JPH0722903B2 - 両振トルクレンチ - Google Patents

両振トルクレンチ

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JPH0722903B2
JPH0722903B2 JP1281220A JP28122089A JPH0722903B2 JP H0722903 B2 JPH0722903 B2 JP H0722903B2 JP 1281220 A JP1281220 A JP 1281220A JP 28122089 A JP28122089 A JP 28122089A JP H0722903 B2 JPH0722903 B2 JP H0722903B2
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洋 辻
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Tohnichi Mfg Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、トルクレンチのヘッドを表裏逆にして使用し
ても所定のトルク値に達するとトグルリンクが動作し
て、所定のトルク値に達したことを感知させる両振トル
クレンチに関するものである。
[従来の技術] 従来のプレセット型トルクレンチはそのトルクレンチの
ヘッドの向きを一定の向きにして締付作業を行なうとき
にのみ、そのねじ締めトルクが所定値に達するとトグル
リンクが作用して締付力が所定のトルク値に達したこと
を感知し得るように構成されている。すなわちこの種の
従来のプレセット型トルクレンチは第5図及び第6図に
示すように、締めつけるべきボルト21に掛合するヘッド
1は、握り部を兼ねるチューブ2にピン3を介して結合
されており、そのヘッド1の尾端には、トグルリンク4
の一端がαなる設定角度を保持するように連結されてお
り、さらにそのトグルリンク4の他端はスラスタ11に連
結されている。またこのスラスタ11の尾端部には、トグ
ルリンク4の押圧力を吸収するばね13がばね受け12を介
して当接されている14はそのばね13の圧縮力を調整して
作動トルク値を変更する調整ねじである。
そして今チューブ2の握り部に手力Fを加えてボルト21
を締付けるとき、その締付力が所定のトルクに達すると
トグルリンク4による軸方向の分力がばね13の圧縮力に
打勝って、ばね13を圧縮し、その結果、トグルリンク4
は立ち上がり、角度αは小さくなり、ヘッド1の尾端部
がチューブ2に当って止まる。(第2図参照)かくして
ヘッド1の尾端部がチューブ2に当接される衝撃でトグ
ルリンクが動作したこと、すなわち所定のトルク値に達
したことが感知されるものである。
[発明が解決しようとする課題] ところが、かかる従来のプレセット型トルクレンチにあ
っては、ヘッド1の表裏向きが、図示の如くである場合
にのみ、F方向の締付トルクによってトグルリンクが動
作されるものであって、そのヘッド1の向き(表裏)を
逆として使用する場合はトグルリンク4を動作させるこ
とができずトルクレンチとしての用をなさないものであ
った。
[課題を解決するための手段] 本発明はかかることに鑑みてなされたもので、トルクレ
ンチにおけるヘッド1の表裏向きを定めることなく、す
なわちねじの締付方向が右方向又は左方向のいずれの向
きであっても、トグルリンクを動作させて締付トルクの
感知を確実ならしめることができるようにして、トルク
レンチによるねじ締めを容易ならしめた両振トルクレン
チを提供することにある。
[実施例] 以下に本発明を第1図乃至第4図に示す実施例に基いて
詳細に説明する。
ボルト21に掛合されるヘッド1′は、握り部を兼ねるチ
ューブ2′の先端部に、ピン3′を介して軸支され、そ
のヘッド1′の後端面には、リンク5′の前端面が当接
され、さらにこのリンク5′の後端面には、スラスタ1
1′の前端面が当接されるように、上記リンク5′がヘ
ッド1′とスラスタ11′との間に介在されている。
そして上記ヘッド1′の後端部とリンク5′前部とは第
1のトグルリンク4′によって連結されている。15′及
び16′はその連結支軸を示す。またリンク5′後部とス
ラスタ11′前部とは第2のトグルリンク6′によって連
結されている。17′,18′はその連結支軸を示す。
またヘッド1′とリンク5′を連結している上記第1の
トグルリンク4′の設定角度はαとなるように、また
リンク5′とスラスタ11′を連結している第2のトグル
リンク6′の設定角度はαとなるようにそれらトグル
リンクの軸支位置を設定する。この設定角度α及びα
の設定は、第1図で示すピン3′と支軸16′までの距
離l1とピン3′と支軸17′までの距離l2に関係するもの
である。つまり第1のトグルリンク4′を動作してねじ
締付けを行なう場合(例えばトルクレンチの表向き使
用)と第2のトグルリンク6′を動作してねじ締付けを
行なう場合(例えばトルクレンチを表向き使用)のいず
れかの場合もそれらトグルリンクが動作するときのトル
ク値は等しくなければならない(締付トルクの同一性)
が、上記距離l1とl2の差があるために、上記第1のトグ
ルリンクの設定角度αと第2のトグルリンクの設定角
度を等しく設定すると、トルクレチの表裏使用時におい
て締付トルクが異なってしまうことになる。そこで距離
l1とl2の差に応じて例えば第2のトグルリンク6′の設
定角度αを第1のトグルリンクの設定角度αよりも
小さくして、トルクレンチの表側使用の場合も裏側使用
の場合も同等の締付トルクでねじ締めを行なうことがで
きるようにしてある。
7′及び8′はリンク5′にねじ込まれるテーバーねじ
であって、このテーパーねじ7′又は8′のいずれかが
一方もしくは双方をリンク5′内へねじ込むことにより
そのリンク5′の後端面又は前端面を外側方向へ変形
(押出)させ、これによってリンク5′の後端面とスラ
スタ前面とのクリアランス又はリンク5′の前端面とヘ
ッド後面とのクリアランスを調整して上記第1又は第2
のトグルリンクの設定角度α及びαを確保すること
ができる。つまりこのテーパーねじ7′,8′は、第1又
は第2のトグルリンクの設定角度を維持せしめるための
調整ねじである。
以下従来の型のトルクレンチと同じようにスラスタ11′
の後端はばね受け12を介してばね13に連結されている。
ばね13の圧縮力を調整して作動トルクを変更できるよう
にばね13の他端に調整ネジ14で押えられ、さらにこの調
整ネジ14はチューブ2′にネジで結合されている。
以上が本実施例の構成であるが、次にその作用について
述べると、第1図において、手力F′を加えその結果所
定のトルクに達すると第2のトグルリンク6′が作動し
ばね13を圧縮し、第2のトグルリンク6′は立ち上が
り、角度αは小さくなる。そしてヘッド1′の尾部が
チューブ2′の内壁面に当って止まり、その衝撃力で所
定の締付トルク値に達したことが感知される。(第2図
参照) この時第1のトグルリンク4′はヘッド1′に押し付け
られたままでヘッド1′と一体となって動く。
次に第1図で手力F″を加えその結果所定のトルク値に
達すると第1のトグルリンク4′が作動しばね13を圧縮
し、第1のトグルリンク4′は立ち上がり、角度α
小さくなる。そしてヘッド1′の尾部がチューブ2′の
内壁面に当って止まり、その衝撃力で所定の締付トルク
値に達したことが感知される。(第3図参照) この時第2のトグルリンク6′は、スラスタ11′に押し
付けられたままでスラスタ11′と一体となって動く。
従ってこの実施例によれば、トルクレンチを右方向廻し
又は左方向廻しに限定されることなく、右方向又は左方
向いずれ方向に廻しても所定の締付値に達すればトグル
リンクの動作がなされて、いずれ方向の回動(締付け
時)においても締付トルクに達したことが有効に感知で
きる。
[発明の効果] 以上のように本発明は、プレセット型トルクレンチのヘ
ッド1′とスラスタ11′との間にリンク5′を当接配置
し、そのヘッドとリンクとの間を第1のトグルリンク
4′で連結し、また上記リンクとスラスタとの間を第2
のトグルリンク6′で連結し、その第1のトグルリンク
の傾きと第2のトグルリンクとの傾きが略ハ字状となる
角度α及びαに設定すると共に、前記リンク5′に
は、第1及び第2のトグルリンクの上記設定角度に調整
維持せしめるための調整ねじを螺着せしめた両振トルク
レンチであるから、この両振トルクレンチによれば、上
記調整ねじのねじ込み量により双方トグルリンクの設定
角度α及びαを一定に維持せしめることができ、こ
れによって、トルクレンチを表側で又は裏側で使用する
ときも、そのトルクレンチの設定トルクを一定とするこ
とができるという効果が得られる。
また、この発明では、上記調整ねじを具備せしめている
ことから、例えばそのトルクレンチを長期使用すること
によって、第1及び第2のトグルリンクの摩耗又はそれ
らトグルリンクを連結する支軸の摩耗等によって、第1
のトグルリンクの設定角度と第2のトグルリンクの設定
角度との間に変動が生じたとしても、上記調整ねじによ
るねじ込み調整で、その変動量を解消することができる
ので、常に精度の高いトルク値でねじ締めを行なうこと
ができる効果がある。
さらにこの発明では2ケのトグルリンクがハ字状に、つ
まり直列的に接続されていることから、双方のトグルリ
ンクが重り合うことがなく、従ってトルクレンチのチュ
ーブ2′を偏平化(薄型化)することができ、これによ
ってチューブが握りやすく、さらには軽量化され、この
トルクレンチによる締付作業性が高められるという効果
もある。
さらに本発明によればトルクレンチを右方向廻し又は左
方向廻しに限定されることなく、右方向又は左方向いず
れ方向に廻しても所定の締付値に達すればトグルリンク
の動作がなされて、いずれ方向の回動(締付け時)にお
いても締付トルクに達したことが有効に感知できるの
で、特にトルクレンチの使用時において、そのトルクレ
ンチの使用向きが制限されることなく、使用の容易性が
高められると共に、右ねじ又は左ねじの双方ねじの締付
時においていずれも締付トルクの感知が行なえるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明よりなるトルクレンチの実施例を示した
説明図、第2図及び第3図はその動作説明図、第4図は
本実施例の要部拡大図、第5図は従来例の説明図、第6
図は同上の動作説明図である。 1′……ヘッド、2′……チューブ 3′……ピン、4′……第1のトグルリンクa 5′……リンク、6′……第2のトグルリンクb 7′,8′……調整ネジ、11′……スラスタ 12……ばね受け、13……ばね 14……調整ネジ、21……ボルト(被締着体) 12,16,17,18……支軸

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プレセット型トルクレンチのヘッド
    (1′)とスラスタ(11′)との間にリンク(5′)を
    当接配置し、そのヘッドとリンクとの間に第1のトグル
    リンク(4′)で連結し、また上記リンクとスラスタと
    の間を第2のトグルリンク(6′)で連結し、その第1
    のトグルリンクの傾きと第2のトグルリンクとの傾きが
    略ハ字状となる角度(α)及び(α)に設定すると
    共に、前記リンク(5′)には、第1及び第2のトグル
    リンクの上記設定角度に維持せしめるための調整ねじを
    螺着せしめたことを特徴とする両振トルクレンチ。
JP1281220A 1989-10-27 1989-10-27 両振トルクレンチ Expired - Fee Related JPH0722903B2 (ja)

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JP2015231639A (ja) * 2014-06-09 2015-12-24 株式会社東日製作所 トルクレンチ

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