JPH07266099A - プレス加工条件設定方法および装置 - Google Patents

プレス加工条件設定方法および装置

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JPH07266099A
JPH07266099A JP6063263A JP6326394A JPH07266099A JP H07266099 A JPH07266099 A JP H07266099A JP 6063263 A JP6063263 A JP 6063263A JP 6326394 A JP6326394 A JP 6326394A JP H07266099 A JPH07266099 A JP H07266099A
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JP
Japan
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press
load
air pressure
pressure
air
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JP6063263A
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English (en)
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Kazunari Kirii
一成 桐井
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Priority to US08/414,013 priority patent/US5692405A/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 室温等のプレス環境に影響されることなく適
正にプレス加工を行うことができるプレス加工条件を設
定する。 【構成】 室温の変化に起因してプレス素材49の表面
に付着している油分の揮発量が変化し、しわ押えの際の
プレス素材49の通過抵抗が変動しても、所定のプレス
品質が得られるように、室温と適正しわ押え荷重との関
係を予め定めておき、その関係から実際の室温に応じて
適正しわ押え荷重を求め、その適正しわ押え荷重でプレ
ス加工が行われるようにエアシリンダ42のエア圧Pa
をON,OFF給排気バルブ46によって調圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプレス機械に係り、特
に、プレス環境に応じてプレス加工条件を設定する方法
および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一対の金型を接近離間させてプレス加工
を行うプレス機械が従来から多用されているが、このよ
うなプレス機械は、プレス品質に影響を与えるしわ押え
荷重やプレス荷重等のプレス加工条件を加工条件調整手
段によって調整できるようになっている。図1および図
2は、均圧クッション装置を備えたシングルアクション
型のプレス機械の一例で、しわ押えリング30によって
しわ押えを行いつつダイス型18およびポンチ型12に
よって絞り加工を行うものであるが、プレス加工条件と
してのしわ押え荷重は、加工条件調整手段としてのO
N,OFF給排気バルブ46によりエアシリンダ42の
エア圧Paを変更することによって調整できるし、プレ
ス加工条件としてのプレス荷重或いは成形荷重は、加工
条件調整手段としてのダイハイト調整機構52により相
対距離hを変更することによって調整できる。また、か
かるプレス加工条件の設定に際しては、例えば特開平5
−285700号公報に記載されているように、金型固
有の金型情報およびプレス機械固有のマシン情報に基づ
いて自動設定することが提案されている。上記しわ押え
荷重の設定について具体的に説明すると、適正な絞り加
工を行うことができるしわ押え荷重Fso,しわ押えリン
グ30の重量Wr,クッションピン24の使用本数n
を、金型情報として予めトライプレス(金型製作時に試
し打ちを行うプレス機械)により試し打ちを行って求め
ておき、マシン情報としてのクッションパッド28の重
量Wa,クッションピン24の重量Wp,エアシリンダ
42の受圧面積Aaを用いて、次式(1)に従ってエア
圧Paxを算出し、エアタンク44内のエア圧Paがその
エア圧Paxとなるように、エア圧センサ50でエア圧P
aを検出しながらON,OFF給排気バルブ46を切換
制御すれば、しわ押え荷重Fsoでプレス加工が行われる
のである。このようにすれば、プレス機械の個体差によ
り上記重量WaやWp,受圧面積Aaにばらつきがある
場合でも、一定のしわ押え荷重Fsoでプレス加工が行わ
れるようになり、同じプレス品質を再現できる。なお、
上記ON,OFF給排気バルブ46によって調整される
エア圧Paや、ダイハイト調整機構52によって調整さ
れる相対距離hを、プレス品質に影響を与えるプレス加
工条件と考えることもできる。 Pax=(Fso+Wa+Wr+n・Wp)/Aa ・・・(1)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに金型情報およびマシン情報によってプレス加工条件
を設定しても、プレス環境によってプレス品質の再現性
が悪くなることがある。例えば、プレス素材の表面には
一般に潤滑油剤や切削油剤などの油分が付着しており、
その油分を考慮して上記しわ押え荷重Fso等は設定され
るが、温度や湿度が変化すると油分の揮発量が変化する
ため、プレス成形中におけるプレス素材の通過抵抗が変
動し、同じしわ押え荷重Fsoでプレス加工を行っても所
定のプレス品質が得られないことがある。また、前記エ
ア圧Paを検出するエア圧センサ50(図1参照)は、
大気圧を0基準としてエア圧を検出するもので、従来は
大気圧を1気圧と仮定してエア圧Paを求めるようにな
っているため、大気圧が変化すればその分だけエア圧P
aに誤差が生じ、しわ押え荷重がばらついてプレス品質
が損なわれることがある。図2のバランサ用エアシリン
ダ80のエア圧Pbなど、プレス機械の他の部分のエア
圧についても同じであり、オーバーロード防止用のシリ
ンダ66のエア圧Pcの場合は、オーバーロードによっ
てプレス機械や金型を損傷する恐れがある。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、温度や湿度,大気圧
などのプレス環境に影響されることなく適正にプレス加
工を行うことができるようにプレス加工条件を設定する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するために、第1発明は、プレス機械のプレス加工条件
を設定するに際して、プレス環境の所定の物理量を検出
し、その物理量に応じて前記プレス加工条件を設定する
ことを特徴とする。
【0006】
【第1発明の作用および効果】かかるプレス加工条件設
定方法によれば、プレス環境の所定の物理量を検出し、
その物理量に応じてプレス加工条件を設定するようにし
ているため、プレス環境に影響されることなく適正なプ
レス加工を行うことができるようになる。
【0007】例えば、プレス加工条件がプレス機械各部
のエア圧で、大気圧を0基準としてエア圧を検出するエ
ア圧センサを有するプレス機械においては、上記プレス
環境の所定の物理量として大気圧を検出し、エア圧セン
サの検出値(ゲージ圧)にその大気圧を加算したエア圧
が所定の適正エア圧となるように、ON,OFF給排気
バルブなどのエア圧調整手段(加工条件調整手段)によ
ってエア圧調整を行えば、大気圧の変化に影響されるこ
となく常に適正なエア圧でプレス加工を行うことができ
る。
【0008】また、プレス加工条件がしわ押え荷重や成
形荷重などのプレス品質に影響を与えるもので、且つ温
度や湿度などのプレス環境によって適正プレス加工条件
が変化する場合には、そのプレス加工条件を加工条件調
整手段によって調整できるプレス機械において、プレス
環境に応じて所定のプレス品質が得られるように前記プ
レス加工条件を設定する際に、(a)前記プレス環境の
所定の物理量を検出する第1工程と、(b)前記プレス
環境の所定の物理量と所定のプレス品質が得られる適正
プレス加工条件とに関して予め定められた関係から、前
記第1工程で検出した実際の物理量に応じて適正プレス
加工条件を求める第2工程と、(c)前記加工条件調整
手段により前記プレス機械のプレス加工条件を前記第2
工程で求められた適正プレス加工条件に調整する第3工
程とを有して、プレス加工条件を設定するようにするこ
ともできる。このようなプレス加工条件設定方法によれ
ば、プレス環境の所定の物理量と所定のプレス品質が得
られる適正プレス加工条件とに関して予め定められた関
係から、実際の物理量に応じて適正プレス加工条件を求
め、加工条件調整手段によりプレス機械のプレス加工条
件をその適正プレス加工条件に調整するようにしている
ため、プレス環境の物理量が変化しても所定のプレス品
質を再現でき、プレス環境の変化に起因する不良品の発
生が防止される。
【0009】この場合のプレス環境の所定の物理量は、
しわ押え荷重や成形荷重などのプレス加工条件が同じで
もプレス品質が変化するもので、例えばプレス素材に付
着している油分の揮発量に影響する温度や湿度であり、
温度センサや湿度センサによって検出できる。そして、
それ等の物理量をパラメータとして所定のプレス品質が
得られる適正プレス加工条件との関係が定められるが、
所定のプレス品質は、割れや皺,歪,スプリングバッ
ク,反りなど、製造すべきプレス品に必要とされる項目
について定められ、物理量と適正プレス加工条件との関
係は、実験データやシミュレーション,理論式などによ
って求められ、演算式等の形で定められる。実際の物理
量そのものから適正プレス加工条件が求められるように
しても良いが、標準物理量と実際の物理量との偏差に応
じて、予め定められた標準プレス加工条件を補正するよ
うにしても良い。また、金型形状によって適正プレス加
工条件は異なるため、上記物理量と適正プレス加工条件
との関係を金型毎に定めるか、金型の所定の物理量、例
えばプレス加工時におけるプレス素材の流入角度や流入
量等をパラメータに含めて適正プレス加工条件との関係
を定めることになる。
【0010】しわ押え荷重や成形荷重などのプレス加工
条件は、加工条件調整手段によって調整されるが、これ
は、ロードセルや歪ゲージなどで成形荷重等のプレス加
工条件を測定しつつ、そのプレス加工条件が適正プレス
加工条件となるように加工条件調整手段を手動操作する
ようにしても良いし、加工条件調整手段によって直接制
御される制御量を変更しながら歪ゲージなどの測定値を
コンピュータに取り込み、制御量とプレス加工条件との
関係を求めて適正プレス加工条件となる適正制御量を求
め、その適正制御量となるように加工条件調整手段を自
動制御するようにしても良い。プレス加工条件によって
は、適正プレス加工条件となる適正制御量を演算式によ
って算出し、その適正制御量となるように加工条件調整
手段を自動制御することも可能であり、その場合にプレ
ス機械側のマシン情報や金型側の金型情報が必要な場合
は、それらの情報を予め入力しておけば良い。コンピュ
ータによって求めた適正制御量が表示されるようにし
て、その適正制御量となるように作業者が加工条件調整
手段を手動操作するようにしても良い。
【0011】
【課題を解決するための第2の手段】第2発明は、プレ
ス品質に影響を与えるプレス加工条件を加工条件調整手
段によって調整できるプレス機械において、プレス環境
に応じて所定のプレス品質が得られるように前記プレス
加工条件を設定する装置であって、(a)前記プレス環
境の所定の物理量と所定のプレス品質が得られる適正プ
レス加工条件との関係が予め記憶された関係記憶手段
と、(b)前記プレス環境の実際の物理量を検出する物
理量検出手段と、(c)その物理量検出手段によって検
出された実際の物理量に応じて、前記関係記憶手段に記
憶された関係から適正プレス加工条件を求める加工条件
演算手段とを有することを特徴とする。
【0012】
【第2発明の作用および効果】すなわち、この第2発明
は、前記第1発明のプレス加工条件設定方法のうち、プ
レス加工条件がしわ押え荷重や成形荷重などのプレス品
質に影響を与えるもので、且つ温度や湿度などのプレス
環境によって適正プレス加工条件が変化する場合に好適
に実施できる装置に関するもので、物理量検出手段によ
ってプレス環境の実際の物理量が検出され、関係記憶手
段に予め記憶されたプレス環境の所定の物理量と適正プ
レス加工条件との関係から、上記検出された実際の物理
量に応じて適正プレス加工条件が加工条件演算手段によ
って求められる。そして、プレス機械のプレス加工条件
がその適正プレス加工条件となるように、加工条件調整
手段を加工条件制御手段などで自動制御するか、或いは
表示盤等に表示された適正プレス加工条件に従って作業
者が手動操作することにより、その適正プレス加工条件
でプレス加工を行うことができる。したがって、プレス
環境の物理量が変化しても常に所定のプレス品質を再現
でき、プレス環境の変化に起因する不良品の発生が防止
される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、自動車外板パネル等の絞り加工
を行うシングルアクション型のプレス機械10の一例
で、下型としてのポンチ型12が取り付けられるボルス
タ14は、ベース16上の所定位置に位置決め固定され
る一方、上型としてのダイス型18が取り付けられるス
ライドプレート20は、例えば駆動モータや歯車,クラ
ンク軸,ジョイントピン,リンクなどを備えた図示しな
い昇降駆動手段により4本のプランジャ22を介して上
下移動させられるようになっている。ボルスタ14に
は、クッションピン24を配設するために多数の貫通孔
26が設けられており、ボルスタ14の下方には、それ
等のクッションピン24を支持するクッションパッド2
8が配設されている。クッションピン24は、上記ポン
チ型12と共に配設されるしわ押え型としてのしわ押え
リング30を支持するもので、そのしわ押えリング30
の形状等に応じて予め定められた所定の位置に任意の数
だけ配設される。
【0014】クッションパッド28は、上記貫通孔26
に対応して多数の油圧シリンダ32を備えており、クッ
ションピン24の下端部はそれぞれその油圧シリンダ3
2のピストンに当接させられるようになっている。クッ
ションパッド28はまた、ガイド40に案内されつつ上
下方向へ移動できるようになっているとともに、常には
エアシリンダ42によって上方へ付勢されている。エア
シリンダ42の圧力室はエアタンク44に連通させられ
ているとともに、そのエアタンク44は電磁式のON,
OFF給排気バルブ46を介して工場内の圧力エア源4
8に接続されており、ON,OFF給排気バルブ46が
切換制御されることにより、圧力室内やエアタンク44
内のエア圧Paが調整されるようになっている。エア圧
センサ50は大気圧を0基準として圧力検出を行うもの
で、エア圧(ゲージ圧)Pagを検出するようになってお
り、大気圧センサ99(図3参照)で検出した大気圧P
tとエア圧Pagとを加算することによりエア圧Paが求
められる。上記エアシリンダ42はしわ押え荷重付与手
段に相当し、プレス加工時に前記しわ押えリング30お
よびクッションピン24を介してクッションパッド28
が押し下げられることにより、エア圧Paに応じた下降
抵抗がクッションパッド28に付与され、そのエア圧P
aに対応するしわ押え荷重Fsがしわ押えリング30に
作用させられる。エアシリンダ42は必要に応じて複数
配設されるが、それ等のエアシリンダ42の圧力室は共
通のエアタンク44に接続される。また、上記多数の油
圧シリンダ32の圧力室は互いに連通させられており、
電動ポンプ34から作動油が供給されるとともに電磁式
の開閉弁36が開閉制御されることにより、その圧力室
内の油圧Psが調整されるようになっている。この油圧
Psは油圧センサ38によって検出されるとともに、複
数のクッションピン24にしわ押え荷重Fsが略均等に
作用するように調整される。クッションピン24やクッ
ションパッド28,油圧シリンダ32,エアシリンダ4
2等により均圧クッション装置51が構成されている。
【0015】しわ押えリング30上に送給されたプレス
素材49は、ダイス型18が下降させられると先ず周縁
部がダイス型18としわ押えリング30との間で上記し
わ押え荷重Fsにより挟圧され、その状態でダイス型1
8が更に下降させられると、中央部分がポンチ型12と
係合させられることにより周縁部がしわ押え荷重Fsに
抗して中央側へ流入させられ、ポンチ型12とダイス型
18との間で絞り加工が施される。ダイス型18のしわ
押え面にはビード(突起)19が設けられ、プレス素材
49に所定の流入抵抗、すなわちプレス品に皺や割れな
どが生じない程度の張力を付与するようになっている。
【0016】一方、前記プランジャ22は、図2に示さ
れているように、ダイハイト調整機構52を介してスラ
イドプレート20に連結されている。ダイハイト調整機
構52は、プランジャ22に一体的に設けられたねじ軸
54に配設されており、そのねじ軸54に螺合されたナ
ット部材56と、そのナット部材56に固定されたウォ
ームホイール58と、そのウォームホイール58に螺合
されたウォームを回転駆動するサーボモータ60とを備
えている。そして、サーボモータ60によってウォーム
ホイール58およびナット部材56が正逆両方向へ回転
駆動されることにより、ねじ軸54に対するダイハイト
調整機構52の高さ位置、すなわちプランジャ22とス
ライドプレート20との相対距離hが変更される。この
相対距離hは、サーボモータ60に設けられたロータリ
エンコーダ59(図3参照)によって検出される。かか
る相対距離hが大きくなる程スライドプレート20はプ
ランジャ22に対して下降させられ、プランジャ22が
下降端に達した時の加圧力が変更されるため、相対距離
hは、絞り加工を行う際のプレス荷重Fpに応じて調整
される。なお、4本のプランジャ22は、それぞれ上記
ダイハイト調整機構52を介してスライドプレート20
に連結されており、それぞれ相対距離hが調整される。
また、各プランジャ22には、それぞれ歪ゲージ61が
取り付けられ、個々のプランジャ22に作用するそれぞ
れの荷重Foi(i=1,2,3,4)を検出するように
なっている。荷重Foiは、歪ゲージ61の出力信号と図
4に示す荷重測定装置100による測定値との関係を記
憶するデータマップなどから求められる。
【0017】上記ダイハイト調整機構52は、オーバロ
ード防止用に設けられた油圧シリンダ62のピストン6
4に一体的に連結されている一方、油圧シリンダ62の
ハウジングはスライドプレート20に一体的に配設され
ている。油圧シリンダ62の圧力室内には作動油が充填
されているとともに、その圧力室はシリンダ66の油室
68に連通させられている。シリンダ66のエア室70
はエアタンク72に連通させられているとともに、その
エアタンク72は電磁式のON,OFF給排気バルブ7
4を介して前記圧力エア源48に接続されており、O
N,OFF給排気バルブ74が切換制御されることによ
り、エア室70内やエアタンク72内のエア圧Pcが調
整されるようになっている。かかるエア圧Pcは、上記
油圧シリンダ62に過大な荷重が作用した場合にシリン
ダ66のピストンがエア室70側へ後退してダイハイト
調整機構52とスライドプレート20とが接近すること
を許容し、プレス機械10や金型等の損傷を防止するよ
うに、プレス機械10のプレス能力に応じて調圧され
る。エア圧センサ76はエア圧(ゲージ圧)Pcgを検出
するもので、そのエア圧Pcgと大気圧Ptとを加算する
ことによってエア圧Pcが求められる。なお、上記油圧
シリンダ62,シリンダ66,エアタンク72等は、4
本のプランジャ22とスライドプレート20との連結部
にそれぞれ配設されており、それぞれエア圧Pcが調圧
される。
【0018】また、前記スライドプレート20は、プレ
ス機械10の機枠78(図1参照)に配設された4本の
バランサ用エアシリンダ80に連結されている。エアシ
リンダ80の圧力室はエアタンク82に連通させられて
いるとともに、そのエアタンク82は電磁式のON,O
FF給排気バルブ84を介して前記圧力エア源48に接
続されており、ON,OFF給排気バルブ84が切換制
御されることにより、圧力室内やエアタンク82内のエ
ア圧Pbがスライドプレート20およびダイス型18の
重量と釣り合うように調圧される。エア圧センサ86は
エア圧(ゲージ圧)Pbgを検出するもので、そのエア圧
Pbgと大気圧Ptとを加算することによってエア圧Pb
が求められる。なお、4本のエアシリンダ80の圧力室
は共通のエアタンク82に接続されている。
【0019】かかるプレス機械10は、図3に示されて
いるようにコントローラ90を備えており、前記エア圧
センサ50,86,76,油圧センサ38,ロータリエ
ンコーダ59,歪ゲージ61から出力されるエア圧Pa
g,Pbg,Pcg,油圧Ps,相対距離h,荷重Foiを表
す信号は、それぞれコントローラ90に供給される。コ
ントローラ90は、CPU,RAM,ROM,入出力イ
ンタフェース回路,A/Dコンバータ等を有するマイク
ロコンピュータにて構成されており、RAMの一時記憶
機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに
従って信号処理を行い、前記ON,OFF給排気バルブ
46,84,74,開閉弁36を切り換えたり、ポンプ
34,サーボモータ60の作動状態を変更したりする駆
動信号を出力する。図では、モータ60、歪ゲージ6
1、ON,OFF給排気バルブ74、エア圧センサ76
が一つずつ示されているだけであるが、プレス機械10
が備えている数、本実施例では4つずつについてそれぞ
れ同様な処理が行われる。
【0020】かかるコントローラ90にはまた、上記エ
ア圧や油圧等を表示するとともに各種の設定や切換え,
入力等の操作を行う表示操作盤92,前記ポンチ型12
に設けられたIDカード96(図1参照)から金型固有
の金型情報を読み込む送受信機94,プレス機械10の
近傍の室温t,大気圧Ptを検出する室温センサ98,
大気圧センサ99が接続されているとともに、必要に応
じて荷重測定装置100が接続される。IDカード96
は、金型固有の金型情報を予め記憶しているとともに送
信機能および電池を内蔵しており、送受信機94から送
信されたデータ取込み信号を受信することにより金型情
報を送信するようになっている。また、室温センサ9
8,大気圧センサ99は、プレス環境の所定の物理量を
検出する物理量検出手段である。
【0021】荷重測定装置100は、図4に示されてい
るようにポンチ型12,ダイス型18,しわ押えリング
30の代わりにプレス機械10に配設され、プレス機械
10の作動時の各部の発生荷重を測定するためのもので
あり、ボルスタ14上に固定される箱形状の位置決め部
材102と、その位置決め部材102の内部に上下動可
能に収容されるとともに、下面に前記複数のクッション
ピン24に対応して複数のピン104が突設された荷重
測定台106とを備えている。位置決め部材102に
は、前記複数のクッションピン24を配設できるように
多数の切欠穴108が形成されており、荷重測定台10
6は、貫通孔26および切欠穴108を挿通して配設さ
れた複数のクッションピン24上にピン104を介して
載置されるようになっている。上記位置決め部材102
の4隅にはそれぞれ上方へ突き出すように柱状部110
が設けられているとともに、荷重測定台106の上面で
あって一般に絞り加工が行われる部分の4隅、すなわち
しわ押えを行う部分には4本の被挟圧部材112が固設
されており、それ等の柱状部110,被挟圧部材112
には、それぞれ歪ゲージ114、116が取り付けられ
ている。また、上記複数のピン104にも必要に応じて
所定の位置のものに歪ゲージ118が取りつけられる。
そして、上記歪ゲージ114,116,118は、増幅
機能,零点調整機能等を備えた動ひずみ計120に接続
され、その動ひずみ計120からコントローラ90に測
定信号が入力される。歪ゲージ114,116,118
は、それぞれ1本の柱状部110,被挟圧部材112,
ピン104の周囲に4個ずつ取り付けられ、ブリッジ回
路を形成するように接続されている。
【0022】コントローラ90は、ROMに予め記憶さ
れたプログラムに従って信号処理を行うことにより、図
5に示されている各種の機能を実行するようになってお
り、マシン情報メモリ130には予めプレス機械10固
有のマシン情報が記憶されているとともに、金型情報メ
モリ132には前記IDカード96から読み込んだ金型
情報が記憶される。これ等のマシン情報および金型情報
は、適切なプレス加工を行うことができる前記エア圧P
a,Pb,油圧Ps,相対距離hを決定するために必要
な情報で、例えば以下のようなものである。なお、金型
情報には、金型の種類すなわち車種や品番、使用プレス
機械、工程等の情報も含まれている。 (マシン情報) ・クッションパッド28の重量Wa ・クッションピン24の重量Wp ・スライドプレート20の重量Ws ・エアシリンダ42の受圧面積Aa ・エアシリンダ80の受圧面積(4本の合計)Ab ・油圧シリンダ32の受圧面積As ・油圧シリンダ32に供給される作動油の体積弾性係数
K ・油圧シリンダ32のピストンの平均追い込み寸法Xav ・油量V ・h−Ffi仮特性(Ffi=a・h) (金型情報) ・しわ押えリング30の重量Wr ・上型(ダイス型18)の重量Wu ・成形荷重Ffoi ・クッションピン24の使用本数n ・適正張力To ・標準通過抵抗μo ・標準温度to ・補正値Δμの演算式
【0023】ここで、クッションパッド28の重量Wa
は摺動抵抗を差し引いた値であり、例えば前記荷重測定
装置100を用いて、エア圧Paを変更しつつプレス機
械10を作動させてしわ押え荷重Fsを測定することに
より、そのしわ押え荷重Fs−エア圧Pa特性から求め
ることができる。シングルアクション型のプレス機械1
0のしわ押え荷重測定に際しては、プランジャ22によ
ってスライドプレート20が下降させられると、そのス
ライドプレート20は、クッションピン24上に支持さ
れている荷重測定台106の被挟圧部材112に当接さ
せられ、その荷重測定台106はエアシリンダ42の付
勢力に抗して下降させられるため、その時の荷重を4本
の被挟圧部材112に設けられた歪ゲージ116によっ
て検出すれば良い。また、スライドプレート20が更に
下降して荷重測定台106が位置決め部材102に当接
すると、上記歪ゲージ116によって検出される荷重は
プレス機械10の各部の剛性に対応して急激に上昇す
る。図6は、任意の1本の被挟圧部材112に設けられ
た歪ゲージ116によって検出される荷重変化を例示し
たものであり、荷重Fsiはしわ押え荷重に対応し、荷重
Ffiは成形荷重に対応し、荷重Fpiはそれ等を合計した
プレス荷重である。荷重測定台106や位置決め部材1
02は、通常の金型よりも高い剛性を有するように構成
されている。また、図7は、エアシリンダ42のエア圧
Paと4か所のしわ押え荷重Fsiの合計値Fsとの関係
を示すグラフであり、このグラフから求められる荷重F
xに基づいて前記クッションパッド28の重量Waが求
められる。すなわち、荷重Fxから、ピン104,被挟
圧部材112を含む荷重測定台106の重量およびクッ
ションピン24の重量を引算することにより、重量Wa
が求められる。この重量Waは、クッションパッド28
の実際の重量からガイド40やピストン43の摺動抵抗
等を差し引いたものとなり、また、エアシリンダ42の
エア漏れやエア圧センサ50の検出誤差などを含んだプ
レス機械10固有の値となる。
【0024】前記クッションピン24の重量Wpは、プ
レス機械10で使用する多数のクッションピン24の平
均値であり、スライドプレート20の重量Wsは、その
スライドプレート20を案内する図示しないガイド部材
との間の摺動抵抗を差し引いた値である。具体的には、
プレス機械10を作動させてスライドプレート20の下
降時における荷重Foiを前記歪ゲージ61によって検出
するとともに、前記エアシリンダ80のエア圧Pbを変
更することにより、4個の歪ゲージ61の合計荷重Fo
−エア圧Pb特性を求め、その合計荷重Fo−エア圧P
b特性から前記クッションパッド28の場合と同様にし
て重量Wsを求めることができる。また、エアシリンダ
42の受圧面積Aaは、エアシリンダ42のエア漏れ等
を加味したもので、例えば前記しわ押え荷重Fsiの合計
荷重Fsとエア圧Paとのグラフの傾きは受圧面積Aa
に相当する。エアシリンダ42が複数設けられている場
合には、それ等のエアシリンダ42の受圧面積の合計が
受圧面積Aaとして設定される。エアシリンダ80の受
圧面積Abは4本のエアシリンダ80の合計で、上記受
圧面積Aaと同様に合計荷重Fo−エア圧Pb特性から
求められる。油圧シリンダ32の受圧面積Asは多数の
油圧シリンダ32の平均値であり、例えば前記図7のし
わ押え荷重Fsとエア圧Paとの特性を求める際に、油
圧センサ38によって油圧Psを検出し、合計しわ押え
荷重Fs−油圧Ps特性から求めることができる。
【0025】また、前記体積弾性係数Kは使用する作動
油に応じて定められ、平均追い込み寸法Xavは、複数の
クッションピン24をしわ押えリング30等のしわ押え
部材に均等に当接させるための油圧シリンダ32のピス
トンの下降ストロークであり、クッションピン24の長
さ寸法のばらつきやクッションパッド28の傾き等に拘
らず、総てのクッションピン24によって油圧シリンダ
32のピストンが下方へ追い込まれるとともに、スライ
ドプレート20の下降時にクッションピン24に作用す
る衝撃に拘らず油圧シリンダ32のピストンがストロー
ク端に達することがないように、予め実験的に、或いは
クッションピン24の長さ寸法のばらつきや油圧シリン
ダ32のピストンの最大ストローク等に基づいて定めら
れる。油量Vは、各油圧シリンダ32のピストンが上昇
端に位置させられた状態において、逆止弁39(図1参
照)よりも油圧シリンダ32側に存在する作動油の全体
の容量である。
【0026】h−Ffi仮特性(i=1,2,3,4)
は、プランジャ22が下降端に達した時の成形荷重Ffi
と相対距離hとの特性(Ffi=a・h)で、相対距離h
を種々変更しつつ前記歪ゲージ116或いはプランジャ
22に設けられた歪ゲージ61により下降端に達した時
の成形荷重Ffiを測定したものであり、プレス機械10
の剛性を反映している。このh−Ffi仮特性の測定に際
しては、スライドプレート20とエアシリンダ80によ
る持ち上げ力とが釣り合う状態でスライドプレート20
がプランジャ22によって下降させられるようにエア圧
Pbを調整して行われる。図8の一点鎖線は、かかるh
−Ffi仮特性の一例を図示したものであり、クッション
パッド28を下降端に保持してしわ押え荷重Fsが作用
しない状態で、成形荷重Ffiが0の場合の相対距離hの
最大値h0 を基準として定められている。また、このh
−Ffi仮特性はプランジャ22に略対応する4箇所につ
いてそれぞれ定められ、全体の成形荷重Ffは各成形荷
重Ffiの合計になる。歪ゲージ116が取り付けられた
被挟圧部材112は、上記プランジャ22に略対応する
位置に配設されている。
【0027】前記金型情報におけるしわ押えリング30
の重量Wr,ダイス型18の重量Wuは、それ等のしわ
押えリング30,ダイス型18を製作した後に測定した
実測値であり、成形荷重Ffoi (i=1,2,3,4)
は、しわ押えリング30,ダイス型18,および前記ポ
ンチ型12を試験用のトライプレスに取り付けて実際に
プレス加工を行い、所定品質のプレス品が得られる成形
荷重をトライアンドエラーで求めたものである。成形荷
重Ffoi は、金型の重量やトライプレス各部の摺動抵抗
等による影響を排除したもので、例えば図1および図2
のプレス機械10と同様に構成されたトライプレスを用
いた場合には、スライドプレート20およびダイス型1
8とエアシリンダ80による持ち上げ力とが釣り合う状
態でスライドプレート20がプランジャ22によって下
降させられるようにエア圧Pbを調整し、その状態でプ
レス加工を行った際に歪ゲージ61により検出される荷
重Foiに基づいて求めることができる。成形荷重Ffoi
はプランジャ22に連結された4箇所の各々の成形荷重
で、全体の成形荷重はそれらの成形荷重Ffoi の合計で
ある。歪みゲージ61の荷重波形は、歪みゲージ116
と同様に前記図6のような波形となり、この波形から成
形荷重Ffoi が求められる。また、クッションピン24
の使用本数nは、しわ押えリング30の形状等に応じ
て、適正なプレス品が得られるように予め実験的に定め
られる。なお、上記成形荷重Ffoi を求めるために相対
距離hを変更しながら試し打ちを行う際には、その時の
プレス環境、具体的には室温tに応じて適正なしわ押え
荷重Fs、すなわち図5のしわ押え荷重Fso算出ブロッ
ク128で算出されるしわ押え荷重Fsoでしわ押えが行
われるように、必要なデータを入力することにより、例
えばエア圧Pax算出ブロック134,エア圧Pa調整ブ
ロック136によってエアシリンダ42のエア圧Paが
調圧されるとともに、油圧Psも、均圧状態でしわ押え
が行われるように油圧P0 ,P1 算出ブロック138,
油圧Ps調整ブロック140によって調圧される。上記
エア圧Pbの調圧も、エア圧Pbx算出ブロック142,
エア圧Pb調整ブロック144によって行うことができ
る。
【0028】適正張力To ,標準通過抵抗μo ,標準温
度to ,および補正値Δμの演算式は、室温tの変化に
拘らず適正なしわ押え荷重Fsoを次式(2)に従って算
出するためのものである。適正張力To は、プレス成形
時にしわ押えによってプレス素材49に生じる張力で、
皺や割れ,歪などが無い適正なプレス品質が得られる場
合の値であり、プレス素材49の板厚や材質、金型の形
状等に応じて予め金型毎に定められる。この適正張力T
o は理論式などによって求めることもできるが、しわ押
え荷重Fsを変更しながら試し打ちを行い、適正なプレ
ス品質が得られた時のしわ押え荷重Fsに通過抵抗μを
掛け算して求めることもできる。通過抵抗μは、プレス
素材49の面粗さ,メッキの有無や種類,表面に付着し
ている油分の種類や量、金型のビード19の有無や大き
さなどにより、理論式や実験などによって求められる。
通過抵抗μは、室温tの変化でプレス素材49の表面の
油分の揮発量が変化するのに伴って変動するため、標準
温度to の時の通過抵抗μを標準通過抵抗μo とし、室
温tと標準温度to との偏差Δtに応じて次式(3)に
示す演算式に従って補正値Δμを算出すれば、室温tの
時の通過抵抗μ(=μo +Δμ)が求められる。補正値
Δμの演算式(3)のa1,b1は定数で、実験などに
よって求められる。 Fso=To /(μo +Δμ) ・・・(2) Δμ=a1・Δtb1 ・・・(3)
【0029】図5に戻って、しわ押え荷重Fso算出ブロ
ック128は、金型情報メモリ132に記憶された上記
適正張力To ,標準通過抵抗μo ,標準温度to ,補正
値Δμの演算式(3)、および前記室温センサ98から
供給される室温tに基づいて、適正張力To でプレス加
工が行われる適正なしわ押え荷重Fsoを算出する。すな
わち、室温tと標準温度to との偏差Δtを求めて、上
記(3)式に従って補正値Δμを算出し、(2)式に従
ってしわ押え荷重Fsoを求めるのである。しわ押え荷重
Fsoは適正プレス加工条件に相当し、室温tに応じてし
わ押え荷重Fsoを求めるしわ押え荷重Fso算出ブロック
128は加工条件演算手段に相当し、室温tに応じてし
わ押え荷重Fsoを求めるための上記演算式(3)や適正
張力To,標準通過抵抗μo ,標準温度to を記憶して
いる金型情報メモリ132、更にはIDカード96は関
係記憶手段に相当する。
【0030】なお、標準通過抵抗μo を設定することな
く、演算式μ=f1(t)から温度tに対応する通過抵抗
μを直接求めるようにしたり、標準しわ押え荷重Fsnを
設定しておくとともに、演算式ΔFs=f2(Δt)から
偏差Δtに応じて補正値ΔFsを求め、それ等を加算し
て適正なしわ押え荷重Fsoを求めるようにしたり、演算
式Fso=f3(t)から室温tに対応する適正なしわ押え
荷重Fsoを直接求めるようにしたりするなど、室温tに
応じてしわ押え荷重Fsoを求めるための関係は適宜定め
られる。
【0031】エア圧Pax算出ブロック134は、前記マ
シン情報メモリ130に記憶されたマシン情報および金
型情報メモリ132に記憶された金型情報に基づいて、
上記しわ押え荷重Fso算出ブロック128で算出された
しわ押え荷重Fsoが得られるエア圧Paxを次式(4)に
従って算出する。エア圧Pa調整ブロック136は、プ
レス機械10の非プレス加工時にエア圧センサ50によ
って検出されるエアタンク44内のエア圧Pag、および
大気圧センサ99によって検出された大気圧ptに基づ
いて、それ等を加算したエア圧Pa(=Pag+Pt)が
上記エア圧PaxとなるようにON,OFF給排気バルブ
46を切換制御する。 Pax=(Fso+Wa+Wr+n・Wp)/Aa ・・・(4)
【0032】これにより、前記しわ押え荷重Fso算出ブ
ロック128において室温tに応じて求められた適正な
しわ押え荷重Fsoでしわ押えが行われ、室温tの変化に
拘らず常に所定のプレス品質が得られる。ON,OFF
給排気バルブ46は、プレス加工条件としてのしわ押え
荷重Fsを調整する加工条件調整手段に相当する。ま
た、このように室温tに応じて求められたしわ押え荷重
Fsoでしわ押えが行われるように、エア圧Paによって
しわ押え荷重Fsを設定することは、請求項1に記載の
プレス加工条件設定方法の一実施例に相当し、室温tは
プレス環境の所定の物理量でしわ押え荷重Fsはプレス
加工条件に相当する。
【0033】一方、大気圧ptに応じてエア圧Paが求
められ、そのエア圧Paが適正なエア圧Paxとなるよう
に調圧されるため、大気圧Ptの変化に拘らずエア圧P
aが常に適正なエア圧Paxに調圧され、前記しわ押え荷
重Fsoでしわ押えが行われるようになって、この点でも
所定のプレス品質が得られる。これも請求項1に記載の
プレス加工条件設定方法の一実施例に相当し、この場合
は大気圧Ptがプレス環境の所定の物理量でエア圧Pa
がプレス加工条件に相当する。
【0034】上記エア圧Pa調整ブロック136による
エア圧Paの調整は、例えば1回のプレス加工毎に行わ
れるが、その都度大気圧Ptを検出することは必ずしも
必要でなく、プレス加工の開始当初に読み込んだ大気圧
Ptの値を用いるようにしても良いし、所定の時間間
隔、或いはプレス回数毎に検出して更新するようにして
も良い。また、室温tに応じたしわ押え荷重Fsoの算出
についても、所定の時間間隔、或いはプレス回数毎に定
期的に行ったり、室温tを監視して所定の変動範囲を越
えた場合など、予め定められた所定の条件下で行えば良
い。
【0035】ここで、本実施例ではエア圧Pax算出ブロ
ック134でエア圧Paxを算出し、エア圧Pa調整ブロ
ック136でエア圧Paをそのエア圧Paxとなるように
調圧することにより、しわ押え荷重Fsoでしわ押えが行
われるようになっているが、例えばダイス型18によっ
てしわ押えリング30が僅かに下降させられ、エアシリ
ンダ42によってしわ押え荷重Fsが付与される状態で
プレス機械10を停止させ、その状態で4箇所の歪ゲー
ジ61の合計荷重Foをしわ押え荷重Fsとして求める
とともに、ON,OFF給排気バルブ46によってエア
圧Paを変更し、しわ押え荷重FsがFsoとなるエア圧
Paxを求めるようにしても良い。しわ押え荷重Fsおよ
びエア圧Paは前記図7のような関係を有するため、歪
ゲージ61によって測定されるしわ押え荷重Fsと、エ
ア圧Paすなわち加工条件調整手段であるON,OFF
給排気バルブ46によって制御される制御量との関係を
求め、その関係式からしわ押え荷重Fsoが得られるエア
圧Paxを求めて、そのエア圧Paxにエア圧Paを調整す
れば良いのである。エア圧Paを連続的に変化させて、
しわ押え荷重FsがFsoとなるように調圧することもで
きる。このように、歪ゲージ61を用いてエア圧Paを
調圧する場合にはマシン情報や金型情報が不要である。
なお、バランサ用エアシリンダ80のエア圧Pbは、ス
ライドプレート20およびダイス型18と釣り合うよう
に、例えばスライドプレート20が上昇端に位置させら
れた状態において歪ゲージ61によって測定されるしわ
押え荷重Fsが0となるように予め調圧される。
【0036】また、本実施例ではエア圧Pax算出ブロッ
ク134およびエア圧Pa調整ブロック136から成る
加工条件制御手段によってON,OFF給排気バルブ4
6を自動制御するようになっていたが、例えばエア圧P
ax算出ブロック134で算出したエア圧Paxおよびエア
圧Paを表示操作盤92等に表示させるとともに、O
N,OFF給排気バルブ46を手動操作するスイッチを
表示操作盤92等に配設し、そのスイッチを作業者が手
動操作してエア圧Paがエア圧Paxとなるように調整す
るようにしても良い。エア圧Paから前記(4)式に従
って求められるしわ押え荷重Fs、および前記しわ押え
荷重Fso算出ブロック128で算出されたしわ押え荷重
Fsoを表示操作盤92等に表示し、しわ押え荷重Fsが
Fsoとなるように、作業者がON,OFF給排気バルブ
46を手動調整するようにしても良い。エア圧Paから
(4)式に従ってしわ押え荷重Fsを求める代わりに、
ダイス型18によってしわ押えリング30が僅かに下降
させらた状態で、4箇所の歪ゲージ61の合計荷重Fo
をしわ押え荷重Fsとして表示操作盤92等に表示する
ようにしても良い。
【0037】図5に戻って、油圧P0 ,P1 算出ブロッ
ク138は、マシン情報メモリ130に記憶されたマシ
ン情報、金型情報メモリ132に記憶された金型情報、
およびしわ押え荷重Fso算出ブロック128で求められ
たしわ押え荷重Fsoに基づいて、各クッションピン24
を介してしわ押え荷重Fsoを略均等にしわ押えリング3
0に作用させるための初期油圧、すなわちしわ押えリン
グ30にダイス型18が当接していない状態における油
圧P0 を次式(5)の関係から算出するとともに、しわ
押えリング30がダイス型18によって押圧されるプレ
ス加工時に各クッションピン24に均等にしわ押え荷重
Fsoが作用させられている場合の目標油圧P1 を次式
(6)の関係から算出する。そして、油圧Ps調整ブロ
ック140は、先ず、油圧センサ38によって検出され
る油圧Psの初期油圧が上記初期油圧P0 となるよう
に、ポンプ34および開閉弁36を制御する。これによ
り、しわ押えリング30がダイス型18によって押圧さ
れるプレス加工時に、基本的には各油圧シリンダ32の
ピストンは平均追い込み寸法Xavだけ押し込まれ、各ク
ッションピン24を介してしわ押え荷重Fsoが略均等に
しわ押えリング30に作用させられるが、体積弾性係数
Kは空気の混入等によって必ずしも一定でないなど、上
記初期油圧P0 は必ずしも正確でない。このため、油圧
Ps調整ブロック140は、油圧Psを初期油圧P0
調圧した後、実際にテストプレスが行われる際にプレス
加工時の油圧Psを読み込み、その油圧Psが目標油圧
1 と略一致するように初期油圧P0 を補正する。すな
わち、プレス加工時の油圧Psが目標油圧P1 より高い
時は、一部のクッションピン24にしわ押えリング30
が当接しておらず、残りのクッションピン24にしわ押
え荷重Fsoが偏って作用している場合であるため、初期
油圧P0 を下げてクッションピン24の追い込み量が全
体的に大きくなるようにすれば良い。また、プレス加工
時の油圧Psが目標油圧P1 より低い時は、一部の油圧
シリンダ32のピストンがストローク端に達してしわ押
え荷重Fsoの一部が直接クッションパッド28に作用し
ている場合であるため、ストローク端まで達しないよう
に初期油圧P0 を上げれば良い。このように補正された
最終的な初期油圧P0 および目標油圧P1 は、マシン情
報メモリ130に記憶される。 Xav=(Fso−n・As・P0 )V/n2 ・As2 ・K ・・・(5) Fso+Wr+n・Wp=n・As・P1 ・・・(6)
【0038】エア圧Pbx算出ブロック142は、前記マ
シン情報および金型情報に基づいて、スライドプレート
20およびダイス型18と釣り合う力でそれ等を持ち上
げるエア圧Pbxを次式(7)に従って算出する。エア圧
Pb調整ブロック144は、エア圧センサ86によって
検出されるエアタンク82内のエア圧Pbg、および大気
圧センサ99によって検出された大気圧ptに基づい
て、それ等を加算したエア圧Pb(=Pbg+Pt)が上
記エア圧PbxとなるようにON,OFF給排気バルブ8
4を切換制御する。これにより、スライドプレート20
およびダイス型18の重量に影響されることなく、金型
情報として設定された各成形荷重Ffoi でプレス加工を
行うことができるようになる。その場合に、大気圧pt
に応じてエア圧Pbが求められ、そのエア圧Pbが適正
なエア圧Pbxとなるように調圧されるため、大気圧Pt
の変化に拘らずエア圧Pbが常に適正なエア圧Pbxに調
圧され、成形荷重Ffoi で良好にプレス加工が行われる
ようになって所定のプレス品質が得られる。これも請求
項1に記載のプレス加工条件設定方法の一実施例に相当
し、この場合は大気圧Ptがプレス環境の所定の物理量
でエア圧Pbがプレス加工条件に相当する。 Pbx=(Wu+Ws)/Ab ・・・(7)
【0039】相対距離h調整ブロック146は、前記マ
シン情報および金型情報に基づいて、金型情報として設
定された各成形荷重Ffoi でプレス加工が行われるよう
に、4箇所のダイハイト調整機構52の相対距離hをそ
れぞれ独立に調整するもので、先ず、クッションパッド
28を下降端に保持した状態、言い換えればしわ押え荷
重Fsが作用しない状態でプレス機械10を作動させ
て、歪ゲージ61によって検出される荷重Foiに基づい
て成形荷重Ffiが0の場合の相対距離hの最大値である
基準値h0 を決定するとともに、マシン情報として設定
された図8に一点鎖線で示されているh−Ffi仮特性
(Ffi=a・h)から成形荷重Ffiが成形荷重Ffoi と
なる相対距離h1 を求める。次に、上記基準値h0 を基
準としてサーボモータ60により相対距離hをh1 に調
整するとともに、その状態でテストプレスが行われる際
に歪ゲージ61から供給される信号に基づいて成形荷重
Ff1を測定する。予め設定されたh−Ffi仮特性は、
通常の金型よりも剛性が高い場合を基準として設定され
ているため、一般に成形荷重Ff1 は成形荷重Ffoi よ
り小さい。続いて、上記相対距離h1 より予め定められ
た変更量Δhだけ小さい相対距離h2 に相対距離hを変
更し、同様にして成形荷重Ff2 を測定する。そして、
それ等の相対距離h1 ,h2 および成形荷重Ff1 ,F
2 に基づいて、図8に実線で示されているh−Ffi本
特性(Ffi=b・h)を求めるとともに、そのh−Ffi
本特性から成形荷重Ffi=Ffoi となる相対距離hxを
決定し、サーボモータ60により相対距離hがhxとな
るように制御する。かかる相対距離hxの決定および調
整は、4箇所のダイハイト調整機構52についてそれぞ
れ上記と同様にして独立に行われる。これにより、プレ
ス機械10毎の剛性の相違等に拘らず、金型情報として
設定された成形荷重Ffoi で良好にプレス加工が行われ
る。なお、しわ押え荷重Fsoが作用するようにエア圧P
aを調圧し、プレス荷重Fpiが(Ffi+Fso/4)とな
るように上記相対距離hxを調整するようにしても良
い。
【0040】コントローラ90はまた、以上の各制御と
は別に、前記歪みゲージ61によって検出される4箇所
の荷重Foiがそれぞれ予め定められたオーバロード防止
荷重Foli (i=1,2,3,4)を超えないように、
前記エア圧Pcを制御する。すなわち、異物の存在など
によりオーバロード防止用の油圧シリンダ62にオーバ
ロード防止荷重Foli が作用した場合には、シリンダ6
6のピストンがエア室70側へ後退して油圧シリンダ6
2内の作動油が油室68内へ流入することを許容し、ス
ライドプレート20とプランジャ22とが接近できるよ
うに、油圧シリンダ62の受圧面積やシリンダ66の油
室68,エア室70の受圧面積に基づいて予めエア圧P
cxが設定されており、上記エア圧Pcがそのエア圧Pcx
となるようにON,OFF給排気バルブ74を切換制御
するようになっているのである。このエア圧Pcも、エ
ア圧センサ76によって検出されたエア圧Pcgと大気圧
センサ99によって検出された大気圧ptとを加算して
求められる。また、かかるエア圧Pcの調圧制御は、4
個のシリンダ66についてそれぞれ独立に行われる。こ
れにより、大気圧Ptの変化に拘らず過大なプレス荷重
に起因するプレス機械10や金型等の損傷が良好に防止
される。これも請求項1に記載のプレス加工条件設定方
法の一実施例に相当し、この場合は大気圧Ptがプレス
環境の所定の物理量でエア圧Pcがプレス加工条件に相
当する。
【0041】このように、かかる本実施例のプレス機械
10においては、予めマシン情報メモリ130に記憶さ
れたプレス機械10固有のマシン情報および送受信機9
4を介してIDカード96から読み込んだ金型固有の金
型情報に基づいて、個々のプレス機械の剛性や各部の摺
動抵抗等の相違に拘らずしわ押え荷重Fso,成形荷重F
foi でプレス加工が行われるように、エア圧Pa,P
b,油圧Ps,および相対距離hがそれぞれ自動的に初
期設定されるため、トライアンドエラーによる面倒な設
定作業が解消して作業者の負担が大幅に軽減されるとと
もに、優れた品質のプレス品が安定して得られるように
なる。なお、上記エア圧Pa,Pb,油圧Ps,および
相対距離hは、必ずしも厳密にエア圧Pax,Pbx,補正
後の初期油圧P0 ,相対距離hxと一致するように制御
する必要はなく、要求されるプレス品質を満たすように
予め定められた所定の許容範囲内に入るように制御すれ
ば良い。
【0042】一方、本実施例のプレス機械10は、室温
tに応じて皺や割れ,歪等が生じない適正なしわ押え荷
重Fsoを求め、そのしわ押え荷重Fsoでプレス加工が行
われるようにエア圧Paが調圧されるため、室温tが変
化してプレス素材49に付着している油分の量が変動
し、通過抵抗μが変化しても、常に所定の適正張力To
が生じるようにしわ押えが為され、室温tの変化に拘ら
ず所定のプレス品質が再現される。しかも、本実施例で
はしわ押え荷重Fsoが得られるようにON,OFF給排
気バルブ46が自動制御されるため、作業者の負担が大
幅に軽減されるとともに、プレス作業の完全自動化を図
ることができる。
【0043】また、本実施例では大気圧センサ99によ
って大気圧Ptを検出し、エア圧センサ50,76,8
6で検出したエア圧(ゲージ圧)Pag,Pcg,Pbgに大
気圧Ptを加算してエア圧Pa,Pc,Pbを求め、そ
のエア圧Pa,Pc,Pbが所定のエア圧Pax,Pcx,
Pbxとなるように調圧しているため、大気圧Ptの変化
に影響されることなく常に適正なエア圧Pax,Pcx,P
bxでプレス加工を行うことができる。すなわち、大気圧
Ptの変化に拘らず適正なしわ押え荷重Fso,成形荷重
Ffoi でプレス加工が行われ、所定のプレス品質が再現
されるとともに、オーバーロードによるプレス機械10
や金型等の損傷が防止されるのである。これ等のエア圧
Pa,Pc,Pbの調圧も自動で行われるため、作業者
の負担が大幅に軽減されるとともに、プレス作業の完全
自動化を図ることができる。
【0044】なお、上記実施例では室温tを検出し、そ
の室温tの変化に伴う通過抵抗μの変動に拘らず所定の
適正張力To でプレス加工が行われるしわ押え荷重Fso
を求めるようになっていたが、通過抵抗μは湿度によっ
ても変動するため、プレス環境の所定の物理量として湿
度を検出し、その湿度に応じて適正なしわ押え荷重Fso
を求めるようにすることもできる。すなわち、図9およ
び図10に示すように前記室温センサ98の代わりに湿
度センサ126を物理量検出手段として配設し、プレス
機械10の近傍の湿度αを検出する一方、前記金型情報
として標準温度to ,補正値Δμの演算式(3)の代わ
りに標準湿度αo ,補正値Δμの演算式(8)を設定し
ておき、実際の湿度αと標準湿度αo との偏差Δαに応
じて演算式(8)に従って補正値Δμを求め、前記
(2)式に従ってしわ押え荷重Fsoを求めるのである。
補正値Δμの演算式(8)のa2,b2は定数で、実験
などによって求められる。但し、演算式μ=g1(α)か
ら湿度αに対応する通過抵抗μを直接求めるようにした
り、標準しわ押え荷重Fsnを設定しておくとともに、演
算式ΔFs=g2(Δα)から偏差Δαに応じて補正値Δ
Fsを求め、それ等を加算して適正なしわ押え荷重Fso
を求めるようにしたり、演算式Fso=g3(α)から湿度
αに対応する適正なしわ押え荷重Fsoを直接求めるよう
にしたりするなど、湿度αに応じてしわ押え荷重Fsoを
求めるための関係は適宜定められる。また、湿度センサ
126と共に前記室温センサ98を設け、Δμ=q1
t,Δα),μ=q2(t,α),ΔFs=q3(Δt,Δ
α),Fs=q4(t,α)等の演算式を用いて、湿度α
および温度tを共に考慮して適正なしわ押え荷重Fsoを
求めるようにすることもできる。 Δμ=a2・Δαb2 ・・・(8)
【0045】次に、本発明の他の実施例を説明する。図
11は、自動車外板パネル等の絞り加工を行うダブルア
クション型のプレス機械150の一例で、下型としての
ダイス型152はボルスタ154上に固設されて使用さ
れる一方、しわ押え型としてのしわ押えリング156は
ブランクホルダプレート158を介してアウタスライド
160に固設され、上型としてのポンチ型162はイン
ナスライド164に固設されて使用される。アウタスラ
イド160は4本のアウタプランジャ166を介して上
下動させられるようになっているとともに、インナスラ
イド164は4本のインナプランジャ168を介して上
下動させられるようになっており、図12に示されてい
るようにしわ押えリング156とダイス型152のしわ
押え部170との間でプレス素材171の周縁部を押圧
しつつ、ポンチ型162とダイス型152とによって絞
り加工が行われる。上記アウタプランジャ166,イン
ナプランジャ168は、例えば駆動モータや歯車,クラ
ンク軸,ジョイントピン,リンクなどを備えた昇降駆動
手段169により、それぞれ所定のタイミングで上下移
動させられるようになっている。
【0046】図12から明らかなように、上記アウタプ
ランジャ166は、前記実施例のダイハイト調整機構5
2と同様のダイハイト調整機構172を介してアウタス
ライド160に連結されており、サーボモータ174に
よって相対距離haが調整されるようになっている。こ
の相対距離haは、サーボモータ174に設けられたロ
ータリエンコーダ176(図14参照)によって検出さ
れる。かかる相対距離haが大きくなる程アウタスライ
ド160はアウタプランジャ166に対して下降させら
れ、アウタプランジャ166が下降端に達した時のしわ
押え荷重Fsが変更される。なお、4本のアウタプラン
ジャ166は、それぞれ上記ダイハイト調整機構172
を介してアウタスライド160に連結されており、それ
ぞれ相対距離haが調整される。また、各アウタプラン
ジャ166には、それぞれ歪ゲージ178が取り付けら
れ、個々のアウタプランジャ166に作用するそれぞれ
の荷重Fai(i=1,2,3,4)を検出するようにな
っている。荷重Faiは、歪ゲージ178の出力信号と前
記荷重測定装置100による測定値との関係を記憶した
データマップなどから求められる。
【0047】上記ダイハイト調整機構172は、油圧シ
リンダ180のピストン182に一体的に連結されてい
る一方、油圧シリンダ180のハウジングはアウタスラ
イド160に一体的に配設されている。油圧シリンダ1
80の圧力室内には作動油が充填されているとともに、
その圧力室はシリンダ184の油室186に連通させら
れている。シリンダ184のエア室188はエアタンク
190に連通させられているとともに、そのエアタンク
190は電磁式のON,OFF給排気バルブ200を介
して圧力エア源262に接続されており、ON,OFF
給排気バルブ200が切換制御されることにより、エア
室188内のエア圧Peがしわ押え荷重Fsに応じて調
整されるようになっている。エア圧センサ202はエア
圧(ゲージ圧)Pegを検出するもので、大気圧センサ2
90(図14参照)で検出した大気圧Ptとエア圧Peg
とを加算することによってエア圧Peが求められる。上
記油圧シリンダ180,シリンダ184,エアタンク1
90等は、4本のアウタプランジャ166とアウタスラ
イド160との連結部にそれぞれ配設されており、それ
ぞれエア圧Peが調圧されるようになっている。
【0048】また、アウタスライド160は、プレス機
械150の機枠196に配設された4本のアウタバラン
サ用エアシリンダ216に連結されている。エアシリン
ダ216の圧力室はエアタンク218に連通させられて
いるとともに、そのエアタンク218は電磁式のON,
OFF給排気バルブ204を介して圧力エア源262に
接続されており、ON,OFF給排気バルブ204が切
換制御されることにより、ブランクホルダプレート15
8,アウタスライド160およびしわ押えリング156
の重量がしわ押え荷重Fsに影響しないようにエア圧P
dが調圧される。エア圧センサ206はエア圧(ゲージ
圧)Pdgを検出するもので、そのエア圧Pdgと大気圧P
tとを加算することによってエア圧Pdが求められる。
なお、4本のエアシリンダ216の圧力室は共通のエア
タンク218に接続されている。
【0049】一方、前記インナプランジャ168は、図
13に示されているように、前記ダイハイト調整機構1
72と同様のダイハイト調整機構240を介してインナ
スライド164に連結されており、サーボモータ242
によって相対距離hbが調整されるようになっている。
この相対距離hbは、サーボモータ242に設けられた
ロータリエンコーダ244(図14参照)によって検出
される。かかる相対距離hbが大きくなる程インナスラ
イド164はインナプランジャ168に対して下降させ
られ、インナプランジャ168が下降端に達した時の成
形荷重Ffが変更される。なお、4本のインナプランジ
ャ168は、それぞれ上記ダイハイト調整機構240を
介してインナスライド164に連結されており、それぞ
れ相対距離hbが調整される。また、各インナプランジ
ャ168には、それぞれ歪ゲージ246が取り付けら
れ、個々のインナプランジャ168に作用するそれぞれ
の荷重Fbi(i=1,2,3,4)を検出するようにな
っている。荷重Fbiは、歪ゲージ246の出力信号と荷
重測定装置100による測定値との関係を記憶したデー
タマップなどから求められる。
【0050】上記ダイハイト調整機構240は、オーバ
ロード防止用に設けられた油圧シリンダ248のピスト
ン250に一体的に連結されている一方、油圧シリンダ
248のハウジングはインナスライド164に一体的に
配設されている。油圧シリンダ248の圧力室内には作
動油が充填されているとともに、その圧力室はシリンダ
252の油室254に連通させられている。シリンダ2
52のエア室256はエアタンク258に連通させられ
ているとともに、そのエアタンク258は電磁式のO
N,OFF給排気バルブ260を介して工場内の圧力エ
ア源262に接続されており、ON,OFF給排気バル
ブ260が切換制御されることにより、エア室256や
エアタンク258内のエア圧Pgが調整されるようにな
っている。エア圧センサ264はエア圧(ゲージ圧)P
ggを検出するもので、そのエア圧Pggと大気圧Ptとを
加算することによってエア圧Pgが求められる。かかる
エア圧Pgは、上記油圧シリンダ248に過大な荷重が
作用した場合にシリンダ252のピストンがエア室25
6側へ後退してダイハイト調整機構240とインナスラ
イド164とが接近することを許容し、プレス機械15
0や金型等の損傷を防止するように、プレス機械150
のプレス能力に応じて調圧される。なお、上記油圧シリ
ンダ248,シリンダ252,エアタンク258等は、
4本のインナプランジャ168とインナスライド164
との連結部にそれぞれ配設されており、それぞれエア圧
Pgが調圧される。
【0051】また、インナスライド164は、プレス機
械150の機枠196に配設された4本のインナバラン
サ用エアシリンダ266に連結されている。エアシリン
ダ266の圧力室はエアタンク268に連通させられて
いるとともに、そのエアタンク268は電磁式のON,
OFF給排気バルブ270を介して前記圧力エア源26
2に接続されており、ON,OFF給排気バルブ270
が切換制御されることにより、インナスライド164お
よびポンチ型162の重量が成形荷重Ffに影響しない
ように圧力室内やエアタンク268内のエア圧Pfが調
圧される。エア圧センサ272はエア圧(ゲージ圧)P
fgを検出するもので、そのエア圧Pfgと大気圧Ptとを
加算することによってエア圧Pfが求められる。なお、
4本のエアシリンダ266の圧力室は共通のエアタンク
268に接続されている。
【0052】かかるプレス機械150は、図14に示さ
れているようにコントローラ280を備えており、前記
エア圧センサ202,206,264,272,ロータ
リエンコーダ176,244,歪ゲージ178,246
から出力されるエア圧Peg,Pdg,Pgg,Pfg,相対距
離ha,hb,荷重Fai,Fbiを表す信号は、それぞれ
このコントローラ280に供給されるとともに、前記O
N,OFF給排気バルブ200,204,260,27
0,モータ174,242の作動状態はコントローラ2
80によって制御される。コントローラ280は、CP
U,RAM,ROM,入出力インタフェース回路,A/
Dコンバータ等を有するマイクロコンピュータにて構成
されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROM
に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う。
図14では、モータ174,242、歪ゲージ178,
246、ON,OFF給排気バルブ200,260、エ
ア圧センサ202,264がそれぞれ一つずつ示されて
いるだけであるが、プレス機械150が備えている数、
本実施例では4つずつについてそれぞれ同様な処理が行
われる。
【0053】かかるコントローラ280にはまた、上記
エア圧等を表示するとともに各種の設定や切換え,入力
等の操作を行う表示操作盤282,前記ダイス型152
に設けられたIDカード306(図11参照)から金型
固有の金型情報を読み込む送受信機304,プレス機械
150の近傍の室温t,大気圧Ptを検出する室温セン
サ284,大気圧センサ290が接続されているととも
に、必要に応じて前記荷重測定装置100が接続され
る。室温センサ284,大気圧センサ290は、プレス
環境の所定の物理量を検出する物理量検出手段である。
また、荷重測定装置100は、図15に示すようにダイ
ス型152やしわ押えリング156,ポンチ型162の
代わりにプレス機械150に配設されるとともに、前記
柱状部110の上端にはスペーサブロック122がボル
ト等によって固定され、前記歪ゲージ114によりアウ
タスライド160のアウタ荷重すなわちしわ押え荷重F
sが測定されるとともに、歪ゲージ116によりインナ
荷重すなわち成形荷重Ffが測定される。
【0054】コントローラ280は、ROMに予め記憶
されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、
図16に示されているように各種の機能を実行するよう
になっており、マシン情報メモリ310には予めプレス
機械150固有のマシン情報が記憶されているととも
に、金型情報メモリ312には前記IDカード306か
ら読み込んだ金型情報が記憶される。これ等のマシン情
報および金型情報は、適切なプレス加工を行うことがで
きる前記エア圧Pd,Pe,Pf,相対距離ha,hb
を決定するために必要な情報で、例えば以下のようなも
のである。なお、金型情報には、金型の種類すなわち車
種や品番、使用プレス機械、工程等の情報も含まれてい
る。 (マシン情報) ・シリンダ188のピストンの追い込み寸法Y ・油圧シリンダ180の受圧面積Ax ・シリンダ184の油室186の受圧面積Ay ・シリンダ184のエア室188の受圧面積Az ・エアタンク190の容量Ve ・ブランクホルダプレート158を含むアウタスライド
160の重量Wos ・インナスライド164の重量Wis ・エアシリンダ216の受圧面積(4本の合計)Ad ・エアシリンダ266の受圧面積(4本の合計)Af ・ha−Fsi仮特性(Fsi=c・ha+d) ・hb−Ffi仮特性(Ffi=e・hb) (金型情報) ・しわ押えリング156の重量Wr ・ポンチ型162の重量Wq ・成形荷重Ffoi ・適正張力To ・標準通過抵抗μo ・標準温度to ・補正値Δμの演算式
【0055】ここで、上記追い込み寸法Y,受圧面積A
x,Ay,Az,容量Veは、アウタスライド160を
4本のアウタプランジャ166に連結する4箇所の連結
部についてそれぞれ独立に定められる。追い込み寸法Y
は、シリンダ184のピストンのエア室188側への移
動ストロークであり、このようにピストンが追い込まれ
てエア圧Peに基づくしわ押えが確実に行われるよう
に、予め実験等によって求められる。受圧面積Ax,A
y,Azは、油圧シリンダ180,シリンダ184の作
動特性に基づいて摺動抵抗やエア漏れ等を含んだ実質的
な受圧面積が定められ、容量Veはエア室188の容積
を含むものでピストンの移動ストロークに対するエア圧
Peの変化などから求められる。
【0056】ブランクホルダプレート158を含むアウ
タスライド160の重量Wosは摺動抵抗を差し引いた値
であり、例えばプレス機械150を作動させてアウタス
ライド160の下降時における荷重Faiを前記歪ゲージ
178によって検出するとともに、前記エアシリンダ2
16のエア圧Pdを変更することにより、4個の歪ゲー
ジ178の合計荷重Fa−エア圧Pd特性を求め、その
合計荷重Fa−エア圧Pd特性から前記実施例における
スライドプレート20の重量Wsを求める場合と同様に
して求められる。摺動抵抗分を別個にマシン情報として
設定することもできる。インナスライド164の重量W
isについても同様に合計荷重Fb−エア圧Pf特性から
求められる。また、エアシリンダ216の受圧面積Ad
は4本のエアシリンダ216の合計で、個々のエアシリ
ンダ216のエア漏れを加味したものであり、前記合計
荷重Fa−エア圧Pd特性の傾きは、この受圧面積Ad
に相当する。エアシリンダ266の受圧面積Afも4本
のエアシリンダ266の合計で、個々のエアシリンダ2
66のエア漏れを加味したものであり、前記合計荷重F
b−エア圧Pf特性の傾きは、この受圧面積Afに相当
する。
【0057】ha−Fsi仮特性(i=1,2,3,4)
は、アウタプランジャ166が下降端に達した時のしわ
押え荷重Fsiと相対距離haとの特性(Fsi=c・ha
+d)で、前記荷重測定装置100を用いて、相対距離
haを種々変更しつつ歪ゲージ114によりアウタプラ
ンジャ166が下降端に達した時のしわ押え荷重Fsiを
測定したものであり、プレス機械150の剛性を反映し
ている。このha−Fsi仮特性の測定に際しては、アウ
タスライド160およびブランクホルダプレート158
とエアシリンダ216による持ち上げ力とが釣り合う状
態でアウタスライド160がアウタプランジャ166に
よって下降させられるようにエア圧Pdを調整して行わ
れるとともに、エア圧Peによってしわ押え荷重Fsiは
変化するため、図17に示すようにエア圧Peをパラメ
ータとして設定される。また、かかるha−Fsi仮特性
は、しわ押え荷重Fsiが0の場合の相対距離ha0 を基
準として定められるとともに、歪ゲージ114が取り付
けられた4本の柱状部110の配設位置についてそれぞ
れ求められ、全体のしわ押え荷重Fsは各しわ押え荷重
Fsiの合計になる。4本の柱状部110は、アウタプラ
ンジャ166に略対応する位置に配設されている。な
お、アウタプランジャ166に取り付けられた歪ゲージ
178を用いてha−Fsi仮特性を求めることもでき
る。
【0058】hb−Ffi仮特性(i=1,2,3,4)
は、インナプランジャ168が下降端に達した時の成形
荷重Ffiと相対距離hbとの特性(Ffi=e・hb)
で、前記実施例におけるh−Ffi仮特性(Ffi=a・
h)と同様にして設定される。具体的には、前記荷重測
定装置100を用いて、相対距離hbを変更しつつ歪ゲ
ージ116によりインナプランジャ168が下降端に達
した時の成形荷重Ffiを測定するのであり、プレス機械
150の剛性を反映している。このhb−Ffi仮特性の
測定に際しても、インナスライド164とエアシリンダ
266による持ち上げ力とが釣り合う状態でインナスラ
イド164がインナプランジャ168によって下降させ
られるようにエア圧Pfを調整して行われる。また、こ
のhb−Ffi仮特性は被挟圧部材112が配設された4
箇所についてそれぞれ求められ、全体の成形荷重Ffは
個々の成形荷重Ffiの合計になる。4本の被挟圧部材1
12は、インナプランジャ168に略対応する位置に配
設されている。なお、インナプランジャ168に取り付
けられた歪ゲージ246を用いてhb−Ffi仮特性を求
めることもできる。
【0059】前記金型情報におけるしわ押えリング15
6の重量Wr,ポンチ型162の重量Wqは、それ等の
しわ押えリング156,ポンチ型162を製作した後に
測定した実測値であり、成形荷重Ffoi (i=1,2,
3,4)は、しわ押えリング156,ポンチ型162,
および前記ダイス型152を試験用のトライプレスに取
り付けて実際にプレス加工を行い、適正なプレス品が得
られる成形荷重をトライアンドエラーで求めたものであ
る。成形荷重Ffoi は、金型の重量やトライプレス各部
の摺動抵抗等による影響を排除したもので、例えば図1
1のプレス機械150と同様に構成されたトライプレス
を用いた場合には、インナスライド164およびポンチ
型162とエアシリンダ266による持ち上げ力とが釣
り合う状態でインナスライド164がインナプランジャ
168によって下降させられるようにエア圧Pfを調整
し、その状態でプレス加工を行った際に各歪ゲージ24
6により検出される荷重Fbiに基づいて成形荷重Ffoi
が求められる。成形荷重Ffoi はプランジャ168に連
結された4箇所の各々の荷重で、全体の成形荷重Ffoは
4箇所の成形荷重Ffoi の合計となる。なお、上記成形
荷重Ffoi を求めるために相対距離hbを変更しながら
試し打ちを行う際には、室温tに応じて適正なしわ押え
荷重Fs、すなわち図16のしわ押え荷重Fso算出ブロ
ック286で算出されるしわ押え荷重Fsoでしわ押えが
行われるように、必要なデータを入力することにより、
例えばエア圧Pex算出ブロック318,エア圧Pe調整
ブロック320でエア圧Peが調圧され、相対距離ha
調整ブロック330によって相対距離haが調整される
とともに、エア圧Pdについても、アウタスライド16
0,ブランクホルダプレート158,およびしわ押えリ
ング156とエアシリンダ216による持ち上げ力とが
釣り合うようにエア圧Pdx算出ブロック314,エア圧
Pd調整ブロック316によって調圧される。上記エア
圧Pfの調圧も、エア圧Pfx算出ブロック326,エア
圧Pf調整ブロック328によって行うことができる。
【0060】また、適正張力To ,標準通過抵抗μo ,
標準温度to ,および補正値Δμの演算式は、室温tに
応じて適正なしわ押え荷重Fsoを求めるためのもので、
実験データやシミュレーション,理論式などにより前記
実施例と同様に定められる。
【0061】図16に戻って、しわ押え荷重Fso算出ブ
ロック286は、金型情報メモリ312に記憶された上
記適正張力To ,標準通過抵抗μo ,標準温度to ,補
正値Δμの演算式、および前記室温センサ284から供
給される実際の温度tに基づいて、適正張力To でプレ
ス加工が行われる適正なしわ押え荷重Fsoを前記実施例
と同様にして算出する。しわ押え荷重Fsoは適正プレス
加工条件に相当し、室温tに応じてしわ押え荷重Fsoを
求めるしわ押え荷重Fso算出ブロック286は加工条件
演算手段に相当し、室温tに応じてしわ押え荷重Fsoを
求めるための上記適正張力To ,標準通過抵抗μo ,標
準温度to ,補正値Δμの演算式を記憶している金型情
報メモリ312やIDカード306は関係記憶手段に相
当する。なお、実際の温度tに応じて適正なしわ押え荷
重Fsoを求めるための関係を適宜設定できることは前記
実施例と同様である。また、本実施例では全体のしわ押
え荷重Fsoを算出するようになっているが、しわ押え荷
重Fsを調整可能なダイハイト調整機構172が設けら
れた4箇所について、それぞれ適正張力ToiをIDカー
ド306に記憶させておき、4箇所のしわ押え荷重Fso
i を別々に求めるようにすることも可能である。
【0062】エア圧Pdx算出ブロック314は、上記マ
シン情報メモリ310に記憶されたマシン情報および金
型情報メモリ312に記憶された金型情報に基づいて、
アウタスライド160,ブランクホルダプレート15
8,およびしわ押えリング156と釣り合う力でそれ等
を持ち上げるエア圧Pdxを次式(9)に従って算出す
る。エア圧Pd調整ブロック316は、エア圧センサ2
06によって検出されるエアタンク218内のエア圧P
dg、および大気圧センサ290によって検出された大気
圧Ptに基づいて、それ等を加算したエア圧Pd(=P
dg+Pt)が上記エア圧PdxとなるようにON,OFF
給排気バルブ204を切換制御する。これにより、アウ
タスライド160,ブランクホルダプレート158,お
よびしわ押えリング156の重量に影響されることな
く、前記しわ押え荷重Fsoで算出されたしわ押え荷重F
soでプレス加工を行うことができるようになる。その場
合に、大気圧Ptに応じてエア圧Pdが求められ、その
エア圧Pdが適正なエア圧Pdxとなるように調圧される
ため、大気圧Ptの変化に拘らずエア圧Pdが常に適正
なエア圧Pdxに調圧され、しわ押え荷重Fsoで良好にプ
レス加工が行われるようになって所定のプレス品質が得
られる。これは、請求項1に記載のプレス加工条件設定
方法の一実施例に相当し、大気圧Ptがプレス環境の所
定の物理量でエア圧Pdがプレス加工条件に相当する。
なお、エアタンク218の容量は充分に大きく、アウタ
スライド160の下降に伴う4本のエアシリンダ216
の容積変化に起因するエア圧Pdの変動は殆ど無視でき
る程度であるが、この容積変化を考慮してエア圧Pdxを
算出することもできる。 Pdx=(Wr+Wos)/Ad ・・・(9)
【0063】エア圧Pex算出ブロック318は、前記し
わ押え荷重Fso算出ブロック286で算出されたしわ押
え荷重Fsoでしわ押えが行われ得るように、前記マシン
情報に基づいてエア圧Pexを次式(10)の関係から算出
する。エア圧Pe調整ブロック320は、エア圧センサ
202によって検出されるエアタンク190内のエア圧
Peg、および大気圧センサ290によって検出された大
気圧Ptに基づいて、それ等を加算したエア圧Pe(P
eg+Pt)が上記エア圧PexとなるようにON,OFF
給排気バルブ200を切換制御する。このエア圧Peの
設定は、4箇所のエアタンク190についてそれぞれ行
われる。そして、このように4箇所のエアタンク190
内のエア圧Peがそれぞれ制御されることにより、プレ
ス機械150各部の受圧面積の相違等に拘らずしわ押え
荷重Fsoで良好にしわ押えが行われ得るようになる。ま
た、大気圧Ptに応じてエア圧Peが求められ、そのエ
ア圧Peが適正なエア圧Pexとなるように調圧されるた
め、大気圧Ptの変化に拘らずエア圧Peが常に適正な
エア圧Pexに調圧され、しわ押え荷重Fsoで良好にプレ
ス加工が行われ得る。これも、請求項1に記載のプレス
加工条件設定方法の一実施例に相当し、大気圧Ptがプ
レス環境の所定の物理量でエア圧Peがプレス加工条件
に相当する。 Fso/4=(Ax・Az/Ay){(Pex+Pt)〔Ve/(Ve −Az・Y)〕−Pt} ・・・(10)
【0064】エア圧Pfx算出ブロック326は、前記マ
シン情報および金型情報に基づいて、インナスライド1
64およびポンチ型162と釣り合う力でそれ等を持ち
上げるエア圧Pfxを次式(11)に従って算出する。エア
圧Pf調整ブロック328は、エア圧センサ272によ
って検出されるエアタンク268内のエア圧Pf、およ
び大気圧センサ290によって検出された大気圧Ptに
基づいて、それ等を加算したエア圧Pf(Pfg+Pt)
が上記エア圧PfxとなるようにON,OFF給排気バル
ブ270を切換制御する。これにより、インナスライド
164およびポンチ型162の重量に影響されることな
く、金型情報として設定された各成形荷重Ffoi でプレ
ス加工を行うことができるようになる。また、大気圧P
tに応じてエア圧Pfが求められ、そのエア圧Pfが適
正なエア圧Pfxとなるように調圧されるため、大気圧P
tの変化に拘らずエア圧Pfが常に適正なエア圧Pfxに
調圧され、成形荷重Ffoi で良好にプレス加工が行われ
るようになって所定のプレス品質が得られる。これも、
請求項1に記載のプレス加工条件設定方法の一実施例に
相当し、大気圧Ptがプレス環境の所定の物理量でエア
圧Pfがプレス加工条件に相当する。なお、エアタンク
268の容量は充分に大きく、インナスライド164の
下降に伴う4本のエアシリンダ266の容積変化に起因
するエア圧Pfの変動は殆ど無視できる程度であるが、
この容積変化を考慮してエア圧Pfxを算出することもで
きる。 Pfx=(Wq+Wis)/Af ・・・(11)
【0065】相対距離ha調整ブロック330は、前記
しわ押え荷重Fso算出ブロック286で算出されたしわ
押え荷重Fsoでしわ押えが行われるように、前記マシン
情報に基づいて4箇所のダイハイト調整機構172の相
対距離haをそれぞれ独立に調整するもので、先ず、歪
ゲージ178によって検出される荷重Faiに基づいてし
わ押え荷重Fsiが0の場合の相対距離haの最大値であ
る基準値ha0 を決定するとともに、マシン情報として
設定された図17に示すha−Fsi仮特性(Fsi=c・
ha+d)の中から、前記エア圧Pex算出ブロック31
8で求められたエア圧Pexに対応するものを選択する。
そして、その選択したha−Fsi仮特性に基づいて、図
18に示すようにしわ押え荷重Fso/4が得られる相対
距離ha 1 を求めるとともに、上記基準値ha0 を基準
としてサーボモータ174により相対距離haをha1
に調整し、その状態でテストプレスが行われる際に歪ゲ
ージ178から供給される信号に基づいてしわ押え荷重
Fs1 を測定する。予め設定されたha−Fsi仮特性
は、通常の金型よりも剛性が高い場合を基準として設定
されているため、一般にしわ押え荷重Fs1 はしわ押え
荷重Fso/4より小さく、その差に基づいてha−Fsi
本特性(Fsi=c・ha+f)を求めるとともに、その
ha−Fsi本特性からしわ押え荷重Fso/4が得られる
相対距離haxを決定し、サーボモータ174により相対
距離haがhaxとなるように制御する。かかる相対距離
haxの決定および調整は、4箇所のダイハイト調整機構
172についてそれぞれ上記と同様にして独立に行われ
る。これにより、プレス機械150毎の剛性の相違等に
拘らず、しわ押え荷重Fso算出ブロック286で算出さ
れたしわ押え荷重Fsoで良好にプレス加工が行われる。
【0066】このように、本実施例では前記エア圧Pex
算出ブロック318,エア圧Pe調整ブロック320で
エア圧Peを調圧するとともに、相対距離ha調整ブロ
ック330で相対距離haを調整することにより、室温
tに応じて求められた適正なしわ押え荷重Fsoでしわ押
えが行われるのであり、エア圧Peを調整するON,O
FF給排気バルブ200および相対距離haを調整する
サーボモータ174は加工条件調整手段に相当する。ま
た、このように室温tに応じて求められたしわ押え荷重
Fsoでしわ押えが行われるように、エア圧Peおよび相
対距離haによってしわ押え荷重Fsを設定すること
は、請求項1に記載のプレス加工条件設定方法の一実施
例に相当し、室温tはプレス環境の所定の物理量でしわ
押え荷重Fsはプレス加工条件に相当する。なお、この
実施例においても、例えばしわ押え荷重Fso算出ブロッ
ク286で算出したしわ押え荷重Fsoおよび歪ゲージ1
78の測定荷重Faiすなわちしわ押え荷重Fsi,合計し
わ押え荷重Fsを表示操作盤282等に表示し、しわ押
え荷重FsがFsoとなるように、作業者がON,OFF
給排気バルブ200のスイッチを手動操作してエア圧P
eを調整したり、サーボモータ174のスイッチを手動
操作して相対距離haを調整したりするようにしても良
いなど、しわ押え荷重Fsの調整方法は適宜定められ
る。
【0067】相対距離hb調整ブロック332は、前記
マシン情報および金型情報に基づいて、金型情報として
設定された各成形荷重Ffoi でプレス加工が行われるよ
うに、4箇所のダイハイト調整機構240の相対距離h
bをそれぞれ独立に調整するもので、前記実施例におけ
る相対距離h調整ブロック146と全く同じ機能を有す
る。
【0068】コントローラ280はまた、以上の各制御
とは別に、前記歪みゲージ246によって検出される4
箇所の荷重Fbiがそれぞれ予め定められたオーバロード
防止荷重Foli (i=1,2,3,4)を超えないよう
に、前記実施例におけるエア圧Pcの制御と同様にエア
圧Pgを制御する。すなわち、エア圧センサ264によ
って検出されたエア圧Pggと大気圧センサ290によっ
て検出された大気圧Ptとを加算してエア圧Pgを求
め、そのエア圧Pgが予め定められたエア圧Pgxとなる
ようにON,OFF給排気バルブ260を切換制御する
のであり、これにより、大気圧Ptの変化に拘らず過大
な成形荷重に起因するプレス機械150や金型等の損傷
が良好に防止される。これも請求項1に記載のプレス加
工条件設定方法の一実施例に相当し、大気圧Ptがプレ
ス環境の所定の物理量でエア圧Pgがプレス加工条件に
相当する。
【0069】このように、かかる本実施例のプレス機械
150においても、予めマシン情報メモリ310に記憶
されたプレス機械150固有のマシン情報および送受信
機304を介してIDカード306から読み込んだ金型
固有の金型情報に基づいて、個々のプレス機械の剛性や
各部の摺動抵抗等の相違に拘らずしわ押え荷重Fso,成
形荷重Ffoi でプレス加工が行われるように、エア圧P
d,Pe,Pf,相対距離ha,hbがそれぞれ自動的
に調整されるため、トライアンドエラーによる面倒な調
整作業が解消して作業者の負担が大幅に軽減されるとと
もに、優れた品質のプレス品が安定して得られるように
なる。なお、上記エア圧Pd,Pe,Pf,相対距離h
a,hbは、必ずしも厳密にエア圧Pdx,Pex,Pfx,
相対距離hax,hbxと一致するように制御する必要はな
く、要求されるプレス品質を満たすように予め定められ
た所定の許容範囲内に入るように制御すれば良いことは
前記実施例と同様である。
【0070】一方、本実施例のプレス機械150は、室
温tに応じて皺や割れ,歪等が生じない適正なしわ押え
荷重Fsoを求め、そのしわ押え荷重Fsoでプレス加工が
行われるようにエア圧Peや相対距離haが調整される
ため、室温tが変化してプレス素材171に付着してい
る油分の量が変動し、通過抵抗μが変化しても、常に所
定の適正張力To が生じるようにしわ押えが為され、室
温tの変化に拘らず所定のプレス品質が再現される。し
かも、適正なしわ押え荷重Fsoでしわ押えが行われるよ
うにON,OFF給排気バルブ200およびサーボモー
タ174が自動制御されるため、作業者の負担が大幅に
軽減されるとともに、プレス作業の完全自動化を図るこ
とができる。
【0071】また、本実施例では大気圧センサ290に
よって大気圧Ptを検出し、エア圧センサ202,20
6,264,272で検出したエア圧(ゲージ圧)Pe
g,Pdg,Pgg,Pfgに大気圧Ptを加算してエア圧P
e,Pd,Pg,Pfを求め、そのエア圧が所定のエア
圧Pex,Pdx,Pgx,Pfxとなるように調圧しているた
め、大気圧Ptの変化に影響されることなく常に適正な
エア圧Pex,Pdx,Pgx,Pfxでプレス加工を行うこと
ができる。すなわち、大気圧Ptの変化に拘らず適正な
しわ押え荷重Fso,成形荷重Ffoi でプレス加工が行わ
れ、所定のプレス品質が再現されるとともに、オーバー
ロードによるプレス機械150や金型等の損傷が防止さ
れるのである。これ等のエア圧Pe,Pd,Pg,Pf
の調圧も自動で行われるため、作業者の負担が大幅に軽
減されるとともに、プレス作業の完全自動化を図ること
ができる。
【0072】なお、上記実施例では室温tを検出し、そ
の室温tの変化に伴う通過抵抗μの変動に拘らず所定の
適正張力To でプレス加工が行われるしわ押え荷重Fso
を求めるようになっていたが、通過抵抗μは湿度によっ
ても変動するため、プレス環境の所定の物理量として湿
度を検出し、その湿度に応じて適正なしわ押え荷重Fso
を求めるようにすることもできる。すなわち、図19お
よび図20に示すように前記室温センサ284の代わり
に湿度センサ294を物理量検出手段として配設し、プ
レス機械150の近傍の湿度αを検出する一方、前記金
型情報として標準湿度αo や前記(8)式と同様な演算
式を設定しておき、実際の湿度αと標準湿度αo との偏
差Δαに応じて補正値Δμを求め、前記(2)式に従っ
てしわ押え荷重Fsoを求めるのである。また、実際の湿
度αに応じてしわ押え荷重Fsoを求めるための関係は適
宜変更できるし、湿度αおよび温度tに応じてしわ押え
荷重Fsoを求めるようにすることもできることは、前記
実施例と同様である。
【0073】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0074】例えば、前記実施例のプレス機械10,1
50は絞り加工を行うものであったが、曲げ加工等を行
う他のプレス機械にも本発明は同様に適用され得る。
【0075】また、前記実施例ではプレス環境に応じて
適正なしわ押え荷重Fsoを求め、そのしわ押え荷重Fso
でプレス加工が行われるようになっていたが、プレス環
境の所定の物理量に応じて適正な成形荷重を求め、その
成形荷重でプレス加工が行われるようにしても良い。
【0076】また、前記実施例では各種のプレス加工条
件が自動で設定されるようになっていたが、作業者のス
イッチ操作などにより手動でプレス加工条件を設定する
ようになっていても良い。
【0077】また、前記実施例では4箇所ずつのダイハ
イト調整機構52,172,240の相対距離h,h
a,hbがそれぞれ独立に調整され得るようになってい
たが、単一のサーボモータ等により4箇所の相対距離
h,ha,hbがそれぞれ一律に調整されるプレス機械
にも本発明は適用できる。エア圧Pc,Pe,Pgにつ
いても、それぞれ共通の回路で一律に調圧されるように
しても良い。
【0078】また、前記実施例ではバランサ用の4本ず
つのエアシリンダ80,216,266がそれぞれ共通
のエアタンク82,218,268に接続されていた
が、それ等がそれぞれ独立のエアタンクを備えていてエ
ア圧が独立に調整されるようになっていても良い。
【0079】また、前記実施例では各部のエア圧や油圧
を調整する手段としてポンプや開閉弁、ON,OFF給
排気バルブなどが用いられていたが、他の種々の圧力調
整手段を採用することが可能である。
【0080】また、前記プレス機械10は油圧シリンダ
32によってクッションピン24の寸法のばらつき等を
吸収する均圧クッション装置51を備えていたが、油圧
シリンダ32以外の寸法誤差吸収手段を備えた均圧クッ
ション装置を有するプレス機械や、そのような均圧クッ
ション機構を備えていないシングルアクション型のプレ
ス機械にも本発明は適用され得る。前記エアシリンダ4
2の代わりに油圧シリンダが設けられ、その油圧シリン
ダ内の作動油をリリーフさせながら所定の下降抵抗を付
与してしわ押え荷重を作用させるプレス機械にも適用さ
れ得る。
【0081】また、前記プレス機械150はシリンダ1
84のピストンが後退するハイドロ成形ゾーンでしわ押
えを行うようになっていたが、ピストンが後退する前の
メカ成形ゾーンでしわ押えを行う場合にも本発明は適用
され得、その場合には相対距離haだけでしわ押え荷重
Fsを調整できる。
【0082】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたシングルアクション型プレ
ス機械の一例を示す構成図である。
【図2】図1のプレス機械のダイハイト調整機構の近傍
部分を示す構成図である。
【図3】図1のプレス機械の制御系統を説明するブロッ
ク線図である。
【図4】図1のプレス機械に荷重測定装置が配置された
状態を示す図である。
【図5】図3のコントローラの機能を説明するブロック
線図である。
【図6】図4の荷重測定によって得られる荷重波形の一
例を示す図である。
【図7】図4の荷重測定によって得られるしわ押え荷重
Fsとエア圧Paとの関係を示す図である。
【図8】図1のプレス機械の成形荷重Ffiと相対距離h
との関係を示す図である。
【図9】本発明が図1のプレス機械に適用された場合の
別の例を説明する図で、図3に対応するブロック線図で
ある。
【図10】図9のコントローラの機能を説明するブロッ
ク線図である。
【図11】本発明が適用されたダブルアクション型プレ
ス機械の一例を示す構成図である。
【図12】図11のプレス機械のアウタ側ダイハイト調
整機構の近傍部分を示す構成図である。
【図13】図11のプレス機械のインナ側ダイハイト調
整機構の近傍部分を示す構成図である。
【図14】図11のプレス機械の制御系統を説明するブ
ロック線図である。
【図15】図11のプレス機械に荷重測定装置が配置さ
れた状態を示す図である。
【図16】図14のコントローラの機能を説明するブロ
ック線図である。
【図17】図11のプレス機械のしわ押え荷重Fsiと相
対距離haとの関係を示す図である。
【図18】図17の荷重特性から目的とするしわ押え荷
重Fso/4が得られる相対距離haxを求める方法を説明
する図である。
【図19】本発明が図11のプレス機械に適用された場
合の別の例を説明する図で、図14に対応するブロック
線図である。
【図20】図19のコントローラの機能を説明するブロ
ック線図である。
【符号の説明】
10:プレス機械 46:ON,OFF給排気バルブ(加工条件調整手段) 96:IDカード(関係記憶手段) 98:室温センサ(物理量検出手段) 126:湿度センサ(物理量検出手段) 128:しわ押え荷重Fso算出ブロック(加工条件演算
手段) 132:金型情報メモリ(関係記憶手段) 150:プレス機械 174:サーボモータ(加工条件調整手段) 200:ON,OFF給排気バルブ(加工条件調整手
段) 284:室温センサ(物理量検出手段) 286:しわ押え荷重Fso算出ブロック(加工条件演算
手段) 294:湿度センサ(物理量検出手段) 306:IDカード(関係記憶手段) 312:金型情報メモリ(関係記憶手段) Fso:しわ押え荷重(適正プレス加工条件)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレス機械のプレス加工条件を設定する
    に際して、 プレス環境の所定の物理量を検出し、該物理量に応じて
    前記プレス加工条件を設定することを特徴とするプレス
    加工条件設定方法。
  2. 【請求項2】 プレス品質に影響を与えるプレス加工条
    件を加工条件調整手段によって調整できるプレス機械に
    おいて、プレス環境に応じて所定のプレス品質が得られ
    るように前記プレス加工条件を設定する装置であって、 前記プレス環境の所定の物理量と所定のプレス品質が得
    られる適正プレス加工条件との関係が予め記憶された関
    係記憶手段と、 前記プレス環境の実際の物理量を検出する物理量検出手
    段と、 該物理量検出手段によって検出された実際の物理量に応
    じて、前記関係記憶手段に記憶された関係から適正プレ
    ス加工条件を求める加工条件演算手段とを有することを
    特徴とするプレス加工条件設定装置。
JP6063263A 1994-03-31 1994-03-31 プレス加工条件設定方法および装置 Pending JPH07266099A (ja)

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DE69509818T DE69509818T2 (de) 1994-03-31 1995-03-27 Verfahren und Gerät zur Optimierung der Betriebsbedingungen einer Presse auf der Basis der Pressebetriebsumgebung und/oder des Blechzustandes
EP95302032A EP0675419B1 (en) 1994-03-31 1995-03-27 Method and apparatus for optimizing press operating condition based on press operating environment and/or physical condition of blank
CA002145715A CA2145715C (en) 1994-03-31 1995-03-28 Method and apparatus for optimizing press operating condition based on press operating environment and/or physical condition of blank
CN95104357A CN1081125C (zh) 1994-03-31 1995-03-30 优化压力机的操作条件的方法和设备
US08/414,013 US5692405A (en) 1994-03-31 1995-03-30 Method and apparatus for optimizing press operating condition based on press operating environment and/or physical condition of blank
KR1019950007156A KR0180523B1 (ko) 1994-03-31 1995-03-31 프레스 가공 환경 및 블랭크의 물리적 조건에 기초하여 프레스 가공 조건을 최적화 시키기 위한 방법 및 장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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