JPH07250014A - ダイバーシチ受信装置 - Google Patents

ダイバーシチ受信装置

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Publication number
JPH07250014A
JPH07250014A JP6038584A JP3858494A JPH07250014A JP H07250014 A JPH07250014 A JP H07250014A JP 6038584 A JP6038584 A JP 6038584A JP 3858494 A JP3858494 A JP 3858494A JP H07250014 A JPH07250014 A JP H07250014A
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JP
Japan
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antenna
signal
index
interference
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Pending
Application number
JP6038584A
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English (en)
Inventor
Yuichi Shiraki
裕一 白木
Kiyohito Tokuda
清仁 徳田
Takao Suzuki
孝夫 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多重遅延を受けた信号を独立に受信したM個
の受信信号を1個の検波手段でベースバンドの受信信号
へ変換して再びM系統の信号へ分離するようにしたダイ
バーシチ受信装置、において、各受信信号系統間の干渉
を軽減する。 【構成】 アンテナ11〜1M・加算器40によってM
個の受信信号を1つの信号にして1個の準同期検波部5
0によって検波する。その際、乗算器91〜9Mによっ
てM個の受信信号とアンテナインデックス付加用符号発
生部100の付加用時系列符号とを乗算し、また、アン
テナ間干渉除去部61〜6Mによって準同期検波部50
の出力と付加用時系列符号と付加用時系列符号との相関
検波を行うことによってM個の受信信号の干渉を除去し
てM系統のベースバンド受信信号へ分離する。インデッ
クス付加用符号として部分相関も小さいもの用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無線通信、移動無線通
信等における空間ダイバーシチなどのダイバーシチ受信
装置に関するものである。特に、スぺルトル拡散通信シ
ステム又は符号分割多重化(CDMA)通信システムに
おいて空間ダイバーシチによりそれらシステムが固有に
持つパスダイバーシチ効果を活性化させる際に、使用す
るアンテナ数にかかわらずアンテナ受信後の受信装置の
装置規模を増大させることなくパスダイバーシチ効果の
活性化を図り得る空間ダイバーシチに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】CDMAでは、用いる拡散符号の自己相
関特性により拡散符号の符号継続時間長(1チップ長)
Tc の分解能で受信信号を遅延波に分離して受信でき
る。従って、受信信号の遅延広がりが大きい程、1受信
信号から遅延の異なる多くの分離受信信号を得ることが
でき、これらをダイバーシチ受信信号と見なせば(パス
ダイバーシチ)、ダイバーシチ合成によるSN改善、フ
ェージング軽減というダイバーシチ効果を得ることがで
きる。しかし、システムが対象とするサービスエリアで
生じる遅延波の広がりが小さければパスダイバーシチの
ブランチ数が少なくなり、パスダイバーシチ効果を有効
に機能させることができない。この問題を解決する方法
として、従来、空間ダイバーシチ構成が知られていて、
例えば次記文献では、アンテナ分散システムや遅延付加
ダイバーシチが開示されている。 文献:唐沢、岩井、「CDMA移動通信用高耐フェージ
ング基地局アンテナシステム」信学技報、RCS92−
3、p17-p21 1992 遅延付加ダイバーシチでは、アンテナ受信信号を加算し
て1系統の受信信号とするまえに、付加遅延という各ア
ンテナ受信信号の識別のためのインデックスを付加して
おき、スペクトル拡散が持つチップ単位の遅延波分離機
能により、ベースバンドでの各アンテナ受信信号の分離
を行うようにする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
は有限の拡散率で遅延波(1チップ長以上)を完全に分
離すること、即ち拡散符号の1チップ以上の自己相関を
0にすること不可能であり、必ず残留遅延干渉成分が存
在する。しかも他のユーザーからの拡散符号との相互相
関も自己相関と同様0にはならないので、残留他局干渉
成分が残ることになる。 このような状況で、単に遅延
を付加してアンテナを連結すると、各々のアンテナから
得られるダイバーシチブランチに他のアンテナ受信信号
を構成する遅延波および他局信号および雑音が干渉雑音
(以後アンテナ間干渉と呼ぶ)として重畳されることに
なり、ダイバーシチブランチのSNRを劣化させると言
う問題がある。即ち、付加遅延という各アンテナ信号に
付加したインデックスは、それぞれのアンテナ信号を取
り出すという行為(重ならない遅延位置での相関検波)
のための良い識別になっても取り出したあとの信号の状
態(SNR)の保証という意味では、必ずしも有効なあ
るいわ十分なインデックスとしては機能しないという問
題点がある。更に、このような各ダイバーシチブランチ
のSNRの劣化が起こると、ダイバーシチ合成後SNR
の改善とフェージングの低減と言うダイバーシチ効果の
うち合成後SNR改善効果が失われ、これがフェージン
グ低減効果を相殺するようになれば(ユーザー数が多い
とき等)結局ダイバーシチ効果を活性化したことにはな
らず逆にシステムパフォーマンスを劣化させる可能性が
あると言う問題がある。従って、本発明の目的は、多重
遅延を受ける信号を離散配置のアンテナで受信してM個
の受信信号を得、それを1系統の受信信号に変換して1
系統のキャリア除去手段でベースバンドの受信信号へ変
換し、再びM系統の信号へ分離するようにしたダイバー
シチ受信装置において、各受信信号系統間の干渉を軽減
することにあり、インデックス付加用符号として適切な
符号を割り当てるによって達成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、離散配置され
たアンテナを有してM(Mは整数)個の受信信号を得る
手段(11〜1M、21〜2M、31〜3M)と、その
各受信信号に固有に割り当てるインデックス付加用符号
を発生するインデックス付加用符号発生部(100)
と、その各受信信号に各々の前記インデックス付加用符
号を乗算した後加算する乗積加算手段(91〜9M,4
0)と、当該乗積加算手段の出力からキャリア成分を除
去して1系統のベースバンドの受信信号を出力するキャ
リア除去手段(50)と、そのベースバンド受信信号と
各インデックス付加用符号との相関検波を行いM個の系
統の相関検波信号を出力する干渉除去手段(61〜6
M)とを有する。そして、本発明では、インデックス付
加用符号発生部(100)は、インデックス付加用符号
として、ウオルシュ(walsh)符号系列のような所
定の直交符号系列に属するM個の直交符号からなり、2
分割部分に関する部分相関の差が取り得る最大値が小さ
いのもから選択された符号の組、を発生するものであ
る。
【0005】
【作用】離散配置のアンテナを用いて受信したM個の受
信信号を加算し1系統の乗積加算信号として検波部でキ
ャリア成分を除去し、検出したい受信信号に対応した各
付加用符号との相関検波を行い、M系統のベースバンド
受信信号に分離する。検出したいアンテナ信号を付加用
符号との相関検波で検波することにより、その相関特性
に応じてた量だけM個の受信信号間の干渉を除去出来、
従って、受信装置規模を大きく増大させるこなく、ダイ
バーシチ効果を活性化しうる。本発明では、付加用符号
として直交符号系列に属する符号を採用するため、仮
に、検出したい所望局の送信信号と他局の送信信号が同
期(ビット同期)しているものとすると、M系統の受信
信号間のマルチパス干渉は完全に除去される。他方、非
同期通信であるため、すなわち、所望局に対する相関検
波期間において非所望局の送信信号における符号反転が
あるため、直交符号を用いたとしても、マルチパス干渉
が生じ、符号反転時点を境界にした2分割部分の部分相
関値の差に対応した干渉が生じることになる。付加用符
号として、2分割部分に関する部分相関値の差が取り得
る最大値が小さい直交符号符号を用いることにより、M
系統の受信信号間のマルチパス干渉は小さくなる。な
お、2分割部分に関する部分相関の差が取り得る最大値
は、直交符号における部分相関の和が零なので、2分割
部分に関する各部分相関が取り得る最大値でもある。
【0006】
【実施例】図1は本発明の一実施例のダイバーシチ受信
装置を示すブロック図であり、図2は図1におけるアン
テナインデックス付加用符号発生部回路のブロック図で
ある。なお、この実施例では、アンテナ数に応じて、付
加用符号(付加用時系列符号)を可変設定できるように
構成したものである。図1のアンテナインデックス付加
用符号発生部回路100において、M個のアンテナに割
り当てるM個のアンテナインデックス付加用時系列符号
を次数LH (≧M)のwalsh行列から選択する。な
お、次数LH は、信号処理の可能な速度から制限を受け
るものである。まず、図2の割当直交符号発生部101
で、次数LHのアダマール行列を生成する。ゲイン・マ
トリックスメモリー部102には任意の2つの行の時系
列符号間で生じ得る相互相関の最大平均パワーがメモリ
ーされており、割当決定部103では、選ばれたM個の
符号の組での最大平均干渉パワー(最大平均パワー)を
算出し、この値が最小となるような符号(行番号)組を
アンテナインデックス付加用時系列符号として決定す
る。
【0007】図1において、M個のアンテナ11〜1M
でスペクトル拡散された各ユーザーからの送信信号が受
信され、帯域制限部21〜2Mで周波数帯域制限された
のち、付加遅延部31〜3Mでアンテナに固有の量だけ
遅延される。乗算部91〜9Mにおいて、この各遅延ア
ンテナ信号に各アンテナに固有に割り当てられたアンテ
ナインデックス付加用時系列符号を乗算することによっ
て、インデックス乗積アンテナ信号として出力し、加算
部40において、これら全てのインデックス乗積アンテ
ナ信号を加算し、1系統の復調器入力信号として準同期
検波部50に入力する。準同期検波部50で復調器入力
信号のキャリア信号成分が除去され、ベースバンドのイ
ンデックス乗積信号としてアンテナ間干渉除去部61〜
6Mに入力される。各アンテナ間干渉除去部6m(m=
1〜M)では、アンテナインデックス付加用符号発生部
100からの各アンテナに割り当てられた符号とアンテ
ナインデックス符号乗積受信信号との相関検波を行いア
ンテナ再生信号を算出し、これを逆拡散部71〜7Mに
入力する。逆拡散部71〜7Mでは、拡散符号発生部8
0からの所望ユーザの拡散符号とアンテナ再生信号との
相関検波により各アンテナに対するパス分離を行なって
パスブランチ信号を出力する。
【0008】次にアンテナインデックス付加用符号発生
部の動作を詳細に説明する。図2のアンテナインデック
ス付加用符号発生部100において、割り当てるべきM
個のアンテナインデックス付加用時系列符号を発生ため
に、まず、割当直交符号発生部101で、次数LH (≧
M)のwalsh行列H(生成法はアダマール行列法と
する)を生成し、その各々の行を1シンボルの継続時間
長Tvを有する割当直交時系列符号h(t;l)(tは時間
を表す)として、このなかからアンテナインデックス付
加用時系列符号を選ぶ。ここで、行列Hを次式(1ー
1)及び(1ー2)で定義する。
【0009】
【数1】
【0010】また、この割当直交符号の1シンボルの継
続時間長Tvは拡散符号の1シンボル(1チップ)の継
続時間長Tcに対する拡散率がLH であり(Tc =LH
・Tv )、周期Tc を有する(h(t+Tc;l)=h(t;
l))、その相互相関係数は、次式(2ー1)及び(2ー
2)で表わせる。
【0011】
【数2】
【0012】また、任意のt及び0<Tx≦TcなるTxに対
して、部分相関に基ずく奇相関係数は、次式(3ー1)
〜(3ー5)で表わせる。
【0013】
【数3】
【0014】ゲイン・マトリックスメモリー部102に
は、任意の2つの行(Ls行とLs’行)のwalsh
符号の時系列符号間で生じ得る相互相関の最大平均パワ
ーgMAX(Ls,Ls’)が、予め記憶されている。即ち、
2つの行数の差ΔL=Ls−Ls’の素因数分解の2の
べきをqとすると(ΔL=2のq乗・ΔL/2のq
乗)、次式(4)に従った結果が記憶されている。
【0015】
【数4】
【0016】割当符号決定部103ではM個のアンテナ
に対してM個の行番号LS(m)(m=1,2,‥M )(これらの
組をベクトルS=(LS(1) ,LS(2) ,‥ ,LS(M))で表
す)を取出し、この組において、あるm番目のアンテナ
に対する残りのM−1個のアンテナからの最大全アンテ
ナ間干渉パワーG(m;S)を、次式(5)に従って算出す
る。
【0017】
【数5】
【0018】次に、そのM個の干渉パワーG(m;S)の中
で最大値を最も小さくする組み合わせSを選び、この行
番号列{LS(m) ;m=1,2,‥M}を割り当て番号列とし、
h(t; LS(m)) をアンテナインデックス付加用時系列符
号vm(t)としてり当てる。即ち、次式(6ー1)及び
(6ー2)のものを割り当てる。なお、アンテナインデ
ックス付加用時系列符号については、さらに詳細に後述
する。
【0019】
【数6】
【0020】次に、この様にして定めたアンテナインデ
ックス付加用時系列符号を用いた場合のダイバーシチ受
信装置の動作及び特性を説明する。アンテナ1m(m=1,
2, …M)で受信される受信信号は帯域制限部2mでスペ
クトル拡散帯域幅(BSS)に周波数制限されてアンテナ
受信信号rm(t)(t:時刻)として受信される。ここで
送信ベースバンド信号の周波数帯域をBBS,スペクトル
拡散の拡散率をKとすると、近似的にBSS=K・BBSで
ある。また、アンテナ受信信号rm(t)は、次式(7)で
表わされる。
【0021】
【数7】
【0022】ここで、第n番目のユーザーの送信符号s
n(t)は、ベースバンド信号Cn(t)(符号継続時間長T)
を拡散符号Pn(t)(符号(チップ)継続時間長Tc )で
拡散したもので(拡散率K=T/Tc >1)、アンテナ
10mへの伝搬が複素包絡An,m,j(t)(受信キャリア位
相ωctを基準),遅延τn,m,j(t)を有するJ個のマルチ
パスからなるとすると、第n番目のユーザーからの受信
信号rn,m(t)は、次式(8)となる。
【0023】
【数8】
【0024】これらのアンテナ受信信号rm(t)は、遅延
付加部3mでTd(m)だけ遅延されたのち、アンテナイン
デクス付加用符号発生部100からの第mアンテナ用の
アンテナインデックス付加用時系列符号vm(t)(符号継
続時間長Tv,拡散率L≡Tc=L・Tv )を乗算し、イ
ンデックス乗積アンテナ信号r'm(t) をうる。インデッ
クス乗積アンテナ信号r'm(t) を全てのアンテナについ
て加算し、復調器入力信号rAIC(t)として準同期検波部
50に入力する。従って、それらは次式(9ー1)及び
(9ー2)で表わせる。
【0025】
【数9】
【0026】準同期検波部50では復調器入力信号rAI
C(t)からキャリア信号成分を取り除き、次式(10)の
ベースバンドのインデックス乗積信号dAIC(t)を得る。
【0027】
【数10】
【0028】このインデックス乗積信号dAIC(t)は、基
本的にsn(t)vm(t)即ちPn(t)Cn(t)vm(t)からなるの
で、準同期検波部50でのexp{-jωct}を乗ずるに相
当する操作は、sn(t)vm(t)がもつ周波数成分のロスが
少ないように構成する。アンテナ間干渉除去部61〜6
M及び逆拡散部71〜7Mを通じて、インデックス乗積
信号dAIC(t)から各アンテナ受信波の遅延波を分離抽出
する。
【0029】今、第n番目のユーザーからの信号の内の
第mアンテナの第jパスに対する相関検波(遅延;τn,
m,j+Td(m))に着目した場合、まず、アンテナ間干渉除
去部6mでは、拡散符号の1符号ごとに、これに含まれ
るアンテナ間干渉成分を除去する。そのために、インデ
ックス乗積信号dAIC(t)と第mアンテナ用のアンテナイ
ンデックス付加用時系列符号vm(t)との相関検波を、拡
散符号の符号継続長の相関検波区間で行い第mアンテナ
再生信号dn,m,j(t)を得る。この時、相関検波区間は、
次段の逆拡散部7mにおける遅延波τn,m,jに対する遅
延(τn,m,j+Td(m))の検波区間の開始点から1拡散符
号単位で行う。即ち、次式(11)のように、行う。
【0030】
【数11】
【0031】逆拡散部7mでは、第mアンテナ再生信号
dn,m,j(t)に対して第nユーザー用の拡散符号Pn(t)を
用いて逆拡散(相関検波)を行い逆拡散信号cn,m,j(t)
を得る。即ち、次式(12)で表わされる。
【0032】
【数12】
【0033】この相関出力(逆拡散信号)cn,m,j(t)を
mを1からMまでjを1からJまで合計MJ個分算出す
ることで、各アンテナの各遅延波にたいするブランチ信
号を得る。
【0034】次に、アンテナインデクス付加用符号発生
部100において、割当符号発生部101で生成される
次数LH(≧M)のアダマール行列のLH個の行の符号系
列から、アンテナ間干渉が最も小さくなるように選択さ
れたM個の行の時系列符号を選択する場合の基準と根拠
についてのべる。選択すべきアンテナインデックス付加
用時系列符号セット{vm(t)|m=1,2,…,M}は、より高
いアンテナ間干渉除去効果が得られることが望ましい。
即ち、着目第mアンテナ以外からの信号(第n’ユーザ
の第m’アンテナ信号)のある遅延波が第mアンテナ再
生信号dn,m,j(t)に与える干渉(アンテナ間マルチパス
干渉)en,m,j(t;m')の平均パワーをより小さくするこ
とである。このアンテナ間マルチパス干渉en,m,j(t;
m')について、積分区間は積分区間幅だけを問題にすれ
ばよいので、その複素包絡を簡単のために1とすると、
次式(13)となる。
【0035】
【数13】
【0036】ここで、Cn'(t) Pn'(t) が積分内で一定
の場合あるいは、Cn'(t)Pn'(t)の符号変化点が、ちょ
うど1拡散符号長単位であれば、式(7ー1)より、次
式(14)となる。
【0037】
【数14】
【0038】ここで、アンテナインデックス付加用時系
列符号の周期が1チップ長Tcでしかも直交符号であるの
で、同期通信では、RV(t;m',m) =0となり、アンテナ
間マルチパス干渉成分はen,m,j(t;m') =0となり完全
に除去できる。しかし、アシンクロナスな通信では、他
局信号Cn'(t)Pn'(t)はランダムなタイミングで重畳さ
れるので、一般的には、他局信号Cn'(t)Pn'(t)は積分
内の任意の1時点で符号反転が起こりえるので(所望局
マルチパスも同様)、選定すべきアンテナインデックス
付加用時系列符号は、このような状態でもアンテナ間干
渉の低減が図れる必要がある。この場合、その符号反転
時点をTx(0<Tx≦Tc)とすると、次式(15)とな
る。
【0039】
【数15】
【0040】符号反転,不反転の確率は共に1/2とみ
なすと、各kでのen,m,j(t+kTc;m') の平均パワーσe2
(k,Tx;m',m)は、次式(16)となる。
【0041】
【数16】
【0042】従って、拡散1符号当たりのアンテナ間干
渉エネルギーに対する平均低減ゲインg(Tx;m',m)は、
次式(17)となる。
【0043】
【数17】
【0044】このアンテナ間干渉低減ゲインg(Tx;m',
m)は、Tx によってその値が異なり、その最大値をgMAX
(m',m) とすると、与えられたm’,mに対してgMAX
(m',m)がより小さなアンテナインデックス付加用時系列
符号を選定する必要があり、gMAX(m',m)の最大値はγV
(t,k,Tx;m',m)の最大値となる。さらに、この最大値は
式(6)から、積分区間[0,Tx]内でvm'(t+ξ)vm(t+
ξ) が同符号の時である。この時γV(t,k,Tx;m',m)=Tx
/Tcとなる。直交符号であるので、この値をγ'V(t,k,T
x;m',m) が相殺することになり、そのためにはγ'V(t,
k,Tx;m',m)もまた残りの積分区間[Tx,Tc]内で同符号
で構成されていなければならないから、γ'V(t,k,Tx;
m',m)=−(Tc-Tx)/Tcとなるので、γV(t,k,Tx;m',m)
=1/2となる。従って、直交符号に対して、アンテナ
間干渉低減のゲインg(Tx;m',m)は、次式(18)とな
る。
【0045】
【数18】
【0046】この制約のもとで、実際に直交符号からな
るべくアンテナ間干渉低減効果の高い符号の組を選ぶこ
とがどの程度可能かは、符号の具体的系列に依存する。
ここで、式(1)に示す様に直交符号として次数LH の
walsh符号を用い、割当符号発生部101でwal
sh行列(生成法はアダマール行列法とする)Hを生成
し、その行を割当直交時系列符号h(nTv;l)とし
て、このなかからアンテナインデックス付加用時 系列
符号を選ぶとすると、次のことが見いだされる。即ち、
walsh符号の場合、取りだしたLs行とLs’行の
gMAX (Ls,Ls’)は、行数の差ΔL=Ls−Ls’
(但し、Ls=Ls’は含まない)だけに依存し、ΔL
の素因数分解の2のべきをqとすると(ΔL=2のq乗
・ΔL/2のq乗)、次式(19)となる。
【0047】
【数19】
【0048】ゲインマトリックスメモリー部103は、
各Ls,Ls’に対してgMAX(Ls,Ls’)(=gMAX
(Ls’,Ls),Ls,Ls’=1,2,…LH) をメモリ
するものである。M個のアンテナに対して選ばれたM個
の行番号を{LS(m);m=1,2,‥M }(これをベクトルS
=(LS(1),LS(2),‥,LS(M) )で表す)とすると、あ
るm番目のアンテナに対する残りのM−1個のアンテナ
からの最大全アンテナ間干渉パワーは式(2)に示すG
(m;S)となる。割当符号決定部103において、最適な
符号の組の選択基準を例えば、選ばれたM個の符号が被
る最大全アンテナ間干渉パワーG(m;S)の最大値が最も
小さい組み合わせを選ぶこととして該当するSを選択す
れば、Sに対応する行番号列{LS(m);m=1,2,‥M }を
割り当て番号列とし、h(t;LS(m))をアンテナインデッ
クス付加用時系列符号vm(t)として割り当てる。即ち、
次式(20)となる。
【0049】
【表1】
【0050】例えば、4次のwalsh符号の場合の算
出されるゲインマトリックスgMAX(Ls,Ls’)を表1
に示す。
【0051】
【数20】
【0052】この結果から2本のアンテナに割り当てる
場合、第1行と第3行を割り当てればアンテナ間干渉は
1/2に低減され、割当決定部103による最適化を行
えば、例えば、第1と第2行が選ばれアンテナ間干渉は
最低でも1/8に低減されることになる。この表1は表
現を変えれば、行番号差Ls に対して法LH /2による
剰余ΔLを考えればその剰余列{ΔL}={0,1 }に対
してゲイン列{gMAX(ΔL) }={1/2,1/8}が対応す
ると言うことができる。8次のwalsh符号の場合、
法は4であり剰余列{Δl}={0,1,2,3}に対してゲ
イン列{gMAX(Δl)}={1/2,1/16,1/8 }が対応す
る。従って、例えば3本のアンテナには行番号1から3
を割り当てれば、アンテナ間干渉は最低でも(2・1/
16+1/8)/3=1/12に低減される。直交符号
を用いた場合、一般に、ゲイン列は少数の離散的な値を
とり、すなわち、2分割部分に関する部分相関の差が取
り得る最大値は少数の離散値であり、前述の4次や8次
のwalsh符号の場合から推察されるように、M個の
符号の選択においては、部分相関の差が取り得る最大値
が最大のもの、例えばwalsh符号における1/2
を、避けるのみで、アンテナ間干渉(合計)は最小に近
いものとなる。
【0053】なお、直交符号でない一般の符号系列を用
いる場合は、第Ls番目の割当時系列符号h(nTv;
Ls)と第Ls’番目の割当時系列符号h(nTv;L
s’)に対して符号反転長TX =nXTV)での部分相関
に基づく干渉に対する干渉低減ゲインをg(Tx;Ls',
Ls)とすると、その最大値(ゲイン)gMAX(Ls’,L
s)は次式(21)となる。
【0054】
【数21】
【0055】この場合部分相関は、次式(22)で与え
ればよい。
【0056】
【数22】
【0057】例えば、LH =4の場合に対して12段の
PN符号(PN(t) )を4コードずつ遅延させたもの
(h(t;Ls) =PN(t−LH・(Ls-1)) )を採用し、式
(21)のアンサンブル平均を1万Tcで行った場合の
ゲインマトリックスは表2に示すようになる。表2にお
いて、ゲインは0.25を中心に変動しているが、理論
的には1/4になることを見い出すことができ、一般的
には1/Mとなる。
【0058】
【表2】
【0059】なお、アンテナ数を増加させた場合であっ
ても、必ずしも高次の直交符号系列を用いる必要はな
く、低次ものを繰り返して用いることができる。すなわ
ち、図1及び図2で示した実施例では、直交符号(アン
テナインデックス付加用時系列)の1周期と送信信号の
1チップ長(相関検波区間)とを一致させているが、直
交符号を連結したものもまた直交符号であるので、直交
符号として符号長(ビット長)の短いものを用い、1チ
ップ長において直交符号の2またはそれ以上の周期で繰
り返す如く、割り付けるようにしてもよい。
【0060】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、アンテナ受信信号を遅延加算する際に互いに相関
の少ない時系列符号を乗算したのちに加算し、この加算
信号と該時系列符号との相関検波に所望アンテナ以外の
受信信号を除去する際に、乗算する時系列符号間の相互
相関を相関検波内で起こり得る部分相関の差の平均パワ
ーを考慮した相互相関を算出しこの最大値が最小となる
組み合わせ選出し各々のアンテナに固有の割り当てる時
系列符号を決定するようにしたので、使用するアンテナ
数に関わらずアンテナ受信後の受信装置の装置規模を増
大させることなく、受信信号を加算したあとでも所望の
受信信号を取り出すことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のダイバーシチ受信装置を示
すブロック図。
【図2】図1におけるアンテナインデックス用時系列符
号発生部を示すブロック図。
【符号の説明】
11〜1M アンテナ 21〜2M 帯域制限部 31〜3M 付加遅延部 40 加算部 50 準同期検波部 61〜6M アンテナ間干渉除去部 71〜7M 逆拡散部 80 拡散符号発生部 91〜9M 乗算部 100 アンテナインデックス付加用符号発生
部。 101 割当直交符号発生部 102 ゲインマトリックスメモリー部 103 割当符号発生部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離散配置されたアンテナを有してM(M
    は整数)個の受信信号を得る手段と、 当該各受信信号に固有に割り当てるM個のインデックス
    付加用符号を発生するインデックス付加用符号発生部
    と、 前記各受信信号に各々の前記インデックス付加用符号を
    乗算した後加算する乗積加算手段と、 当該乗積加算手段の出力からキャリア成分を除去して1
    系統のベースバンドの受信信号を出力するキャリア除去
    手段と、 当該ベースバンドの受信信号とM個の前記各インデック
    ス付加用符号との相関検波を行い、M個の系統の相関検
    波信号を出力する干渉除去手段とを備え、 前記インデックス付加用符号発生部は、前記インデック
    ス付加用符号として、所定の直交符号系列に属するM個
    の直交符号からなり、2分割部分に関する部分相関の差
    が取り得る最大値が小さい符号の組、を発生するもので
    ある、ことを特徴としたダイバーシチ受信装置。
JP6038584A 1994-03-09 1994-03-09 ダイバーシチ受信装置 Pending JPH07250014A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6229840B1 (en) 1997-03-04 2001-05-08 Nec Corporation Diversity circuit
KR100434281B1 (ko) * 2001-10-16 2004-06-05 엘지전자 주식회사 이동 통신 시스템에서 시간 동기 장치 및 방법
US6839550B2 (en) 2001-04-17 2005-01-04 Uniden Corporation Diversity antenna switching device and method, and storage medium

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