JPH0723735B2 - 金属基複合材料製ディスクブレーキロータ - Google Patents
金属基複合材料製ディスクブレーキロータInfo
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- JPH0723735B2 JPH0723735B2 JP32990089A JP32990089A JPH0723735B2 JP H0723735 B2 JPH0723735 B2 JP H0723735B2 JP 32990089 A JP32990089 A JP 32990089A JP 32990089 A JP32990089 A JP 32990089A JP H0723735 B2 JPH0723735 B2 JP H0723735B2
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- Japan
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- composite material
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、自動車等の車輌に組込まれるディスクブレー
キに係り、更に詳細には金属基複合材料製のブレーキロ
ータに係る。
キに係り、更に詳細には金属基複合材料製のブレーキロ
ータに係る。
[従来の技術] ディスクブレーキに組込まれるブレーキロータとして、
例えば特開昭60-89558号公報に記載されている如く、ア
ルミニウム合金よりなりパッドとの摺動面がFe-Cr-C合
金の如き耐摩耗性に優れた金属の被覆層により郭定され
たディスクブレーキロータが従来より知られており、ま
た例えば特開昭59-173234号公報に記載されている如
く、アルミニウム合金をマトリックスとしセラミック繊
維等を強化材とする金属基複合材料よりなるディスクブ
レーキロータが従来より知られている。
例えば特開昭60-89558号公報に記載されている如く、ア
ルミニウム合金よりなりパッドとの摺動面がFe-Cr-C合
金の如き耐摩耗性に優れた金属の被覆層により郭定され
たディスクブレーキロータが従来より知られており、ま
た例えば特開昭59-173234号公報に記載されている如
く、アルミニウム合金をマトリックスとしセラミック繊
維等を強化材とする金属基複合材料よりなるディスクブ
レーキロータが従来より知られている。
[発明が解決しようとする課題] しかし上述の前者のディスクブレーキロータに於ては、
被覆層を構成する金属の熱膨張率がブレーキロータの本
体を構成するアルミニウム合金の熱膨張率よりも小さい
ため、ディスクブレーキの作動によりブレーキロータが
冷熱サイクルに付されると、ブレーキロータ本体と被覆
層との間の熱膨張量の差に起因して被覆層中又は被覆層
と本体との間の界面にクラックが発生したり被覆層が本
体より剥離することがある。また上述の後者のブレーキ
ロータに於ては、パッドとの摺動面の耐摩耗性が不十分
であり、そのためブレーキロータが早期に摩耗劣化し易
いという問題がある。
被覆層を構成する金属の熱膨張率がブレーキロータの本
体を構成するアルミニウム合金の熱膨張率よりも小さい
ため、ディスクブレーキの作動によりブレーキロータが
冷熱サイクルに付されると、ブレーキロータ本体と被覆
層との間の熱膨張量の差に起因して被覆層中又は被覆層
と本体との間の界面にクラックが発生したり被覆層が本
体より剥離することがある。また上述の後者のブレーキ
ロータに於ては、パッドとの摺動面の耐摩耗性が不十分
であり、そのためブレーキロータが早期に摩耗劣化し易
いという問題がある。
本発明は、従来のブレーキロータに於ける上述の如き問
題に鑑み、従来のブレーキロータよりも耐久性に優れた
金属基複合材料製のブレーキロータを提供することを目
的としている。
題に鑑み、従来のブレーキロータよりも耐久性に優れた
金属基複合材料製のブレーキロータを提供することを目
的としている。
[課題を解決するための手段] 上述の如き目的は、本発明によれば、アルミニウム合金
をマトリックスとし前記アルミニウム合金よりも熱膨張
率が小さい無機材料を強化材とし前記強化材の体積率が
10〜50%である金属基複合材料よりなり、パッドとの摺
動面が前記アルミニウム合金よりも熱膨張率の小さい耐
摩耗性被覆層により郭定されたディスクブレーキロータ
によって達成される。
をマトリックスとし前記アルミニウム合金よりも熱膨張
率が小さい無機材料を強化材とし前記強化材の体積率が
10〜50%である金属基複合材料よりなり、パッドとの摺
動面が前記アルミニウム合金よりも熱膨張率の小さい耐
摩耗性被覆層により郭定されたディスクブレーキロータ
によって達成される。
[発明の作用] 本発明によれば、ブレーキロータ本体が金属基複合材料
にて構成されることにより本体の強度等が確保され、パ
ッドとの摺動面が耐摩耗性被覆層により郭定されること
によりパッドとの摺動面の耐摩耗性が確保され、更には
ブレーキロータ本体がアルミニウム合金をマトリックス
とし該アルミニウム合金よりも熱膨張率が小さい無機材
料を強化材とし強化材の体積率が10〜50%に設定された
金属基複合材料にて構成され、これにより本体がアルミ
ニウム合金にて構成される場合に比して被覆層と本体と
の間の熱膨張量の差が低減され、これにより被覆層や被
覆層と本体との間にクラックが発生したり被覆層が本体
より剥離したりすることが効果的に防止される。
にて構成されることにより本体の強度等が確保され、パ
ッドとの摺動面が耐摩耗性被覆層により郭定されること
によりパッドとの摺動面の耐摩耗性が確保され、更には
ブレーキロータ本体がアルミニウム合金をマトリックス
とし該アルミニウム合金よりも熱膨張率が小さい無機材
料を強化材とし強化材の体積率が10〜50%に設定された
金属基複合材料にて構成され、これにより本体がアルミ
ニウム合金にて構成される場合に比して被覆層と本体と
の間の熱膨張量の差が低減され、これにより被覆層や被
覆層と本体との間にクラックが発生したり被覆層が本体
より剥離したりすることが効果的に防止される。
尚本発明に於て使用される強化材は、マトリックスを構
成するアルミニウム合金よりも熱膨張率が小さい任意の
無機材料であってよいが、特にアルミナ(Al2O3)、炭
化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si3N4)の如くマトリッ
クスよりも体積比熱が大きく分散強化性能に優れた物質
であることが好ましい。
成するアルミニウム合金よりも熱膨張率が小さい任意の
無機材料であってよいが、特にアルミナ(Al2O3)、炭
化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si3N4)の如くマトリッ
クスよりも体積比熱が大きく分散強化性能に優れた物質
であることが好ましい。
また強化材の形態は繊維(ウイスカを含む)や粒子等が
あってよく、その大きさは繊維である場合には平均繊維
径0.1〜10μm、特に0.1〜5μm、平均繊維長10μm〜
10mm、特に20μm〜5mmであることが好ましく、粒子の
場合には平均粒径0.1〜500μm、特に3〜100μmであ
ることが好ましい。
あってよく、その大きさは繊維である場合には平均繊維
径0.1〜10μm、特に0.1〜5μm、平均繊維長10μm〜
10mm、特に20μm〜5mmであることが好ましく、粒子の
場合には平均粒径0.1〜500μm、特に3〜100μmであ
ることが好ましい。
後述の如く、強化材の体積率の増大につれて複合材料の
熱膨張率が低下し、強化材の体積率が10%未満の場合に
はクラックの発生を十分に防止することができず、逆に
強化材の体積率が50%を越えると強化材成形体が脆くな
り、成形体をロータ本体の形状に加工することが困難に
なり、また鋳造後に於けるロータ本体の仕上加工に於て
工具の摩耗劣化が激しくなる。従って強化材の体積率は
10〜50%、特に20〜40%であることが好ましい。
熱膨張率が低下し、強化材の体積率が10%未満の場合に
はクラックの発生を十分に防止することができず、逆に
強化材の体積率が50%を越えると強化材成形体が脆くな
り、成形体をロータ本体の形状に加工することが困難に
なり、また鋳造後に於けるロータ本体の仕上加工に於て
工具の摩耗劣化が激しくなる。従って強化材の体積率は
10〜50%、特に20〜40%であることが好ましい。
また本発明に於て使用される耐摩耗性被覆層を構成する
物質もアルミニウム合金よりも熱膨張率が小さくパッド
との摺動面の耐摩耗性を確保し得る任意の物質であって
よく、例えばFe-Cr合金、Fe-Cr-C合金、Fe-Cr-C-Cu合
金、及びこれらに硬質粒子が分散された複合材料等であ
ってよい。
物質もアルミニウム合金よりも熱膨張率が小さくパッド
との摺動面の耐摩耗性を確保し得る任意の物質であって
よく、例えばFe-Cr合金、Fe-Cr-C合金、Fe-Cr-C-Cu合
金、及びこれらに硬質粒子が分散された複合材料等であ
ってよい。
更に本発明に於けるブレーキロータの本体を構成する金
属基複合材料及び被覆層を構成する物質の間の熱膨張率
(線膨張率)の差は7.0×10-6/℃以下、特に4.0×10-6
/℃以下であることが好ましい。
属基複合材料及び被覆層を構成する物質の間の熱膨張率
(線膨張率)の差は7.0×10-6/℃以下、特に4.0×10-6
/℃以下であることが好ましい。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例について
詳細に説明する。
詳細に説明する。
[実施例] 実施例1 第1図は本発明によるディスクブレーキロータをその軸
線を通る平面に沿って切断して示す解図的断面図であ
る。
線を通る平面に沿って切断して示す解図的断面図であ
る。
図に於て、10はブレーキロータを全体的に示しており、
該ロータはディスク部14とハブ部16とよりなるロータ本
体12を含んでいる。ディスク部14は二つの円環板状部18
及び20と、径方向に延在し周方向に互いに隔置され板状
部18及び20を互いに一体に接続する複数個のリブ部22と
よりなっている。図示の実施例に於ては、ロータ本体12
はアルミニウム合金(JIS規格6061)をマトリックスと
し、体積率20%のSiC粒子(平均粒径10μm)を強化材
とする複合材料にて構成されており、その熱膨張率は1
7.5×10-6/℃である。
該ロータはディスク部14とハブ部16とよりなるロータ本
体12を含んでいる。ディスク部14は二つの円環板状部18
及び20と、径方向に延在し周方向に互いに隔置され板状
部18及び20を互いに一体に接続する複数個のリブ部22と
よりなっている。図示の実施例に於ては、ロータ本体12
はアルミニウム合金(JIS規格6061)をマトリックスと
し、体積率20%のSiC粒子(平均粒径10μm)を強化材
とする複合材料にて構成されており、その熱膨張率は1
7.5×10-6/℃である。
板状部18及び20は耐摩耗性被覆層24により被覆されてお
り、該被覆層は図には示されていないパッドとの摺動面
26を郭定している。図示の実施例に於ては、30wt%Cr、
50wt%Cu、微少量のNi、Si、C、Mn、S、残部Feなる組
成を有するFe-Cr-Cu合金よりなっており、その厚さは30
0μmであり、その熱膨張率は14×10-6/℃である。
り、該被覆層は図には示されていないパッドとの摺動面
26を郭定している。図示の実施例に於ては、30wt%Cr、
50wt%Cu、微少量のNi、Si、C、Mn、S、残部Feなる組
成を有するFe-Cr-Cu合金よりなっており、その厚さは30
0μmであり、その熱膨張率は14×10-6/℃である。
尚この実施例のブレーキロータは以下の如く形成され
た。まず真空中にてアルミニウム合金溶湯中にSiC粒子
を投入し、特殊な形状のプロペラにて撹拌混練し、低圧
鋳造により所定の形状に鋳造し、その鋳物に対し機械加
工を行ってロータ本体を形成した。次いでロータ本体の
板状部に対し電流200A、電圧30V、圧縮空気圧力80psi
(5.6kg/cm2)、溶射距離150mmの溶射条件にてFe-Cr-Cu
合金を溶射し、溶射層の表面を研削により仕上げ加工し
た。尚ロータの外径は240mmであり、ディスク部の厚さ
は22mmであった。
た。まず真空中にてアルミニウム合金溶湯中にSiC粒子
を投入し、特殊な形状のプロペラにて撹拌混練し、低圧
鋳造により所定の形状に鋳造し、その鋳物に対し機械加
工を行ってロータ本体を形成した。次いでロータ本体の
板状部に対し電流200A、電圧30V、圧縮空気圧力80psi
(5.6kg/cm2)、溶射距離150mmの溶射条件にてFe-Cr-Cu
合金を溶射し、溶射層の表面を研削により仕上げ加工し
た。尚ロータの外径は240mmであり、ディスク部の厚さ
は22mmであった。
また比較の目的でブレーキロータ全体が熱膨張率23.6×
10-6/℃のアルミニウム合金(JIS規格6061)よりなる
同一形状及び寸法のブレーキロータを形成した。
10-6/℃のアルミニウム合金(JIS規格6061)よりなる
同一形状及び寸法のブレーキロータを形成した。
次いでこれらのブレーキロータについてブレーキダイナ
モ試験機を使用し、慣性質量4kgf・m・s2、タイヤの有
効半径0.287m、JASO-C406-82の第一フェードリカバリ試
験及び第二フェードリカバリ試験にて耐久性の評価試験
を行った。
モ試験機を使用し、慣性質量4kgf・m・s2、タイヤの有
効半径0.287m、JASO-C406-82の第一フェードリカバリ試
験及び第二フェードリカバリ試験にて耐久性の評価試験
を行った。
その結果比較例のブレーキロータに於てはパッドとの摺
動面に多数の細かいクラックが発生したのに対し、実施
例のブレーキロータに於てはクラックの発生は全く認め
られなかった。尚この試験に於けるロータの最高到達温
度は570℃であった。
動面に多数の細かいクラックが発生したのに対し、実施
例のブレーキロータに於てはクラックの発生は全く認め
られなかった。尚この試験に於けるロータの最高到達温
度は570℃であった。
実施例2 強化材として体積率40%のSiCウイスカ(平均繊維径0.5
μm、平均繊維長35μm)が使用され、ロータ本体を構
成する複合材料の熱膨張率が16.0×10-6/℃に設定さ
れ、耐摩耗性被覆層を構成する物質として40wt%Cr、30
wt%Cu、微少量のNi、Si、C、Mn、S、残部Feなる組成
を有するFe-Cr-Cu合金が使用され、その熱膨張率が12×
10-6/℃に設定された点を除き、実施例1の場合と同一
の要領及び条件にてブレーキロータを形成し、該ブレー
キロータについて実施例1の場合と同一の要領及び条件
にて耐久試験を行った。
μm、平均繊維長35μm)が使用され、ロータ本体を構
成する複合材料の熱膨張率が16.0×10-6/℃に設定さ
れ、耐摩耗性被覆層を構成する物質として40wt%Cr、30
wt%Cu、微少量のNi、Si、C、Mn、S、残部Feなる組成
を有するFe-Cr-Cu合金が使用され、その熱膨張率が12×
10-6/℃に設定された点を除き、実施例1の場合と同一
の要領及び条件にてブレーキロータを形成し、該ブレー
キロータについて実施例1の場合と同一の要領及び条件
にて耐久試験を行った。
その結果この実施例の場合にもクラックの発生は全く認
められなかった。
められなかった。
以上に於ては本発明を二つの実施例について詳細に説明
したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
なく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であ
ることは当業者にとって明らかであろう。
したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
なく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であ
ることは当業者にとって明らかであろう。
例えば第2図はアルミニウム合金(JIS規格6061)をマ
トリックスとし種々の物質を強化材とする複合材料につ
いて強化材の体積率と複合材料の熱膨張率との間の関係
を示している。尚図に於て、SiCは強化材が平均粒径10
μmのSiC粒子であることを意味し、Al2O3は強化材が平
均繊維径3μm、繊維長0.5〜3mmのアルミナ繊維である
ことを意味し、Si3N4は強化材が繊維径0.1〜1.6μm、
繊維長5〜200μmのSi3N4ウイスカであることを示して
いる。また耐摩耗性被覆層を構成する物質として使用さ
れる合金の熱膨張率は一般に10×10-6〜15×10-6/℃程
度であるので、耐摩耗性被覆層に使用される合金の熱膨
張率と複合材料の熱膨張率との差が7×10-6/℃以下、
好ましくは4×10-6/℃以下となるよう強化材の種類及
びその体積率が適宜に設定されてよい。
トリックスとし種々の物質を強化材とする複合材料につ
いて強化材の体積率と複合材料の熱膨張率との間の関係
を示している。尚図に於て、SiCは強化材が平均粒径10
μmのSiC粒子であることを意味し、Al2O3は強化材が平
均繊維径3μm、繊維長0.5〜3mmのアルミナ繊維である
ことを意味し、Si3N4は強化材が繊維径0.1〜1.6μm、
繊維長5〜200μmのSi3N4ウイスカであることを示して
いる。また耐摩耗性被覆層を構成する物質として使用さ
れる合金の熱膨張率は一般に10×10-6〜15×10-6/℃程
度であるので、耐摩耗性被覆層に使用される合金の熱膨
張率と複合材料の熱膨張率との差が7×10-6/℃以下、
好ましくは4×10-6/℃以下となるよう強化材の種類及
びその体積率が適宜に設定されてよい。
[発明の効果] 以上の説明より明らかである如く、本発明によれば、ブ
レーキロータ本体が金属基複合材料にて構成されること
により本体の強度等が確保され、パッドとの摺動面が耐
摩耗性被覆層により郭定されることによりパッドとの摺
動面の耐摩耗性が確保され、更にはブレーキロータ本体
がアルミニウム合金をマトリックスとし該アルミニウム
合金よりも熱膨張率が小さい無機材料を強化材とし強化
材の体積率が10〜50%に設定された金属基複合材料にて
構成され、これにより本体がアルミニウム合金にて構成
される場合に比して被覆層と本体との間の熱膨張量の差
が低減され、これにより被覆層や被覆層と本体との間に
クラックが発生したり被覆層が本体より剥離したりする
ことが効果的に防止されるので、従来に比してブレーキ
ロータの耐久性を向上させることができる。
レーキロータ本体が金属基複合材料にて構成されること
により本体の強度等が確保され、パッドとの摺動面が耐
摩耗性被覆層により郭定されることによりパッドとの摺
動面の耐摩耗性が確保され、更にはブレーキロータ本体
がアルミニウム合金をマトリックスとし該アルミニウム
合金よりも熱膨張率が小さい無機材料を強化材とし強化
材の体積率が10〜50%に設定された金属基複合材料にて
構成され、これにより本体がアルミニウム合金にて構成
される場合に比して被覆層と本体との間の熱膨張量の差
が低減され、これにより被覆層や被覆層と本体との間に
クラックが発生したり被覆層が本体より剥離したりする
ことが効果的に防止されるので、従来に比してブレーキ
ロータの耐久性を向上させることができる。
第1図は本発明によるディスクブレーキロータの一つの
実施例をその軸線を通る平面に沿って切断した断面を示
す解図的断面図、第2図は強化材の体積率と複合材料の
熱膨張率との間の関係を示すグラフである。 10……ブレーキロータ,12……ロータ本体,14……ディス
ク部,16……ハブ部,18、20……板状部,22……リブ部,24
……耐摩耗性被覆層,26……パッドとの摺動面
実施例をその軸線を通る平面に沿って切断した断面を示
す解図的断面図、第2図は強化材の体積率と複合材料の
熱膨張率との間の関係を示すグラフである。 10……ブレーキロータ,12……ロータ本体,14……ディス
ク部,16……ハブ部,18、20……板状部,22……リブ部,24
……耐摩耗性被覆層,26……パッドとの摺動面
フロントページの続き (72)発明者 岡本 守 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 土屋 詔一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−153826(JP,A) 特開 昭62−60855(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】アルミニウム合金をマトリックスとし前記
アルミニウム合金よりも熱膨張率が小さい無機材料を強
化材とし前記強化材の体積率が10〜50%である金属基複
合材料よりなり、パッドとの摺動面が前記アルミニウム
合金よりも熱膨張率の小さい耐摩耗性被覆層により郭定
されたディスクブレーキロータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32990089A JPH0723735B2 (ja) | 1989-12-20 | 1989-12-20 | 金属基複合材料製ディスクブレーキロータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32990089A JPH0723735B2 (ja) | 1989-12-20 | 1989-12-20 | 金属基複合材料製ディスクブレーキロータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03189430A JPH03189430A (ja) | 1991-08-19 |
JPH0723735B2 true JPH0723735B2 (ja) | 1995-03-15 |
Family
ID=18226514
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32990089A Expired - Fee Related JPH0723735B2 (ja) | 1989-12-20 | 1989-12-20 | 金属基複合材料製ディスクブレーキロータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0723735B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5853307B2 (ja) * | 2009-11-30 | 2016-02-09 | 曙ブレーキ工業株式会社 | ブレーキ用ディスクロータとその製造方法 |
TWI395634B (zh) * | 2010-05-13 | 2013-05-11 | Nat Univ Chin Yi Technology | 滑動位移機具及其襯墊的表面處理方法 |
-
1989
- 1989-12-20 JP JP32990089A patent/JPH0723735B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03189430A (ja) | 1991-08-19 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |