JPH07269796A - 可搬式液化ガスタンク - Google Patents

可搬式液化ガスタンク

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JPH07269796A
JPH07269796A JP6355894A JP6355894A JPH07269796A JP H07269796 A JPH07269796 A JP H07269796A JP 6355894 A JP6355894 A JP 6355894A JP 6355894 A JP6355894 A JP 6355894A JP H07269796 A JPH07269796 A JP H07269796A
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JP
Japan
Prior art keywords
tank
gas
liquefied gas
liquefied
sub
Prior art date
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Pending
Application number
JP6355894A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsunori Mushiaki
光徳 虫明
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP6355894A priority Critical patent/JPH07269796A/ja
Publication of JPH07269796A publication Critical patent/JPH07269796A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】圧抜きのため放出される高価なガスを大気放出
せずに回収することにより、ガス放出による損失を低減
し、かつ又可燃性液化ガスや毒性液化ガス等の大気放出
できない液化ガスにも使用可能な可搬式液化ガスタンク
を提供する。 【構成】低温液化ガス6を貯蔵する主タンク1の頂部
に、主タンク1内の蒸発ガス6Gを導入し冷却再液化し
て還流する小容量の液化冷媒サブタンク20を設置し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、可搬式液化ガスタン
クの改良に係り、特に高価な液化ガスを船舶等で長距離
輸送するのに好適な可搬式液化ガスタンクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばヘリウム(He),ネオン
(Ne),アルゴン(Ar),クリプトン(Kr),キ
セノン(Xe)等の希ガス類を船便で長距離輸送するな
どの場合は、低温液化した希ガスを可搬式低温液化ガス
タンクに貯蔵して運搬する。その可搬式低温液化ガスタ
ンクは、内槽と外槽との二重構造とされ、その外壁と内
壁との間にはパーライト断熱材を充填して排気し真空状
態に保持されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、断熱二
重構造であっても、外部からの熱の侵入を完全には遮断
できないから、僅かづつ侵入する熱でタンク内に貯蔵さ
れている液化ガスが徐々に蒸発する。そして、タンク内
の液化ガス液面の上方の密閉空間に溜まり、タンク内圧
力が次第に上昇してくる。通常、こうした希ガスの低温
液化ガスタンクの設計圧力は8kg/cm2 G程度とさ
れており、それ以上の内圧になるとタンクが破損するお
それがある。そのため輸送中にタンク内の液化ガス圧力
がある限度に達すると安全弁が開いてタンク内のガスを
大気中に放出して内圧を下げることが行われている。
【0004】従来の可搬式液化ガスタンクは、貯蔵中に
侵入する外部からの熱で蒸発したガスでタンク内圧が限
度以上に上昇するのを防止するため、その蒸発ガスは回
収することなくタンク内圧抜きのため大気放出されてお
り、高価な希ガスがそのまま損失となってしまうという
問題点がある。また、可搬式液化ガスタンクで可燃性液
化ガスや毒性液化ガスを輸送しようとしても、安全上の
問題からそれらの液化ガスは大気放出できないので、実
際問題として適用できない。
【0005】そこでこの発明は、圧抜きのため放出され
る高価な希ガスを大気放出せずに回収することにより、
ガス放出による損失を低減でき、かつまた可燃性液化ガ
スや毒性液化ガスの輸送にも適用できる可搬式液化ガス
タンクを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するこ
の発明は、低温液化ガスを貯蔵する主タンクの頂部に、
主タンク内の蒸発ガスを導入し冷却再液化して還流する
小容量の液化冷媒サブタンクを設置したことを特徴とす
るものである。前記液化冷媒サブタンクは圧力調整弁を
備えたものとすることができる。
【0007】また前記液化冷媒サブタンク内に液体チッ
ソを封入したものとすることができる。
【0008】
【作用】液化冷媒サブタンクには、主タンク内の液化ガ
スより低温で安価な他の液化冷媒を充填しておく。主タ
ンクの上部に溜まった蒸発ガスは上方の液化冷媒サブタ
ンク内に導入して冷却することで再液化され、主タンク
に還流される。その再液化の潜熱で液化冷媒サブタンク
内の冷却用液化冷媒が蒸発して、サブタンク内圧が上昇
する。そこで圧力調整弁を開いてサブタンク内の安価な
液化冷媒ガスを大気に放出して圧力を調節する。
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1は、この発明の一実施例の模式断面図であ
る。この可搬式液化ガスタンクは、目的とする液化ガス
を貯蔵する主タンク1と、その主タンク1の頂部に増設
され、主タンク1の液化ガスの蒸発ガスを再液化する再
液化用液化冷媒を充填した蒸発ガス回収装置としての小
容量のサブタンク2とを備えている。
【0010】主タンク1は、内槽1aと外槽1bとの二
重構造とされ、その内外槽1a,1bの間にパーライト
断熱材4を充填して成る二重槽,真空パーライト断熱構
造を有しており、タンク架台5の上に設置されている。
主タンク1の下部にはタンク内の液化ガス6の払出し口
7とその開閉弁8が設けられると共に、液化ガス6の充
填口9とその開閉弁10が配設されている。充填口9は
主タンク1の内槽1aと外槽1bとの間を通って、タン
ク内上部に開口し、その配管途中には安全弁11が分岐
して取り付けられている。
【0011】この実施例の場合、主タンク1に貯蔵され
る目的の液化ガスとしてアルゴン(沸点−185.7 ℃,1
atm)を使用し、タンク充填量25Ton,タンク設
計圧力8kg/cm2 Gとした。サブタンク2は、主タ
ンク1内の蒸発ガス6Gを導入し冷却再液化して還流す
るためのもので、同じく内槽2aと外槽2bとの二重構
造とされ、その内外槽2a,2bの間にパーライト断熱
材4を充填して成る二重槽,真空パーライト断熱構造を
有して、タンク架台14を介し主タンク1の頂部に設置
されている。サブタンク2の下部には二本の連絡配管1
5A,15Bがそれぞれ開閉弁16A,16Bを備えて
配設されている。それらの連絡配管15A,15Bの下
端は主タンク1の内部の液面上の空間に開口している。
一方、連絡配管15A,15Bの上端は、サブタンク2
の内部に設置されている熱交換器17に接続されてい
る。また、サブタンク2の下部側方には、サブタンク2
内の再液化用液化冷媒20の払出し口21とその開閉弁
22が設けられると共に、再液化用液化冷媒20の充填
口23とその開閉弁24が配設されている。充填口23
はサブタンク2の内槽2aと外槽2bとの間を通って、
サブタンク2内の上部に開口している。また、サブタン
ク2の上部には、圧力調節弁25が取り付けられてい
る。
【0012】この実施例の場合、サブタンク2内の再液
化用液化冷媒20として、アルゴンより低温で且つ価格
の安い液体チッソ(沸点−195.8 ℃,1atm)を使用
し、サブタンク充填量1 Ton,タンク設計圧力8kg
/cm2 Gとした。次に、この可搬式液化ガスタンクの
作用を説明する。先ず、サブタンク2を使用せず、すな
わち連絡配管15A,15Bの開閉弁16A,16Bを
閉じた状態で、主タンク1内のアルゴンガス6Gの大気
放出で圧力上昇を抑えながら20日間の放置試験を行っ
た。外部侵入熱による主タンク1内のアルゴンガス蒸発
分の大気放出ガス全量は、20日間で合計600kgで
あった。
【0013】これに対して、サブタンク2を使用し、次
のように主タンク1内の蒸発ガス6Gを再液化し、主タ
ンク1に還流させた場合を比較した。再液化は、主タン
ク1の内圧が4kg/cm2 Gに上昇した時点毎に連絡
配管15A,15Bの開閉弁16A,16Bを開いて行
った。主タンク1内の上部空間に溜まった蒸発アルゴン
ガス6Gは、一方の配管15Aを通って熱交換器17に
至り、そこで液体チッソ20で冷却されて液化され、配
管15Bを通って主タンク1内に滴下還流される。これ
により主タンク1の内圧は次第に下がる。その主タンク
内圧が1kg/cm2 Gになったら連絡配管15A,1
5Bの開閉弁16A,16Bを閉じて、再び主タンク1
の内圧が4kg/cm2 Gに上昇するのを待つ。
【0014】この再液化の過程で、サブタンク2内の液
体チッソがアルゴンガス6Gの凝縮時の放熱で気化し、
サブタンク2の上部に溜まって内圧を上昇させるが、圧
力調節弁25が設定圧で作動して窒素ガス20を大気放
出することにより圧力が調節される。このように、再液
化用ガスは大気放出するので、安価なガスを使用する。
【0015】以上のようにして、20日間の再液化運転
を行ったところ、その間に蒸発したアルゴンガス600
kgは全量を液化することができた。この再液化に要し
た液体チッソの量は900kg(サブタンク2への外部
侵入熱による蒸発チッソ分も含む)であった。大気放出
で減量した液体チッソの補充は、液体チッソのサブタン
ク2内残量が500kgになった時点で、1Tonにな
るまで充填補充した。
【0016】この比較試験の結果をコスト試算すると次
のようになる。 液化ガス価格: 液体チッソ 20円/1.3 kg当たり 液体アルゴン150円/1.8 kg当たり 消費した液体チッソ費用 900kg/1.3 kg×20円≒14千円 液体アルゴン回収で得られる金額 600kg/1.8 kg×1 50円≒50千円 すなわち差引36千円の利益となる。
【0017】以上は、希ガスがアルゴンの場合である
が、より高価なガスであれば更に大きな経済効果が得ら
れる。なお、上記の実施例では、液化ガス6として希ガ
スのアルゴンを貯蔵する場合を例にとり説明したが、そ
の他の希ガスあるいは希ガス以外の低温液化ガスの貯蔵
タンクとしても利用することが可能である。ただし、そ
の場合サブタンクに充填する液化冷媒は主タンク内の低
温液化ガスより低沸点で且つ低コストであることが条件
となる。
【0018】また、液化ガス6が可燃性液化ガスや毒性
液化ガス等の大気放出できない液化ガスであっても、そ
の貯蔵・輸送に安全に適用することができる。また、上
記実施例においては、主タンクとサブタンクとの間を連
結する場合に、連絡配管の開閉弁を手動で操作するもの
としたが、これに限らず、主タンク内の圧力を自動検出
して所定値に達した時点で自動的に連絡配管の開閉弁を
操作するようにしても良い。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の請求項
1ないし3の発明によれば、低温液化ガスを貯蔵する主
タンクの頂部に、主タンク内の蒸発ガスを導入し冷却再
液化して還流する小容量の液化冷媒サブタンクを設置
し、サブタンク内に充填したより低沸点で安価な他の液
化ガスを冷却媒体として主タンク内で蒸発した低温液化
ガスを再液化して還流するようにした。そのため、貯蔵
中に蒸発した主タンクの液化ガス蒸気を大気放出するこ
となく主タンク内圧の上昇を抑制することができ、サブ
タンク内のより安価な冷媒ガスの大気放出分のみの損失
で済むという効果を奏する。
【0020】また、希ガス以外に可燃性液化ガスや毒性
液化ガス等の液化ガスも、大気放出することなく安全に
貯蔵・輸送することができるという効果が得られる。こ
の発明の請求項2の発明によれば、サブタンクに圧力調
整弁を設けたことにより、サブタンク内のガス抜きによ
る圧力調整を自動的に行うことができるという効果が得
られる。
【0021】この発明の請求項3の発明によれば、サブ
タンクの液化冷媒として安価な液体窒素を用いたことに
より、特に顕著な経済効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の模式断面図である。
【符号の説明】
1 主タンク 2 サブタンク 6 低温液化ガス 20 液化冷媒 25 圧力調節弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低温液化ガスを貯蔵する主タンクの頂部
    に、主タンク内の蒸発ガスを導入し冷却再液化して還流
    する小容量の液化冷媒サブタンクを設置したことを特徴
    とする可搬式液化ガスタンク。
  2. 【請求項2】 前記液化冷媒サブタンクは圧力調整弁を
    備えていることを特徴とする請求項1記載の可搬式液化
    ガスタンク。
  3. 【請求項3】 前記液化冷媒サブタンク内に液体チッソ
    を封入したことを特徴とする請求項1または2記載の可
    搬式液化ガスタンク。
JP6355894A 1994-03-31 1994-03-31 可搬式液化ガスタンク Pending JPH07269796A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007008453A1 (en) 2005-07-06 2007-01-18 Praxair Technology, Inc. Cryogenic tank system
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KR20160065246A (ko) * 2014-11-28 2016-06-09 삼성중공업 주식회사 재액화 시스템 및 이를 포함하는 선박

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