JPH07253653A - 位相シフトマスク及びその製造方法 - Google Patents
位相シフトマスク及びその製造方法Info
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- JPH07253653A JPH07253653A JP4546594A JP4546594A JPH07253653A JP H07253653 A JPH07253653 A JP H07253653A JP 4546594 A JP4546594 A JP 4546594A JP 4546594 A JP4546594 A JP 4546594A JP H07253653 A JPH07253653 A JP H07253653A
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- Japan
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- thin film
- film
- shift mask
- light
- Prior art date
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- Withdrawn
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- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
- Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ハーフトーン層を有する光リソグラフィ用の位
相シフトマスクに関し、所望の位相差と振幅透過率比と
を単層で調整すること。 【構成】透光性基板1の上に形成され、前記透光性基板
の透光性領域を通過する光との位相差が180度であっ
て、光強度を減衰させる量の不純物が含有されているハ
ーフトーンパターン2aを含む。
相シフトマスクに関し、所望の位相差と振幅透過率比と
を単層で調整すること。 【構成】透光性基板1の上に形成され、前記透光性基板
の透光性領域を通過する光との位相差が180度であっ
て、光強度を減衰させる量の不純物が含有されているハ
ーフトーンパターン2aを含む。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、位相シフトマスクおよ
びその製造方法に関し、より詳しくは、ハーフトーン層
を有する光リソグラフィ用の位相シフトマスク及びその
製造方法に関する。
びその製造方法に関し、より詳しくは、ハーフトーン層
を有する光リソグラフィ用の位相シフトマスク及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置の高集積化、微細化
は進む一方であり、製造に際してリソグラフィ技術の向
上は極めて重大な課題となっている。現在のリソグラフ
ィ技術では、主に半導体基板上に縮小光学系を介してマ
スクパターンを投影露光する方法が用いられているが、
パターンの微細化に伴い、KrFエキシマレーザや、電
子線を用いた直接描画技術や、X線当倍露光技術の開発
が進められている。
は進む一方であり、製造に際してリソグラフィ技術の向
上は極めて重大な課題となっている。現在のリソグラフ
ィ技術では、主に半導体基板上に縮小光学系を介してマ
スクパターンを投影露光する方法が用いられているが、
パターンの微細化に伴い、KrFエキシマレーザや、電
子線を用いた直接描画技術や、X線当倍露光技術の開発
が進められている。
【0003】露光方法において、g線、i線、エキシマ
レーザ,X線等、種々の光源が採用されており、またレ
ジストに対しても新しい材料の開発や、多層レジストプ
ロセスなどが検討されている。最近では露光光源を変え
ることなく微細化をはかる試みがなされ、その一つに位
相シフト法がある。位相シフト法は、光透過部に位相反
転層を設け、隣接するパターンからの光の回折の影響を
除去し、パターン精度を向上させるものである。位相シ
フト法を用いた手法の1つに、ハーフトーン位相シフト
マスクがあり、例えば米国特許(USP)4,890,309 号
公報などに記載されている。
レーザ,X線等、種々の光源が採用されており、またレ
ジストに対しても新しい材料の開発や、多層レジストプ
ロセスなどが検討されている。最近では露光光源を変え
ることなく微細化をはかる試みがなされ、その一つに位
相シフト法がある。位相シフト法は、光透過部に位相反
転層を設け、隣接するパターンからの光の回折の影響を
除去し、パターン精度を向上させるものである。位相シ
フト法を用いた手法の1つに、ハーフトーン位相シフト
マスクがあり、例えば米国特許(USP)4,890,309 号
公報などに記載されている。
【0004】ハーフトーン位相シフトマスクは、パター
ンの少なくとも一部を、遮光パターンに代えて半透明膜
パターンで構成したものである。透明部分と光半透明膜
とを透過した光の位相差がほぼ180度にすることによ
り、パターンエッジに相当する領域での光の強度プロフ
ァイルを急峻にし、パターン精度を高めることが可能に
なる。この手法によれば、位相シフトを利用しかつデバ
イス設計変更を必要としない。
ンの少なくとも一部を、遮光パターンに代えて半透明膜
パターンで構成したものである。透明部分と光半透明膜
とを透過した光の位相差がほぼ180度にすることによ
り、パターンエッジに相当する領域での光の強度プロフ
ァイルを急峻にし、パターン精度を高めることが可能に
なる。この手法によれば、位相シフトを利用しかつデバ
イス設計変更を必要としない。
【0005】ここで位相シフト効果を最大限に生かすた
めには、透明部分と半透明膜をそれぞれ透過した光との
位相差を最適化し、透明部分と半透明膜を透過した光の
それぞれの振幅透過率比を最適化することが重要であ
る。位相差と振幅透過率比は、それらの光学定数(複素
屈折率nーik)と膜厚とにより一意的に決まる。所望
の位相差と膜厚とを得るためには、π反転する膜厚dが
以下の関係を満たしかつ最適な光学定数をもつ必要があ
る。
めには、透明部分と半透明膜をそれぞれ透過した光との
位相差を最適化し、透明部分と半透明膜を透過した光の
それぞれの振幅透過率比を最適化することが重要であ
る。位相差と振幅透過率比は、それらの光学定数(複素
屈折率nーik)と膜厚とにより一意的に決まる。所望
の位相差と膜厚とを得るためには、π反転する膜厚dが
以下の関係を満たしかつ最適な光学定数をもつ必要があ
る。
【0006】d=(2Mー1)λ/(nー1)
(n:屈折率、M:整数) この条件を満たすために、従来のハーフトーン位相シフ
トマスクでは、単層で必要な透過率と必要な位相反転を
同時に達成できる材料は知られていない。そこで、ハー
フトーン部分を2層構造となし、そのうちの1層で主に
屈折率nを調整し、残りの一層で主に位相を調整してい
る。
(n:屈折率、M:整数) この条件を満たすために、従来のハーフトーン位相シフ
トマスクでは、単層で必要な透過率と必要な位相反転を
同時に達成できる材料は知られていない。そこで、ハー
フトーン部分を2層構造となし、そのうちの1層で主に
屈折率nを調整し、残りの一層で主に位相を調整してい
る。
【0007】例えば透光性基板上に所望の振幅透過率を
得るためにCr膜をスパッタリング法で形成し、この上
に位相調整用の透明膜となるシリコン膜をCVD法で堆
積する。位相調整用の透明膜は、膜厚が足りないときに
は再度膜を成長し、また、膜厚が過剰のときにはエッチ
バッグを行うようにしている。
得るためにCr膜をスパッタリング法で形成し、この上
に位相調整用の透明膜となるシリコン膜をCVD法で堆
積する。位相調整用の透明膜は、膜厚が足りないときに
は再度膜を成長し、また、膜厚が過剰のときにはエッチ
バッグを行うようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】多層構造のハーフォト
ーン部分を採用することにより、複数回の膜形成を行わ
なければならず工程が複雑になり、あるいは、異なる場
所でそれらの膜を形成する場合には搬送時のゴミの付着
等もあり、これらにより欠陥が増大し歩留まりが低下す
る。
ーン部分を採用することにより、複数回の膜形成を行わ
なければならず工程が複雑になり、あるいは、異なる場
所でそれらの膜を形成する場合には搬送時のゴミの付着
等もあり、これらにより欠陥が増大し歩留まりが低下す
る。
【0009】このように、位相差と振幅透過率比との条
件を満たす材料を見出だすのは極めて困難であり、また
多層膜で形成しようとすると製造工程が複雑化し、製造
歩留まりが低下するという問題がある。本発明はこのよ
うな問題に鑑みてなされたものであって、所望の位相差
と振幅透過率比とを単層で調整できるハーフトーンパタ
ーンを有する位相シフトマスク及びその製造方法を提供
することを目的とする。
件を満たす材料を見出だすのは極めて困難であり、また
多層膜で形成しようとすると製造工程が複雑化し、製造
歩留まりが低下するという問題がある。本発明はこのよ
うな問題に鑑みてなされたものであって、所望の位相差
と振幅透過率比とを単層で調整できるハーフトーンパタ
ーンを有する位相シフトマスク及びその製造方法を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、図1に
例示するように、透光性基板1の上に形成され、前記透
光性基板の透光性領域を通過する光との位相差が180
度であって、光強度を減衰させる量の不純物が含有され
ているハーフトーンパターン2aを有することを特徴と
する位相シフトマスクにより解決する。
例示するように、透光性基板1の上に形成され、前記透
光性基板の透光性領域を通過する光との位相差が180
度であって、光強度を減衰させる量の不純物が含有され
ているハーフトーンパターン2aを有することを特徴と
する位相シフトマスクにより解決する。
【0011】または、透光性基板1表面に、透明又は半
透明の薄膜2を形成する薄膜形成工程と、前記薄膜2に
イオン注入法により元素をドーピングし、光学定数を調
整するドーピング工程と、前記薄膜2をパターニングす
ることにより、入射光を180度の位相差で通過させる
ハーフトーンパターン2aを形成する工程とを有するこ
とを特徴とするハーフトーン位相シフトマスクの製造方
法により解決する。
透明の薄膜2を形成する薄膜形成工程と、前記薄膜2に
イオン注入法により元素をドーピングし、光学定数を調
整するドーピング工程と、前記薄膜2をパターニングす
ることにより、入射光を180度の位相差で通過させる
ハーフトーンパターン2aを形成する工程とを有するこ
とを特徴とするハーフトーン位相シフトマスクの製造方
法により解決する。
【0012】または、前記ドーピング工程は、不純物と
しては重金属を用いる工程であることを特徴とする位相
シフトマスクの製造方法により解決する。または、前記
薄膜形は、入射光を180度の位相差で通過させる膜厚
よりも厚く形成されていることを特徴とする位相シフト
マスクの製造方法。または、前記ドーピング工程の前
に、前記薄膜2表面に保護膜3を形成し、ドーピング終
了後に該保護膜を除去する工程を有することを特徴とす
る位相シフトマスクの製造方法により解決する。
しては重金属を用いる工程であることを特徴とする位相
シフトマスクの製造方法により解決する。または、前記
薄膜形は、入射光を180度の位相差で通過させる膜厚
よりも厚く形成されていることを特徴とする位相シフト
マスクの製造方法。または、前記ドーピング工程の前
に、前記薄膜2表面に保護膜3を形成し、ドーピング終
了後に該保護膜を除去する工程を有することを特徴とす
る位相シフトマスクの製造方法により解決する。
【0013】または、前記ドーピング工程において、前
記薄膜2表面で不均一なドープ量で元素をドープするこ
とを特徴とする位相シフトマスクの製造方法によって解
決する。または、透光性基板21の上に、不純物を含有
して透過光を減衰させるとともに、光を180度位相反
転させる厚さを有する薄膜22を形成する工程と、前記
薄膜22をパターニングしてハーフトーンパターン22
Sを形成する工程とを有することを特徴とする位相シフ
トマスクの製造方法によって解決する。
記薄膜2表面で不均一なドープ量で元素をドープするこ
とを特徴とする位相シフトマスクの製造方法によって解
決する。または、透光性基板21の上に、不純物を含有
して透過光を減衰させるとともに、光を180度位相反
転させる厚さを有する薄膜22を形成する工程と、前記
薄膜22をパターニングしてハーフトーンパターン22
Sを形成する工程とを有することを特徴とする位相シフ
トマスクの製造方法によって解決する。
【0014】または、透光性基板表面に、所望の膜厚を
有する透明または半透明の薄膜を形成する薄膜形成工程
と、前記薄膜表面をスパッタリングすることにより、粗
面化し、透過率を調整する透過率調整工程と、前記薄膜
をパターニングしてハーフトーンパターンを形成する工
程とを有することを特徴とする位相シフトマスクの製造
方法により解決する。
有する透明または半透明の薄膜を形成する薄膜形成工程
と、前記薄膜表面をスパッタリングすることにより、粗
面化し、透過率を調整する透過率調整工程と、前記薄膜
をパターニングしてハーフトーンパターンを形成する工
程とを有することを特徴とする位相シフトマスクの製造
方法により解決する。
【0015】
【作 用】本発明によれば、位相シフトマスクを形成す
るに際し、透光性基板表面または前記透光性基板表面に
形成された膜の表面に所望の膜厚の半透明膜パターンを
形成し、この半透明膜パターン表面に不純物をドーピン
グすることにより、膜の結晶構造を変化せしめることに
より、光学定数を調節するようにしており、膜厚を変化
させることなく、所望の位相シフト量と所望の振幅透過
率とをもつ位相シフトマスクパターンを得ることができ
る。
るに際し、透光性基板表面または前記透光性基板表面に
形成された膜の表面に所望の膜厚の半透明膜パターンを
形成し、この半透明膜パターン表面に不純物をドーピン
グすることにより、膜の結晶構造を変化せしめることに
より、光学定数を調節するようにしており、膜厚を変化
させることなく、所望の位相シフト量と所望の振幅透過
率とをもつ位相シフトマスクパターンを得ることができ
る。
【0016】望ましくはこの半透明膜パターンは、製造
工程の容易性から、単層構造とする。透明膜上に不純物
をドーピングした半透明膜パターンを形成し、不純物の
ドーピング量によって光学定数を調整するようにした多
層構造で構成しても良いが、本発明によれば、単層で容
易に所望の位相シフトハーフトーンマスクを得ることが
できる。
工程の容易性から、単層構造とする。透明膜上に不純物
をドーピングした半透明膜パターンを形成し、不純物の
ドーピング量によって光学定数を調整するようにした多
層構造で構成しても良いが、本発明によれば、単層で容
易に所望の位相シフトハーフトーンマスクを得ることが
できる。
【0017】本発明の第2によれば、薄膜を形成した後
所望の不純物をイオン注入法等によりドーピングするこ
とにより、所望の光学定数のマスクパターンを容易に得
ることが可能となる。望ましくは、所定の厚さだけ厚い
薄膜を形成しておき、イオン注入後、この表面層(1原
子層〜数原子層程度)を除去する。あるいはまた、薄膜
表面に保護膜を形成した状態でイオン注入を行うことに
よりドーピングし、ドーピング後の保護膜を剥離する。
所望の不純物をイオン注入法等によりドーピングするこ
とにより、所望の光学定数のマスクパターンを容易に得
ることが可能となる。望ましくは、所定の厚さだけ厚い
薄膜を形成しておき、イオン注入後、この表面層(1原
子層〜数原子層程度)を除去する。あるいはまた、薄膜
表面に保護膜を形成した状態でイオン注入を行うことに
よりドーピングし、ドーピング後の保護膜を剥離する。
【0018】これにより、表面状態が良好で信頼性の高
いハーフトーン位相シフトマスクパターンを得ることが
可能となる。例えば保護膜としてはレジストを用いても
よく、イオン注入における膜表面のダメージを防ぐため
のレジストをパターン露光し未現像の状態で、イオン注
入工程を行い、この後現像することによってレジストパ
ターンを形成し、これをマスクとして位相シフトマスク
パターン形成のためのパターニングを行うようにしても
よい。これによりパターニングのためのレジストがダメ
ージ防止のためのレジストとしても利用できるため、工
数の低減をはかることができる。
いハーフトーン位相シフトマスクパターンを得ることが
可能となる。例えば保護膜としてはレジストを用いても
よく、イオン注入における膜表面のダメージを防ぐため
のレジストをパターン露光し未現像の状態で、イオン注
入工程を行い、この後現像することによってレジストパ
ターンを形成し、これをマスクとして位相シフトマスク
パターン形成のためのパターニングを行うようにしても
よい。これによりパターニングのためのレジストがダメ
ージ防止のためのレジストとしても利用できるため、工
数の低減をはかることができる。
【0019】ここでハーフトーン位相シフトマスクパタ
ーンとなる半透明膜のパターニングについては、薄膜形
成工程、ドーピング工程を経て、半透明膜を得た後、フ
ォトリソグラフィなどにより行うようにしてもよいし、
また薄膜形成後、フォトリソグラフィなどの方法でパタ
ーン形成を行った後、ドーピングを行うようにしてもよ
い。
ーンとなる半透明膜のパターニングについては、薄膜形
成工程、ドーピング工程を経て、半透明膜を得た後、フ
ォトリソグラフィなどにより行うようにしてもよいし、
また薄膜形成後、フォトリソグラフィなどの方法でパタ
ーン形成を行った後、ドーピングを行うようにしてもよ
い。
【0020】後者のパターン形成後、ドーピングを行う
方法の場合は、パターンサイズに応じて、所望の光学定
数をもつように、ドーピング濃度あるいはドーピング物
質を領域毎に変えることもでき、より高品質のハーフト
ーン位相シフトマスクを得ることが可能となる。また、
同一のマスク上でもパターンサイズの大きな領域ではC
rなどの重金属を高濃度にドーピングし、遮光膜パター
ンとし、他の領域では半透明膜パターンとするような構
造も極めて容易に作業性よく実現することができる。
方法の場合は、パターンサイズに応じて、所望の光学定
数をもつように、ドーピング濃度あるいはドーピング物
質を領域毎に変えることもでき、より高品質のハーフト
ーン位相シフトマスクを得ることが可能となる。また、
同一のマスク上でもパターンサイズの大きな領域ではC
rなどの重金属を高濃度にドーピングし、遮光膜パター
ンとし、他の領域では半透明膜パターンとするような構
造も極めて容易に作業性よく実現することができる。
【0021】本発明の第3によれば、所望のドーピング
量の不純物を添加しつつ薄膜を堆積することにより、容
易に所望の光学定数をもつハーフトーン位相シフトマス
クパターンを得ることができる。本発明の第4によれ
ば、透光性基板表面に、所望の膜厚を有する透明または
半透明膜の薄膜を形成したのち、この薄膜表面をスパッ
タリングすることにより、粗面化し、振幅透過率を調整
するため、1原子乃至数原子層をスパッタリングするこ
とにより、位相差を変化させることなく極めて容易に振
幅透過率を下げることができ、微調整が容易に可能とな
る。この方法を用いる場合、ハーフトーン位相シフトマ
スクパターン形成後、振幅透過率を測定し、振幅透過率
が不足する場合に、この方法を用いることにより、透過
率としては膜厚を大きくしたのと同じ効果を得ることが
でき、位相を変化させることもないため、扱いが容易で
ある。
量の不純物を添加しつつ薄膜を堆積することにより、容
易に所望の光学定数をもつハーフトーン位相シフトマス
クパターンを得ることができる。本発明の第4によれ
ば、透光性基板表面に、所望の膜厚を有する透明または
半透明膜の薄膜を形成したのち、この薄膜表面をスパッ
タリングすることにより、粗面化し、振幅透過率を調整
するため、1原子乃至数原子層をスパッタリングするこ
とにより、位相差を変化させることなく極めて容易に振
幅透過率を下げることができ、微調整が容易に可能とな
る。この方法を用いる場合、ハーフトーン位相シフトマ
スクパターン形成後、振幅透過率を測定し、振幅透過率
が不足する場合に、この方法を用いることにより、透過
率としては膜厚を大きくしたのと同じ効果を得ることが
でき、位相を変化させることもないため、扱いが容易で
ある。
【0022】さらにまた、この方法は、ハーフトーン位
相シフトマスクパターン完成後、透過率が不足して欠陥
マスクであることが分かった場合の、欠陥の再生にも適
用することができる。従来の方法では再度成膜工程を付
加しなければならなかったが、スパッタリングを用いた
表面層の粗面化のみで容易に再生可能である。
相シフトマスクパターン完成後、透過率が不足して欠陥
マスクであることが分かった場合の、欠陥の再生にも適
用することができる。従来の方法では再度成膜工程を付
加しなければならなかったが、スパッタリングを用いた
表面層の粗面化のみで容易に再生可能である。
【0023】
【実施例】そこで、以下に本発明の実施例を図面に基づ
いて説明する。 (第1実施例)図1は、本発明の第1実施例を示す断面
図である。まず、図1(a) に示すように、石英基板1上
に膜厚130nmのクロム酸化膜2をスパッタリングによ
り形成する。続いて、図1(b) に示すように、荒れ防止
用の保護膜として表面全体にレジスト3を0.1 μmの厚
さに塗布する。
いて説明する。 (第1実施例)図1は、本発明の第1実施例を示す断面
図である。まず、図1(a) に示すように、石英基板1上
に膜厚130nmのクロム酸化膜2をスパッタリングによ
り形成する。続いて、図1(b) に示すように、荒れ防止
用の保護膜として表面全体にレジスト3を0.1 μmの厚
さに塗布する。
【0024】そして、図1(c) に示すように、注入エネ
ルギー10〜200keV、ドーズ量1011〜1015 C/cm2の条
件でクロム(Cr)をイオン注入する。これにより、Crイ
オンは、レジスト3を通過してクロム酸化膜2に注入さ
れる。次に、図1(d) に示すように、レジスト膜3を溶
剤により剥離除去すると、クロム酸化膜2は表面荒れの
ない所望の振幅透過率を有するようになる。上記した条
件によれば、振幅透過率は5〜15%となった。
ルギー10〜200keV、ドーズ量1011〜1015 C/cm2の条
件でクロム(Cr)をイオン注入する。これにより、Crイ
オンは、レジスト3を通過してクロム酸化膜2に注入さ
れる。次に、図1(d) に示すように、レジスト膜3を溶
剤により剥離除去すると、クロム酸化膜2は表面荒れの
ない所望の振幅透過率を有するようになる。上記した条
件によれば、振幅透過率は5〜15%となった。
【0025】この後、電子線(EB)レジスト(不図
示)を塗布し、電子線によってそのEBレジストを描画
し、続いて現像を経てEBレジストのパターンを形成す
る。次に、EBレジストのパターンをマスクとし、硝酸
セリウム第2アンモニウム溶液によりクロム酸化膜2を
エッチングし、図1(e) に示すように、クロム酸化膜2
のハーフトーンパターン2aを形成する。
示)を塗布し、電子線によってそのEBレジストを描画
し、続いて現像を経てEBレジストのパターンを形成す
る。次に、EBレジストのパターンをマスクとし、硝酸
セリウム第2アンモニウム溶液によりクロム酸化膜2を
エッチングし、図1(e) に示すように、クロム酸化膜2
のハーフトーンパターン2aを形成する。
【0026】最後に、EBレジストを除去してハーフト
ーン位相シフトマスクが完成する。このようにして形成
したマスクは単層のハーフトーンパターン2aを有し、
膜を多層形成する手間が省ける。このマスクを用いて、
ポジ型レジストを塗布したウェハーに、g線ステッパー
で縮小影露光を行った結果、解像度は大幅に向上した。
ーン位相シフトマスクが完成する。このようにして形成
したマスクは単層のハーフトーンパターン2aを有し、
膜を多層形成する手間が省ける。このマスクを用いて、
ポジ型レジストを塗布したウェハーに、g線ステッパー
で縮小影露光を行った結果、解像度は大幅に向上した。
【0027】クロム酸化膜2よりなるハーフトーンパタ
ーン2aは、その内部を透過した光が石英基板1の透過
光に対し180度の位相差が生じるように膜厚制御され
ている。しかも、ハーフトーンパターン2aの光透過量
は、イオン注入によって所望の大きさに調整される。こ
の結果、ハーフトーンパターン2aのエッジ部では逆位
相の光振幅が足し合わされ、図2に示すように光強度が
零となる。
ーン2aは、その内部を透過した光が石英基板1の透過
光に対し180度の位相差が生じるように膜厚制御され
ている。しかも、ハーフトーンパターン2aの光透過量
は、イオン注入によって所望の大きさに調整される。こ
の結果、ハーフトーンパターン2aのエッジ部では逆位
相の光振幅が足し合わされ、図2に示すように光強度が
零となる。
【0028】その位相差は丁度180度(π)であるの
が望ましいが、僅かのずれは許容でき、焦点深度を考慮
して所望の範囲内に入るようにすればよい。位相シフト
効果を最大限に生かすためには、透明部分(石英基板
1)と半透明膜(ハーフトーンパターン2a)を透過し
たそれぞれの光の位相差を最適化することと、透明部分
と半透明膜を透過したそれぞれの光の振幅透過率比を最
適化することが重要である。その位相差と振幅透過率比
は、これらの光学定数(複素屈折率nーik)と膜厚と
により一意的に決まる。従って、所望の位相差と膜厚と
を得るためには、π反転する膜厚dが次の関係を満たす
ようにし、かつ、最適な振幅透過率をもつように不純物
注入量を制御する必要がある。
が望ましいが、僅かのずれは許容でき、焦点深度を考慮
して所望の範囲内に入るようにすればよい。位相シフト
効果を最大限に生かすためには、透明部分(石英基板
1)と半透明膜(ハーフトーンパターン2a)を透過し
たそれぞれの光の位相差を最適化することと、透明部分
と半透明膜を透過したそれぞれの光の振幅透過率比を最
適化することが重要である。その位相差と振幅透過率比
は、これらの光学定数(複素屈折率nーik)と膜厚と
により一意的に決まる。従って、所望の位相差と膜厚と
を得るためには、π反転する膜厚dが次の関係を満たす
ようにし、かつ、最適な振幅透過率をもつように不純物
注入量を制御する必要がある。
【0029】 d=(2Mー1)λ/(nー1) (n:屈折率、M:整数) … ところで、上記した説明では、イオン注入における膜表
面のダメージを防ぐためにクロム酸化膜2の上にレジス
ト3を形成したが、このレジスト3を露光した後に直ぐ
に現像せず、未現像の状態で、イオン注入(図1(c))を
行った後に現像してレジストパターンを形成し、これを
マスクとして図1(f) のパターニングを行うようにして
もよい。これによりクロム酸化膜2のパターニングのた
めのレジストがダメージ防止のためのレジストとしても
利用できる。
面のダメージを防ぐためにクロム酸化膜2の上にレジス
ト3を形成したが、このレジスト3を露光した後に直ぐ
に現像せず、未現像の状態で、イオン注入(図1(c))を
行った後に現像してレジストパターンを形成し、これを
マスクとして図1(f) のパターニングを行うようにして
もよい。これによりクロム酸化膜2のパターニングのた
めのレジストがダメージ防止のためのレジストとしても
利用できる。
【0030】(第2実施例)次に、本発明の第2実施例
について説明する。第1の実施例では不純物を添加する
ためのイオン注入に先立ち、レジスト3によって表面を
被覆しておくようにし、後で除去するようにした。この
実施例では図3(a) 乃至(e) に示すようにクロム酸化膜
2を厚く形成しておくようにし、イオン注入後、表面の
ダメージを除去するために表面の一部を除去し、エッチ
ングすることにより、良好で信頼性の高いマスクを得る
ことができる。
について説明する。第1の実施例では不純物を添加する
ためのイオン注入に先立ち、レジスト3によって表面を
被覆しておくようにし、後で除去するようにした。この
実施例では図3(a) 乃至(e) に示すようにクロム酸化膜
2を厚く形成しておくようにし、イオン注入後、表面の
ダメージを除去するために表面の一部を除去し、エッチ
ングすることにより、良好で信頼性の高いマスクを得る
ことができる。
【0031】すなわち、まず、図3(a) に示すように石
英基板1上に膜厚140〜200nmのクロム酸化膜2を
スパッタリングにより成膜する。その膜厚は、第1実施
例に比べて例えば1原子層〜数原子層程度の厚くする。
この後に、図3(b) に示すようにクロム酸化膜2にイオ
ン注入する。そのイオン注入条件は注入エネルギー10
〜200keV 、ドーズ量1011〜1015C/cm2とする。
英基板1上に膜厚140〜200nmのクロム酸化膜2を
スパッタリングにより成膜する。その膜厚は、第1実施
例に比べて例えば1原子層〜数原子層程度の厚くする。
この後に、図3(b) に示すようにクロム酸化膜2にイオ
ン注入する。そのイオン注入条件は注入エネルギー10
〜200keV 、ドーズ量1011〜1015C/cm2とする。
【0032】続いて、図3(c) に示すように、クロム酸
化膜2の表面を130nmの厚さとなるまでドライエッチ
ング法又はウエットエッチング法によりエッチングす
る。このドライエッチングにより、イオン注入工程にお
けるイオン衝撃によって形成されたクロム酸化膜2の表
面の欠陥が除去され、その表面の荒れもなく所望の振幅
透過率が得られる。
化膜2の表面を130nmの厚さとなるまでドライエッチ
ング法又はウエットエッチング法によりエッチングす
る。このドライエッチングにより、イオン注入工程にお
けるイオン衝撃によって形成されたクロム酸化膜2の表
面の欠陥が除去され、その表面の荒れもなく所望の振幅
透過率が得られる。
【0033】最後に、前記第1の実施例と同様、図3
(d) に示すように、このクロム酸化膜2をパターニング
してハーフトーンパターン2aが形成される。この実施
例においても、所望の位相差と膜厚とを得るためには、
π反転する膜厚が式の関係を満たすようにし、かつ、
最適な振幅透過率をもつように不純物注入量を制御する
必要がある。
(d) に示すように、このクロム酸化膜2をパターニング
してハーフトーンパターン2aが形成される。この実施
例においても、所望の位相差と膜厚とを得るためには、
π反転する膜厚が式の関係を満たすようにし、かつ、
最適な振幅透過率をもつように不純物注入量を制御する
必要がある。
【0034】なお、表面の荒さも光透過性を制御する要
素となるので、これを加味すればその荒さを除去する必
要はない。 (第3実施例)次に、本発明の第3実施例について説明
する。この方法は、位相差が所望の値になるようにした
半透明膜を形成してこれをパターニングしておき、この
半透明膜パターン表面の所定の領域に選択的にドーピン
グを行うことにより、パターン寸法に応じて不純物濃度
の異なるハーフトーン位相シフトマスクパターンを形成
することを特徴とする。この例で波長365nmのi腺用
のハーフトーン位相シフトマスクについて説明する。
素となるので、これを加味すればその荒さを除去する必
要はない。 (第3実施例)次に、本発明の第3実施例について説明
する。この方法は、位相差が所望の値になるようにした
半透明膜を形成してこれをパターニングしておき、この
半透明膜パターン表面の所定の領域に選択的にドーピン
グを行うことにより、パターン寸法に応じて不純物濃度
の異なるハーフトーン位相シフトマスクパターンを形成
することを特徴とする。この例で波長365nmのi腺用
のハーフトーン位相シフトマスクについて説明する。
【0035】まず、図4(a) に示すように石英基板11
上にスパッタリングにより膜厚130nmのシリコン(S
i)膜12を成膜する。次に、注入エネルギー10〜2
00keV 、ドーズ量1011〜1015 C/cm2の条件で鉛
(Pb)をSi基板12にイオン注入する。この後に、図4
(b) に示すように、Si膜12のうちパターンサイズが
0.5μm以下の小さなハーフトーンパターンを形成し
ようとする領域を被覆するようにレジストパターン13
を形成する。続いて、レジストパターン13をマスクに
使用して、大きなハーフトーンパターンを形成しようと
する領域のSi膜12に選択的にPbイオンを注入する。そ
のイオン注入条件は、注入エネルギー10〜200keV
,濃度1011〜1015 C/cm2とする。そして、図4(c)
に示すように、レジスト膜13を溶剤により除去す
る。
上にスパッタリングにより膜厚130nmのシリコン(S
i)膜12を成膜する。次に、注入エネルギー10〜2
00keV 、ドーズ量1011〜1015 C/cm2の条件で鉛
(Pb)をSi基板12にイオン注入する。この後に、図4
(b) に示すように、Si膜12のうちパターンサイズが
0.5μm以下の小さなハーフトーンパターンを形成し
ようとする領域を被覆するようにレジストパターン13
を形成する。続いて、レジストパターン13をマスクに
使用して、大きなハーフトーンパターンを形成しようと
する領域のSi膜12に選択的にPbイオンを注入する。そ
のイオン注入条件は、注入エネルギー10〜200keV
,濃度1011〜1015 C/cm2とする。そして、図4(c)
に示すように、レジスト膜13を溶剤により除去す
る。
【0036】次に、フォトリソグラフィー法によりSi膜
12をパターニングして、図4(d)に示すように、幅の
小さなハーフトーンパターン12aと幅の大きなハーフ
トーンパターン12bを形成する。このようにして、パ
ターンサイズに応じて振幅透過率の異なる領域をもつ位
相シフトマスクを容易に形成できる。位相を反転させず
に光を透過させるパターン面積が大き場合にはそこを透
過する光の強度も僅かであるが大きくなることもあるか
らである。
12をパターニングして、図4(d)に示すように、幅の
小さなハーフトーンパターン12aと幅の大きなハーフ
トーンパターン12bを形成する。このようにして、パ
ターンサイズに応じて振幅透過率の異なる領域をもつ位
相シフトマスクを容易に形成できる。位相を反転させず
に光を透過させるパターン面積が大き場合にはそこを透
過する光の強度も僅かであるが大きくなることもあるか
らである。
【0037】この方法では、パターンサイズに応じて2
つの領域にわけ2種類の振幅透過率をもつようにした
が、さらに細かくわけてもよい。また、パターンサイズ
の大きな領域は遮光膜となるように高濃度ドーピングを
行うことにしてもよい。以上により、全域にわたって同
一の膜厚であって領域毎に所望の透過率をもつパターン
を形成することが可能となる。
つの領域にわけ2種類の振幅透過率をもつようにした
が、さらに細かくわけてもよい。また、パターンサイズ
の大きな領域は遮光膜となるように高濃度ドーピングを
行うことにしてもよい。以上により、全域にわたって同
一の膜厚であって領域毎に所望の透過率をもつパターン
を形成することが可能となる。
【0038】また、この方法においてもパターン形成
後、透過率を微調整したい場合はスパッタリングにより
表面を粗面化する工程を付加してもよい。 (第4実施例)次に本発明の第4実施例として、CVD
により不純物を添加しつつ所望の膜厚および透過率を有
する薄膜を成膜し、これをパターニングすることによ
り、半透明膜パターンからなるハーフトーン位相シフト
マスクパターンを形成する方法について説明する。
後、透過率を微調整したい場合はスパッタリングにより
表面を粗面化する工程を付加してもよい。 (第4実施例)次に本発明の第4実施例として、CVD
により不純物を添加しつつ所望の膜厚および透過率を有
する薄膜を成膜し、これをパターニングすることによ
り、半透明膜パターンからなるハーフトーン位相シフト
マスクパターンを形成する方法について説明する。
【0039】まず、図5(a) に示すような石英基板21
を用意する。そして、図5(b) に示すように、石英基板
21の上に反応性ガスとしてシラン、C2H2の混合ガスを
用い、不純物としてNH3 を添加しながら、CVDによ
り、屈折率2.4 〜3、透過率5〜15%の膜厚260nm
のシリコン膜22を成膜する。次に、図5(c) 示すよう
に、フォトリソグラフィー法により不純物を含むシリコ
ン膜22をパターニングしハーフトーン位相シフトマス
クパターン22Sを形成する。
を用意する。そして、図5(b) に示すように、石英基板
21の上に反応性ガスとしてシラン、C2H2の混合ガスを
用い、不純物としてNH3 を添加しながら、CVDによ
り、屈折率2.4 〜3、透過率5〜15%の膜厚260nm
のシリコン膜22を成膜する。次に、図5(c) 示すよう
に、フォトリソグラフィー法により不純物を含むシリコ
ン膜22をパターニングしハーフトーン位相シフトマス
クパターン22Sを形成する。
【0040】この方法でも第1実施例と同様な作用が得
られる。 (その他の実施例)上記した実施例では石英基板を使用
しているが、シリコン基板であってもよい。ハーフトー
ンパターンを構成するための薄膜としては、上記したク
ロム酸化膜、シリコン以外に、炭化シリコン、シリコン
化合物、シリコンを含む混合物、ゲルマニウム、ゲルマ
ニウムを含む化合物などからなる材料を用いてもよい
し、それらの薄膜を適当な組み合わせによって多層構造
としてもよい。その薄膜は、透明であっても半透明であ
ってもよい。それらの薄膜の形成方法はスパッタ法に限
るものではなく、CVDを用いてもよい。
られる。 (その他の実施例)上記した実施例では石英基板を使用
しているが、シリコン基板であってもよい。ハーフトー
ンパターンを構成するための薄膜としては、上記したク
ロム酸化膜、シリコン以外に、炭化シリコン、シリコン
化合物、シリコンを含む混合物、ゲルマニウム、ゲルマ
ニウムを含む化合物などからなる材料を用いてもよい
し、それらの薄膜を適当な組み合わせによって多層構造
としてもよい。その薄膜は、透明であっても半透明であ
ってもよい。それらの薄膜の形成方法はスパッタ法に限
るものではなく、CVDを用いてもよい。
【0041】ハーフトーンパターンに含有させる元素と
しては、上記したクロム、鉛の他に、銅、亜鉛、錫、ニ
ッケル、マンガン、タングステンなどの重金属、あるい
はボロン、リン、ヒ素、酸素、窒素などを使用してもよ
い。また、石英基板1表面に、所望の膜厚を有する透明
または半透明膜の薄膜を形成したのち、この薄膜表面を
スパッタリングすることにより、粗面化し、振幅透過率
を調整してもよい。
しては、上記したクロム、鉛の他に、銅、亜鉛、錫、ニ
ッケル、マンガン、タングステンなどの重金属、あるい
はボロン、リン、ヒ素、酸素、窒素などを使用してもよ
い。また、石英基板1表面に、所望の膜厚を有する透明
または半透明膜の薄膜を形成したのち、この薄膜表面を
スパッタリングすることにより、粗面化し、振幅透過率
を調整してもよい。
【0042】さらにまた、本発明は、単層構造のハーフ
トーン位相シフトマスクのみならず、多層膜からなる位
相シフトパターンにも適用可能である。なお、基板との
位相差が解像度向上効果をもたらす範囲内ならば、ハー
フトーンパターンの膜厚を変化させても良い。
トーン位相シフトマスクのみならず、多層膜からなる位
相シフトパターンにも適用可能である。なお、基板との
位相差が解像度向上効果をもたらす範囲内ならば、ハー
フトーンパターンの膜厚を変化させても良い。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、半透
明膜パターン表面に不純物をドーピングすることによ
り、膜の結晶構造を変化せしめることにより、光学定数
を調節するようにしており、膜厚を変化させることな
く、所望の位相シフト量と所望の振幅透過率とをもつ位
相シフトマスクパターンを得ることができるという効果
を奏功する。
明膜パターン表面に不純物をドーピングすることによ
り、膜の結晶構造を変化せしめることにより、光学定数
を調節するようにしており、膜厚を変化させることな
く、所望の位相シフト量と所望の振幅透過率とをもつ位
相シフトマスクパターンを得ることができるという効果
を奏功する。
【図1】本発明の第1実施例のハーフトーン位相シフト
マスクの製造工程を示す断面図である。
マスクの製造工程を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施例のハーフトーン位相シフト
マスクの断面図とそのマスクを透過する光の振幅を示す
図である。
マスクの断面図とそのマスクを透過する光の振幅を示す
図である。
【図3】本発明の第2の実施例のハーフトーン位相シフ
トマスクの製造工程を示す断面図である。
トマスクの製造工程を示す断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例のハーフトーン位相シフ
トマスクの製造工程を示す断面図である。
トマスクの製造工程を示す断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例のハーフトーン位相シフ
トマスクの製造工程を示す断面図である。
トマスクの製造工程を示す断面図である。
1 石英基板(光透明基板) 2 クロム酸化膜(薄膜) 2a ハーフトーンパターン 3 レジスト 4 Crイオン 11 石英基板 12 シリコン膜 12a、12b ハーフトーンパターン 13 レジストパターン 21 石英基板 22 シリコン膜 22a ハーフトーンパターン
Claims (8)
- 【請求項1】透光性基板(1)の上に形成され、前記透
光性基板の透光性領域を通過する光との位相差が180
度であって、光強度を減衰させる量の不純物が含有され
ているハーフトーンパターン(2a)を有することを特
徴とする位相シフトマスク。 - 【請求項2】透光性基板(1)表面に、透明又は半透明
の薄膜(2)を形成する薄膜形成工程と、 前記薄膜(2)にイオン注入法により元素をドーピング
し、光学定数を調整するドーピング工程と、 前記薄膜(2)をパターニングすることにより、入射光
を180度の位相差で通過させるハーフトーンパターン
(2a)を形成する工程とを有することを特徴とする位
相シフトマスクの製造方法。 - 【請求項3】前記ドーピング工程は、不純物としては重
金属を用いる工程であることを特徴とする請求項2に記
載の位相シフトマスクの製造方法。 - 【請求項4】前記薄膜形は、入射光を180度の位相差
で通過させる膜厚よりも厚く形成されていることを特徴
とする請求項2又は3記載の位相シフトマスクの製造方
法。 - 【請求項5】前記ドーピング工程の前に、前記薄膜
(2)表面に保護膜(3)を形成し、ドーピング終了後
に該保護膜を除去する工程を有することを特徴とする請
求項2又は3記載の位相シフトマスクの製造方法。 - 【請求項6】前記ドーピング工程において、前記薄膜
(2)表面で不均一なドープ量で元素をドープすること
を特徴とする請求項2記載の位相シフトマスクの製造方
法。 - 【請求項7】透光性基板(21)の上に、不純物を含有
して透過光を減衰させるとともに、光を180度位相反
転させる厚さを有する薄膜(22)を形成する工程と、 前記薄膜(22)をパターニングしてハーフトーンパタ
ーン(22S)を形成する工程とを有することを特徴と
する位相シフトマスクの製造方法。 - 【請求項8】透光性基板表面に、所望の膜厚を有する透
明または半透明の薄膜を形成する薄膜形成工程と、 前記薄膜表面をスパッタリングすることにより、粗面化
し、透過率を調整する透過率調整工程と、 前記薄膜をパターニングしてハーフトーンパターンを形
成する工程とを有することを特徴とする位相シフトマス
クの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4546594A JPH07253653A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 位相シフトマスク及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4546594A JPH07253653A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 位相シフトマスク及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07253653A true JPH07253653A (ja) | 1995-10-03 |
Family
ID=12720131
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4546594A Withdrawn JPH07253653A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 位相シフトマスク及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07253653A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7897299B2 (en) | 2006-12-14 | 2011-03-01 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Phase-shift mask and method of forming the same |
JP2011215404A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Toppan Printing Co Ltd | フォトマスクブランクとその製造方法 |
JP2012063585A (ja) * | 2010-09-16 | 2012-03-29 | Toppan Printing Co Ltd | フォトマスクブランク及びフォトマスク |
JP2017054091A (ja) * | 2015-09-11 | 2017-03-16 | 株式会社東芝 | マスク及びパターン形成方法 |
-
1994
- 1994-03-16 JP JP4546594A patent/JPH07253653A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7897299B2 (en) | 2006-12-14 | 2011-03-01 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Phase-shift mask and method of forming the same |
JP2011215404A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Toppan Printing Co Ltd | フォトマスクブランクとその製造方法 |
JP2012063585A (ja) * | 2010-09-16 | 2012-03-29 | Toppan Printing Co Ltd | フォトマスクブランク及びフォトマスク |
JP2017054091A (ja) * | 2015-09-11 | 2017-03-16 | 株式会社東芝 | マスク及びパターン形成方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010605 |