JPH0727561U - 気泡浴槽の配管構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】気泡浴槽に備えた複数の噴出具から噴出される
湯の勢いを均一にすること。 【構成】浴槽１内に臨む噴出口１１ｂ，１２ｂとこの噴
出口１１ｂ，１２ｂに連通する水路１１ｄ，１２ｄとが
形成された噴出具１１，１２を複数備え、これら噴出具
１１，１２に給湯管１３，１４を接合して各噴出具１
１，１２の水路１１ｄ，１２ｄと給湯管１３，１４とを
連通し、一方の噴出具１１は、大径の接合口１１ｆと小
径の接合口１１ｇとが開設されると共にこの噴出具１１
の水路１１ｄに連通する分配室１１ｅが形成され、この
大径の接続口１１ｆと上流側の大径の給湯管１３が接合
されると共に、この小径の接合口１１ｇと下流側の小径
の給湯管１４が接合され、この小径の給湯管１４の他端
が他方の噴出具１２に接合されたこと。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、浴槽内へ循環湯を気泡と共に噴出させる噴出具の複数を備えた気泡 浴槽における、これら噴出具に対する配管構造の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、気泡浴槽の配管構造は、図４の部分断面した平面図に示す如く、浴槽１ に備えられた隣接する噴出具２，２に、１本の直線状に延びた給湯管３をエルボ 等の管継手４を用いて接合したものである。噴出具２，２には、給気管５を接合 してある。各噴出具２は、ケーシング２ａと、浴槽１内に臨む噴出口２ｂと、ケ ーシング２ａ内に設けられたノズル２ｃとを備え、ケーシング２ａ内に噴出口２ ｂに連通する水路２ｄが形成されている。給湯管３は、浴槽１に備えた吸引具（ 図示は省略）に接合されると共に、その途中に循環ポンプ（図示省略）が配置さ れている。

【０００３】 各噴出具２は、循環ポンプの起動に伴い浴槽１内の湯が給湯管３を介して給湯 されると、ノズル２ｃから噴出するときに、給気管５から吸引した空気を気泡と して混入し、噴出口２ｂから循環湯を気泡と共に噴出する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

とろで、前記給湯管３は、全域に亘って同径であるため、上流側３ａの給湯条 件と下流側３ｂの給湯条件が異なり、噴出具２，２に分配する給湯量に差異が生 じる。その結果、従来の配管構造は、噴出具２，２から浴槽１内へ噴出される湯 の勢いが異なり、使用者に不快感を与えることがある。

【０００５】 本考案は、上記問題を解決するために、複数の噴出具から噴出される循環湯の 勢いを均一にすることができる気泡浴槽の配管構造の提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案が採用した手段は、浴槽内に臨む噴出口とこの噴出口に連通する水路と が形成された噴出具を複数備え、これら噴出具に給湯管を接合して各噴出具の水 路と給湯管とを連通した気泡浴槽の配管構造において、一方の噴出具は、大径の 接合口と小径の接合口とが開設されると共にこの噴出具の水路に連通する分配室 が形成され、この大径の接続口と上流側の大径の給湯管が接合されると共に、こ の小径の接合口と下流側の小径の給湯管が接合され、この小径の給湯管の他端が 他方の噴出具に接合されたことを特徴とする気泡浴槽の配管構造である。

【０００７】 なお、前記一方の噴出具の分配室は、この噴出具の水路と大径の接合口とに連 通する分岐室と、大径の接合口と小径の接続口とに連通するバイパス室とに区画 されていることがある。

【０００８】

【作用】

大径の給湯管で供給された湯は、一方の噴出具の分配室へ導かれ、その一部が 一方の噴出具の水路へ分配されると共に、残りが小径の給湯管へ分配される。こ の小径の給湯管に分配された湯は、他方の噴出具の水路へ導かれる。大径の給湯 管の内径及び小径の給湯管の内径を適宜選択することにより、両方の噴出具の水 路へ供給する湯量を等しくすることができる。なお、一方の噴出具の分配室を分 岐室とバイパス室とに区画されているときには、上記分配が確実に行われる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案に係る気泡浴槽の配管構造（以下、「本案構造」という。）を図 面に示す実施例に基づいて説明する。 （第１実施例） 図１（Ａ）（Ｂ）は、本案構造の第１実施例を示すものであり、同図（Ａ）は 平面図、同図（Ｂ）は浴槽外部から正視し且つ部分断面した正面図である。

【００１０】 本実施例の本案構造１０は、浴槽１に、一方の噴出具１１及び他方の噴出具１ ２が取り付けられている。一方の噴出具１１は、ケーシング１１ａと、浴槽１内 に臨む噴出口１１ｂと、ケーシング１１ａ内に設けられたノズル１１ｃとを備え 、ケーシング１１ａ内に噴出口１１ｂに連通する水路１１ｄが形成されている。 噴出具１１は、ケーシング１１ａの正面側に分配室１１ｅが形成され、分配室１ １ｅと水路１１ｄとがノズル１１ｃを介して連通するようにしてある。この分配 室１１ｅは、大径の接合口１１ｆと小径の接合口１１ｇとが開設されている。

【００１１】 上記分配室１１ｅは、その内部に隔壁１１ｈが設けられ、水路１１ｄと大径の 接合口１１ｆとに連通する分岐室１１ｅ−１と、大径の接合口１１ｆと小径の接 続口１１ｇとに連通するバイパス室１１ｅ−２とに区画されている。なお、隔壁 １１ｈは、省略されることもある。

【００１２】 前記他方の噴出具１２は、ケーシング１２ａと、浴槽１内に臨む噴出口１２ｂ と、ケーシング１２ａ内に設けられたノズル１２ｃとを備え、ケーシング１２ａ 内に噴出口１２ｂに連通する水路１２ｄが形成されている。噴出具１２は、ケー シング１１ａの正面側に導入室１２ｅが形成され、導入室１２ｅと水路１２ｄと がノズル１２ｃを介して連通するようにしてある。この導入室１２ｅには、小径 の接合口１２ｇとが開設されている。

【００１３】 前記一方の噴出具１１は、大径の接続口１１ｆに上流側の大径の給湯管１３が ロウ付け等で接合されると共に、小径の接合口１１ｇと下流側の小径の給湯管１ ４がロウ付け等で接合されている。前記他方の噴出具１２は、小径の接合口１１ ｇに下流側の小径の給湯管１４がロウ付け等で接合されている。大径の給湯管１ ３及び小径の給湯管１４は、両方の噴出具１１，１２の水路１１ｄ，１２ｄへの 給湯量が等しくなるように、その内径が適宜選択される。小径の給湯管１４は、 その途中に蛇腹部１４ａが形成され、容易に弯曲できるようにしてある。噴出具 １１，１２を交叉するように取り付けるとき（図示省略）には、小径の給湯管１ ４の蛇腹部１４ａで弯曲させることにより、容易に配管できる。両方の噴出具１ １，１２には、給気管５が接合されている。

【００１４】 前記大径の給湯管１３は、浴槽１に備えた吸引具（図示は省略）に接合される と共に、その途中に循環ポンプ（図示省略）が配置されている。循環ポンプの起 動に伴い大径の給湯管１３で供給された湯は、一方の噴出具１１の分配室１１ｅ へ導かれ、その一部が一方の噴出具１１の水路１１ｄへ分配されると共に、残り が小径の給湯管１４へ分配される。この小径の給湯管１４に分配された湯は、他 方の噴出具１２の導入室１２ｅへ導かれ、水路１２ｄへ供給される。両方の噴出 具１１，１２は、水路１１ｄ，１２ｄへ供給される湯量が等しくなるため、噴出 口１１ｂ，１２ｂから噴出される湯量が等しい。従って、本案構造１０は、噴出 具１１，１２から浴槽１内へ噴出する湯の勢いが等しくなり、使用者に快感な入 浴を提供できる。

【００１５】 （第２実施例） 図２及び図３は本案構造の第２実施例を示すものであり、図２（Ａ）は噴出具 の部分断面した平面図、同図（Ｂ）は部分断面した正面図、図３は配管状態を示 す部分断面した正面図である。

【００１６】 図２に示すように浴槽１に取り付けられる噴出具２１は、ケーシング２１ａと 、浴槽１内に臨む噴出口２１ｂと、ケーシング２１ａ内に設けられたノズル２１ ｃとを備え、ケーシング２１ａ内に噴出口２１ｂに連通する水路２１ｄが形成さ れている。噴出具２１は、ケーシング２１ａの正面側に分配室２１ｅが形成され 、分配室２１ｅと水路２１ｄとがノズル２１ｃを介して連通するようにしてある 。噴出具２１は、この分配室２１ｅの両側から中空円錐状の接続口部２１ｋ，２ １ｋが突設された状態で製造され、各接続口部２１ｋを適所で切断することによ り、図３に示すように、大径の接合口２１ｆ−１（又は２１ｆ−２）と小径の接 合口２１ｇ−１（又は２１ｇ−２）とが開設される。

【００１７】 本実施例の本案構造２０は、浴槽１に噴出具２１の複数が取り付けられ、一方 の噴出具２１の大径の接続口２１ｆ−１に上流側の大径の給湯管２３がロウ付け 等で接合されると共に、小径の接合口２１ｇ−１と下流側の小径の給湯管２４が ロウ付け等で接合されている。他方の噴出具２１は、大径の接続口２１ｆ−２に 小径の給湯管２４がロウ付け等で接合されると共に、小径の接合口２１ｇ−２と 更に下流側の小径の給湯管２５がロウ付け等で接合されている。小径の給湯管２ ５は、図示は省略したが、隣接する噴出具２１に接続される。大径の給湯管２３ 及び小径の給湯管２４は、両方の噴出具２１，２１の水路２１ｄ，２２ｄへの給 湯量が等しくなるように、その内径が適宜選択される。小径の給湯管２４は、そ の途中に蛇腹部２４ａが形成され、容易に弯曲できるようにしてある。両方の噴 出具２１，２１には、給気管５が接合されている。

【００１８】 前記大径の給湯管２３は、浴槽１に備えた吸引具（図示は省略）に接合される と共に、その途中に循環ポンプ（図示省略）が配置されている。循環ポンプの起 動に伴い大径の給湯管２３で供給された湯は、一方の噴出具２１の分配室２１ｅ へ導かれ、その一部が一方の噴出具２１の水路２１ｄへ分配されると共に、残り が小径の給湯管２４へ分配される。この小径の給湯管２４に分配された湯は、他 方の噴出具２１の分配室２１ｅへ導かれ、水路２１ｄへ供給される。両方の噴出 具２１，２１は、水路２１ｄ，２２ｄへ供給される湯量が等しくなるため、噴出 口２１ｂ，２１ｂから噴出される湯量も等しくなる。

【００１９】

【考案の効果】

以上詳述の如く、本案構造は、大径の給湯管と小径の給湯管を用いることによ り、両方の噴出具へ供給する湯量を等しくすることができる。その結果、本案構 造は、噴出具から浴槽内へ噴出する湯の勢いが等しくなり、使用者に快感な入浴 を提供できる実用的効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案構造の第１実施例を示すものであり、
（Ａ）は平面図、（Ｂ）は浴槽外部から正視し且つ部分
断面した正面図である。

【図２】本案構造の第２実施例に用いる噴出具を示すも
のであり、（Ａ）は部分断面した平面図、（Ｂ）は部分
断面した正面図である。

【図３】本案構造の第２実施例の配管状態を示す部分断
面した正面図である。

【図４】従来の浴槽の配管構造を示す部分断面した平面
図である。

【符号の説明】

１…浴槽 １１，１２，２１…噴出具 １１ｂ，１２ｂ，２１ｂ…噴出口 １１ｄ，１２ｄ，２１ｄ…水路 １１ｅ，２１ｅ…分配室 １１ｆ，２１ｆ−１，２１ｆ−２…大径の接合口 １１ｇ，２１ｇ−１，２１ｇ−２…小径の接合口 １３，２３…大径の給湯管 １４，２４…小径の給湯管 １１ｅ−１…分岐室 １１ｅ−２…バイパス室

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽内に臨む噴出口とこの噴出口に連通
   する水路とが形成された噴出具を複数備え、これら噴出
   具に給湯管を接合して各噴出具の水路と給湯管とを連通
   した気泡浴槽の配管構造において、一方の噴出具は、大
   径の接合口と小径の接合口とが開設されると共にこの噴
   出具の水路に連通する分配室が形成され、この大径の接
   続口と上流側の大径の給湯管が接合されると共に、この
   小径の接合口と下流側の小径の給湯管が接合され、この
   小径の給湯管の他端が他方の噴出具に接合されたことを
   特徴とする気泡浴槽の配管構造。
2. 【請求項２】 前記一方の噴出具の分配室は、この噴出
   具の水路と大径の接合口とに連通する分岐室と、大径の
   接合口と小径の接続口とに連通するバイパス室とに区画
   されている請求項１に記載の気泡浴槽の配管構造。