JPH07242904A - 超微粒子を付着させたウィスカーを用いたダイキャスト強化金属複合材料 - Google Patents

超微粒子を付着させたウィスカーを用いたダイキャスト強化金属複合材料

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JPH07242904A
JPH07242904A JP6034517A JP3451794A JPH07242904A JP H07242904 A JPH07242904 A JP H07242904A JP 6034517 A JP6034517 A JP 6034517A JP 3451794 A JP3451794 A JP 3451794A JP H07242904 A JPH07242904 A JP H07242904A
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point metal
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JP6034517A
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Yukiyoshi Yamada
幸良 山田
Tadashi Fuyuki
正 冬木
Eisuke Kuroda
英輔 黒田
Satoshi Akiyama
聡 秋山
Naoto Tonoike
直人 外ノ池
Hideo Iida
英男 飯田
Akihiko Fukushima
昭彦 福島
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 平均粒子径が0.05〜1μmの無機材料、
金属材料または単体元素の超微粒子を表面の8〜90%
に単層で均一に付着させたSiCウィスカーの1〜40
体積%と低融点金属の99〜60体積%とからなるダイ
キャスト強化低融点金属複合材料。 【効果】 本発明の超微粒子を付着させたSiCウィス
カーは低融点金属との接着性が極めて改善されているの
で、得られるダイキャスト強化金属複合材料はその強度
が向上されており構造材料としての好ましい特性を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウィスカーと低融点金
属とからなるダイキャスト強化低融点金属複合材料とこ
の強化低融点金属複合材料のダイキャスト成形方法に関
する。このダイキャスト強化低融点金属複合材料は、低
融点金属マトリックス中にウィスカーが分散されて存在
する形の金属複合材料である。
【0002】
【従来の技術】ウィスカーで強化した金属複合材料は金
属のみからなる材料に比較して比強度、比弾性率に優れ
ており、アルミニウム、マグネシウム、アンチモニー、
錫、亜鉛、鉛などの金属、およびこれらの合金をマトリ
ックスとしてこれに強化材料としてのウィスカーを複合
させたものがこれらの金属または合金を構造材料として
使用する産業分野において用いられようとしている。
【0003】しかしながらここで用いるウィスカーは強
度、弾性率に優れた物質であるが、一般に金属と複合さ
せる場合、金属との濡れ性に乏しくしたがって複合材料
のマトリックスとなる金属とウィスカーとは強固に接着
することがなかったり、また金属と反応したりして、得
られる複合材料は構成材料から予想される比強度、比弾
性率を達成しない欠点があった。そこでウイスカ―の表
面に金属との濡れ性を改良したり、表面を改質したりす
るための被覆処理を行う多くの提案がなされている。
【0004】例えば、特開昭62−98558にはセラ
ミックスなどの材料の短繊維の表面を金属でコートして
複合材料として用いることが、特開昭63−24323
7にはアルミニウムなどをマトリックスとしこれにウィ
スカーを分散させた複合材料が、、また特開平5−96
20には硼酸アルミニウムウィスカーの表面を窒化ケイ
素で被覆したものを強化材料とする複合材料の記載があ
る。また、本出願人による特願平4−216767号に
は超微粒子で表面が被覆されたウィスカーと、これを金
属材料と焼結して焼結体を製造する方法の開示がなされ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した先行技術によ
るウィスカーの表面処理では処理されたウィスカーと熔
融金属とが反応してウィスカー自体の強度が下がるのを
防ぐためのものであって、特定の材料を被覆する必要が
あり、更にはウィスカー全体を被覆して直接ウィスカー
表面が熔融金属と接触するのを避けることを必要とする
ものであるか、またはウィスカーの表面を超微粒子で被
覆したものも焼結体製造用の強化材であって、熔融金属
との間の相互作用については格別の考慮が払われていな
いものであった。したがってこの様な状況の許において
確実にウィスカーと熔融金属との接着性を増大させる手
法の開発が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために本発明者らは、これまでのウィスカーの表面に熔
融金属との濡れ性を改良する物質を一様に被覆してウィ
スカーと低融点金属との接着性を改善すると言う考え方
を離れて、ウィスカーの表面に超微粒子を付着させるこ
とによりウィスカーの表面に金属とのアンカーサイトを
作りこれに基づくマイクロアンカー効果によって両者の
接着性を改善するという着想のもとに鋭意研究の結果、
本発明を完成させた。
【0007】すなわち本発明は、 平均粒子径が0.05
〜1μmの無機材料、金属材料または単体元素の超微粒
子を表面の8〜90%に単層で均一に付着させたウィス
カーの1〜40体積%と低融点金属の99〜60体積%
とからなるダイキャスト強化低融点金属複合材料に関す
る。
【0008】さらに本発明は、平均粒子径が0.05〜
1μmの無機材料、金属材料または単体元素の超微粒子
を表面の8〜90%に単層で均一に付着させたウィスカ
ーの1〜40重量%と低融点金属の99〜60体積%と
からなる強化低融点金属複合材料を低融点金属の融点以
上の温度でダイキャスト鋳造することを特徴とする強化
低融点金属複合材料の成形方法にも関する。
【0009】本発明で用いる低融点金属とは、ウィスカ
ーが熔融または変質することの無い温度範囲の融点をも
つ構造材料用の金属を指し、具体的には融点が800℃
以下の比較的低温度で熔融する金属または合金、例えば
アルミニウム、アルミニウム合金、亜鉛、亜鉛合金、マ
グネシウム、マグネシウム合金、錫、錫合金、鉛、鉛合
金、アンチモニー、アンチモニー合金を指すものであ
る。
【0010】本発明の強化低融点金属複合材料に用い
る、超微粒子を表面に付着させたウィスカーには、硼酸
アルミニウムウイスカ―、炭化ケイ素ウィスカー、炭化
ホウ素ウィスカー、酸化ベリリウムウィスカー、窒化ケ
イ素ウィスカー、アルミナウィスカー、6−チタン酸カ
リウムウィスカー、窒化アルミニウムウィスカーなどの
無機材料由来のウィスカー、黒鉛ウィスカーなどの単体
元素由来のウィスカー、金属材料由来の、例えば、A
g、Al、Au、Bi、Cd、Co、Cu、CuZn、
Fe、In、Mg、Nb、Mn、Ni、Sn、Sb、T
a、Ti、W、Pb、Pd、Zn、Zr、Crなどのウ
ィスカーが挙げられ、これらのウィスカーに超微粒子が
付着せしめられる。
【0011】本発明によれば、これらのウィスカーに平
均粒子径が0.05〜1μmの無機材料、金属材料また
は単体元素の超微粒子をウィスカーの表面の8〜90%
に単層で均一に付着させたものが用いられる。このウィ
スカーへの超微粒子の付着は、CVD法またはPVD
法、例えばRFプラズマ法(Radio Frequency Plasma)
により、レーザー法により、アーク放電によるプラズマ
ジェットの発生により、アーク溶解により、または無機
材料もしくは金属材料蒸気の還元または酸化を伴う化学
手段などによって気相において生成された無機材料、金
属材料または単体元素の超微粒子が含まれる流れの中に
ウィスカーを、任意の手段、例えば通常使われている粉
体供給手段のスクリューフィーダー、ベルトフィーダ
ー、振動フィーダーなどにより、適当な速度で連続的ま
たは半連続的に供給し、上記の超微粒子とウィスカーと
を、超微粒子が物理的手段または化学的手段で生成せし
められたばかりの活性な状態において接触させ、ウィス
カー上にその表面の8〜90%にわたって超微粒子
(0.005μm〜1μm)を単層で強固に均一に分散
付着させることにより、マイクロアンカー効果に有効な
表面に超微粒子による突起を有するウィスカーとして製
造されたものである。
【0012】この様な手段により得られた表面に超微粒
子が付着したウィスカーは、超微粒子で表面が完全に膜
状に被覆され尽くされたものではなくて、凹凸をもった
材料がウィスカーの表面に付着した状態のものであり、
マトリックス中における強化機能はこの形態に負うもの
であると推定される。すなわち前述したマイクロアンカ
ー効果はかかる形態に由来するものであると考えられ
る。このことからウィスカーの表面を完全に被覆する必
要は無く、その表面の8〜90%の範囲を必要に応じて
ウィスカーで付着させれば足りる。またウィスカーの種
類と付着させるべき超微粒子の種類についても巾広く選
択することが可能であって、両者の反応性についてあま
り考慮する必要はない。
【0013】このウィスカーに付着せしめられる超微粒
子により、マトリックスの低融点金属との濡れ性が改善
されるばかりでなく、表面に突起を有する超微粒子が付
着したことに基づく物理的なマトリックスの低融点金属
とのアンカー性の向上により構造材料としての物性の極
めて改善された強化低融点金属複合材料が得られる。
【0014】上記したウィスカーの表面に付着させる超
微粒子の構成成分は、付着させるべきウィスカーに対し
て希望される強化低融点金属複合材料中の強化材料の性
質及び機能に応じて種々の無機材料、金属材料または単
体元素であることができ、これらの具体例としては無機
材料例えば、酸化物であるAl23、SiO2、Zr
2、Y22、CaOなど、窒化物であるSi34、A
lN、BNなど、炭化物であるWC、SiCなど、ホウ
素物であるBP、BNなど、および各種のガラス、単体
元素例えばC,単体金属例えば、Al、Mg、Zn、C
d、Sb、Ni、Co、Fe、Cu、Ag、AU、T
i、Wなどおよびこれらの合金または金属間化合物、単
体元素例えばC、B、Siなどが挙げられる。
【0015】そしてSiCウィスカーに対してはSiO
2、ガラス、Al、Al23、B2 3、ZnO、MgO
の一種がまた黒鉛ウィスカーに対してはAl、Al
23、C、ガラス、SiO2、BeO3、ZnO、MgO
の一種が好適な組み合わせとして用いられる。このウィ
スカーの表面に付着させる超微粒子はその平均粒径が1
μm以下のもので、通常は0.1μm以下のものであ
る。
【0016】本発明によれば、上記のようにして生成さ
れた無機材料、金属材料、ガラスまたは単体元素の超微
粒子が含まれる気体流の中に、ウィスカーを導入し、超
微粒子とウィスカーとを超微粒子が活性な状態において
接触させるるものであるが、この場合、超微粒子は物理
的または化学的手段で生成せしめられたばかりのもの
で、それ自体いわば発生期の状態、すなわち遊離ラジカ
ルを有していて活性化されている状態にあることから、
ウィスカーとの接触によってウィスカーとは共有結合的
に結合し両者は強固に化学結合することになる。このよ
うにしてウィスカーの表面に無機材料、金属材料、ガラ
スまたは単体元素の超微粒子が強固に付着した形態の強
化材料が得られるのである。
【0017】この超微粒子とウィスカーとの接触は任意
の態様で行い得るが、例えば超微粒子を含む下向きの気
体流を作り、これに超微粒子が活性を保持している場所
でふされるべきウィスカーを上記した気体流に乗せ、超
微粒子とウィスカーとを接触させることで行うことがで
きる。
【0018】このようにして無機材料、金属材料、ガラ
スまたは単体元素の超微粒子が表面に付着したウィスカ
ーに対する付着超微粒子の量比は、所望のウィスカーに
希望される性質および機能に応じて変え得るものであ
る。しかし強化低融点金属複合材料を製造するための超
微粒子が表面に付着したウィスカーとしては付着率8〜
90%とするのがよく、好ましくは25〜70%とする
のがよい。付着率が90%以上になると実質的に表面が
均一に付着したのと同じになり、アンカー効果が落ち
る。また1〜7%程度ではそれなりの強化効果はあるが
その機能を十分に発揮するとは言えない。ここでいう付
着率とはウィスカーの単位表面上に付着した超微粒子の
投影面積の比として表されるものである。このようにし
て得られた超微粒子を表面に付着させたウィスカーは次
いで強化低融点金属複合材料製造のために低融点金属材
料と一緒にして用いられる。
【0019】本発明のダイキャスト強化低融点金属複合
材料を構成する低融点金属材料としては、アルミニウ
ム、アルミニウム合金、亜鉛、亜鉛合金、マグネシウ
ム、マグネシウム合金、錫、錫合金、鉛、鉛合金、アン
チモニー、アンチモニー合金、銅、銅合金などを挙げる
ことができる。
【0020】本発明のダイキャスト強化低融点金属複合
材料は、既知の強化低融点金属複合材料製造の方法によ
って製造することが出来、これらには、マトリックスと
なる低融点金属材料の溶湯に超微粒子を付着させたウィ
スカーを浸漬し、得られた複合材料をダイキャストなど
の加圧成形手段で成形物とするか、超微粒子を付着させ
たウィスカーを予備成形しこれにマトリックスとなる低
融点金属材料を高圧で導入して成形物とされる。
【0021】強化材料の超微粒子を付着させたウィスカ
ーと熔融金属とが両者の混合によって反応してしまうよ
うな組合わせの場合には、ウィスカーに上記のように超
微粒子を付着させた後でウィスカーの保護のために既知
の処理方法をもちいてウィスカー全体を完全の被覆する
こともできる。
【0022】本発明によると、それぞれの金属または合
金材料の性質を備えながら、強化材料によって好ましい
物理的または機械的性質、例えば耐摩耗性、曲げ強度、
破断強度を備えたダイキャスト強化低融点金属複合材料
が得られる。
【0023】次に本発明を実施例によって説明すること
にする。 実施例 1 ガラスの超微粒子を表面に付着させたSiCウィスカー
の製造 ガラス粉末をアルゴンガスを高周波加熱して得られる高
温プラズマ中に供給し、ガラスの超微粒子を含む気体流
を生成させた。この気体流下部にSiCウィスカーを導
入してガラスの超微粒子を表面に付着させたSiCウィ
スカーを製造した。使用した装置は図1に示される構成
を有するものである。すなわち、本装置は図1のAで示
されるプラズマトーチ、Dで示されるチャンバー、Eで
示される超微粒子原料供給装置、Fで示される超微粒子
を付着させるべき原料ウィスカーの供給装置およびGで
示される付着ウィスカー回収部よりなる。
【0024】プラズマトーチAは内径44mm、長さ1
50mmの石英管(1)を主体とし、外側に高周波発振用
のコイル(2)が取り付けられ、その外側には冷却用の外
套管(3)が設けられている。プラズマトーチの上部には
噴出方向が接線方向、軸方向、および半径方向のガス噴
出口(4)、(5)、(6)が設けれれ、この噴出口にガスの
供給源(7)、(8)、(9)からアルゴンガス30リットル
/分および酸素10リットル/分が供給される。この噴
出ガスは印加された高周波電源によってプラズマ化され
プラズマトーチ内でプラズマ焔を形成する。プラズマト
ーチの下部には超微粒子原料供給口(10)が設けられガ
ラス粉末はフィーダーEを使ってキャリアガスのアルゴ
ン6リットル/分とともに0.5g/分の割合でプラズ
マ焔中に導入される。チャンバーDは内径440mm、
長さ800mmの管(16)とその外側の冷却用の外套管
(17)とからなる。
【0025】原料ウィスカー供給口(20)からSiCウ
ィスカー(タテホ化学工業製φ=0.5μm、l=1〜
30μm)はフィーダーFにより2g/分の割合で21
からのキャリアガスのアルゴン10リットル/分により
送り出されて、Cゾーンに導入される。このようにして
SiCウィスカー(φ=0.5μm、l=1〜30μ
m)はCの場所において活性な状態にガラスの超微粒子
(0.01〜0.05μm主として0.02μm)と接触
し、その表面にガラスの超微粒子が一様に単層で表面の
50%に付着した。このウィスカーをエタノール中に超
音波によって強力に分散させたが、付着したガラス超微
粒子はウィスカーから分離することがなく、両者が強固
に結合していることが分かった。
【0026】実施例 2 ダイキャストにより作製したSiCウィスカー強化アル
ミニウム合金強化複合材料 溶解保持炉からラドルによって汲み取ったJIS規格の
鋳造用アルミニウム合金ADC10、ADC12、AC
D6、AC8AおよびAC4CHの溶湯中に、実施例1
の方法で得られたガラス超微粒子付着のSiCウィスカ
ーを添加して、攪拌羽根によって10〜20秒間攪拌し
て、アルミニウム合金−SiCウィスカー混合物を得、
これを東芝機械(株)製のダイキャストマシンでダイキャ
ストしてSiCウィスカー強化複合材料を作製した。こ
のガラス超微粒子付着SiCウィスカーのアルミニウム
合金への添加割合は体積%であった。このダイキャステ
ィングは溶湯温度710℃、金型温度100〜200
℃、鋳造圧力700kgf/cm2、射出速度1m/sで行
い、10mm×20mm×100mmの試験片を製造し
た。
【0027】比較のために、ガラス超微粒子付着を行っ
ていないSiCウィスカーを用いる以外は全く上記した
操作と同様にして鋳造用アルミニウム合金溶湯とSiC
ウィスカーとを混合し、ダイキャスティングを行い、対
照例としてのSiCウィスカー強化複合材を得た。本発
明のSiCウィスカー強化アルミニウム複合材と対照例
のSiCウィスカー強化アルミニウム複合材との曲げ強
度を(株)島津製作所製のAUTOGAPH測定器によっ
て測定した。結果はつぎの表1に示される。
【0028】
【表1】 曲げ強度(MPa) 対照例複合材 ADC10 210 ADC12 210 ACD6 170 AC8A 190 AC4CH 170 本発明複合材 ADC10 260 ADC12 260 ACD6 210 AC8A 230 AC4CH 210 以上のように本発明により複合材の強度は約25%向上
した。
【0029】電子顕微鏡による観察の結果、本実施例の
複合材は、SiCウィスカーとアルミニウムマトリック
スとは緊密に接着しており、破断面はアルミニウムマト
リックス自体およびSiCウィスカー自体の破断が観察
された。これに対して、対照例複合材では、SiCウィ
スカーとアルミニウムマトリックスとは境界面で分離し
ていて両者の接着が十分でなく、そして破断面はSiC
ウィスカー自体の破断が観察されず、破断したアルミニ
ウムマトリックス面からSiCウィスカーが抜け出して
いることが分かる。
【0030】実施例 3 アルミニウム粉末(純度99.9%)を電気炉中700
℃に加熱し、アルミニウム溶湯をつくりその中に前述と
同様の方法で得られたガラス超微粒子被覆SiCウィイ
スカーを30体積%添加し、撹拌羽根により1分間撹拌
して、150℃に加熱された金型に流し込み強化型複合
材料を作製した。比較のために超微粒子被覆を行ってい
ないSiCウィスカーを用いて同様の方法で複合材料を
製作した。曲げ強度試験を行った結果、超微粒子被覆ウ
ィスカー強化複合材の方が被覆を行っていないウィスカ
ー強化複合材に比べて約25%の曲げ強度の向上が認め
られた。電子顕微鏡により破面の観察を行った結果、超
微粒子被覆をしていないウィスカーを用いた場合、ウィ
スカーとマトリクスとの境界面に分離が認められたのに
対し、超微粒子被覆を行ったウィスカーを用いた場合、
ウィスカーとマトリクスとの境界面に分離は確認され
ず、ウィスカーとマトリクスとはしっかりと接着してい
た。
【0031】
【発明の効果】超微粒子を付着させたSiCウィスカー
は極めて低融点金属との接着性に優れ、これを強化材と
する強化金属複合材料は、その強度が未処理のSiCウ
ィスカーを強化材とするものに比べて高い。したがって
本発明のダイキャスト強化金属複合材料は構造材料とし
てきわめて優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で用いたガラスの超微粒子を表面に
付着させたSiCの製造装置を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 聡 埼玉県入間郡大井町鶴ヶ岡5丁目3番1号 日清製粉株式会社生産技術研究所内 (72)発明者 外ノ池 直人 埼玉県入間郡大井町鶴ヶ岡5丁目3番1号 日清製粉株式会社生産技術研究所内 (72)発明者 飯田 英男 埼玉県入間郡大井町鶴ヶ岡5丁目3番1号 日清製粉株式会社生産技術研究所内 (72)発明者 福島 昭彦 埼玉県入間郡大井町鶴ヶ岡5丁目3番1号 日清製粉株式会社生産技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径が0.05〜1μmの無機材
    料、金属材料または単体元素の超微粒子を表面の8〜9
    0%に単層で均一に付着させたウィスカーの1〜40体
    積%と低融点金属の99〜60体積%とからなるダイキ
    ャスト強化低融点金属複合材料。
  2. 【請求項2】 超微粒子が表面に単層で付着したウィス
    カーと低融点金属粉末とからなる請求項1記載のダイキ
    ャスト強化低融点金属複合材料。
  3. 【請求項3】 超微粒子が表面に単層で付着したウィス
    カーと熔融した低融点金属とからなる請求項1記載のダ
    イキャスト強化低融点金属複合材料。
  4. 【請求項4】 平均粒子径が0.05〜1μmの無機材
    料、金属材料または単体元素の超微粒子を表面の8〜9
    0%に単層で均一に付着させたウィスカーの1〜40体
    積%と低融点金属の99〜60体積%とからなるダイキ
    ャスト強化低融点金属複合材料を低融点金属の融点以上
    の温度でダイキャスト鋳造することを特徴とするダイキ
    ャスト強化低融点金属複合材料の成形方法。
  5. 【請求項5】 低融点金属が、アルミニウム、アルミニ
    ウム合金、亜鉛、亜鉛合金、マグネシウム、マグネシウ
    ム合金、錫、錫合金、鉛、鉛合金、アンチモニー、アン
    チモニー合金、銅、銅合金である、請求項1または請求
    2に記載のダイキャスト強化低融点金属複合材料。
  6. 【請求項6】 低融点金属が、アルミニウム、アルミニ
    ウム合金、亜鉛、亜鉛合金、マグネシウム、マグネシウ
    ム合金、錫、錫合金、鉛、鉛合金、アンチモニー、アン
    チモニー合金、銅、銅合金である、請求項4に記載のダ
    イキャスト強化低融点金属複合材料の成形方法。
JP6034517A 1994-03-04 1994-03-04 超微粒子を付着させたウィスカーを用いたダイキャスト強化金属複合材料 Pending JPH07242904A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997009471A1 (fr) * 1995-09-01 1997-03-13 Otsuka Kagaku Kabushiki Kaisha Fibre de monocristal metallique a revetement de surface

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997009471A1 (fr) * 1995-09-01 1997-03-13 Otsuka Kagaku Kabushiki Kaisha Fibre de monocristal metallique a revetement de surface

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