JPH07272960A - 超電導限流器 - Google Patents

超電導限流器

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JPH07272960A
JPH07272960A JP6059508A JP5950894A JPH07272960A JP H07272960 A JPH07272960 A JP H07272960A JP 6059508 A JP6059508 A JP 6059508A JP 5950894 A JP5950894 A JP 5950894A JP H07272960 A JPH07272960 A JP H07272960A
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JP
Japan
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superconducting
cylindrical body
superconductor
current limiter
coil
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Application number
JP6059508A
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Inventor
Mayuko Awata
真由子 粟田
Takashi Ohashi
隆 大橋
Shuichiro Motoyama
修一郎 本山
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NGK Insulators Ltd
Chubu Electric Power Co Inc
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NGK Insulators Ltd
Chubu Electric Power Co Inc
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超電導体を薄くし、或いは全長を短くするこ
とで超電導筒体の抵抗値を向上させるとともに、それに
伴う超電導筒体の強度劣化や性能劣化を極力抑制した超
電導限流器を提供するものである。 【構成】 超電導円環体3と絶縁円環体4を組み合わせ
てなる筒体2の内周又は外周に送電系統と直列に接続さ
れたコイル6を配設するようにした。これにより、超電
導円環体3の抵抗値が向上し、結果としてクエンチ時の
コイル6のインピーダンスを大きくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 この発明は、超電導体が臨界電
流値を超えることによって超電導状態から常電導状態へ
とクエンチ(転移)する性質を利用した超電導限流器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来より、送電系統においては事故電
流を限流する限流器を配置することが提案されている。
限流器は過電流が流れた場合にインピーダンスを発生す
ることにより、その過電流を抑制し、遮断器及び変圧器
にかかる過電流を所定レベル以下に抑制する働きをす
る。限流器の方式としては種々の技術が提案されている
が、近年、超電導体を用いて限流する限流器が提案され
ている。そのような限流器として例えば特開平2−20
5402号公報に開示されるようなものがある。
【0003】超電導限流器は超電導体のマイスナー効果
と磁束スイッチング効果を利用したものであり、超電導
体の外周に電力系統と直列に接続されたコイルが巻回さ
れて構成されている。コイルは通電されると自己インダ
クタンスによりインピーダンスを生ずる。しかし、超電
導限流器が超電導状態にある場合は通常送電時にはマイ
スナー効果により理論上コイルの自己インダクタンスは
消失する。即ち、インピーダンスが極めて小さくなるた
め定常時の送電電流の損失は少くなる。
【0004】一方、送電系に落雷等の事故が生じ、大き
な過電流が流れると、コイルに生じる磁界が大きくな
り、臨界磁場(臨界磁場に誘導された臨界電流で理論付
けることも可能である)を超える結果、超電導体のマイ
スナー効果は消失し、超電導体は常電導状態へと転換
(クエンチ)する。すると、コイルに生じる磁束は超電
導体に錯交し、コイルのインダクタンスは増大する。そ
のため超電導限流器のインピーダンスが極めて大きくな
って事故時に限流器として働くことができる。
【0005】ここに、超電導体はその抵抗値が大きいほ
どクエンチ時の限流効果が大きくなる。図7はクエンチ
時における超電導限流器の回路インピーダンスZと超電
導体の抵抗値Rとの関係を表すグラフである。本グラフ
におけるコイルは内径100mm,長さ200mm,直
径1mmのエナメル単線を800ターン巻回して構成し
たものである。同コイル33を使用した場合の超電導限
流器による理論上のインピーダンスは10Ωである。
【0006】例えば、図7に示すように超電導体の抵抗
値Rが1×10-6とすると超電導限流器の回路全体とし
てのインピーダンスZはわずか3.4Ω程度である。し
かし、このグラフの上昇カーブは急であって、例えば抵
抗値Rを5×10-10 まで上げることができたならばイ
ンピーダンスZは6.4Ωまで上昇可能である。
【0007】このように、超電導体の抵抗値Rを上げる
ことにより超電導限流器の限流性能を向上させることが
可能である。ここに、図8に示すように超電導体よりな
る円筒体30の抵抗値は次のように表すことができる。
【0008】 超電導体の抵抗値R=2・ρ・φ・π/M・L ρ:超電導体のクエンチ時の抵抗率,φ:半径,π:円
周率,M:半径方向における厚さ,L:軸方向における
長さ すなわち、超電導体を薄くするか、或いは短くすればよ
り超電導体の抵抗値Rは大きくなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】 ところが、超電導体
はクエンチ時においてローレンツ力による大きな圧縮応
力を受けるため、強度保持の観点から余り薄くすること
はできなかった。また、ローレンツ力の考慮以外にも、
薄くしすぎるとそれだけ強度が低下するため取り扱いに
必要以上に注意を要することとなる。従って実用上、あ
る程度の厚みは確保する必要があった。また、全長を短
くする場合では、コイルのインピーダンスを確保するた
めに、コイルの巻き密度を大きくしなければならない。
するとそのために短小化した円筒体30に何重にも密に
巻く必要があるが、臨界電流値が下がってしまい、クエ
ンチし易くなってしまう。その場合、他の条件として超
電導体のクエンチ時の抵抗率ρを向上させて超電導体全
体としての抵抗値Rを稼ぐことも考えられる。しかし、
抵抗率ρは超電導体自体の性質に関するため新たな条件
で超電導体を製造する必要があり、現実的には困難であ
った。更に直径φを大きくすることも考えられるが、径
が大きくなることは超電導限流器自体の大型化を招来
し、機械の設置スペースが余分に必要となってしまう。
また、径を大きくすることは製造上でも均一の製品を作
る技術的困難を伴い、焼成釜が大型化する等の問題もあ
った。
【0010】本発明の目的は、超電導体を薄くし、或い
は全長を短くすることで超電導筒体の抵抗値を向上させ
るとともに、それに伴う超電導筒体の強度劣化や性能劣
化を極力抑制した超電導限流器を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するた
めに本発明の発明者は、請求項1の発明では、超電導体
と絶縁体とを組み合わせてなる筒体の内周又は外周に送
電系統と直列に接続されたコイルを配設したことを要旨
とする。請求項2の発明では、請求項1の発明におい
て、前記筒体を超電導環体と絶縁環体とを組み合わせて
筒状に形成したことを要旨とする。また請求項3の発明
では、請求項1の発明において、前記筒体を超電導筒体
の内周面又は外周面に絶縁筒体を配設したことを要旨と
する。また請求項4の発明では、請求項2の発明におい
て、前記筒体を超電導環体と絶縁環体とを交互に重ね合
わせて筒状に形成したことを要旨とする。また請求項5
の発明では、請求項2の発明において、前記筒体を超電
導環体と絶縁環体の長さを中央付近から両端方向にかけ
て徐々に短くなるように構成したことを要旨とする。
【0012】
【作用】 上記のような構成によれば、請求項1の発明
においては、超電導体と絶縁体とを組み合わせるため、
超電導体単独で同形状、同サイズの筒体を形成する場合
と比較して筒体の抵抗値が向上して、クエンチ時のコイ
ルのインピーダンスが大きくなる。請求項2の発明にお
いては、請求項1の発明の作用に加えて、超電導環体と
絶縁環体とを組み合わせるため、請求項1の発明と同様
にクエンチ時のコイルのインピーダンスが大きくなる。
また、請求項3の発明では請求項1の発明の作用に加え
て、超電導筒体の内周又は外周に絶縁筒体を配設したた
め、超電導体単独で同形状、同サイズの筒体を構成する
場合と比較して筒体の抵抗値が向上するため、クエンチ
時のコイルのインピーダンスが大きくなり、また、絶縁
筒体が内周側又は外周側より補強するため、厚みを薄く
しても問題はない。また、請求項4の発明では請求項2
の発明の作用に加えて、超電導環体と絶縁環体とを交互
に重ね合わせて筒状にしたため、請求項2の発明と同様
にクエンチ時のコイルのインピーダンスが大きくなる。
また、請求項5の発明では請求項2の発明の作用に加え
て、超電導環体と絶縁環体との長さが中央付近から両端
にかけて徐々に短くなるようにし、端部の遮蔽能力を向
上させるためクエンチする電流値が大きくなる。
【0013】
【実施例】 以下、この発明の試験例である超電導限流
器について、図1〜図5に基づいて詳細に説明する。
【0014】(試験例1)図1は試作した超電導限流器
1である。同図に示すように筒体たる円筒体2は外径9
0mm,内径70mm,長さ200mmに形成された筒
状体である。円筒体2は超電導環体たる超電導円環体3
と絶縁環体たる絶縁円環体4とが交互に軸方向に配置さ
れて形成されている。各超電導円環体3はビスマス系酸
化物超電導物質により構成された幅(長さ)5mmの環
状体である。本試作例の超電導円環体3はビスマス系の
超電導物質であるBi−Sr−Ca−Cu−O系を使用
し、Bi:Sr:Ca:Cu=2:2:1:2となるよ
うにBi2 3,CuO,SrCO3 の各粉末を調合し
た。また、臨界温度(クエンチする温度)は77K以上
の高温超電導体であり、臨界電流密度(Jc)=100
0A/cm2 ,臨界磁場(Bc)=50ガウス等の特性
を示す。
【0015】絶縁円環体4は繊維強化プラスチック(F
RP)製の環状体であり、超電導円環体3と同一形状、
同一サイズに形成されている。絶縁円環体4の構成材料
としてはFRPの他、エポキシ樹脂、塩化ビニール又は
シリコーンゴム等の耐低温性の絶縁樹脂を使用すること
も可能である。尚、超電導円環体3と絶縁円環体4とは
図示しない耐低温性の接着テープにより接合されてい
る。
【0016】円筒体2は冷却容器5内で液体窒素に浸漬
された状態で封入されている。冷却容器5には図示しな
い導入口及び導出口が形成され、これらの口を介して冷
却容器5への液体窒素の供給及び排出が行われるように
なっている。
【0017】図1に示すように円筒体2の外周にはコイ
ル6が巻回されている。コイル6は本試験例では直径1
mmのエナメル単線が800ターン巻回されて構成され
たものであり、内径100mm,長さ200mmとされ
電力線7と直列に接続されている。同コイル6を使用し
た場合の超電導限流器1による理論上のインピーダンス
は10Ωである。
【0018】次に本実施例の作用について説明する。通
常送電時においてはコイル6を流れる送電電流によりコ
イル6には磁束が生ずる。この磁束はマイスナー効果に
より打ち消され、結果的にコイル6のインピーダンスが
減縮されるため通常送電電流の損失が抑えられることと
なる。もちろん、絶縁環体部分においてはコイル6の磁
束は打ち消されないため、同部分ではコイル6のインピ
ーダンスが発現する。この漏れインピーダンスにより通
常送電時のコイル6のインピーダンスは僅かに上昇す
る。
【0019】一方、一旦短絡電流が発生すると、コイル
に生じる磁界が大きくなり、臨界磁場を超える結果、超
電導体のマイスナー効果は消失し、コイル6の磁束を打
ち消す逆方向の磁束の流れが遮断される。すなわち、コ
イル6の磁束が打ち消されなくなるためコイル6にイン
ピーダンスが再び発生し、短絡電流を限流することがで
きることとなる。この場合、同形状、同サイズの超電導
体のみで構成した筒体と比較して超電導体たる本実施例
の超電導円環体3は全長が短くなるため抵抗値が増加す
る。従って、クエンチ時のコイル6のインピーダンス値
が大きくなる。
【0020】このように構成することにより、本試験例
1の超電導限流器1は次のような効果を奏する。 (1)本例では円筒体2が超電導円環体3と絶縁円環体
4とを交互に配置して形成した。従って、円筒体2と同
形状、同サイズの円筒体を超電導体だけで形成した場合
と比較して、超電導体たる超電導円環体3全長は短くな
るため超電導体の抵抗値の式に基づいてその抵抗値が増
加する。すると、クエンチ時のコイル6のインピーダン
ス値が大きくなるので限流効果が増大する。
【0021】(2)超電導円環体3の全長が半分になる
ため、同形状、同サイズの円筒体を形成する場合と比較
して、超電導体たる超電導円環体3の使用量が半分です
むため低コストで円筒体2を形成することができる。
【0022】(3)超電導円環体3を一体物として焼成
するのは技術的に困難であり、歪み、ひび等の欠陥品の
生じる割合も高くなる。また、焼成釜も大型のものが必
要となる。しかし、本例では小ピース化された超電導円
環体3として焼成すればよいのでそのような問題が解決
される。
【0023】(4)超電導円環体3と絶縁円環体4とを
交互に配置しているため、ランダムに配置した場合と比
較して磁束の漏れや磁気遮蔽効果に偏りが生ずることが
なく、円筒体2の部分的な劣化が防止される。
【0024】(試験例2)図3は試験例1における円筒
体2の両端に超電導円環体3を集中させた別試験例であ
る。両端の超電導円環体3の長さがそれぞれ15mmと
されている外は前記実施例と同様である。このように構
成すれば、磁束の集中する両端において漏れ磁束を効果
的に遮蔽することができるため、試験例1と同様の効果
に加えて通常送電時のコイルのインピーダンスが極力低
減されるため通常送電時の電力損失がより少なくなる。
【0025】さて、図2は本限流器1を使用した試験回
路である。限流器1のコイル6は並列に配置された2Ω
の抵抗R1と40Ωの抵抗R2に接続されている。抵抗
R1にはスイッチSWが直列に接続されている。限流器
1のコイル6は両抵抗R1,R2を介して交流電源(周
波数f=60HZ)10に接続されている。試験はスイ
ッチSWの開成時を通常送電時と、スイッチSWの閉成
時を短絡事故発生時と見立てた。そして、回路内に電流
計を配置し、電流値の変化を測定し、また、コイル6両
端に電圧計を配置し、電圧値の変化を測定した。
【0026】表1にその結果を示す。
【0027】
【表1】
【0028】試験No1は比較例としての従来例であ
り、円筒体として外径90mm,内径70mm,長さ2
00mmのすべて超電導体だけで構成したものを用い
た。試験No2は上記試験例1である。また、試験No
3は上記試験例2である。
【0029】さて、試験No1の臨界電流値Icは15
Aであって、通常送電時の電圧値は11.0A、電流値
は3.5A、回路のインピーダンスは3.1Ωであっ
た。一方、短絡事故発生時(スイッチSWの閉成時)に
は電圧値は97.2V、電流値は22.2Aとなり、回
路のインピーダンスは4.4Ωとなった。また、試験N
o2の臨界電流値Icは8Aであって、通常送電時の電
圧値は11.5V、電流値は3.3A、回路のインピー
ダンスは3.5Ωであった。一方、短絡事故発生時(ス
イッチSWの閉成時)には電圧値は114V、電流値は
20.3Aとなり、回路のインピーダンスは5.6Ωと
なり、試験No1と比較して明らかに限流効果が大きく
なったのが分かる。また、試験No3の臨界電流値Ic
は10Aであって、通常送電時の電圧値は11.2V、
電流値は3.4A、回路のインピーダンスは3.3Ωで
あった。一方、短絡事故発生時(スイッチSWの閉成
時)には電圧値は112.8V、電流値は20.5Aと
なり、回路のインピーダンスは5.5Ωとなり、やはり
試験No1と比較して明らかに限流効果が大きくなった
のが分かる。
【0030】以上、本発明の試験例について詳述した
が、本発明は次のような態様に変更して実施することも
可能である。 (1)図4に示すように円筒体2を構成する超電導円環
体3と絶縁円環体4とを交互に配置するとともに、超電
導円環体3と絶縁円環体4との長さが中央付近から両端
方向にかけて徐々に短くなるようにすること。このよう
にすれば、上記試験例と同様の効果に加えて、特に磁束
の集中する両端部において漏れ磁束を効果的に遮蔽する
ことができるため、通常送電時のコイル6のインピーダ
ンスが極力低減されるため通常送電時の電力損失がより
少なくなる。同様に図5では特に両端寄りに超電導円環
体3を集中させた場合である。このようにすれば、上記
の効果に加えて更に漏れ磁束が遮断されることとなる。
【0031】(2)図6に示すように、超電導筒体たる
超電導外円筒12の内周側に絶縁筒体たる絶縁内円筒1
3を配置させて円筒体2を構成するようにしてもよい。
超電導外円筒12及び絶縁内円筒13は上記試験例1の
超電導円環体3及び絶縁円環体4に対応する材質で形成
されている。ここに、超電導体の抵抗値の式より超電導
体の抵抗値は厚さを薄くすることにより向上させること
ができる。従って、本別例においては超電導体のみで円
筒体2と同形状、同サイズの円筒体を構成した場合と比
較すると、その抵抗値が向上するため、上記試験例1と
同様の効果に加えてクエンチ時のコイル6のインピーダ
ンス値が大きくなり限流効果が増大する。
【0032】また、超電導外円筒12の内周側に絶縁内
円筒13を配置したため、超電導外円筒12を薄く形成
したとしても、円筒体2の強度を保つことができ、クエ
ンチ時のローレンツ力により超電導外円筒12に応力が
集中しても割れる等の不具合も生じ難くなる。
【0033】(3)上記試験例1では超電導円環体3と
絶縁円環体4とを交互に配置していたが、これをランダ
ムに配置するようにしてもよい。絶縁円環体4が軸方向
に組み合わされている限り超電導円環体3の全長が短く
なるためその抵抗値が向上するからである。また、上記
(2)で述べた別例においては超電導外円筒12の内周
側に絶縁内円筒13を配置しが、これを逆に超電導筒体
の外側に絶縁筒体を配置するようにしてもよい。更に超
電導円筒を内側と外側から絶縁円筒によりサンドイッチ
状に挟持するようにしてもよい。絶縁筒体を超電導筒体
の外側に配置することによりコイル6から加わる応力を
軽減することができるからである。また、試験例2にお
いては両端の超電導円環体3の長さがそれぞれ15mm
とされ、3つの超電導円環体3を連続して配置したのだ
ったが、これを一体的に構成するようにしてもよい。更
に、上記試験例はいずれも空芯の超電導限流器である
が、高抵抗磁性体、例えばフェライト、アモルファスか
らなる鉄心を円筒体3に挿通するようにすることも自由
である。また筒体は必ずしも円筒状でなく断面多角形状
の筒体であってもよい。
【0034】(4)ビスマス系の高温超電導体としては
Bi:Sr:Ca:Cu:O=2:2:1:2以外の配
合で実施してもよい。また、ビスマス系以外の例えばイ
ットリウム系の超電導体を使用することも可能である。
【0035】その他、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲で変更して実施することは自由である。
【0036】
【発明の効果】 以上説明したように、請求項1の発明
においては超電導体と絶縁体を組み合わせたため、超電
導体の抵抗値が向上し、結果としてクエンチ時の限流器
のインピーダンスを大きくすることができる。また、請
求項2の発明においては請求項1の発明の効果に加えて
小ピース状の超電導環体を使用するため、コストの低減
となる。また、請求項3の発明においては請求項1の発
明の効果に加えて、絶縁筒体により超電導筒体が補強さ
れることとなる。請求項4の発明においては請求項2の
発明の効果に加えて、超電導環体と絶縁環体とを交互に
重ね合わせるため、磁束の漏れや磁気遮蔽効果に偏りが
生ずることがない。また請求項5の発明においては請求
項2の発明の効果に加えて、端部ほど超電導環体と絶縁
環体との長さを短くしたためクエンチ電流をより大きく
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる超電導限流器の斜視図であ
る。
【図2】 同じ試験例1における超電導限流器の試験回
路の回路図である。
【図3】 他の試験例2における超電導限流器の筒体た
る円筒体の側面図である。
【図4】 他の実施例における超電導限流器の筒体たる
円筒体の側面図である。
【図5】 他の実施例における超電導限流器の筒体たる
円筒体の側面図である。
【図6】 他の実施例における超電導限流器の斜視図で
ある。
【図7】 超電導体の抵抗値Rと超電導限流器の回路イ
ンピーダンスZとの相関関係を説明するグラフである。
【図8】 従来の超電導限流器の斜視図である。
【符号の説明】
1…超電導限流器、2…筒体たる円筒体、3…超電導環
体たる超電導円環体、4…絶縁環体たる絶縁円環体、6
…コイル、12…超電導筒体たる超電導外円筒、13…
絶縁筒体たる絶縁内円筒。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本山 修一郎 名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超電導体と絶縁体とを組み合わせてなる
    筒体の内周又は外周に送電系統と直列に接続されたコイ
    ルを配設したことを特徴とする超電導限流器。
  2. 【請求項2】 前記筒体は超電導環体と絶縁環体とを組
    み合わせて筒状に形成したことを特徴とする請求項1に
    記載の超電導限流器。
  3. 【請求項3】 前記筒体は超電導筒体の内周面又は外周
    面に絶縁筒体を配設したことを特徴とする請求項1に記
    載の超電導限流器。
  4. 【請求項4】 前記筒体は超電導環体と絶縁環体とを交
    互に重ね合わせて筒状に形成したことを特徴とする請求
    項2に記載の超電導限流器。
  5. 【請求項5】 前記筒体は超電導環体と絶縁環体の長さ
    が中央付近から両端方向にかけて徐々に短くなるように
    したことを特徴とする請求項2に記載の超電導限流器。
JP6059508A 1994-03-29 1994-03-29 超電導限流器 Pending JPH07272960A (ja)

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