JPH07275013A - 連結用バックル - Google Patents

連結用バックル

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JPH07275013A
JPH07275013A JP7552894A JP7552894A JPH07275013A JP H07275013 A JPH07275013 A JP H07275013A JP 7552894 A JP7552894 A JP 7552894A JP 7552894 A JP7552894 A JP 7552894A JP H07275013 A JPH07275013 A JP H07275013A
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JP
Japan
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catcher
striker
main body
shaft
moving shaft
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JP7552894A
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Masahiro Irisawa
正浩 入澤
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Nifco Inc
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Nifco Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連結用バックルに関し、脱着が容易にでき
る。 【構成】 雄部材20は、一方の板材に固定される雄部
材本体部60と、この雄部材本体部60から突出したス
トライカー70とを備え、雌部材20は、他方の板材に
固定される雌部材本体部80と、この雌部材本体部80
に軸支されるとともに、ストライカー70を食わえ込ん
だロック位置とストライカー70を解放した非ロック位
置とを有するキャッチャー90と、ロック位置と非ロッ
ク位置との中間位置で弾性力が最大となり、キャッチャ
ー90を前記中間位置からロック位置又は非ロック位置
に向かって択一的に付勢する弾性手段100とを備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、バッグ、鞄等の蓋を
本体に連結するためのバックルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の連結用バックルとして
は、起伏自在に弾性変形する係止片を有する豆差し錠
と、この豆差し錠に連設されている尾錠とからなり、前
記尾錠がベルトの挿通される環状枠と、この環状枠のベ
ルトの挿通される側から前記豆差し錠の側に向けて該環
状枠内に突設されているピンを有することを特徴とする
ものが知られていた(例えば、実開平4-83016号公
報)。
【0003】また、従来、鞄の材料としては革、布、紙
あるいはビニール等の比較的、容易に変形可能なものが
主として使用されていたが、最近では、安価、軽量で、
強度、耐水性等が優れた樹脂性の鞄が一部において使用
されるようになった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のベルト連結用のバックルでは、樹脂性の鞄の蓋の開閉
部に使用すると、バックルをロック若しくはロックを解
除させるためには、鞄の蓋を鞄本体の表面に沿ってスラ
イドさせる必要があり、そのために、蓋をかなり変形さ
せなければならなかった。その際、樹脂製のものは、
革、布又は紙等と比較して、剛性があるため、変形させ
るのに、かなり抵抗があり、蓋のロックあるいはロック
解除が容易ではないという問題点があった。
【0005】そこで、請求項1〜5記載の発明は、上記
した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、連結される2枚の板材
をその表面に沿ってスライドさせることなく、上方から
重ね合わせて、単に押し込む、あるいは引っ張るだけで
ロックあるいはロック解除が容易にできる連結用バック
ルを提供しようとするものである。
【0006】請求項2記載の発明は、キャッチャーに弾
性部を連結させることにより、構造が簡単でロックある
いはロック解除が容易にできる連結用のバックルを提供
しようとするものである。請求項3記載の発明は、キャ
ッチャーと弾性部とを一体もので形成し、より簡便な構
造で、ロックあるいはロック解除が容易にできる連結用
バックルを提供しようとするものである。
【0007】請求項4記載の発明は、キャッチャーと弾
性部とを一体もので形成し、他のより簡便な構造で、ロ
ックあるいはロック解除が容易にできる連結用バックル
を提供しようとするものである。請求項5記載の発明
は、弾性部として板ばねを使用することにより、さらに
簡便な構造で、ロックあるいはロック解除が容易にでき
る連結用バックルを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものであり、以下にその内容を図面に
示した実施例を用いて説明する。請求項1記載の発明
は、雄部材(20)が、一方の板材(例えば鞄本体40)に固
定される雄部材本体部(60)と、この雄部材本体部(60)か
ら突出したストライカー(70)とを備え、雌部材(30)は、
他方の板材(例えば鞄の蓋50)に固定される雌部材本体
部(80)と、この雌部材本体部(80)に軸支されるととも
に、ストライカー(70)を食わえ込んだロック位置とスト
ライカー(70)を解放した非ロック位置とを有するキャッ
チャー(90,200,210,220)と、ロック位置と非ロック位置
との中間位置で弾性力が最大となり、キャッチャー(90)
を前記中間位置からロック位置又は非ロック位置に向か
って択一的に付勢する弾性手段(例えばばね片100)とを
備えたことを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明は、キャッチャー(90)
が、その長さの途中に雌部材本体部(80)に軸支された固
定軸(91)と、一端に位置し、ストライカー(70)を食わえ
込むフック部(92)とを備え、弾性手段(例えばばね片10
0)は、一端に位置し、キャッチャー(90)の他端自由端
に軸支された移動軸(101)と、この移動軸(101)から延
び、その先端が雌部材本体部(80)に軸支されたばね固定
軸(102)と、このばね固定軸(102)と移動軸(101)との間
に位置し、弾性力を有する弾性部(103)とを備えたこと
を特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明は、図29〜31に示
すように、キャッチャー(200)が、その長さの途中に雌
部材本体部(80)に軸支された固定軸(201)と、一端に位
置し、ストライカー(70)を食わえ込むフック部(202)
と、他端に位置し、雌部材本体部(80)にスライド可能に
保持された移動軸(203)と、固定軸(201)と移動軸(203)
との間に位置し、弾性手段(100)としての弾性部(204)と
を備え、上記雄部材本体部(60)は、移動軸(203)がはま
り込むとともに、キャッチャー(200)のロック位置にお
ける移動軸(203)の位置と、キャッチャー(200)の非ロッ
ク位置における移動軸(203)の位置とを直線で結んだ軌
跡に位置し、キャッチャー(200)の中間位置で固定軸(20
1)からの距離が最小となるスライド溝(184)を備えたこ
とを特徴とする。
【0011】請求項4記載の発明は、図32〜34に示
すように、キャッチャー(210)が、一端に位置し、雌部
材本体部(80)に軸支された固定軸(211)と、他端に位置
し、ストライカー(70)を食わえ込むフック部(212)と、
その長さの途中に位置し、雌部材本体部(80)にスライド
可能に保持された移動軸(213)と、固定軸(211)と移動軸
(213)との間に位置し、弾性手段(100)としての弾性部(2
14)とを備え、上記雄部材本体部(60)は、移動軸(213)が
はまり込むとともに、キャッチャー(210)のロック位置
における移動軸(213)の位置と、キャッチャー(210)の非
ロック位置における移動軸(213)の位置とを直線で結ん
だ軌跡に位置し、キャッチャー(210)の中間位置で固定
軸(211)からの距離が最小となるスライド溝(184)を備え
たことを特徴とする。
【0012】請求項5記載の発明は、図35〜37に示
すように、キャッチャー(220)が、その長さの途中に雌
部材本体部(80)に軸支された固定軸(221)と、一端に位
置し、ストライカー(70)を食わえ込むフック部(222)
と、固定軸(221)を挟んで他端に位置する自由端(223)と
を備え、雄部材本体部(60)には、キャッチャー(220)の
自由端(223)に当接する板ばね(100)を固定し、板ばね(1
00)は、一端が雄部材本体部(60)に固定され、他端がキ
ャッチャー(220)のロック位置における自由端(223)の位
置と、キャッチャー(220)の非ロック位置における自由
端(223)の位置とを直線で結んだ軌跡に沿って延び、キ
ャッチャー(220)の中間位置で固定軸(221)からの距離が
最小となるように配置されたことを特徴とする。
【0013】
【作用】したがって、請求項1記載の発明によれば、雄
部材(20)と雌部材(30)とを連結するには、図1,2に示
すように、弾性手段(例えばばね片100)の弾性力は非
ロック位置とロック位置との中間位置まで、キャッチャ
ー(90,200,210,220)を非ロック位置に押し戻そうとする
方向に加わる。
【0014】このため、非ロック位置とロック位置との
中間位置までは手で雌部材(30)を雄部材(20)に押し込
み、弾性力に抗してキャッチャー(90,200,210,220)を非
ロック位置からロック位置に移動させる。そして、中間
位置において、弾性手段(例えばばね片100)からの弾
性力が最大となり、次の瞬間、キャッチャー(90)が中間
位置を僅かに越えると、弾性手段(例えばばね片100)
からの弾性力は、ロック位置に押し込む方向に加わるた
め、キャッチャー(90)は「パチン」という音とともに、
ロック位置に急速に移動し、固定される。
【0015】これにより、図1に示すように、キャッチ
ャー(90)の内部にストライカー(70)の先端を食わえ込ま
せ、雄部材本体部(60)が雌部材本体部(80)に固定され、
2枚の板材(例えば鞄本体40及び蓋50)が固定される。
したがって、本発明を鞄等の蓋(50)に使用した場合は、
鞄本体(40)から蓋(50)を鞄本体(40)表面に沿ってスライ
ドさせることなく、蓋(50)を鞄本体(40)の表面に向かっ
て垂直に押し込み、両者を連結させることができる。
【0016】一方、雄部材(20)と雌部材(30)とを分離す
るには、上述と逆の動作となり、キャッチャー(90)をロ
ック位置から非ロック位置に、移動させていくと、弾性
手段(100)の弾性力は中間位置までは、キャッチャー(9
0)をロック位置に押し戻そうとする方向に加わるため、
手で雌部材(30)を雄部材(20)から引き抜いて、弾性力に
抗してキャッチャー(90)を移動させる。
【0017】そして、中間位置において、弾性手段(10
0)からの弾性力が最大となり、次の瞬間、キャッチャー
(90)が中間位置を僅かに越えると、弾性手段(100)から
の弾性力は、非ロック位置に押し込む方向に加わるた
め、キャッチャー(90)は「パチン」という音とともに、
非ロック位置に急速に移動する。このため、ストライカ
ー(70)がキャッチャー(90)から解放されて、図2に示す
ように、雄部材本体部(60)と雌部材本体部(80)とが分離
され、2枚の板材(例えば鞄本体40と蓋50)が分離され
る。
【0018】これにより、2枚の板材(鞄本体40と蓋5
0)をその表面に沿ってスライドさせることなく、その
表面に対して垂直方向に引き抜くだけで容易にロック位
置と非ロック位置との切り替えを行うことができるとと
もに、この切り替えにおいて心地よいクリック感を得る
ことができる。したがって、本連結用バックル(10)を鞄
の蓋(50)に使用した場合は、鞄本体(40)から蓋(50)を強
制的に変形させて、鞄本体(40)表面に沿ってスライドさ
せることなく、鞄本体(40)の表面から垂直外方に開くこ
とができ、蓋(50)の開閉を無理なくスムーズに行うこと
ができる。
【0019】請求項2記載の発明によれば、雄部材(20)
と雌部材(30)とを連結するには、図1,2に示すよう
に、雌部材本体部(80)のキャッチャー(90)を雄部材本体
部(60)のストライカー(70)の先端に被せて押し込んでい
く。これにより、移動軸(101)が当接片(123)により押し
上げられ、キャッチャー(90)はその一端に位置する固定
軸(91)を中心として回転し、ストライカー(70)の先端が
フック部(92)に引っかかり、ロック状態となっていく。
【0020】そして、移動軸(101)を非ロック位置から
ロック位置に、移動させていくと、弾性部(103)の弾性
力はその中間位置までは、移動軸(101)を非ロック位置
に押し戻そうとする方向に加わる。このため、ロック状
態に移行する際には、弾性力に抗して、雄部材(20)と雌
部材(30)とを重ね合わせて、手で押し込み、移動軸(10
1)を移動させる。
【0021】そして、中間位置、すなわち、移動軸(10
1)が固定軸(91)とばね固定軸(102)とを結ぶ直線上に位
置したとき、移動軸(101)とばね固定軸(102)との距離が
最小となり、弾性部(103)が最大に圧縮され、弾性部(10
3)からの弾性力が最大となる。次の瞬間、移動軸(101)
が中間位置を僅かに越えると、弾性部(103)からの弾性
力は、ロック位置に押し込む方向に加わるため、移動軸
(101)は「パチン」という音とともに、ロック位置に急
速に移動し、固定される。
【0022】これにより、ロック状態となり、図1に示
すように、キャッチャー(90)のフック部(92)にストライ
カー(70)が食わえ込まれて、雄部材(20)と雌部材(30)と
が連結された状態となる。逆に、雄部材(20)と雌部材(3
0)とを分離するには、上述した場合と逆の動作となる。
【0023】すなわち、キャッチャー(90)のフック部(9
2)にストライカー(70)の先端が食い込んだ状態から、雌
部材本体部(80)と雄部材本体部(60)とを徐々に引き離し
ていくと、ストライカー(70)に引っ張られて、キャッチ
ャー(90)は固定軸(91)を中心として回転しながら、スト
ライカー(70)の先端がフック部(92)から徐々に外れてい
く。
【0024】そして、移動軸(101)をロック位置から非
ロック位置に、移動させていくと、弾性部(103)の弾性
力はその中間位置までは、移動軸(101)をロック位置に
押し戻そうとする方向に加わる。このため、弾性力に抗
して移動軸(101)を移動させなければならない。そし
て、中間位置、すなわち、移動軸(101)が固定軸(91)と
ばね固定軸(102)とを結ぶほぼ直線上に位置したとき、
移動軸(101)とばね固定軸(102)との距離が最小となっ
て、弾性部(103)が圧縮され、その弾性力が最大とな
る。次の瞬間、移動軸(101)が中間位置を僅かに越える
と、弾性部(103)からの弾性力は、非ロック位置に押し
込む方向に加わるため、移動軸(101)は「パチン」とい
う音とともに、非ロック位置に急速に移動する。
【0025】これにより、非ロック状態となり、図2に
示すように、キャッチャー(90)のフック部(92)からスト
ライカー(70)が外れ、雄部材(20)と雌部材(30)とが分離
される。したがって、2枚の板材(鞄本体(40)及び蓋(5
0))をその表面方向にスライドさせることなく、重ね合
わせて、押し込むあるいは引き抜くだけで容易にロック
位置と非ロック位置との切り替えを行うことができると
ともに、この切り替えにおいて心地よいクリック感が得
られる。
【0026】請求項3記載の発明によれば、雄部材(20)
と雌部材(30)とを連結するには、図29,30に示すよ
うに、雌部材本体部(80)のキャッチャー(200)を雄部材
本体部(60)のストライカー(70)の先端から被せて押し込
んでいく。これにより、ストライカー(70)の先端がキャ
ッチャー(200)を押し上げ、キャッチャー(200)はその一
端に位置する固定軸(201)を中心として回転し、ストラ
イカー(70)先端がフック部(202)に引っかかる。
【0027】また、移動軸(203)は固定軸(201)を中心と
した円周上を回転移動しようとするが、移動軸(203)
は、キャッチャー(200)の他端に位置するとともに、ロ
ック位置における移動軸(203)の位置と、キャッチャー
(200)の非ロック位置における移動軸(203)の位置とを直
線で結んだ軌跡に位置するスライド溝(184)にはめ込ま
れて、その移動が制限されている。
【0028】さらに、キャッチャー(200)の固定軸(201)
と、移動軸(203)との間には、弾性手段(100)としての弾
性力を有する弾性部(204)が形成されている。このた
め、ロック状態に移行する場合は、移動軸(213)を非ロ
ック位置からロック位置に、スライド溝(184)に沿っ
て、移動させていく。その際、弾性部(204)の弾性力は
その中間位置までは、移動軸(203)を非ロック位置に押
し戻そうとする方向に加わるため、弾性力に抗して移動
軸(203)を移動させなければならない。
【0029】そして、中間位置、すなわち、移動軸(20
3)がスライド溝(184)内のロック位置と非ロック位置と
の中間に位置したとき、固定軸(201)と移動軸(203)との
距離が最小となり、弾性部(204)が最大に圧縮され、弾
性部(204)からの弾性力が最大となる。次の瞬間、移動
軸(214)が中間位置を僅かに越えると、弾性部(204)から
の弾性力は、移動軸(203)をロック位置に押し込む方向
に加わるため、移動軸(203)は「パチン」という音とと
もに、ロック位置に急速に移動し、固定される。
【0030】これにより、ロック状態となり、図30に
示すように、キャッチャー(200)のフック部(202)にスト
ライカー(70)が食わえ込まれて、雄部材(20)と雌部材(3
0)とが連結された状態となる。逆に、雄部材(20)と雌部
材(30)とを分離するには、上述した場合と逆の動作とな
る。
【0031】すなわち、キャッチャー(200)のフック部
(202)にストライカー(70)の先端が食い込んだ状態か
ら、雌部材本体部(80)と雄部材本体部(60)とを徐々に引
き離していくと、ストライカー(70)に引っ張られて、キ
ャッチャー(200)は固定軸(201)を中心として回転しなが
ら、ストライカー(70)の先端がフック部(202)から徐々
に外れていく。
【0032】そして、移動軸(203)をスライド溝(184)に
沿って、ロック位置から非ロック位置に、移動させてい
くと、弾性部(204)の弾性力はその中間位置までは、移
動軸(203)をロック位置に押し戻そうとする方向に加わ
るため、弾性力に抗して移動軸(203)を移動させなけれ
ばならない。そして、中間位置、すなわち、移動軸(20
3)がロック位置と非ロック位置との中間に位置したと
き、移動軸(203)と固定軸(201)との距離が最小となっ
て、弾性部(204)が最大に圧縮され、その弾性力が最大
となる。次の瞬間、移動軸(203)が中間位置を僅かに越
えると、弾性部(204)からの弾性力は、非ロック位置に
押し込む方向に加わるため、移動軸(203)は「パチン」
という音とともに、非ロック位置に急速に移動する。
【0033】これにより、非ロック状態となり、図29
に示すように、キャッチャー(200)のフック部(202)から
ストライカー(70)が外れ、雄部材(20)と雌部材(30)とが
分離される。したがって、2枚の板材(鞄本体(40)及び
蓋(50))をその表面方向にスライドさせることなく、重
ね合わせて、押し込むあるいは引き抜くだけで容易にロ
ック位置と非ロック位置との切り替えを行うことができ
るとともに、この切り替えにおいて心地よいクリック感
が得られる。
【0034】請求項4記載の発明によれば、雄部材(20)
と雌部材(30)と連結するには、図32,33に示すよう
に、雌部材本体部(80)のキャッチャー(210)を雄部材本
体部(60)のストライカー(70)の先端から被せて押し込ん
でいく。これにより、ストライカー(70)の先端がキャッ
チャー(210)を押し上げ、キャッチャー(210)はその一端
に位置する固定軸(211)を中心として回転し、ストライ
カー(70)先端がフック部(212)に引っかかる。
【0035】また、移動軸(213)は固定軸(211)を中心と
した円周上を回転移動しようとするが、移動軸(213)
は、キャッチャー(210)の長さの途中に位置するととも
に、ロック位置における移動軸(213)の位置と、キャッ
チャー(210)の非ロック位置における移動軸(213)の位置
とを直線で結んだ軌跡に位置するスライド溝(184)には
め込まれて、その移動が制限されている。
【0036】さらに、キャッチャー(210)の固定軸(211)
と、移動軸(213)との間には、弾性手段(100)としての弾
性力を有する弾性部(214)が形成されている。このた
め、ロック状態に移行する場合、移動軸(213)を非ロッ
ク位置からロック位置に、スライド溝(184)に沿って、
移動させていくと、弾性部(214)の弾性力はその中間位
置までは、移動軸(213)を非ロック位置に押し戻そうと
する方向に加わる。このため、中間位置までは弾性力に
抗して移動軸(213)を移動させなければならない。
【0037】そして、中間位置、すなわち、移動軸(21
3)がスライド溝(333)内のロック位置と非ロック位置と
の中間に位置したとき、固定軸(211)と移動軸(213)との
距離が最小となり、弾性部(214)が最大に圧縮され、弾
性部(214)からの弾性力が最大となる。次の瞬間、移動
軸(213)が中間位置を僅かに越えると、弾性部(214)から
の弾性力は、移動軸(213)をロック位置に押し込む方向
に加わり、移動軸(213)は「パチン」という音ととも
に、ロック位置に急速に移動し、固定される。
【0038】これにより、ロック状態となり、図33に
示すように、キャッチャー(210)のフック部(212)にスト
ライカー(70)が食わえ込まれて、雄部材(20)と雌部材(3
0)とが連結された状態となる。逆に、雄部材(20)と雌部
材(30)とを分離するには、上述した場合と逆の動作とな
る。
【0039】すなわち、キャッチャー(210)のフック部
(212)にストライカー(70)の先端が食い込んだ状態か
ら、雌部材本体部(80)と雄部材本体部(60)とを徐々に引
き離していくと、ストライカー(70)に引っ張られて、キ
ャッチャー(210)は固定軸(211)を中心として回転しなが
ら、ストライカー(70)の先端がフック部(212)から徐々
に外れていく。
【0040】そして、移動軸(213)をスライド溝(184)に
沿って、ロック位置から非ロック位置に、移動させてい
くと、弾性部(214)の弾性力はその中間位置までは、移
動軸(213)をロック位置に押し戻そうとする方向に加わ
る。このため、その中間位置までは弾性力に抗して移動
軸(213)を移動させなければならない。そして、中間位
置、すなわち、移動軸(213)がロック位置と非ロック位
置との中間に位置したとき、移動軸(213)と固定軸(211)
との距離が最小となって、弾性部(214)が最大に圧縮さ
れ、その弾性力が最大となる。次の瞬間、移動軸(213)
が中間位置を僅かに越えると、弾性部(213)からの弾性
力は、非ロック位置に押し込む方向に加わるため、移動
軸(213)は「パチン」という音とともに、非ロック位置
に急速に移動する。
【0041】これにより、非ロック状態となり、図32
に示すように、キャッチャー(210)のフック部(212)から
ストライカー(70)が外れ、雄部材(20)と雌部材(30)とが
分離される。したがって、2枚の板材(鞄本体(40)及び
蓋(50))をその表面方向にスライドさせることなく、重
ね合わせて、押し込むあるいは引き抜くだけで容易にロ
ック位置と非ロック位置との切り替えを行うことができ
るとともに、この切り替えにおいて心地よいクリック感
が得られる。
【0042】請求項5記載の発明によれば、雄部材(20)
と雌部材(30)とを連結するには、図35,36に示すよ
うに、雌部材本体部(80)のキャッチャー(220)を雄部材
本体部(60)のストライカー(70)の先端から被せて押し込
んでいく。これにより、ストライカー(70)の先端がキャ
ッチャー(220)を押し上げ、キャッチャー(220)はその長
さの途中に位置する固定軸(221)を中心として回転し、
ストライカー(70)先端が、キャッチャー(220)のフック
部(222)に引っかかる。
【0043】また、キャッチャー(220)の自由端(223)
は、固定軸(221)を中心とした円周上を回転移動しよう
とするが、自由端(223)は、キャッチャー(220)のロック
位置における自由端(223)の位置と、キャッチャー(220)
の非ロック位置における自由端(223)の位置とを直線で
結んだ軌跡に沿って延びた板ばね(100)に当接する。そ
して、ロック状態に移行する場合は、自由端(223)を非
ロック位置からロック位置に、板ばね(100)に沿って、
移動させていく。その際、板ばね(100)の弾性力は、自
由端(223)がその中間位置に移動するまでは、自由端(22
3)を非ロック位置に押し戻そうとする方向に加わるた
め、弾性力に抗して自由端(223)を移動させなければな
らない。
【0044】そして、中間位置、すなわち、自由端(22
3)がロック位置と非ロック位置との中間に位置したと
き、板ばね(100)は固定軸(221)からの距離が最小とな
り、板ばね(100)は最大に変形され、板ばね(100)の弾性
力が最大となる。次の瞬間、自由端(223)が中間位置を
僅かに越えると、板ばね(100)からの弾性力は、自由端
(223)をロック位置に押し込む方向に変わるため、自由
端(223)は「パチン」という音とともに、ロック位置に
急速に移動し、固定される。
【0045】これにより、ロック状態となり、図36に
示すように、キャッチャー(220)のフック部(222)にスト
ライカー(70)が食わえ込まれて、雄部材(20)と雌部材(3
0)とが連結された状態となる。逆に、雄部材(20)と雌部
材(30)とを分離するには、上述した場合と逆の動作とな
る。
【0046】すなわち、キャッチャー(220)のフック部
(222)にストライカー(70)の先端が食い込んだ状態か
ら、雌部材本体部(80)と雄部材本体部(60)とを徐々に引
き離していくと、ストライカー(70)に引っ張られて、キ
ャッチャー(220)は固定軸(221)を中心として回転しなが
ら、ストライカー(70)の先端がフック部(222)から徐々
に外れていく。
【0047】そして、自由端(223)を板ばね(100)に当接
させながら、ロック位置から非ロック位置に、移動させ
ていくと、板ばね(100)の弾性力はその中間位置まで
は、自由端(223)をロック位置に押し戻そうとする方向
に加わる。このため、非ロック状態に移行するには弾性
力に抗して自由端(223)を移動させなければならない。
そして、固定軸(221)からの距離が最小である中間位
置、すなわち、自由端(223)がロック位置と非ロック位
置との中間に位置したとき、板ばね(100)が最大に変形
し、その弾性力が最大となる。次の瞬間、自由端(223)
が中間位置を僅かに越えると、板ばね(100)からの弾性
力は、非ロック位置に押し込む方向に加わるため、自由
端(223)は「パチン」という音とともに、非ロック位置
に急速に移動する。
【0048】これにより、非ロック状態となり、図35
に示すように、キャッチャー(220)のフック部(222)から
ストライカー(70)が外れ、雄部材(20)と雌部材(30)とが
分離される。したがって、2枚の板材(鞄本体40及び蓋
50)をその表面方向にスライドさせることなく、重ね合
わせて、押し込むあるいは引き抜くだけで容易にロック
位置と非ロック位置との切り替えを行うことができると
ともに、この切り替えにおいて心地よいクリック感が得
られる。
【0049】
【実施例】つぎに、本発明の実施例について添付の図面
を参して具体的に説明する。図1〜26は、本発明の第
1実施例を示すものであり、図1はバックルの連結状態
を示す断面図、図2はバックルの分離状態を示す断面
図、図3はバックルを示す平面図、図4はその側面図、
図5はその底面図、図6はバックルベースを示す断面
図、図7はその底面図、図8はその平面図、図9はその
正面図、図10はバックルプレートを示す底面図、図1
1は図10のA−A線に沿った断面図、図12はストラ
イカーベースを示す平面図、図13はその断面図、図1
4はその底面図、図15はその正面図、図16はストラ
イカープレートを示す底面図、図17はその断面図、図
18はキャッチャーを示す正面図、図19はその平面
図、図20はその断面図、図21は弾性手段の平面図、
図22はその正面図、図23〜25はキャッチャー及び
弾性手段とストライカーとの位置関係を示すものであっ
て、図23はキャッチャーの非ロック状態を示す正面
図、図24はキャッチャーの非ロック状態とロック状態
との中間位置を示す正面図、図25はキャッチャーのロ
ック状態を示す正面図、図26はバックルを示す分解斜
視図をそれぞれ示す。
【0050】図中、10は、連結用バックルを示すもので
あり、例えば鞄の蓋を閉状態に固定するのに使用され
る。上記連結用バックル10は、雄部材20と雌部材30とか
ら構成される。前記雄部材20は互いに連結される2枚の
板材の一方、ここでは鞄本体40の開口縁に固定される。
また、雌部材30は2枚の板材の他方、ここでは鞄本体40
の開口縁に重なり合う蓋50の自由端部に固定される。
【0051】なお、この鞄は適度な弾性と剛性とを有す
る樹脂等から形成されており、連結用バックル10の各部
材は、適度な弾性と剛性とを有する熱可塑性樹脂等によ
り個々に一体成形されている。上記雄部材20は、図1,
2に示すように、鞄本体40に固定される雄部材本体部60
と、この雄部材本体部60から突出したストライカー70と
を備えている。
【0052】前記雌部材30は、図1,2に示すように、
鞄本体40に固定される雌部材本体部80と、この雌部材本
体部80に軸支されたキャッチャー90と、このキャッチャ
ー90に弾性力を付与する弾性手段としてのばね片として
のばね片100とを備えている。前記雄部材本体部60は、
図1,2,12〜17に示すように、鞄本体40の内面側
に位置するストライカープレート110と、鞄本体40の外
面側から鞄本体40を挟み込むとともに、ストライカープ
レート110に固定されるストライカーベース120とを備え
ている。
【0053】前記ストライカー70は、図1,2,12〜
17に示すように、その外形形状はストライカーベース
120の長手方向に対して直角方向に配置され、垂直に立
設されているとともに、その先端は、ストライカーベー
ス120の先端側に向かって側方に突出したアンカー状に
形成されている。前記雌部材本体部80は、図1,2,6
〜11に示すように、蓋50の内面側に位置するバックル
プレート130と、蓋50の外面側から蓋50を挟み込むとと
もに、バックルプレート130に固定されるバックルベー
ス140とを備えている。
【0054】前記ストライカープレート110は、図1,
2,16,17に示すように、その全体外形がほぼ台形
の薄板状に形成されており、その外周縁近傍には、3個
の接合孔111と、前記ストライカー70に対して垂直で、
矩形状の3個の弾性片112とを有している。前記接合孔1
11は、図17に示すように、その内周面の一部に、アン
カー状であって、一方向にのみ挿入抵抗が大となるよう
な係止爪113が形成されている。
【0055】前記ストライカーベース120は、図1,
2,12〜15に示すように、その平面形状は、ストラ
イカープレート110と同一のほぼ台形に形成されてい
る。そして、ストライカーベース120は、その一方の面
には、雌部材本体部80が収納される収納部121と、スト
ライカープレート110の接合孔111が対応する位置に、下
方に向かって突出した係止部122とが設けてある。
【0056】また、この係止部122には、図1,2,1
2〜15に示すように、その側面であって、外方に臨む
側に鋸歯状の係止溝124が形成され、ストライカープレ
ート110と重ね合わせたときに、ストライカープレート1
10の係止爪113と互いに噛み合うように設定されてあ
る。前記バックルプレート130は、図1〜5,10,1
1に示すように、その外観形状は、ほぼ薄板台形状であ
って、その両端近傍には、内方に向かってコ字状にくり
抜かれ、その先端が下方に向かって僅かに延びている方
形状の2個の弾性片131,131と、この各弾性片131,131に
隣接するとともに、その内方側に位置し、半円状の形状
を有する接合孔132,132とを有している。
【0057】前記各接合孔132,132の一方の内面側に
は、図1〜5,10,11に示すように、その内周面の
一部に、アンカー状であって、一方向にのみ挿入抵抗が
大となるような係止爪133が形成されている。前記バッ
クルベース140は、図1〜9に示すように、その一端に
位置し、バックルプレート130とほぼ整合する台形状の
取付部150と、その他端に位置し、ほぼ台形状に形成さ
れた取手部160と、この取手部160及び取付部150の間に
位置するとともに、前記ストライカーベース120の収納
部121の内部に差込可能に形成された差込部170とを有し
ている。
【0058】前記取付部150は、図1〜9に示すよう
に、その下面にあって、バックルプレート130の接合孔1
32に対応する位置には、下方に向かって突出した係止部
151,151が設けてある。この係止部151は、図1〜9に示
すように、その側面であって、外方に臨む側に鋸歯状の
係止溝152が形成され、バックルプレート130と重ね合わ
せたときに、バックルプレート130の係止爪133と互いに
噛み合うように設定されてある。
【0059】前記差込部170は、図1〜9に示すよう
に、ストライカーベース120の収納部121の巾より僅かに
小さい距離に垂直に配置された側板180,180と、この側
板180,180間の上端間に形成された天板190とを有してい
る。前記各側板180には、図6,7に示すように、その
内面側に外周面が円形であって、凹状に形成されるとと
もに、水平方向に所定間隔離れて配置された円形凹部18
1,182と、ストライカーベース120と組み合わせた際に、
ストライカー70に対応する位置に、その下端面から上方
に向かって舌状に切り込まれた切り込み部183とが形成
されている。
【0060】前記天板190には、図1〜3,6〜8に示
すように、そのほぼ中央であって、方形状に開口した開
口窓191が形成されている。前記キャッチャー90は、図
1,2,18〜20に示すように、その長さの途中に、
バックルベース140の側板180の円形凹部173に軸支され
た固定軸91と、その一端に位置し、前記ストライカー70
を食わえ込むフック部92と有し、全体形状がほぼコ字状
に形成されている。
【0061】前記弾性手段としてのばね片100は、図
1,2,21,22に示すように、一端に位置し、キャ
ッチャー90の他端自由端に軸支された移動軸101と、こ
の移動軸101から延び、その先端が雌部材本体部80のバ
ックルベース140の側板180の円形凹部182に軸支された
ばね固定軸102と、このばね固定軸102と移動軸101との
間に位置し、弾性力を有する弾性部103とを備えたこと
を特徴とする つぎに、本発明の第1実施例に係る連結用バックルの鞄
への取付方法について説明する。
【0062】まず、図示しないが、樹脂等からなる鞄の
蓋50の中央先端に、バックルベース140の2個の係止部1
51,151の間隔に対応する位置に、係止部151,151がはま
り込む程度の孔を開ける。そして、バックルベース140
を蓋50の表面側から、係止部151,151がその孔にはまり
込むように、配置する。
【0063】つぎに、バックルプレート130の接合孔132
が蓋50の孔から突出した係止部151,151に対応するよう
に配置して、バックルプレート130を蓋50の裏面側から
押し込む。そして、図1,2に示すように、バックルプ
レート130の接合孔132,132の内部にバックルベース140
の係止部151,151が入り込むとともに、バックルプレー
ト130の接合孔132内部に設けた係止爪133とバックルベ
ース140の係止部151に設けた係止溝152とが互いに引っ
かかる。これにより、バックルプレート130とバックル
ベース140とを引き離す方向の引張力が加わっても、互
いに外れることがない。
【0064】さらに、その際、バックルプレート130の
弾性片131の先端が、鞄の蓋50に押されて、バックルプ
レート130の内方に弾性変形するとともに、その反力と
して、弾性片131の先端がバックルプレート130を鞄の蓋
50から引き離す方向に押す。これにより、バックルプレ
ート130とバックルベース140とが、互いに引き離される
方向に力が加わり、バックルプレート130の接合孔132の
係止爪133と、バックルベース140の係止部151の係止溝1
52とがゆるみ等が生じることなく、強固に引っかかり、
バックルプレート130とバックルベース140とが強固に連
結される。
【0065】つぎに、図示しないが、鞄本体40のほぼ中
央であって、鞄の蓋50を閉じたときに、蓋50の先端に固
定した雌部材30に対応する鞄本体40の位置に、ストライ
カーベース120の3個の係止部122・・・がはまり込む程
度の孔を開ける。そして、ストライカーベース120を鞄
本体40の表面側から、係止部122・・・がその孔にはま
り込むように、配置する。
【0066】つぎに、ストライカープレート110の接合
孔111・・・が鞄本体40の孔から突出した係止部122・・
・に対応するように配置して、ストライカープレート11
0を鞄本体40の裏面側から押し込む。そして、ストライ
カープレート110の接合孔111・・・の内部にストライカ
ーベース120の係止部122・・・が入り込むとともに、ス
トライカープレート110の接合孔111・・・内部に設けた
係止爪113とストライカーベース120の係止部122に設け
た係止溝123とが互いに引っ掛かる。
【0067】これにより、ストライカープレート110と
ストライカーベース120とを引き離す方向の力が加わっ
ても、互いに外れることがない。さらに、その際、スト
ライカープレート110の弾性片112の先端が、鞄本体40に
押されて、ストライカープレート110の内方に弾性変形
するとともに、その反力として、弾性片112の先端がス
トライカープレート110を鞄本体40から引き離す方向に
押す。
【0068】これにより、ストライカープレート110と
ストライカーベース120とが、互いに引き離される方向
に力が加わり、ストライカープレート110の接合孔111の
係止爪113と、ストライカーベース120の係止部122の係
止溝124とがゆるみ等が生じることなく、強固に引っか
かり、ストライカープレート110とストライカーベース1
20とが強固に連結される。
【0069】つぎに、本発明の第1実施例に係る連結用
バックルの使用手順について説明する。まず、連結用バ
ックル10を図2に示すような非ロック状態から図1に示
すようなロック状態に移行する場合は、図2に示すよう
に、雌部材本体部80のキャッチャー90を雄部材本体部60
のストライカー70の先端に被せて押し込んでいく。
【0070】これにより、図23に示すように、移動軸
101が当接片123により押し上げられ、キャッチャー90は
その一端に位置する固定軸91を中心として回転するとと
もに、ストライカー70の先端がフック部92に引っかか
り、ロック状態となっていく。そして、キャッチャー90
の回転に伴い移動軸101が非ロック位置からロック位置
に向かって、移動すると、弾性部103の弾性力は、その
中間位置までは、移動軸101を非ロック位置に押し戻そ
うとする方向に加わる。
【0071】このため、ロック状態に移行する際には、
弾性力に抗して、雄部材20と雌部材30とを重ね合わせ
て、手で押し込み、移動軸101を移動させる。そして、
図24に示すような中間位置、すなわち、移動軸101が
固定軸91とばね固定軸102とを結ぶほぼ直線上に位置し
たとき、移動軸101とばね固定軸102との距離が最小とな
り、弾性部103が最大に圧縮され、弾性部103からの弾性
力が最大となる。次の瞬間、移動軸101が中間位置を僅
かに越えると、弾性部103からの弾性力は、ロック位置
に押し込む方向に加わるため、移動軸101は「パチン」
という音とともに、ロック位置に急速に移動し、固定さ
れる。
【0072】これにより、図25に示すように、ロック
状態となり、キャッチャー90のフック部92にストライカ
ー70が食わえ込まれて、雄部材20と雌部材30とが連結さ
れた状態となる。逆に、雄部材20と雌部材30とを分離す
るには、上述した場合と逆の動作となる。
【0073】すなわち、図25に示すように、キャッチ
ャー90のフック部92にストライカー70の先端が食い込ん
だ状態から、雌部材本体部80と雄部材本体部60とを徐々
に引き離していくと、ストライカー70に引っ張られて、
キャッチャー90は固定軸91を中心として回転しながら、
ストライカー70の先端がフック部92から徐々に外れてい
く。
【0074】そして、移動軸101がロック位置と非ロッ
ク位置との中間位置までは、弾性部103の弾性力は、移
動軸101をロック位置に押し戻そうとする方向に加わ
る。このため、弾性力に抗して移動軸101を移動させな
ければならない。そして、図24に示すような中間位
置、すなわち、移動軸101が固定軸91とばね固定軸102と
を結ぶほぼ直線上に位置したとき、移動軸101とばね固
定軸102との距離が最小となって、弾性部103が圧縮さ
れ、その弾性力が最大となる。次の瞬間、移動軸101が
中間位置を僅かに越えると、弾性部103からの弾性力
は、非ロック位置に押し込む方向に加わるため、移動軸
101は「パチン」という音とともに、非ロック位置に急
速に移動する。
【0075】これにより、図23に示すような非ロック
状態となり、キャッチャー90のフック部92からストライ
カー70が外れ、雄部材20と雌部材30とが分離される。し
たがって、2枚の板材、すなわち鞄本体40とその蓋50と
をその表面方向にスライドさせることなく、重ね合わせ
て、押し込むあるいは引き抜くだけで容易にロック位置
と非ロック位置との切り替えを行うことができる。
【0076】これにより、樹脂等からなる適度に剛性を
有し、蓋50が固くて変形が容易ではなく、鞄本体40の表
面にスライドすることが難しい鞄のバックルとして最適
なものを提供することができる。さらに、上述したよう
に、ロック位置と非ロック位置との間において、ばね片
100の弾性力が作用するため、雄部材20と雌部材30とを
途中まで押し込むあるいは引き抜くことにより、その途
中から自動的にロック状態若しくは非ロック状態に移行
する。
【0077】したがって、この切り替えにおいて心地よ
いクリック感が得られる。つぎに、本発明の第2実施例
について説明する。図27,28は本発明の第2実施例
を示し、図27はバックルの分離状態を示す断面図、図
28はバックルの連結状態を示す断面図をそれぞれ示
す。本実施例は、雌部材30は第1実施例そのままの形状
のものを使用しているが、雌部材30は、鞄の蓋50の連結
位置を第1実施例と比較して反対方向に固定した点に特
徴がある。
【0078】具体的には、バックルベース140は、図2
7,28に示すように、第1実施例と同様に、その一端
にバックルプレート130とほぼ整合するとともに、蓋50
に固定される台形状の取付部150と、その他端に位置
し、ほぼ台形状に形成された取手部160と、この取手部1
60及び取付部150の間に位置するとともに、ストライカ
ーベース120の内部に差込可能に形成された差込部170と
を有している。
【0079】本実施例においては、図27,28に示す
ように、第1実施例と比べて、ストライカー70に対する
キャッチャー90及び弾性手段としてのばね片100は同様
に配置されているが、取手部160と取付部150との位置が
逆になっている点が異なる。これにより、取付部150と
取手部160との配置を第1実施例に対して、逆に配置す
ることが可能となって、設計上の選択範囲が広がり、多
様な設計をすることができる。例えば、一個の雌部材30
をその左右からの2個の雌部材30が共有するタイプ等で
ある。
【0080】さらに、本実施例においては、図27,2
8に示すように、第1実施例と比べて、ロック状態とな
っているときに、弾性手段としてのばね片100の移動軸1
01から、当接片121に向かって延設され、当接片123に接
触することにより、移動軸101を支持する支持片104が形
成されている点が、異なっている。このため、取手部16
0を上に引き上げる際、ストライカー70の先端に過負荷
が加わっても、移動軸101は当接片123との間の支持片10
4により支持され、応力がストライカー70の先端のみに
集中することを防止することができる。
【0081】さらに、支持片104が図6の切込み部183の
かわりになるので、切込み部183が不要となり、外観を
向上させることができる。これにより、ストライカー70
の先端に応力が集中して、変形したり、破損したりする
ことを防止することができる。つぎに、本発明の第3実
施例について説明する。
【0082】図29〜31は本発明の第3実施例を示
し、図29はバックルの分離状態を示す断面図、図30
はバックルの連結状態を示す断面図、図31はキャッチ
ャーを示す斜視図をそれぞれ示す。本実施例は、図29
〜31に示すように、雄部材20は第1実施例と比較して
当接片123が形成されてない点以外は同様のものを使用
している。
【0083】そして、本実施例は、図29〜31に示す
ように、雌部材30において、第1実施例におけるキャッ
チャー200及び弾性手段としてのばね片100の代わりに、
キャッチャー200がその長さの途中に雌部材本体部80に
軸支された固定軸91と、一端に位置し、ストライカー70
を食わえ込むフック部202と、他端に位置し、雌部材本
体部80にスライド可能に保持された移動軸203と、固定
軸201と移動軸203との間に位置し、弾性手段としての弾
性部204とを備えている。
【0084】さらに、第1実施例と比較して異なる点
は、図29〜31に示すように、雄部材本体部60は、移
動軸203がはまり込むとともに、キャッチャー200のロッ
ク位置における移動軸203の位置と、キャッチャー200の
非ロック位置における移動軸203の位置とを直線で結ん
だ軌跡に位置し、キャッチャー200の中間位置で固定軸2
01からの距離が最小となるスライド溝184を備えてい
る。
【0085】その他の構成は、第1実施例と同様に構成
されている。つぎに、本実施例の作用効果について説明
する。まず、雄部材20と雌部材30とを連結するには、状
態に移行する場合は、図29に示すように、雌部材本体
部80のキャッチャー200を雄部材本体部60のストライカ
ー70の先端から被せて押し込んでいく。
【0086】これにより、ストライカー70の先端がキャ
ッチャー200を押し上げ、キャッチャー200はその一端に
位置する固定軸201を中心として回転し、ストライカー7
0先端がフック部202に引っかかり、ロック状態となって
いく。また、移動軸203は固定軸201を中心とした円周上
を回転移動しようとするが、移動軸203は、キャッチャ
ー200の他端に位置するとともに、ロック位置における
移動軸203の位置と、キャッチャー200の非ロック位置に
おける移動軸203の位置とを直線で結んだ軌跡に位置す
るスライド溝184にはめ込まれて、その移動が制限され
ている。
【0087】さらに、キャッチャー200の固定軸201と、
移動軸203との間には、弾性手段としての弾性力を有す
る弾性部204が形成されている。このため、ロック状態
に移行する場合は、移動軸203を非ロック位置からロッ
ク位置に、スライド溝184に沿って、移動させていく。
その際、弾性部204の弾性力はその中間位置までは、移
動軸203を非ロック位置に押し戻そうとする方向に加わ
るため、弾性力に抗して移動軸203を移動させなければ
ならない。
【0088】そして、中間位置、すなわち、移動軸203
がスライド溝184内のロック位置と非ロック位置との中
間に位置したとき、固定軸201と移動軸203との距離が最
小となり、弾性部204が最大に圧縮され、弾性部204から
の弾性力が最大となる。次の瞬間、移動軸203が中間位
置を僅かに越えると、弾性部204からの弾性力は、移動
軸203をロック位置に押し込む方向に加わるため、移動
軸203は「パチン」という音とともに、ロック位置に急
速に移動し、固定される。
【0089】これにより、ロック状態となり、キャッチ
ャー200のフック部227にストライカー70が食わえ込まれ
て、雄部材20と雌部材30とが連結された状態となる。逆
に、雄部材20と雌部材30とを分離するには、上述した場
合と逆の動作となる。すなわち、キャッチャー200のフ
ック部202にストライカー70の先端が食い込んだ状態か
ら、雌部材本体部80と雄部材本体部60とを徐々に引き離
していくと、ストライカー70に引っ張られて、キャッチ
ャー200は固定軸201を中心として回転しながら、ストラ
イカー70の先端がフック部202から徐々に外れていく。
【0090】そして、弾性部204の弾性力はロック位置
と非ロック位置との中間位置までは、移動軸203をロッ
ク位置に押し戻そうとする方向に加わるため、弾性力に
抗して移動軸203を移動させる。そして、移動軸203がロ
ック位置と非ロック位置との中間に位置したとき、移動
軸203と固定軸201との距離が最小となって、弾性部204
が最大に圧縮され、その弾性力が最大となる。次の瞬
間、移動軸203が中間位置を僅かに越えると、弾性部204
からの弾性力は、非ロック位置に押し込む方向に加わる
ため、移動軸203は「パチン」という音とともに、図3
0に示すように、非ロック位置に急速に移動する。
【0091】これにより、非ロック状態となり、キャッ
チャー200のフック部202からストライカー70が外れ、雄
部材20と雌部材30とが分離される。
【0092】したがって、2枚の板材、すなわち鞄本体
40とその蓋50とをその表面方向にスライドさせることな
く、重ね合わせて、押し込むあるいは引き抜くだけで容
易にロック位置と非ロック位置との切り替えを行うこと
ができるとともに、この切り替えにおいて心地よいクリ
ック感を得ることができる。つぎに、本発明の第4実施
例について説明する。
【0093】図32〜34は本発明の第4実施例を示
し、図32は、バックルの分離状態を示す断面図、図3
3はバックルの連結状態を示す断面図、図34はキャッ
チャーを示す斜視図をそれぞれ示す。本実施例は、図3
2〜34に示すように、雌部材30は第1実施例と比較し
て当接片123が形成されてない点以外は第1実施例と同
様のものを使用している。
【0094】そして、本実施例は、図32〜34に示す
ように、雌部材30において、第1実施例におけるキャッ
チャー90及び弾性手段としてのばね片100の代わりに、
キャッチャー210が一端に位置し、雌部材本体部80に軸
支された固定軸211と、他端に位置し、ストライカー70
を食わえ込むフック部212と、その長さの途中に位置
し、雌部材本体部80にスライド可能に保持された移動軸
213と、固定軸211と移動軸213との間に位置し、弾性手
段としての弾性部214とを備えている。
【0095】さらに、第1実施例と比較して異なる点
は、図32〜34に示すように、雄部材本体部60は、移
動軸213がはまり込むとともに、キャッチャー210のロッ
ク位置における移動軸213の位置と、キャッチャー210の
非ロック位置における移動軸213の位置とを直線で結ん
だ軌跡に位置し、キャッチャー210の中間位置で固定軸2
11からの距離が最小となるスライド溝184を有している
点にある。
【0096】その他の点は、第1実施例と同様に構成さ
れている。つぎに、本実施例の作用効果について説明す
る。まず、雄部材20と雌部材30とを連結するには、図3
2に示すように、雌部材本体部80のキャッチャー210を
雄部材本体部60のストライカー70の先端から被せて押し
込んでいく。
【0097】これにより、ストライカー70の先端がキャ
ッチャー210を押し上げ、キャッチャー210はその一端に
位置する固定軸211を中心として回転し、ストライカー7
0の先端がフック部212に引っかかり、ロック状態となっ
ていく。また、移動軸213は固定軸211を中心とした円周
上を回転移動しようとするが、移動軸213は、キャッチ
ャー210の長さの途中に位置するとともに、ロック位置
における移動軸213の位置と、キャッチャー210の非ロッ
ク位置における移動軸213の位置とを直線で結んだ軌跡
に位置するスライド溝184にはめ込まれて、その移動が
制限されている。
【0098】さらに、キャッチャー210の固定軸211と、
移動軸213との間には、弾性手段としての弾性力を有す
る弾性部214が形成されている。このため、図32に示
すように、ロック状態に移行する場合、移動軸213を非
ロック位置からロック位置に、スライド溝184に沿っ
て、移動させていくと、弾性部214の弾性力はその中間
位置までは、移動軸213を非ロック位置に押し戻そうと
する方向に加わる。このため、中間位置までは弾性力に
抗して移動軸213を移動させる。
【0099】そして、中間位置、すなわち、移動軸213
がスライド溝184内のロック位置と非ロック位置との中
間に位置したとき、固定軸211と移動軸213との距離が最
小となり、弾性部214が最大に圧縮され、弾性部214から
の弾性力が最大となる。次の瞬間、移動軸213が中間位
置を僅かに越えると、弾性部214からの弾性力は、移動
軸213をロック位置に押し込む方向に加わり、移動軸213
は「パチン」という音とともに、ロック位置に急速に移
動し、図33に示すように、固定される。
【0100】これにより、ロック状態となり、キャッチ
ャー210のフック部212にストライカー70が食わえ込まれ
て、雄部材20と雌部材30とが連結された状態となる。逆
に、図33に示すロックした状態から図32に示す非ロ
ックの状態へ移動する場合は、上述した場合と逆の動作
となる。すなわち、図33に示すように、キャッチャー
210のフック部212にストライカー70の先端が食い込んだ
状態から、雌部材本体部80と雄部材本体部60とを徐々に
引き離していくと、ストライカー70に引っ張られて、キ
ャッチャー210は固定軸211を中心として回転しながら、
ストライカー70の先端がフック部212から徐々に外れて
いく。
【0101】そして、移動軸213をスライド溝184に沿っ
て、ロック位置から非ロック位置に、移動させていく
と、弾性部214の弾性力はその中間位置までは、移動軸2
13をロック位置に押し戻そうとする方向に加わる。この
ため、その中間位置までは弾性力に抗して移動軸213を
移動させなければならない。そして、中間位置、すなわ
ち、移動軸213がロック位置と非ロック位置との中間に
位置したとき、移動軸213と固定軸211との距離が最小と
なって、弾性部214が最大に圧縮され、その弾性力が最
大となる。次の瞬間、移動軸213が中間位置を僅かに越
えると、弾性部214からの弾性力は、非ロック位置に押
し込む方向に加わるため、移動軸213は「パチン」とい
う音とともに、非ロック位置に急速に移動する。
【0102】これにより、非ロック状態となり、キャッ
チャー210のフック部212からストライカー70が外れ、雄
部材20と雌部材30とが分離される。したがって、2枚の
板材、すなわち鞄本体40とその蓋50とをその表面方向に
スライドさせることなく、重ね合わせて、押し込むある
いは引き抜くだけで容易にロック位置と非ロック位置と
の切り替えを行うことができるとともに、この切り替え
において心地よいクリック感を得ることができる。
【0103】さらに、本実施例においては、図32〜3
4に示すように、キャッチャー210はフック部212と固定
軸211との間に移動軸213を設けている。これは、図2
9,30に示すように、第3実施例におけるフック部20
2の固定軸201からの回転半径の長さが、固定軸201と移
動軸203との間の距離より短く設定されるのに対して、
本実施例は、図32,33に示すように、フック部212
の固定軸211からの回転半径の長さが、固定軸211と移動
軸213との間の距離より長く設定することができる。す
なわち、フック部212の固定軸211からの回転半径の長さ
を第3実施例の場合より長く設定することができる。
【0104】これにより、フック部212の移動距離が長
いため、ストライカー70のロック状態若しくは非ロック
状態を確実に設定することができる。つぎに、本発明の
第5実施例について説明する。図35〜37は本発明の
第5実施例を示し、図35はバックルの分離状態を示す
断面図、図36はバックルの連結状態を示す断面図、図
37はキャッチャーを示す斜視図をそれぞれ示す。
【0105】本実施例は、図35〜37に示すように、
第1実施例と比較して異なる点は、雌部材30において、
第1実施例における弾性手段としてのばね片100の代わ
りに、キャッチャー220の自由端223に弾性手段としての
板ばね224が当接している点に特徴がある。また、本実
施例は、図35〜37に示すように、雌部材本体部80は
第1実施例と比較して当接片123が形成されていない。
その他は、第1実施例と同様の構成となっている。
【0106】上記キャッチャー220は、具体的には、図
35〜37に示すように、その長さの途中に雌部材本体
部80に軸支された固定軸221と、一端に位置し、ストラ
イカー70を食わえ込むフック部222と、固定軸221を挟ん
で他端に位置する自由端223とを備えている。前記板ば
ね224は、図35,36に示すように、一端が雄部材本
体部60に固定され、他端がキャッチャー220のロック位
置における自由端223の位置と、キャッチャー220の非ロ
ック位置における自由端223の位置とを直線で結んだ軌
跡に沿って延び、キャッチャー220の中間位置で固定軸2
21からの距離が最小となるように配置されている。
【0107】つぎに、本実施例の作用効果について説明
する。まず、雄部材20と雌部材30とを連結するには、図
35に示すように、雌部材本体部80のキャッチャー220
を雄部材本体部60のストライカー70の先端から被せて押
し込んでいく。これにより、ストライカー70の先端がキ
ャッチャー220を押し上げ、キャッチャー220はその長さ
の途中に位置する固定軸221を中心として回転し、スト
ライカー70先端がキャッチャー220のフック部222に引っ
かかり、ロック状態となっていく。
【0108】また、キャッチャー220の自由端223は固定
軸221を中心とした円周上を回転移動しようとするが、
自由端223は、キャッチャー220のロック位置における自
由端223の位置と、キャッチャー220の非ロック位置にお
ける自由端223の位置とを直線で結んだ軌跡に沿って延
びて形成された板ばね224に当接しているため、その移
動が制限されている。
【0109】したがって、自由端223を非ロック位置か
らロック位置に、板ばね224に沿って、移動させていく
と、板ばね224の弾性力は、自由端223がその中間位置に
移動するまでは、自由端223を非ロック位置に押し戻そ
うとする方向に加わるため、弾性力に抗して自由端223
を移動させなければならない。そして、中間位置、すな
わち、自由端223がロック位置と非ロック位置との中間
に位置したとき、板ばね224は固定軸221からの距離が最
小となり、板ばね224は最大に変形され、板ばね224の弾
性力が最大となる。次の瞬間、自由端223が中間位置を
僅かに越えると、板ばね224からの弾性力は、自由端223
をロック位置に押し込む方向に変わるため、自由端223
は「パチン」という音とともに、ロック位置に急速に移
動し、固定される。
【0110】これにより、図36に示すように、ロック
状態となり、キャッチャー220のフック部222にストライ
カー70が食わえ込まれて、雄部材20と雌部材30とが連結
された状態となる。逆に、雄部材20と雌部材30とを分離
するには、上述した場合と逆の動作となる。
【0111】すなわち、キャッチャー220のフック部222
にストライカー70の先端が食い込んだ状態から、雌部材
本体部80と雄部材本体部60とを徐々に引き離していく
と、ストライカー70に引っ張られて、キャッチャー220
は固定軸221を中心として回転しながら、ストライカー7
0の先端がフック部222から徐々に外れていく。そして、
自由端223を板ばね224に当接させながら、ロック位置か
ら非ロック位置に、移動させていくと、板ばね224の弾
性力はその中間位置までは、自由端223をロック位置に
押し戻そうとする方向に加わる。このため、非ロック状
態に移行するには弾性力に抗して自由端223を移動させ
なければならない。
【0112】そして、固定軸221からの距離が最小であ
る中間位置、すなわち、自由端223がロック位置と非ロ
ック位置との中間に位置したとき、板ばね224が最大に
変形し、その弾性力が最大となる。次の瞬間、自由端22
3が中間位置を僅かに越えると、板ばね224からの弾性力
は、非ロック位置に押し込む方向に加わるため、自由端
223は「パチン」という音とともに、非ロック位置に急
速に移動する。
【0113】これにより、非ロック状態となり、キャッ
チャー220のフック部222からストライカー70が外れ、雄
部材20と雌部材30とが分離される。したがって、2枚の
板材、すなわち鞄本体40とその蓋50とをその表面方向に
スライドさせることなく、重ね合わせて、押し込むある
いは引き抜くだけで容易にロック位置と非ロック位置と
の切り替えを行うことができるとともに、この切り替え
において心地よいクリック感を得ることができる。
【0114】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。請求項1
記載の発明によれば、連結される2枚の板材をその表面
に沿ってスライドさせることなく、上方から重ね合わせ
て、単に押し込む、あるいは引っ張るだけでロックある
いはロック解除が容易にできる。
【0115】請求項2記載の発明によれば、キャッチャ
ーに弾性部を連結させることにより、構造が簡単でロッ
クあるいはロック解除が容易にできる。請求項3記載の
発明によれば、キャッチャーと弾性部とを一体もので形
成し、より簡便な構造で、ロックあるいはロック解除が
容易にできる。請求項4記載の発明によれば、キャッチ
ャーと弾性部とを一体もので形成し、さらに簡便な構造
で、ロックあるいはロック解除が容易且つ確実にでき
る。
【0116】請求項5記載の発明によれば、弾性部とし
て板ばねを使用することにより、さらに簡便な構造で、
ロックあるいはロック解除が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示し、バックルの連結状
態を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施例を示し、バックルの分離状
態を示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施例を示し、バックルを示す平
面図である。
【図4】本発明の第1実施例を示し、バックルを示す側
面図である。
【図5】本発明の第1実施例を示し、バックルを示す底
面図である。
【図6】本発明の第1実施例を示し、バックルベースを
示す断面図である。
【図7】本発明の第1実施例を示し、バックルベースの
底面図である。
【図8】本発明の第1実施例を示し、バックルベースの
平面図である。
【図9】本発明の第1実施例を示し、バックルベースの
正面図である。
【図10】本発明の第1実施例を示し、バックルプレー
トを示す底面図である。
【図11】本発明の第1実施例を示し、図10のA−A
線に沿った断面図である。
【図12】本発明の第1実施例を示し、ストライカーベ
ースを示す平面図である。
【図13】本発明の第1実施例を示し、ストライカーベ
ースを示す断面図である。
【図14】本発明の第1実施例を示し、ストライカーベ
ースを示す底面図である。
【図15】本発明の第1実施例を示し、ストライカーベ
ースを示す正面図である。
【図16】本発明の第1実施例を示し、ストライカープ
レートを示す底面図である。
【図17】本発明の第1実施例を示し、図16のB−B
線に沿ったストライカープレートを示す断面図である。
【図18】本発明の第1実施例を示し、キャッチャーを
示す正面図である。
【図19】本発明の第1実施例を示し、キャッチャーを
示す平面図である。
【図20】本発明の第1実施例を示し、キャッチャーを
示す断面図である。
【図21】本発明の第1実施例を示し、弾性手段を示す
平面図である。
【図22】本発明の第1実施例を示し、弾性手段を示す
正面図である。
【図23】本発明の第1実施例を示し、キャッチャーの
非ロック状態を示す正面図である。
【図24】本発明の第1実施例を示し、キャッチャーの
非ロック状態とロック状態との中間位置を示す正面図で
ある。
【図25】本発明の第1実施例を示し、キャッチャーの
ロック状態を示す正面図である。
【図26】本発明の第1実施例を示し、バックルを示す
分解斜視図である。
【図27】本発明の第2実施例を示し、バックルの分離
状態を示す断面図である。
【図28】本発明の第2実施例を示し、バックルの連結
状態を示す断面図である。
【図29】本発明の第3実施例を示し、バックルの分離
状態を示す断面図である。
【図30】本発明の第3実施例を示し、バックルの連結
状態を示す断面図である。
【図31】本発明の第3実施例を示し、キャッチャーを
示す斜視図である。
【図32】本発明の第4実施例を示し、バックルの分離
状態を示す断面図である。
【図33】本発明の第4実施例を示し、バックルの連結
状態を示す断面図である。
【図34】本発明の第4実施例を示し、キャッチャーを
示す斜視図である。
【図35】本発明の第5実施例を示し、バックルの分離
状態を示す断面図である。
【図36】本発明の第5実施例を示し、バックルの連結
状態を示す断面図である。
【図37】本発明の第5実施例を示し、キャッチャーを
示す斜視図である。
【符号の説明】
10 連結用バックル 20 雄部材 30 雌部材 40 鞄本体 50 蓋 60 雄部材
本体部 70 ストライカー 80 雌部材
本体部 90,200,210,220 キャッチャー 91,201,21
1,221 固定軸 92,202,212,222 フック部 100 弾性手
段 101,203,213 移動軸 102 ばね
固定軸 103,204,214 弾性部 184 スラ
イド溝 223 自由端 224 板ば

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに連結される2枚の板材の一方に固
    定された雄部材と、2枚の板材の他方に固定され、前記
    雄部材に連結される雌部材とを備えた連結用バックルに
    おいて、 上記雄部材は、一方の板材に固定される雄部材本体部
    と、この雄部材本体部から突出したストライカーとを備
    え、 上記雌部材は、他方の板材に固定される雌部材本体部
    と、この雌部材本体部に軸支されるとともに、ストライ
    カーを食わえ込んだロック位置とストライカーを解放し
    た非ロック位置とを有するキャッチャーと、ロック位置
    と非ロック位置との中間位置で弾性力が最大となり、キ
    ャッチャーを前記中間位置からロック位置又は非ロック
    位置に向かって択一的に付勢する弾性手段とを備えたこ
    とを特徴とする連結用バックル。
  2. 【請求項2】 キャッチャーは、その長さの途中に雌部
    材本体部に軸支された固定軸と、一端に位置し、ストラ
    イカーを食わえ込むフック部とを備え、 弾性手段は、一端に位置し、キャッチャーの他端自由端
    に軸支された移動軸と、この移動軸から延び、その先端
    が雌部材本体部に軸支されたばね固定軸と、このばね固
    定軸と移動軸との間に位置し、弾性力を有する弾性部と
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の連結用バック
    ル。
  3. 【請求項3】 キャッチャーは、その長さの途中に雌部
    材本体部に軸支された固定軸と、一端に位置し、ストラ
    イカーを食わえ込むフック部と、他端に位置し、雌部材
    本体部にスライド可能に保持された移動軸と、固定軸と
    移動軸との間に位置し、弾性手段としての弾性部とを備
    え、 上記雄部材本体部は、移動軸がはまり込むとともに、キ
    ャッチャーのロック位置における移動軸の位置と、キャ
    ッチャーの非ロック位置における移動軸の位置とを直線
    で結んだ軌跡に位置し、キャッチャーの中間位置で固定
    軸からの距離が最小となるスライド溝を備えたことを特
    徴とする請求項1記載の連結用バックル。
  4. 【請求項4】 キャッチャーは、一端に位置し、雌部材
    本体部に軸支された固定軸と、他端に位置し、ストライ
    カーを食わえ込むフック部と、その長さの途中に位置
    し、雌部材本体部にスライド可能に保持された移動軸
    と、固定軸と移動軸との間に位置し、弾性手段としての
    弾性部とを備え、 上記雄部材本体部は、移動軸がはまり込むとともに、キ
    ャッチャーのロック位置における移動軸の位置と、キャ
    ッチャーの非ロック位置における移動軸の位置とを直線
    で結んだ軌跡に位置し、キャッチャーの中間位置で固定
    軸からの距離が最小となるスライド溝を備えたことを特
    徴とする請求項1記載の連結用バックル。
  5. 【請求項5】 キャッチャーは、その長さの途中に雌部
    材本体部に軸支された固定軸と、一端に位置し、ストラ
    イカーを食わえ込むフック部と、固定軸を挟んで他端に
    位置する自由端とを備え、 雄部材本体部には、キャッチャーの自由端に当接する板
    ばねを固定し、板ばねは、一端が雄部材本体部に固定さ
    れ、他端がキャッチャーのロック位置における自由端の
    位置と、キャッチャーの非ロック位置における自由端の
    位置とを直線で結んだ軌跡に沿って延び、キャッチャー
    の中間位置で固定軸からの距離が最小となるように配置
    されたことを特徴とする連結用バックル。
JP7552894A 1994-04-14 1994-04-14 連結用バックル Withdrawn JPH07275013A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1522230A1 (en) * 2003-10-03 2005-04-13 Wonderland Nurserey Goods Co., Ltd. Buckle for belts
WO2014002925A1 (ja) * 2012-06-26 2014-01-03 株式会社チェリー・Bpm バックル付きケース

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