JPH07273032A - 半導体結晶成長方法 - Google Patents

半導体結晶成長方法

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JPH07273032A
JPH07273032A JP5867294A JP5867294A JPH07273032A JP H07273032 A JPH07273032 A JP H07273032A JP 5867294 A JP5867294 A JP 5867294A JP 5867294 A JP5867294 A JP 5867294A JP H07273032 A JPH07273032 A JP H07273032A
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JP
Japan
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inas
layer
semiconductor
substrate
buffer layer
Prior art date
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Application number
JP5867294A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Ikoma
暢之 生駒
Shunsuke Okochi
俊介 大河内
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Optoelectronics Technology Research Laboratory
Original Assignee
Optoelectronics Technology Research Laboratory
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微傾斜基板の原子ステップの不均一性の影響
を抑え、均一な半導体微細構造を作製する方法を提供す
る。 【構成】 [11バー0]方向にわずかに傾斜したIn
As半導体(001)微傾斜基板11上に、InAsバ
ッファ層12を成長させる。基板をAs雰囲気下にお
き、加熱するとInAsバッファ層の表面は、(2×
4)構造から(4×2)構造に変化し、ステップ間隔が
均一で、ステップの端部が[110]方向に沿って直線
的な表面を有するバッファ層13となる。このバッファ
層の表面に、GaSb層14を0.5分子層、InAs
層15を0.5分子層、交互に積層を繰り返す。最後に
表面全体にInAs層16を成長させると、周囲をIn
Asで囲まれたGaSbを作製することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体結晶成長方法に
関し、特に、半導体の極微細構造の作製に利用される半
導体結晶成長方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体結晶内に、20nm程度以下の大
きさの細線構造もしくは箱型構造などの微細構造を均一
に作製する技術が、量子効果を高度に利用する新機能素
子の実現するために必要不可欠な技術として種々検討さ
れている。
【0003】従来、この様な微細構造を作製する方法と
して、半導体微傾斜基板を用いる方法がある。その方法
を図3を参照して説明する。まず、図3(a)に示すよ
うに、半導体微傾斜基板、例えば、(001)面から
[110]方向へ2°傾斜した表面を有するGaAs微
傾斜基板31、の上に、GaAsバッファ層32を20
0〜300nm成長させ、さらに、その表面上にAlA
s層33を成長させる。なお、基板31の表面は、原子
オーダーでは平面では無く、図3(a)に示すように、
原子ステップの連続となっている。また、この基板31
上に形成されたAlAs層33の表面も、基板の表面状
態を受け継ぎ、原子ステップの連続となる。
【0004】次に、AlAs層33の表面に、GaAs
層34を0.5分子層程度成長させる。GaAs34の
成長は、原子ステップの側面から始まり、側方に進む。
したがって、0.5分子層のGaAs34は、図3
(b)に示すようAlAs層33の表面を約半分だけ覆
うように成長する。続いてAlAs層35を0.5分子
層程度成長させる。AlAs層35も、GaAs層34
と同様に、原子ステップの側面から側方に向かって成長
する。したがって、AlAs層35は、GaAs層34
の側面から、AlAs層33の残り半分を覆うように成
長する。
【0005】この後、GaAs層34とAlAs層35
とを交互に0.5分子層づつ成長させる。そして、これ
らGaAs層34及びAlAs層35の表面に、AlA
s層36を成長させると、AlAs層33、35、及び
36に周囲を囲まれたGaAs層34の細線構造が作製
される。
【0006】この様な、細線構造の作製方法は、例え
ば、ジャーナル・オブ・バキューム・サイエンス・アン
ド・テクノロジー・B(Journal of Vacuum Science &
Technology B)、第6巻、第4号、第1378頁、(1
988年)に記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の細線構造を作製
する方法では、作製された細線構造の均一性が、作製に
使用する微傾斜基板の表面状態に大きく影響される。即
ち、均一な細線構造を作製するには、微傾斜基板の表面
の原子ステップの間隔が均一であり、かつ、ステップの
端部が直線的でなければならない。なぜならば、図4
(a)に示すように、GaAs微傾斜基板31のステッ
プ間隔が一定でないとすると、GaAs層34は、図4
(b)、及び(c)に示すように積層されるGaAs層
34は、下層のGaAs層34とは別の場所に積層され
てしまうからである。同様に、ステップの端部が直線的
でなければ、均一な細線構造を作製することはできな
い。なお、図4(a)、(b)、及び(c)は、図3
(a)、(b)、及び(c)で示す工程にそれぞれ対応
し、また、同一のものには、同一符号を付してある。
【0008】実際の微傾斜基板では、原子ステップの間
隔が不均一であり、ステップの端部も直線的ではない。
従って、従来の細線構造を作製する方法では、均一の細
線構造を作製することができないという問題点がある。
【0009】従来の細線構造を作製する方法では、基板
表面にバッファ層を形成し、基板の原子ステップ構造の
均一性を向上させるようにしている。しかしながら、こ
の様に、基板上にバッファ層を形成しても、原子ステッ
プの間隔の不均一は依然として残り、その原子ステップ
の直線部は、[11バー0]方向に沿った原子ステップ
では、数十nm程度、[110]方向に沿った原子ステ
ップでは、数nm程度でしかないことが、アプライド・
フィジクス・レターズ(Applied Physics Letters )、
第58巻、第4号、第406頁(1991年)に報告さ
れている。
【0010】この様に、従来の細線構造を作製する方法
では、使用する微傾斜基板の不均一性の影響を大きく受
け、均一な微細構造を作製することができないという問
題点がある。
【0011】本発明は、微傾斜基板の原子ステップの不
均一性の影響を抑え、均一な半導体微細構造を作製する
方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、半導体
傾斜基板上に化合物半導体を成長させる第1の工程と、
前記化合物半導体を構成する元素のうち少なくとも1つ
からなる分子を含む雰囲気中に前記半導体傾斜基板を置
き、該半導体傾斜基板の温度及び前記分子の濃度のうち
少なくとも一方を制御して前記化合物半導体の表面の組
成比を制御する第2の工程と、前記化合物半導体の表面
に該化合物半導体とは異なる半導体を成長させる第3の
工程とを含むことを特徴とする半導体結晶成長方法が得
られる。
【0013】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例を説明
する。始めに、本発明の一実施例に使用される成長装置
について図2を参照して説明する。この成長装置は、試
料を導入するためのロードロック室21と、ロードロッ
ク室21に連通するMBE(分子線エピタキシ)装置2
2と、MBE装置22に連通するSTM(走査トンネル
顕微鏡)23とを有している。
【0014】次に、本発明の一実施例を図1をも参照し
て説明する。まず、[11バー0]方向(下記の数式1
で表わされる方向)にわずかに傾斜したInAs半導体
(001)微傾斜基板11が、ロードロック室21に導
入され、MBE装置22に移送される。MBE装置22
において、基板11は、所定濃度(圧力)のAs雰囲気
中に置かれ、所定の温度(例えば、450℃)に加熱さ
れる。そして、その表面には、Inビームが照射され、
図1(a)に示すようにInAsバッファ層12が形成
される。このとき、InAsバッファ層12の表面をR
HEED(高速電子線回折装置)でモニタしたところ、
その表面は(2×4)構造をしていることが分かった。
(2×4)構造は、InAsバッファ層12表面でAs
の組成比が大きいときに現れる構造である。
【0015】
【数1】
【0016】また、このInAs半導体微傾斜基板11
をMBE装置22からSTM23へ搬送して、InAs
バッファ層12の面のステップ構造を走査トンネル顕微
鏡によって観察すると、原子ステップの端部は、大まか
には[110]方向に沿っているものの凹凸が激しく最
も直線的な部分でも数nm程度しか直線的でないことが
分かった。
【0017】次に、InAs半導体微傾斜基板11を、
MBE装置22からSTM23へ戻す。そして、再び、
所定濃度(圧力)のAs雰囲気中で、InAsバッファ
層12の表面をRHEEDでモニタしながら、基板11
を加熱したところ、505℃に達した時点で、InAs
バッファ層12の表面構造が、(2×4)構造から(4
×2)構造に変化した。(4×2)構造は、InAs表
面でInの組成比が大きいときに現れる構造である。
【0018】InAsバッファ層12の表面構造が、
(4×2)構造に変化した基板11を、再び、STM2
3へ搬送してその表面を走査トンネル顕微鏡によって観
察すると、図1(b)に示すように、ステップ間隔が均
一で、ステップの端部が[110]方向に沿って100
nm程度直線的になっており、均一なInAsバッファ
層13が形成されていた。
【0019】その後、InAs半導体微傾斜基板11を
STM23からMBE装置22へ戻し、ステップに接す
るようにGaSb層14を0.5分子層成長させ、さら
に、GaSb層14によって形成されたステップに接す
るようにInAs層15を0.5分子層成長させた。す
ると、図1(c)に示すように、等間隔で交互にGaS
b層14とInAs層15とが露出する成長層を得るこ
とができた。
【0020】この後、GaSb層14を0.5分子層、
InAs層15を0.5分子層、交互に50回程度繰り
返し、最後にInAs層16を全面にわたって成長させ
て、InAs層13、15、及び16で囲まれた、Ga
Sb層14の細線構造を作製することができた。
【0021】このようにして作製したGaSb細線は、
従来法で作製したものよりはるかに均一で、長さ方向1
00nmにわたって原子スケールで均一であった。
【0022】なお、上記実施例では、InAs基板上に
GaSb細線を作製した例について説明したが、InA
s基板上にAlSb、AlGaSb、InGaAsなど
の細線を作製することもできる。また、InAsバッフ
ァ層13上に全面にわたりGaSb層を形成した後、G
aSb層14とInAs層15を交互に0.5層づつ積
層し、InAs層16に代えてGaSb層を全面に形成
することにより、GaSb層に囲まれたInAs細線を
作製することもできる。同様にして、AlSb、AlG
aSb、及びInGaAs等に囲まれたInAs細線を
作製することもできる。
【0023】また、使用する基板は、InAs基板に限
るものではなく、InP、GaAs等、他の基板を用い
ることもできる。InP基板を用いる場合は、基板上に
成長させたInPバッファ層(またはInGaAsバッ
ファ層)が(4×2)構造となるようにその表面の組成
を制御すれば、InGaAs細線を作製することができ
る。また、GaAs基板を用いる場合は、基板上に成長
させたGaAsバッファ層が(4×6)構造となるよう
にその表面の組成を制御すれば、AlAsに囲まれたA
lGaAs細線またはGaAs細線、或いはAlGaA
sに囲まれたGaAs細線を作製することができる。
【0024】また、上記実施例では、半導体表面をモニ
タするモニタ手段として高速電子線回折法を採用した
が、X線回折法、あるいは、光反射法を用いてもよい。
【0025】さらに、上記実施例では、半導体表面を評
価する評価手段として走査トンネル顕微鏡を用いたが、
原子間力顕微鏡を用いても良い。
【0026】さらにまた、上記実施例では、As濃度
(圧力)一定で、基板温度のみを変化させて組成比を変
化させたが、As濃度(圧力)のみを変化させて、ある
いは双方を変化させて組成比を変化させることもでき
る。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、半導体微傾斜基板上に
形成した化合物半導体バッファ層の表面の組成比を制御
して、ステップ構造の均一化を図り、その後、半導体微
細構造を作製するようにしたことで、均一な微細構造を
作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の工程図である。
【図2】本発明の一実施例に使用される成長装置の概略
図である。
【図3】従来の半導体結晶成長方法を説明するための工
程図である。
【図4】従来の半導体結晶成長方法の問題点を説明する
ための図である。
【符号の説明】
11 InAs半導体(001)微傾斜基板 12 InAsバッファ層 13 InAsバッファ層 14 GaSb層 15 InAs層 16 InAs層 21 ロードロック室 22 MBE(分子線エピタキシ)装置 23 STM(走査トンネル顕微鏡) 31 GaAs微傾斜基板 32 GaAsバッファ層 33 AlAs層 34 GaAs層 35 AlAs層 36 AlAs層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体傾斜基板上に化合物半導体を成長
    させる第1の工程と、前記化合物半導体を構成する元素
    のうち少なくとも1つからなる分子を含む雰囲気中に前
    記半導体傾斜基板を置き、該半導体傾斜基板の温度及び
    前記分子の濃度のうち少なくとも一方を制御して前記化
    合物半導体の表面の組成比を制御する第2の工程と、前
    記化合物半導体の表面に該化合物半導体とは異なる半導
    体を成長させる第3の工程とを含むことを特徴とする半
    導体結晶成長方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の工程が、前記化合物半導体表
    面のステップ構造の均一性を向上させるように行われる
    ことを特徴とする請求項1の半導体結晶成長方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の工程が、前記化合物半導体の
    表面をモニタ手段によってモニタしながら行われること
    を特徴とする請求項1または2の半導体結晶成長方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の工程の後に、表面評価手段に
    よって前記化合物半導体表面を評価する第4の工程を有
    し、該第4の工程の評価結果に基づいて前記第2の工程
    を繰り返すことを特徴とする請求項1の半導体結晶成長
    方法。
JP5867294A 1994-03-29 1994-03-29 半導体結晶成長方法 Pending JPH07273032A (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0334594A (ja) * 1989-06-30 1991-02-14 Nec Corp 量子井戸構造の製造方法
JPH03208887A (ja) * 1990-01-12 1991-09-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 分子線エピタキシャル成長方法

Patent Citations (2)

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19990217