JPH07262847A - コンデンサブッシング - Google Patents
コンデンサブッシングInfo
- Publication number
- JPH07262847A JPH07262847A JP6053899A JP5389994A JPH07262847A JP H07262847 A JPH07262847 A JP H07262847A JP 6053899 A JP6053899 A JP 6053899A JP 5389994 A JP5389994 A JP 5389994A JP H07262847 A JPH07262847 A JP H07262847A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electric field
- field strength
- electrode foil
- electrode
- capacitor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 最外層の電極箔付近に見られた電気的な弱点
を解消し、それにより電気絶縁性能を向上させたコンデ
ンサブッシングを提供する。 【構成】 中心導体の周りに同心円状に配置された電極
箔端部の軸方向電界強度を、各電極箔についてほぼ等し
くなるように各電極箔の長さを設定する。この場合、各
電極箔の径方向電界強度はアース側から中心導体側に向
かって上昇することとなる。
を解消し、それにより電気絶縁性能を向上させたコンデ
ンサブッシングを提供する。 【構成】 中心導体の周りに同心円状に配置された電極
箔端部の軸方向電界強度を、各電極箔についてほぼ等し
くなるように各電極箔の長さを設定する。この場合、各
電極箔の径方向電界強度はアース側から中心導体側に向
かって上昇することとなる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、電気絶縁性能を向上さ
せたコンデンサブッシングに関するものである。
せたコンデンサブッシングに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】コンデンサブッシングは、絶縁材料と多
数枚の電極箔とを同心円状に巻いたコンデンサ・コアを
中心導体の周りに配置することにより、中心導体とブッ
シング接地支持金具との間の電界分布を調節したもので
あり、電極箔間の絶縁材料として油浸紙を使用した油浸
紙コンデンサブッシングや、レジン含浸紙を使用したレ
ジン含浸紙コンデンサブッシングが広く使用されてい
る。
数枚の電極箔とを同心円状に巻いたコンデンサ・コアを
中心導体の周りに配置することにより、中心導体とブッ
シング接地支持金具との間の電界分布を調節したもので
あり、電極箔間の絶縁材料として油浸紙を使用した油浸
紙コンデンサブッシングや、レジン含浸紙を使用したレ
ジン含浸紙コンデンサブッシングが広く使用されてい
る。
【０００３】従来、このコンデンサ・コアの設計に当た
っては、各電極箔間の分担電圧が略等しくなるように、
各箔の長さが定められていた。この場合には、最外絶縁
層の静電容量をＣm 、最内絶縁層の静電容量をＣ0 とす
ると、Ｃm ＝Ｃ0とすればよい。即ち図３に示すよう
に、各電極箔間の半径方向の距離をΔｔとし、中心導体
の半径をＲ0 、コンデンサ・コアの半径をＲm 、最内箔
の長さをＬ0、最外箔の長さをＬm とすれば、Ｃm ＝２
πεＬm ／〔ln（Ｒm /(Ｒm −Δｔ))〕であり、Ｃ0 ＝
２πεＬ0 ／〔ln（Ｒ0 /(Ｒ0 ＋Δｔ))〕であるから、
これらの式を簡略化してＬm Ｒm ≒Ｌ0 Ｒ0 となるよう
に、即ちＣm ／Ｃ0 ＝Ｌm Ｒm／Ｌ0 Ｒ0 ≒１となるよ
うにＬm やＬ0 の長さを決定していたこととなる。
っては、各電極箔間の分担電圧が略等しくなるように、
各箔の長さが定められていた。この場合には、最外絶縁
層の静電容量をＣm 、最内絶縁層の静電容量をＣ0 とす
ると、Ｃm ＝Ｃ0とすればよい。即ち図３に示すよう
に、各電極箔間の半径方向の距離をΔｔとし、中心導体
の半径をＲ0 、コンデンサ・コアの半径をＲm 、最内箔
の長さをＬ0、最外箔の長さをＬm とすれば、Ｃm ＝２
πεＬm ／〔ln（Ｒm /(Ｒm −Δｔ))〕であり、Ｃ0 ＝
２πεＬ0 ／〔ln（Ｒ0 /(Ｒ0 ＋Δｔ))〕であるから、
これらの式を簡略化してＬm Ｒm ≒Ｌ0 Ｒ0 となるよう
に、即ちＣm ／Ｃ0 ＝Ｌm Ｒm／Ｌ0 Ｒ0 ≒１となるよ
うにＬm やＬ0 の長さを決定していたこととなる。
【０００４】ところが、このような従来のコンデンサブ
ッシングに対してＡＣ電圧や衝撃電圧による破壊試験を
行うと、各電極箔間の分担電圧がほぼ等しいはずである
にもかかわらず、常に最外層の電極箔から破壊し、この
部分に電気的な弱点が存在することが判明した。また分
解して調査しても異物の混入や箔の破れ等の欠陥は発見
されなかった。
ッシングに対してＡＣ電圧や衝撃電圧による破壊試験を
行うと、各電極箔間の分担電圧がほぼ等しいはずである
にもかかわらず、常に最外層の電極箔から破壊し、この
部分に電気的な弱点が存在することが判明した。また分
解して調査しても異物の混入や箔の破れ等の欠陥は発見
されなかった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、最外層の電極箔付近に見られた電気
的な弱点を解消し、それにより電気絶縁性能を向上させ
たコンデンサブッシングを提供するためになされたもの
である。
の問題点を解決し、最外層の電極箔付近に見られた電気
的な弱点を解消し、それにより電気絶縁性能を向上させ
たコンデンサブッシングを提供するためになされたもの
である。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記した従来
のコンデンサブッシングの持つ弱点を追求した結果、そ
の原因が従来着目されていなかった軸方向電界強度のア
ンバランスにあることを発見した。即ち、試験状態を模
擬して電界解析を実施した結果、図４に示すように各電
極箔の径方向の電界強度は設計通り略等しくなっている
が、箔端部の軸方向電界強度は各電極箔毎に異なってお
り、特に最外層の電極箔の端部が最も高いことが判明し
た。コンデンサ・コアは電極箔間に絶縁材料が存在する
ために径方向の絶縁強度は高いが、軸方向の絶縁強度は
相対的にこれより絶縁強度の低い含浸した絶縁油や樹脂
によって決まるため、この最外層の電極箔の端部が弱点
となっていたのである。従って、従来のコンデンサブッ
シングの絶縁強度は、図５の右端に示す部分の軸方向電
界強度により制限されていたこととなる。
のコンデンサブッシングの持つ弱点を追求した結果、そ
の原因が従来着目されていなかった軸方向電界強度のア
ンバランスにあることを発見した。即ち、試験状態を模
擬して電界解析を実施した結果、図４に示すように各電
極箔の径方向の電界強度は設計通り略等しくなっている
が、箔端部の軸方向電界強度は各電極箔毎に異なってお
り、特に最外層の電極箔の端部が最も高いことが判明し
た。コンデンサ・コアは電極箔間に絶縁材料が存在する
ために径方向の絶縁強度は高いが、軸方向の絶縁強度は
相対的にこれより絶縁強度の低い含浸した絶縁油や樹脂
によって決まるため、この最外層の電極箔の端部が弱点
となっていたのである。従って、従来のコンデンサブッ
シングの絶縁強度は、図５の右端に示す部分の軸方向電
界強度により制限されていたこととなる。
【０００７】本発明は上記の知見に基づいてなされたも
のであって、中心導体の周りに多数枚の電極箔を同心円
状に配置したコンデンサブッシングにおいて、電極箔端
部の軸方向電界強度が各電極箔についてほぼ等しくした
ことを特徴とするものである。
のであって、中心導体の周りに多数枚の電極箔を同心円
状に配置したコンデンサブッシングにおいて、電極箔端
部の軸方向電界強度が各電極箔についてほぼ等しくした
ことを特徴とするものである。
【０００８】
【作用】本発明のコンデンサブッシングでは、電極箔端
部の軸方向電界強度が各電極箔についてほぼ等しくなる
ように各電極箔の長さを設定したので、前記したような
最外層の電極箔の端部の弱点が解消される。従って、コ
ンデンサ・コアの径を同一とすれば従来よりも優れた電
気絶縁性能を持つコンデンサブッシングを得ることがで
き、また従来と同じ電気絶縁性能でよいとすれば、コン
デンサ・コアの径を従来よりも細くすることができる。
部の軸方向電界強度が各電極箔についてほぼ等しくなる
ように各電極箔の長さを設定したので、前記したような
最外層の電極箔の端部の弱点が解消される。従って、コ
ンデンサ・コアの径を同一とすれば従来よりも優れた電
気絶縁性能を持つコンデンサブッシングを得ることがで
き、また従来と同じ電気絶縁性能でよいとすれば、コン
デンサ・コアの径を従来よりも細くすることができる。
【０００９】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に詳細に説明
する。径方向の電界強度が一定となるように、コンデン
サ・コアの最外絶縁層の静電容量Ｃm ＝最内絶縁層の静
電容量Ｃ0 として設計されていた従来のコンデンサブッ
シングでは、図５に示されるように電極箔端部の軸方向
電界強度は中心導体側からアース側に向かってほぼ直線
的に増加しているとみなされる。そこで導体側、アース
側の径方向電界強度をこの直線によって補正することに
より、全体の軸方向電界強度を平準化することができ
る。
する。径方向の電界強度が一定となるように、コンデン
サ・コアの最外絶縁層の静電容量Ｃm ＝最内絶縁層の静
電容量Ｃ0 として設計されていた従来のコンデンサブッ
シングでは、図５に示されるように電極箔端部の軸方向
電界強度は中心導体側からアース側に向かってほぼ直線
的に増加しているとみなされる。そこで導体側、アース
側の径方向電界強度をこの直線によって補正することに
より、全体の軸方向電界強度を平準化することができ
る。
【００１０】即ち従来はＣm ／Ｃ0 ＝Ｌm Ｒm ／Ｌ0 Ｒ
0 ≒１となるようにＬmやＬ0 の長さを決定していたの
に対して、本発明ではＣm ／Ｃ0 ＝Ｅa0／Ｅamとなるよ
うにＬm やＬ0 の長さを決定する。ここでＥa0は中心導
体表面の軸方向電界強度であり、Ｅamはアース側の軸方
向電界強度である。
0 ≒１となるようにＬmやＬ0 の長さを決定していたの
に対して、本発明ではＣm ／Ｃ0 ＝Ｅa0／Ｅamとなるよ
うにＬm やＬ0 の長さを決定する。ここでＥa0は中心導
体表面の軸方向電界強度であり、Ｅamはアース側の軸方
向電界強度である。
【００１１】前記したようにＣm ／Ｃ0 ＝Ｌm Ｒm ／Ｌ
0 Ｒ0 であるから、本発明ではＬm Ｒm ／Ｌ0 Ｒ0 ＝Ｅ
a0／Ｅamとなるように、Ｌm を長くするか、Ｌ0を小さ
く取ればよい。図１はこのようにして設計されたコンデ
ンサ・コアの例を示しており、また図２はその電界強度
である。図２に示されるように本発明によれば軸方向電
界強度は各電極箔について一定となり、従来の電気的弱
点が解消されたことが分かる。なお径方向電界強度はア
ース側から中心導体側に向かって上昇するが、前記した
ようにコンデンサ・コアの径方向の絶縁強度は高いため
に問題が生ずることはない。この結果、本発明のコンデ
ンサブッシングの絶縁強度は従来品の約1.3 倍にまで向
上した。
0 Ｒ0 であるから、本発明ではＬm Ｒm ／Ｌ0 Ｒ0 ＝Ｅ
a0／Ｅamとなるように、Ｌm を長くするか、Ｌ0を小さ
く取ればよい。図１はこのようにして設計されたコンデ
ンサ・コアの例を示しており、また図２はその電界強度
である。図２に示されるように本発明によれば軸方向電
界強度は各電極箔について一定となり、従来の電気的弱
点が解消されたことが分かる。なお径方向電界強度はア
ース側から中心導体側に向かって上昇するが、前記した
ようにコンデンサ・コアの径方向の絶縁強度は高いため
に問題が生ずることはない。この結果、本発明のコンデ
ンサブッシングの絶縁強度は従来品の約1.3 倍にまで向
上した。
【００１２】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のコンデ
ンサブッシングは、電極箔端部の軸方向電界強度が各電
極箔についてほぼ等しくなるようにしたので、従来のコ
ンデンサブッシングの弱点であった最外層の電極箔の端
部の軸方向電界強度を低減させることができ、電気絶縁
強度の優れたコンデンサブッシングを得ることができ
る。
ンサブッシングは、電極箔端部の軸方向電界強度が各電
極箔についてほぼ等しくなるようにしたので、従来のコ
ンデンサブッシングの弱点であった最外層の電極箔の端
部の軸方向電界強度を低減させることができ、電気絶縁
強度の優れたコンデンサブッシングを得ることができ
る。
【図１】本発明の実施例のコンデンサ・コアの断面図で
ある。
ある。
【図２】本発明の実施例のコンデンサ・コアにおける電
界強度のグラフである。
界強度のグラフである。
【図３】従来のコンデンサ・コアの断面図である。
【図４】従来のコンデンサ・コアの電界解析図である。
【図５】従来のコンデンサ・コアの軸方向電界強度のグ
ラフである。
ラフである。
Claims (2)
- 【請求項１】 中心導体の周りに多数枚の電極箔を同心
円状に配置したコンデンサブッシングにおいて、電極箔
端部の軸方向電界強度を各電極箔についてほぼ等しくし
たことを特徴とするコンデンサブッシング。 - 【請求項２】 各電極箔の径方向電界強度をアース側か
ら中心導体側に向かって上昇させた請求項１に記載のコ
ンデンサブッシング。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6053899A JPH07262847A (ja) | 1994-03-24 | 1994-03-24 | コンデンサブッシング |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6053899A JPH07262847A (ja) | 1994-03-24 | 1994-03-24 | コンデンサブッシング |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07262847A true JPH07262847A (ja) | 1995-10-13 |
Family
ID=12955576
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6053899A Pending JPH07262847A (ja) | 1994-03-24 | 1994-03-24 | コンデンサブッシング |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07262847A (ja) |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5213631A (en) * | 1975-07-23 | 1977-02-02 | Suwa Seikosha Kk | Electronic apparatus with battery life indicator |
-
1994
- 1994-03-24 JP JP6053899A patent/JPH07262847A/ja active Pending
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5213631A (en) * | 1975-07-23 | 1977-02-02 | Suwa Seikosha Kk | Electronic apparatus with battery life indicator |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19971212 |