JPH07274478A - リニア直流モータ及びこれを具備した駆動ユニット - Google Patents

リニア直流モータ及びこれを具備した駆動ユニット

Info

Publication number
JPH07274478A
JPH07274478A JP8539794A JP8539794A JPH07274478A JP H07274478 A JPH07274478 A JP H07274478A JP 8539794 A JP8539794 A JP 8539794A JP 8539794 A JP8539794 A JP 8539794A JP H07274478 A JPH07274478 A JP H07274478A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
linear
armature
substrate
primary side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8539794A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3209636B2 (ja
Inventor
Seiji Takei
誠治 武井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Thompson Co Ltd
Original Assignee
Nippon Thompson Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Thompson Co Ltd filed Critical Nippon Thompson Co Ltd
Priority to JP08539794A priority Critical patent/JP3209636B2/ja
Publication of JPH07274478A publication Critical patent/JPH07274478A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3209636B2 publication Critical patent/JP3209636B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)
  • Linear Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コイル基板表面に設けられた導電パターンや
ターミナル等の導電部に関する絶縁を完全として信頼性
及び安全性を確保したリニア直流モータ及び駆動ユニッ
トを提供すること。 【構成】 電機子コイル22を担持したコイル基板20
のコイル担持側とは反対側の面に非導電性のフィルム8
1を覆設し、以て、該面に導電部が設けられている場合
に上記の効果を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば工作機械や産業
用ロボットなどの運動機構部において、移動させるべき
物体を高精度に移動させるために多用されるリニア直流
モータと、該リニア直流モータに物体案内用の案内手段
を付加した駆動ユニットとに関する。
【0002】
【従来の技術】図8に、従来のリニア直流モータを含む
駆動ユニットを示す。なお、この駆動ユニットは、リニ
ア直流モータに、物体案内用の案内ユニットを付加した
ものである。
【0003】図示のように、この案内ユニットは、トラ
ックレールとして作用する長尺のベース部材101と、
摺動台として該ベース部材101に沿って移動する可動
体102とを有している。詳しくは、可動体102には
複数のローラ(図示せず)が設けられており、ベース部
材101に長手方向に沿って形成された軌道(図示せ
ず)上をこれらのローラが転動する。
【0004】一方、上記した案内ユニットと共に駆動ユ
ニットを構成するリニア直流モータについては、下記の
ように構成されている。
【0005】図示のように、当該リニア直流モータは、
ベース部材101上に該ベース部材101の長手方向に
おいて並設された多数の電機子コイル107を具備する
一次側と、該各電機子コイル107と対向すべく可動体
102の下面側に取り付けられた界磁マグネット(図示
せず)を有する二次側とから成る。各電機子コイル10
7は矩形環状に巻回されてコイル基板108に貼着さ
れ、さら小ねじ109によってベース部材101に対し
て該コイル基板108と共に締結されている。また、上
記界磁マグネットは、可動体102が移動すべき方向、
すなわちベース部材101の長手方向に沿ってN及びS
の複数の磁極が交互に並ぶように着磁されている。
【0006】上記した構成の駆動ユニットにおいては、
各電機子コイル107の所定の電流を供給することによ
り、一次側及び二次側の両者間にフレミングの左手の法
則に基づく推力が生じ、例えば一次側が結合したベース
部材101を固定とすれば、二次側と一体の可動体10
2がこの推力によって移動する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のリニア
直流モータ及び駆動ユニットにおいては、コイル基板1
08のコイル担持側とは反対側の面、すなわち上面に所
要の導電パターンやターミナルが設けられている場合、
金属粉などの塵埃がこれらに接触することによってショ
ートを生ずる恐れがある。
【0008】本発明は上記した点に鑑みてなされたもの
であって、コイル基板表面に設けられた導電部に関する
絶縁を完全として信頼性及び安全性を確保したリニア直
流モータ及び駆動ユニットを提供することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、電機子コイル
群及び該電機子コイル群を担持したコイル基板を含む一
次側と、該一次側に対する相対運動方向に沿って異なる
磁極が交互に配設着磁されかつ前記電機子コイルに対向
して配置された界磁マグネットを有する二次側とを備え
たリニア直流モータにおいて、前記コイル基板のコイル
担持側とは反対側の面に非導電性のフィルムが覆設され
るように構成したものである。また、本発明は、電機子
コイル群及び該電機子コイル群を担持したコイル基板を
含む一次側、並びに該一次側に対する相対運動方向に沿
って異なる磁極が交互に配設着磁されかつ前記電機子コ
イルに対向して配置された界磁マグネットを有する二次
側を備えたリニア直流モータと、前記一次側及び二次側
の相互の案内をなす案内手段とを有する駆動ユニットに
おいて、前記コイル基板のコイル担持側とは反対側の面
に非導電性のフィルムが覆設されるように構成したもの
である。
【0010】
【作用】かかる構成においては、非導電性フィルムによ
って、コイル基板表面に対する塵埃等の接触が遮られ
る。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例としての駆動ユニット
について添付図面を参照しつつ説明する。なお、当該駆
動ユニットは、駆動手段としてのリニア直流モータと、
移動させるべき物体を担持すると共に該リニア直流モー
タの一次側及び二次側の相互の作動の案内をなす案内手
段としての案内ユニットとを相互付加してなる。本実施
例の場合、駆動手段として可動マグネット型のリニア直
流モータが採用されているが、可動コイル型のリニア直
流モータも適用可能であることは勿論である。
【0012】以下、まず、上記案内ユニットから説明す
る。
【0013】図1乃至図3に示すように、この案内ユニ
ットは、全体として平板状に形成されたベッド1と、該
ベッド1の長手方向に沿って移動すべきテーブル2とを
有している。図1及び図3に示すように、ベッド1の上
面には、平板状に形成されて該ベッド1とほぼ同じ長さ
を有するコイルヨーク3が配置されており、複数本のボ
ルト(六角穴つき:図3参照)5によって該ベッド1に
対して締結されている。
【0014】該コイルヨーク3の上面両側部には、2本
のトラックレール7が該コイルヨーク3の長手方向に沿
って配置されており、かつ、複数本の平小ねじ8(図3
参照)によって該コイルヨーク3に締結されている。
【0015】図4に示すように、上記トラックレール7
の外側部には、軌道として、断面形状が略半円状の軌道
溝7aが1条形成されている。そして、図1及び図3か
ら明らかなように、該トラックレール7の外側には該ト
ラックレール7に対して相対運動自在な摺動台としての
スライドメンバー10が配置されており、且つ、例えば
2本のボルト(六角穴つき)12によってテーブル2の
下面側に締結されている。なお、図3から明らかなよう
に、テーブル2には、このボルト12の頭部及びねじ部
が夫々挿通される座ぐり部2a及び挿通孔2bが形成さ
れており、ボルト12はこれら座ぐり部2a、挿通孔2
b内に埋没せられ、テーブル2の上面に突出してはいな
い。
【0016】上記スライドメンバー10には転動体循環
路(図示せず)が形成されており、該転動体循環路内に
は転動体としての多数のボール13が配列収容されてい
る。これらのボール13は、トラックレール7に対する
スライドメンバー10の移動に伴ってトラックレール7
の軌道溝7a上を転動しつつ循環してトラックレール7
及びスライドメンバー10の間で荷重を負荷する。
【0017】図4に示すように、上記スライドメンバー
10は、ケーシング14と、該ケーシング14の両端部
にさら小ねじ15により結合された一対のエンドキャッ
プ16a,16bと、該両エンドキャップ16a,16
bの外面に共締めされた2枚のシール17a及び17b
とを有している。上記転動体循環路は、ケーシング14
を該ケーシングの長手方向において直線的に貫くように
かつ互いに平行に形成された負荷軌道溝及びリターン路
と、両エンドキャップ16a,16bに形成された該負
荷軌道溝及びリターン路の両端部同士を連通させる一対
の略円弧状の方向転換路とから成る。なお、該負荷軌道
溝がトラックレール7の軌道溝7aと対向している。
【0018】上記した構成の案内ユニットは、例えば工
作機械(図示せず)が装備する平坦な取付面に対して複
数のボルト(六角穴つき:図示せず)によって締結され
る。このため、図3に示すように、ベッド1は、これを
該取付面に固定するための平坦な取付底面1aを有して
いる。図1乃至図3に示すように、ベッド1の両側部に
は、該ベッドを締結するための上記ボルトの頭部及びね
じ部が夫々挿通される座ぐり部1b及び挿通孔1cが形
成されており、該ボルトはこれら座ぐり部1b、挿通孔
1c内に埋没し、ベッド1の上面に突出することはな
い、また、図1及び図2に示すように、このベッド1に
対して可動なテーブル2の上面側には例えば4つのねじ
孔2cが四偶に形成されており、当該駆動ユニットが装
備されるべき工作機械等の装置が具備するテーブル(図
示せず)がこれらのねじ孔2cに螺合するボルト(図示
せず)によって該テーブル2に対して締結される。
【0019】続いて、上記した構成の案内ユニットと相
互付加されたリニア直流モータの一次側及び二次側につ
いて詳述する。
【0020】まず、一次側については、図1乃至図3並
びに図5に示すように、ベッド1上に搭載された前述の
コイルヨーク3と、該コイルヨーク3の上面側に該コイ
ルヨークの長手方向に沿って配置されたコイル基板20
と、該コイル基板20の下面側、すなわちコイルヨーク
3側に、上記テーブル2が移動すべき方向に沿って一列
に並べて貼着されることにより担持された例えば14個
の電機子コイル22とを有している。なお、各電機子コ
イル22は、略矩形環状に巻回されている。また、図3
及び図5に示すように、コイル基板20には、各電機子
コイル22に対応してホール効果素子43が設けられて
いる。
【0021】上記各電機子コイル22及びコイル基板2
0の双方は、該各電機子コイル22の個々について例え
ば2本ずつ挿通された締結部材としてのさら小ねじ24
により、該コイル基板20を外側にしてコイルヨーク3
に共締めされている。
【0022】そして、図3及び図5に示すように、さら
小ねじ24によって締め付けられるコイル基板20と該
さら小ねじ24が螺合するコイルヨーク3との間には、
間座アセンブリ26が介装されている。これらの間座ア
センブリ26は、さら小ねじ24を締め付けることによ
りコイル基板20が反り等の変形を生じぬように設けら
れたものであり、各電機子コイル22の内側に嵌挿せら
れている。
【0023】次に、上記した各電機子コイル22に対す
る給電等を行うための回路基板について説明する。
【0024】図1、図3及び図5に示すように、この回
路基板30は、上面側にてコイルヨーク3を介してコイ
ル基板20を搭載したベッド1の下面側に該コイル基板
20と平行に配置されており、且つ、複数のボルト(六
角穴つき)5により該ベッド1に対して締結されてい
る。なお、これらのボルト5は、上記コイルヨーク3の
ベッド1に対する締結をもなすものである。
【0025】図5に示すように、上記回路基板30は、
電子部品33,34等で構成された駆動回路を夫々設け
た複数の区割部35を連ねて成る。これらの区割部35
は、14個並設された各電機子コイル22のうち、2つ
ずつの電機子コイルを単位としてこれに対応して設けら
れ、その数はこの場合7となっている。
【0026】上記各区割部35に設けられた駆動回路
は、1つの電機子コイルに対して励磁電流を供給する回
路部分を1組、すなわち2つの電機子コイルに対応する
回路を含んでいる。
【0027】続いて、上記回路基板30と、その上方に
配置されたコイル基板20の区割りの構成について詳述
する。
【0028】まず、回路基板30について説明する。
【0029】この回路基板30を製作する場合、基本長
さを有する基本基板54(図5にその一部を示す)を用
意する。この基本基板54は、図5に基づいて説明した
区割部35を例えば6つ、一体に連ねてなる。前述した
ように、これらの区割部35には、単位化された2つず
つの電機子コイル22に対して給電等を行う駆動回路が
設けられている。なお、図5に示すように、基本基板5
4の表裏両面(図には裏面のみを示している)には、各
区割部35を判別するためのマークとして破線55が印
刷されている。
【0030】前述した回路基板30は、上記区割部35
を7つ連ねなければならないから、上記の基本基板54
が有する6つの区割部35のうち1つを上記破線55に
て切断して分割し、この分割した区割部35を図5に示
すように未分割の基本基板54の一端に列設し、相互の
接続端子同士を接続することにより完成する。
【0031】なお、図5において、上記分割された区割
部35と基本基板54との接続は、例えば、両者の接続
端子部分に設けられたスルーホール35bに嵌入する端
子57aを有する単一の接続部品57により行われる。
なお、この接続端子部分同士の接続は銅線等を用いて行
ってもよいが、このような接続部品57を用いて接続を
行うようになしたことにより、一度に接続することがで
きると共に、該接続部品57が有する剛性によって接続
部の補強がなされる。また、接続部品57としては、単
に導通接続作用のみをなす部品を用いてもよい他、IC
等の電子部品を共用してもよい。
【0032】次いで、コイル基板20について説明す
る。
【0033】全体としては図示していないが、このコイ
ル基板20を製作する場合、図5に示すように、上記し
た回路基板30用の基本基板54とほぼ同じ長さの基本
基板59を用意する。この基本基板59は、回路基板3
0用の基本基板54と同様に6つの区割部60を一体に
連ねてなる。図示のように、これら6つの区割部60に
は、2つずつの電機子コイル22が単位化されて貼着さ
れており、基本基板59上に並設された電機子コイル2
2の総数は12となっている。なお、図5及び図2に示
すように、基本基板59の表裏両面には、これらの区割
部60を判別するためのマークとして破線61が印刷さ
れている。図5に示すように、この未分割の基本基板5
9の一端に対して、他の図示しない基本基板から分割し
た1つの区割部60を連ねて接続することにより回路基
板30が形成される。なお、図5において、参照符号6
0aは、該各区割部60に設けられた接続端子を示して
いる。
【0034】なお、これまでの記載では、コイル基板2
0及び回路基板30について、2つずつの電機子コイル
22とこれらを駆動するための駆動回路とを単位化して
区割りしているが、3つ以上の電機子コイル及びその駆
動回路について夫々単位化して区割りしてもよい。ま
た、本実施例においては、総数14の電機子コイル22
を備える駆動ユニットを製造する際、12個の電機子コ
イル22を担持させた基本基板59とこれら電機子コイ
ル22のうち2つずつに対応する駆動回路を複数並設さ
せた基本基板54とを用意するものとしているが、これ
ら基本基板54,59の全長、すなわちこれらに具備さ
せるべき電機子コイル及び駆動回路の数についてはその
設定を適宜変え得ることは勿論である。
【0035】また、本実施例においては、基本基板5
4,59に設けられた区割部35,60のうち1以上を
分割し、これを未分割の基本基板54,59に継ぎ足す
ことによりコイル基板20及び回路基板30を構成して
いるが、製作すべき駆動ユニットの作動ストロークが基
本基板54,59の全長よりも短い場合は、該各基本基
板54,59に設けられた各区割部35,60のうち1
以上を必要に応じて切除すればよい。このように、基本
基板から一部の区割部を切り離して他の未分割の基本基
板に継ぎ足したり、単に基本基板の一部を切除すること
によって所望の長さの基板を自在に得ることができる訳
である。また、上記のように一部を切り離された基本基
板の残余部分に関しても、どのような状態にでも転用可
能である。
【0036】図3及び図5に示すように、ベッド1及び
コイルヨーク3を介して互いに離間して配置されたコイ
ル基板20及び回路基板30は、該両基板の相互対向面
側に設けられた複数、この場合7つずつの接続手段とし
ての雌雄両コネクタ63及び64同士を接続させること
により接続される。これらのコネクタ63,64は、前
述のように単位化された2つずつの電機子コイル22及
びその駆動回路が夫々設けられた各区割部35及び60
の各々に対して1つずつ配置されており、図3に示すよ
うに、ベッド1及びコイルヨーク3に形成された開口部
1e及び3eを通じて相互接続される。このように、コ
イル基板20及び回路基板30の各区割部35,60に
ついて1つずつのコネクタ63,64を設けたので、該
両区割部35,60同士を互いに組付ける際に両者の方
向性を迅速かつ容易に認識することができ、作業が容易
となる。なお、両区割部35,60同士の接続について
は、上記のようにコネクタによらず、導電線によっても
よい。また、設けるコネクタの数は、上記のように各区
割部35,60について1つのみ設ける他、2つずつ以
上設けることとしてもよい。
【0037】一方、リニア直流モータの二次側に関して
は、下記のように構成されている。
【0038】図1及び図3に示すように、該二次側は、
テーブル2の下面側に固着されたマグネットヨーク68
と、上記一次側の電機子コイル22の各々と対向すべく
該マグネットヨーク68の下面に固設された界磁マグネ
ット69とを有している。図6に示すように、界磁マグ
ネット69は、全体として矩形板状に形成され、一次側
及び二次側の相対移動がなされる方向A、すなわちベッ
ド1の長手方向に沿って、N及びSの磁極が複数、例え
ば5極が交互に並ぶように配設着磁されている。
【0039】当該駆動ユニットにおいては、上記ベッド
1及びテーブル2の相対位置を検知するための位置検知
手段として、下記の構成のものが設けられている。
【0040】すなわち、該位置検知手段は、図1乃至図
3に示すリニア磁気スケール71と、図3に示す磁気セ
ンサ部72とからなる。該リニア磁気スケール71は、
上記テーブル2の移動方向において延在せられ、その長
手方向に沿ってN、Sの磁極が交互に微細ピッチで多極
着磁されると共に、一端に原点信号着磁部が形成されて
いる。そして、磁気センサ部72には、原点検出用のホ
ール効果素子を設けると共に、A相及びB相の他の2つ
のホール効果素子を互いに上記ピッチの2分の1だけず
らせて配置している。かかる構成により、A相、B相の
信号が得られ、相対位置の検知と共に移動方向の判別が
できる。なお、図1乃至図3に示すように、上記磁気セ
ンサ部72から信号の取出しをなすためのケーブルとし
てのフレキシブル基板74と、該フレキシブル基板74
を覆うカバー75とが設けられている。
【0041】上記した構成の駆動ユニットにおいては、
電機子コイル22に所定の電流を供給することにより、
一次側及び二次側の両者間にフレミングの左手の法則に
基づく推力が生じ、例えば一次側が結合したベッド1を
固定側とすれば、二次側と一体のテーブル2がこの推力
によって移動する。そして、前述した位置検知手段によ
り、ベッド1に対するテーブル2の位置が検知される。
【0042】ところで、当該駆動ユニットにおいては、
これまでに説明した構成に加え、下記の構成が付加され
ている。
【0043】図1、図3及び図5から明らかなように、
コイル基板20の上面、すなわちコイル担持側とは反対
側の面に、全面にわたってフィルム81が覆設されてい
る。但し、図1及び図5に関しては、該フィルム81の
一部をコイル基板20の表面から剥離させた状態を示し
ている。このフィルム81は塩化ビニルやポリエステル
等を素材として形成され、非導電性であり、図7に示す
ようにその片面に粘着剤81aが所定の厚さにて予め被
着され、該粘着剤81aによって上記コイル基板20に
貼着されている。なお、フィルム81自体の厚さは例え
ば0.08〜0.3mm程度に設定され、幅及び長さに
ついても自在に設定される。また、フィルム81は例え
ば半透明であり、ライトブルーに着色されている。但
し、完全に透明で無着色でもよいし、不透明としてもよ
い。
【0044】上記のフィルム81は次の理由により設け
られたものである。
【0045】すなわち、本実施例においては、上記コイ
ル基板20の上面に、各電機子コイル22及びホール効
果素子43に電源を供給するため等の導電パターンやタ
ーミナル(共に図示せず)などの導電部がエッチング等
の手法を用いて配設されている。上記フィルム81はこ
のためのもので、該フィルム81を設けたことによって
該コイル基板表面に対する塵埃等の接触が遮られ、これ
らの導電部に関する絶縁が完全となり、ショートを起こ
す懸念がなく、信頼性及び安全性が高まっている。な
お、絶縁対策として、液状の絶縁剤を導電部上に塗着
し、固化させることによって絶縁皮膜を形成することが
行われるが、該絶縁皮膜と上記フィルム81を併用する
ことによって確実な絶縁を行うことができる。
【0046】また、本実施例においては上記フィルム8
1がライトブルーに着色されているが、この他、白色や
黄色など種々の色に分けて着色するなどし、これらのう
ち、所望のフィルムを適宜選定して使用することによっ
て美感が得られる他、リニア直流モータ及び駆動ユニッ
トを多数製作したり使用する際に見分けが容易となると
いう効果もある。
【0047】更に、本発明に係るリニア直流モータにお
いては、前述したように、電機子コイル22に対して給
電等を行うための回路基板30を設け、上記コイル基板
20上に設けた電機子コイル22と該回路基板30上に
設けた駆動回路とを単位化して複数一体に連ねて配設
し、該コイル基板20及び回路基板30をこの単位化さ
れた電機子コイル22、駆動回路毎に区割りすることに
よって互いに分割可能としている。すなわち、基本的な
長さを有して2以上の電機子コイル22及びその駆動回
路毎に区割りしてなる基本基板54,59を用意し、該
各基本基板の各区割部35,60のうち少なくとも1を
分割して未分割の基本基板54,59と接続したり、該
基本基板の1以上の区割部35,60を切除して短くす
ることにより、当該リニア直流モータが装備されるべき
工作機械等の装置が必要とする作動スロークに合致した
最適なストロークを得るものである。かかる構成におい
ては、比較的大きなストロークを得るためにある基本基
板54,59から分割した区割部35,60を他の未分
割の基本基板と接続した場合、この接続部分において上
記導電パターン等の導電部の一部が露出することとな
る。なお、前述した液状絶縁剤を予め塗着している場合
でも、基本基板の分割、切断によってこの部分の絶縁剤
が破壊されて導電部が露出する。上記した非導電性フィ
ルムは該接続部分も完全に覆うこととなるから、絶縁性
が損われることはないのである。
【0048】また、本発明に係るリニア直流モータにお
いては、上記フィルム81は粘着剤81aによって上記
コイル基板20に貼着されている。従って、コイル基板
20に対する該フィルム81の装着が極めて容易である
と共に、一旦フィルム81を貼着した後に例えば導電パ
ターンの結線不良等が生じてこれを検出すべく剥す必要
が生じてもこれを簡単に行うことができ、検査後に再び
直ちに貼着することが可能である。
【0049】一方、本発明に係る駆動ユニットにおいて
は、上記リニア直流モータの一次側及び二次側の相互の
案内をなす案内手段が、下記のように構成されている。
【0050】すなわち、長手方向に沿って軌道が形成さ
れて該一次側及び二次側のいずれか一方、この場合一次
側に対して結合したトラックレール7と、該トラックレ
ール7に対して相対運動自在にして該一方に対する他方
である二次側に対して結合した摺動台としてのスライド
メンバー10とを有する。このような接触形式の案内手
段においては、その作動に伴って塵埃が発生し易いとこ
ろから、上述のようなフィルム81を設けることは特に
有効である。
【0051】また、該フィルム81は極く薄い部材であ
る故、リニア直流モータ及び駆動ユニットの厚みが増大
することもない。
【0052】なお、上記の実施例では、一次側及び二次
側の相互の案内をなす案内手段として機械的構成の案内
ユニットを示したが、流体(空気や油)の圧力やマグネ
ットの磁力により該両者を相対的に浮揚させる構成の案
内手段とすることもできる。
【0053】更に、他の実施例として、ベッド1等があ
る曲率を持っており、曲線運動を行う場合にも同様に適
用できる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、コ
イル基板表面に対する塵埃等の接触が非導電性フィルム
によって遮られる故、コイル基板表面に導電パターンや
ターミナルなどの導電部が設けられている場合、該導電
部に関する絶縁が完全となり、信頼性及び安全性が高ま
るという効果が得られる。また、該フィルムを種々着色
するなどし、これらのうち所望のフィルムを適宜選定し
て使用することによって美感が得られる他、リニア直流
モータ及び駆動ユニットを多数製作したり使用する際に
見分けが容易となるという効果もある。更に、本発明に
よるリニア直流モータにおいては、電機子コイルに対し
て給電等を行うための回路基板を設け、上記コイル基板
上に設けた電機子コイルと該回路基板上に設けた駆動回
路とを単位化して複数一体に連ねて配設し、該コイル基
板及び回路基板をこの単位化された電機子コイル、駆動
回路毎に区割りすることによって互いに分割可能として
いる。すなわち、基本的な長さを有して2以上の電機子
コイル及びその駆動回路毎に区割りしてなる基本基板と
してのコイル基板及び回路基板を用意し、該各基板の各
区割部のうち少なくとも1を分割して未分割の基本基板
と接続したり、該基本基板の1以上の区割部を切除して
短くすることにより、当該リニア直流モータが装備され
るべき工作機械等の装置が必要とする作動ストロークに
合致した最適なストロークを得るものである。かかる構
成においては、比較的大きなストロークを得るためにあ
る基本基板から分割した区割部を他の未分割の基本基板
と接続した場合、この接続部分において導電パターン等
の導電部の一部が露出することとなる。上記した非導電
性フィルムは該接続部分も完全に覆うこととなるから、
絶縁性が損われることはないのである。また、本発明に
よるリニア直流モータにおいては、上記フィルムは粘着
剤によって上記コイル基板に貼着されている。従って、
コイル基板に対する該フィルムの装着が極めて容易であ
ると共に、一旦フィルムを貼着した後に例えば導電パタ
ーンの結線不良等が生じてこれを検査すべく剥す必要が
生じてもこれを簡単に行うことができ、検査後に再び直
ちに貼着することが可能である。一方、本発明による駆
動ユニットにおいては、リニア直流モータの一次側及び
二次側の相互の案内をなす案内手段が、下記のように構
成されている。すなわち、長手方向に沿って軌道が形成
されて該一次側及び二次側のいずれか一方に対して結合
したトラックレールと、該トラックレールに対して相対
運動自在にして該一方に対する他方に対して結合した摺
動台とを有する。このような接触形式の案内手段におい
ては、その作動に伴って塵埃が発生し易いところから、
上述のようなフィルムを設けることは特に有効である。
また、該フィルムは極く薄い部材である故、リニア直流
モータ及び駆動ユニットの厚みが増大することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例としての駆動ユニット
の、一部断面を含む斜視図である。
【図2】図2は、図1に示した駆動ユニットの平面図で
ある。
【図3】図3は、図2に関するB−B矢視にて、一部断
面を含む図である。
【図4】図4は、図1乃至図3に示した駆動ユニットが
具備するトラックレール及びスライドメンバーの、一部
断面を含む斜視図である。
【図5】図5は、図1乃至図3に示した駆動ユニットが
含むリニア直流モータの要部の、一部断面を含む拡散分
解斜視図である。
【図6】図6は、図1乃至図3に示した駆動ユニットが
含むリニア直流モータの二次側の構成部材である界磁マ
グネットの斜視図である。
【図7】図7は、図1乃至図3に示した駆動ユニットが
具備する絶縁用フィルムの一部の斜視図である。
【図8】図8は、従来の駆動ユニットの要部の斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 ベッド 2 テーブル 3 コイルヨーク 7 トラックレール 10 スライドメンバー(摺動台) 13 ボール(転動体) 20 コイル基板 22 電機子コイル 30 回路基板 33,34 電子部品 35 区割部 43 ホール効果素子 54 基本基板(回路基板用) 59 基本基板(コイル基板用) 60 区割部 68 マグネットヨーク 69 界磁マグネット 71 リニア磁気スケール 72 磁気センサ部 74 フレキシブル基板 81 フィルム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電機子コイル群及び該電機子コイル群を
    担持したコイル基板を含む一次側と、該一次側に対する
    相対運動方向に沿って異なる磁極が交互に配設着磁され
    かつ前記電機子コイルに対向して配置された界磁マグネ
    ットを有する二次側とを備え、前記コイル基板のコイル
    担持側とは反対側の面に非導電性のフィルムが覆設され
    ていることを特徴とするリニア直流モータ。
  2. 【請求項2】 前記コイル基板のコイル担持側とは反対
    側の面に導電パターン若しくはターミナル等の導電部が
    配設されていることを特徴とする請求項1記載のリニア
    直流モータ。
  3. 【請求項3】 前記一次側は、前記電機子コイルに対し
    て給電等を行うための回路基板を有し、前記コイル基板
    上に設けた電機子コイルと該回路基板上に設けた駆動回
    路とを単位化して複数一体に連ねて配設し、前記コイル
    基板及び回路基板を前記単位化された電機子コイル、駆
    動回路毎に区割りすることによって互いに分割可能とし
    たことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のリニア
    直流モータ。
  4. 【請求項4】 前記フィルムは粘着剤によって前記コイ
    ル基板に貼着されていることを特徴とする請求項1乃至
    請求項3のうちいずれか1記載のリニア直流モータ。
  5. 【請求項5】 電機子コイル群及び該電機子コイル群を
    担持したコイル基板を含む一次側、並びに該一次側に対
    する相対運動方向に沿って異なる磁極が交互に配設着磁
    されかつ前記電機子コイルに対向して配置された界磁マ
    グネットを有する二次側を備えたリニア直流モータと、
    前記一次側及び二次側の相互の案内をなす案内手段とを
    有し、前記コイル基板のコイル担持側とは反対側の面に
    非導電性のフィルムが覆設されていることを特徴とする
    駆動ユニット。
  6. 【請求項6】 前記案内手段は、長手方向に沿って軌道
    が形成されて前記一次側及び二次側のいずれか一方に対
    して結合したトラックレールと、該トラックレールに対
    して相対運動自在にして前記一方に対する他方に対して
    結合した摺動台とを有することを特徴とする請求項5記
    載の駆動ユニット。
JP08539794A 1994-03-30 1994-03-30 リニア直流モータ及びこれを具備した駆動ユニット Expired - Lifetime JP3209636B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08539794A JP3209636B2 (ja) 1994-03-30 1994-03-30 リニア直流モータ及びこれを具備した駆動ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08539794A JP3209636B2 (ja) 1994-03-30 1994-03-30 リニア直流モータ及びこれを具備した駆動ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07274478A true JPH07274478A (ja) 1995-10-20
JP3209636B2 JP3209636B2 (ja) 2001-09-17

Family

ID=13857646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08539794A Expired - Lifetime JP3209636B2 (ja) 1994-03-30 1994-03-30 リニア直流モータ及びこれを具備した駆動ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3209636B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100485881B1 (ko) * 2001-02-16 2005-04-29 캐논 가부시끼가이샤 리니어모터, 스테이지장치, 노광장치 및 디바이스제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100485881B1 (ko) * 2001-02-16 2005-04-29 캐논 가부시끼가이샤 리니어모터, 스테이지장치, 노광장치 및 디바이스제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP3209636B2 (ja) 2001-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3176002B2 (ja) 駆動ユニット
US5831352A (en) Drive apparatus of a direct current linear motor having two or more movable tables
JP3695542B2 (ja) リニア電磁アクチュエータを具備したxy駆動装置
JP3832891B2 (ja) リニア電磁アクチュエータを用いたxyテーブル
JP3347766B2 (ja) リニアエンコーダ及びこれを具備した案内ユニット
JPH09266659A (ja) 小形リニアモータテーブル
US6917126B2 (en) Sliding means with built-in moving-magnet linear motor
US6326708B1 (en) Slider unit with built-in moving-coil linear motor
US7633188B2 (en) Sliding device with onboard moving-magnet linear motor
US5357158A (en) Direct current linear motor and a direct drive unit on which it is equipped
US6100681A (en) Linear encoding device with staggered detectors
US5565718A (en) Direct current linear motor and a guide unit on which it is equipped
JP3407980B2 (ja) リニア電磁アクチュエータ及びこれを具備した駆動ユニット
US7170204B2 (en) Sliding device with onboard moving-magnet linear motor
JPH0711890U (ja) リニア直流モータ
US5644176A (en) Linear direct current motor
JP3209644B2 (ja) リニア直流モータ
JP3208259B2 (ja) リニア直流モータ
JP3209636B2 (ja) リニア直流モータ及びこれを具備した駆動ユニット
JP3287645B2 (ja) 直流リニアモータ及びこれを具備した駆動ユニット
JPH07322596A (ja) 駆動ユニット及びこれに装備されるべきスケールの製造方法
JPH09261943A (ja) リニアモータ駆動装置
JP2558779Y2 (ja) 直流リニアモータ
JPH07203667A (ja) リニア直流モータ及びこれを具備した駆動ユニット

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100713

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130713

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term