JPH07242929A - 連続処理装置の搬送機構 - Google Patents

連続処理装置の搬送機構

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JPH07242929A
JPH07242929A JP3509694A JP3509694A JPH07242929A JP H07242929 A JPH07242929 A JP H07242929A JP 3509694 A JP3509694 A JP 3509694A JP 3509694 A JP3509694 A JP 3509694A JP H07242929 A JPH07242929 A JP H07242929A
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栄治 中務
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一平 山内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】搬送機能を損なわずに仕切板の適正な動作を確
保して処理室間の隔離状態を良好にし、処理の精度向
上、効率の向上等を図る。 【構成】処理物Wの間にスペーサ81を介在させ、搬送
始端に設けたアクチュエータ83からスペーサ81を介
して各処理物Wに付勢力を伝達するように構成するとと
もに、仕切板64、73の開閉系路上にあるスペーサ8
1を退避手段84によってその開閉系路と干渉しない位
置に選択的に退避させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種熱処理、表面処
理、脱油洗浄処理、乾燥処理等に好適に利用される連続
処理装置の搬送機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】連続処理装置は、複数の処理室を連設
し、各処理室に順次処理物を案内して所要の処理を一連
の工程の下に行うように構成されるものである。そのた
めに、この種の処理装置は搬送機構を不可欠な構成要素
としている。
【0003】しかして、従来の搬送機構としては、ベル
トコンベア方式、ウォーキングビーム方式、プッシャ方
式等があり、何れによっても処理物を搬送方向に沿って
始端から終端まで案内することができるようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のもの
は何れも、処理室間を完全に隔離することが難しく、各
種処理の適正化が図れないという問題がある。つまり、
ベルトコンベア方式ではベルトが、またウォーキングビ
ーム方式ではビームがそれぞれ搬送領域全体に横たわっ
て存在するため、仕切板の開閉動作が妨げられて閉成状
態が不完全になり、またプッシャ方式では、処理物で処
理物を押圧していく手法であって仕切板の開閉系路上に
常に処理物が存在し、やはり仕切板の開閉動作が妨げら
れて閉成状態が不完全になる。そのため、熱処理を例に
とれば、従来の方式では熱やガス等の相互侵入が多く、
最適な温度、圧力及びガス雰囲気を形成することができ
ず、金属射出成形体の脱脂焼結や、磁石材料の脱ガス焼
結等、処理雰囲気の影響を受け易い処理物には適用しに
くいという欠点がある。
【0005】一方、各室毎に独立した搬送機構を構成す
ることも考えられているが、このようにすると、少なく
とも処理室間を隔離する上では有効であるものの、装置
全体が複雑化する上に、位置決めが難しく処理物が処理
室の中央から外れ易いため処理むらが多くなり、さらに
処理室の増加にも対応しにくいという難点があって、実
用的ではない。
【0006】本発明は、このような課題に着目してなさ
れたものであって、仕切板の適正な動作を確保して処理
室間の隔離状態を良好にし、これにより処理の精度向
上、効率の向上を図るとともに、構成の簡略化、位置決
め精度の向上、搬送能力の向上を図った連続処理装置の
搬送機構を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するために、次のような構成を採用したものであ
る。
【0008】すなわち、本発明に係る搬送機構は、複数
の処理室を連設し、各処理室の間に開閉可能に仕切板を
配置して構成される連続処理装置に適用されるものであ
って、処理物と処理物の間に介挿されるスペーサと、搬
送方向の始端又は終端に設けられ当該端部近傍に存在す
る処理物又はスペーサを搬送方向に付勢する付勢手段
と、仕切板の開閉系路上にあるスペーサをその開閉系路
と干渉しない位置に選択的に退避させる退避手段とから
構成されることを特徴とする。
【0009】
【作用】この様な構成のものであれば、装置内に処理物
とスペーサを交互に挿入し、しかる後、付勢手段によっ
て搬送方向の始端側又は終端側にある処理物又はスペー
サを付勢すれば、処理物がスペーサを付勢し、更にその
スペーサが次の処理物を付勢するという具合にして、装
置内に存在する全ての処理物及びスペーサに対して搬送
端から付勢力を及ぼしめることができる。
【0010】そして、処理物と処理物の間にはスペーサ
が介在するため、隣接する処理物をそれぞれ対応する処
理室内にセットしたとき、スペーサが処理室間に設けた
仕切板の開閉系路上に位置するものとなり、各スペーサ
を退避手段によって開閉系路と干渉しない位置に選択的
に退避させることができる。つまり、本発明は搬送機構
の構成要素であるスペーサを可動とし、スペーサが定位
置にあるときには始端から終端まで連続した搬送機構を
形成するが、スペーサを退避させた場合には搬送機構の
一部を分断し、その分断部分に仕切板の作動空間を形成
できるものである。そのため、本発明は適正な搬送機能
を発揮し得ると同時に、処理室と処理室の間の隔離を確
実に行わしめることが可能になる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照して
説明する。
【0012】<第1実施例>この連続処理装置は、いわ
ゆる連続式の脱脂・焼結炉として用いられるもので、図
1および図2に示すように、チャンバ1内に長手方向に
沿って処理室たる脱脂室2、焼結室3および冷却室5を
形成し、両室2、3内において処理物Wをそれぞれ所定
処理温度に加熱し、脱脂処理及び焼結処理を行うように
している。
【0013】脱脂室2は、処理空間を囲繞する円筒状の
断熱本体21と、この断熱本体21の内側に配設され下
端を該断熱本体21を貫通してチャンバ1に支持させた
炉床22と、前記処理空間を例えば100℃〜600℃
の範囲で均一に加熱するヒータ23とを備えている。断
熱本体21の内側には処理雰囲気を更に規制してガスに
よる汚染を防止するためのタイトボックス24が配置し
てある。また、図示しないが、脱脂室2にN2 、Ar 、
2 などのキャリヤガスを導入するガス導入系路と、タ
イトボックス24内を排気する排気系路とを付設してい
る。
【0014】焼結室3は、前記脱脂室2におけると同様
の断熱本体31、炉床32、ヒータ33、および図示し
ないガス導入系路・排気系路を備えており、このヒータ
33には処理空間を例えば500〜1500℃の範囲で
均一に加熱する能力が付与されている。
【0015】冷却室5は、チャンバ1の長手方向終端に
あって処理物Wを冷却して取り出すための取出口51を
有した室であり、処理物Wを載設するための床52を配
置しているとともに、処理物Wを急冷するための冷却ガ
ス導入口、クーラ53及びファン54を内設している。
【0016】さらに、前記脱脂室2に断熱本体21に着
脱する断熱板43を配し、この断熱板43をチャンバ1
外に定着したシリンダ44に連結するとともに、脱脂室
2と焼結室3の間に脱脂室2の断熱本体21と焼結室3
の断熱本体31とにそれぞれ着脱する断熱板61、62
及び隔壁64aに着脱する仕切板64を配し、これらの
断熱板61、62及び仕切板64をチャンバ1外に定着
した共通のシリンダ63に連結しており、さらに焼結室
3と冷却室5の間に焼結室3の断熱本体31に着脱する
断熱板71及び隔壁73aに着脱する仕切板73を配
し、これらの断熱板71及び仕切板73をチャンバ1外
に定着したシリンダ72に連結している。つまり、仕切
板64、73は、降下した際に隔壁64a、73aにシ
ールを挾んで密接に添設して、脱脂室2と焼結室3の
間、及び、焼結室3と冷却室5の間を隔離し得るように
なっている。
【0017】なお、この連続処理装置は、前記脱脂室2
の一部を処理物Wを予め乾燥させるための準備室4とし
て使用している。この準備室4は、チャンバ1の長手方
向始端にあって搬入口41から搬入した処理物Wを載設
するための床42を配置しており、脱脂室2の余熱によ
り室温〜150℃程度に加熱される。
【0018】以上のような構成において、本実施例の連
続処理装置は、処理物Wを準備室4から冷却室5にまで
移送するために、搬送機構8を構成している。搬送機構
8は、処理物Wと処理物Wの間に介挿されるスペーサ8
1と、処理物Wを載設するトレー82と、準備室4に搬
入される処理物W等を搬送方向に向かって付勢する付勢
手段たるアクチュエータ83と、各室の間にあるスペー
サ81を所定位置にまで退避させる退避手段84とを具
備してなる。
【0019】スペーサ81は、トレー82とトレー82
の間に密接に介挿される棒状をなしており、両端は回転
を容易にするために円筒面になっている。トレー82は
処理物Wを安定且つ適正な姿勢で載設するために平板状
をなしている。そして、スペーサ81を各床22、3
2、42、52の幅方向中心部に支持させ、トレー82
を各床22、32、42、52の幅方向中心部にその中
心を合致させて支持させるようにしている。そのため
に、前記各床22、32、42、52の上面には、図3
に示すようにスペーサ81を部分的に嵌入させるための
搬送方向に伸びるガイド溝22a、32a、42a、5
2aが凹設されているとともに、トレー82の下面に形
成した突条82aを装入するための一対の搬送方向に伸
びるガイド溝22b、32b、42b、52bが凹設さ
れている。
【0020】アクチュエータ83は、チャンバ1の始端
壁1aの外壁に固設されたもので、その作動端83aを
始端壁1aを貫通して準備室4内に挿入している。そし
て、この作動端83aを搬送方向に向かって突没動作さ
せるようにしている。
【0021】退避手段84は、室2、3間および室3、
5間に支軸84aを介して水平回動可能に支承されスペ
ーサ81の退避動作をガイドするガイドレール84b
と、チャンバ1の底版の外壁に固設した駆動モータ84
cと、この駆動モータ84cの出力端を前記各支軸84
aの軸心から偏位した部位に連結するクランク、リンク
等の連結要素84dとから構成されている。そして、駆
動モータ84cを正逆駆動することにより、連結要素8
4dおよび支軸84aを介して各ガイドレール84bを
水平面内で同期回転させ得るようにしている。この場
合、支軸84aは必ずしもガイドレール84bの中心に
接続する必要はなく、周辺空間の事情等を考慮して中心
から偏位した部位に接続しておいてもよい。
【0022】また、スペーサ81およびトレー82に対
するガイドレール84bの支持構造は図4のようになっ
ている。つまり、ガイドレール84bはチャンネル状の
ものにしてあって、左右の側壁の間にスペーサ81を嵌
入し、左右の側壁のさらに外側にトレー82の突条82
aを添設させるようにしている。
【0023】さらに、この搬送機構8は、準備室4およ
び冷却室5において処理物Wの出入れを効率よく行うた
めの工夫が凝らしている。つまり、準備室4において
は、図5に類似した床42をシリンダ機構45によって
昇降駆動し得るようにしており、上昇位置でアクチュエ
ータ83を作動させたときにその作動端83aにスペー
サ81を押圧させ、降下位置でアクチュエータ83を作
動させたときにその作動端83aにトレー82を押圧さ
せるようにしている。また、冷却室5においては、図5
に明らかなように、床52のガイド溝52aが他の床2
2、32のガイド溝22a、32aよりも深く凹設して
あり、隣設するガイドレール84bから先ずスペーサ8
1を受け入れたときにそのスペーサ81をガイド溝52
a内に完全に没入させて収容し、次にトレー82を受け
入れたときに、そのトレー82をスペーサ81の上に積
み上げた状態で添設させることができるようになってい
る。
【0024】なお、以上において、炉床22、32およ
びトレー82はグラファイト製であり、断熱本体21、
31および断熱板43、61、62、71はグラファイ
トフェルトであり、スペーサ81はグラファイト又はス
テンレスであり、退避手段84のガイドレール84bは
ステンレスである。また、通常の処理雰囲気圧力は、脱
脂室2は減圧(10Torr〜10-2Torr)とさ
れ、焼結室3は高真空(1×10-3Torr以下)とさ
れる。冷却室5は約1気圧(600Torr〜760T
orr)又は加圧で使用される。
【0025】次に、本実施例の作動を説明する。図2は
装置稼動中のある瞬間の状態を示している。この状態
は、脱脂室2における脱脂処理、焼結室3における焼結
処理および冷却室5における冷却処理が完了した時点を
示している。準備室4には次に処理されるべき処理物W
がトレー82に載せられて待機しており、待機の間に既
にある程度の真空乾燥が進んでいる。また、ガイドレー
ル84bは搬送方向と直角な方向を向いており、各室は
隔離されている。先ず、冷却室5を大気に開放して処理
物Wを取り出す。次に、各室2、3、4、5を真空排気
した後、シリンダ44、63、72を作動させ、断熱板
43、61、62、71及び仕切板64、73を上昇さ
せるとともに、駆動モータ84cを作動させてガイドレ
ール84bを90°回転させる。これにより、ガイドレ
ール84b上のスペーサ81がガイドされて、図1に示
すように90°回転して搬送方向を向き、床22、32
間および床32、52間を橋絡する。しかる後、先ずシ
リンダ機構45を上動させた状態でアクチュエータ83
を作動させる。これにより、トレー82は静止したまま
でスペーサ81のみが付勢されて搬送方向に移動し始
め、その付勢力が脱脂室2内のトレー82→ガイドレー
ル84b上のスペーサ81→焼結室3内のトレー82→
ガイドレール84b上のスペーサ81へと順次に伝わ
り、それらのスペーサ81およびトレー82が1つづつ
先送りされる。つまり、床42上およびガイドレール8
4b上にあったスペーサ81がそれぞれ脱脂室2、焼結
室3、冷却室5に移送され、脱脂室2、焼結室3にあっ
たトレー82及び処理物Wがそれぞれ脱脂室2と焼結室
3の間、および、焼結室3と冷却室5の間に移送され
る。なお、冷却室5に移送されたスペーサ81は図5に
示すように床52内に完全に没入した状態で収容され
る。次に、アクチュエータ83を最初の状態に戻し、シ
リンダ機構45を若干降下させた後に、もう一度アクチ
ュエータ83を作動させる。すると、今度は、アクチュ
エータ83によりトレー82が付勢されて搬送方向に移
動し始め、その付勢力が脱脂室2内のスペーサ81→ガ
イドレール84b上のトレー82→焼結室2内のスペー
サ81→ガイドレール84b上のトレー82へと順次に
伝わり、それらのスペーサ81およびトレー82が1つ
づつ先送りされる。その結果、トレー82は処理物Wと
ともに脱脂室2、焼結室3および冷却室5に移され、各
ガイドレール84b上にはスペーサ81が位置し、準備
室4内は空になる。特に、冷却室5では、図5に示した
ように新たに搬入されたトレー82が先に既に搬入され
ているスペーサ81の上に乗り上げた状態で保持され
る。
【0026】以上のようにした後、再び駆動モータ84
cを作動させてガイドレール84bを90°回転させ
る。これにより、ガイドレール84b上のスペーサ81
も図2に示すように90°回転して搬送方向と直角方向
を向き、仕切板64、73の真下から退避する。そし
て、シリンダ44、63、72をそれぞれ降下させる。
これにより、断熱板43、61、62、71がそれぞれ
断熱本体21、31の開口端を板封するとともに、仕切
板64、73がそれぞれ降下して隔壁64a、73aに
添設し、脱脂室2と焼結室3の間、および焼結室3と冷
却室5の間を隔離する。しかる後、脱脂室2を大気開放
し、搬入口41を開けて次に処理すべき処理物Wをトレ
ー82に載せてスペーサ81と共に準備室4内に装入
し、床42上にセットした後、搬入口41を閉め、室内
を真空排気する。そして再び、脱脂室2における脱脂処
理、焼結室3における焼結処理、および冷却室5におけ
る冷却処理を開始する。つまり、脱脂室2ではキャリヤ
ガスを導入しながら処理物Wを低温加熱することにより
該処理物Wに含まれるバインダーの蒸発、除去を行い、
焼結室3では処理物Wを真空下で高温加熱することによ
り焼成し、冷却室5では冷却ガスを導入し、クーラ53
およびファン54を作動させることによって既に焼結の
済んだ処理物Wを常温近くにまで急冷する。これらの処
理が完了した時点で、本作動説明の冒頭に述べた状態に
戻る。
【0027】このような搬送機構8を備えた連続処理装
置であると、搬送機構8の駆動部は基本的にはチャンバ
1の始端に設けた単一のアクチュエータ83のみで足り
ることになる。つまり、この位置から全ての処理物W等
に搬送力を及ぼしめることができ、装置全体に亘って駆
動機構を組み込む必要がない。そのため、搬送機構8ひ
いては装置全体を極めて簡略な構成で済ませることがで
きる。しかも、このものはスペーサ81を可動とし、ス
ペーサ81がガイドレール84とともに定位置にあると
きには始端から終端にまで連続した搬送機構8を形成す
るが、スペーサ81をガイドレール84bとともに退避
させることによって搬送機構8の一部を分断し、その分
断部分に仕切板64、73の作動空間を形成することが
できる。そのため、適正な搬送機能を発揮させることが
できると同時に、仕切板64、73に確実に脱脂室2と
焼結室3の間および焼結室3と冷却室5の間を隔離させ
ることが可能になる。したがって、脱脂室2、焼結室3
および冷却室5において温度、圧力、ガス雰囲気の相互
侵入や相互干渉を防止し、それらを最適な状態に保っ
て、処理の精度を確実に向上させることができる。その
上、アクチュエータ83の作動量が確実に各トレー82
およびスペーサ81に伝達されるため、処理物Wに対す
る位置決め精度も向上し、処理むら等の発生も防止でき
るものとなる。さらに、本実施例では、準備室4に処理
物W、トレー82およびスペーサ81を一体で装入する
ことができ、また、冷却室5から処理物W、トレー82
およびスペーサ81を一体に取出すことができる。つま
り、搬入操作や取出操作が各々1回で行えるため、装置
全体を自動化する上で極めて有効なものとなる。さらに
また、この実施例では脱脂室2の断熱本体21の更に内
側にグラファイト製のタイトボックス24が内設され、
このタイトボックス24により、処理雰囲気が外側空間
と内側空間に区成されているため、外側空間から内側空
間へキャリヤガスを導入し、そのキャリヤガスを内側空
間から直接チャンバ1外に排気することで、処理物Wか
ら発生するワックスベーパ等が外側空間に漏出すること
を禁止し、脱脂室2内の汚染防止も図ることができる。
【0028】なお、スペーサ81とトレー82を一体に
扱うために、両者の当接面間に図5の破線で示すような
あり82b及びあり溝81aからなる簡単な係合構造等
を採用しておくことが有効となる。このようにすれば、
トレー82を持ち上げるだけでスペーサ81も一体に持
ち上げられるからである。またスペーサ81のガイドを
確実にするために、図4の破線で示すように簡単な係合
構造が有効となる。さらに、図7に示すように、トレー
82のかわりに、グラファイト製のタイトボックス85
を用い、その中に処理物Wを入れて搬送するようにして
もよい。この場合には、タイトボックス85の下方に排
気穴85aを形成しておき、図8に示すようにタイトボ
ックス85が脱脂室2に搬入されたときにその排気穴8
5aと炉床22上に開設した排気口22aとが連通する
ように構成しておくことが有効となる。このようにすれ
ば、脱脂室内のタイトボックスが不要になるとともに、
焼結時の均熱性が向上する。この場合には、タイトボッ
クス85の頂板を開閉可能な蓋方式とし、冷却室内で蓋
を開けて冷却し易くすることも有効になる。また、図8
に示す装置は前記実施例と若干異なり脱脂室2が低温と
高温処理用の二空間に別かれて形成されているが、この
ような場合には室2、2間に隙間が許容されるため、仕
切板やスペーサ81の退避機構が不要になる。しかし
て、この構成は準備室4と脱脂室2の間に仕切板45を
設けることを必要とするため、退避手段84のガイドレ
ール84b等をこの部位に設けるようにする。そして、
この構成により、準備室4で空気を真空で置換するとと
もに予備的な乾燥を行うことが可能になる。なお、この
場合にはトレー82とスペーサ81の搬送順序が逆にな
るが、図6に示すように床42のガイド溝42aを冷却
室5と同様にスペーサ81を完全に嵌入し得る深いもの
にしておき、その底部にスプリング42cを装着して、
そのスプリング42c上にスペーサ81、トレー82を
載置するようにすればよい。このようにすると、先ずト
レー81が搬出された後、スペーサ82がスプリング4
2cに付勢されて床42上に突出して来るので、アクチ
ュータ83の付勢ポイントを簡単に変更できることにな
る。
【0029】<第2実施例>図9〜図11に示す連続処
理装置の搬送機構は、前記実施例と異なる退避手段86
を構成要素としている。この退避手段86は、例えば前
記第1実施例における脱脂室2と焼結室3の間に配設さ
れた状態を示すもので、支軸86aを介して水平回動可
能に支承されスペーサ81の退避動作をガイドするガイ
ドレール86bと、前記支軸86aと同一軸心上にあっ
て昇降駆動可能に配設されたアクチュエータ86cと、
このアクチュエータ86cの下端を一対の板61a、6
2aの各上部に水平回転可能に連結するリンクメンバ8
6dと、前記支軸86aの適当な部位を前記板61a、
62aの各下部に連結するリンクメンバ86eとを具備
してなる。両板61a、62aには、脱脂室2内の断熱
本体21または焼結室3内の断熱本体31に着脱される
断熱板61、62が取着してある。また、板62aは隔
壁64aに着脱して脱脂室2と焼結室3の間を選択的に
隔離する本発明に係る仕切板の役割を担っている。そし
て、支軸86aが図9に示す回転位相にある状態では、
一対の断熱板61、62及び板61a、62aが搬送方
向と直交する方向に対峙しており、その対峙している隙
間にガイドレール86bの配設を許容して、そのガイド
レール86b上に支持したスペーサ81をトレー82間
に密接に介在させるが、この位置からアクチュエータ8
6cを上昇作動させて駆動モータ84cによりガイドレ
ール86bをスペーサ81とともに90°回転させると
ともに(図10参照)、アクチュエータ86cを降下作
動させることにより(図11)、リンクメンバ86d、
86eを介して断熱板61、62を各々対応する断熱本
体21、31に蓋着し、且つ仕切板62aを隔壁64a
に添接させて脱脂室2と焼結室3とを隔離することがで
きるようになっている。つまり、ガイドレール86b及
びスペーサ81は通常は搬送機構8の一部を構成してい
るが、アクチュエータ86c及び駆動モータ84cを作
動させることによってその搬送機構8から退避させ、こ
のとき搬送機構8を分断して仕切板62aを閉止するた
めの空間を形成できる点で前記実施例と同様の効果を奏
する。
【0030】なお、上記各実施例ではガイドレールを設
け、そのレールに、スペーサに対する支持および退避の
役割を担わせているが、このレールは必ずしも本発明の
必須要件ではない。スペーサをロボットのアームのよう
な機構で支持ないし退避させるようにすれば、ガイドレ
ールは不要にすることができる。また、上記実施例2に
おいて、アクチュエータ86cを昇降駆動に用いている
が、回転・直動型アクチュエータを用いて駆動モータ8
4cを省いてもよい。さらに、上記実施例ではアクチュ
エータを搬送始端に設けているが、搬送終端に設けて全
体を牽引するようにしてもよい。この場合には、トレー
とスペーサの突き合わせ端部に互いに係合する凹凸部を
設けて牽引力が伝達されるようにすればよい。付勢手段
であるアクチュエータの種類も任意である。また、駆動
モータの代わりにシリンダを使用してもよい。さらに、
以上の各実施例では処理物を常にトレーに載せて搬送し
ているが、処理物が適度な大きさである場合には、トレ
ーなしで直接処理物を搬送するようにしてもよい。さら
にまた、床やレールにローラを並べて付勢を容易にして
もよい。さらにまた、処理室の下部に油槽を設け、床を
エレベータ式にして処理物を油槽に昇降させて、焼入を
行うような構成にすることもできる。
【0031】その他、各部の具体的な構成も、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。また、
本発明の適用対象が脱脂・焼結処理に限定されず、各種
熱処理や、熱処理以外の様々な連続処理に適用可能であ
ることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る搬送機構は、搬送方向に隣
接する処理室間を仕切板の開閉動作を通じて選択的に隔
離するように構成される連続処理装置において、処理物
の間にスペーサを介在させ、搬送端に設けた付勢手段か
らスペーサを介して各処理物に付勢力を伝達するように
構成するとともに、仕切板の開閉系路上にあるスペーサ
を退避手段によってその開閉系路と干渉しない位置に選
択的に退避させ得るように構成したものである。そのた
め、スペーサが通常位置にあるときには搬送機構全体を
有機的に機能させるが、スペーサを退避させたときには
搬送機構を分断して仕切板の適正な作動領域を確保する
ことができ、隣接する処理室間に温度、圧力、ガス雰囲
気の相互侵入や相互干渉が生じることを確実に防止し
て、処理の精度を有効に向上させることができる。しか
も、このような送り機構によって搬送端の付勢手段で各
処理物およびスペーサを確実に位置決めできることにな
り、処理物に対する処理むらの発生も解消することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す模式的な全体断面
図。
【図2】図1に対応した作用説明図。
【図3】同実施例における床構造を示す図。
【図4】同実施例におけるガイドレール構造を示す図。
【図5】同実施例における準備室又は冷却室内の床構造
を示す図。
【図6】準備室内における床構造の変形例を示す図。
【図7】処理物に対する支持状態の変形例を示す図。
【図8】連続処理装置の変形例を示す図1に対応した断
面図。
【図9】本発明の第2実施例を示し、退避手段近傍の要
部断面図。
【図10】図9に対応した作用説明図。
【図11】図9に対応した作用説明図。
【符号の説明】
2…処理室(脱脂室) 3…処理室(焼結室) 4…処理室(冷却室) 62a、64、73…仕切板 81…スペーサ 83…付勢手段(アクチュエータ) 84、86…退避手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の処理室を連設し、各処理室の間に開
    閉可能に仕切板を配置して構成される連続処理装置に適
    用されるものであって、 処理物と処理物の間に介挿されるスペーサと、搬送方向
    の始端又は終端に設けられ当該端部近傍に存在する処理
    物又はスペーサを搬送方向に付勢する付勢手段と、仕切
    板の開閉系路上にあるスペーサをその開閉系路と干渉し
    ない位置に選択的に退避させる退避手段とから構成され
    ることを特徴とする連続処理装置の搬送機構。
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