JPH07252104A - 除草剤用拮抗防止剤、除草剤組成物および除草方法 - Google Patents

除草剤用拮抗防止剤、除草剤組成物および除草方法

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JPH07252104A
JPH07252104A JP6757994A JP6757994A JPH07252104A JP H07252104 A JPH07252104 A JP H07252104A JP 6757994 A JP6757994 A JP 6757994A JP 6757994 A JP6757994 A JP 6757994A JP H07252104 A JPH07252104 A JP H07252104A
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herbicide
quaternary ammonium
ammonium salt
weeds
herbicides
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JP6757994A
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Harunori Innami
春紀 印南
Teruyuki Misumi
照之 三角
Masato Konnai
誠登 近内
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Toho Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Toho Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 第4級アンモニウム塩を含有する親水性高分
子化合物を有効成分として含有し、細葉雑草用除草剤と
広葉雑草用除草剤との併用における拮抗を防止する除草
剤用拮抗防止剤であり、かつ、細葉雑草用除草剤および
広葉雑草用除草剤ならびに前記の除草剤用拮抗防止剤を
含有させて成る除草剤組成物であり、また、これらの三
剤を併用する除草方法である。 【効果】 本発明の除草剤用拮抗防止剤および本発明の
除草剤組成物をそれぞれ使用することにより、また、本
発明の除草方法により、細葉雑草用除草剤と広葉雑草用
除草剤との併用における拮抗を未然に防止することがで
き、以て、少ない労力で、補助薬剤、担体および除草剤
などの使用量を増量する必要はなくなるので、薬害発生
の危険性も低減され、効率よく除草が可能となるうえ
に、環境汚染の危険性も低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、細葉雑草用除草剤と広
葉雑草用除草剤とを同時に併用した際の両者の拮抗を防
止する除草剤用拮抗防止剤およびこの除草剤用拮抗防止
剤、細葉雑草用除草剤および広葉雑草用除草剤を含有さ
せて成る除草剤組成物ならびにこれらの三剤を使用する
除草方法に関する。
【0002】
【従来の技術】畑および水田などの農耕地、庭園、線路
敷および河川敷などの非農耕地を始めとする自然界に発
生する細葉雑草と広葉雑草とを同時に枯殺、除草するた
めには細葉雑草用除草剤と広葉雑草用除草剤とを同時に
施用することが省力的な見地からは好ましいが、この両
者を同時に施用した場合には、両者の相互作用により、
この両者またはこの両者の一方の除草作用乃至殺草作用
(以下一括して 除草作用 と記すこともある)が低減
する、所謂、拮抗が惹起することは広く知られている処
である。この両者を併用することによる拮抗において、
広葉雑草用除草剤の併用による細葉雑草用除草剤の除草
作用の低減が顕著であることも広く知られている処であ
る。
【0003】このような問題を解決する第一の対策とし
ては細葉雑草用除草剤および広葉雑草用除草剤のそれぞ
れを単独で、数日間の間隔をあけ少なくとも2回で施用
して、細葉雑草と広葉雑草とを別々に除草する方法が採
られている。また、第二の対策としては、両者を混合し
てこの混合物を1回で施用する際に、拮抗で低減する除
草作用を補償する除草剤施用量−特に細葉雑草用除草剤
の施用量−を増量する方法などが採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしがら、これらの
対策のうち、前者では施用回数が少なくとも2回とされ
るために、増加する施用回数に対応して労力、展着剤な
どの補助薬剤および水などの担体の量を増加しなければ
ならないとの欠点がある。他方、後者では施用が一回で
済むので省力が可能では有るが、その反面、除草剤−特
に細葉雑草用除草剤−の施用量を、拮抗によって低減す
る除草作用を補償する分を増量しなければならず、ま
た、この施用量の増加によって有用作物に薬害を発生さ
せる危険性が増大する欠点がある。従って、細葉雑草用
除草剤および広葉雑草用除草剤を併用することによって
惹起される拮抗を防止し得る薬剤が開発されれば、前記
の従来の施用法における諸欠点を克服し、以て、少ない
労力で、補助薬剤、担体および除草剤のそれぞれを増量
させる必要がなく、かつ、薬害発生の危険性も低減さ
れ、効率よく除草することが可能となり、また、除草剤
の薬量を増加させる必要がないので、環境に悪影響を与
える危険性も低減させ得ることになる。
【0005】本発明者らは、細葉雑草用除草剤および広
葉雑草用除草剤を併用することによって惹起される拮抗
を防止し得る薬剤を開発し、本発明に到達した。さらに
本発明者らは、鋭意、研鑽を重ねた結果、多くの物質か
ら選ばれた特定の第4級アンモニウム塩を含有する親水
性高分子化合物を使用することにより、より少ない添加
量でこの拮抗を防止し得ることを発見し、この発見に基
づいて本発明に到達した。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用】すなわち、本発明
は、第4級アンモニウム塩を含有する親水性高分子化合
物を有効成分として含み、細葉雑草用除草剤と広葉雑草
用除草剤との併用における拮抗を防止することを特徴と
する除草剤用拮抗防止剤であり、また、細葉雑草用除草
剤および広葉雑草用除草剤ならびに両除草剤併用の際の
拮抗を防止するための第4級アンモニウム塩を含有する
親水性高分子化合物を有効成分として含む除草剤用拮抗
防止剤を含有させて成る除草剤組成物であり、さらにこ
れらの三剤を使用する除草方法である。
【0007】本発明の除草剤用拮抗防止剤の有効成分で
ある第4級アンモニウム塩を含有する親水性高分子化合
物(以下 第4級アンモニウム塩含有高分子化合物 と
記すこともある)は、数平均分子量1,000〜1,0
00,000であり、第4級アンモニウム塩基を含有す
るモノマーと第4級アンモニウム塩基を含有しないモノ
マーとから構成され、第4級アンモニウム塩基を含有す
るモノマー:第4級アンモニウム塩基を含有しないモノ
マーとの比率が5:95乃至100:0とされた高分子
化合物である。しかして、前記の第4級アンモニウム塩
含有高分子化合物の数平均分子量は、ポリエチレングリ
コールを標準物質として使用した水系のゲル パーミエ
ーション クロマトグラフィによって測定された値であ
る。なお、この第4級アンモニウム塩含有高分子化合物
の数平均分子量は、細葉雑草用除草剤および広葉雑草用
除草剤のそれぞれの原体(有効物質である化合物)、補
助剤の種類、性質および濃度によって異なり、前記の範
囲から適宜選択される。
【0008】また、この第4級アンモニウム塩含有高分
子化合物は親水性でなければならないが、その親水性の
大きさは大きい程好ましい。しかして、第4級アンモニ
ウム塩含有高分子化合物の親水性は、水/オクタノール
を用いる方法で測定した分配係数(logPOW)として
表示される。しかして、本発明における第4級アンモニ
ウム塩含有高分子化合物の親水性の大きさは、分配係数
として、実用上、通常は、−2以上であり、好ましくは
−2〜+2、特に好ましくは−1.7〜+1.5である。
また、親水性の第4級アンモニウム塩含有高分子化合物
には、所謂、水溶性の第4級アンモニウム塩含有高分子
化合物も当然に包含される。
【0009】第4級アンモニウム塩含有高分子化合物
は、つぎの一般式で示される化合物が好ましい。
【0010】
【化1】
【0011】
【化2】
【0012】但し、Bは、陰イオンを有する基またはハ
ロゲン原子を示し、具体的には下記に示すものが挙げら
れるが、好ましくは、塩素原子である。X1, X2 は、水
素原子またはメチル基を示し、X1は水素原子が、特に好
ましい。R1, R2 は、メチル基、エチル基、プロピル基
のいずれかを示し、R1 + R2 の炭素数乃合計が2〜6で
あり、R1, R2は、好ましくはメチル基であり、R1 + R2
の炭素数の合計が2である。また、l:mの比は、5:95
乃至100:0であり、好ましくは30:70 〜 70:30 であ
る。第4級アンモニウム塩を含有する親水性高分子化合
物の分子量は1000〜1000000であり、好まし
くは20000〜500000である。
【0013】Yは、第4級アンモニウム塩を含有する基
を示し、具体的には下記に示すものが挙げられる。
【0014】
【化3】
【0015】但し、A は、酸素原子あるいは -NH を示
し、n は、0 〜 4 の範囲で好ましくはn=2 あるいは n=
3 あり、R3, R4, R5, R, は、メチル基、エチル基、プ
ロピル基のいずれかを示し、R3 + R4 + R5 の炭素数の
合計が3〜9である。好ましくはR3, R4, R5, R,がメチ
ル基で、R3 + R4 + R5 の炭素数の合計が3である。Z
は、第4級アンモニウム塩を含有しない基を示し、具体
的には下記に示す。
【0016】
【化4】
【0017】Dとしては、-OH, -NH2, -NHCH2NH2, -NHC
H2CH2NH2, -NHCH2CH2CH2NH2, -OCH2NH2, -OCH2CH2NH2,
-OCH2CH2CH2NH2, -N(CH3)2, -NHCH2N(CH3)2, -NHCH2CH2
N(CH3)2, -NHCH2CH2CH2N(CH3)2, -OCH2N(CH3)2, -OCH2C
H2N(CH3)2および-OCH2CH2CH2N(CH3)2 などが挙げられる
が、特に好ましくは-NH2である。前記以外では、
【0018】
【化5】
【0019】が挙げられ、さらに好ましくは、
【0020】
【化6】
【0021】が挙げられる。
【0022】この第4級アンモニウム塩含有高分子化合
物を構成する、第4級アンモニウム塩基を含有するモノ
マーと、第4級アンモニウム塩基を含有しないモノマー
は、例えば前記の一般式で示された所望の第4級アンモ
ニウム塩含有高分子化合物に対応して適宜選択される。
この第4級アンモニウム塩基を含有するモノマーの陽イ
オンの代表例は、1,1-ジメチル-3,4-ジメチレン-ピロリ
ジニウム 、トリメチルアミノエチルアクリレート、 ト
リメチルアミノエチルメタクリレート、アクリロイルオ
キシプロピルトリメチルアンモニウム、メタクリロイル
オキシプロピルトリメチルアンモニウム、ビニルベンジ
ルトリメチルアンモニウム、3-メチル-1-ビニルイミダ
ゾリウム、3-メチル-1-アリルイミダゾリウム、1-メチ
ル-4-ビニルピリジニウムおよび1-メチル-2-ビニルピリ
ジニウムなどである。また、第4級アンモニウム塩基を
含有するモノマーの陰イオンの代表例は、ふっ素イオ
ン、塩素イオン、臭素イオン、メチル硫酸根、エチル硫
酸根、硝酸根およびジメチルリン酸根などである。
【0023】この第4級アンモニウム塩基を含有しない
モノマーの代表例は、アクリル酸およびメタアクリル酸
ならびにこれら酸の誘導体、スチレン、ビニルピロリド
ン、ビニルアルコール、ビニルイミダゾール、アリルイ
ミダゾール、アリルアミン、アリルアルコール、ビニル
ピリジン、アリルオキシ-1、2-プロパンジオール、アリ
ルフェノール、アリルフェノールエーテル、アリルプロ
ピルエーテル、アリルウレア、ビニルアニソール、ビニ
ルシクロヘキサン、4-ビニル-1-シクロヘキセン、ビニ
ルシクロペンテン、4-アリル-1,2-ジメトキシベンゼ
ン、4-アリル-2,6-ジメトキシフェノール、アリルエチ
ルエーテル、アリルメチルカーボネート、2-アリル-6-
メチルフェノール、N-アリルアニリン、アリルアンニソ
ール、アリルベンゼン、アリルブチルエーテル、アリル
ブチレート、アリルシクロヘキシルアミン、アリルシク
ロペンテン、アリルシクロペンチルアミンおよびビニル
フェノールなどであり、就中、アクリル酸アミド、スチ
レンおよびビニルピロリドンなどである。l:mの比が
5:95乃至100:0の範囲を外れると、拮抗防止作用が低
下して、この第4級アンモニウム塩含有高分子化合物を
除草剤用拮抗防止剤として実用するには適さなくなるこ
ともあり得る。
【0024】本発明の除草剤用拮抗防止剤の使用量は、
各除草剤の種類および雑草の種類などのよって異なる
が、有効成分である第4級アンモニウム塩含有高分子化
合物の使用量として、一般に細葉雑草用除草剤および広
葉雑草用除草剤が水などで希釈された希釈液である施用
液に対して0.001〜5重量%、好ましくは、0.00
5〜0.5重量%とされる。しかして両除草剤の量に対
して前記のような割合で使用する場合には、本発明の除
草剤用拮抗防止剤の施用量は、除草剤の希釈倍率により
異なるが、一般に、たとえば、10a当り0.05〜15
00g 程度、好ましくは、0.1〜500g程度とされ
る。この範囲内で、農耕地では比較的少量でよく、通常
は、10a当り0.1〜100g 程度の施用が好まし
い。
【0025】本発明の除草剤用拮抗防止剤は、細葉雑草
用除草剤および広葉雑草用除草剤さらに所望により界面
活性剤および展着剤などの補助剤(アジュバント)と予
め混合し、通常の除草剤のように製剤化して濃厚剤とし
て使用することができる。この際の剤型は、除草剤が製
剤される通常の剤型、たとえば、乳剤、フロアブル剤、
水和剤、粒剤、粉剤、顆粒状水和剤(WDG)、液剤、
EW剤およびマイクロエマルジョン剤などのいずれかに
することができる。これらの製剤は、一般に水などで希
釈して使用されるものが多い。
【0026】アジュバントとして、陰イオン界面活性
剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤および両
性界面活性剤、脂肪酸およびその誘導体、動物油、植物
油、鉱物油および液体肥料が好適に使用され、実用上、
さらに好ましくは、非イオン界面活性剤および両性界面
活性剤、脂肪酸およびその誘導体、鉱物油ならびに液体
肥料などが使用される。アジュバントは、前記のよう
に、本発明の除草剤用拮抗防止剤ならびに細葉除草剤お
よび広葉除草剤と予め混合して、通常の除草剤にように
濃厚剤として製剤化して使用することができる他に、ま
た、アジュバントは、製剤中に予め含有させないで、除
草剤および除草剤用拮抗防止剤の施用直前に混合して使
用することもできるし、また、これらを予め混合するこ
となく除草剤および除草剤用拮抗防止剤の施用時に別に
施用することもできる。
【0027】本発明の除草剤用拮抗防止剤と共に前記の
アジュバントを併用することにより、細葉除草剤と広葉
除草剤との併用における拮抗作用に対する拮抗防止の作
用をさらに向上させることができる。除草剤用拮抗防止
剤と併用されるアジュバントの使用量は、施用液に対し
て0.01〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%に相
当する量とされる。
【0028】陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性
剤、非イオン界面活性剤および両性界面活性剤は水溶性
であるものが好ましい。また、これらの界面活性剤は単
独で、または、互いに混合して使用することができる。
本発明で、アジュバントとして使用される陰イオン界面
活性剤は、たとえば、一般式 −COOX、−OSO3
X、−SO3X、−OPO32および(−O)2PO2
(但し、式中Xは、ナトリウム、カリウム、アンモニウ
ム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンまたは
トリエタノールアミンを表わす)で示される親水基を含
んでいるものが好ましい。
【0029】本発明で、アジュバントとして使用される
陽イオン界面活性剤は、たとえば、第1脂肪アミン塩、
第2脂肪アミン塩および第3脂肪アミン塩、第4級アン
モニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、ア
ルキルピリジニウム塩、2−アルキル−1−アルキル−
1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩、N,N−ジ
アルキルモルホリニウム塩、ポリエチレンポリアミノ脂
肪酸アミド塩、ポリエチレンポリアミノ脂肪酸アミドの
尿素縮合物の塩およびポリエチレンポリアミノ脂肪酸ア
ミドの尿素縮合物の第4級アンモニウム塩などがある。
また、塩を構成する原子または基として塩素および臭素
ならびにCH3COO−,C25COO−およびC37
COO−などがあげられ、塩素が最も好ましい。
【0030】本発明で、アジュバントとして使用される
非イオン界面活性剤は、たとえば、親水原料として、た
とえば、エチレンオキサイド、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、ペンタエリスリット、ソリビット、ソ
ルビタン、砂糖および蔗糖などを使用したものであり、
たとえば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエ
チレン−ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシ
エチレン−ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、多
価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン
多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレン化ヒマシ油および脂肪酸ジエタノール
アミドなどがある。また、その親水性すなわちHLBの
値が約3〜20、好ましくは約7〜15のものが使用さ
れる。
【0031】本発明で、アジュバントとして使用される
両性界面活性剤は、たとえば、N,N−ジメチル−N−
アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイ
ン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸
塩、N,N,N−トリアルキル−N−スルホアルキレン
アンモンニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N
−ビスポリオキシエチレンアンモニウム硫酸エステルベ
タインおよび2−アルキル−1−カルボキシメチル−1
−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどであ
る。
【0032】本発明で使用される界面活性剤の代表例と
して、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチ
レン2−ブチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレン
ドデシルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエー
テル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキ
シエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル、パルミチン酸ポリエチレ
ングリコール、オレイン酸ポリエチレングリコール、樹
脂酸ポリエチレングリコール、ラウリルジメチルアミノ
酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−
N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ウン
デシル−N−ヒドロキシエチル−N−カルボキシメチル
イミダゾリニウムベタイン、N−ドデシルベタインおよ
びラウリン酸アミドプロピルベタインなどを挙げること
ができる。
【0033】本発明で、アジュバントとして使用される
脂肪酸およびその誘導体は、一般式R1COOR2(但
し、式中、R1は炭素数6〜28個、好ましくは12〜
18個の炭化水素基、R2は水素原子または炭素数1〜
12個の炭化水素基、好ましくは水素原子または1〜8
個の炭化水素基を表わす)で示される化合物である。な
お、R1およびR2はそれぞれ、飽和および不飽和のいず
れでもよく、側鎖を有しているか、直鎖または環状のい
ずれでもよい。また、誘導体としては、たとえば、エス
テルが好ましい。
【0034】本発明で使用される脂肪酸およびその誘導
体の代表例として、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸およびオレイン酸ならびにラウリ
ン酸メチルエステル、ミリスチン酸メチルエステル、、
パルミチン酸メチルエステル、ステアリン酸メチルエス
テル、オレイン酸メチルエステル、リノール酸メチルエ
ステル、ラウリン酸エチルエステル、ミリスチン酸エチ
ルエステル、パルミチン酸エチルエステル、ステアリン
酸エチルエステル、オレイン酸エチルエステル、ラウリ
ン酸2−エチルヘキシルエステル、ミリスチン酸2−エ
チルヘキシルエステル、パルミチン酸2−エチルヘキシ
ルエステル、ステアリン酸2−エチルヘキシルエステ
ル、オレイン酸2−エチルヘキシルエステル、ラウリン
酸オクチルエステル、ミリスチン酸オクチルエステル、
パルミチン酸オクチルエステル、ステアリン酸オクチル
エステルおよびオレイン酸オクチルエステルなどを挙げ
ることができる。
【0035】本発明で、アジュバントとして使用される
動物油として、たとえば、サナギ油および牛脂など、な
らびに、これらに水素を添加した硬化油を挙げることが
できる。本発明で、アジュバントとして使用される植物
油として、たとえば、亜麻仁油、ヒマワリ油、ヒマシ
油、綿実油、椰子油、落花生油、大豆油、オリーブ油、
菜種油および樹脂油など、ならびに、これらに水素を添
加した硬化油などが挙げられる。本発明で、アジュバン
トとして使用される鉱物油として、たとえば、パラフィ
ン系炭化水素、オレフィン系炭化水素、脂環式炭化水素
および/またはアロマティック系炭化水素を含有し、石
油を蒸留して得えられた炭化水素組成物があり、その代
表例として、軽油、灯油、スピンドル油、マシン油、モ
ーター油およびシリンダー油などを挙げることができ
る。
【0036】本発明で、アジュバントとして使用される
液体肥料は、通常、肥料成分として使用されている窒素
成分、燐酸成分およびカリ成分などを水に溶解したもの
である。窒素成分肥料としては、アンモニア態窒素、硝
酸態窒素および尿素態窒素のいずれでもよく、代表例と
して、硫安、硝安、燐安および尿素などがある。燐酸成
分としては、水溶性および枸溶性のいずれでもよく、た
とえば、燐酸カリウムおよび燐安のような燐酸塩などが
ある。カリ成分としては、たとえば、硫酸カリウムおよ
び塩化カリウムなどのカリウム塩を挙げることができ
る。
【0037】本発明の除草剤用拮抗防止剤と併用される
細葉雑草用除草剤および広葉雑草用除草剤は、互いに併
用されることにより拮抗を惹起するような除草剤であれ
ばよく、特に制限はなく、通常使用されているものを使
用することができる。有用作物が、たとえば、大豆の場
合には、細葉雑草用除草剤の代表例としては、セトキシ
ジム、アロキシジム、フルアジホップ・ブチル、キザロ
ホップ・エチルおよびフェノキサプロップ・エチルなど
を挙げることができる。また、これらの細葉雑草用除草
剤と併用されることにより拮抗を惹起する広葉雑草用除
草剤の代表例として、ベンタゾン、イマザキン、アシフ
ルオルフェン・ソジウムおよびクロリムロン・エチル、
ホメサフェン、イマゼタピル、チフェンスルフロン・メ
チルおよび2,4-PA などが挙げられる。
【0038】細葉雑草用除草剤の量と広葉雑草用除草剤
の量との割合は、これらの除草剤の種類、作物の種類な
らびに雑草の種類、量および分布などにより、適宜選択
される。広葉雑草用除草剤の量と除草剤用拮抗防止剤の
量との割合は、これらの除草剤の種類、作物の種類なら
びに雑草の種類および量などにより、適宜選択される
が、一般に広葉雑草用除草剤の施用量と除草剤用拮抗防
止剤の施用量との割合は、50:1〜1:5000 の範囲であ
り、好ましくは、10:1〜1:1000の範囲である。
【0039】本発明の除草剤用拮抗防止剤が、その拮抗
防止作用を発現するメカニズムは明確ではないが、次の
如く推測される。すなわち、 (A) 植物体表面層には、-COOH 官能基を有するポリアニ
オンが存在している。 (B) 本発明の除草剤用拮抗防止剤は、第4級アンモニウ
ム塩基を有するポリカチオン(B-1) であり、且つ高分子
(B-2) である。 (C) 従って、植物体表面に本発明の除草剤用拮抗防止剤
を散布すると、植物体表面のポリアニオンと拮抗防止剤
のポリカチオンとが結合して、網状構造の高分子電解質
コンプレックス(polyelectrolyte complex) を形成す
る。 (D) 本発明の除草剤用拮抗防止剤と共に散布された細葉
雑草用除草剤は、電気的に中性であり、固着層の電荷の
影響を受けず固着層を通過して植物体内へ容易に吸収さ
れる。 (E) 一方、本発明の除草剤用拮抗防止剤および細葉雑草
用除草剤と共に散布された広葉雑草用除草剤は、カルボ
ン酸、カルボン酸塩、酸性プロトンを持つアニオンであ
るため固着層の網状構造の電荷の反発およびシーブ効果
の影響を受け、植物体内への吸収が遅延させられる。前
記の網状構造物は、細葉雑草用除草剤と広葉雑草用除草
剤との比選択透過性を著しく向上させる効果を発揮す
る。本発明の除草剤用拮抗防止剤は、極少量の添加でも
前記の網状構造物を形成する事が出来るので除草剤併用
時の拮抗作用の軽減に寄与する。以上の要因により、細
葉雑草用除草剤の植物体内への移行は早くなり、広葉雑
草用除草剤の植物体内への移行は遅れる。このような時
間差効果により、4級アンモニウム塩を含有する水溶性
高分子化合物を有効成分とする本発明の除草剤拮抗防止
剤は、細葉雑草用除草剤と広葉雑草用除草剤との併用に
より発生する拮抗作用を軽減し、細葉雑草用除草剤の細
葉雑草に対する除草効果を完全なものとすることができ
るものである。
【0040】本発明の除草剤組成物は、遅くとも、施用
時において、少なくとも、細葉雑草用除草剤および広葉
雑草用除草剤ならびに本発明の除草剤用拮抗防止剤の混
合物であればよく、前記のような、これらの混合物を予
め製剤化された濃厚剤として使用する他に、施用の直前
までの間に、本発明の除草剤用拮抗防止剤と、これらの
単剤および補助剤のそれぞれとを混合し、または、これ
らの単剤および補助剤のいずれかを含有する混合剤およ
びその他の薬剤とを混合して得られた混合物−たとえ
ば、所謂、庭先配合による混合物−さらにはこれらの混
合物の希釈物も包含され、また、これらの三剤を別個に
施用することも含まれる。
【0041】また、本発明の除草剤用拮抗防止剤は細葉
雑草用除草剤と広葉雑草用除草剤とが共存している箇所
に存在させて、両剤間の拮抗を防止する作用を発揮す
る。すなわち、本発明の除草剤用拮抗防止剤は、両剤が
同時に施用された場合に施用される他に、一方の除草剤
が施用され、その後、間隔をあけて、この除草剤が残留
している間に施用された他方の除草剤が共存している間
に施用することもできる。
【0042】本発明の除草剤組成物においては、細葉雑
草葉除草剤および広葉雑草用除草剤ならびに本発明の除
草剤用拮抗防止剤とともに、所望により、たとえば、展
着剤のような補助剤を含有させ得ることは前記のとおり
であるが、この補助剤は各薬剤の薬効の発現および製剤
の機能などを損わない限り、通常使用されているものを
使用することができる。但し、本発明の除草剤用拮抗防
止剤の有効成分である第4級アンモニウム塩含有高分子
化合物の構成成分の一方が第4級アンモニウム塩基を含
有するモノマーであるために、この補助剤の選択に際し
てはそのイオン種について充分の配慮が必要である。
【0043】本発明の除草剤組成物および除草方法のそ
れぞれを適用し得る雑草には特に制限はなく、本発明の
除草剤組成物および除草方法のそれぞれを適用すること
により、畑および水田などの農耕地、庭園、線路敷およ
び河川敷などの非農耕地などの雑草を防除することがで
きる。防除される細葉雑草の代表例として、イヌビエ、
エノコログサ、メヒシバ、オヒシバ、ギョウギシバ、ビ
ロードキビ、シバムギ、セイバンモロコシ、キビ、チカ
ラシバ、カラスムギ、カナリーグラス、スズメノテッポ
ウ、タイヌビエ、ケイヌビエおよびヒメタイヌビエなど
がある。就中、イヌビエ、エノコログサ、メヒシバ、オ
ヒシバ、ギョウギシバ、ビロードキビ、シバムギ、セイ
バンモロコシ、キビおよびチカラシバなどの防除に効果
的である。
【0044】防除される広葉雑草の代表例として、セイ
ヨウヒルガオ、イチビ、エビスグサ、シロザ、オナモ
ミ、スベリヒユ、ヒユ、キンゴジカ、マルバアサガオ、
ハシカクサモドキ、コセンダングサ、ハマダイコン、シ
ロバナチョウセンアサガオ、ツユクサ、トウダイグサ、
ハコベ、ノハラツメクサ、セイヨウトゲアザミ、ルリハ
コベ、セイヨウノダイコン、ヤセイカラシナ、ナズナ、
カミツレ、ハリビユ、イヌホウズキ、ヘラオモダカ、ヒ
メミソハギ、タウコギ、ミズハコベ、アブノメ、タカサ
ブロウ、ミゾハコベ、アゼナ、チョウジタデ、デンジソ
ウ、コナギ、セリ、ヤナギタデ、キカシグサ、アギナ
シ、ウリカワ、オモダカ、アゼトウガラシ、ハマスゲ、
ホタルイ、ヒルムシロ、ミズガヤツリ、タマガヤツリお
よびクログワイなどである。就中、セイヨウヒルガオ、
イチビ、エビスグサ、シロザ、オナモミ、スベリヒユ、
ヒユ、キンゴジカ、マルバアサガオ、ハシカクサモド
キ、コセンダングサ、ハマダイコン、シロバナチョウセ
ンアサガオ、ツユクサおよびトウダイグサなどの防除に
効果的である。
【0045】作物としては、小麦および大麦などの麦
類、稲、トウモロコシ、大豆および棉などである。就
中、大豆栽培地に施用すると効果的である。施用時期お
よび施用方法は、通常の除草剤と同様であって、たとえ
ば、土壌処理および茎葉処理などによることができる。
実用上、後者が好ましい。
【0046】
【実施例】以下の実施例によって、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。以下の実施例に使用される本発明の除草
剤拮抗防止剤の有効成分である第4級アンモニウム塩含
有高分子化合物を表1乃至表4に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】実施例1 市販のセトキシジム(sethoxydim)20%乳剤をセトキシ
ジムの薬量が15g/10aとなるように、また、市販のベン
タゾン(bentazon)40%液剤をベンタゾンの薬量が80g/
10a となるように水で希釈して、これらの希釈液を混合
し、この混合液に、除草剤用拮抗防止剤である第4級ア
ンモニウム塩含有高分子化合物を、施用液量に対して0.
1%重量%となるように添加した。この液を、18.7リッ
トル/10aの割合で施用(散布)した。これは、セトキシ
ジムとベンタゾンおよび除草剤用拮抗防止剤の10a 当た
りの施用量としてそれぞれ15g, 80gおよび18.7g に相当
する。また、比較対照区として、セトキシジムとベンタ
ゾンとの混合処理区を設けた。供試された植物および施
用時のこれらの植物の生育期は、 食用ビエ 4.5 葉期〜5 葉期 エノコログサ 4.5 葉期〜5 葉期 ソルガム 4.5 葉期〜5 葉期 であった。施用は、噴霧によった。除草効果の判定は、
散布液の散布20日後に、視覚により判定した。除草効
果の評価は、完全除草(枯死)を100とし、全く除草さ
れない(無処理区)場合を0とした。結果を表5乃至表
8に示す。
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】
【表7】
【0055】
【表8】
【0056】実施例2 ベンタゾンの代わりに市販のイマザキン(imazaquin)2
0%液剤を使用した以外は、実施例1と同様にして除草
試験を行った。各除草剤および除草剤用拮抗防止剤の10
a 当たりの施用量は、次の如くであった。すなわち、 セトキシジム 15g イマザキン 10g 除草剤用拮抗防止剤 18.7g なお、比較対照区としてセトキシジムとイマザキンとの
混合処理区を設けた。結果を表9乃至表12に示す。
【0057】
【表9】
【0058】
【表10】
【0059】
【表11】
【0060】
【表12】
【0061】実施例3 ベンタゾンの代わりに市販のイマゼタピル(imazethapy
r)20%液剤を使用した以外は、実施例1と同様にして
除草試験を行った。各除草剤および除草剤用拮抗防止剤
の10a 当たりの施用量は、次の如くであった。すなわ
ち、 セトキシジム 15g イマゼタピル 3g 除草剤用拮抗防止剤 18.7g なお、比較対照区としてセトキシジムとイマゼタピルと
の混合処理区を設けた。結果を表13乃至表16に示
す。
【0062】
【表13】
【0063】
【表14】
【0064】
【表15】
【0065】
【表16】
【0066】実施例4 ベンタゾンの代わりに市販のクロリムロン・エチル(ch
lorimuron-ethyl)25%顆粒水和剤を使用した以外は、
実施例1と同様にして除草試験を行った。各除草剤およ
び除草剤用拮抗防止剤の10a 当たりの施用量は、次の如
くであった。すなわち、 セトキシジム 15g クロリムロン・エチル 0.8g 除草剤用拮抗防止剤 18.7g なお、比較対照区としてセトキシジムとクロリムロン・
エチルとの混合処理区を設けた。結果を表17乃至表2
0に示す。
【0067】
【表17】
【0068】
【表18】
【0069】
【表19】
【0070】
【表20】
【0071】実施例5 ベンタゾンの代わりに市販のアシフルオルフェン・ソジ
ウム(acifluorfen-sodium)20%液剤を使用した以外
は、実施例1と同様にして除草試験を行った。各除草剤
および除草剤用拮抗防止剤の10a 当たりの施用量は、次
の如くであった。すなわち、 セトキシジム 15g アシフルオルフェン・ソジウム 5g 除草剤用拮抗防止剤 18.7g なお、比較対照区としてセトキシジムとアシフルオルフ
ェン・ソジウムとの混合処理区を設けた。結果を表21
乃至表24に示す。
【0072】
【表21】
【0073】
【表22】
【0074】
【表23】
【0075】
【表24】
【0076】実施例6 セトキシジムの代わりに市販のフルアジホップ・ブチル
(fluazifop-butyl)35%乳剤を使用した以外は、実施
例1と同様にして除草試験を行った。各除草剤および除
草剤用拮抗防止剤の10a 当たりの施用量は、次の如くで
あった。すなわち、 フルアジホップ・ブチル 15g ベンタゾン 80g 除草剤用拮抗防止剤 18.7g なお、比較対照区としてフルアジホップ・ブチルとベン
タゾンとの混合処理区を設けた。結果を表25乃至表2
8に示す。
【0077】
【表25】
【0078】
【表26】
【0079】
【表27】
【0080】
【表28】
【0081】実施例7 セトキシジムの代わりに市販のフルアジホップ・ブチル
35%乳剤を使用した以外は、実施例2と同様にして除草
試験を行った。各除草剤および除草剤用拮抗防止剤の10
a 当たりの施用量は、次の如くであった。すなわち、 フルアジホップ・ブチル 15g イマザキン 10g 除草剤用拮抗防止剤 18.7g なお、比較対照区としてフルアジホップ・ブチルとイマ
ザキンとの混合処理区を設けた。結果を表29乃至表3
2に示す。
【0082】
【表29】
【0083】
【表30】
【0084】
【表31】
【0085】
【表32】
【0086】実施例8 セトキシジムの代わりに市販のフルアジホップ・ブチル
35%乳剤を使用した以外は、実施例3と同様にして除草
試験を行った。各除草剤および除草剤用拮抗防止剤の10
a 当たりの施用量は、次の如くであった。すなわち、 フルアジホップ・ブチル 15g イマゼタピル 3g 除草剤用拮抗防止剤 18.7g なお、比較対照区としてフルアジホップ・ブチルとイマ
ゼタピルとの混合処理区を設けた。結果を表33乃至表
36に示す。
【0087】
【表33】
【0088】
【表34】
【0089】
【表35】
【0090】
【表36】
【0091】実施例9 セトキシジムの代わりに市販のフルアジホップ・ブチル
35%乳剤を使用した以外は、実施例4と同様にして除草
試験を行った。各除草剤および除草剤用拮抗防止剤の10
a 当たりの施用量は、次の如くであった。すなわち、 フルアジホップ・ブチル 15g クロリムロン・エチル 0.8g 除草剤用拮抗防止剤 18.7g なお、比較対照区としてフルアジホップ・ブチルとクロ
リムロン・エチルとの混合処理区を設けた。結果を表3
7乃至表40に示す。
【0092】
【表37】
【0093】
【表38】
【0094】
【表39】
【0095】
【表40】
【0096】実施例10 セトキシジムの代わりに市販のフルアジホップ・ブチル
35%乳剤を使用した以外は、実施例5と同様にして除草
試験を行った。各除草剤および除草剤用拮抗防止剤の10
a 当たりの施用量は、次の如くであった。すなわち、 フルアジホップ・ブチル 15g アシフルオルフェン・ソジウム 5g 除草剤用拮抗防止剤 18.7g なお、比較対照区としてフルアジホップ・ブチルとアシ
フルオルフェン・ソジウムとの混合処理区を設けた。結
果を表41乃至表44に示す。
【0097】
【表41】
【0098】
【表42】
【0099】
【表43】
【0100】
【表44】
【0101】実施例11 米国における圃場試験をミズーリ州およびルイジアナ州
にて実施した。市販のセトキシジム20%乳剤をセトキシ
ジムの薬量が30g/10a となるように、また、市販のベン
タゾン40%液剤をベンタゾンの薬量が80g/10a となるよ
うにそれぞれ水で希釈して、これらの希釈液を混合し、
この混合液に、除草剤用拮抗防止剤である第4級アンモ
ニウム塩含有高分子化合物を、施用液量に対して0.2%
重量%となるように添加した。また、この混合液に、除
草剤用拮抗防止剤として第4級アンモニウム塩含有高分
子化合物を、施用液量に対して0.2重量%および鉱物油
を施用液量に対して1容量%となるように添加した。こ
の液を、18.7リットル/10a の割合で施用(散布)し
た。これは、セトキシジム、ベンタゾン、除草剤用拮抗
防止剤および鉱物油の10a当たりの施用量としてそれぞ
れ15g, 80g, 37.4gおよび187mlに相当する。また、比較
対照区として、セトキシジムとベンタゾンとの混合処理
区を設けた。供試された植物および施用時のこれらの植
物の生育期は、 Setaria faberii 7 葉期〜9 葉期 Brachiaria platyphylla 7 葉期〜9 葉期 Sorghum halepense 7 葉期〜9 葉期 Sorghum bicolor 7 葉期〜9 葉期 glycine max 第7複葉期 であった。施用は、噴霧によった。除草効果の判定は、
散布液の散布20日後に、視覚により判定した。除草効
果の評価は、完全除草(枯死)を100とし、全く除草さ
れない(無処理区)場合を0とした。結果を表45に示
す。
【0102】
【表45】
【0103】実施例12 米国における圃場試験をミズーリ州およびルイジアナ州
にて実施した。市販のセトキシジム20%乳剤をセトキシ
ジムの薬量が30g/10a となるように、また、市販のイマ
ゼタピル20%液剤をイマゼタピルの薬量が7g/10a とな
るようにそれぞれ水で希釈して、これらの希釈液を混合
し、この混合液に、除草剤用拮抗防止剤である第4級ア
ンモニウム塩含有高分子化合物を、施用液量に対して0.
03%重量%となるように添加した。 また、この混合液
に、除草剤用拮抗防止剤として第4級アンモニウム塩含
有高分子化合物を、施用液量に対して0.03重量%および
鉱物油を施用液量に対して1容量%となるように添加し
た。この液を、18.7リットル/10a の割合で施用(散
布)した。これは、セトキシジム、イマゼタピル、除草
剤用拮抗防止剤および鉱物油の10a 当たりの施用量とし
てそれぞれ15g, 7g, 5.61gおよび187mlに相当する。ま
た、比較対照区として、セトキシジムとイマゼタピルと
の混合処理区を設けた。供試された植物および施用時の
これらの植物の生育期は、 Setaria faberii 4 葉期〜5 葉期 Brachiaria ramosa 4 葉期〜5 葉期 Leptochloa dubia 4 葉期〜5 葉期 Panicum antidotale 4 葉期〜5 葉期 glycine max 第2複葉期 であった。施用は、噴霧によった。除草効果の判定は、
散布液の散布20日後に、視覚により判定した。除草効
果の評価は、完全除草(枯死)を100とし、全く除草さ
れない(無処理区)場合を0とした。結果を表46 に示
す。
【0104】
【表46】
【0105】
【発明の効果】本発明の除草剤用拮抗防止剤および本発
明の除草剤用拮抗防止剤を含有する除草剤組成物を使用
することにより、また、これらの三剤を併用して除草す
ることにより、細葉雑草用除草剤と広葉雑草用除草剤と
の併用における拮抗を未然に防止することができ、以
て、少ない労力で、補助薬剤、担体および除草剤のそれ
ぞれを増量させる必要はなくなるので薬害発生の危険性
も低減され、効率のよい除草が可能となるうえに、環境
汚染の危険性も低減され、本発明の産業への貢献度は極
めて高い。なお、本発明の除草剤用拮抗防止剤は補助剤
を併用することによりその効果は、さらに増大せしめら
れる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第4級アンモニウム塩を含有する親水性
    高分子化合物を有効成分として含み、細葉雑草用除草剤
    と広葉雑草用除草剤との併用における拮抗を防止するこ
    とを特徴とする除草剤用拮抗防止剤。
  2. 【請求項2】 第4級アンモニウム塩を含有する親水性
    高分子化合物が分子量1,000〜1,000,000
    であり、第4級アンモニウム塩基を含有するモノマーと
    第4級アンモニウム塩基を含有しないモノマーとから構
    成され、第4級アンモニウム塩基を含有するモノマー:
    第4級アンモニウム塩基を含有しないモノマーとの比率
    が5:95乃至100:0とされた請求項1記載の除草
    剤用拮抗防止剤。
  3. 【請求項3】 親水性高分子化合物を構成する第4級ア
    ンモニウム塩基を含有する構成単位が、トリ−アルキル
    −アンモニオ(tri-alkyl-ammonio)官能基、3−アル
    キル−イミダゾリニオ(3-alkyl-imidazolinio)官能
    基、1−アルキル−2−ピリジニオ(1-alkyl-2-pyridi
    nio)官能基、1−アルキル−4−ピリジニオ(1-alkyl
    -4-pyridinio)官能基およびジ−アルキル−ジ−アリル
    −ピロリロジニウム(di-alkyl-di-allyl-pyrrolidiniu
    m)塩の中から選ばれた少なくとも1つを含有する請求
    項1記載の除草剤用拮抗防止剤。
  4. 【請求項4】 細葉雑草用除草剤および広葉雑草用除草
    剤ならびに両除草剤併用の際の拮抗を防止するための請
    求項1記載の第4級アンモニウム塩を含有する親水性高
    分子化合物を有効成分として含む除草剤用拮抗防止剤を
    含有させて成る除草剤組成物。
  5. 【請求項5】 拮抗を惹起するような細葉雑草用除草剤
    と広葉雑草用除草剤とを併用する除草方法において、請
    求項1記載の第4級アンモニウム塩を含有する親水性高
    分子化合物を有効成分として含む除草剤用拮抗防止剤を
    共存させることを特徴とする除草方法。
  6. 【請求項6】 細葉雑草用除草剤、広葉雑草用除草剤お
    よび第4級アンモニウム塩を含有する親水性高分子化合
    物を有効成分として含む除草剤用拮抗防止剤を含有させ
    て成る除草剤組成物を施用するに際し、除草剤用拮抗防
    止剤の施用量が10アール当たり0.1g から100gで
    あることを特徴とする除草方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102265856A (zh) * 2010-06-04 2011-12-07 南京华洲药业有限公司 一种含烯禾啶与灭草松的除草组合物及其应用
US10159246B2 (en) 2011-05-27 2018-12-25 Basf Se Copolymers of N-vinylcarboxamide and diallyldialkylammonium salt as dispersant for agrochemical formulations

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102265856A (zh) * 2010-06-04 2011-12-07 南京华洲药业有限公司 一种含烯禾啶与灭草松的除草组合物及其应用
US10159246B2 (en) 2011-05-27 2018-12-25 Basf Se Copolymers of N-vinylcarboxamide and diallyldialkylammonium salt as dispersant for agrochemical formulations

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