JPH07227907A - 超音波溶着装置 - Google Patents

超音波溶着装置

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JPH07227907A
JPH07227907A JP4186494A JP4186494A JPH07227907A JP H07227907 A JPH07227907 A JP H07227907A JP 4186494 A JP4186494 A JP 4186494A JP 4186494 A JP4186494 A JP 4186494A JP H07227907 A JPH07227907 A JP H07227907A
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JP
Japan
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horn
ultrasonic
ultrasonic horn
holder
workpiece
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JP4186494A
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Sotaro Terada
想太郎 寺田
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造の簡略化を図り,常に最適な使用状態の
設定ができ、同時に超音波ホーン部の耐久性向上を図っ
た超音波溶着装置を提供すること。 【構成】 超音波ホーン部11と、超音波ホーン部11
を保持するホーン保持体12とを備え、ホーン保持体1
2を支持し該ホーン保持体12が被加工物Kに向けての
移動を案内するガイド支軸13A,13Bを設け、該ガ
イド支軸13A,13Bの上端部に、超音波ホーン部1
1及びホーン保持体12を被加工物Kに向けて移送し被
加工物に加圧当接せしめるホーン移送加圧手段15を装
備する。超音波ホーン部は、該超音波ホーン部のブース
タ部分に設けられた鍔部を挟持する二枚の環状プレート
を介してホーン保持体に着脱自在に装備される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波溶着装置に係
り、特に、超音波ホーン部を備え、その工具ホーン部分
を被加工物に当接させて所定の静圧力を印加する機構を
備えた超音波溶着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波溶着装置は、熱可塑性のプラスチ
ックを対象として従来より広く用いられている。この超
音波溶着装置は、プラスチック同志を短時間に強固に溶
着し得るという利点を備えている。
【0003】一方、超音波溶着装置は、原理的に超音波
ホーン部の先端部に装備された工具ホーンを被加工物に
当接させて静圧力を印加する必要がある。そのための構
成として、超音波ホーン部を保持するホーン保持体,工
具ホーン部分を被加工物に当接させて所定の静圧力を印
加する静圧印加機構,更には超音波ホーン部に発生する
熱を放散する手段等,従来より種々の機能を備えた部材
および機構が装備されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、多くの部材および機構が組み込まれて
いることから全体的に構成が複雑且つ大型化し、可搬性
が悪いという不都合があった。
【0005】また、工具ホーンを被加工物に当接させて
静圧力を印加する必要性より、例えば支持基板に植設さ
れた支柱に堅牢な枠体を装備すると共に、この枠体に前
述した超音波ホーン部の上下動を案内するガイド機構,
或いは静圧印加機構を装備するという構成が採用されて
いた。このため、装置全体の堅牢化は達成し得ても、構
成の複雑化に起因して、その生産性が悪く、また故障点
検等に際しては手間がかかる等の不都合があった。
【0006】更に、上記従来例にあっては超音波ホーン
部に外力を直接印加して当該超音波ホーン部を被加工物
に向けて降下させるようになっていることから、超音波
ホーン部全体に必要以上の内部歪みが生じ、耐久性が悪
いという不都合があった。
【0007】また、超音波溶着装置にあっては、被加工
物の当接面に直交して超音波振動を加えることが、その
溶着箇所の質の向上,ひいては作業能率向上を図る上で
重要な要件となっている。このため、生産ラインにおい
て,また使用中の保守作業において,当該超音波ホーン
部の垂直度の設定は、従来より重要課題の一つとなって
いる。
【0008】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、とくに構造が比較的簡単で且つ常に最適な使
用状態の設定ができ、同時に装置全体の性能および耐久
性の向上を図った超音波溶着装置を提供することを、そ
の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明にあ
っては、超音波振動子及び当該超音波振動子に円柱状の
ブースタを介して装備された工具ホーンを有する超音波
ホーン部と、この超音波ホーン部を保持するホーン保持
体とを備えている。このホーン保持体は、比較的堅牢に
形成され,且つ例えば上下方向にわたって配置されたガ
イド支軸に係合され、これによって、当該ガイド支軸に
支持され且つ上下方向への移動を自在になし得るように
なっている。
【0010】このガイド支軸の上方側の端部には、前述
した超音波ホーン部およびホーン保持体を所定の押圧力
をもって下方の被加工物に向けて移送すると共に,当該
超音波ホーン部の工具ホーンを被加工物に加圧当接せし
めるホーン移送加圧手段が装備されている。また、超音
波ホーン部を、当該超音波ホーン部のブースタ部分に設
けられた鍔部を挟持する二枚の環状プレートを介して前
記ホーン保持体に着脱自在に装備する、という構成をと
っている。
【0011】請求項2記載の発明にあっては、前述した
請求項1記載において、ホーン保持体側に位置する一方
の環状プレートに、超音波ホーン部の垂直度を設定する
ホーン垂直度設定機構を装備する、という構成を採って
いる。
【0012】請求項3記載の発明にあっては、前述した
ホーン垂直度設定機構を、前述した一方の環状プレート
の外周側端部で,且つ外部操作可能な位置に設けられた
貫通ねじ穴と、この貫通ネジ穴に外部操作可能に螺合さ
れ一方の環状プレートの水平度を調整する水平度設定ね
じとにより構成する、という手法を採っている。
【0013】また、請求項4記載の発明にあっては、前
述したホーン保持体側に位置する一方の環状プレート
に、超音波ホーン部が調整時に必要以上に回転するのを
阻止する回り止め機構を装備する、という構成を採って
いる。
【0014】これによって前述した目的を達成しようと
するものである。
【0015】
【作用】まず、装置全体を稼働状態に設定する。次に、
被加工物Kを加工物固定台W上に固定する。続いてエア
ーシリンダ15Bを駆動して超音波ホーン部11を被加
工物Kに向けて降下させ、被加工物Kに当接した時点で
当該被加工物Kに所定の静圧力を印加する。同時に超音
波ホーン部11を作動させて被加工物Kの所定箇所を溶
着する。
【0016】超音波ホーン部11の降下に際しては、ガ
イド支軸13A,13Bがホーン保持体12を案内し、
これによって円滑にその降下動作が行われる。超音波ホ
ーン部11が降下し溶着作業が完了すると、図示しない
制御手段からの指令によってエアーシリンダ15Bの加
圧動作が解除される。
【0017】また、エアーシリンダ15Bが作動して有
底筒体18が押し下げられ、同時に有底筒体18を支持
しているホーン保持体12および当該ホーン保持体12
に装備されている前述した超音波ホーン部11が、一体
的に被加工物Kに向けて押し出される。
【0018】この場合、有底筒体18は、その上端部中
央にピストンロッド15Baの押し下げ力を受けると共
に超音波ホーン部11の周囲で前述したホーン保持体1
2に当接し、当該ホーン保持体12を均一に押し下げる
ように機能する。このため、ガイド支軸13A,13B
に案内されてホーン保持体12は円滑に且つ迅速に被加
工物Kに向けて押し下げられ、この間、超音波ホーン部
11には何らの外力も印加されない。
【0019】又、超音波ホーン部11の工具ホーン11
C部分が被加工物Kに当接すると、当該被加工物Kに所
定の静圧力が印加されるが、この静圧力は前述したホー
ン移送加圧手段15から有底筒体18を介して超音波ホ
ーン部11に伝えられる。このため、この静圧力は、鍔
部11Baを介して周囲から当該超音波ホーン部11の
工具ホーン11C部分に印加され、超音波振動子11A
部分には全く印加されない。
【0020】超音波ホーン部11は、その中央部に設け
られた鍔部11Ba及び該鍔部11Baを挟持する二枚
の環状プレートを介して、ホーン保持体に着脱自在に装
備されており、このため、この当該超音波ホーン部11
の組み込み作業の簡略化が図られいる。
【0021】また、各ホーン垂直度設定機構21による
超音波ホーン部11の垂直度の調整および設定に際して
は、例えば四本のボルト17Bで他方の環状プレート1
7をホーン保持体12に固定したのち超音波ホーン部1
1の垂直度を水準器等で測定し、しかるのち上記四本の
ボルト17Bを調整して超音波ホーン部11を垂直状態
に設定する。その後、一箇所又は二乃至四箇所の垂直度
設定ねじ21Bを作動させて当該調整された超音波ホー
ン部11の垂直状態を固定する。
【0022】即ち、この垂直度設定ねじ21Bは、前述
した四本のボルト17Bによる環状プレート固定する機
能を備えているのに対し、当該他方の環状プレート17
をホーン保持体12から引き離す機能を備え、両者のバ
ランスに基づいて垂直度が設定され固定されている。
【0023】
【発明の実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図
8に基づいて説明する。
【0024】まず、図1乃至図5において、符号1は支
持基板を示し、符号2は支持基板1に植設された支柱体
を示す。この支柱体2は円筒状に形成されている。この
支柱体2には、後述する超音波ホーン部11等を上下方
向に往復移送可能に支持する本体移送支持機構3が装備
されている。
【0025】この本体移送支持機構3は、超音波ホーン
部11等を支持する筒状支持体3Aと、この筒状支持体
3Aを前述した支柱体2の任意の位置に固定するロック
機構3Bとを備えている。符号3aは、このロック機構
3Bを作動させるための操作アームを示す。
【0026】このため、例えば、操作アーム3aを操作
してロック状態を緩めることにより筒状支持体3Aを介
して超音波ホーン部11等を上下方向の任意の位置に移
動させることができ、また、その後、操作アーム3aを
操作してロック機構3Bを作動させることにより、超音
波ホーン部11等を上下方向の任意の位置に固定させる
ことができるようになっている。
【0027】この超音波ホーン部11は、超音波振動子
11Aと、該超音波振動子11Aに円柱状のブースタ
(コーン部分)11Bを介して装備された工具ホーン1
1Cとを備え、全体的には円柱状に形成されている。そ
して、この超音波ホーン部11は、本実施例では、例え
ば図1に示すように上下方向にわたって配置され、その
ブースタ11B部分で後述するようにホーン保持体12
に着脱自在に装着されている。
【0028】この超音波ホーン部11を支持するホーン
保持体12は、所定間隔を隔てて配置された二本の固定
ガイド支軸13A,13B(図1,図3〜図4では重な
ってみえる)にリニアベアリングとしてのボールねじ1
4を介して上下動自在に支持されている。記号Kは、ホ
ーン保持体12の図1における下方に配置された被加工
物を示し、記号Wは被加工物Kを固定する加工物固定台
を示す。
【0029】ホーン保持体12は、比較的厚い四角形状
のブロック部材からなり、その図1における左端部側に
比較的大きい貫通穴12Aが設けられ、この貫通穴12
A部分に、前述した超音波ホーン部11が装備されてい
る。
【0030】固定ガイド支軸13A,13Bの前述した
被加工物Kとは反対側の端部(図1における上部)に、
ホーン移送加圧手段15が装備されている。
【0031】このホーン移送加圧手段15は、固定ガイ
ド支軸13A,13Bに一端部が固定されて図1の水平
方向に延設されたシリンダ用のベースプレート15A
と、このベースプレート15Aに装着され前述した超音
波ホーン部11およびホーン保持体12を図1の下方に
押圧するエアーシリンダ15Bと、このエアーシリンダ
15Bの動作をコントロールする空気圧制御系15Cと
を備えている。また、符号15aはベースプレート15
Aをガイド支軸13A,13Bに固定するためのスナッ
プリングを示す。
【0032】符号15Kはカバーを示す。このカバー1
5Kは、その上端部が、後述するホーン移送加圧手段1
5のベースプレート15Aに装着されている。
【0033】また、空気圧制御系15Cは、図1,図8
に示すように、エアーシリンダ15Bの動作速度を制御
するエアーコントローラとしての速度制御弁15Ca
と、エアーシリンダ15Bの動作方向を切り替え制御す
る電磁弁15Cbと、空気圧の安定出力を図るエアーレ
ギュレータ15Ccとを備えている。図8において、符
号25はエアーシリンダ15Bを駆動するコンプレッサ
を示し、符号26はエアーフィルタを示す。また、符号
15Cdは速度制御弁15Caに併設された消音器を示
し、符号15Ceは圧力計を示す。
【0034】そして、この空気圧制御系15Cに制御さ
れて、前述した超音波ホーン部11およびホーン保持体
12が被加工物Kに向けて移送され、超音波ホーン部1
1の工具ホーン11Cが被加工物Kに当接され、同時に
この被加工物Kに所定の静圧が印加されるようになって
いる。
【0035】ここで、被加工物Kに対する超音波ホーン
部11の静圧力は、ホーン保持体12を介してホーン移
送加圧手段15から超音波ホーン部11に伝達されるよ
うになっている。
【0036】これを更に詳述すると、超音波ホーン部1
1のブースタ11Bの外周囲に鍔部11Baが設けら
れ、この鍔部11Baが一方と他方の二枚の環状プレー
ト16,17に挟持されている。
【0037】この二枚の環状プレート16,17の内、
図1の下側に位置する一方の環状プレート16は、図6
に示すように超音波ホーン部11の鍔部11Baを係止
するための座ぐり穴16aを有し、この座ぐり穴16a
内に前述した鍔部11Baが配設され,当該鍔部11B
aの周囲に当接してシール用のOリング18が装備され
ている。この一方の環状プレート16は、四本のボルト
16Bによって他方の環状プレート16に固定されてい
る(図7参照)。
【0038】そして、この二枚の環状プレート16,1
7は、前述したホーン保持体12の図1における貫通穴
12A部分の下端面に着脱自在に装着され、これによっ
て、まず、超音波ホーン部11が、前述したようにホー
ン保持体12に着脱自在に装着されている。
【0039】また、他方の環状プレート17は、前述し
た一方の環状プレート16よりもその直径が大きく形成
されている。この他方の環状プレート17は、その周囲
部分四箇所で前述したホーン保持体12の図1における
下端面にボルト17aによってボルト止めされている。
図7に、この部分の具体例を示す。
【0040】この他方の環状プレート17には、図7に
示すようにホーン垂直度設定機構21が四箇所に装備さ
れている。この各ホーン垂直度設定機構21は、前述し
た四本のボルト17Bの中間位置に設けられた貫通ねじ
穴21Aと、このねじ穴21Aに螺合された垂直度設定
ねじ21Bとにより構成されている。
【0041】この垂直度設定ねじ21Bは、その先端部
に,いずれの方向にも向きを変え得るボール21Baが
組み込まれ且つ全体に螺子が形成されたものが使用され
ている。このボール21Baは、その突出側が一部平坦
に形成され、これによって当接する相手側の部材の傾斜
面に対し常に面接触可能に構成されている。
【0042】このため、上記各ホーン垂直度設定機構2
1による超音波ホーン部11の垂直度の調整および設定
に際しては、まず四本のボルト17Bで他方の環状プレ
ート17をホーン保持体12に固定したのち超音波ホー
ン部11の垂直度を水準器等で測定し、しかるのち四本
のボルト17Bを調整して超音波ホーン部11を垂直状
態に設定する。その後、一箇所又は二乃至四箇所の垂直
度設定ねじ21Bを作動させて当該調整された超音波ホ
ーン部11の垂直状態を固定する。
【0043】即ち、この垂直度設定ねじ21Bは、前述
した四本のボルト17Bによる環状プレート固定する機
能を備えているのに対し、当該他方の環状プレート17
をホーン保持体12から引き離す機能を備えている。こ
のため、四本のボルト17Bおよび他方の環状プレート
17によって設定された超音波ホーン部11の垂直状態
は、ホーン垂直度設定機構21によって堅牢に設定され
固定されるようになっている。
【0044】超音波ホーン部11の超音波振動子11A
部分は、図1に示すようにホーン保持体12の貫通穴1
2A部分で上方に向けて突設されている。この超音波ホ
ーン部11の前述した超音波振動子11A部分を覆うよ
うにして、断面が逆U字状で直径の比較的大きいの有底
筒体18が装備されている。この有底筒体18は、その
開口部側(図1の下端部)がホーン保持体12の貫通穴
12A部分に埋設され、その上端部中央が連結手段であ
るフリージョイント19を介して前述したエアーシリン
ダ15Bのピストンロッド15Ba(図3参照)に連結
されている。
【0045】これにより、エアーシリンダ15Bが作動
してピストンロッド15Baが下方に押し出されると、
このピストンロッド15Baによって有底筒体18が押
し下げられ、同時に有底筒体18を支持しているホーン
保持体12および当該ホーン保持体12に装備されてい
る前述した超音波ホーン部11が、一体的に図1の下方
に向けて押し下げられるようになっている。ここで、有
底筒体18は、前述したガイド支軸13A,13Bに近
接して装備されている。
【0046】この場合、有底筒体18は、その上端部中
央にピストンロッド15Baの押し下げ力を受けると共
に超音波ホーン部11の周囲で前述したホーン保持体1
2に当接し、当該ホーン保持体12を均一に押し下げる
ように機能する。このため、ガイド支軸13A,13B
に案内されてホーン保持体12は円滑に且つ迅速に被加
工物Kに向けて押し下げられるようになっている。この
間、超音波ホーン部11には何らの外力も印加されな
い。
【0047】また、超音波ホーン部11の工具ホーン1
1C部分が被加工物Kに当接すると、当該被加工物Kに
所定の静圧力が印加されるが、この静圧力は前述したホ
ーン移送加圧手段15から有底筒体18を介して超音波
ホーン部11に伝えられる。このため、この静圧力は、
鍔部11Baを介して周囲から当該超音波ホーン部11
の工具ホーン11C部分に印加され、超音波振動子11
A部分には印加されないようになっている。
【0048】このように、超音波ホーン部11による加
工工程中、特に超音波振動子11A部分には何らの外力
が印加されないようになっていることから、従来のもの
に比較して当該超音波振動子11Aの耐久性が,ひいて
は超音波ホーン部11の耐久性が著しく改善されたもの
となっている。
【0049】有底筒体18の図1における上端部には、
信号用配線等を施設するための貫通穴18aが設けられ
ている。そして、超音波振動子11A用の駆動信号が、
前述した貫通穴18aを介して配線された駆動用信号線
11aにより、予め別に装備された発振器(図示せず)
から送り込まれるようになっている。
【0050】この駆動用信号線11aは、中空の二連チ
ューブ20の一方のチューブ20A内に収納され,当該
二連チューブ20と共に貫通穴18aを介して、外部か
ら有底筒体18の内部に配線されるようになっている。
【0051】この二連チューブ20の他方のチューブ2
0Bは、前述したエアーシリンダ15Bの排気口に連結
されて排エアーガイドチューブとして機能し得るように
なっている。このため、エアーシリンダ15Bの排気エ
アーは、排エアーガイドチューブとしての他方のチュー
ブ20Bを介して有底筒体18の内部に案内され、当該
有底筒体18内で放出される。このため、連続運転等で
温度が上昇した超音波振動子11Aは、このエアーシリ
ンダ15Bの排気エアーによって有効に冷却され、この
ため当該超音波振動子11Aの耐久性を著しく増大する
ことができ、同時に排気エアーの排気音の外部への放散
が有効に抑制されるため、かかる点において比較的静か
な状態で装置全体を稼働させることが可能となってい
る。
【0052】ここで、前述した中空の二連チューブ20
は、エアーシリンダ15Bの出力ロッドであるピストン
ロッド15Ba(図3参照)の先端部およびフリージョ
イント19の周囲を適当な平均直径で一回又は二回以上
の適当な回数をもって螺旋状に巻き回したのち、前述し
た有底筒体18内に向けて配設されている。このため、
ホーン保持体12および超音波ホーン部11部分全体が
図1における上下方向に往復移動しても、二連チューブ
20は余裕をもってこれに追従し得るようになってい
る。
【0053】また、ホーン移送加圧手段15とホーン保
持体12との間に、ホーン移送加圧手段15の移送力に
抗して作動するリターンばね22(図4〜図5参照)が
装備されている。このため、ホーン移送加圧手段15を
作動させた後は、直ちにリターンばね22が作動して元
の位置への復帰を迅速に行うことが可能となり、かかる
点において作業を迅速になし得るという利点がある。
【0054】更に、このホーン移送加圧手段15とホー
ン保持体12との間には、超音波ホーン部11の移動範
囲を可変設定するストッパ機構23(図4〜図5参照)
が装備されている。これにより、例えば被加工物Kが無
い場合等にあって必要以上に超音波ホーン部11が降下
移動して生じる駆動用信号線11aや工具ホーン11C
部分等の破損事故が予め有効に阻止されている。
【0055】前述したガイド支軸13A,13Bは、ガ
イド支軸固定機構24によって前述した本体移送支持機
構3に着脱自在に固定支持されている。このガイド支軸
固定機構24は、図4〜図5に示すように本体移送支持
機構3の支持部材3Aに固定される受け部材24Aと、
この受け部材24Aに前述したガイド支軸13A,13
Bを挟持した状態でボルト止めされる支軸固定部材24
Bとにより構成されている。
【0056】このため、受け部材24Aを、例えば所定
のロボットのアーム部分に固定装備すると、当該超音波
ホーン部11をいずれの方向にも,また被加工物Kが異
なった位置に存在していても自由にこれに対応すること
ができるという利点を得ることができる。
【0057】更に、ガイド支軸固定機構24は、受け部
材24Aを、例えば、当該箇所における水平軸線H0
沿って所定角度回転させ傾斜した状態で装着し得るよう
に構成してもよい。このようにすると、傾斜面に対する
超音波溶着作業が可能となるという利点がある。
【0058】前述した他方の環状プレート17の一部に
は、前述した超音波ホーン部11の装備時若しくは超音
波ホーン部11の垂直度の調整時に,該超音波ホーン部
11が必要以上に回転するのを阻止する回り止め用の一
方の係止片32が、図6に示すように前述したホーン保
持体12の貫通穴12A部分に突設されている。また、
この一方の係止片32に係止される他方の係止片32が
前述した超音波ホーン部11のブースタ11B部分に設
けられている。そして、この一方の係止片32と他方の
係止片33とによって超音波ホーン部11用の回り止め
機構31が形成されている図1,図6参照)。
【0059】この場合、一方の係止片32は他方の環状
プレート17の一箇所に,また他方の係止片33は超音
波ホーン部11の一箇所にそれぞれ設けられている。こ
のため、上記実施例では超音波ホーン部11は、約36
0°の回転許容範囲が認められている。また、この場
合、前述した二連チューブ20もこれに対応した長さの
ものが使用されている。
【0060】この一方の係止片32又は他方の係止片3
3は、適宜二箇所に設けて前述した超音波ホーン部11
の回転許容範囲を適当に設定してもよい。
【0061】次に、上記実施例の動作について説明す
る。
【0062】まず、コンプレッサ25を始動させ,また
超音波ホーン部11を始動可能状態にする等,装置全体
を稼働状態に設定する。次に、被加工物Kを加工物固定
台W上に固定する。続いて電磁弁15Cbを作動させて
エアーシリンダ15Bを駆動し、超音波ホーン部11を
被加工物Kに向けて降下させ、被加工物Kに当接した時
点で当該被加工物Kに所定の静圧力を印加する。同時に
超音波ホーン部11を作動させて被加工物Kの所定箇所
を溶着する。
【0063】ここで、超音波ホーン部11は、ガイド支
軸13A,13Bに案内されて円滑に下降動作が行われ
る。超音波ホーン部11が降下し溶着作業が完了する
と、図示しない制御手段からの指令によって速度制御弁
15Caが作動し,エアーシリンダ15Bの加圧動作が
解除される。これにより直ちにリターンばね22が作動
し、ホーン保持体12と共に超音波ホーン部11は元の
位置に復帰する。
【0064】この時、エアーシリンダ15Bでは、排エ
アーが排出され、これが二連チューブ20の他方のチュ
ーブ20Bに案内されて前述した有底筒体18内に案内
され、これによって超音波ホーン部11が有効に冷却さ
れる。かかる動作は、溶着作業が繰り返し成される度に
繰り返される。このため、継続して成される溶着作業に
あって、超音波ホーン部11の温度が上昇して生じる超
音波振動子11Aの特性劣化を予め有効に防止すること
ができ、そのための冷却手段を本実施例にあっては改め
て別に装備する必要がなくなる。
【0065】また、エアーシリンダ15Bが作動してピ
ストンロッド15Baが下方に押し出される工程にあっ
ては、まず、ピストンロッド15Baによって有底筒体
18が押し下げられ、同時に有底筒体18を支持してい
るホーン保持体12および当該ホーン保持体12に装備
されている前述した超音波ホーン部11が、一体的に図
1の下方に向けて押し下げられる。
【0066】この場合、有底筒体18は、その上端部中
央にピストンロッド15Baの押し下げ力を受けると共
に超音波ホーン部11の周囲で前述したホーン保持体1
2に当接し、当該ホーン保持体12を均一に押し下げる
ように機能する。このため、ガイド支軸13A,13B
に案内されてホーン保持体12は円滑に且つ迅速に被加
工物Kに向けて押し下げられ、この間、超音波ホーン部
11には何らの外力も印加されない。
【0067】又、超音波ホーン部11の工具ホーン11
C部分が被加工物Kに当接すると、該被加工物Kに所定
の静圧力が印加される。この静圧力は前述したホーン移
送加圧手段15から有底筒体18を介して超音波ホーン
部11に伝えられる。このため、該静圧力は、鍔部11
Baを介して該超音波ホーン部11の工具ホーン11C
部分に直接印加され、超音波振動子11A部分には全く
印加されない。
【0068】また、装置全体の移動,或いは連続稼働等
によって超音波ホーン部11の垂直度が変化した場合に
は、他方の環状プレート17のボルト止め及びホーン垂
直度設定機構21を操作して超音波ホーン部11の垂直
度を正規の状態に設定する。この場合、まず他方の環状
プレート17の四本のボルト17Bの該当箇所を緩め、
同時に他のボルト17Bについても適当に緩めながら超
音波ホーン部11の垂直度を正規の状態に設定する。そ
の後、ホーン垂直度設定機構21の垂直度設定ねじ21
Bを作動させて当該超音波ホーン部11の垂直度を固定
し、続いて四本のボルト17Bを締める。これによって
超音波ホーン部11の垂直度の調整および設定作業は完
了する。
【0069】ここで、上記実施例では、特に二本のガイ
ド支軸13A,13Bを装備した場合を開示したが、こ
れに代えて、適当な回り止めを装備することにより一本
のガイド支軸を使用するように構成してもよい。
【0070】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、請求項1記載の発明にあっては、
超音波ホーン部を支持する手段と当該超音波ホーン部の
移動を案内する手段とをガイド支軸で兼用する構造とし
たので、装置全体の構造を著しく簡略化することがで
き、同時に装置全体の重量を軽減することが可能とな
り、このため装置の生産性および可搬性の改善および原
価低減を図ることができ、また、超音波ホーン部の移動
および静圧の加圧動作に際しては、ホーン保持体を介し
て行うようにしたので、超音波振動子部分に加わる外力
が排除されており、かかる点において超音波振動子の耐
久性,ひいては超音波ホーン部の耐久性を従来のものに
比較して著しく向上させることができ、更に超音波ホー
ン部を二枚の環状プレートを介してホーン保持体に着脱
自在に装備したので、二枚の環状プレートをホーン保持
体から一体的に取り外すことができ、このため、超音波
ホーン部の保守が容易となり、装置を分解することなく
且つ迅速に超音波ホーン部の組み込み若しくは補修等を
行うことができるという従来にない優れた超音波溶着装
置を提供することができる。
【0071】請求項2記載の発明にあっては、更に、ホ
ーン垂直度設定機構の作用により超音波ホーン部の垂直
度を自在に調整し可変設定可能することが可能となり、
このため、常に最適の条件で超音波溶着の作業を継続す
ることができるという従来にない優れた超音波溶着装置
を提供することができる。
【0072】請求項3記載の発明にあっては、上述した
ホーン垂直度設定機構をねじ機構をもって構成するよう
にしたので、ねじを回すだけという簡単な構造でホーン
垂直度設定機構を作動させることができるという従来に
ない優れた超音波溶着装置を提供することができる。
【0073】また、請求項4記載の発明にあっては、更
に、前述した超音波ホーン部の組み込んで位置合わせを
するに際し、超音波ホーン部を所定角度の範囲で回転さ
せて最適位置の設定を行うことができるという従来にな
い優れた超音波溶着装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図で、一部省略し且つ
有底筒体部分およびガイド支軸に係合するボールねじ部
分等を断面した正面図である。
【図2】図1の一部省略した左側面図である。
【図3】図1の動作を示す説明図である。
【図4】図1におけるガイド支軸と他の構成部材との配
置関係を示す説明図である。
【図5】図4の一部省略した左側面図である。
【図6】図1における他方の環状プレートとホーン垂直
度設定機構部分を示す拡大説明図である。
【図7】図6に開示した他方の環状プレートとホーン垂
直度設定機構の一例を示す底面図である。
【図8】図1における空気圧制御系部分の一例を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
11 超音波ホーン部 11A 超音波振動子 11B ブースタ 11Ba ブースタ部分に設けられた鍔部 11C 工具ホーン 12 ホーン保持体 13A,13B ガイド支軸 15 ホーン移送加圧手段 15A ベースプレート 15B エアーシリンダ 16,17 環状プレート 21 ホーン垂直度設定機構 21A 貫通ねじ穴 21B 水平度調整ねじ 31 回り止め機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波振動子及び当該超音波振動子に円
    柱状のブースタを介して装備された工具ホーンを有する
    超音波ホーン部と、この超音波ホーン部を保持するホー
    ン保持体とを備えた超音波溶着装置において、 前記ホーン保持体を支持すると共に,当該ホーン保持体
    が前記被加工物に向けて移動するのを案内するガイド支
    軸を設け、 このガイド支軸の前記被加工物とは反対側の端部に、前
    記超音波ホーン部およびホーン保持体を所定の押圧力を
    もって被加工物に向けて移送すると共に,前記超音波ホ
    ーン部の工具ホーンを前記被加工物に加圧当接せしめる
    ホーン移送加圧手段を装備し、 前記超音波ホーン部を、当該超音波ホーン部のブースタ
    部分に設けられた鍔部を挟持する二枚の環状プレートを
    介して前記ホーン保持体に着脱自在に装備したことを特
    徴とする超音波溶着装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超音波溶着装置におい
    て、前記ホーン保持体側に位置する一方の環状プレート
    に、前記超音波ホーン部の垂直度を設定するホーン垂直
    度設定機構を装備したことを特徴とする超音波溶着装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ホーン垂直度設定機構を、前記一方
    の環状プレートの外周側端部で,且つ外部操作可能な位
    置に設けられた貫通ねじ穴と、この貫通ネジ穴に外部操
    作可能に螺合され前記一方の環状プレートの水平度を調
    整する水平度設定ねじとにより構成したことを特徴とす
    る請求項2記載の超音波溶着装置。
  4. 【請求項4】 前記ホーン保持体側に位置する一方の環
    状プレートに、前記超音波ホーン部がその調整時に必要
    以上に回転するのを阻止する回り止め機構を装備したこ
    とを特徴とする請求項1,2又は3記載の超音波溶着装
    置。
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