JPH0727051B2 - 食違い形チムニーを具備した沸騰水型原子炉系 - Google Patents

食違い形チムニーを具備した沸騰水型原子炉系

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JPH0727051B2
JPH0727051B2 JP2061346A JP6134690A JPH0727051B2 JP H0727051 B2 JPH0727051 B2 JP H0727051B2 JP 2061346 A JP2061346 A JP 2061346A JP 6134690 A JP6134690 A JP 6134690A JP H0727051 B2 JPH0727051 B2 JP H0727051B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明はエネルギー発生装置に関するものであって、更
に詳しく言えば、自然対流式の沸騰水型原子炉に関す
る。一層詳しく言えば本発明は、冷却水の循環を促進す
るためのチムニーを使用すると共に、循環水相からエネ
ルギーを取出すために使使用される蒸気相の抽出を自由
表面蒸気分離によって行うような沸騰水型原子炉に対し
て適用されるものである。
沸騰水型原子炉においては、放射性の炉心から生じる熱
を用いて水を沸騰させ、それによって発生した蒸気を用
いてタービンを駆動することによって発電が行われる。
自然対流式の沸騰水型原子炉の場合、原子炉容器内にお
ける水のポンプ駆動の必要性が無いために装置の複雑度
はあまり高くない。熱を生じる炉心は、原子炉容器内の
水の中に沈められている。水は炉心およびその上方に位
置するチムニーを通って上方に流れるが、その際に少な
くとも一部の水が蒸気に変えられ、それによって炉心の
上方には相対的に低い水圧が生じることになる。水はま
た、原子炉容器とチムニーおよび炉心との間の環状ダウ
ンカマ区域を通って下方に流れる。ダウンカマ区域内の
水は、炉心およびチムニー内の蒸気・水混合物よりも密
度が高い。かかる密度の差により、炉心およびチムニー
内における上昇流とダウンカマ区域内における下降流と
を含む循環が継続されるのである。
上記のごときチムニーは、炉心からの蒸気・水混合物を
鉛直方向に導くために役立つ。かかる目的は、チムニー
が多数の直立した区画から成る場合に最も良く達成され
る。この場合、各々の区画はそれの直下に位置する炉心
部分に対するチムニーとして働くことになる。このよう
にして蒸気流路を制限すれば、炉心の上方に蒸気柱が保
持され、それによって水の循環が促進されるわけであ
る。
チムニーの頂部から出た蒸気は原子炉容器内の水を通過
して上昇し、そして原子炉容器の頂部に設けられた蒸気
ノズルから流出する。通例、蒸気によって運ばれる水を
捕捉して再循環流体中に戻すため、原子炉容器の頂部付
近には平坦な環状パターンを成して配列された乾燥器ユ
ニットが配置されている。さもないと、蒸気によって運
ばれる水のため、蒸気がタービンやその他のエネルギー
交換装置を駆動する際の効率が低下することになる。蒸
気出口を通して原子炉容器から蒸気および水が確実に失
われるから、原子炉容器内に水を補給するための手段を
設ける必要がある。通例、これは流体処理系を用いてタ
ービンからの復水を戻すことによって達成される。すな
わち、サブクールされた水が給水ポンプによって原子炉
容器内に送られ、そして給水スパージャを通してダウン
カマ区域の付近に分配されるのである。
自然対流式の沸騰水型原子炉の性能は、2つの現象によ
って悪影響を受ける。その1つは「キャリオーバ(carr
yover)」であって、これは原子炉容器からの蒸気流中
に含まれる水を意味する。もう1つは「キャリアンダ
(carryunder)」であって、これは原子容器内において
炉心を通って再循環する水流中に含まれる蒸気を意味す
る。キャリオーバはタービンに損害を与えることがある
と共に、タービンの駆動効率に悪影響を及ぼす。
キャリアンダは、単位質量当りの熱エネルギーが大きい
蒸気の気泡から成っている。そのため、かかる気泡は給
水スパージャによって達成されるサブクーリングに悪影
響を及ぼすことがある。その結果、炉心入口における水
温が高くなり、従って炉心内を上昇する再循環流体がよ
り急速に沸騰することになる。かかる急速な沸騰は、炉
心内における炉心の気泡を大きくする。気泡が大きくな
ると、気泡が小さい場合に比べ、燃料バンドル内におけ
る不可逆的な圧力降下が大きくなる。このような場合に
は、駆動水圧が高くなるにもかかわらず、大きい気泡が
再循環流体の流れを塞ぐ傾向を示し、それによって上記
の効果は一層増幅される。かかる不可逆的な圧力損失
は、設計段階においてチムニーの高さを大きくすること
によって補償することができるが、そうすると原子炉容
器のサイズが大きくなるために原子炉建設費の大幅な上
昇を招くことになる。
また、大きい気泡は炉心の安定度にも悪影響を及ぼす。
なぜなら、安定度減衰比は単相圧力降下に対する二相圧
力降下の比率に依存するからである。かかる安定度の低
下は、出力レベルを本来ならば達成可能な値よりも低く
抑えることによって対処しなければならない。更にま
た、大きい気泡は負の反応度を生み出すから、制御棒を
炉心から一層引抜くことが必要となる。これは、所定の
初期炉心濃縮度に対して長い燃焼時間を達成する機会を
減少させることになる。
キャリオーバおよびキャリアンダはいずれも、一般にチ
ムニーの上方における蒸気と水との分離が不完全である
ことに由来するものである。十分な時間が与えられれ
ば、蒸気および水の密度差によって完全な分離が可能に
なるはずである。しかしながら、水は上方に向かう蒸気
の流れによって急速に押し流され、また蒸気は外方それ
から下方に向かう水の流れによって急速に押し流される
ため、完全な分離が達成されないのである。
水と蒸気とを分離するために利用し得る時間を延長する
ためには、流量を低減させるか、あるいは流れ距離を増
大させればよい。流量を低減させることは非生産的であ
る。すなわち、蒸気の流量はタービン出力に直接の影響
を及ぼす一方、水の流量は炉心内の気泡サイズに影響を
与え、従って熱の生成効率を左右する。代りの手段とし
て、原子炉容器を大きくしてその内部における流路を長
くすることも可能である。しかしながら、原子炉容器を
大きくすることはそれ自体の建設費を上昇させるばかり
でなく、原子炉容器に関して規定された各種の格納構造
物のうちでより大形のものを使用することが必要とな
る。大形の格納構造物はより多くの材料およびより多く
の保守を必要とすると共に、作業員が放射線や汚染物に
暴露される可能性の増大をももたらす。
このようなわけで、大形の原子炉容器を必要とすること
なく、かつ原子炉容器からの蒸気流量または炉心内の水
流量を低減させることなしにキャリアンダおよびキャリ
オーバを低減させ得るような自然対流式の沸騰水型原子
炉系が要望されているのである。かかる原子炉系におい
てはまた、サイズ、複雑度もしくは安全性をほとんど犠
牲にすることなしに効率の向上を達成することも必要で
ある。
発明の要約 本発明に従えば、高さに食違いのあるチムニーを好まし
くは高さに食違いのある乾燥器と組合わせて使用するこ
とによって蒸気と水との分離を向上させ得るような原子
炉系が提供される。詳しく述べれば、かかるチムニーは
多数の区画から成っていて、それらの区画は周辺から中
心に向かうほど背が高くなっている。なお、その食違い
度は周辺に行くほど大きくなっていることが好ましい。
かかる食違い形のチムニーは、それの食違い構造に基づ
き、原子炉容器内における占有容積の減少を生じる。そ
れによって得られた余分の容積は、蒸気を水流から分離
するために利用し得る時間を延長するために役立つ。同
様に、食違い形の乾燥器は原子炉容器から流出する蒸気
流から水を分離するために利用し得る容積を増大させ、
従ってかかる目的のために利用し得る時間を延長するた
めに役立つ。とは言え、食違い構造がもたらす利点は上
記のごとき総合効果のみに限られるわけではない。すな
わち、炉心の中心部に向かうほど熱の生成量は多くなる
が、食違い形チムニーはそれに対応した再循環流量の増
加をもたらすのである。
原子炉容器内の再循環流体は、チムニーの各区画の上方
から原子炉容器の側壁に向かって外方に流れ、次いで原
子炉容器の側壁とチムニーおよび炉心の外面との間を降
下して炉心下方の空間に達し、そこから炉心およびチム
ニーを通って上方に流れる。チムニーの中心区画は周辺
区画に比べて原子炉の側壁から遠いので、中心区画から
の蒸気は周辺区画からの蒸気に比べて再循環流体の流れ
から脱出するための時間が長くなる。本発明の食違い形
チムニーは、中心から周辺に向かって流路の長さを次第
に大きくし、それにより必要度に応じて分離時間の延長
をもたらす。このような利点は、周辺に行くほど食違い
度を大きくすることによって一層顕著なものとなる。
従来の円板形乾燥器を食違い形のチムニーと共に使用す
れば、最も背の高いチムニーの中心区画の上方には相対
的に短い流路が得られることになる。通例、中心区画は
炉心の最も高温の部分の上方に位置しているから、中心
区画から流出する蒸気流は最も多い。それ故、従来の円
板形乾燥器によれば、必要度が大きい部位に最小の分離
容積しか得られないことになる。食違い形の乾燥器を使
用すれば、蒸気の流路は均等化される。すなわち、中心
区画にとって有利な長さの蒸気流路が得られることによ
り、一層好ましいキャリオーバ分布が達成されるのであ
る。更にまた、従来の円板形乾燥器は乾燥器と原子炉容
器の半球状頂部との間に無駄な空間を生じる。原子炉容
器の頂部の形状に適合するように構成された食違い形の
乾燥器を使用すれば、かかる空間は蒸気流から水を分離
する目的のために利用される。これは乾燥器に対する要
求条件を緩和すると共に、タービンに運ばれる水の量を
減少させるために役立つことになる。
追加の利点として、食違い形のチムニーは炉心内におけ
る再循環流体の分布を改善するためにも役立つ。背の高
いチムニーの中心区画は背の高い蒸気柱を支持している
が、これは大きい差圧を生じ、従って再循環流量を増加
させるために役立つ。その結果、炉心の中心部における
気泡分率が低下し、それによって中性子効率が向上す
る。このように、所定の総合再循環流量が効率を向上さ
せるように分配されるのである。
上記のごとく、本発明は再循環効率を上昇させながらキ
ャリオーバおよびキャリアンダを減少させようとするも
のである。これらの目的は、原子炉容器のサイズを増大
させたり、流量を低減させたり、あるいは装置の複雑度
を高めたりすることなしに達成される。本発明の上記お
よびその他の特徴や利点は、添付の図面を参照しながら
以下の説明を読めば自ら明らかとなろう。
好適な実施の態様の説明 第1図に示されるごとく、発電装置100は原子炉系101、
タービン104、発電機105および流体処理部106を含んで
いる。原子炉系101は、原子炉容器102並びにそれの内部
構成要素(たとえば、炉心108、チムニー110および乾燥
器112)を含んでいる。原子炉容器102は円筒形の側壁11
4、半球状の頂部116および半球状の底部118から成って
いる。通常の運転に際しては、原子炉容器102は公称水
面120までの水で満たされている。炉心108およびチムニ
ー110は公称水面120よりも下方に位置しているから、そ
れらは通常は水中に沈んでいる。他方、乾燥器112は公
称水面120よりも上方に位置し、従ってそれは通常の原
子炉運転時には蒸気中に存在している。
第2図に示されるごとく、チムニー110は区画1〜12、2
4〜28および44〜45を含む全部で45の区画から成ってい
る。これらの区画は4つの群を成しているが、それらは
中心の第1群201、第2群202、第3群203、および周辺
の第4群204である。かかる区画の大部分は、区画201の
ごとく正方形の横断面を有している。第4群204の中に
は、区画44のごとくにハーフサイズの区画も幾つか含ま
れている。かかるハーフサイズの区画は、チムニー110
を原子炉容器102の側壁114の形状に適合させるために役
立つ。
第1群201は、第1図に示されるごとく、残りの44の区
画よりも背の高い単一の区画(区画1)から成ってい
る。区画1の高さは第1群の高さを規定している。第2
群202は、第1群の区画1の直ぐ外側に隣接して配置さ
れた8つの区画2〜9から成っている。かかる第2群の
区画2〜9はいずれも共通の高さを有していて、その高
さは第1群の高さよりも小さいが、第2群の外側に位置
する区画の高さよりは大きい。第3群203は、区画10〜1
2および24〜25を含む16の区画から成っている。かかる
第3群の区画は第2群202の直ぐ外側に隣接して配置さ
れており、かつ第2群の高さよりも小さい共通の高さを
有している。第4群204は区画26〜28および44〜45を含
む24の区画から成っていて、それらの区画は第3群203
の直ぐ外側に隣接して配置されている。第4群204の区
画はいずれも、第3群の高さより小さい共通の高さを有
している。このように各々の群がそれの内側の群よりも
低くなっているため、チムニー110は食違い形と呼ばれ
る。
第1図に示されるごとく、第2群の高さと第1群の高さ
との差は第3群の高さと第2群の高さとの差よりも小さ
い。同様に、第3群の高さと第2群の高さとの差は第4
群の高さと第3群の高さとの差よりも小さい。換言すれ
ば、チムニー110の食違い度は区画1を通る中心軸から
遠去かるほど大きくなるのである。
図示された実施の態様に関する寸法はおよそ次の通りで
ある。第1〜4群201〜204の高さはそれぞれ300cm、290
cm、265cmおよび225cmである。第1群と第2群との間に
おける高さの差は10cm、第2群と第3群との間における
高さの差は25cm、そして第3群と第4群との間における
高さの差は40cmである。これは、食違い度が周辺に向か
って次第に大きくなることを意味している。正方形の区
画の一辺は25cmであり、また第4群204の一方の側面か
ら対向する側面までの距離は175cmである。原子炉容器1
02の高さは約12m、そして直径は2.8mである。炉心108の
高さは190cmであって、上部の10cmは不活性状態にあ
り、また一方の側面から対向する側面までの距離は約18
0cmである。炉心108は八角形の横断面を有しており、ま
たそれの底面は原子炉容器底部118の中心から2.4mだけ
上方に位置している。これらの寸法は、オランダ国ドデ
ワールド市に設置された60メガワット形原子炉の寸法に
該当している。原子炉容器102はステンレス鋼で被覆さ
れた炭素鋼から成っていればよく、またチムニー110は
ステンレス鋼から成っていればよい。
原子炉容器102内の循環について一般的に述べれば、水
は炉心108を通って上方に流れ、その際に蒸気に変えら
れる。加熱された流体がチムニー110内を上昇した後、
水はチムニー110の上方において円筒形の側壁114に向か
って外方に移動する。かかる水は環状のダウンカマ区域
(すなわち、円筒形の側壁114とチムニー110および炉心
108との間の空間)を通って下方に流れる。次いで、か
かる水は炉心108の下方に到達し、そして再び炉心108を
通って上方に流れる。チムニー110から出た蒸気は公称
水面120を越えて上方に流れ、乾燥器112を通過し、そし
て蒸気ノズル122から蒸気管路124を通してタービン104
に送られる。その蒸気によって駆動されたタービン104
は発電機105を駆動し、それによって発電が行われる。
タービン104からの蒸気および復水は流体流路126を通っ
て流体処理部106に導かれる。流体処理部196は、復水を
回収したり、給水を予熱したり、また給水管路128を通
して原子炉容器102内の給水スパージャ130に給水を輸送
するなどの様々な公知機能を果たす。給水スパージャ13
0は水平方向を向いた多数のノズルを有するドーナツ形
を成していて、それらのノズルを通して給水が再循環流
体中に流入してキャリアンダを冷却する。こうして戻さ
れる給水により、蒸気に変えられて原子炉容器102から
タービン104に送られた水の補給が行われることにな
る。
食違いの無い従来のチムニーを含む原子炉系において
は、中心区画からの排出流体によって押し除けられた水
が(たとえば、第2図中の区画26に相当する位置にある
ような)周辺区画から流出する流体を押し流してチムニ
ーと原子炉容器側壁との間の区域内に流入させる。この
ようなわけで、周辺区画から流出する蒸気は再循環流体
の中から脱出する時間がほとんど無く、従って多量のキ
ャリアンダが生じることになる。その上、食違いの無い
チムニーにおいては、いずれの区画についても蒸気分離
のための空間が僅かしか存在しない。それ故、チムニー
中心に近い区画でさえかなりのキャリアンダをもたらす
のである。
第1図から明らかな通り、食違い形のチムニー110は再
循環流体から蒸気が分離するために利用し得る空間の増
大をもたらす。すなわち、第1群201の頂部によって規
定された高さと第2〜4群202〜204の頂部との間に得ら
れる全ての空間は、蒸気分離のために使用し得る空間に
付加されるのである。更にまた、各群からの流れは実質
的に切離されることになる。詳しく述べれば、矢印211
〜214は第1群の区画1、第2群の区画2、第3群の区
画10および第4群の区画26からの再循環流体の流れパタ
ーンをそれぞれ表わしている。区画26からの流れ214
は、内側の区画1、2および10からの流れによって外方
に押し流されるまでには、かなりの距離にわたって上方
に進行し得ることに注意されたい。このように上方への
流れ距離が増加することは、周辺の第4群204にとって
貴重な分離時間が得られることを意味する。このような
利点を増強するため、第3群203と第4群204との間の食
違い度は相対的に大きくなっている。更にまた、第2群
202と第3群203との間にも同様な食違いが設けられてい
て、それが両者からの流れを切離すと共に、追加の分離
時間を付与するために役立っている。更にまた、第1群
201からの流れについても、チムニーの外側に得られる
総容量の増大によって追加の分離時間が得られることに
なる。
上記のごとき食違い構造はまた、相補的なやり方でキャ
リオーバを低減させるためにも役立つ。区画26の頂部と
水面120との間の距離が大きくなるため、原子炉容器102
の頂部116に向かう蒸気の流れから水を分離するために
使用し得る分離時間が長くなる。これは周辺の第4群20
4のその他の区画についても言えることであり、また程
度はやや低くなるが中間の第2群202および第3群203に
ついても言えることである。
キャリオーバを一層低減させるため、チムニー110と相
補的な形状を持った乾燥器112を使用することもでき
る。乾燥器112は3つの環状ユニット141、142および143
を含んでいる。中心の乾燥器ユニット141は中間の乾燥
器ユニット142よりも高い位置に配置されており、また
中間の乾燥器ユニット142は周辺の乾燥器ユニット143よ
りも高い位置に配置されている。この点において、乾燥
器ユニットが円板形に配列されており、従って全ての乾
燥器ユニットが原子炉容器102内の同じ高さに位置する
従来の乾燥器とは全く異なっている。
図示された食違い形の乾燥器112は、半球状の頂部116に
よって規定されるような、本来ならば無駄になる空間を
活用するためにも役立つ。かかる利点は中心の乾燥器ユ
ニット141に関して最も顕著である。この乾燥器ユニッ
ト141は中心の区画1の真上に位置すると共に、区画1
はチムニー112の食違い構造によるキャリオーバ低減効
果の最も少ないものである点に注意されたい。換言すれ
ば、食違い形のチムニー110は区画1の頂部と水面120と
の距離を増大させないのに対し、食違い形の乾燥器112
は区画1の真上に位置する乾燥器ユニット141と水面120
との距離を増大させるのである。食違い形の乾燥器112
はまた、中間の乾燥器ユニット142がより高い位置に存
在することによる利益をももたらす。周辺の乾燥器ユニ
ット143は従来の乾燥器と同じ高さにあるが、それは周
辺の第3群203および第4群204の真上に位置している。
それらの群は、水面120の上方に追加の分離空間を設け
ることの必要性が最も少ないものである。このようにし
て、食違い形の乾燥器112は蒸気の流れからの水の分離
を促進すると共に、水の分離が最も必要とされる部位に
その効果を集中させるために役立つのである。
本発明の新規なチムニー構造はまた、炉心108からの伝
熱分布を改善するためにも役立つ。炉心108は従来通り
のものであるから、それの中心部において発生する出力
が最も大きく、かつそれの周辺部に向かうほど出力は小
さくなる。従って、最適の熱除去を行うためには、炉心
の中心部から熱をより速く除去する一方、炉心の周辺部
からは熱をより遅く除去する必要がある。これは、従来
の自然循環式沸騰水型原子炉においても、炉心と水との
間の熱流束が炉心の中心部においてより大きいことによ
ってある程度は実現されていた。しかしながら、このよ
うな温度差効果は炉心全体にわたって最適の伝熱分布を
達成するには十分なものでなかった。
本発明は、炉心の中心部に水をより速く流すことによ
り、最適の伝熱状態への一層の近似をもたらす。たとえ
ば、区画1は他の区画よりも背が高いから、それは相対
的に背の高い蒸気柱を支持していることになる。かかる
背の高い蒸気柱は、炉心およびチムニー内の流体とダウ
ンカマ区域内の水との間により大きい差圧を生じる。か
かる大きい差圧がもたらす結果として、区画1およびそ
の直下の炉心中心部を通って流れる流体の速度はより大
きいものとなる。他方、周辺の第4群204の区画(たと
えば区画26)は相対的に背の低い蒸気柱を支持してい
る。その結果、差圧は小さくなり、従ってチムニーの周
辺区画およびそれらの下方に位置する炉心周辺部を通っ
て流れる流体の速度は小さくなる。このようにして、流
速の差が第1〜4群201〜204管における密度差を補うこ
とにより、炉心108からの熱の除去が促進されるのであ
る。更にまた、キャリアンダの低減によっても、再循環
水が炉心から熱を除去する能力が向上することになる。
上記のごとく、本発明に基づくチムニーおよび乾燥器の
形状はキャリオーバおよびキャリアンダの低減を可能に
し、それによって装置効率の改善をもたらす。キャリア
ンダの低減は炉心内の気泡を小さくし、従って流れの安
定性および安全性の限界を高める。キャリオーバの低減
は原子炉容器からの放射性物質の漏れを最小限に抑え、
それによって装置の安全性を高める。これらの利点はい
ずれも、チムニーおよび乾燥器の形状を変化させること
によって達成することができる。すなわち、装置の複雑
度を高めたり、あるいは装置の固有安全性を低下させた
りすることのある追加のポンプ、制御ループまたはその
他の構成要素が要求されることはないのである。
本発明においては、上記に記憶されなかった広範囲の実
施の態様が可能である。詳しく述べれば、様々な寸法、
材料および出力性能を採用することができる。また、原
子炉を発電目的のために使用することは必ずしも要求さ
れない。すなわち、原子炉からの熱は、中間における形
態の変化なしに他の目的に使用することができるのであ
る。更にまた、水以外の冷却材を水に加えて使用するこ
ともできるし、あるいは水の代りに使用することもでき
る。原子炉容器から熱を輸送するために使用される蒸気
を回収して戻すことにより、原子炉容器内に流体を補給
することができるが、かかる補給の一部または全部を独
立の流体供給源によって行うこともできる。なお、本発
明の実施に際しては、食違い形乾燥器を使用してもしな
くてもよい。
上記のもの以外にも、様々なチムニー構造を使用するこ
とができる。中心の第1群は単一の区画から成っていて
もよいし、あるいは複数の区画(たとえば4つの区画)
から成っていてもよい。かかる区画は正方形の横断面を
有していてもよいし、あるいはチムニー空間を分割する
のに適したその他の形状の横断面を有していてもよい。
たとえば、長方形、三角形および六角形の区画が可能で
ある。チムニーの全体的な形状が正方形である必要はな
い。また、図示された実施の態様のごとく、全ての区画
が同じ横断面形状または横断面積を有することも必要で
ない。チムニーは2つ、3つ、4つまたはそれ以上の半
径方向に沿って配列された群から成り得る。各群内の区
画は共通の高さを有していてもよいし、あるいは平均値
が群間における所要の関係にありさえれば相異なる高さ
を有していてもよい。更にまた、原子炉容器は様々な形
状を有し得るのであって、たとえば底部および頂部は半
球状である必要はない。このように、前記特許請求の範
囲によって規定される本発明の範囲から逸脱することな
しに様々な変更態様が可能であることは当業者にとって
自明であろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に基づく発電装置の概略立面図、そして
第2図は第1図の発電装置に含まれるチムニーおよび原
子炉容器側壁の概略平面図である。 図中、100は発電装置、101は原子炉系、102は原子炉容
器、104はタービン、105は発電機、106は流体処理部、1
08は炉心、110はチムニー、112は乾燥器、114は側壁、1
16は頂部、118は底部、120は公称水面、122は蒸気ノズ
ル、124は蒸気管路、126は流体流路、128は給水管路、1
30は給水スパージャ、141〜143は乾燥器ユニット群、20
1〜204は区画群、そして211〜214は再循環流体の流れパ
ターンを表わす。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)側壁および頂部を有する原子炉容器
    であって、前記容器内において発生した蒸気を排出する
    ための蒸気出口を前記頂部に具備し、前記容器内に液体
    を導入するための液体入口を具備し、かつ内部に公称液
    面を有するような原子炉容器、(b)前記蒸気出口と連
    通状態にあり、かつ加熱された流体を前記容器から目的
    部位に移送するために役立つ移送手段、(c)前記液体
    入口を介して前記容器と連通状態にあり、かつ前記容器
    から前記目的部位に移送された流体を補うための液体を
    供給することによって前記容器内における前記液体の表
    面を前記公称液面の位置に維持するために役立つ補給手
    段、(d)前記容器内において前記公称液面の下方に配
    置され、かつそれを通って流れる液体を蒸気に変えるた
    めに役立つ熱発生用の炉心、並びに(e)前記炉心を通
    る前記液体の対流を促進するため、前記容器内において
    前記炉心と前記公称液面との間に配置されたチムニーの
    諸要素から成る原子炉系において、前記チムニーは前記
    炉心から前記公称液面に向かう蒸気通路をそれぞれに規
    定する複数の軸方向に伸びた区画を含み、前記区画は半
    径方向に広がる一定のパターンを成して配列され、前記
    パターン中には少なくとも第1群の区画および第2群の
    区画が含まれ、前記第1群および前記第2群の各々は少
    なくとも1つの区画から成り、前記第1群の区画は前記
    第2群の区画に対し半径方向に沿って内側に位置し、前
    記第1群の区画は第1の平均高さを有し、かつ前記第2
    群の区画は前記第1の平均高さよりも小さい第2の平均
    高さを有することを特徴とする原子炉系。
  2. 【請求項2】前記第2群の区画に対し半径方向に沿って
    外側に位置し、かつ前記第2の平均高さよりも小さい第
    3の平均高さを有する第3群の区画が前記パターン中に
    含まれる請求項1記載の原子炉系。
  3. 【請求項3】前記第2の平均高さと前記第3の平均高さ
    との差が前記第1の平均高さと前記第2の平均高さとの
    差よりも大きい請求項2記載の原子炉系。
  4. 【請求項4】前記公称液面の上方において一定のパター
    ンを成して配列された複数の乾燥器要素が含まれてい
    て、前記パターン中には少なくとも第1群の乾燥器要素
    および第2群の乾燥器要素が含まれ、前記第2群の乾燥
    器要素は前記第1群の乾燥器要素に対し半径方向に沿っ
    て外側に位置し、前記第1群および第2群の各々は少な
    くとも1つの乾燥器要素から成り、前記第1群の乾燥器
    要素は第1の平均高さを有し、かつ前記第2群の乾燥器
    要素は前記第1の平均高さよりも小さい第2の平均高さ
    を有する請求項1記載の原子炉系。
JP2061346A 1989-03-20 1990-03-14 食違い形チムニーを具備した沸騰水型原子炉系 Expired - Lifetime JPH0727051B2 (ja)

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