JPH0723514Y2 - 電動シヤツターにおける座板スイツチ構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、電動シヤツターの下降中に障害物があつた場
合に、これを検知して下降停止せしめる座板スイツチ構
造に関するものである。

［従来技術及び考案が解決しようとする課題］ 従来、ビル等に設置されるシヤツターカーテンにおいて
は、シヤツターカーテン下降時に、人や障害物がシヤツ
ターカーテンの下端部（座板）に触れたことによつて、
緊急停止せしめるようにしたものが知られており、この
もののなかには、座板本体にマイクロスイツチ式の検知
スイツチを設け、この検知スイツチを、障害物に触れた
ことで上動する検知作動体によつて起動させるようにし
たものがある。そして、例えば第３図に示す様なものが
提唱されているが、このものでは、検知作動体７は、検
知作動体７上面に垂直状に突設した突辺先端部が座板６
の内側面から水平状に突設した突辺にガイドされる状態
で上動する構成となつているため、障害物が殆ど垂直的
な方向から、つまり、シヤツターカーテンの真下から接
当するような場合では検知作動体７が上動して検知作動
がなされるものの、障害物が斜め下方から接当したよう
な場合では、検知作動が損なわれて停止のタイミングが
遅れてしまつたり、検知スイツチの起動が成されなされ
ない惧れもあつて問題となつている。

［課題を解決するための手段］ 本考案は、上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を一掃す
ることができる電動シヤツターにおける座板スイツチ構
造を提供することを目的として創案されたものであつ
て、シヤツターカーテン最下端の座板に、障害物に接当
して上動し、障害物検知スイツチを切換えるための検知
作動体を設けてなる電動シヤツターにおいて、前記座板
に傾斜ガイドを設ける一方、検知作動体には、前記傾斜
ガイドを摺動して検知作動体を斜め上方へ移動させるた
めの傾斜上辺を設けたことを特徴とするものである。

そして本考案は、障害物の接当位置の如何に拘らず、確
実に障害物を検知するようにしたものである。

［実施例］ 次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図
面において、１は建物開口部に設けられるシヤツターで
あつて、該シヤツター１を構成するシヤツターカーテン
２は、建物開口部上部に設けられた巻取りドラム３に巻
装され、左右ガイドレール４に案内されて開閉するよう
になつていること等は何れも従来通りである。

５は前記シヤツターカーテン２の最下端に設けられる座
板スラツトであつて、該座板スラツト５は、上縁部がシ
ヤツターカーテン最下端縁に揺動自在にインターロツク
連結される一方、下縁部には座板本体６が一体的に連結
されている。この座板本体６は、略冂型に形成されて下
方に向けて開口した溝が設けられており、この溝を開口
側ほど開口幅が幅狭となる状態、つまり下方ほど対向間
隔が小さくなる状態で傾斜ガイド61が形成されている。
また、座板本体６の溝内略中央部位には、ブラケツト８
を介して検知スイツチ９が取付けられている。

一方、前記検知作動体７は、前記検知スイツチ９のスイ
ツチレバー91に接当する細長平板状の平板部71と、該平
板部71の前後両縁部にそれぞれ二又状に傾斜状に分岐形
成される上側の傾斜上辺72と下側の脚辺73とで構成され
ており、各傾斜上辺72を前記前後一対の傾斜ガイド61の
上面に摺動自在に載置されるようになつており、これに
よつて検知作動体７が座板本体６に対して上下動自在に
垂下支持される構成となつている。そして、検知作動体
７は、障害物による真下からの押圧に対しては、略垂直
状の上動をして傾斜上辺72先端部が座板本体６に突設の
ストツパ辺6b先端部に接当するまでのストロークＡだけ
上動されるようになつている一方、障害物の斜め下方か
ら押圧に対しては、傾斜上辺72が傾斜ガイド61を摺動す
る状態で斜め上方に移動されるように設定されている。
そうして、検知作動体７が上動して座板本体６との相対
位置に変化が生じると、平板部71がスイツチレバー91を
上動せしめて検知スイツチ９を切換え作動し、これによ
つて障害物検知がなされるようになつており、これに基
づいてシヤツターカーテン２の緊急停止が成されるよう
になつている。

尚、図中、51は検知スイツチ９の電源、送信器等を収納
するボツクス、52はコンセント、53は検知スイツチ９と
ボツクス51を接続するコネクタ、10はシヤツター開閉機
である。

叙述の如く構成された本考案の実施例において、建物開
口部の開閉は、シヤツターカーテン２の巻取りドラム３
への巻取り、巻戻しによつて行われることになるが、シ
ヤツターカーテン２の下降中に、万一障害物があつた場
合に、検知作動体７の脚辺73がまず障害物に接当して検
知作動体７の下降は停止せしめられるが、座板本体６は
更に下降し、検知作動体７が座板本体６に対して相対的
に上動して検知スイツチ９が起動されることで障害物検
知がなされることになる。この場合に、前記障害物検知
は、障害物が座板５の真下にあつて検知作動体７が座板
本体６に対して略垂直状に上動する場合は勿論、さら
に、障害物がシヤツターカーテン２の斜め下方にあつて
検知作動体７を斜め下方や横から押す方向に作用した場
合であつても、検知作動体７の傾斜上辺72が傾斜ガイド
61を摺動して上方に移動することで障害物検知がなされ
ることになる。

この様に、本考案が実施されたものにあつては、シヤツ
ターカーテン２の真下に障害物があつた場合は勿論、障
害物が斜め下方にあつた場合であつても、検知作動体７
は座板本体６に対して相対的に上動することになつて、
障害物がどの位置にあつても確実に検知することができ
る。従つて、従来のように、障害物が斜め下方や、横方
向にあつた場合の不感知、感知遅れ等の不具合を防止で
きて、感度の高い障害物検知を行い得て、安全性の向上
が計れることとなる。

［作用効果］ 以上要するに、本考案は叙述の如く構成されたものであ
るから、障害物に接当して上動する検知作動体は、傾斜
上辺が座板の傾斜ガイドを摺動することで斜め上方への
移動ができることになり、この結果、従来の検知作動体
の垂直上方のみしか行われないもののごとく、障害物が
斜め下方から接当した場合の障害物不感知や感知遅れ等
の不具合を防止できて、高感度の障害物検知を成し得る
こととなつて、安全性の向上が計れることになる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案に係る電動シヤツターにおける座板スイ
ツチ構造の実施例を示したものであつて、第１図は建物
用シヤツターの概略正面図、第２図は座板の縦断面図、
第３図は同じく従来図である。 図中、２はシヤツターカーテン、５は座板、６は座板本
体、７は検知作動体、９は検知スイツチ、91はスイツチ
レバーである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シヤツターカーテン最下端の座板に、障害
   物に接当して上動し、障害物検知スイツチを切換えるた
   めの検知作動体を設けてなる電動シヤツターにおいて、
   前記座板に傾斜ガイドを設ける一方、検知作動体には、
   前記傾斜ガイドを摺動して検知作動体を斜め上方へ移動
   させるための傾斜上辺を設けたことを特徴とする電動シ
   ヤツターにおける座板スイツチ構造。