JPH0727066A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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JPH0727066A
JPH0727066A JP16694193A JP16694193A JPH0727066A JP H0727066 A JPH0727066 A JP H0727066A JP 16694193 A JP16694193 A JP 16694193A JP 16694193 A JP16694193 A JP 16694193A JP H0727066 A JPH0727066 A JP H0727066A
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expansion
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Tetsuzo Matsuki
哲三 松木
Fumiaki Sano
文昭 佐野
Takashi Ishigaki
隆士 石垣
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固定スクロールと揺動スクロールの温度上昇
による洩れ隙間発生が少ないスクロール圧縮機を得る。 【構成】 固定スクロール(1)及び揺動スクロール(2)の
両者のうち材料の熱膨張率の大きい一方の渦巻歯の形状
を、上記両者の他方の渦巻歯の形状よりも小さく製作す
る。しかも、渦巻歯を運転中の渦巻歯の中心から外周に
おける温度分布に対応した渦巻形状に製作する。このた
め、温度分布が上記両者の中心に近づくに従って高温に
なる運転中に上記両者の渦巻歯形状がほぼ同一になり理
想的形状になる。 【効果】 渦巻歯相互の干渉及び洩れ隙間発生を減少
し、高性能で良好な圧縮作用を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、冷凍装置、空気調整
装置等に使用されるスクロール圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】図3〜図8は、従来のスクロール圧縮機
を示す図で、図3は固定スクロール及び揺動スクロール
の斜視図、図4は図3のスクロールの噛み合い状態を示
す拡大図、図5は図3のスクロールによる圧縮動作の説
明図、図6は図3の固定スクロール及び揺動スクロール
の渦巻歯を重合して図示し温度上昇時に渦巻歯形状が同
一でなくなる状況を説明する図、図7は図3のスクロー
ルの渦巻歯相互の干渉状況を説明する図、図8はスクロ
ール圧縮機の温度分布を示すグラフである。図におい
て、(1)はスクロール圧縮機に使用されているインボリ
ュートタイプの渦巻歯を有する固定スクロール、(2)は
図4に示すように固定スクロール(1)と噛み合う揺動ス
クロールである。
【0003】従来のスクロール圧縮機は上記のように構
成され、図4に示すように固定スクロール(1)及び揺動
スクロール(2)の両者を相対的に180°回転させて、
しかも上記両者の渦巻歯の基礎円中心間の距離が、P/
2−t(Pはインボリュートのピッチ、tは渦巻歯の歯
厚さ)となるように上記両者が噛み合い状態に配置され
る。そして、上記両者の形状及び素材の熱膨張率が同じ
であれば、理論上、図4に示すa、b、c、dの4箇所
で上記両者が接して、図5に示す作動原理により圧縮機
用のガスを圧縮する。
【0004】すなわち、図5においてクランク軸(図示
しない)が左回転するのに同期して揺動スクロール(2)
は自転することなく左回転で公転する。この動作によ
り、図5に示すe、f、g、hの順によりそれぞれ接触
点において図5に斜線で示す圧縮室の容積が減少してい
くのがわかる。
【0005】その際、各圧縮室は例えば図4を例にとる
と、a、b、c、dの4箇所の接触点、すなわち、上記
両者により形成される接点により、実際には図4の紙面
の表裏方向にのびる接線によって仕切られて、それらの
接点がクランク軸の回転に伴って中心に向かってインボ
リュート曲線上を移動する。以上の原理で、上記両者の
外周部で取り込まれた低圧のガスが、ゆっくりと圧縮さ
れながら高圧ガスとなり上記両者によって形成される中
心室へと導かれるようになっている。
【0006】このような構成に対して、最近はスクロー
ル圧縮機の高速化に伴って揺動スクロール(2)側を従来
の鉄系材料からアルミニウム、合成樹脂等の軽量材料に
変えて製作されることが多くなっている。したがって、
上記両者の素材相互間の熱膨張率の相違による不具合が
発生する。すなわち、常温での渦巻歯の形状が同一に製
作された上記両者を装備したスクロール圧縮機を運転す
ることにより、運転中の上記両者は高温ガスに曝されて
高温になるため熱膨張率の差が主要因となって上記両者
の渦巻歯の形状が同一でなくなる。
【0007】その様子は図6に示すように、鋳鉄製の固
定スクロール(1)と、この固定スクロール(1)の渦巻歯の
形状と同一形状の渦巻歯が設けられたアルミニウム製の
揺動スクロール(2)が装備された場合には、図4に示す
a、b、c、dの4箇所の接触点が形成されず、図7に
示すようにa、cの箇所では渦巻歯相互が干渉し、b、
dの箇所では洩れ隙間が生じる不具合がある。このた
め、渦巻歯の基礎円半径の値を固定スクロール(1)と揺
動スクロール(2)で変えて、熱膨張率の大きい方の渦巻
歯形状が、熱膨張率の小さい方の渦巻歯形状よりも所定
量小さく設定されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のス
クロール圧縮機では、図5に示す作動原理によるガスの
圧縮過程において、上記両者の温度が圧縮されたガスか
ら受ける熱によって図8に示すように上記両者の中心に
近づくに従って高温となり、上記両者の中に温度分布不
均一が生じるようになる。このため、上記両者は中央部
ほど大きく熱膨張することになり上記両者間の温度差に
対する補正のために基礎円半径を変えたにも関わらず、
図7に示す上記両者のb、dの箇所における洩れ隙間が
発生するという問題点があった。
【0009】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたものであり、固定スクロールと揺動スクロー
ルの両者の温度上昇時における温度分布不均一による洩
れ隙間発生が少ないスクロール圧縮機を得ることを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明に係るスクロール圧縮機においては、互いに異な
る材質からなりそれぞれ渦巻歯を有する固定スクロール
及び揺動スクロールの両者が設けられて、上記両者の熱
膨張率の大きい一方の渦巻歯の形状を上記両者の他方よ
りも所定量小さくしたスクロール圧縮機において、上記
両者の熱膨張率の小さい方の渦巻歯の形状の座標を、伸
開角をパラメータとして、 x=a{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) y=a{sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) としたときは、上記両者の熱膨張率の大きい方の渦巻歯
における形状の基礎円半径を、 b<a (ここに、aは熱膨張率小の渦巻歯の基礎円半径、bは
熱膨張率大の渦巻歯の基礎円半径) と設定し、かつ基礎円半径を伸開角について、 b=b(φ) (ここに、b(φ)は関数) なる関数によって変化させるようにして、その形状を、 x=b{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) y=b(φ){sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) として表せる形状に渦巻歯が形成される。
【0011】また、この発明の請求項2記載の発明に係
るスクロール圧縮機においては、互いに異なる材質から
なりそれぞれ渦巻歯を有する固定スクロール及び揺動ス
クロールの両者が設けられて、上記両者の熱膨張率の大
きい一方の渦巻歯の形状を上記両者の他方よりも所定量
小さくしたスクロール圧縮機において、上記両者の熱膨
張率の小さい方の渦巻歯の形状の座標を、伸開角をパラ
メータとして、 x=a{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) y=a{sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) としたときは、上記両者の熱膨張率の大きい方の渦巻歯
における形状の基礎円半径を、 b<a (ここに、aは熱膨張率小の渦巻歯の基礎円半径、bは
熱膨張率大の渦巻歯の基礎円半径) と設定し、かつ基礎円半径を伸開角について、 b=b(φ) (ここに、b(φ)は関数) なる関数によって変化させるようにして、その形状を、 x=b{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) y=b(φ){sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) として表せる形状に渦巻歯が形成されると共に、渦巻歯
の渦巻形状をなす伸開角をφ1〜φ2としたとき基礎円半
径を表す関数b(φ)が常に、 b(φi+△φ)>b(φi) (ただし、1≦i≦2、ここに、bは熱膨張率大の渦巻
歯の基礎円半径、φは伸開角) として設定される。
【0012】
【作用】上記のように構成されたこの発明の請求項1記
載の発明のスクロール圧縮機では、固定スクロール及び
揺動スクロールの両者のうち材料の熱膨張率の大きい一
方の渦巻歯の形状が、上記両者の他方の渦巻歯の形状よ
りも相対的に小さく製作される。しかも、運転中の渦巻
歯の温度分布毎に対応した渦巻形状に製作される。この
ため、運転中に上記両者が高温になったときに上記両者
の渦巻歯形状はほぼ同一形状になり渦巻歯として理想に
近くなる。
【0013】また、上記のように構成されたこの発明の
請求項2記載の発明のスクロール圧縮機では、固定スク
ロール及び揺動スクロールの両者のうち材料の熱膨張率
の大きい一方の渦巻歯の形状が、上記両者の他方の渦巻
歯の形状よりも相対的に小さく製作される。しかも、渦
巻歯の渦巻形状をなす伸開角をφ1〜φ2としたとき熱膨
張率の大きい上記両者の一方の基礎円半径を表す関数b
(φ)が常に、 b(φi+△φ)>b(φi) (ただし、1≦i≦2、ここに、bは熱膨張率大の渦巻
歯の基礎円半径、φは伸開角) として設定される。このため、運転中に上記両者が高温
になったときに上記両者の渦巻歯形状はほぼ同一形状に
なり渦巻歯として理想に近くなる。
【0014】
【実施例】
実施例1.図1及び図2は、この発明の一実施例を示す
図で、図1は固定スクロールと揺動スクロールの両者の
渦巻歯を重合して図示し中心及び位相を合わせて示す正
面図、図2は図1の要部を拡大して上記両者の常温時及
び温度上昇時の状態を説明する図である。図において、
(1)はスクロール圧縮機に使用されているインボリュー
トタイプの渦巻歯を有する鋳鉄製の固定スクロール、
(2)は固定スクロール(1)と噛み合うアルミニウム製の揺
動スクロールである。
【0015】また、図1にに示すEは固定スクロール
(1)の渦巻歯の中心から固定スクロール(1)の渦巻歯の内
向面上のある点Fまでの距離であり、Gは揺動スクロー
ル(2)の渦巻歯の中心から、揺動スクロール(2)の渦巻歯
の内向面上における固定スクロール(1)の点F対応する
点Hまでの距離である。
【0016】上記のように構成されたスクロール圧縮機
において、固定スクロール(1)の渦巻歯の中心から、固
定スクロール(1)の渦巻歯における内向面上の点Fまで
の距離Eは、 E=a1√{1+(φ−α)2} (ここに、a1は定数、φはある実数、αは定数) で表される。
【0017】一方、揺動スクロール(2)の渦巻歯の中心
から、揺動スクロール(2)の渦巻歯の内向面上の点Hま
での距離Gは、 G=b(φ)√{1+(φ−α)2} (ここに、b(φ)は関数、φはある実数、αは定数) b(φ)=a1−ξ(φ)・φ (ここに、a1は定数、b(φ)は関数、ξ(φ)は関数、φ
はある実数) で表される。
【0018】また、上式のb(φ)は、 b(φ)<a1かつb(φi)<b(φi+△φ) (ただし、△φ>0) に設定されており、また、数式10の関数ξ(φ)の値は
次に述べるように設定されている。
【0019】すなわち、渦巻歯の最内周部、最外周部で
の固定スクロール(1)及び揺動スクロール(2)の両者の熱
膨張率の差により、 δ1=(L1−L2)・T1 (ここに、δ1は渦巻歯の最内周部の熱変形量差、L1
2は渦巻歯それぞれの熱膨張率、T1は渦巻歯の最内周
部の温度) δ0=(L1−L2)・T0 (ここに、δ0は渦巻歯の最外周部の熱変形量差、L1
2は渦巻歯それぞれの熱膨張率、T0は渦巻歯の最外周
部の温度) で表される熱変形量差が発生する。
【0020】この熱変形量差に対して渦巻歯の最内周
部、すなわち、φ=φ1では、 G={a1−ξ(φ1)・φ1}√{1+(φ−α)2}−δ1 (ここに、a1は定数、ξ(φ1)は関数、φ1はある実数、
αは定数、δ1は渦巻歯の最内周部の熱変形量差) E=a1√{1+(φ1−α)2} (ここに、a1は定数、φ1はある実数、αは定数) の両式におけるG=Eを満足するξ(φ1)の値が設定さ
れる。
【0021】また、熱変形量差に対して渦巻歯の最外周
部、すなわち、φ=φ2では、 G={a1−ξ(φ2)・φ2}√{1+(φ2−α)2}−δ0 (ここに、a1は定数、ξ(φ2)は関数、φ2はある実数、
αは定数、δ0は渦巻歯の最外周部の熱変形量差) E=a1√{1+(φ2−α)2} (ここに、a1は定数、φ2はある実数、αは定数) の両式におけるG=Eを満足するξ(φ2)の値が設定さ
れる。
【0022】また、ξ(φ1)〜ξ(φ2)間においてもそれ
ぞれの部位の温度差に応じて上述と同手法によってξ
(φ)の値が設定される。そして、運転中の固定スクロー
ル(1)及び揺動スクロール(2)の両者は高温高圧のガスに
曝されるため高温となり、上記両者はそれぞれの温度上
昇と熱膨張率にほぼ比例して熱膨張する。
【0023】また、図2に常温時及び温度上昇時の鋳鉄
製の固定スクロール(1)と、これと噛み合うアルミニウ
ム製の揺動スクロール(2)それぞれの渦巻歯を中心部及
び位相を重合させて示す。図2を前述の図6と比較する
と明らかなように、温度上昇時において揺動スクロール
(2)の渦巻歯(21)は、固定スクロール(1)の渦巻歯(11)と
ほぼ同位置に配置される。また、運転中の渦巻歯の温度
分布を考慮してそれぞれの伸開角毎に熱膨張を考慮して
渦巻歯の形状が設定される。
【0024】すなわち、アルミニウム製の揺動スクロー
ル(2)であるにも関わらず、運転時、すなわち温度上昇
時においては渦巻歯の干渉及び洩れ隙間の原因となる渦
巻形状の相違が、渦巻歯を形成する伸開角の全領域で大
幅に是正される。これによって、固定スクロール(1)及
び揺動スクロール(2)の両者の中心に近づくに従って高
温となる温度分布不均一が生じても、洩れ隙間発生を防
止することが可能になり高性能のスクロール圧縮機を得
ることができる。また、渦巻歯相互の干渉による騒音、
振動を少なくすると共に、干渉に起因する信頼性の低下
を解消することができる。
【0025】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の発明は以上説
明したように、互いに異なる材質からなりそれぞれ渦巻
歯を有する固定スクロール及び揺動スクロールの両者が
設けられて、上記両者の熱膨張率の大きい一方の渦巻歯
の形状を上記両者の他方よりも所定量小さくしたスクロ
ール圧縮機において、上記両者の熱膨張率の小さい方の
渦巻歯の形状の座標を、伸開角をパラメータとして、 x=a{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) y=a{sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) としたときは、上記両者の熱膨張率の大きい方の渦巻歯
における形状の基礎円半径を、 b<a (ここに、aは熱膨張率小の渦巻歯の基礎円半径、bは
熱膨張率大の渦巻歯の基礎円半径) と設定し、かつ基礎円半径を伸開角について、 b=b(φ) (ここに、b(φ)は関数) なる関数によって変化させるようにして、その形状を、 x=b{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) y=b(φ){sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) として表せる形状に渦巻歯を形成したものである。
【0026】これによって、固定スクロール及び揺動ス
クロールの両者のうち材料の熱膨張率の大きい一方の渦
巻歯の形状が、上記両者の他方の渦巻歯の形状よりも相
対的に小さく製作される。しかも、運転中の渦巻歯の温
度分布毎に対応した渦巻形状に製作される。このため、
運転中に上記両者が高温になったときに上記両者の渦巻
歯形状はほぼ同一形状になり渦巻歯として理想に近くな
る。したがって、上記の両者の中心に近づくに従って高
温となる温度分布不均一が生じても、渦巻歯相互の干渉
及び洩れ隙間発生を防止することが可能になりスクロー
ル圧縮機を高性能化する効果がある。
【0027】また、この発明の請求項2記載の発明は以
上説明したように、互いに異なる材質からなりそれぞれ
渦巻歯を有する固定スクロール及び揺動スクロールの両
者が設けられて、上記両者の熱膨張率の大きい一方の渦
巻歯の形状を上記両者の他方よりも所定量小さくしたス
クロール圧縮機において、上記両者の熱膨張率の小さい
方の渦巻歯の形状の座標を、伸開角をパラメータとし
て、 x=a{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) y=a{sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) としたときは、上記両者の熱膨張率の大きい方の渦巻歯
における形状の基礎円半径を、 b<a (ここに、aは熱膨張率小の渦巻歯の基礎円半径、bは
熱膨張率大の渦巻歯の基礎円半径) と設定し、かつ基礎円半径を伸開角について、 b=b(φ) (ここに、b(φ)は関数) なる関数によって変化させるようにして、その形状を、 x=b{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) y=b(φ){sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) として表せる形状に渦巻歯を形成したものである。
【0028】これによって、固定スクロール及び揺動ス
クロールの両者のうち材料の熱膨張率の大きい一方の渦
巻歯の形状が、上記両者の他方の渦巻歯の形状よりも相
対的に小さく製作される。しかも、熱膨張率の大きい上
記両者の一方の渦巻歯における渦巻形状をなす伸開角を
φ1=〜φ2=としたとき基礎円半径を表す関数b(φ)が常
に、 b(φi+△φ)>b(φi) (ただし、1≦i≦2、ここに、bは熱膨張率大の渦巻
歯の基礎円半径、φは伸開角) として設定される。
【0029】このため、運転中に上記両者が高温になっ
たときに上記両者の渦巻歯形状はほぼ同一形状になり渦
巻歯として理想に近くなる。したがって、上記の両者の
中心に近づくに従って高温となる温度分布不均一が生じ
ても、渦巻歯相互の干渉及び洩れ隙間発生を防止するこ
とが可能になりスクロール圧縮機を高性能化する効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す図で、固定スクロー
ルと揺動スクロールの両者の渦巻歯を重合して図示し、
中心及び位相を合わせて示す正面図。
【図2】図1の要部を拡大し上記両者の常温時及び温度
上昇時の状態を説明する図。
【図3】従来のスクロール圧縮機を示す図で、固定スク
ロール及び揺動スクロールの斜視図。
【図4】図3のスクロールの噛み合い状態を示す拡大
図。
【図5】図3のスクロールによる圧縮動作の説明図。
【図6】図3の固定スクロール及び揺動スクロールの渦
巻歯を重合して図示し温度上昇時に渦巻歯形状が同一で
なくなる状況を説明する図。
【図7】図3のスクロールの渦巻歯相互の干渉状況を説
明する図。
【図8】スクロール圧縮機の温度分布を示すグラフ。
【符号の説明】
1 固定スクロール 2 揺動スクロール
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明に係るスクロール圧縮機においては、互いに異な
る材質からなりそれぞれ渦巻歯を有する固定スクロール
及び揺動スクロールの両者が設けられて、上記両者の熱
膨張率の大きい一方の渦巻歯の形状を上記両者の他方よ
りも所定量小さくしたスクロール圧縮機において、上記
両者の熱膨張率の小さい方の渦巻歯の形状の座標を、伸
開角をパラメータとして、 x=a{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) y=a{sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) としたときは、上記両者の熱膨張率の大きい方の渦巻歯
における形状の基礎円半径を、 b<a (ここに、aは熱膨張率小の渦巻歯の基礎円半径、bは
熱膨張率大の渦巻歯の基礎円半径) と設定し、かつ基礎円半径を伸開角について、 b=b(φ) (ここに、b(φ)は関数) なる関数によって変化させるようにして、その形状を、 x=b{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) y=b{sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) として表せる形状に渦巻歯が形成される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】また、この発明の請求項2記載の発明に係
るスクロール圧縮機においては、互いに異なる材質から
なりそれぞれ渦巻歯を有する固定スクロール及び揺動ス
クロールの両者が設けられて、上記両者の熱膨張率の大
きい一方の渦巻歯の形状を上記両者の他方よりも所定量
小さくしたスクロール圧縮機において、上記両者の熱膨
張率の小さい方の渦巻歯の形状の座標を、伸開角をパラ
メータとして、 x=a{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) y=a{sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) としたときは、上記両者の熱膨張率の大きい方の渦巻歯
における形状の基礎円半径を、 b<a (ここに、aは熱膨張率小の渦巻歯の基礎円半径、bは
熱膨張率大の渦巻歯の基礎円半径) と設定し、かつ基礎円半径を伸開角について、 b=b(φ) (ここに、b(φ)は関数) なる関数によって変化させるようにして、その形状を、 x=b{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) y=b{sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) として表せる形状に渦巻歯が形成されると共に、渦巻歯
の渦巻形状をなす伸開角をφ1〜φ2としたとき基礎円半
径を表す関数b(φ)が常に、 b(φi+△φ)>b(φi) (ただし、1≦i≦2、ここに、bは熱膨張率大の渦巻
歯の基礎円半径、φは伸開角) として設定される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の発明は以上説
明したように、互いに異なる材質からなりそれぞれ渦巻
歯を有する固定スクロール及び揺動スクロールの両者が
設けられて、上記両者の熱膨張率の大きい一方の渦巻歯
の形状を上記両者の他方よりも所定量小さくしたスクロ
ール圧縮機において、上記両者の熱膨張率の小さい方の
渦巻歯の形状の座標を、伸開角をパラメータとして、 x=a{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) y=a{sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) としたときは、上記両者の熱膨張率の大きい方の渦巻歯
における形状の基礎円半径を、 b<a (ここに、aは熱膨張率小の渦巻歯の基礎円半径、bは
熱膨張率大の渦巻歯の基礎円半径) と設定し、かつ基礎円半径を伸開角について、 b=b(φ) (ここに、b(φ)は関数) なる関数によって変化させるようにして、その形状を、 x=b{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) y=b{sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) として表せる形状に渦巻歯を形成したものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】また、この発明の請求項2記載の発明は以
上説明したように、互いに異なる材質からなりそれぞれ
渦巻歯を有する固定スクロール及び揺動スクロールの両
者が設けられて、上記両者の熱膨張率の大きい一方の渦
巻歯の形状を上記両者の他方よりも所定量小さくしたス
クロール圧縮機において、上記両者の熱膨張率の小さい
方の渦巻歯の形状の座標を、伸開角をパラメータとし
て、 x=a{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) y=a{sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) としたときは、上記両者の熱膨張率の大きい方の渦巻歯
における形状の基礎円半径を、 b<a (ここに、aは熱膨張率小の渦巻歯の基礎円半径、bは
熱膨張率大の渦巻歯の基礎円半径) と設定し、かつ基礎円半径を伸開角について、 b=b(φ) (ここに、b(φ)は関数) なる関数によって変化させるようにして、その形状を、 x=b{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) y=b{sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) として表せる形状に渦巻歯を形成したものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに異なる材質からなりそれぞれ渦巻
    歯を有する固定スクロール及び揺動スクロールの両者が
    設けられて、上記両者の熱膨張率の大きい一方の上記渦
    巻歯の形状を上記両者の他方よりも所定量小さくしたス
    クロール圧縮機において、上記両者の熱膨張率の小さい
    方の上記渦巻歯の形状の座標を、伸開角をパラメータと
    して、 x=a{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) y=a{sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) としたときは、上記両者の熱膨張率の大きい方の上記渦
    巻歯の形状の基礎円半径を、 b<a (ここに、aは熱膨張率小の渦巻歯の基礎円半径、bは
    熱膨張率大の渦巻歯の基礎円半径) と設定し、かつ上記基礎円半径を伸開角について、 b=b(φ) (ここに、b(φ)は関数) なる関数によって変化させるようにして、その形状を、 x=b{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) y=b(φ){sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) として表せる形状にしたことを特徴とするスクロール圧
    縮機。
  2. 【請求項2】 互いに異なる材質からなりそれぞれ渦巻
    歯を有する固定スクロール及び揺動スクロールの両者が
    設けられて、上記両者の熱膨張率の大きい一方の上記渦
    巻歯の形状を上記両者の他方よりも所定量小さくしたス
    クロール圧縮機において、上記両者の熱膨張率の小さい
    方の上記渦巻歯の形状の座標を、伸開角をパラメータと
    して、 x=a{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) y=a{sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、aは基礎円半径、φは伸開角、αは位相角) としたときは、上記両者の熱膨張率の大きい方の上記渦
    巻歯の形状の基礎円半径を、 b<a (ここに、aは熱膨張率小の渦巻歯の基礎円半径、bは
    熱膨張率大の渦巻歯の基礎円半径) と設定し、かつ上記基礎円半径を伸開角について、 b=b(φ) (ここに、b(φ)は関数) なる関数によって変化させるようにして、その形状を、 x=b{cosφ+(φ±α)sinφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) y=b(φ){sinφ−(φ±α)cosφ} (ここに、b(φ)は関数、φは伸開角、αは位相角) として表せる形状にすると共に、上記渦巻歯の渦巻形状
    をなす伸開角をφ1〜φ2としたとき上記基礎円半径を表
    す関数b(φ)を常に、 b(φi+△φ)>b(φi) (ただし、1≦i≦2、ここに、bは熱膨張率大の渦巻
    歯の基礎円半径、φは伸開角) として設定したことを特徴とするスクロール圧縮機。
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