JPH0724605A - 数値制御心押台 - Google Patents

数値制御心押台

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Publication number
JPH0724605A
JPH0724605A JP5195085A JP19508593A JPH0724605A JP H0724605 A JPH0724605 A JP H0724605A JP 5195085 A JP5195085 A JP 5195085A JP 19508593 A JP19508593 A JP 19508593A JP H0724605 A JPH0724605 A JP H0724605A
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JP
Japan
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tailstock
shaft
tailstock shaft
control device
feed nut
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Application number
JP5195085A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Fujieda
善行 藤枝
Yukio Okaji
行男 小梶
Fumio Ibuki
文夫 伊吹
Takanori Yoneda
隆則 米田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippei Toyama Corp
Original Assignee
Nippei Toyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多種の被加工物に対してそれぞれ最適の押圧
力を付与することができ、かつ、信頼性の高い高精度の
心押を実現すること。 【構成】 圧縮ばね23を介して心押軸22を推進させ
るナット部材26は送りねじ部材27の回転操作によっ
て進退可能にし、かつ、前記送りねじ部材27を数値制
御装置30によって動作制御されるサーボモータ28に
よって駆動する構成とする。また、前記心押軸22の実
際の移動位置を知るための位置検出手段33を装備し、
前記位置検出手段33を利用して心押軸22の移動位置
を計数するリニアスケール用カウンタ34と、このリニ
アスケール用カウンタ34の計数結果を利用して不都合
の発生を検出する心押軸センタ位置判定手段41や異常
判定手段42を装備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば円筒研削盤、平
面研削盤、旋盤等の工作機械に用いられる心押台に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、円筒研削盤等に円柱状被加工物
を支持する場合、予め被加工物の両端面中央に円錐状の
センタ孔を形成しておき、主軸台に装備された主軸セン
タと心押台に装備された心押軸センタとを被加工物の両
端のセンタ孔に嵌め込むことにより心出しを行う。
【0003】図2は、特開平4−63603号公報に開
示されている心押台の従来例を示したものである。図中
の符号1は心押台本体であり、この心押台本体1は心押
軸2を主軸センタに向かって摺動自在に支持しており、
この心押軸2の前端には被加工物のセンタ孔に先端が嵌
め込まれる心押軸センタ3が嵌着されている。また、心
押軸2の後端には挿入口2aが開口しており、この挿入
口2aには、内周面に雌ねじが切られたスリーブ4が主
軸センタに向かって摺動自在に嵌合している。そして、
スリーブ4の内周面の雌ねじには、ばね圧調整ねじ5が
ねじ込まれている。
【0004】そして、挿入口2a内の挿入口2aの底と
ばね圧調整ねじ5との間には圧縮ばね6が介装されてお
り、この圧縮ばね6が心押軸2を主軸センタに向けて付
勢している。また、スリーブ4の後端部分には連結体7
が外嵌し、この連結体7はスリーブ4の後端部外周にね
じ込まれたナット8による締結によってスリーブ4に固
定されている。
【0005】また、心押台本体1内には、心押軸2と平
行に油圧シリンダ9が設けられ、この油圧シリンダ9の
前室および後室への油路9a,9bには3位置切換電磁
弁10が接続されており、該3位置切換電磁弁10によ
って油圧シリンダ9の前室および後室への作動油の給排
を制御することで、油圧シリンダ9に嵌挿されているピ
ストン11が進退操作される。
【0006】ピストン11のピストンロッド11aの先
端は連結体7に連結され、これによって、3位置切換電
磁弁10によるシリンダ9への作動油の給排操作によっ
てスリーブ4を主軸センタに向けて進退操作することが
可能になっている。
【0007】また、連結体7には、圧縮ばね6が所定量
だけ圧縮されたとき(即ち、心押軸2とスリーブ4との
間の距離が所定の値に縮まったとき)にそれを検出する
リミットスイッチ12が装備されている。
【0008】次に、図2に示した心押台の動作を説明す
る。
【0009】図示略の主軸センタと心押軸センタ3との
間に被加工物がセットされると、3位置切換電磁弁10
のソレノイドB(図では、SOL B)が作動して圧油
がシリンダ9の後室に供給され、これによって、ピスト
ン11が前進して、ピストン11と一体化されているス
リーブ4が矢印(イ)方向に前進する。このスリーブ4
の前進は、圧縮ばね6を介して心押軸2を付勢して、心
押軸2を前進させる。そして、前記心押軸センタ3が被
加工物のセンタ孔に当接すると、心押軸2の前進が抑止
されるため圧縮ばね6が圧縮され、圧縮ばね6が所定量
だけ圧縮されると、前記リミットスイッチ12が心押軸
2の後端に当接することによって、圧縮が検出される。
このリミットスイッチ12の検出信号によって前記3位
置切換電磁弁10はソレノイドBの作動を停止し、図2
に示す中立位置に位置を切り換えて、ピストン11の移
動を拘束する。
【0010】ところで、心押軸センタ3を介して被加工
物に与える圧縮ばね6による押圧力は、被加工物が加工
作業中に位置ずれ等を起こさない程度に設定するが、こ
の押圧力の最適値は、被加工物毎に異なり、扱う被加工
物が多種に及べば、被加工物の種類が変更になる度に押
圧力の設定値を調整することが望ましい。
【0011】ところが、図2に示した従来の心押台は、
押圧力の調整が容易でない。それは、図2に示した従来
の心押台では、圧縮ばね6による押圧力は、リミットス
イッチ12が作動するまでの圧縮変位量と、前記ばね圧
調整ねじ5の位置調整によって設定される圧縮ばね6の
初期状態とによって決定される。したがって、圧縮ばね
6による被加工物への押圧力を変更するには、リミット
スイッチ12の取り付け位置を変更してリミットスイッ
チ12が作動するまでの圧縮変位量を変えたり、あるい
は、前記ばね圧調整ねじ5を進退操作して圧縮ばね6の
初期状態を変更する必要があるが、いずれにしても、面
倒な手作業が必要になり、加工処理の作業効率を低下さ
せたり、あるいは自動化を妨げる要因となる。
【0012】前記リミットスイッチ12が作動するまで
の圧縮変位量を変える方法としては、予め、作動位置が
異なるように複数のリミットスイッチを装備しておい
て、被加工物の種類の変更に応じて利用するリミットス
イッチを切り換えるという対応も考えられているが、リ
ミットスイッチやその作動子を取り付けるためのスペー
スの確保が難しく、実用上は、それほど多くのリミット
スイッチを装備することができない。そこで特開平4−
63603号公報に開示された発明は油圧シリンダ9に
よる連結体7の進退に代えて、サーボモータに連結した
ねじ送り装置によって連結体7を進退している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにサーボモ
ータとねじ送り装置で連結体を移動すると次のような問
題点がある。
【0014】(1) サーボモータを数値制御装置で制
御すると連結体を所定量送ることができるが圧縮ばねを
介しているので心押軸2の被加工物のセンタ穴に心押軸
センタ3が嵌合したかどうかが分からない。即ち、被加
工物が存在しないとか、センタ穴の外で被加工物端面に
心押軸センタ3が衝接していても分からない 。
【0015】(2) 心押軸が所定位置にあっても、心
押軸センタが所定の推力で被加工物を押しているかどう
か分からない。なんとなれば、 心押軸と心押台本体間
の摺動抵抗が働くため、この摺動抵抗が異常に大きくて
所定の推力が被加工物に加えられなくてもそれは分から
ない。或は被加工物が熱膨張した際に逆に心押台本体と
心押軸との間の摩擦力が大きく異常に大きな推力が発生
しても分からない。
【0016】以上の理由から、図2に示した従来の心押
台は、被加工物が多種に及ぶような加工には不適であ
り、これを数値制御化しても心押軸センタの被加工物へ
の正しい嵌合或は正確な推力を得ることは保障されな
い。そこでこのような問題を解決し得る新規な心押台の
開発が望まれていた。
【0017】本発明は上記課題の何れか1つ或は両者を
共に解決され、被加工物に正確な推力を加え得る数値制
御心押台を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
先端部に被加工物のセンタ孔に嵌合させる心押軸センタ
が装備された心押軸を、圧縮ばねを介して推進させて被
加工物に押し当てる数値制御心押台であって、心押軸を
その軸線方向に摺動自在に支持する心押台本体と、心押
軸の後方位置に配置されるとともに心押軸の軸線方向に
移動可能に支持された送りナット部材と、この送りナッ
ト部材と心押軸との間に介装された圧縮ばねと、心押台
本体に回転自在で軸方向に移動しないように支持される
とともに送りナット部材にねじ込まれ、回転操作される
ことによって送りナット部材を心押軸の軸線方向に進退
させる送りねじ部材と、該送りねじ部材を回転駆動する
ためのサーボモータと、予め入力された数値データに従
ってサーボモータの回転動作を制御する数値制御装置
と、 心押軸の位置検出手段とを備え、上記数値制御装
置には予め数値制御装置に入力されている動作時の心押
軸位置データと心押軸の位置検出手段の検出値とを比較
して適正に被加工物が支持されたか否かを判定する心押
軸センタ位置判定手段とを備えたことを特徴とする数値
制御心押台である。
【0019】本発明の第2の発明は、先端部に被加工物
のセンタ孔に嵌合させる心押軸センタが装備された心押
軸を、圧縮ばねを介して推進させて被加工物に押し当て
る数値制御心押台であって、心押軸をその軸線方向に摺
動自在に支持する心押台本体と、心押軸の後方位置に配
置されるとともに心押軸の軸線方向に移動可能に支持さ
れた送りナット部材と、この送りナット部材と心押軸と
の間に介装された圧縮ばねと、心押台本体に回転自在で
軸方向に移動しないように支持されるとともに送りナッ
ト部材にねじ込まれ、回転操作されることによって送り
ナット部材を心押軸の軸線方向に進退させる送りねじ部
材と、該送りねじ部材を回転駆動するためのサーボモー
タと、予め入力された数値データに従ってサーボモータ
の回転動作を制御する数値制御装置と、 心押軸の位置
検出手段とを備え、上記数値制御装置には心押軸の推進
動作時に、サーボモータの与えた回転量に基づいて算定
される送りナット部材の移動量と、心押軸の位置検出手
段によって検出された心押軸の移動量との相関から、心
押軸と心押台本体との間に作用している摩擦力を推定し
て、心押軸推進動作における異常の発生を検出する異常
判定手段を装備したことを特徴とする数値制御心押台で
ある。
【0020】本発明の第3の発明は、先端部に被加工物
のセンタ孔に嵌合させる心押軸センタが装備された心押
軸を、圧縮ばねを介して推進させて被加工物に押し当て
る数値制御心押台であって、心押軸をその軸線方向に摺
動自在に支持する心押台本体と、心押軸の後方位置に配
置されるとともに心押軸の軸線方向に移動可能に支持さ
れた送りナット部材と、この送りナット部材と心押軸と
の間に介装された圧縮ばねと、心押台本体に回転自在で
軸方向に移動しないように支持されるとともに送りナッ
ト部材にねじ込まれ、回転操作されることによって送り
ナット部材を心押軸の軸線方向に進退させる送りねじ部
材と、該送りねじ部材を回転駆動するためのサーボモー
タと、予め入力された数値データに従ってサーボモータ
の回転動作を制御する数値制御装置と、 心押軸の位置
検出手段とを備え、上記数値制御装置には予め数値制御
装置に入力されている動作時の心押軸位置データと心押
軸の位置検出手段の検出値とを比較して適正に被加工物
が支持されたか否かを判定する心押軸センタ位置判定手
段と、心押軸の推進動作時に、サーボモータの与えた回
転量に基づいて算定される送りナット部材の移動量と、
心押軸の位置検出手段によって検出された心押軸の移動
量との相関から、心押軸と心押台本体との間に作用して
いる摩擦力を推定して、心押軸推進動作における異常の
発生を検出する異常判定手段を装備したことを特徴とす
る数値制御心押台である。
【0021】
【作用】本発明の第1の発明では、被加工物のセンタ孔
と心押軸センタの嵌合ミスや間違った被加工物の装着等
によって心押軸の移動位置が基準位置からずれれば、心
押軸センタ位置判定手段がそれを検出し、被加工物が適
正な位置で支持されていない状態のまま加工作業が継続
されてしまうといった問題の発生を防止する。
【0022】また、本発明の第2の発明では、心押軸の
円滑な推進に支障が出る程度まで心押軸と心押台本体と
の間に作用する摩擦力が増大していれば、異常判定手段
がそれを検出し、摩擦力によって被加工物に対する押圧
力が低下した状態のまま加工作業が継続されてしまうと
いった問題の発生を防止する。
【0023】本発明の第3の発明によれば第1、第2の
発明の作用効果を共に奏する。
【0024】
【実施例】図1は、本発明に係る数値制御心押台の一実
施例を示したものである。この一実施例の数値制御心押
台は、先端部に被加工物(図示略)のセンタ孔に嵌合さ
せる心押軸センタ21が装備された心押軸22を、圧縮
ばね23を介して推進させて被加工物に押し当てる形式
のものである。
【0025】この一実施例の数値制御心押台は、図示の
ように、心押軸22をその軸線方向に摺動自在に支持す
る心押台本体25と、心押軸22の後方位置に配置され
るとともに心押軸22の段付円筒孔22bに滑合し心押
軸22の軸線方向に移動自在に支持された送りナット部
材26と、この送りナット部材26と心押軸22との間
に介装された圧縮ばね23と、送りナット部材26にね
じ込まれ回転操作されることによって送りナット部材2
6を心押軸22の軸線方向に進退させる送りねじ部材2
7と、該送りねじ部材27を回転駆動するためのサーボ
モータ28と、該サーボモータ28の回転を送りねじ部
材27に伝達する回転伝達機構29と、予め入力された
数値データに従ってサーボモータ28の回転動作を制御
する数値制御装置30と、数値制御装置30に加工用の
数値データ等を入力するための入力装置31と、該入力
装置31による入力データや数値制御装置30における
処理結果等を表示する表示装置32と、心押軸22の軸
線方向に沿って設けられて心押軸22が移動した時の実
際の位置を示すリニアスケール33a及び該リニアスケ
ール33aを読み取るリニアスケール用カウンタ34と
を具備した心押軸の位置検出手段33とを備えた構成と
なっている。
【0026】心押台本体25は、例えば研削盤のテーブ
ルに取り付けられる。
【0027】心押台本体25の中心孔25aに滑合する
心押軸22の外周において軸方向に設けたキー溝22a
には心押台本体25の中心孔25aから半径方向に設け
た穴に丸軸の根本20aが嵌合するキー20が滑合して
いる。
【0028】送りナット部材26は、送りねじ部材27
にねじ込まれる雌ねじ部を有した筒状部26aと、該筒
状部26aの後端部から張り出した鍔部26bとを備え
た構成になっている。そして、心押軸22の段付円筒孔
22bのキー溝26cに送りナット部材26に取り付け
たキー19が滑合している。送りナット部材の鍔部26
bは、圧縮ばね23の基端が着座するばね座として機能
する。この鍔部26bのばね座面と反対面は心押軸22
の後端に固定したフランジ18に圧縮ばね23の伸長状
態において接している。
【0029】送りねじ部材27は、心押台本体25によ
って回転自在で軸方向に移動しないように軸受でもって
支持されている。また、サーボモータ28は数値制御装
置30の制御するサーボアンプ36を駆動電源としてお
り、このサーボモータ28の回転量はサーボモータ28
の背部に配置したエンコーダ37により検出されて、数
値制御装置30にフィードバックされる。数値制御装置
30は、エンコーダ37によりサーボモータ28の回転
量を監視しながら、予めデータ入力された規定量だけ送
りナット部材26が移動するように、サーボアンプ36
によるサーボモータ28の駆動を制御する。
【0030】サーボモータ28から送りねじ部材27へ
の回転伝達機構29は、この一実施例の場合は、送りね
じ部材27の後端部に固定した歯車29bと、サーボモ
ータ28の出力軸に固定されるとともに歯車29bに噛
合した歯車29aなどによって構成される歯車機構であ
るが、その他の公知の回転伝達機構であっても良い。
【0031】数値制御装置30への入力装置31は、例
えばキーボード等のデータ入力手段により構成され、正
常動作時のサーボモータ28の規定回転量に対する前記
心押軸22の移動位置を示す数値データ(心押軸位置デ
ータ)や、該当する被加工物の種別等の入力を担う。こ
の入力装置31の入力によって、数値制御装置30内に
は、サーボモータ28の規定回転量とそれに対応する心
押軸位置との相関を示す心押軸位置データテーブル40
が生成される。
【0032】心押台の位置検出手段33に備えるリニア
スケール33aは、心押軸22の軸線方向に延在すると
ともにその一端部が心押軸22に連結部材35でもって
連結固定されている。リニアスケール読み取り器33b
は心押台本体25に固定されている。リニアスケール用
カウンタ34は、リニアスケール読み取り器33bから
送られたリニアスケール33aの目盛の通過数を検出・
計数し、計数値を心押軸22の移動位置として数値制御
装置30に通知する。
【0033】数値制御装置30には、心押軸位置データ
テーブル40に記述された正常動作時の心押軸位置デー
タとリニアスケール用カウンタ34の計数値とを比較し
て適正に被加工物が支持されたか否かを判定する心押軸
センタ位置判定手段41と、心押軸22の推進動作時に
心押軸22と心押台本体25の中心孔25aとの間に作
用している摩擦力を推定して心押軸22の推進動作にお
ける異常の発生を検出する異常判定手段42とが装備さ
れている。
【0034】異常判定手段42は、サーボモータ28の
与えた回転量に基づいて算定される送りナット部材26
の移動量と、リニアスケール用カウンタ34によって計
数された心押軸22の移動量との相関から、心押軸22
と心押台本体25との間に作用している摩擦力を推定し
て、心押軸推進動作における異常の発生を検出する。
【0035】心押軸センタ位置判定手段41および異常
判定手段42は、判定結果を表示装置32を介して操作
者に通知する。
【0036】以下、前記実施例の数値制御心押台の動作
を説明する。
【0037】この実施例の数値制御心押台では、予め被
加工物の長さやその被加工物の支持に必要な心押軸セン
タ21が被加工物を押圧する推力を生ずるための心押軸
22及び送りナット部材26の移動量等を示す数値デー
タを入力装置31から入力して、数値制御装置30内に
心押軸位置データテーブル40を生成させる。心押軸2
2の後退位置では図に示すように送りナット部材26の
鍔部26bは心押軸22に固定されているフランジ18
に接して圧縮ばね23は伸長している。心押軸22は右
行端にある。
【0038】数値制御装置30に心押処理を実行させる
と、数値制御装置30は心押軸位置データテーブル40
のデータに基づき、サーボアンプ36を介してサーボモ
ータ28の回転量を制御し歯車29a,29bを介して
送りねじ部材27を回転し、送りねじ部材27にねじ込
まれている送りナット部材26を規定量だけ心押軸22
側に進出させる。
【0039】この送りナット部材26の前進移動は、圧
縮ばね23を介して心押軸22に伝えられて心押軸22
を被加工物側に向かって推進させる。
【0040】このような心押軸22の推進動作時には、
異常判定手段42が、エンコーダ37の検出値から算出
した送りナット部材26の移動量と、リニアスケール用
カウンタ34の計数値から算出される心押軸22の移動
量とを比較しており、送りナット部材26の移動量と心
押軸22の移動量の差が一定の範囲内に納る場合には正
常に推進動作中であると判定するが、送りナット部材2
6の移動量に対して心押軸22の移動量が一定の範囲内
に納らない場合には、心押軸22と心押台本体25との
間に必要以上の摩擦力等が生じて、それによって心押軸
22の推進が阻害されていると判定して、その判定結果
を表示装置32に出力する。
【0041】心押軸22と心押台本体25との間の摩擦
力の増大は、例えば、夏季休暇等で設備が長期に渡って
停止状態となった場合などに、潤滑油の高粘度化等によ
って生じることがあり、このような摩擦力の増大によっ
て心押軸22が正常に移動しない状態では、最終的な被
加工物に対する押圧力が低下して、加工処理中に被加工
物が動いて加工精度が低下する虞がある。
【0042】しかし、この一実施例では、そのような摩
擦力の増大という不都合が生じていれば、異常判定手段
42によって検出されるため、加工精度の低下といった
不都合の発生を防止することができる。
【0043】心押軸22の前進により心押軸センタ21
が被加工物のセンタ穴に嵌入すると心押軸22の前進は
止み、送りナット部材26は続けて前進し、圧縮ばね2
3を圧縮して所定の推力を発生させる。
【0044】そして、送りナット部材26が規定量だけ
移動し終えて、心押軸22の推進が停止した場合には、
心押軸センタ位置判定手段41によって、心押軸22が
規定の位置まで移動しているか否かが判定される。
【0045】リニアスケール用カウンタ34の計数値か
ら算出される心押軸22の移動位置が基準位置(範囲)
よりも大きい場合や小さい場合は、いずれも、被加工物
が適正に支持されていない状態であると判定されて表示
装置32に出力される。リニアスケール用カウンタ34
の計数結果の示す心押軸22の移動位置が基準位置より
も大きい場合には、例えば、基準より軸方向の寸法が短
い被加工物が間違って装着されているような場合等が該
当し、また、リニアスケール用カウンタ34の計数結果
の示す心押軸22の移動位置が基準位置よりも小さい場
合には、例えば、基準より軸方向の寸法が長い被加工物
が間違って装着されていたり、あるいは心押軸センタ2
1が正確に被加工物のセンタ孔に嵌合していない場合等
が該当する。
【0046】いずれにしても、心押軸センタ位置判定手
段41によって被加工物が適正に支持されていないと判
定され通知されるため、そのまま加工作業が継続される
といった問題の発生を防止することができる。
【0047】そして、適正に被加工物を支持できた場合
には、研削或は旋削等の加工の終了後に、サーボモータ
28が逆回転操作されて、送りナット部材26が先ず後
退し、送りナット部材26の鍔部26bが心押軸22に
固定したフランジ18に当接し、次に心押軸22が後退
して初期位置に復帰して、その次の心押処理に移る。
【0048】以上のように、この実施例の数値制御心押
台では、心押軸センタ位置判定手段41と異常判定手段
42とによって、被加工物に適正な押圧力が付与した確
実な支持を保障することができ、この高精度の心押の実
現によって加工精度を向上させることが可能になる。
【0049】また、以上の一実施例の数値制御心押台で
は、被加工物に対する圧縮ばね23による押圧力は、送
りナット部材26と心押軸22との位置関係によって定
まる圧縮ばね23の圧縮量で決まり、この圧縮ばね23
の圧縮量はサーボモータ28によって駆動される送りね
じ部材27の回転量のみで調節することができ、数値制
御装置30に入力する数値データの変更により簡単に任
意の値に調整することができる。
【0050】したがって、面倒な手作業を必要とせずに
多種の被加工物に対してそれぞれ最適の押圧力を付与す
ることが可能になり、被加工物が多種に及ぶような加工
に適すると同時に自動化を促進することが可能になる。
【0051】なお、前記一実施例では、心押軸の位置検
出手段33のリニアスケール33aを心押軸22側に固
定した構成としたが、光学的読み取り手段33bに接続
されている信号ケーブル等の揺動が問題にならない場合
には、リニアスケール33aを心押台25に固設して、
心押軸22側に読み取り器33bを装着するようにして
もよい。
【0052】また、前記一実施例では、前記心押軸セン
タ位置判定手段41および異常判定手段42のそれぞれ
は、判定結果を表示装置32を介して操作者に通知する
としたが、音声による通知、あるいはブザー等の鳴動に
よる警報を行うようにしてもよい。尚、リニアスケール
33aを磁気スケールとしてもよい。
【0053】
【発明の効果】本発明の第1の発明によれば、被加工物
のセンタ孔と心押軸センタの嵌合ミスや間違った被加工
物の装着等によって心押軸の移動位置が基準位置からは
ずれると、心押軸センタ位置判定手段がそれを検出する
ため、被加工物が適正な位置で支持されていない状態の
まま加工作業が継続されてしまうといった問題の発生を
防止することができる。
【0054】本発明の第2の発明によれば、心押軸の円
滑な推進に支障が出る程度まで心押軸と心押台本体との
間に作用する摩擦力が増大していれば、異常判定手段が
それを検出するため、摩擦力によって被加工物に対する
押圧力が低下した状態のまま加工作業が継続されたり、
加工による被加工物の熱膨張によって被加工物が曲がっ
たりして加工不良となってしまうといった問題の発生を
防止することができる。
【0055】本発明の第3の発明によれば上記第1、第
2の発明の効果を奏し、被加工物に適正な押圧力が付与
した確実な支持を保障することができ、高精度の心押の
実現によって加工精度を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のフローシートである。
【図2】従来の心押台の縦断面図である。
【符号の説明】
21 心押軸センタ 22 心押軸 23 圧縮ばね 25 心押台本体 26 送りナット部材 27 送りねじ部材 28 サーボモータ 30 数値制御装置 33心押軸の位置検出手段 34 リニアスケール用カウンタ 36 サーボアンプ 37 エンコーダ 41 心押軸センタ位置判定手段 42 異常判定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 隆則 富山県東砺波郡福野町100 株式会社日平 トヤマ富山工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に被加工物のセンタ孔に嵌合させ
    る心押軸センタが装備された心押軸を、圧縮ばねを介し
    て推進させて被加工物に押し当てる数値制御心押台であ
    って、心押軸をその軸線方向に摺動自在に支持する心押
    台本体と、心押軸の後方位置に配置されるとともに心押
    軸の軸線方向に移動可能に支持された送りナット部材
    と、この送りナット部材と心押軸との間に介装された圧
    縮ばねと、心押台本体に回転自在で軸方向に移動しない
    ように支持されるとともに送りナット部材にねじ込ま
    れ、回転操作されることによって送りナット部材を心押
    軸の軸線方向に進退させる送りねじ部材と、該送りねじ
    部材を回転駆動するためのサーボモータと、予め入力さ
    れた数値データに従ってサーボモータの回転動作を制御
    する数値制御装置と、 心押軸の位置検出手段とを備
    え、上記数値制御装置には予め数値制御装置に入力され
    ている動作時の心押軸位置データと心押軸の位置検出手
    段の検出値とを比較して適正に被加工物が支持されたか
    否かを判定する心押軸センタ位置判定手段とを備えたこ
    とを特徴とする数値制御心押台。
  2. 【請求項2】 先端部に被加工物のセンタ孔に嵌合させ
    る心押軸センタが装備された心押軸を、圧縮ばねを介し
    て推進させて被加工物に押し当てる数値制御心押台であ
    って、心押軸をその軸線方向に摺動自在に支持する心押
    台本体と、心押軸の後方位置に配置されるとともに心押
    軸の軸線方向に移動可能に支持された送りナット部材
    と、この送りナット部材と心押軸との間に介装された圧
    縮ばねと、心押台本体に回転自在で軸方向に移動しない
    ように支持されるとともに送りナット部材にねじ込ま
    れ、回転操作されることによって送りナット部材を心押
    軸の軸線方向に進退させる送りねじ部材と、該送りねじ
    部材を回転駆動するためのサーボモータと、予め入力さ
    れた数値データに従ってサーボモータの回転動作を制御
    する数値制御装置と、 心押軸の位置検出手段とを備
    え、上記数値制御装置には心押軸の推進動作時に、サー
    ボモータの与えた回転量に基づいて算定される送りナッ
    ト部材の移動量と、心押軸の位置検出手段によって検出
    された心押軸の移動量との相関から、心押軸と心押台本
    体との間に作用している摩擦力を推定して、心押軸推進
    動作における異常の発生を検出する異常判定手段を装備
    したことを特徴とする数値制御心押台。
  3. 【請求項3】 先端部に被加工物のセンタ孔に嵌合させ
    る心押軸センタが装備された心押軸を、圧縮ばねを介し
    て推進させて被加工物に押し当てる数値制御心押台であ
    って、心押軸をその軸線方向に摺動自在に支持する心押
    台本体と、心押軸の後方位置に配置されるとともに心押
    軸の軸線方向に移動可能に支持された送りナット部材
    と、この送りナット部材と心押軸との間に介装された圧
    縮ばねと、心押台本体に回転自在で軸方向に移動しない
    ように支持されるとともに送りナット部材にねじ込ま
    れ、回転操作されることによって送りナット部材を心押
    軸の軸線方向に進退させる送りねじ部材と、該送りねじ
    部材を回転駆動するためのサーボモータと、予め入力さ
    れた数値データに従ってサーボモータの回転動作を制御
    する数値制御装置と、 心押軸の位置検出手段とを備
    え、上記数値制御装置には予め数値制御装置に入力され
    ている動作時の心押軸位置データと心押軸の位置検出手
    段の検出値とを比較して適正に被加工物が支持されたか
    否かを判定する心押軸センタ位置判定手段と、心押軸の
    推進動作時に、サーボモータの与えた回転量に基づいて
    算定される送りナット部材の移動量と、心押軸の位置検
    出手段によって検出された心押軸の移動量との相関か
    ら、心押軸と心押台本体との間に作用している摩擦力を
    推定して、心押軸推進動作における異常の発生を検出す
    る異常判定手段を装備したことを特徴とする数値制御心
    押台。
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