JPH07241658A - 遠心鋳造用セラミック中子およびその製造方法 - Google Patents

遠心鋳造用セラミック中子およびその製造方法

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JPH07241658A
JPH07241658A JP3576494A JP3576494A JPH07241658A JP H07241658 A JPH07241658 A JP H07241658A JP 3576494 A JP3576494 A JP 3576494A JP 3576494 A JP3576494 A JP 3576494A JP H07241658 A JPH07241658 A JP H07241658A
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JP
Japan
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ceramic core
core
centrifugal casting
ceramic
molten metal
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JP3576494A
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English (en)
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Tatsuya Nakagawa
達也 中川
Yuichi Ienaga
裕一 家永
Yoshinari Fujiwara
良也 藤原
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脆性材料組成の溶湯を用いた遠心鋳造法に供
されて、鋳割れの発生を防止し得るセラミック中子を提
供する。 【構成】 セラミック中子4は、水溶性セラミックスの
焼成体よりなり、曲げ強さσf が2MPa≦σf ≦10
MPaである。このように構成すると、セラミック中子
4の低剛性化により鋳割れの発生を防止し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遠心鋳造用セラミック中
子、特に脆性材料組成の溶湯を用いた遠心鋳造法に供さ
れるセラミック中子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のセラミック中子としては
黒鉛中子が知られている。この場合、黒鉛中子の曲げ強
さσf は、遠心力による中子の破損を防止すべく、19
6MPa≦σf ≦980MPaに設定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ように黒鉛中子の高強度化を図ると、脆性材料組成の溶
湯を用いた場合、鋳割れ(亀裂)を生じ易い、という問
題がある。
【0004】また鋳物からの黒鉛中子の除去作業を切削
等の機械加工により行っているので、作業能率が悪い、
という問題もある。
【0005】本発明は前記に鑑み、脆性材料組成の溶湯
を用いた場合に鋳割れを生じることがなく、また鋳物か
ら容易に除去し得る前記セラミック中子およびその製造
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、脆性材料組成
の溶湯を用いた遠心鋳造法に供されるセラミック中子に
おいて、水溶性セラミックスの焼成体よりなり、曲げ強
さσf が2MPa≦σ f ≦10MPaであることを特徴
とする。
【0007】本発明は、脆性材料組成の溶湯を用いた遠
心鋳造法に供されるセラミック中子を製造するに当り、
水溶性セラミック粉末を用いて中子素材を成形し、次い
でその中子素材に、焼成温度Tを800℃≦T≦130
0℃に設定した焼成処理を施すことを特徴とする。
【0008】
【作用】前記セラミック中子において、その曲げ強さσ
f を前記のように特定すると、遠心力によるセラミック
中子の破損を防止することができ、また脆性材料組成の
溶湯を用いた場合において鋳割れの発生を回避すること
ができる。
【0009】またセラミック中子は水溶性であるから、
鋳物を水に投入することによってそのセラミック中子の
除去を容易に行うことができる。
【0010】ただし、セラミック中子の曲げ強さσf
σf <2MPaでは、遠心力による破損を招き、一方、
σf >10MPaでは鋳割れが発生し易くなる。
【0011】前記製造方法において、焼成温度Tを前記
のように設定すると、前記曲げ強さσf を有するセラミ
ック中子を容易に製造することができる。
【0012】ただし、焼成温度TがT<800℃ではセ
ラミック中子の曲げ強さσf がσf<2MPaとなり、
一方、T>1300℃ではセラミック中子の曲げ強さσ
f がσf >10MPaとなるので好ましくない。
【0013】
【実施例】図1に示す内燃機関用中空筒状ピストンピン
1は、図2に示す空孔部2を有するピストンピン素材3
に機械加工等を施して製作される。そのピストンピン素
材3は、脆性材料組成、本実施例ではTiAl系金属間
化合物組成の溶湯を用いた遠心鋳造法によって製造され
たものである。
【0014】図3は、ピストンピン素材3の遠心鋳造法
に供されるピン状セラミック中子4を示す。そのセラミ
ック中子4は水溶性セラミックスの焼成体よりなる。水
溶性セラミックスとしては、カルシア(CaO)、マグ
ネシア(MgO)等が用いられ、これらはTiAl系金
属間化合物組成の溶湯との反応性が低い。
【0015】セラミック中子4の製造に当っては、粒径
20〜100μmの水溶性セラミック粉末に3〜10重
量%の有機バインダを混合して原料粉末を調製し、次い
で原料粉末を成形型内に充填し、成形圧力Pを100kg
f/cm2 ≦P≦10000kgf/cm2 に設定して圧縮成
形を行うことによりピン状中子素材を成形し、その後、
中子素材を焼成炉内に設置し、焼成温度Tを800℃≦
T≦1300℃に設定して中子素材に焼成処理を施すも
のである。このようにして得られたセラミック中子4
は、大気中での反応を回避するため、使用直前まで真空
乾燥機内に保存される。なお、有機バインダは焼成処理
により分解して消失し、セラミック中子4内には殆ど残
存しない。
【0016】図4〜7は、ピストンピン素材3を多数個
製造するための遠心鋳造装置5を示す。その装置5にお
いて、回転軸6の先端に平面十字形の凹部7を有する基
台8が固着され、その凹部7に、平面十字形の金型9が
その下端部を嵌合させて基台8上に立設される。基台8
と金型9とは複数のボルト10により固着される。
【0017】金型9において、その上端面に給湯口11
が開口し、また給湯口11からランナ12が下方に延び
て金型9下端面に開口するが、そのランナ12の下端開
口は基台8により閉鎖される。給湯口11およびランナ
12は金型9の回転軸線a回り形成されている。
【0018】図6に示すように、ランナ12の一部から
4つのピストンピン素材成形用キャビティ13が金型9
の平面形状に合致するように十字状に延出し、各キャビ
ティ13の外側内端壁にセラミック中子4を支持する支
持孔14が開口する。ランナ12と各キャビティ13の
連通部は、図2に示すようにピストンピン素材3の両側
に斜面3aが成形されるように絞られており、これによ
りピストンピン素材3をスクラップから容易に分断する
ことができる。このように十字状に配列された一群のキ
ャビティ13は、金型9において上下方向に所定の間隔
で4段に設けられる。
【0019】図7に明示するように、金型9は、セラミ
ック中子4の設置およびピストンピン素材3の離型を容
易にすべく、横断面アングル形をなす4つの構成型15
を合わせて平面十字形に構成される。したがって各構成
型15の稜線部分に給湯口11およびランナ12を形成
する凹溝16が存し、また相隣る両構成型15の合せ面
17に各キャビティ13を形成する大凹部18と、各支
持孔14を形成する小凹部19とが開口している。相隣
る両構成型15間は複数のボルト20およびナット21
により固着される。
【0020】以下、具体例について説明する。
【0021】水溶性セラミックスとして粒径20〜10
0μmのカルシア粉末を、また有機バインダとしてパラ
フィン粉末(日本精蝋社製、商品名LUVAX)をそれ
ぞれ用い、前記条件下にて各種セラミック中子4を製造
し、次いで各セラミック中子4を真空乾燥機内に保存し
た。
【0022】図7に示すように、金型9を分解し、相隣
る両構成型15の一方の各小凹部19にセラミック中子
4の一端部を嵌合し、次いで各構成型15を合せ、また
それらをボルト20およびナット21により固着して金
型9を構成した。図5,6に示すように、各セラミック
中子4は、その一端部を金型9の各支持孔14に片持ち
支持されると共に他端部をランナ12近傍に位置させて
各キャビティ13内に配置される。
【0023】Ti52Al48(数値は原子%)といったT
iAl系金属間化合物組成の溶湯を、真空チャンバ内で
水冷Cuるつぼを用いた高周波誘導溶解により調製し
た。湯温は、熱電対を用いて測定したところ1570℃
であった。
【0024】金型9内の溶湯に約30Gの遠心力が作用
するように、金型9を、回転数770rpm にて回転させ
ながら、溶湯を給湯口11よりランナ12を通じて各キ
ャビティ13に充填し、多数のピストンピン素材3を製
造した。
【0025】金型9を分解して、給湯口11およびラン
ナ12によるスクラップと、それに連設された多数のピ
ストンピン素材3とを離型し、次いで各ピストンピン素
材3等を常温まで降温させ、その後各ピストンピン素材
3等を水に投入して各ピストンピン素材3からセラミッ
ク中子4を溶解除去した。
【0026】各ピストンピン素材3をスクラップから分
断して、各セラミック中子4における製造条件および曲
げ強さσf と、ピストンピン素材3における鋳割れの有
無との関係を調べたところ、表1の結果を得た。
【0027】
【表1】
【0028】表1、例2〜6から明らかなように、セラ
ミック中子4の製造時における焼成温度Tを800℃≦
T≦1300℃に設定すると、そのセラミック中子4の
曲げ強さσf が2MPa≦σf ≦10MPaとなるた
め、遠心力によるセラミック中子4の破損を防止すると
共にピストンピン素材3における鋳割れの発生を回避す
ることができる。
【0029】焼成温度TをT<800℃に設定すると、
セラミック中子4の曲げ強さσf がσf <2MPaとな
り、そのセラミック中子4が脆弱となるため遠心力によ
り破損し、ピストンピン素材3を鋳造することができな
い。一方、T>1300℃に設定すると、セラミック中
子4の曲げ強さσf がσf >10MPaとなり、そのセ
ラミック中子4の剛性が高くなるためピストンピン素材
3に鋳割れが発生する。これらの事実は、主として焼成
温度Tに依存し、成形圧力Pおよびパラフィン粉末の添
加量には殆ど影響されない。セラミック中子4の曲げ強
さσf は、好ましくはσf ≦4MPaである。
【0030】溶湯に作用する遠心力は、金型9の回転数
を200〜800rpm の範囲で調節することにより、1
0〜40Gに制御される。
【0031】なお、本発明はピストンピン素材以外の中
空鋳物の製造にも当然に適用される。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、脆性材料
組成の溶湯を用いた遠心鋳造法に供されて、鋳造品質の
良好な中空鋳物を得ることが可能であると共に容易に除
去し得るセラミック中子を提供することができる。
【0033】請求項5記載の発明によれば、前記セラミ
ック中子を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピストンピンの斜視図である。
【図2】ピストンピン素材の要部破断斜視図である。
【図3】セラミック中子の斜視図である。
【図4】遠心鋳造装置の平面図である。
【図5】図4の5−5線断面図である。
【図6】図5の6−6線断面図である。
【図7】金型の分解横断平面図である。
【符号の説明】
1 ピストンピン 3 ピストンピン素材 4 セラミック中子 9 金型 11 給湯口 12 ランナ 13 キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B22D 13/10 508 A 9266−4E B 9266−4E 21/02 // F16J 1/01 1/16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脆性材料組成の溶湯を用いた遠心鋳造法
    に供されるセラミック中子において、水溶性セラミック
    スの焼成体よりなり、曲げ強さσf が2MPa≦σf
    10MPaであることを特徴とする遠心鋳造用セラミッ
    ク中子。
  2. 【請求項2】 前記曲げ強さσf はσf ≦4MPaであ
    る、請求項1記載の遠心鋳造用セラミック中子。
  3. 【請求項3】 前記水溶性セラミックスはカルシアであ
    る、請求項1または2記載の遠心鋳造用セラミック中
    子。
  4. 【請求項4】 前記溶湯はTiAl系金属間化合物組成
    を有する、請求項1,2または3記載の遠心鋳造用セラ
    ミック中子。
  5. 【請求項5】 脆性材料組成の溶湯を用いた遠心鋳造法
    に供されるセラミック中子を製造するに当り、水溶性セ
    ラミック粉末を用いて中子素材を成形し、次いでその中
    子素材に、焼成温度Tを800℃≦T≦1300℃に設
    定した焼成処理を施すことを特徴とする遠心鋳造用セラ
    ミック中子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記水溶性セラミック粉末はカルシア粉
    末である、請求項5記載の遠心鋳造用セラミック中子の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記溶湯はTiAl系金属間化合物組成
    を有する、請求項5または6記載の遠心鋳造用セラミッ
    ク中子の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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