JPH07235436A - 負荷時タップ切換開閉装置及びその異常診断装置並びにその異常診断方法 - Google Patents

負荷時タップ切換開閉装置及びその異常診断装置並びにその異常診断方法

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JPH07235436A
JPH07235436A JP2779494A JP2779494A JPH07235436A JP H07235436 A JPH07235436 A JP H07235436A JP 2779494 A JP2779494 A JP 2779494A JP 2779494 A JP2779494 A JP 2779494A JP H07235436 A JPH07235436 A JP H07235436A
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tap
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load
insulating medium
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Hideto Noguchi
秀人 埜口
Shigekatsu Sato
重勝 佐藤
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】稼働中の負荷時タップ切換装置の異常診断をよ
り軽微な段階で、確実に行える方法を提供することであ
り、もう一つの目的はその診断がより正確に行なわれる
異常診断装置およびその方法を提供する。 【構成】負荷時タップ切換器の内部に満たされている絶
縁媒体をガス分析し、分解生成物の種類と生成量と生成
比の変化から内部異常を診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は負荷時タップ切換開閉装
置及びその異常診断装置並びにその異常診断方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電力用変圧器においては、供給電圧は負
荷のいかんにかかわらず常に一定に保つ必要がある。こ
れは原理的には変圧器の使用する巻線の長さを変化させ
ることで実現できる。
【0003】また、例えば複数の系統の電力を合成する
場合、合成後の波形が正しい正弦波を保つためには、合
成する全ての電力の位相を一致させる必要がある。電力
の位相は系統の負荷と電流値によって変化するので、変
圧器の使用する巻線の長さを変化させ、電流値を変化さ
せれば、位相の制御が実現できる。
【0004】このように変圧器の巻線の長さを変化させ
る必要がある場合には、一般には変圧器巻線に複数のタ
ップを設け、そのタップの中から巻線が必要な長さにな
るようなタップに切換えるという手法がとられている。
【0005】この場合、電力供給先に停電を起こさずに
タップを切換えるためには、負荷をかけた状態のままタ
ップを切換える必要がある。この負荷状態でタップを切
り替えることのできる装置が負荷時タップ切換器であ
る。
【0006】近年になって、負荷時タップ切換器の製
作、運転実績は飛躍的に増加の一途をたどるようになっ
た。この負荷時タップ切換器は、変圧器の少ない機構部
の一つとして、さらには主回路電流を流す主器として、
その信頼性は年々高くなってきており、今後ますます高
信頼性が要求されていく方向にある。
【0007】主回路電流が流れる負荷時タップ切換器の
故障は、停電事故につながる可能性が大きい。複雑高度
化した社会での停電事故は波及度が大きいため、大事故
になる前に軽微な段階で精度良くその異常を診断する技
術がぜび必要となる。
【0008】一般に、油入機器の異常診断は、文献、例
えば電気共同研究第36巻第1号報告書に記載されてい
るように、機器の油を採取し、油中ガス分析を行って可
燃性ガスの量、またその成分などから異常の種類を判定
する方法があることが知られている。
【0009】また、パーフロロカーボン液と六弗化硫黄
とを絶縁・冷却媒体として混在させた液冷却式ガス絶縁
変圧器の異常診断法については、文献、例えば、第1回
平成2年電器学会電力・エネルギー部門全国大会論文集
(論文1,論文番号93)に記載されている。
【0010】また、文献、例えば、平成4年電気学会全
国大会予行集論文番号859にはパーフロロカーボン液
の局部過熱、アーク放電時に分解生成するガスパターン
から、異常の種類を分類できることが記載されている。
【0011】また、六弗化硫黄を絶縁媒体としたガス絶
縁変圧器の過熱、アーク放電時の分解生成物について
も、特徴のあるガス生成があり、異常の種類を判定可能
であることが、文献、例えば、第1回平成2年電気学会
電力・エネルギー部門全国大会論文集(論文1,論文番
号94)に記載されている。
【0012】しかし負荷時タップ切換器においては、機
器が正常な状態においてもアーク放電等による可燃性ガ
スを発生しているので、可燃性ガスの量、成分で負荷時
タップ切換装置の異常診断を行うことは、意味をなさな
いと考えられていた。
【0013】現在、負荷時タップ切換装置の異常診断の
目安となる診断項目としては、前記電動操作機構の動作
トルクや動作電流、動作時間などが主に用いられてい
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術で、内部
異常、例えば接点異常過熱が起こった場合、熱により接
点が劣化を起こし、最悪の場合、溶断して主回路電流を
切断してしまう恐れがある。
【0015】これを防ぐために、動作トルク、動作電
流、動作時間などを主な診断項目として、例えば前記タ
ップ選択器の駆動機構部の動作トルクが増加すれば、接
点異常加熱が発生している可能性が高い、などのように
異常の発見に役立てているが、異常の程度がかなり進ん
だ段階で発見される可能性もあり、必ずしも万全である
とは言い切れない。
【0016】また、上記従来技術のうち、ガス分析によ
り異常の有無、種類を診断する類のものは、いずれも絶
縁・冷却媒体の一部を採取し、ガスクロマトグラフ分析
装置等によって抽出ガスの分析を行い、抽出ガスの種
類、量または割合の変化を調べることで内部異常の有
無、異常の種類を判定しようとするものであるが、生成
ガス量が微量であったり、ガス成分に特徴的なものがな
かったり、判定が必ずしも正確でない場合がある。
【0017】確度の高い診断をするため、引例1(電気
共同研究第36巻第1号報告書)では診断方法としてガ
スパターン、組成比、特定ガスによる診断方法の他、可
燃性ガスの経時変化による診断方法などを併用すること
を推奨しており、それだけ、判定が複雑で時間がかか
り、熟練者においても診断に個人差があり、正確な診断
ができないという課題がある。
【0018】引例2(第1回平成2年電気学会電力・エ
ネルギー部門全国大会論文集(論文1,論文番号9
3))、引例3(平成4年電気学会全国大会予稿論文集
859)、引例4(第1回平成2年電気学会電力・エネ
ルギー部門全国大会論文集(論文1,論文番号94))
でも同様な課題がある。
【0019】本発明はこれに鑑みなされたもので、その
目的とするところは、稼働中の負荷時タップ切換装置の
異常診断をより確実に行える異常診断方法および異常診
断装置を提供することにあり、もう一つの目的は、その
診断が軽微な段階で、かつ正確に行なわれる異常診断方
法および異常診断装置を提供するにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、切換
開閉器室内の絶縁媒体をガス分析し、分解生成物の種類
と、生成量と生成比の変化から、切換開閉器の内部異常
を診断するようになし所期の目的を達成するようにした
ものである。
【0021】またもう一つの目的を達成するために、分
解生成物の分析より得られた、分解生成物の生成量また
は生成比を入力データ、これに対応する異常状態を出力
層の教師データとしてあらかじめ学習させたニューラル
ネットワークで、新たに運転中の負荷時タップ切換装置
の絶縁媒体より抽出した分解生成物の生成量又は生成比
をケースデータとしてニューラルネットワークに入力し
て、内部異常の診断を行うようにしたものである。
【0022】また、ニューラルネットワークの入力層に
対する入力データは、分解生成物の生成量または生成比
の他に、診断項目を加えることで、より多くの種類の異
常を発見できるようにしたものである。
【0023】また、さらに入力データと、これに対する
教師データは予め実験及び実際の稼働中の負荷時タップ
切換装置から得られたデータを学習させるようにし、よ
り多くの正確なデータを学習させるようにしたものであ
る。
【0024】
【作用】すなわちこのような診断方法であると、負荷時
タップ切換装置の内部異常が事前に予測できるようにな
り、事故の未然防止や計画的な点検が行えるのである。
【0025】すなわち負荷時タップ切換装置の絶縁媒体
としては、鉱油、パーフロロカーボン液などの不燃性液
体、あるいは六弗化硫黄ガスなどの気体系のガスが用い
られるのが一般的であり、負荷時タップ切換装置が正常
に作動している間は、前記絶縁媒体中には、多種の可燃
性ガスが生成・溶存している。
【0026】このため、従来においては可燃性ガスの
量、成分で負荷時タップ切換器の異常診断を行うこと
は、意味をなさないと考えられてきたわけであるが、し
かし、実際に稼働している負荷時タップ切換器から採取
した絶縁媒体と内部異常の種別の関係を調査した結果、
内部異常発生時には生成される多種の分解生成物の割合
が変化することが明らかになったのである。
【0027】一般に脳は多数のニューロン(神経細胞)
からなる大規模ネットワークであると言われており、ニ
ューラルネットワークはこれをモデル化したものであ
る。入力層と中間層、中間層と出力層の互いの層間の重
み係数について、教師データ(望ましいと考えられる出
力データ)と実際に得られた出力との二乗誤差が最小に
なるように方程式で求めるものである。
【0028】負荷時タップ切換器の絶縁媒体の分解生成
物の生成量は、内部異常の種類によって変わり、種類の
異なる分解生成物の生成パターンが特徴づけられる。い
くつかの分解生成物の生成量をニューラルネットワーク
の入力層の入力データとし、これに対応する異常現象を
出力層の教師データとして学習させておくことにより、
ケースデータ(診断に用いるときの入力生成量)に対応
する異常現象の種別を出力する。例えば、いくつかの分
解生成物の生成量が、a,b,c,d,eというパター
ンであるときに異常現象の種類はAであるということを
学習しておけば、ケースデータとしてa,b,c,d,
eを入力して診断すれば、判定はAという結果になる。
【0029】なおこの場合、入力データがa+△a,
b,c,d,e,教師データがAであるということも含
めて学習させておけば、ケースデータとしてa+△aが
多少違っていても判定はAになる。従って、多数の入力
データと教師データを学習しておくことにより、どのよ
うなケースデータに対しても直ちに判定することが出来
る。
【0030】また、負荷時タップ切換器において異常が
発生した場合、絶縁媒体から抽出される分解生成物の生
成量または生成比と、従来用いられてきた診断項目のう
ち、複数の項目について変化が現れることが多い。
【0031】例えば、負荷時タップ切換器のタップ選択
器の駆動機構部に変形、固渋、摩耗などの異常が発生し
た場合、動作トルクの増加、絶縁媒体からの分解ガスの
発生などの変化が現れる。
【0032】つまり、絶縁媒体から抽出される分解生成
物の生成量または生成比と、従来用いられてきた診断項
目は、異常現象について互いに関連があることが多い。
【0033】従って、ニューラルネットワークの入力層
に対する入力データを、絶縁媒体からの分解生成物の生
成量または生成比に、従来から用いられている診断項目
も加えて用い、異常状態の種別と相互に関連づけて学習
させたニューラルネットワークを用いることで、より正
確な異常診断が実現できるのである。
【0034】
【実施例】以下図示した実施例に基づいて実施例ごとに
本発明を詳細に説明する。
【0035】[実施例1]図1にはその一つの例が示さ
れている。この実施例では負荷時タップ切換装置が、切
換開閉器2と、この切換開閉器の内部に満たされている
絶縁油5と、この絶縁油5を浄化する装置である活線浄
油機8、それに活線浄油機と負荷時タップ切換器の開閉
器間の絶縁油の流路となる送油導管6、戻油導管7、ま
た、活線浄油機8に設けられた絶縁油5を抽出するため
の絶縁油抽出口9、絶縁油抽出口9から抽出された絶縁
油5に含まれる分解生成物の種類および各々の生成量を
検出するための検出器10、検出器10によって検出さ
れた分解生成物の種類および各々の生成量および総生成
量を表示する表示装置11によって構成されている。
【0036】このような構成で内部異常が発生した場
合、前述したように切換開閉器の内部に発生する分解生
成物の種類および量が変化し、表示されるので、内部異
常の診断を行うことができる。
【0037】すなわち具体的には、絶縁媒体に絶縁油を
用いた負荷時タップ切換器が正常に作動している場合に
は、絶縁油からH2,CH4,C2H6,C2H4,C
2H2等のガスが発生(特にH2,C2H2ガスの発生
割合が多い)する。
【0038】しかし局部異常加熱時には、同様に絶縁媒
体からH2,CH4,C2H6,C2H4,C2H2等
のガスが発生するが、この場合、種々綿密な実験の結果
特にCH4,C2H4ガスの発生割合が高くなるか、あ
るいはすべてのガスが異常に多く発生することなどが明
らかになった。
【0039】したがって絶縁油から抽出されるH2,C
H4,C2H6,C2H4,C2H2ガスの中で、H
2,C2H2のどちらか一方が最も発生量が多く、且つ
残る一方が2番目に発生量が多い場合、その絶縁媒体が
封入されている負荷時タップ切換器は正常に作動してい
ると見なす。
【0040】また、例えばCH4,C2H4ガスのどち
らか一方が最も発生量が多く、かつ残る一方が2番目に
発生量が多い場合、その絶縁媒体が封入されている負荷
時タップ切換器は、局部異常過熱が起きているとみなす
ものである。
【0041】さらに、分解ガスの総発生量が 1000
0ppm を越えた場合にも、内部異常過熱が起きてい
ると見なすものである。
【0042】このように生成される可燃性ガスの量、成
分により負荷時タップ切換器の内部異常診断が行えるの
である。
【0043】[実施例2]本発明の別の実施例を図2に
より説明する。本実施例ではシステムが、負荷時タップ
切換器の切換開閉器2と、その絶縁油5と、絶縁油5を
浄化する装置である活線浄油機8、活線浄油機8と負荷
時タップ切換器の開閉器2との間の絶縁油の流路となる
送油導管6、戻油導管7、また、活線浄油機8に設けら
れた絶縁油5を抽出するための絶縁油抽出口9、絶縁油
抽出口9から抽出された絶縁油5に含まれる分解生成物
の種類および各々の生成量を検出するための検出器1
0、検出器10によって検出された分解生成物の種類お
よび各々の生成量を入力層に対する入力データとし、異
常の種類の判断を出力層からの出力とするニューラルネ
ットワークを応用した診断装置12と、診断装置12か
らの診断情報を表示する表示装置13と、診断装置12
からの診断情報をもとに警報を発する警報装置14、診
断装置12からの診断情報をもとに負荷時タップ切換器
の動作中止などの外部制御を行う制御装置15から構成
されている。
【0044】検出器10、診断装置12、表示装置1
3、警報装置14、制御装置15のそれぞれの間は、第
1、第2、第3、第4、第5の通信回線16、17、1
8、19、20を介して接続されている。
【0045】本発明の入力データまたはケースデータは
どのような分析方法で得たものでも良いので、検出器1
0によって検出された分解生成物の種類および各々の生
成量を第1、第2の信号回線16、17を介してニュー
ラルネットワークに取り込む。
【0046】また、その診断結果は第3の信号回線18
で表示部、あるいは第4の信号回線19で警報装置に送
信され、負荷時タップ切換器の異常が自動監視できる。
【0047】図3に診断装置12に応用されたニューラ
ルネットワークのデータ入出力の構成が示されている。
絶縁油を充填した負荷時タップ切換器において、絶縁油
の中に含まれている特徴的な分解生成物はH2,CH
4,C2H6,C2H4であり、それぞれの生成量は、
局部異常過熱の場合と異常なしの場合とでは異なる。
【0048】この場合、ニューラルネットワークは予め
分解生成物の生成量と異常現象とを対応させて学習させ
ておく。そこで診断しようとする負荷時タップ切換器の
絶縁媒体の分解生成物の生成量をケースデータとして入
力し、判定結果を出力する。
【0049】このニューラルネットワークの学習に用い
た入力データおよび教師データを表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】なお、学習をさせる入力データと異常現象
はその対応が正確なほど診断精度が向上するので、異常
現象を実験的に作り、その分析結果を入力データとして
用いるのが望ましい。
【0052】また、実験データでない実際の負荷時タッ
プ切換器で発生した異常現象時の分析結果でも入力デー
タとして用いることができる。
【0053】入力データとなる分解生成物の種類は、分
解ガスH2,CH4,C2H6,C2H4,C2H2と
している。異常発生の場合これらのガス生成量は異常の
種類によって多かったり少なかったりし、過熱温度によ
っても変化する。これらの生成量は相対比として扱うこ
ともでき、ニューラルネットワークではどちらでも扱え
るようにしている。
【0054】[実施例3]図4は本発明のさらに別の実
施例として、実施例2において絶縁媒体にパーフロロカ
ーボン液を用いた負荷時タップ切換器の診断のためのニ
ューラルネットワークの入力データを示しており、その
他の構成方法は図3と同様なので省略している。
【0055】パーフロロカーボン液を絶縁媒体とした負
荷時タップ切換器についても、分解ガスとしてフッ素系
化合物ガスの生成量を入力データとし、異常現象の種別
に対応させて学習させることにより、同様に異常診断が
できる。
【0056】熱分解が生じるようないろいろな異常現象
に対する特徴的なガスはC2F4,C2F6,C3F
6,C3F6,C3F8,HFなどがある。
【0057】これらのガスの種類だけで学習し、異常診
断の機能を充分に持たせることもできるが、上記以外の
分解ガスも入力データとして用い、ガスの種類を多くし
て学習させることにより、多くの異常現象の種別を診断
することができる。
【0058】[実施例4]図5は本発明のさらに別の実
施例として、実施例2において絶縁媒体に六弗化硫黄ガ
スを用いた負荷時タップ切換器の診断のためのニューラ
ルネットワークの入力データを示している。六弗化硫黄
ガスを絶縁媒体とした負荷時タップ切換器についてもC
O2,CO,CH4,CF4,SO2,SF4,SO2
F4などを分解生成物とした入力データで学習すること
により、前述の場合と同様の異常診断ができる。
【0059】[実施例5]本発明のさらに別の実施例を
図7により説明する。本実施例では、実施例2で示した
システムに、負荷時タップ切換器の診断項目として、絶
縁油の湯温・油圧測定装置21、切換開閉器2の動作時
間・動作トルク測定装置22、タップ選択器の動作時間
・動作トルク測定装置23、負荷時タップ切換器の接点
通過電流測定装置24、負荷時タップ切換器の駆動装置
の動作トルク測定装置25、負荷時タップ切換器の駆動
装置の動作電流測定装置26、負荷時タップ切換器の駆
動装置の動作時間測定装置27からの測定結果を第6、
第7、第8、第9、第10、第11、第12の通信回線
28、29、30、31、32、33、34、を経由し
て、診断装置12に応用されたニューラルネットワーク
の入力層に対する入力に加えたものである。
【0060】図8に診断装置12に応用されたニューラ
ルネットワークの本実施例におけるデータ入出力の構成
を示す。実施例2と同様に、分解生成物の生成量は相対
比として扱うこともでき、ニューラルネットワークでは
どちらでも扱えるようにしている。
【0061】本実施例によれば、絶縁媒体の分解生成物
の分析結果に診断項目を加えることで、より多くの異常
を、正確に診断することができ、負荷時タップ切換器を
運転中止すべきか、またどの程度継続可能かを判断でき
るのである。
【0062】[実施例6]図9は本発明のさらに別の実
施例として、実施例5において絶縁媒体にパーフロロカ
ーボン液を用いた負荷時タップ切換器の診断のためのニ
ューラルネットワークの入力データを示しており、その
他の構成方法は図8と同様なので省略してある。
【0063】[実施例7]図10は本発明のさらに別の
実施例として、実施例5において絶縁媒体に六弗化硫黄
ガスを用いた負荷時タップ切換器の診断のためのニュー
ラルネットワークの入力データを示している。
【0064】以上種々説明してきたように本発明によれ
ば、負荷時タップ切換器の絶縁媒体の分解生成物の種類
と生成量または生成比の変化を見ることで、従来見逃し
ていた異常を発見できるようになる。
【0065】また、分解生成物の種類と生成量または生
成比をニューラルネットワークに入力することにより、
異常現象の種別、程度などの診断結果を正確で迅速に且
つ個人差のない判定を出力表示するので異常診断の精度
を向上させることができ、さらに、分解生成物の種類と
生成量または生成比に加え、診断項目をニューラルネッ
トワークに入力することで、なお一層多くの異常現象の
種別、程度などの診断結果を正確で迅速に且つ個人差の
ない判定を出力することができる。
【0066】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明は、切換
開閉器室内の絶縁媒体をガス分析し、分解生成物の種類
と、生成量と生成比の変化から、切換開閉器の内部異常
を診断するようになしたから、内部異常の種類によって
変化する負荷時タップ切換器の絶縁媒体の分解生成物の
生成量、および種類の異なる分解生成物の生成パターン
が早期にとらえられ、したがって稼働中の負荷時タップ
切換装置の異常診断をより確実に、かつその診断が軽微
な段階で行なわれるこの種負荷時タップ切換装置の異常
診断方法および異常診断装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の負荷時タップ切換装置の異常診断装置
の一実施例を示す線図である。
【図2】本発明負荷時タップ切換装置の異常診断装置の
他の実施例を示す線図である。
【図3】本発明の絶縁油が用いられた負荷時タップ切換
装置の異常診断を行うためのニューラルネットワークの
構成説明図である。
【図4】本発明の他の実施例を示し、パーフロロカーボ
ン液を絶縁媒体とする負荷時タップ切換装置の異常診断
を行うためのニューラルネットワークの入力層に対する
入力データの構成を示す説明図である。
【図5】本発明の負荷時タップ切換装置の異常診断方法
の更に他の実施例として、六弗化硫黄ガスを絶縁媒体と
する負荷時タップ切換装置の異常診断を行うための、ニ
ューラルネットワークの入力層に対する入力データの構
成を示す説明図である。
【図6】本発明の負荷時タップ切換装置の異常診断方法
の更に他の実施例として、出力層の教師データとなる局
部異常過熱の温度の分布の分類を示す説明図である。
【図7】本発明負荷時タップ切換装置の異常診断装置の
他の実施例を示す線図である。
【図8】図7中の診断装置に応用された、絶縁油を絶縁
媒体とする負荷時タップ切換装置の異常診断を行うため
のニューラルネットワークの構成を示す説明図である。
【図9】本発明の負荷時タップ切換装置の異常診断方法
の更に他の実施例として、パーフロロカーボン液を絶縁
媒体とする負荷時タップ切換装置の異常診断を行うため
の、ニューラルネットワークの入力層に対する入力デー
タの構成を示す説明図である。
【図10】本発明の負荷時タップ切換装置の異常診断方
法の更に他の実施例として、SF6ガスを絶縁媒体とす
る負荷時タップ切換装置の異常診断を行うための、ニュ
ーラルネットワークの入力層に対する入力データの構成
を示す説明図である。
【符号の説明】
1…変圧器の外壁、2…負荷時タップ切換装置の切換開
閉器、3…負荷時タップ切換装置のタップ選択器、4…
切換開閉器2の頭部、5…切換開閉器2の絶縁油、6…
送油導管、7…戻油導管、8…活線浄油機、9…油抽出
口、10…検出器、11…表示装置、12…診断装置、
13…表示装置、14…警報装置、15…制御装置、1
6…第1の信号回線、17…第2の信号回線、18…第
3の信号回線、19…第4の信号回線、20…第5の信
号回線、21…油温・油圧測定装置、22…切換開閉器
2の動作時間・動作トルク測定装置、23…タップ選択
器3の動作時間・動作トルク測定装置、24…接点通過
電流測定装置、25…負荷時タップ切換装置の駆動装置
35の動作トルク測定装置、26…負荷時タップ切換装
置の駆動装置35の動作電流測定装置、27…負荷時タ
ップ切換装置の駆動装置35の動作時間測定装置、28
…第6の通信回線、29…第7の通信回線、30…第8
の通信回線、31…第9の通信回線、32…第10の通
信回線、33…第11の通信回線、34…第12の通信
回線、35…負荷時タップ切換装置の駆動装置、36…
負荷時タップ切換装置35の動力伝達機構。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変圧器タンクに設けられ、かつ内部に絶
    縁媒体が封入された切換開閉器を備えた負荷時タップ切
    換開閉装置の異常診断方法において、 前記切換開閉器室内の絶縁媒体をガス分析し、分解生成
    物の種類と、生成量と生成比の変化から、切換開閉器の
    内部異常を診断することを特徴とする負荷時タップ切換
    装置の異常診断方法。
  2. 【請求項2】 変圧器タンクに設けられ、かつ内部に絶
    縁媒体が封入された切換開閉器を備えた負荷時タップ切
    換開閉装置の異常診断方法において、 前記絶縁媒体より抽出される複数の分解生成物の生成量
    と生成比の変化を入力層に対する入力データとしたニュ
    ーラルネットワークを使用し、これに対応する局部異常
    加熱の有無を出力層の教師データとして学習し、この学
    習結果に基づいた出力結果から切換開閉器の異常を診断
    するようにしたことを特徴とする負荷時タップ切換装置
    の異常診断方法。
  3. 【請求項3】 変圧器タンク内に設けられ、絶縁媒体が
    切換開閉器室内に封入された切換開閉器と、変圧器タン
    ク内に設けられ、タップ巻線のタップを選択するタップ
    選択器と、切換開閉器の上部と伝達軸により連結するタ
    ンク外に設置された電動機内臓の電動操作機構から、切
    替開閉器およびタップ選択器に駆動力が与えられること
    によりタップ選択動作を行い、また、前記絶縁媒体が絶
    縁油の場合にのみ設けられる、切換開閉器と配管によっ
    て結ばれた活線浄油機により絶縁油の浄化が行われるよ
    うに構成された負荷時タップ切換装置の異常診断方法に
    おいて、 前記絶縁媒体より抽出される複数の分解生成物の生成
    量、または生成比の変化と、前記絶縁媒体より抽出され
    る固体析出物の生成量に、前記切換開閉器の動作トル
    ク、動作時間、前記タップ選択器の動作トルク、動作時
    間、絶縁媒体温度、絶縁媒体圧力、通電電流値、前記電
    動操作機構の動作トルク、動作電流、動作時間のうち一
    部または全部を加えたものを入力層に対する入力データ
    としたニューラルネットワークを使用し、前記切換開閉
    器の駆動機構部の変形、固渋、摩耗、前記切換開閉器の
    接点部の変形、固渋、脱落、接点消耗過多、絶縁媒体劣
    化、異物混入、ゆるみ、前記切換開閉器の油密部のガス
    ケット劣化、締め不足、ゆるみ、前記タップ選択器の駆
    動機構部の変形、固渋、摩耗、前記タップ選択器の通常
    接点部の変形、摩耗、ずれ、異物混入、傷発生、前記タ
    ップ選択器の絶縁支持部の変形、ゆるみ、絶縁劣化、前
    記電動操作機構の電動機のゆるみ、劣化、過大負荷、前
    記電動操作機構の制御部の変形、固渋、ゆるみ、劣化、
    前記伝達軸の変形、固渋、摩耗、前記活線浄油機の電動
    機の変形、固渋、摩耗、フィルターの目づまり、前記活
    線浄油機の制御部の変形、固渋、劣化、前記配管のガス
    ケット劣化、ゆるみ、溶接不良による異常状態のうち、
    一部または全部について学習させ、この学習結果に基づ
    いた出力結果から異常診断を行うようにしたことを特徴
    とする負荷時タップ切換装置の異常診断方法。
  4. 【請求項4】 変圧器タンク内に配置され、かつ室内に
    絶縁媒体が封入された切換開閉器と、該切換開閉器の上
    方部で、かつ変圧器タンク外に設置された電動操作機構
    とを備え、前記電動操作機構により前記切替開閉器を作
    動するように形成されている負荷時タップ切換開閉装置
    において、 前記装置に、前記切換開閉器室内の絶縁媒体をガス分析
    する分析手段と、該分析手段の分析結果から分解生成物
    の種類および生成量と生成比の変化から内部異常を判断
    する異常判断装置とを設けたことを特徴とする負荷時タ
    ップ切換開閉装置。
  5. 【請求項5】 変圧器タンク内に配置され、かつ室内に
    絶縁媒体が封入された切換開閉器と、変圧器タンク内に
    配置され、変圧器タップ巻線のタップを選択するタップ
    選択器と、前記切換開閉器の上方部で、かつ変圧器タン
    ク外に設置され、前記切替開閉器の作動およびタップ選
    択器のタップ選択動作を行う電動操作機構とを備えてい
    る負荷時タップ切換開閉装置において、 前記装置に、前記切換開閉器室内の絶縁媒体を分析する
    ガス分析手段と、該ガス分析手段の分析結果から分解生
    成物の種類および生成量と生成比の変化を検出する検出
    手段と、該検出手段の結果から内部異常を判定する異常
    判断手段とを設けたことを特徴とする負荷時タップ切換
    開閉装置。
  6. 【請求項6】 変圧器タンク内に設けられ、絶縁油が切
    換開閉器室内に封入された切換開閉器と、変圧器タンク
    内に設けられ、タップ巻線のタップを選択するタップ選
    択器と、前記切換開閉器の上部と伝達軸により連結さ
    れ、かつタンク外に設置された電動機内臓の電動操作機
    構と、前記切換開閉器と配管によって結合され、絶縁油
    の浄化を行う活線浄油機とを備えてなる負荷時タップ切
    換装置において、 前記装置に、前記切換開閉器室内の絶縁媒体を分析する
    ガス分析手段と、該ガス分析手段の分析結果から分解生
    成物の種類および生成量と生成比の変化を検出する検出
    手段と、該検出手段の結果から内部異常を判定する異常
    判断手段とを設けたことを特徴とする負荷時タップ切換
    開閉装置。
  7. 【請求項7】 変圧器タンク内に設けられ、絶縁油が切
    換開閉器室内に封入された切換開閉器と、変圧器タンク
    内に設けられ、タップ巻線のタップを選択するタップ選
    択器と、前記切換開閉器の上部と伝達軸により連結さ
    れ、かつタンク外に設置された電動機内臓の電動操作機
    構と、前記切換開閉器と配管によって結合され、絶縁油
    の浄化を行う活線浄油機とを備え、前記絶縁油の分解ガ
    スより前記切換開閉器の異常を診断するようになした負
    荷時タップ切換装置の異常診断装置において、 前記異常診断装置が、前記切換開閉器室内の絶縁油のガ
    スを分析するガス分析手段と、該ガス分析手段の分析結
    果から分解生成物の種類および生成量と生成比の変化を
    検出する検出手段と、該検出手段の結果から内部異常を
    判定する異常判断手段とを備えていることを特徴とする
    負荷時タップ切換開閉装置の異常診断装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006308515A (ja) * 2005-05-02 2006-11-09 Fuji Electric Systems Co Ltd 油入電気機器の劣化診断方法
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JP2008182161A (ja) * 2007-01-26 2008-08-07 Hitachi Ltd シリコーン液入り電気機器、シリコーン液入り変圧器、及びシリコーン液入り電気機器に使用されているシリコーン液中の環状化合物の測定方法
CN112285551A (zh) * 2020-11-19 2021-01-29 特变电工衡阳变压器有限公司 有载分接开关在线监测方法、装置和系统
WO2024014061A1 (ja) * 2022-07-11 2024-01-18 株式会社日立製作所 遮断器モデル生成システム、遮断器モデル生成装置及び遮断器モデル生成方法

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