JPH0727438Y2 - 卓上式小型扇風機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、折り畳みができる卓上
式小型扇風機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来周知の小型扇風機は、スライドスイ
ッチを具備しているため、外見上その制限を受け、造形
上の変化にも乏しく、更に空間を大きく占有するので、
購貸の意欲を大いに引き起こすことが難しい。また使用
者が羽根に触れて大怪我をしないようにするために、一
般的に羽根の周囲を全面的に覆う形式をとっているが、
この形式は安全上の効果はあっても、体積を増やす上に
送風の効率を大きく低減するばかりでなく、清掃上にも
不便を来すものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】本考案の目的は、充分
な空間を有し気流の攪乱をさけられる高効率の卓上式小
型扇風機を提供する所にある。本考案のもう一つの目的
は、スイッチの開閉動作が簡便で、また、その動作は興
味に富んだ卓上式小型扇風機を提供する所にある。本考
案のいま一つの目的は、使用が安全で、且つモータの寿
命を延長出来る卓上式小型扇風機を提供する所にある。
本考案の更に一つの目的は、収蔵及び携帯が便利な卓上
式扇風機を提供する所にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案は、ケーシング、
電源スイッチ機構、安全羽根機構等の主要な部品等で組
成されていて、使用上安全で且つ効率高く、携帯、使用
及び収蔵上共に便利な次のような卓上式小型扇風機を提
供するものである。即ち、ケーシングは上下に分かれ、
その間に空室を形成して電源スイッチ機構を納め、上ケ
ーシングの開閉に伴って電源スイッチは所定の作動をす
るようになっている。上ケーシングが開けられると同時
にモータ座は上昇して扇風機に充分な空間を与え、気流
の撹乱を免れると共に、リミットスイッチに作用して扇
風機を起動する。しかし、ケーシングが閉じられると電
源が切断され、モータ座及び各構成部品はケーシング内
に収納される。羽根には安全羽根機構が設けられてい
て、羽根に触れると扇風機は回転を停止するようになっ
ている。

【０００５】

【実施例】本考案の上述の目的を達成するために採用す
る技術手段、部品及びその作動をここに具体的実施例と
して、関連する図面と共に詳細に説明をする。図１及び
図３に示す如く、本考案の卓上式小型扇風機は、ケーシ
ング１、電源スイッチ機構９、安全羽根機構１８等の主
要部品によって組成されている。その中、ケーシングは
上ケーシング及び下ケーシングにわかれ、上ケーシング
は下ケーシングと接合ピンで開閉出来るよう組合されて
いる。これにより空室を形成しスイッチ機構を納入して
固設している。該羽根及びモータはスイッチ機構の上方
に取付けられている。該ケーシングの開閉によって該ス
イッチ機構を作動し、更に扇風機を上昇、下降させ所定
の効果を奏することが出来る。

【０００６】即ち、図１に示す如く、ケーシング１は概
ね中空帽子状の上ケーシングと下ケーシングから構成さ
れている。そしてこの両者間に空間を形成してその他の
部品を格納するようになっている。その中、上ケーシン
グは上蓋２、上底板６、上環状蓋４から構成されてい
る。下ケーシングは下環状蓋５、下底板７、下蓋３から
構成されている、また、下ケーシングの適当な部位に
は、電池座８が設置されている。

【０００７】図４に示す如く、電源スイッチ機構は、移
動軸座１６、固定軸座１５、連結棒１２、モータ座１
０、滑動座箱１１及びリミットスイッチ１４で構成して
いる。該固定軸座１５は下底板７上に固設されている。
また、固定軸座１５には開口部があって移動軸座１６を
取りつけられるようになっている。該移動軸座１６の一
端は上ケーシング内側の凸縁１７に固設されている。そ
して他の一端は動出来るように取付けピンで固定軸座の
開口部に取付けられている。該連結棒１２の一端は上ケ
ーシングに取付けられていて、その他端はスライドでき
るように、取付けピンでモータ座１０の後端のピン孔２
７に取付けられている。

【０００８】該滑動座箱は、約６０°の傾斜角を呈して
いて、下底板７に固設されている。その上半部の内部に
は空室が設けられている。下端には滑道が設けられ、滑
道両端には軌道２８、２８ａが設けられている。その中
間にはガイド孔２９が設置されている。ガイド孔の真下
にはリミットスイッチ１４が設けられている。該モータ
座には滑動出来るように滑動座箱１１の空室中に設置さ
れている。その中には空室があってモータを固設するよ
うになっている。また、その下部には一作動ブロック３
０が設けられていて、滑道のガイド孔２９を上下に滑り
動くようになっている。

【０００９】本機構の作動状況を下記に説明する。即
ち、上ケーシングが開く時、連結棒１２はこれに伴って
ピン１３の回りを移動し、その他端はモータ座１０を滑
動座箱１１に沿って水平と約６０°の傾斜角を取って上
向きに押し上げる。この時モータ座下部の作動ブロック
３０はガイド孔２９に沿って滑り動く。図４に示す如
く、上ケーシングが開いた時、モータ座は最高点まで上
昇する。此の時作動ブロックはリミットスイッチにふれ
て電気回路は接続される。モータ座の上昇によって扇風
機に比較的大きな空間が与えられるので、気流の攪乱を
避けるこができ、送風効率を高める事が出来る。

【００１０】図５に示す如く、上ケーシングが閉じられ
た時は、作動ブロックはリミットスイッチから離れ、電
源は切断される。上述のようにして、上ケーシングが全
開した時に扇風機は旋回することができる。故にその操
作は非常に安全で、この定位置での起動は、作動に興味
性を与える。上ケーシングが完全に閉じた時、モータ座
は降下し扇風機はケーシング内に格納される。また、上
ケーシングが開いたのちに、それが自重により自動的に
閉じる問題を解決するために、特に固定軸座１５上に摩
擦片２６が貼りつけられている。摩擦片と移動軸座１６
の摩擦によって移動軸座を任意の場所に停止させること
が出来る。特に上ケーシングが完全に開いた後でも安定
に支掌することが出来るようになっているので、自動的
に閉じるようなことが起こらない。

【００１１】図８に示す如く、該安全羽根機構は抵抗片
１９、圧縮スプリング２１、羽根２２及びナット２３で
構成している。各部品はモータ軸上に設置されている。
そのうち抵抗片１９はモータ軸上に設けられていて、モ
ータ軸の回転に従って回転する。抵抗片前端には空室２
０が設けられている。該圧縮スプリング２１は抵抗片１
９の前端空室内に取付けられていて、その他端は羽根２
２と接触している。該羽根は旋回出来るようにスプリン
グの前方に取付けられていて、羽根前端はナット２３で
締め付けている。

【００１２】本機構の作動を下記に説明する。本安全機
構の特徴は、スプリングの作用によって安全防護の目的
を達成していることである。正常な情況下においてはス
プリング２１の一端は抵抗片１９の空室内に収納されて
いる。その他端は羽根２２に当接している。これにより
羽根とナット間に摩擦力が発生して羽根が旋回する。し
かし、羽根が外力を受けた時、外力が羽根とナット２３
間、羽根とスプリング間、スプリングと抵抗片間の三者
中の摩擦力の最小のものより大なる時は、羽根は動力を
失って停止する。よって人に怪我を与えないという安全
目的を達成することが出来る。この時モータは持続して
空転しているので、外力が消失した時は、スプリングの
作用により羽根は再びナットに押しつけられ、羽根は正
常運転を回復する。本機構はこのように安全防護の効果
を奏するばかりでなく、旋回中モータはスプリングの圧
力を受けることがないので伝達動力は小さく、また、羽
根が何かに触れた時には安全機構が作動してモータが空
転を維持するため、モータの焼損をさせることができ、
モータを効果的に保護することが出来る。

【００１３】

【考案の効果】本考案の卓上式小型扇風機は、スイッチ
操作が簡便である上に、安全羽根機構を具備し、使用者
の安全を保障している。又、ケーシングを閉合すること
により携帯に便利であり、且つ収蔵が簡単である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の卓上式小型扇風機の閉合時における側
面図で、ケーシング各部分の組合せ状況を示している。

【図２】本考案の卓上式小型扇風機の上ケーシングを取
り外した時の正面図で、モータ座が上昇した後の全体的
関連性を示している。

【図３】本考案の卓上式小型扇風機の上蓋及び下環状蓋
を取外した後の側視図で、電源スイッチ機構、安全羽根
機構と本体の関連性を示している。

【図４】本考案の卓上式小型扇風機の電源スイッチ機構
を示す部分的断面図で、本機構の各部品の相対的位置及
び運動情況を示している。即ち、本機構が“ＯＮ”の状
態にある時を示している。

【図５】図４の電源スイッチ機構が“ＯＦＦ”にある状
態を示している、またモータ座の位置及びリミットスイ
ッチの動作情況をも示している。

【図６】図４中のＡ部分の補助透視図で、作動ブロック
がガイド孔の中にある状況を示している。

【図７】図６の側面図で、滑動座箱とリミットスイッチ
の関係位置を示している。

【図８】本考案の卓上式小型扇風機における安全羽根機
構の拡大断面図で、本機構各部品の相対的位置を示して
いる。

【符号の説明】

１…ケーシング ２…上蓋 ３…下蓋 ４…上環状蓋 ５…下環状蓋 ６…上底板 ７…下底板 ８…電池座 ９…電源スイッチ機構 １０…モータ座 １１…滑動座箱 １２…連結棒 １３、１３ａ…ピン １４…移動軸座 Ｉ７…内側凸縁 １８…安全羽根機構 １９…抵抗片 ２０…空室 ２１…スプリング ２２…羽根 ２３…ナット ２４…モータ軸 ２５…モータ座上蓋 ２６…摩擦片 ２７…ピン孔 ２８、２８ａ…軌道

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下記のものからなる卓上式小型扇風機：
   中空帽子状の上ケーシングと下ケーシングから構成され
   ていて、上ケーシングは開閉できるように下ケーシング
   上にピンで接合し、それらの間に空室を形成して、空室
   の内部にその他の組立部品を格納するケーシング；ケー
   シングの中に設置され、その中に更に下記のものを含ん
   でいる電源スイッチ機構；約６０°に傾斜して下ケーシ
   ングに固設していて、上部には中空室が設けられてお
   り、下部は延長部に滑道が設置されており、また滑道上
   にはガイド孔が設けられている滑動座箱、 滑動座箱がガイド孔の下方に設置されているリミットス
   イッチ、 約６０°の角度を呈していて滑動座箱の空室中に上下滑
   動できるようになっており、その中には空室が設けられ
   ていてモータを固設しており、その後端上部にはピン孔
   が設けられ、下部には作動ブロックが設置されており、
   該作動ブロックは滑動座箱のガイド孔の中で上下に滑り
   動くことができ、これによりリミットスイッチを作動さ
   せることができるモータ座、 その一端は上ケーシングに固設され、他の一端は滑り動
   くことができるようにモータ座後端のピン孔にピンで取
   り付けられており、上ケーシングが開けられる時、連結
   棒がこれに伴ってモータ座を滑動座箱に沿って押し上
   げ、またその下部の作動ブロックでリミットスイッチを
   作動することができる連結棒、 モータ軸上に設置されていて更に下記の部品を含んでい
   る安全羽根機構；モータ軸上に固設されていて、その前
   端に空室が設けられている抵抗片、 抵抗片の前端空室中に緩く取り付けられているスプリン
   グ、 旋回できるようにスプリングの前端に設けられている羽
   根、 モータ軸末端にねじ込まれていて、羽根が飛びだすのを
   防止するナット。