それら
の連続性のパッチの境界上で持たせればよい。曲面式
は、一般にCoonsの式、Bezeirの式、B-Splineパッチの
いずれかを用いている。Coons補間式は第25図に示すよ
うな曲面P(u,v)に対して ただし、 で与えられ、このCoons補間式は実空間座標系に存在し
ないベクトル式である。また、上記Coons補間式はパラ
メトリックな表現法を用いている。このパラメトリック
空間と実空間との間の関係は、第3図に示すように曲面
1のパラメータ空間(uv座標系)で補間したパラメータ
を用い、XYZ座標系の実空間への補間を行なう。このこ
とは曲面1がパラメータ空間により表現されることを意
味し、実空間内だけでは曲面の存在を認識することは不
可能である。このような曲面をCADやCAMの一要素として
加えた場合、球形状や平面のような数式面等の他の要素
との関係を調べなければならないが、これは明らかに実
空間での解析であり、上記問題点のために非常に困難
で、自由曲面取扱い上の欠点となっていた。つまり、CS
Gにおいては、球形状や平面のような数式面の認識は実
空間の任意の点がそれらの面に対してどのような位置に
あるかが特定できれば可能であるといえるが、自由曲面
は上述のようにパラメータ表現をしているので曲面上の
点は特定できても、実空間上の任意の点が自由曲面とど
のような位置関係にあるかは解析不可能であった。
したがって、CSGにおける従来のセットオペレーション
は数式表現の形状間のみで行なわなければならず、数式
表現による形状と自由曲面による形状が混在する形状を
処理して加工データを生成する場合、それぞれの形状に
対して別個のアルゴリズムを用いて処理しなければなら
ないのが現状である。
一方、第3図において、曲面1の各境界線(辺)はパラ
メータ空間上の曲面領域を示す矩形領域3の各境界線に
対応している。このことが、以下に示す現象を起すので
ある。すなわち、第4図に示すようにパラメータ空間上
で直線的は補間をしても曲面上で歪んでしまう。この補
間を工具軌跡とすると、実空間においてAとBに示す工
具のピッチ(ピックフィード)が一定とならず、ある所
では広く、またある所では狭くなり、この現象が加工効
率に大きく影響してしまう。次に加工の工程を考える
と、第5図に示すように特定の領域A′を指定してその
部分だけの部分加工が当然考えられる。しかし、その領
域指定の際も実空間(A′)とパラメータ空間(A″)
との対応が困難である。加工領域A′は実空間で指定す
るが、それに対してパラメータ空間での対応付け
(A″)が不可能(解析的)である。さらに、第6図に
示すように曲面が極端に曲っている場合、従来のパラメ
ータ補間を行なうと左図に示すよう工具軌跡TTを発生す
る。しかし、加工の際は右図に示すような工具軌跡生成
TT′の要求もあり、このような工具軌跡は従来のパラメ
ータ補間では不可能である。
以上のような経緯より、形状モデリング主体に開発され
てきたCADの機能を拡張することを目的として、自由曲
面式をモデリングに取入れる研究が現在進められてお
り、一般的には自由曲面のデータ構造を判断して、自由
曲面をB-Reps(Boundary Representation)として認識
することにより処理の統一を計っている。
ここで、B-Repsによる従来のシステム例を第7図に示し
て説明する。
たとえば第8図に示すような立体形状200を想定した場
合、形状データ入力装置10で入力された形状データは所
定の演算処理で第9図に示すような立体を構成する境界
要素201〜209に分解されると共に、各要素の連結関係を
示す物体構造データ21と、各要素の頂点座標,辺の方程
式,面の方程式を示す数式化形状データ22とに分離され
て整理される。立体形状200が自由曲面を有する場合
は、前述したような点群と補間曲面で表わせる自由曲面
データ23を有するが、B-Repsの自由曲面データ23は必ら
ず交線データを含んでいるものでなければならない。こ
のようにして求められた形状データ20は、工具半径,工
具送り方向,切削速度,加工領域等の加工情報31と共
に、数式化形状処理部30に入力されてデータポインタの
追跡処理が行なわれる。つまり、B-Repsでは形状要素の
境界情報を有しているので、この境界をドット情報で追
跡して行けば、CRT等の表示装置で画面表示処理(101)
したり、NC加工のための工具軌跡を生成(102)した
り、材料,大きさ等に関する物体特性を求めるマスプロ
パティ演算処理(103)を行なったりすることができ
る。
次に、具体的にB-Reps表現におけるセットオペレーショ
ンがどのような処理過程を経るかを説明する。今、第20
図(A)に示すように2つの立体B1,B2があり、立体B1,
B2は各々6つの面,12の辺,8の頂点を持つ。つまり、 B1について: F1=6,E1=12,V1=8,H1=0,R1=0,B1=1 B2について: F2=6,E2=12,V2=8,H2=0,R2=0,B2=1 ただし、F=面,E=辺,V=頂点,H=穴,R=穴輪郭(Rin
g),B=立体である。
となる。これは、多面体の必要条件であるオイラーポア
ンカレの式 V−E+F−R+2H−2B=0 …(5) を満たしている。この2つの立体B1及びB2に対し、第20
図(B)に示すように重ね合わせ、その和をとると同図
(C)に示す形状B3ができ、この形状B3について F3=11,E3=24,V3=16,H3=0,R3=1,B3=1 となり、これもオイラーポアンカレの式を満たしてい
る。つまり、“B1"=(8,12,6,0,1),“B2"=(8,12,
6,0,0,1)で“B3"=“B1"+“B2"のとき“B3"=(16,2
4,11,0,1,1)となるために必要な “τ”=(0,0,−1,1,0,−1) ただし、各成分は(v,e,f,r,h,b) の処理を実施する必要がある。“τ”の処理は立体,面
を1つ消去して穴輪郭を1つ作る処理である。このよう
にしてR1=0,R2=0からはR3=1になることにより、R
は穴輪郭としているがこれはまぎれもなく立体と立体の
交差線を示すものである。これは、トポロジーモデル
(連結関係モデル)においてセットオペレーションを行
なわせるために、対称となる立体同志の交差線が求めら
れればよいことを意味している。また、第21図〜第23図
はプリミティブのセットオペレーションの例を示してお
り、第21図はプリミティブP1とP2の和によって形状モデ
ルP3が作成される様子を示している。第22図はプリミテ
ィブP4とP5との差によって形状モデルP6が作成される様
子を、第23図はプリミティブP7とP8の積によって形状モ
デルP9が作成される様子をそれぞれ示している。
以上で説明したB-Repsでは立体形状等を境界の関数に分
解しているので、形状データの数が多くなってしまうと
共に、幾何学的に存在し得ないような形状を定義してし
まったり、形状要素の入力ミスによって立体ではあり得
ない形状を入力してしまうといった欠点がある。
また、B-Repsの場合、CSG(Constructive Solid Gecmet
ry)に比べデータ構造が複雑であり、また処理が繁雑と
なるため、CAMの機能としてセットオペレーションを実
現しようとすると、前述の要求仕様を満たすのは困難
となる。
ところで、実際の形状加工を考慮し、Z軸方向に1価以
上の形状(オーバーハングした形状等)は処理しないと
仮定し、形状の存在する領域を境界曲面からZ軸一方向
に固定すれば、第1図に示すように、基本形状A,B毎の
Z軸を比較することでセットオペレーションは実現でき
る。すなわち、論理和の場合はZ値の最大値を選択し、
論理積の場合は最小値を選択することで所望の形状を得
ることができる。しかしながら、上述の仮定に反するよ
うな形状の処理は困難であり、厳密な意味でセットオペ
レーションを実現しているとは言えない。
最後に、CSGによる従来のシステム例は第10図に示すよ
うな構成となっており、形状データ入力装置10から入力
された形状データは物体構造データ21及び数式化形状デ
ータ22に分離され、これらデータは境界を示す面の情報
を含んでいる。したがって、第8図の立体形状は第11図
の形状要素(プリミティブ)210〜212に分解され、プリ
ミティブ211及212を加算した形状からプリミティブ210
を減算すれば立体形状200となる。このように、CSGシス
テムでは境界を示す関数情報が必要であることから、従
来のCSGでは自由曲面データを取扱うことができず、形
状データ20にも含まれていない。形状データ20は形状抽
出処理部40に送られ、表示や工具軌跡生成等のアプリケ
ーション対応の処理(43)に応じた空間情報SPを入力し
て立体の全体形状情報TSを生成する。すなわち、数式化
形状データ22と空間情報SPは数式化形状処理41で合成さ
れ、合成された数式化形状SSPが物体構造データ21と共
にセットオペレーション42されることによって全体形状
情報TSが生成される。この全体形状情報TSが画面表示処
理(101)されたり、NC工具の軌跡を生成(102)した
り、マスプロパティ演算処理(103)されたり、面交線
演算処理(104)されたりすると共に、これらアプリケ
ーション対応の処理を示すアプリケーション情報S1〜S4
が出力され、アプリケーション対応の処理43で空間情報
SPに変換される。
前述のように、CSGにおいては、球形状や平面のような
数式面の認識は実空間の任意の点がそれらの面に対して
どのような位置にあるかが特定できれば可能であるとい
えるが、自由曲面はパラメータ表現をしているので曲面
上の点は特定できても、実空間上の任意の点が自由曲面
とどのような位置関係にあるかは解析不可能であった。
以上のように、従来のCSGでは形状データ20として自由
曲面を取扱っていないので、自由曲面を含んだ形状に対
してアプリケーションを行なうことができず、自由曲面
は自由曲面システム、数式化曲面は数式化曲面用システ
ムのように別のシステムを用意しなければならない。こ
れは、数式化形状モデルと自由曲面とが混在する複雑な
形状に対して、CADシステムが対応できないという欠点
を生じる。
ところでCSGの場合、データ構造が簡潔であり、処理方
法から判断して高速処理が可能と考えられる。
ゆえに、以上の点からCSGの方法において自由曲面も含
めてセットオペレーションが行なえる処理方法の開発が
望まれている。
一方、CSGによってたとえば第12図の斜線形状を形状デ
ータ20で表現する場合、物体構造データ21はP=B−A
+C−Dで表わされ、数式化形状データ22は第13図のよ
うに記述される。ここに、円の数式化形状データは中心
点座標と半径で表わされ、長方形は長辺及び短辺の長さ
で表現され、形状によってそのデータ長が異なる。この
ため、形状データの数式化形状データを記憶するメモリ
エリアは、予想される形状の最長メモリエリアMAを準備
しておく必要があり、最長メモリエリアMAよりもデータ
量が少ない形状が入力された場合には、空となっている
ブランクエリアBMが生じてしまう問題もある。
(発明の目的) この発明は上述のような事情からなれたものであり、こ
の発明の目的は、CSG方式の利点を生かしつつ、自由曲
面形状と数式化形状を同一のアルゴリズムで扱えるよう
にするCADシステムにおける形状データのモデリングシ
ステムを提供することにある。
(発明の概要) この発明は、形状データ及び物体構造データが入力され
る入力装置と、前記形状データ及び前記物体構造データ
を用いてセットオペレーションを行う形状抽出処理部
と、前記形状抽出処理部から出力される全体形状情報に
基づいて画面表示処理等を行なうアプリケーション処理
部とを具備したCADシステムにおいて、前記入力装置に
前記形状データとして入力する実空間内で数式化形状を
表す数式化形状データ及び/又はパラメータ空間内で自
由曲面形状を表す自由曲面データが複数ある場合、それ
らのうち任意の2つの形状データを取出し、取り出した
形状データを用いた収束演算により、一方の形状データ
が表す面上の任意の位置から他方の形状データが表す面
への面法線ベクトルを求めてその距離及び向きを求め、
求めた距離及び向きにより前記任意の位置が前記他方の
形状データが表す面に対してどのような位置関係にある
かを評価して形状情報とする処理手段と、前記処理手段
からの前記形状情報を格納する格納手段と、前記格納手
段に格納された前記形状情報に対して前記物体構造デー
タを用いてセットオペレーションを行ない全体形状情報
とする演算手段とを前記形状抽出処理部内に設けたこと
により、また、形状データ及び物体構造データが入力さ
れる入力装置と、前記形状データ及び前記物体構造デー
タを用いてセットオペレーションを行う形状抽出処理部
と、前記形状抽出処理部から出力される全体形状情報に
基づいて画面表示処理等を行なうアプリケーション処理
部とを具備したCADシステムにおいて、前記入力装置に
前記形状データとして入力する実空間内で数式化形状を
表す数式化形状データ及び/又はパラメータ空間内で自
由曲面形状を表す自由曲面データの内、前記物体構造デ
ータを前記数式化形状データと共に逆ポーランド記述法
で記憶し、前記自由曲面データをそのまま記憶する記憶
手段を備え、前記記憶手段に記憶された数式化形状デー
タ及び/又は自由曲面データが複数ある場合、それらの
うちの任意の2つの形状データを取出し、取り出した形
状データを用いた収束演算により、一方の形状データが
表す面上の任意の位置から他方の形状データが表す面へ
の面法線ベクトルを求めてその距離及び向きを求め、求
めた距離及び向きにより前記任意の位置が前記他方の形
状データが表す面に対してどのような位置関係にあるか
を評価して形状情報とする処理手段と、前記処理手段か
らの前記形状情報を格納する格納手段と、前記格納手段
に格納された前記形状情報に対して前記物体構造データ
を用いてセットオペレーションを行ない全体形状情報と
する演算手段とを前記形状抽出処理部内に設けることに
より、前記自由曲面に対しても数式化形状モデルと同様
の処理を行ない得るようにしたものである。
(発明の実施例) 第14図はこの発明方式を実現するシステム例を第10図に
対応させて示すものある。先ず、形状データ入力装置10
より形状データを入力する。形状入力の方法は人間が直
感的に理解し易く、しかも表現能力の豊かなものが望ま
れ、ここではプリミティブによる入力とセットオペレー
ションとの組合せを用いている。複雑な形状は段階を追
って作られていくため、形状の変形や付加,削除などの
変更操作も形状を構築する上で大きな役割を演じてい
る。
プリミティブによる入力は、直方体,円柱等の単純な図
形を基本形状として登録しておき、これを必要に応じて
取り出す方法である。
CSGによる形状データ20としては境界を示す面の関数情
報が用いられ、自由曲面データ23は境界データを含んで
いない。
そこで、画面表示処理101等のアプリケーション処理の
1つが実行されると、その処理からのデータS1等がアプ
リケーション対応の処理43,44に入力される。アプリケ
ーション対応の処理43はそれをSP1として数式化形状処
理41に送る。アプリケーション対応の処理44はそれをSP
2として自由曲面演算処理45に送る。数式化形状処理41
は数式化形状データ22の個々のデータについてSP1に基
づく評価・判定を行ない、その結果を形状情報スタック
エリア46に格納する。一方、自由曲面評価演算処理45は
自由曲面データ23の個々のデータについてSP2に基づ
く、評価・判定を行ない、その結果を形状情報スタック
エリア46に格納する。数式化形状処理41及び自由曲面評
価演算処理45における評価・判定については後に詳述す
る。セットオペレーション42は、形状情報スタックエリ
ア46に格納された個々の形状データについての評価結果
に対して物体構造データ20に基づいてセットオペレーシ
ョンを行なう。その結果のTSは画面表示処理101等のア
プリケーション処理に返される。
例えば、画面表示処理101について説明する。全体形状
を表示させるには実空間上の任意の点についてその点が
全体形状の内側にあるか外側にあるかが判定可能であれ
ばよい。したがって、画面表示処理101からの座標情報
について個々の形状データに対して数式化形状処理41も
しくは自由曲面評価演算処理45が内側か外側かすなわち
どちらかの半空間側かの評価を行ない、その評価結果に
対して物体構造データ21に基づいてセットオペレーショ
ンを行なうことにより、その座標位置が全体形状につい
て内側にあるか外側にあるかが判定できる。全体形状の
輪郭を表示したければ、内側でもなく外側でもなく評価
値が0である座標位置を探索すればよいことになる。
ところで、形状データを物体構造データ21と数式化形状
データ22に分けて前述では2次元の形状について説明し
たが、球の数式化形状データは中心座標と半径で表わさ
れ、直方体は第15図(A)に示すように1つの面を規定
する3個の点CB1〜CB3と、この面に直交する幅Wとで表
わされる。また、円柱は底面円の中心及び半径と、軸方
向の単位ベクトル及び高さとで表現され、円錐は第15図
(B)に示すように底面円の中心CP1及び半径rと、軸
方向の単位ベクトル及び高さHと、斜面の傾斜角θと
で表わされ、自由曲面は第2図に示すようにuv方向の境
界線上の点群2の数で表わされる。
このような立体形状を考慮すると、形状データ記憶部の
メモリ容量の冗長度が更に大きくなる。このため、この
発明では逆ポーランド記法で記述した形状データをメモ
リに順番に記憶するようにし、必要メモリ容量に無駄を
生じないようにしている。すなわち、この例では形状デ
ータのストア部を物体構造データと数式化形状データに
分けることなく、第16図に示すように逆ポーランド記述
された1つの形状データ24に整理する。つまり、物体構
造データを逆ポーランド記述し、更に数式化形状データ
の構造データにはその数式化形状データを付随させる。
ただし、自由曲面データのデータ自体は独立に確保す
る。
以下、第16図に示したシステムについて全体処理を説明
する。
先ず、形状データ入力装置10に数式化形状データ,自由
曲面データ及び物体構造データが入力される。このと
き、形状データ入力装置10は入力された物体構造データ
に対してコンパイラ処理を行なう。例えば、第12図に示
すような形状の場合には、第17図で示すような入力(P
=B−A+C−D)11に対して、一般的なコンピュータ
ソフトウエア処理であるコンパイラ処理12を施して、逆
ポーランド記述された形状データ24を得る。このような
記憶方式を用いれば、形状データはメモリエリアMAの先
頭から順番にストアされる。メモリエリアMAの範囲内で
形状データを順番に入力・記憶することができる。
第17図はコンパイラ処理12で一括して逆ポーランド記述
された形状データ24を得る例であるが、第18図に示すフ
ローに従ってシーケンシャルに形状データ24を得ること
もできる。先ず入力される形状がPであることを示す
“P"をメモリにストアし(ステップS1)、形状Bの数式
化形状データを入力すると(ステップS2)、コンピュー
タの内部処理に適したフォーマットにデータ変換され
(ステップS3)、メモリにストアされる(ステップS
4)。次に、オペレーションコード(−)が入力され
(ステップS5)、形状Aの数式化形状データが入力され
てデータ変換された後に結果がメモリにストアされる
(ステップS6〜S8)。その後にオペレーションコード
(−)がメモリにストアされ(ステップS9)、次にオペ
レーションコード(+)が入力され(ステップS10)、
更に形状Cの数式化形状データが入力され(ステップS1
1)、同様にデータ変換されて結果がメモリにストアさ
れる(ステップS12,S13)。オペレーションコード
(+)がメモリにストアされ(ステップS14)、オペレ
ーションコード(−)が入力され(ステップS15)、形
状Dの数式化形状データが入力され(ステップS16)、
データ変換された後に結果がメモリにストアされ、オペ
レーションコード(−)が入力されて“=”が入力され
る(ステップS17〜S20)と、第17図で示すような形状デ
ータ24が生成されて形状データ入力用のメモリに記憶さ
れる。
尚、この発明では更に数式化形状データはその構造デー
タに付随してその直後の一連のメモリ内に格納される。
上述のようにしてメモリに記憶された逆ポーランド記述
された形状データ24を、形状抽出処理部40で処理して形
状情報スタックエリア46Aに全体形状情報TSを格納す
る。
第19図はその様子を示すものである。以下、第16図及び
第19図に基づいて説明する。先ず、画面表示処理101等
のアプリケーション処理の1つが実行されると、その処
理からのデータS1等がアプリケーション対応の処理43,4
4に入力される。アプリケーション対応の処理43はそれ
をSP1として数式化形状処理41に送る。アプリケーショ
ン対応の処理44はそれをSP2として自由曲面演算処理45
に送る。次に、形状データ24の先頭番地から順番に情報
が形状抽出処理部40に転送される。形状抽出処理部40
は、その情報が数式化形状データ,物体構造データ(オ
ペレーションコード)又は自由曲面データのいずれであ
るかを判別する。その結果、数式化形状データであった
場合は、数式化形状処理41がそのデータについてSP1に
基づく評価・判定を行ない、その結果を形状情報スタッ
クエリア46Aに格納する。自由曲面データであった場合
は、自由曲面評価演算処理45がそのデータについてSP2
に基づく評価・判定を行ない、その結果を形状情報スタ
ックエリア46Aに格納する。物体構造データ(オペレー
ションコード)であった場合は、セットオペレーション
42Aが形状情報スタックエリア46Aに格納された2つの評
価結果に対してそのオペレーションコードに基づく演算
を行ない、その結果を再び形状情報スタックエリア46A
に格納する。このようにして逆ポーランド記述された形
状データ24及び自由曲面データ23から順次データを導入
して以上の処理を繰り返すことにより、最終的に形状情
報スタックエリア46Aには全体形状に対する評価結果が
格納されていることになる。そして、その結果はTSとし
て画面表示処理101等のアプリケーション処理に返され
る。
以下、第19図に示す具体例で以上の処理を説明する。
そこで、形状情報スタックエリア46Aは3つのエリアAR1
〜AR3に分かれている。先ず、形状Pであることを示す
情報に転送されると、これが判別されてエリアAR1にス
トアされ(状態ST1)、次に数式化形状データBが転送
されてエリアAR2にストアされる(状態ST2)。その後に
次の数式化形状データAが転送されてエリアAR3にスト
アされ(状態ST3)、オペレーションコード(−)が転
送されることによりエリアAR2で(B−A)が演算さ
れ、その結果S1がエリアAR2にストアされる(状態ST
4)。次の数式化形状データCが転送されると状態ST5の
ようにエリアAR3にストアされ、次にオペレーションコ
ード(+)が転送されることにより、エリアAR2の結果S
1とエリアAR3の数式化形状データCとが加算され、その
結果(S1+C)がエリアAR2にストアされる(状態ST
6)。その後、数式化形状データDが転送されてエリアA
R3にストアされ(状態ST7)、オペレーションコード
(−)が転送されることによって(S2−D)が演算され
てエリアAR2にストアされ(状態ST8)、“=”が転送さ
れると状態ST9のようにエリアAR1に(S2−D)、つまり
P=B−A+C−Dがストアされる。これにより形状情
報スタックエリア46Aに、入力された形状データPの全
体形状情報が格納されたことになる。したがって、形状
情報スタックエリア46Aのメモリ容量も少なく済む。
次に、自由曲面評価演算処理45における処理を詳細に説
明する。すなわち、自由曲面についてある座標位置がそ
の自由曲面で区切られる半空間のどちら側にあるかを評
価する処理である。
そこで、第26図に示すように実空間内で指定した座標値
(x,y,z)が、パラメータ表示(u,v)された曲面1に対
してどのような位置関係にあるかを演算する。その演算
手法は収束演算を利用するもので、以下収束演算の概略
を述べ、次にその詳細を説明する。
半空間領域化の基本概念は自由曲面の空間における評価
の実現である。今、第27図に示すように、自由曲面上方
に点Pを想定し、曲面1上の任意の点Nから与点Pまで
の距離をEとする。曲面1上に無数に存在する任意の位
置全てに対し、この距離Eを計算し、距離Eが同じ値を
とる曲面1上の点を結ぶと第28図に示すように、曲面1
上に距離Eの等高線を描くことができる。これを、E軸
と曲面上の系u,v軸とで表わした図を第29図に示す。こ
れは曲面1から与点Pへの距離関数となり、この関数を
ψ(u,v)とおく。そして、この関数に対して、曲面1
上のu方向について方向微分係数を求めると、 となる。を単位ベクトルとして、gradψとの作る角θ
1とすると、 を得る。同様にv方向について を得る。今、このポテンシャル関数の最小値を求める場
合、 なる条件を満たす必要がある。また、 であるから|▽ψ|≠0とすると、cosθ1=0,cosθ2
=0である必要がある。故に、θ1=90°,θ2=90°
となる。ここで、θは曲面上の各方向とgradψのなす角
であることから、ポテンシャル関数値の最小をとるEは
与点Pに向う面法線方向での与点Pとの距離となる。
ポテンシャル最小値とは、与点の曲面に対する最短距離
を示すものであり、これはパラメトリックに表現された
曲面を空間的に評価する値となる。曲面補間式を(u,
v)とすると、そのときのポテンシャル値は ψ(u,v)=|−(u,v)| ………(12) となり、さらにポテンシャルの発生する向きを考えると (u,v)=|−(u,v) ………(13) となる。今、ポテンシャル最小値を与える曲面上の点を
u1,v1とすると、ポテンシャルベクトルは、 (u1,v1)=|−(u1,v1) ………(14) となる。ポテンシャル最小値を与えるu1,v1上の面法線
と(u1,v1)の向きは一致するので、u1,v1の面法線ベ
クトルをとすると S=(u1,v1)・ ………(15) を行なうことによってポテンシャルの符号が決定でき、
その結果半空間領域の向き付けを行うことができる。
ポテンシャル最小なる曲面上のパラメータ値(u1,v1)
を求めれば、自由曲面に対し半空間の領域分けを行なう
ことができる。
以上のことに基づいてパラメータ値(u1,v1)を求めれ
ばよいのであるが、解析的に(u1,v1)を求めることは
不可能なため、探索法を用いて求める必要がある。すな
わち、曲面上に探索初期位置(u0,v0)を設定し、その
時のψ(u0,v0)に対してその極小値は−gradψ(u0,v
0)方向にあることは理解できる。
ここで となるので −▽ψ=−|▽ψ|cosθ1−|▽ψ|cosθ2………
(17) となる。これは、(−|▽ψ|cosθ1,−|▽ψ|cosθ
2)方向に求めたい解があることを示している。ここ
で、ψ(u0,v0)は明らかに与点Pとの距離であるの
で、次に求める位置は u1=−ψ(u0,v0)|▽ψ|cosθ1+u0 v1=−ψ(u0,v0)|▽ψ|cosθ2+v0 ………(18) となる。ここで、=(u,v)とすると上記(18)式は
一般に、 ▲▼=−ψ(▲▼−1)▽ψ(▲▼−1)
+▲▼−1 ………(19) と書ける。ψ(▲▼−1)は探索ステップ,−▽ψ
(▲▼−1)は探索方向を示している。この式によ
り次の探索位置を求め、その探索位置毎に S=(−(▲▼))・=S(は面法線)…
……(20) をモニタすればよい。S≒1又はS≒−1となった時の
Xiがポテンシャル最小の位置である。
以上の理論を具体的に説明する。
第30図に示すように、曲面1は2つのパラメータu,vで
表現され、実空間で任意に指定した点の とする。今、初期パラメータ値を(Pu,Pv)とし、曲面
1上の位置ベクトル(Pu,Pv)とすると、ベクトル
は =−(Pu,Pv) ………(21) となり、このベクトルに対して =σ/σu×σ/σv …(22) /||≒/|| …(23) であれば、||は曲面1から任意点い対する最短距離
にある。
次に、上記(23)式を満足するようなパラメータ(Pu,P
v)を求める手法を説明する。第31図はパラメータ(Pu,
Pv)点での曲面1の接平面1Aを示すもので、接平面1A上
にはu,v各方向に接線ベクトルが存在する。この接平面1
Aにベクトルを投影した を計算すると、 によってベクトルの方向を計算し、後に の計算をすることによって求めることができる。そし
て、このベクトル に対して、接平面1A上に存在するu,v方向の接線ベクト
ル(▼▼,▼▼)向きの成分を計算する。その
計算は、各方向成分を各々TU,TVとし、▼▼とX
軸、▼▼とy軸のなる角をθ,ψとすると TU=V′x cosθ−Vy sinθ ………(26) TV=−V′x sinψ−Vy cosψ ……(27) となる。このTU,TVを基にそれに見合う大きさのパラメ
ータ量分だけ、初期にパラメータから移動させたパラメ
ータが、より上記(23)式を満足させる可能性のある曲
面位置を示しているといえる。このパラメータの計算は
面のu,v方向の曲面の境界線長さをDU,DVとすると PUnew=PU+TU/DU ……(28) PVnew=PV+TV/DV ……(29) で行なわれる。この結果を基に再び(20)式へ戻り、
(23)式が満足されるまでこの処理を繰り返す。(23)
式を満足した||は、面からの距離を表わす。しか
し、このままでは面の表裏どちらの方向か明確化しない
ので、次に説明する極性判定を行なう必要がある。
そこで、上記(23)式を満足した に対して、 の計算を行なうと、以下に示すように の開き角が90°以上の時にANは負、90°以下の時にANは
正となる。また、 はほぼ同一直線上に存在するので AN≒1;面法線ベクトルと同方向 −1; 面法線ベクトルと逆方向 となり、評価関数値を とすれば、形状内外の判定可能な評価関数となる。
面境界での評価関数の取扱いとして、評価関数の適用可
能な領域範囲が存在する。評価関数は任意のスキャン点
に対して形状を表現する面の面法線方向の距離で表わ
す。そのため、第32図に示すような適用範囲が存在す
る。しかし、評価関数の演算を行なわせる際、上記(2
8)及(29)式の結果がこの領域外になることがある。
この位置は曲面1上に存在しないため、その位置からス
キャン点に対して面法線を立てるのは不可能であり、領
域外の評価関数の取扱いについて特別に考慮しなくては
ならない。
ここでは、第33図に示すようなベクトルを評価ベクト
ルとする。すなわち、パッチ4の境界線5に垂直な面法
線6に対して、境界線5に直交するベクトルを考え、そ
の垂直方向ベクトルを評価ベクトルとするのである。
このような評価ベクトルを用いると、評価関数は近似
的にではあるが第34図に示すようにパッチ曲面4から距
離を明確化し、かつ面4に対する上下関数(表裏関数)
を明確化する。その演算法は上記(28)及び(29)式の
結果が第35図に示すA〜Hの領域のどこに属するかを判
定する。これはパラメータ空間上での領域判定である。
この判定は、パラメータ空間上で形状内部を表現する領
域を負とするようなF(u,v)≦0なる関数を各境界線
毎に用意し(4本)、その値を全て比較することで容易
に行なうことができる。次に、第36図に示すように、パ
ラメータ空間上での前回の探索位置P1と、上記(28)及
び(29)式の結果P2から求めることができる直線と形状
境界との交点IPを求める。直線の式は であるので、交点IPは容易に求めることができる。この
パラメータを基に再び を求める処理を行なう。この処理を経ても尚(28)及び
(29)式の結果P2が領域外であるなら、境界線とスキャ
ン点に対し第37図で示すような探索を行なって行き、 となるようなu,vパラメータを求め、第30図に示すよう
な評価関数値を求める極性は前述と同一である。なお、
第37図は境界線5に上の点(u,v)とスキャン点SCとの
間をベクトルと で表わし、点(u,v)における接線ベクトルをで示し
ている。そして、(45)式の結果を得る手法は第38図に
示す通りである。
以上が自由曲面評価演算処理45における自由曲面に対す
る評価方法である。
以上のように自由曲面の評価が可能になったことによ
り、次に示すような2つの自由曲面間の交線を求めるこ
とができる。第39図に示すように、2つの曲面4A及び4B
のどちらか一方の面上にスキャンライン7を設定し、そ
のライン7上の点について上記手法に基づく評価法を用
いる。この際、この評価法によって計算される評価関数
とスキャンラインとの関係は第40図のようになり、この
評価関数の0となる位置がスキャンライン7と面4Aとの
交点となり、全てのスキャンライン7についてこの交点
を求めると、その交点群は曲面4A及び4B間の交線を表わ
すことになる。
以上の処理は数式化形状処理41においても同様である。
(発明の効果) 以上のようにこの発明の形状モデリングシステムによれ
ば、CSGによる自由曲面に対しても法線ベクトル生成法
を施すことにより、数式化形状モデルと同様の処理を行
なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は2次元図形についてのセットオペレーションを
説明するための図、第2図は曲面の点群による表示例を
示す図、第3図はXYZ実空間とuvパラメータ空間の関係
を示す図、第4図〜第6図は実空間とパラメータ空間と
の間の関数を説明するための図、第7図はB-Repsによる
従来のシステム例を示すブロック図、第8図は立体形状
の一例を示す図、第9図及び第11図は第8図の立体形状
の分解例を説明するための図第10図はCSGによる従来の
システム例を示すブロック図、第12図及び第13図は形状
データの入力を説明するための図、第14図はこの発明シ
ステムの例を示すブロック図、第15図(A)及び(B)
は数式化形状データを説明するための図、第16図はこの
発明による図形データの処理システムの例を示すブロッ
ク図、第17図〜第19図はポーランド記述された形状デー
タの生成及び処理を説明するための図、第20図〜第23図
はセットオペレーションを説明するための図第24図は曲
面の補間を説明するための図第25図はCoons補間式を説
明するための図第26図〜第31図はこの発明による自由曲
面の評価の原理を説明するための図第32図〜第40図は自
由曲面の極性判定の手法を説明するための図である。 1…曲面、1A…接平面、2…点群(ノード)、3…矩形
領域、4…パッチ、10…形状データ入力装置、20…形状
データ、30…数式化形状処理部、31…加工情報、40…形
状抽出処理部、41…数式化形状処理、42…セットオペレ
ーション、43,44…アプリケーション対応の処理、45…
自由曲面評価演算処理、46…形状情報スタックエリア、
200…立体形状。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】形状データ及び物体構造データが入力され
    る入力装置と、前記形状データ及び前記物体構造データ
    を用いてセットオペレーションを行う形状抽出処理部
    と、前記形状抽出処理部から出力される全体形状情報に
    基づいて画面表示処理等を行なうアプリケーション処理
    部とを具備したCADシステムにおいて、前記入力装置に
    前記形状データとして入力する実空間内で数式化形状を
    表す数式化形状データ及び/又はパラメータ空間内で自
    由曲面形状を表す自由曲面データが複数ある場合、それ
    らのうち任意の2つの形状データを取出し、取り出した
    形状データを用いた収束演算により、一方の形状データ
    が表す面上の任意の位置から他方の形状データが表す面
    への面法線ベクトルを求めてその距離及び向きを求め、
    求めた距離及び向きにより前記任意の位置が前記他方の
    形状データが表す面に対してどのような位置関係にある
    かを評価して形状情報とする処理手段と、前記処理手段
    からの前記形状情報を格納する格納手段と、前記格納手
    段に格納された前記形状情報に対して前記物体構造デー
    タを用いてセットオペレーションを行ない全体形状情報
    とする演算手段とを前記形状抽出処理部内に設けたこと
    を特徴とするCADシステムにおける形状モデリングシス
    テム。
  2. 【請求項2】形状データ及び物体構造データが入力され
    る入力装置と、前記形状データ及び前記物体構造データ
    を用いてセットオペレーションを行う形状抽出処理部
    と、前記形状抽出処理部から出力される全体形状情報に
    基づいて画面表示処理等を行なうアプリケーション処理
    部とを具備したCADシステムにおいて、前記入力装置に
    前記形状データとして入力する実空間内で数式化形状を
    表す数式化形状データ及び/又はパラメータ空間内で自
    由曲面形状を表す自由曲面データの内、前記物体構造デ
    ータを前記数式化形状データと共に逆ポーランド記述法
    で記憶し、前記自由曲面データをそのまま記憶する記憶
    手段を備え、前記記憶手段に記憶された数式化形状デー
    タ及び/又は自由曲面データが複数ある場合、それらの
    うち任意の2つの形状データを取出し、取り出した形状
    データを用いた収束演算により、一方の形状データが表
    す面上の任意の位置から他方の形状データが表す面への
    面法線ベクトルを求めてその距離及び向きを求め、求め
    た距離及び向きにより前記任意の位置が前記他方の形状
    データが表す面に対してどのような位置関係にあるかを
    評価して形状情報とする処理手段と、前記処理手段から
    の前記形状情報を格納する格納手段と、前記格納手段に
    格納された前記形状情報に対して前記物体構造データを
    用いてセットオペレーションを行ない全体形状情報とす
    る演算手段とを前記形状抽出処理部内に設けたことを特
    徴とするCADシステムにおける形状モデリングシステ
    ム。
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JPS6051045A (ja) * 1983-08-30 1985-03-22 Toshiba Corp ファクシミリ蓄積交換装置

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