JPH0726526B2 - エンジンの排気マフラー - Google Patents

エンジンの排気マフラー

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JPH0726526B2
JPH0726526B2 JP2193217A JP19321790A JPH0726526B2 JP H0726526 B2 JPH0726526 B2 JP H0726526B2 JP 2193217 A JP2193217 A JP 2193217A JP 19321790 A JP19321790 A JP 19321790A JP H0726526 B2 JPH0726526 B2 JP H0726526B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N1/00Silencing apparatus characterised by method of silencing
    • F01N1/08Silencing apparatus characterised by method of silencing by reducing exhaust energy by throttling or whirling

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はジエツト推進式の小型舟艇を初め、自動二輪車
やその他の各種乗物における搭載エンジンの排気マフラ
ーに関する。
<従来の技術> 例えば、従来のジエツト推進式小型舟艇では、その排気
の消音効果を達成するに当り、第12図の概略図から明白
なように、舟体(1)に搭載された水冷式エンジン
(2)の排気マニホールド(図示省略)から前方に向か
って、長尺な排気管(3)を導出させる一方、その舟体
(1)の舟首部に膨張室として機能するウオーターボツ
クス(排気マフラー)(4)を格納設置して、そのウオ
ーターボツクス(4)内へ上記排気管(3)の先端開口
部を臨ませることにより、エンジン(2)からの排気ガ
スをそのエンジン冷却後の水と一緒に、ウオーターボツ
クス(4)内へ導入させた上、そのボツクス(4)の頂
面から放出管(5)を介して、大気中へ放出するように
なっている。
つまり、エンジン(2)の排気ガスとその冷却水とを、
上記排気管(3)の内部において混流・熱交換させるこ
とにより、その排気ガスの背圧を低減化すると共に、引
続きウオーターボツクス(4)内において、更に排気ガ
スを膨張・減圧させることにより、その周囲からの熱吸
収や消音の作用効果を達成している。
<課題を解決するための手段> ところが、このような構成によれば、エンジン(2)の
出力低下を防止する趣旨のもとに、その排気マニホール
ドから上記ウオーターボツクス(4)に至る排気管
(3)が、概して直線的な排気流路を形作っているた
め、その全体の容積を大きく設定しなければ、排気音を
効率良く減衰させることが困難である。その排気管
(3)の大型・重量化は、限られた大きさの舟体(1)
を設計するに際し、その全体的な重量バランスなどとの
関係から制約を受けることになる。
この点、自動二輪車やその他の陸上乗物では、上記舟艇
のようなウオーターボツクス(4)が無く、そのエンジ
ン冷却後の水を排気の消音上活用するようになっていな
いため、上記排気管(3)としては更に一層大容積とす
る必要があり、或いは又その内部の複雑な仕切りによる
排気の迂回構造を採用しなければならず、このことは車
体の大型・重量化や、その搭載エンジンの出力低下を招
くことにもなる。
又、第12図の上記構成では、そのウオーターボツクス
(4)から冷却水を完全に放出させることも困難であ
る。これが少しでも内部に残溜したり、或いは排気ガス
の熱勾配を大きくすべく、上記冷却水を意図的に溜めた
りすれば、その冷却水が排気熱によって水蒸気となり、
背圧や排気の脈動に影響されて、ウオーターボツクス
(4)からエンジン(2)の方向へ逆流し、そのシリン
ダー内に浸入して、エンジン(2)の始動不良を起した
り、或いはクランクシヤフトの軸受やその他の各部分を
発錆させてしまう危険がある。上記舟艇は比較的容易に
転覆するが、その時にも同様な問題が起ることになる。
このような問題の対策案としては、特開平1−175597号
が公知である。そして、これではエンジン冷却後の水を
排気ガスと一緒に混流させず、その排気管(17)の周囲
にウオータージヤケツト(23)(24)も設けると共に、
そのジヤケツト(23)(24)から延長させた冷却水供給
管(30)の冷却水供給口(31)を、そのジヤケツト(2
3)(24)と別個な膨張型マフラー(18)の外部ケース
(28)に連通接続させて、排気ガスを言わば外部から冷
却水により冷却させるようになっている。
しかし、このような外部から冷却する構成では、その冷
却水の大量を要するので、上記ウオータジヤケツト(2
3)(24)の容積を大きくしなければならず、その加工
代が高価になると共に、高精度な組立も困難である。そ
れにもまして、大型・重量化するため、限られた大きさ
の舟体(11)に搭載する上で、その設計上やはり制約を
受けると共に、僅かな振動や衝撃を受けても、トラブル
を起すことになる。
<課題を解決するための手段> 本発明はこのような課題の改良を企図しており、そのた
めに役立つ排気マフラーの構成として、 特に、一定長さの外筒と、 その外筒の開口前端部に固定一定化された前細り截頭円
錐型のフロントカバーと、 同じく外筒の開口後端部に固定一定化された後細り截頭
円錐型のリヤーカバーと、 上記外筒の内部を膨張室と共鳴室との前後一対に区分す
べく、その外筒の中間部に嵌め付け固定された後細り截
頭円錐型の仕切りカバーと、 その仕切りカバーの円錐面に開口形成された複数の連通
孔と、 上記フロントカバーと仕切りカバーとの向かい合う周縁
部に介在しつつ、その外筒の膨張室内に嵌め付け固定さ
れ、且つ円周面に多数の小孔が開口分布された径大な第
1内筒と、 その第1内筒と上記外筒との狭い相互間隙に充填された
薄肉な第1吸音材と、 上記仕切りカバーとリヤーカバーとの向かい合う中心部
を貫通する状態として、その外筒の共鳴室内に嵌め付け
固定され、且つ円周面に多数の小孔が開口分布された径
小な第2内筒と、 その第2内筒と上記外筒との広い相互間隙に充填された
厚肉な第2吸音材と、 上記フロントカバーの中心部に付属設置された渦流発生
用のガイドベーンとから成り、 そのフロントカバーの中心部から導入する排気ガスを、
上記ガイドベーンにより自づと渦流させ乍ら、膨張室と
共鳴室を経て、リヤーカバーの中心部から導出させ得る
ように設定したことを主な特徴とするものである。
<実施例> 以下、図示の実施例に基いて本発明の具体的構成を詳述
すると、第1図はジエツト推進式小型舟艇の概略全体を
表わしており、(10)は繊維強化プラスチツク(FRP)
などの材料から、全体的な中空密閉型のフロート構造に
作成させた舟体の総称であって、その前半部にはエンジ
ンルーム(11)が区画されている一方、同じく後半部の
上面が操縦者の立ち乗り用フロアーデツキ(12)として
形成されている。但し、その舟体(10)における後半部
の上面には、フロアーデツキ(12)に代る操縦者の座り
乗り用シートが設置されることもある。
上記エンジンルーム(11)内には、水冷式の2サイクル
エンジン(13)や燃料タンク(14)などが格納設置され
ており、そのエンジン(13)により推進軸(15)を介し
て、ジエツト推進装置(ウオータージエツトポンプ)
(16)が駆動され、舟体(10)に推進力が与えられるよ
うになっている。
つまり、推進軸(15)は舟(10)の進行中心線に沿っ
て、上記フロアーデツキ(12)の下方位置に延在してお
り、その前端部がクラツチ(17)を介して、エンジン
(13)のクランクシヤフト(図示省略)に接続一体化さ
れている一方、同じく推進軸(15)の後端部には、イン
ペラー(18)が一体回転可能に取付けられている。(1
9)はそのインペラー(18)を受容するポンプケースと
しての吸水ダクトであり、上記フロアーデツキ(12)の
下方位置に区成されていると共に、その前部が舟体(1
0)の底面に開口している。
そして、上記推進軸(15)がエンジン(13)により回転
駆動されると、そのインペラー(18)によって吸水ダク
ト(19)内へ、水が吸入されると共に、その吸水ダクト
(19)内において後方へ加速・圧送され、舟体(10)の
後尾に開口するステアリングノズル(20)から噴出され
るのであり、その噴出作用の反力によって、舟体(10)
が前進することとなる。尚、操縦者がそのステアリング
ノズル(20)を遠隔制御して、左右方向へ振り動かすこ
とにより、舟体(10)を操舵できるようになっているこ
と、言うまでもない。
(21)は上記エンジン(13)のシリンダーブロツクか
ら、排気マニホールドを介して前下方へ導出さた排気
管、(M)はその末端付近に連通接続された排気マフラ
ーであって、何れも上記エンジンルーム(11)内に格納
設置されており、そのマフラー(M)から更に放出管
(22)を経由して、排気ガスが大気中へ放出されるよう
になっている。
この点、図ではエンジン(13)から前下方に向かって斜
めに排気管(21)を導出させることにより、その放出管
(22)を舟首部に設置しているけれども、逆に排気管
(21)をエンジン(13)から後下方に向かって長く導出
させることにより、その放出管(22)を舟尾部に設置し
て、舟体(10)の後尾から排気ガスを放出させるように
定めても勿論良い。
何れにしても、上記ジエツト推進装置(16)における吸
水ダクト(19)の高圧部からは、エンジン(13)の冷却
水が取り入れられるように配管(図示省略)されてお
り、これによってエンジン(13)を水冷作用すると共
に、その作用後の冷却水が上記排気管(21)やマフラー
(M)内にも導入され、排気ガスと一緒に放出管(22)
から放出されるようになっている。
上記排気マフラー(M)は本発明において、ステンレス
鋼や軽合金などから第2〜7図のように作成されてい
る。
即ち、同図の符号(23)は一定長さの外筒、(24)はそ
の開口前端部へ溶接などの手段によって固定一体化され
たフロントカバーであり、前細りの截頭円錐型に形成さ
れている。(25)はそのフロントカバー(24)の中心部
に開口する排気ガスの導入口であり、ここに図外の連結
管や連結ホースなどを介して、上記排気管(21)が連通
接続されることになる。
(26)は同じく外筒(23)の開口後端部に固定一体化さ
れたリヤーカバーであって、言わばフロントカバー(2
4)と向かい合う対称な後細りの截頭円錐型を呈してお
り、その中心部に開口する排気ガスの導出口(27)が、
やはり連結管や連結ホースなどを介して、上記放出管
(22)と連通接続されることになる。
又、(28)は上記外筒(23)の中間部に嵌め付け固定さ
れた仕切りカバーであるが、これは上記リヤーカバー
(26)とほぼ平行な円錐面を備えた後細りの截頭円錐型
に形成されることによって、外筒(23)の内部をその容
積の大きな膨張室(a)と、容積の小さな共鳴室(b)
との前後一対に区分している。但し、その仕切りカバー
(28)の円錐面には複数の連通孔(29)が、全体的な放
射対称分布型に点在開口されている。
(30)は上記フロントカバー(24)の周縁部と仕切りカ
バー(28)の周縁部との向かい合う前後相互間に介在し
つつ、その外筒(23)の膨張室(a)内に嵌め付け固定
された第1内筒であり、その円周面に多数の小孔(31)
を備えたパンチングメタルから具体化されている。つま
り、上記膨張室(a)が外筒(23)と第1内筒(30)と
によって、所謂二重の壁構造に形作られているわけであ
るが、その際第1内筒(30)の円周面と外筒(23)の円
周面との向かい合う内外相互間には、一定の吸音材収容
スペース(S1)も確保されている。(32)はその前後一
対のスペーサーリング、(33)は上記収容スペース(S
1)の充填状態として、その第1内筒(30)に捲き付け
られた第1吸音材であり、グラスウールやロツクウー
ル、フエルトなどから成る。
他方、(34)は上記の第1内筒(30)よりも相当に径小
な第2内筒であって、その円周面に多数の小孔(35)を
備えたパンチングメタルから成り、上記外筒(23)の共
鳴室(b)を貫通する如く、その仕切りバー(28)の中
心口(36)と、リヤーカバー(26)の導出口(27)との
前後相互間に亘って嵌め付け一体化されている。(S2)
はその嵌め付けの結果として、第2内筒(34)の円周面
と外筒(23)の円周面との向かい合う内外相互間に区成
された一定の吸音材収容スペースであり、ここにはやは
りグラスウールやロツクウールなどから成る第2吸音材
(37)が充填されている。
その場合、口径の一定な外筒(23)の長手中心線(O−
O)上に、径大な第1内筒(30)と径小な第2内筒(3
4)とが内蔵設置されているため、これとの相対的に第
1吸音材(33)は薄肉な膜層として、又第2吸音材(3
7)は厚肉な膜層として、その各個の収容スペース(S
1)(S2)に充填される結果となっている。
更に、(38)は上記フロントカバー(24)の導入口(2
5)に付属設置された渦流発生用のガイドベーンであっ
て、その導入口(25)から膨張室(a)内に入る排気ガ
スを渦巻き旋回状に拡散させ、その旋回遠心力により排
気ガスに帯有する重い冷却水を振り飛ばし分離する一
方、同じく旋回中心での負圧作用によって、排気ガスを
膨張室(a)から共鳴室(b)の就中第2内筒(34)に
向かって、直進的に且つ勢い良く流動させ得るようにな
っている。
この点、第6、7図ではフロントカバー(24)の導入口
(25)に、別個な短かい導入ガイド筒(39)を嵌め付け
一体化すると共に、そのガイド筒(39)が膨張室(a)
内に臨む開口後端部を切り割り、その割り片の複数を全
体的な一方向への渦巻き螺旋状に捻り曲げることによ
り、その割り片を上記ガイドベーン(38)として機能さ
せ得るように設定している。
但し、上記のような作用を排気ガスに付与できる限りで
は、第8、9図の変形例に示す通り、フロントカバー
(24)自身の導入口(25)を特別に厚肉化するか、又は
その導入口(25)に別個な口金(図示省略)を嵌め付け
一体化することによって厚肉化した上、その開口内壁面
に複数のリード溝を、その全体的な一方向への渦巻き螺
旋状に刻入加工して、そのリード溝を上記ガイドベーン
(38)として機能させるように定めてもさしつかえない
が、その何れにしても上記渦巻き螺旋状態とする捻り角
度については、排気ガスに抵抗を与えないように選定す
ることが好ましい。
又、第3、4図から明白な上記仕切りカバー(28)で
は、その円錐面に比較的大きな連通孔(29)を数少なく
開口形成しているが、その仕切りカバー(28)自身を第
10図の変形例に示すように、その円錐面に多数の小さな
連通孔(29)を備えたパンチングメタルから具体化して
も良い。更に、その何れにあっても仕切りカバー(28)
の円錐面には、膨張室(a)の内側からグラスウールや
ロツクウールなどの第3吸音材(40)を貼り付け一体化
することができる。そうすれば、排気ガスが仕切りカバ
ー(28)を叩打する如き、金属音の発生も自づと効果的
に防止し得ることになるため、一層有益であると言え
る。
<作用> 上記の構成によれば、エンジン(13)からの排気ガスは
第3図の実線矢印(x)で示す如く、又エンジン冷却後
の冷却水は同図の点線矢印(y)で示す如くに、その両
者の混流状態において排気管(21)から排気マフラー
(M)に導入され、その過程では排気ガスと冷却水との
熱交換が行なわれ、それだけ排気ガスの熱勾配も大きく
なるが、そのマフラー(M)へ導入されるや否や、先づ
膨張室(a)内において膨張作用を受けるため、茲に第
1次的な消音効果が達成されることになる。
その膨張室(a)を形作る前細り截頭円錐型フロントカ
バー(24)の導入口(25)には、特に渦流発生用ガイド
ベーン(38)が付属設置されているので、その膨張室
(a)内への導入時において、排気ガスと冷却水は自づ
と一緒に渦巻き旋回運動し、その排気ガスよりも重い冷
却水が遠心力により振り飛ばし分離されて、膨張室
(a)の第1吸音材(33)に浸透し、引き続き外筒(2
3)の周縁部に沿う如く、排気ガスと一緒に仕切りカバ
ー(28)の連通孔(29)を通じて、共鳴室(b)内へ流
入すると共に、その共鳴室(b)内の厚肉な第2吸音材
(37)に浸透する結果となる。そのため、第1、2吸音
材(33)(37)に浸透した冷却吸をも、その消音作用に
寄与させることができる。
他方、上記渦巻き旋回運動により、その膨張室(a)内
におけるガイドベーン(38)の中心部では負熱作用が起
るため、冷却水の振り飛ばし分離された排気ガスは、そ
の加速状態のもとに直進し、仕切りカバー(28)の後細
り円錐面による中心部への集中ガイド作用も受けつつ、
後続する共鳴室(b)の第2内筒(34)へ円滑に正しく
流入されることとなる。その結果、排気ガスの抵抗は言
わば無に等しく、エンジン(13)の出力低下や始動不良
などを起すおそれも一切ない。
その場合、上記第2内筒(34)の円周面には多数の小孔
(35)が開口分布されており、互いに容積の異なる膨張
室(a)と共鳴室(b)との双方に亘って、排気ガスが
流動するようになっているため、その共鳴作用によって
第2次的な消音効果が達成されることになり、その消音
効果の達成につき、上記共鳴室(b)内の厚肉な第2吸
音材(37)に浸透した冷却水も、有機的に働くのであ
る。
又、排気ガスは上記長手中心線(O−O)に沿って、共
鳴室(b)の径小な第2内筒(34)内を勢い良く後方へ
直進すると共に、その第2内筒(34)の円周面には多数
の小孔(35)が開口分布しているため、上記第2吸音材
(37)に浸透している冷却水は、その勢い良く流れる排
気ガスの負圧作用によって、第2吸音材(37)から第2
内筒(34)内へ言わば吸い出されることになり、その排
気ガスと一緒に冷却水も霧状として、マフラー(M)の
第2内筒(34)から放出管(22)を経て、円滑・確実に
大気中へ放出されるのであり、エンジン(13)の方向へ
逆流するおそれも一切ない。
特に、上記排気マフラー(M)の全体を長く形成して、
その膨張室(a)や共鳴室(b)の容積を大きく設定す
るならば、第11図の変形例から示唆される如く、排気管
(21)の長さを著しく短尺化でき、その排気管(21)の
部分的な張り出しによって、膨張室(所謂エキスパンシ
ヨンチヤンバー)を形成する必要も無くなるため、限ら
れた大きさ・重量の小型舟艇に対する搭載使用上、頗る
有益であると言える。尚、本発明の排気マフラー(M)
は上記のような舟艇のみならず、自動二輪車やその他の
陸上乗物に対しも、そのまま適用実施できること言うま
でもない。
因みに、本発明に係る排気マフラーは上記舟艇用の場
合、例えばその外筒(23)の長さ−約180mm、同じく直
径−約120mm、カバー(24)(26)(28)類における円
錐面の傾斜角度−何れも約45度、第1内筒(30)の直径
−約114mm、同じく長さ−約70mm、第2内筒(34)の直
径−約40mm、同じく長さ−100mm程度の大きさとして、
その実用に供されることとなる。
<発明の効果> 以上のように、本発明の排気マフラー(M)ではその構
成上、一定長さの外筒(23)と、 その外筒(23)の開口前端部に固定一体化された前細り
截頭円錐型のフロントカバー(24)と、 同じく外筒(23)の開口後端部に固定一体化された後細
り截頭円錐型のリヤーカバー(26)と、 上記外筒(23)の内部を膨張室(a)と共鳴室(b)と
の前後一対に区分すべく、その外筒(23)の中間部に嵌
め付け固定された後細り截頭円錐型の仕切りカバー(2
8)と、 その仕切りカバー(28)の円錐面に開口形成された複数
の連通孔(29)と、 上記フロントカバー(24)と仕切りカバー(28)との向
かい合う周縁部に介在しつつ、その外筒(23)の膨張室
(a)内に嵌め付け固定され、且つ円周面に多数の小孔
(31)が開口分布された径大な第1内筒(30)と、 その第1内筒(30)と上記外筒(23)との狭い相互間隙
に充填された薄肉な第1吸音材(33)と、 上記仕切りカバー(28)とリヤーカバー(26)との向か
い合う中心部を貫通する状態として、その外筒(23)の
共鳴室(b)内に嵌め付け固定され、且つ円周面に多数
の小孔(35)が開口分布された径小な第2内筒(34)
と、 その第2内筒(34)と上記外筒(23)との広い相互間隙
に充填された厚肉な第2吸音材(37)と、 上記フロントカバー(24)の中心部に付属設置された渦
流発生用のガイドベーン(38)とから成り、 そのフロントカバー(24)の中心部から導入する排気ガ
スを、上記ガイドベーン(38)により自づと渦流させ乍
ら、膨張室(a)と共鳴室(b)を経て、リヤーカバー
(26)の中心部から導出させ得るように設定してあるた
め、これをジエツト推進式小型舟艇の搭載エンジン(1
3)に適用した場合、特開平1−175597号や第12図に基
き冒頭に述べた従来技術の課題を完全に解決でき、その
排気の消音効果を向上させ得るにも拘らず、エンジン
(13)の出力低下や始動不良を確実に防止できる顕著な
効果がある。
即ち、本発明はエンジン(13)の排気管(21)から排気
マフラー(M)へ、排気ガスとエンジン冷却後の水とを
一緒に流入させ、言わば排気流路内において排気ガスを
水冷作用する方式であり、これによって背圧の低減化と
消音効果を達成するようになっているが、それにも拘ら
ずエンジン(13)に向かう冷却水の逆流と、これに伴な
う諸問題を確実に防止することができる。
蓋し、本発明の場合排気マフラー(M)の膨張室(a)
を形作る前細り截頭円錐型フロントカバー(24)の導入
口(25)には、渦流発生用のガイドベーン(38)が固定
状態に付属設置されており、これによって排気ガスと冷
却水とが一緒に膨張室(a)内に導入されるや否や、そ
の両者が自づと渦巻き状に旋回運動し、その遠心力によ
って冷却水が排気ガスからの分離状態に振り飛ばされ、
膨張室(a)の円周壁面を形作る第1吸音材(33)に浸
透し、その第1吸音材(33)と冷却水による言わば消音
壁が生成されることになるからである。
そして、その冷却水は外筒(23)の周縁部に沿って、引
き続き排気ガスと一緒に仕切りカバー(28)の連通孔
(29)を通じ、共鳴室(b)内の厚肉な第2吸音材(3
7)に浸透し、その第2吸音材(37)と冷却水による消
音壁が形成される結果となる。そのため、排気音を第1
次的に減衰する膨張室(a)と、これに後続して第2次
的に減衰する共鳴室(b)との容積が異なることとも相
俟って、優れた消音効果を達成できるのである。
他方、上記渦流発生用ガイドベーン(38)により渦巻き
旋回運動する排気ガスは、その中心部での負圧作用によ
って加速され、仕切りカバー(28)の後細り円錐面によ
る求心方向へのガイド作用も受けつつ、後続する共鳴室
(b)の第2内筒(34)へ直進的に流入されることにな
る。そのため、マフラー(M)内を流動する排気ガスに
は一切抵抗が作用せず、その結果エンジン(13)の出力
性能も著しく向上できるのであり、そのエンジン(13)
の始動不良を起すおそれもない。
又、排気ガスはマフラー(M)の長手中心線(O−O)
に沿って、その径小な第2内筒(34)内を後方へ向かっ
て勢い良く、加速状態のもとに直進するようになってい
るため、上記共鳴室(b)内の第2吸音材(37)に浸透
している冷却水が、その排気ガスの負圧作用によって、
第2吸音材(37)から第2内筒(34)内へ円滑・確実に
吸い出され、排気ガスと一緒に放出管(22)を経て大気
中へ放出されることとなり、その冷却水がエンジン(1
3)の方向へ逆流するおそれも全然ない。
上記ガイドベーン(38)自身が回転運動せず、その膨張
室(a)の中心部に固定状態として付属設置されている
ことや、マフラー(M)内が複雑な仕切りによる排気の
迂回構造に作成されておらず、その排気ガスが実質上直
進するようになっていることも、排気ガスの減圧に役立
ち、エンジン(13)の出力低下を防止するに当り、有機
的に働くものと言える。
更に、冒頭に述べた特開平1−175597号に比しても、そ
の必要構成として頗る簡素で足り、量産効果を最大限に
期待できると共に、小型・軽量品として限られた大きさ
・重量の舟艇へ、極めて容易に制約なく搭載使用できる
効果もある。
そして、上記冷却水に関係して説明した作用を除けば、
その消音やエンジンの出力性能を向上できる効果は、本
発明を自動二輪車やその他の各種陸上乗物に適用した場
合にも、そのまま達成し得るのである。
特に、請求項2の構成を採用するならば、排気ガスによ
って仕切りカバー(28)が叩打される如き金属音の発生
を、その第3吸音材(40)によって防止し得る効果もあ
る。又、請求項3、4に記載の構成を採択するならば、
マフラー(M)における膨張室(a)の中心部へ、上記
のような作用を営なむガイドベーン(38)を、極めて容
易に付属一体化させることができ、量産上有益であると
言える。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用したジエツト推進式小型舟艇の全
体概略断面図、第2図はその排気マフラーを抽出して示
す一部切り欠きの側面図、第3図は第2図の3−3線に
沿う拡大断面図、第4、5図は第3図の4−4線と5−
5線に沿う各拡大断面図、第6図はフロントカバーに対
するガイドベーンの設置状態を示す拡大正面図、第7図
は第6図の7−7線断面図、第8図は第7図に対応する
ガイドベーンの変形例を示す側断面図、第9図は第8図
の9−9線断面図、第10図は第3図に対応する本発明の
変形例を示す側断面図、第11図は第1図に対応する本発
明の別な変形例を示す側断面図、第12図は第1図に対応
する従来品を示す側断面図である。 (22)……外筒 (24)……フロントカバー (26)……リヤーカバー (28)……仕切りカバー (29)……連通孔 (30)……第1内筒 (31)(35)……小孔 (33)……第1吸音材 (34)……第2内筒 (37)……第2吸音材 (38)……ガイドベーン (39)……導入ガイド筒 (40)……第3吸音材 (a)……膨張室 (b)……共鳴室

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一定長さの外筒(23)と、 その外筒(23)の開口前端部に固定一体化された前細り
    截頭円錐型のフロントカバー(24)と、 同じく外筒(23)の開口後端部に固定一体化された後細
    り截頭円錐型のリヤーカバー(26)と、 上記外筒(23)の内部を膨張室(a)と共鳴室(b)と
    の前後一対に区分すべく、その外筒(23)の中間部に嵌
    め付け固定された後細り截頭円錐型の仕切りカバー(2
    8)と、 その仕切りカバー(28)の円錐面に開口形成された複数
    の連通孔(29)と、 上記フロントカバー(24)と仕切りカバー(28)との向
    かい合う周縁部に介在しつつ、その外筒(23)の膨張室
    (a)内に嵌め付け固定され、且つ円周面に多数の小孔
    (31)が開口分布された径大な第1内筒(30)と、 その第1内筒(30)と上記外筒(23)との狭い相互間隙
    に充填された薄肉な第1吸音材(33)と、 上記仕切りカバー(28)とリヤーカバー(26)との向か
    い合う中心部を貫通する状態として、その外筒(23)の
    共鳴室(b)内に嵌め付け固定され、且つ円周面に多数
    の小孔(35)が開口分布された径小な第2内筒(34)
    と、 その第2内筒(34)と上記外筒(23)との広い相互間隙
    に充填された厚肉な第2吸音材(37)と、 上記フロントカバー(24)の中心部に付属設置された渦
    流発生用のガイドベーン(38)とから成り、 そのフロントカバー(24)の中心部から導入する排気ガ
    スを、上記ガイドベーン(38)により自づと渦流させ乍
    ら、膨張室(a)と共鳴室(b)を経て、リヤーカバー
    (26)の中心部から導出させ得るように設定したことを
    特徴とするエンジンの排気マフラー。
  2. 【請求項2】仕切りカバー(28)の膨張室(a)内へ臨
    む前側円錐面に、別個な第3吸音材(40)を貼り付け一
    体化したことを特徴とする請求項1記載のエンジンの排
    気マフラー。
  3. 【請求項3】フロントカバー(24)の中心部に排気ガス
    の導入ガイド筒(39)を嵌め付け固定すると共に、 その導入ガイド筒(39)の膨張室(a)内に臨む開口後
    端部を切り割り、その割り片の複数を全体的な一方向へ
    の渦巻き螺旋状に捻り曲げることにより、その割り片を
    渦流発生用のガイドベーン(38)として機能させるよう
    に設定したことを特徴とする請求項1記載のエンジンの
    排気マフラー。
  4. 【請求項4】フロントカバー(24)の中心部を特別に厚
    肉化すると共に、 その厚肉な開口内壁面に複数のリード溝を、その全体的
    な一方向への渦巻き螺旋状に刻入加工して、そのリード
    溝を渦流発生用のガイドベーン(38)として機能させる
    ように設定したことを特徴とする請求項1記載のエンジ
    ンの排気マフラー。
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