JPH07260681A - 食物品質評価法 - Google Patents
食物品質評価法Info
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- JPH07260681A JPH07260681A JP7072526A JP7252695A JPH07260681A JP H07260681 A JPH07260681 A JP H07260681A JP 7072526 A JP7072526 A JP 7072526A JP 7252695 A JP7252695 A JP 7252695A JP H07260681 A JPH07260681 A JP H07260681A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】籾の状態でも玄米の状態における米の化学成分
値及や粘り等の内部品質評価値を推定し、さらに食味評
価ができる方法を提供すること。 【構成】粉砕した籾に近赤外線を照射して吸光度を検出
し、該吸光度より化学成分値及び/又は粘り等の内部品
質評価値を推定するものである。そして、さらに当該化
学成分値及び/又は粘り等の内部品質評価値から米の食
味を評価するものである。
値及や粘り等の内部品質評価値を推定し、さらに食味評
価ができる方法を提供すること。 【構成】粉砕した籾に近赤外線を照射して吸光度を検出
し、該吸光度より化学成分値及び/又は粘り等の内部品
質評価値を推定するものである。そして、さらに当該化
学成分値及び/又は粘り等の内部品質評価値から米の食
味を評価するものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、近赤外線吸収スペクト
ル法を利用して籾に含まれる化学成分値や粘りを推定
し、さらにその結果に基づいて米の食味を評価する食物
品質評価法に関する。
ル法を利用して籾に含まれる化学成分値や粘りを推定
し、さらにその結果に基づいて米の食味を評価する食物
品質評価法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の評価方法の一例として
は、玄米、白米、または米飯のいずれかに含有される蛋
白質などの含有量を、近赤外線吸収スペクトル法を利用
して検出し、その検出結果に基づいて米の食味値を評価
するものが知られている。
は、玄米、白米、または米飯のいずれかに含有される蛋
白質などの含有量を、近赤外線吸収スペクトル法を利用
して検出し、その検出結果に基づいて米の食味値を評価
するものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の評価方法では、玄米、白米、または米飯のいずれか
の状態のサンプルを利用し、それにより米の食味評価が
できるにすぎない。
来の評価方法では、玄米、白米、または米飯のいずれか
の状態のサンプルを利用し、それにより米の食味評価が
できるにすぎない。
【0004】ところが、例えば共同乾燥調製施設(ライ
スセンタ)などにおいては、乾燥終了時の籾のみならず
水分値の高い生籾や乾燥途中の半乾きの籾など、籾の状
態で化学成分値や粘り等を評価値し、この評価値から米
の食味を評価することが、出荷時において食味を考慮し
て米の品質評価をする上で望まれる。
スセンタ)などにおいては、乾燥終了時の籾のみならず
水分値の高い生籾や乾燥途中の半乾きの籾など、籾の状
態で化学成分値や粘り等を評価値し、この評価値から米
の食味を評価することが、出荷時において食味を考慮し
て米の品質評価をする上で望まれる。
【0005】そこで、本発明は、これらの要望に鑑み、
脱ぷ前の籾の状態でも玄米状態における米の化学成分値
及や粘り等の内部品質評価値を推定でき、さらに食味評
価ができる方法を提供することを目的とする。
脱ぷ前の籾の状態でも玄米状態における米の化学成分値
及や粘り等の内部品質評価値を推定でき、さらに食味評
価ができる方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、粉砕した籾に近赤外線を照射して吸光
度を検出し、該吸光度より化学成分値及び/又は粘り等
の内部品質評価値を推定するものである。そして、さら
に当該化学成分値及び/又は粘り等の内部品質評価値か
ら米の食味を評価するものである。
めに、本発明は、粉砕した籾に近赤外線を照射して吸光
度を検出し、該吸光度より化学成分値及び/又は粘り等
の内部品質評価値を推定するものである。そして、さら
に当該化学成分値及び/又は粘り等の内部品質評価値か
ら米の食味を評価するものである。
【0007】
【作用】本発明の処理対象となる籾を粉砕した籾サンプ
ルは、玄米を粉砕した玄米サンプルに比べて粉砕した籾
殻が混在したものとなるので、籾サンプルと玄米サンプ
ルとはその成分に共通性があるものの質的には異なると
いえる。しかし、両者の間では、米の食味評価要素にか
かる蛋白質の含有量等の化学成分値や炊飯時の粘りに関
し、高い相関があることを見出した。
ルは、玄米を粉砕した玄米サンプルに比べて粉砕した籾
殻が混在したものとなるので、籾サンプルと玄米サンプ
ルとはその成分に共通性があるものの質的には異なると
いえる。しかし、両者の間では、米の食味評価要素にか
かる蛋白質の含有量等の化学成分値や炊飯時の粘りに関
し、高い相関があることを見出した。
【0008】そこで、本発明は、この知見に基づき、粉
砕した籾に近赤外線を照射して吸光度を検出し、この吸
光度より化学成分値及び/又は粘り等の内部品質評価値
を推定する。さらに内部品質評価値から米の食味評価が
行える。
砕した籾に近赤外線を照射して吸光度を検出し、この吸
光度より化学成分値及び/又は粘り等の内部品質評価値
を推定する。さらに内部品質評価値から米の食味評価が
行える。
【0009】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。
【0010】本実施例は、種類の異なる籾のサンプルを
N個用意し、このN個の籾サンプルについて以下の各処
理を行い、籾の状態でも玄米の状態におけると同様に未
知の籾サンプルの食味評価を行うものであり、以下に図
1を参照して説明する。
N個用意し、このN個の籾サンプルについて以下の各処
理を行い、籾の状態でも玄米の状態におけると同様に未
知の籾サンプルの食味評価を行うものであり、以下に図
1を参照して説明する。
【0011】(イ)まず籾サンプルを脱ぷ処理して玄米
とし、玄米状態における籾サンプルの蛋白質の含有量
を、あらかじめ化学分析して測定しておく。これらの処
理をN個の籾サンプルについてそれぞれ行う。
とし、玄米状態における籾サンプルの蛋白質の含有量
を、あらかじめ化学分析して測定しておく。これらの処
理をN個の籾サンプルについてそれぞれ行う。
【0012】(ロ)次に、籾サンプルを脱ぷ処理して玄
米としたのち、そのサンプルを標準的に精米したのち炊
飯した御飯の粘り値を、あらかじめ化学分析して測定し
ておく。これらの処理をN個の籾サンプルについてそれ
ぞれ行う。
米としたのち、そのサンプルを標準的に精米したのち炊
飯した御飯の粘り値を、あらかじめ化学分析して測定し
ておく。これらの処理をN個の籾サンプルについてそれ
ぞれ行う。
【0013】(ハ)引き続き、籾サンプルを粉砕し、そ
の粉砕した籾サンプルを公知の近赤外線分光分析装置に
かけ籾サンプルに近赤外線を照射し、その近赤外線の各
波長に対する吸光度を検出し、その検出した吸光度を2
次微分して2次微分吸光度を算出する。これらの処理を
N個の籾サンプルについてそれぞれ行う。
の粉砕した籾サンプルを公知の近赤外線分光分析装置に
かけ籾サンプルに近赤外線を照射し、その近赤外線の各
波長に対する吸光度を検出し、その検出した吸光度を2
次微分して2次微分吸光度を算出する。これらの処理を
N個の籾サンプルについてそれぞれ行う。
【0014】(ニ)すでに分析したN個のサンプルの玄
米状態における蛋白質の各含有量(実測値)と、近赤外
線分光分析装置により求めた粉砕状のN個の籾サンプル
の2次微分吸光度の中から玄米サンプルのときに蛋白含
量の分析に使用する波長に対応する2次微分吸光度の各
値(波長が2180nmのもの)とに基づき、籾サンプ
ル中に含まれる蛋白質の含有量の予測値(回帰式)Y1
を求めるために重回帰分析を行う。
米状態における蛋白質の各含有量(実測値)と、近赤外
線分光分析装置により求めた粉砕状のN個の籾サンプル
の2次微分吸光度の中から玄米サンプルのときに蛋白含
量の分析に使用する波長に対応する2次微分吸光度の各
値(波長が2180nmのもの)とに基づき、籾サンプ
ル中に含まれる蛋白質の含有量の予測値(回帰式)Y1
を求めるために重回帰分析を行う。
【0015】(ホ)次に、上記分析したN個の御飯の各
粘り値(実測値)と、近赤外線分光分析装置により求め
たN個の籾サンプルの2次微分吸光度の中から玄米サン
プルのときに粘り値の分析に使用する波長に対応する2
次微分吸光度の各値(波長が1800nmのもの)とに
基づき、サンプル籾を脱ぷ処理して標準的に精米したの
ち炊飯した御飯の粘り値の予測値(回帰式)Y2を求め
るために重回帰分析を行う。
粘り値(実測値)と、近赤外線分光分析装置により求め
たN個の籾サンプルの2次微分吸光度の中から玄米サン
プルのときに粘り値の分析に使用する波長に対応する2
次微分吸光度の各値(波長が1800nmのもの)とに
基づき、サンプル籾を脱ぷ処理して標準的に精米したの
ち炊飯した御飯の粘り値の予測値(回帰式)Y2を求め
るために重回帰分析を行う。
【0016】そして、このような重回帰分析の結果得ら
れる回帰式Y1、Y2を利用することにより、以後、未
知のサンプルの食味評価を以下のようにして行う。
れる回帰式Y1、Y2を利用することにより、以後、未
知のサンプルの食味評価を以下のようにして行う。
【0017】すなわち、未知のサンプル籾を用いて食味
評価を行うときには、サンプル籾の2次微分吸光度を近
赤外線分光分析装置により求め、その所定の波長(21
80nm、および1800nm)にかかる2次微分吸光
度値を上記の回帰式Y1、Y2の説明変数として代入
し、これにより蛋白質の含有量の予測値、および御飯の
粘り値の予測値をそれぞれ算出し、その各算出結果に基
づいて所定の演算式で食味評価をする。
評価を行うときには、サンプル籾の2次微分吸光度を近
赤外線分光分析装置により求め、その所定の波長(21
80nm、および1800nm)にかかる2次微分吸光
度値を上記の回帰式Y1、Y2の説明変数として代入
し、これにより蛋白質の含有量の予測値、および御飯の
粘り値の予測値をそれぞれ算出し、その各算出結果に基
づいて所定の演算式で食味評価をする。
【0018】次に、本発明に関連する発明として、籾サ
ンプルから籾を精米、炊飯したときの飯の粘りを推定す
る技術を、以下に説明する。
ンプルから籾を精米、炊飯したときの飯の粘りを推定す
る技術を、以下に説明する。
【0019】この発明は、籾を近赤外線分光分析して各
波長の吸光度を求めた後その吸光度の2次微分値を求
め、その2次微分値のうち蛋白およびアミロースの指標
となる波長が2180nm,1800nmにおける各値
と、あらかじめそのサンプルについて化学分析により求
めておいた炊飯時の粘り値(実測値)とから重回帰分析
を行って回帰式を求めておく。そして、その回帰式を利
用し、未知の籾サンプルから炊飯時の飯の粘り値を推定
する。
波長の吸光度を求めた後その吸光度の2次微分値を求
め、その2次微分値のうち蛋白およびアミロースの指標
となる波長が2180nm,1800nmにおける各値
と、あらかじめそのサンプルについて化学分析により求
めておいた炊飯時の粘り値(実測値)とから重回帰分析
を行って回帰式を求めておく。そして、その回帰式を利
用し、未知の籾サンプルから炊飯時の飯の粘り値を推定
する。
【0020】このような方法によれば、玄米や白米を測
定して飯の粘りを推定する場合に比較し、籾のように籾
殻が混入しているサンプルにおいても同等あるいはそれ
以上の精度で飯の粘りを推定できる。
定して飯の粘りを推定する場合に比較し、籾のように籾
殻が混入しているサンプルにおいても同等あるいはそれ
以上の精度で飯の粘りを推定できる。
【0021】ところで、本発明は上述のように籾のサン
プルから米の食味を評価する方法であり、近赤外線分光
分析計とコンピュータとを利用することが可能である。
一方、近赤外線分光分析計とコンピュータとからなると
ともに、玄米、白米、または米飯のサンプルから米の品
質評価をする各ソフトウエアが用意され、測定対象に応
じて必要なソフトウエアを操作者が選択し、玄米、白
米、または米飯のサンプルから米の品質評価をする装置
が知られている。
プルから米の食味を評価する方法であり、近赤外線分光
分析計とコンピュータとを利用することが可能である。
一方、近赤外線分光分析計とコンピュータとからなると
ともに、玄米、白米、または米飯のサンプルから米の品
質評価をする各ソフトウエアが用意され、測定対象に応
じて必要なソフトウエアを操作者が選択し、玄米、白
米、または米飯のサンプルから米の品質評価をする装置
が知られている。
【0022】そこで、本発明の方法を実現するために、
近赤外線分光分析計とコンピュータとからなるととも
に、籾、玄米、白米、または米飯のサンプルから米の食
味評価をするソフトウエアを用意し、測定対象に応じて
必要なソフトウエアを操作者が選択し、籾、玄米、白
米、または米飯のサンプルから米の品質評価を行う装置
が考えられる。しかし、この装置では測定対象に応じて
必要なソフトウエアをいちいち操作者が選択しなければ
ならず、操作性が悪くその自動化が望まれる。
近赤外線分光分析計とコンピュータとからなるととも
に、籾、玄米、白米、または米飯のサンプルから米の食
味評価をするソフトウエアを用意し、測定対象に応じて
必要なソフトウエアを操作者が選択し、籾、玄米、白
米、または米飯のサンプルから米の品質評価を行う装置
が考えられる。しかし、この装置では測定対象に応じて
必要なソフトウエアをいちいち操作者が選択しなければ
ならず、操作性が悪くその自動化が望まれる。
【0023】そこで、この不都合を解消するために、未
知のサンプルからその種類を判別する実施例について、
以下に2つ説明する。
知のサンプルからその種類を判別する実施例について、
以下に2つ説明する。
【0024】まず第1の実施例は、籾、玄米、白米、ま
たは米飯のサンプルを近赤外線分光分析計により、近赤
外線分光分析して各波長の吸光度を求めたのち、コンピ
ュータによりその吸光度を2次微分して2次微分吸光度
を求める。このように求まる各スペクトルは、籾の場合
は1100nm〜1400nm、白米の場合は1690
nm〜1800nm、2260nm〜2400nmの領
域において、玄米とは異なった特徴的なスペクトルとな
る。その理由は、籾には籾殻、玄米には糠の層があり、
白米にはそのようなものがないからである。そこで、そ
の特徴的な領域において、未知サンプルの測定スペクト
ルを、籾、玄米、白米の場合の各標準のスペクトルとス
ペクトルマッチングの手法などを用いて比較し、その比
較結果から籾、玄米、白米のいずれかを判別する。そし
て、その判別結果から目的の分析用ソフトウエアを自動
的に選択するように構成する。
たは米飯のサンプルを近赤外線分光分析計により、近赤
外線分光分析して各波長の吸光度を求めたのち、コンピ
ュータによりその吸光度を2次微分して2次微分吸光度
を求める。このように求まる各スペクトルは、籾の場合
は1100nm〜1400nm、白米の場合は1690
nm〜1800nm、2260nm〜2400nmの領
域において、玄米とは異なった特徴的なスペクトルとな
る。その理由は、籾には籾殻、玄米には糠の層があり、
白米にはそのようなものがないからである。そこで、そ
の特徴的な領域において、未知サンプルの測定スペクト
ルを、籾、玄米、白米の場合の各標準のスペクトルとス
ペクトルマッチングの手法などを用いて比較し、その比
較結果から籾、玄米、白米のいずれかを判別する。そし
て、その判別結果から目的の分析用ソフトウエアを自動
的に選択するように構成する。
【0025】第2の実施例は、籾、玄米、白米、のサン
プルを近赤外線分光分析計により、近赤外線分光分析し
て各波長の吸光度を求めたのち、コンピュータによりそ
の吸光度を2次微分して2次微分吸光度を求める。次
に、サンプルが籾、玄米、白米のいずれの形態であるか
を推定するために、目的変数として籾を3、玄米を2、
白米を1とし、説明変数として上記のように求めた2次
微分吸光度のうち波長が1298nm,2310nm,
2344nm,2434nm,1735nmのいずれか
の2次微分吸光度を用いて重回帰分析を行う。
プルを近赤外線分光分析計により、近赤外線分光分析し
て各波長の吸光度を求めたのち、コンピュータによりそ
の吸光度を2次微分して2次微分吸光度を求める。次
に、サンプルが籾、玄米、白米のいずれの形態であるか
を推定するために、目的変数として籾を3、玄米を2、
白米を1とし、説明変数として上記のように求めた2次
微分吸光度のうち波長が1298nm,2310nm,
2344nm,2434nm,1735nmのいずれか
の2次微分吸光度を用いて重回帰分析を行う。
【0026】例えば、第1の波長として1298nmの
2次微分吸光度を用い、その値を2310nmの2次微
分吸光度で割った値を重回帰分析の第1項として用い
る。また第2の波長として1354nmの2次微分吸光
度を、2198nmの2次微分吸光度で割った値を重回
帰分析の第2項として用いる。そして、このような条件
で重回帰分析を行い、その結果得られた検量線は、例え
ば次に示す(1)式のようになる。
2次微分吸光度を用い、その値を2310nmの2次微
分吸光度で割った値を重回帰分析の第1項として用い
る。また第2の波長として1354nmの2次微分吸光
度を、2198nmの2次微分吸光度で割った値を重回
帰分析の第2項として用いる。そして、このような条件
で重回帰分析を行い、その結果得られた検量線は、例え
ば次に示す(1)式のようになる。
【0027】 y=1.11−2.624(1298/2310) −2.246(1354/2198) (1) 次に、このような重回帰分析の結果得られた検量線を利
用することにより、以後、未知のサンプルが籾、玄米、
白米のいずれの形態であるかの推定を以下のようにして
行う。すなわち、未知のサンプルの2次微分吸光度を近
赤外線分光分析により求め、その所定の波長にかかる2
次微分吸光度値を上記の(1)式の説明変数として代入
し、これにより予測値yを得る。このとき、yの値が
1.5未満を白米、1.5以上2.5未満を玄米、2.
5以上を籾として判別する。
用することにより、以後、未知のサンプルが籾、玄米、
白米のいずれの形態であるかの推定を以下のようにして
行う。すなわち、未知のサンプルの2次微分吸光度を近
赤外線分光分析により求め、その所定の波長にかかる2
次微分吸光度値を上記の(1)式の説明変数として代入
し、これにより予測値yを得る。このとき、yの値が
1.5未満を白米、1.5以上2.5未満を玄米、2.
5以上を籾として判別する。
【0028】ところで、上記のように重回帰分析の際
に、説明変数として上記のように求めた2次微分吸光度
のうち波長が1298nm,2310nm,2344n
m,2434nm,1735nmのいずれかの2次微分
吸光度を用いるが、その理由について以下に説明する。
に、説明変数として上記のように求めた2次微分吸光度
のうち波長が1298nm,2310nm,2344n
m,2434nm,1735nmのいずれかの2次微分
吸光度を用いるが、その理由について以下に説明する。
【0029】すなわち、第1の実施例で説明したよう
に、2次微分吸光度のスペクトルは、籾の場合は110
0nm〜1400nm、白米の場合は1690nm〜1
800nm、2260nm〜2400nmの領域におい
て、玄米とは異なった特徴的なスペクトルとなる。しか
も、図2で示すように各波長と籾、玄米、白米の相関プ
ロットから1300nm付近、1735nm付近、23
44nm付近で相関が高く、籾と玄米、玄米と白米を弁
別する波長と非常に関係が深いことがわかる。
に、2次微分吸光度のスペクトルは、籾の場合は110
0nm〜1400nm、白米の場合は1690nm〜1
800nm、2260nm〜2400nmの領域におい
て、玄米とは異なった特徴的なスペクトルとなる。しか
も、図2で示すように各波長と籾、玄米、白米の相関プ
ロットから1300nm付近、1735nm付近、23
44nm付近で相関が高く、籾と玄米、玄米と白米を弁
別する波長と非常に関係が深いことがわかる。
【0030】また、波長の選択に際し、相関の高い波長
域が広範囲に及んでいる波長を選択する。従って、相関
プロット上では、とがったものよりは丸みを帯びている
ものを、また丸みよりも台形状に広がっているものを選
択する。その理由は、測定波長が多少シフトしたり、特
徴波長が他のサンプルで異なっていても相関の高い波長
が広ければ広いほど有利だからである。そこで、以上の
点を考慮し、下記の理由により上記の各波長を採用し
た。
域が広範囲に及んでいる波長を選択する。従って、相関
プロット上では、とがったものよりは丸みを帯びている
ものを、また丸みよりも台形状に広がっているものを選
択する。その理由は、測定波長が多少シフトしたり、特
徴波長が他のサンプルで異なっていても相関の高い波長
が広ければ広いほど有利だからである。そこで、以上の
点を考慮し、下記の理由により上記の各波長を採用し
た。
【0031】(イ)1298nm,1735nm,23
44nmの各波長は、籾の玄米、玄米、白米を弁別する
基本的な波長と考えられ、しかも他の波長域のものに比
べて相関が高くなっている。また、1298nmの領域
は台形状に高い相関があり、多少の測定誤差を伴っても
安定した相関が得られるものと思われる。
44nmの各波長は、籾の玄米、玄米、白米を弁別する
基本的な波長と考えられ、しかも他の波長域のものに比
べて相関が高くなっている。また、1298nmの領域
は台形状に高い相関があり、多少の測定誤差を伴っても
安定した相関が得られるものと思われる。
【0032】(ロ)2434nmの波長は、逆相関だが
その逆相関のものに比べて丸みを帯びていてしかも相関
が高い。
その逆相関のものに比べて丸みを帯びていてしかも相関
が高い。
【0033】(ハ)2310nmの波長は、相関プロッ
ト上では相関が低いが、他の波長を割ることによってそ
の相関を向上させる波長として有効である。
ト上では相関が低いが、他の波長を割ることによってそ
の相関を向上させる波長として有効である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、粉砕し
た籾に近赤外線を照射して吸光度を検出し、該吸光度よ
り化学成分値及び/又は粘り等の内部品質評価値を推定
する。従って、本発明では、未知の籾の玄米状態におけ
る蛋白含量や炊飯時の粘り値等が推定でき、その推定値
に基づいて籾の状態でも玄米の状態と同様な食味評価が
行えるという優れた効果を奏する。
た籾に近赤外線を照射して吸光度を検出し、該吸光度よ
り化学成分値及び/又は粘り等の内部品質評価値を推定
する。従って、本発明では、未知の籾の玄米状態におけ
る蛋白含量や炊飯時の粘り値等が推定でき、その推定値
に基づいて籾の状態でも玄米の状態と同様な食味評価が
行えるという優れた効果を奏する。
【図1】本発明実施例の籾サンプルの処理例を示すフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図2】各波長に対する籾、玄米、白米の相関を表す図
である。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】粉砕した籾に近赤外線を照射して吸光度を
検出し、該吸光度より化学成分値及び/又は粘り等の内
部品質評価値を推定する食物品質評価法。 - 【請求項2】化学成分値及び/又は粘り等の内部品質評
価値から米の食味を評価することを特徴とする請求項1
記載の食物品質評価法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7072526A JPH07260681A (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | 食物品質評価法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7072526A JPH07260681A (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | 食物品質評価法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16222791A Division JP2689767B2 (ja) | 1991-06-05 | 1991-06-05 | 米の食味評価法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07260681A true JPH07260681A (ja) | 1995-10-13 |
Family
ID=13491875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7072526A Withdrawn JPH07260681A (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | 食物品質評価法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07260681A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006119566A1 (en) * | 2005-05-13 | 2006-11-16 | Bri Australia Limited | Assessment of weather damage in cereal grains |
CN108761004A (zh) * | 2018-05-21 | 2018-11-06 | 北京工商大学 | 一种基于摩擦指数的大米粘度的评价方法 |
JP2023553222A (ja) * | 2021-11-24 | 2023-12-21 | 江▲蘇▼大学 | 炒飯の食味特性を速やかに定量評価する方法 |
-
1995
- 1995-03-07 JP JP7072526A patent/JPH07260681A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006119566A1 (en) * | 2005-05-13 | 2006-11-16 | Bri Australia Limited | Assessment of weather damage in cereal grains |
CN108761004A (zh) * | 2018-05-21 | 2018-11-06 | 北京工商大学 | 一种基于摩擦指数的大米粘度的评价方法 |
CN108761004B (zh) * | 2018-05-21 | 2023-08-11 | 北京工商大学 | 一种基于摩擦指数的大米粘度的评价方法 |
JP2023553222A (ja) * | 2021-11-24 | 2023-12-21 | 江▲蘇▼大学 | 炒飯の食味特性を速やかに定量評価する方法 |
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