JPH07226361A - 荷電粒子ビーム描画装置における矩形ビームのサイズ及び位置決め調整方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置における矩形ビームのサイズ及び位置決め調整方法

Info

Publication number
JPH07226361A
JPH07226361A JP1619294A JP1619294A JPH07226361A JP H07226361 A JPH07226361 A JP H07226361A JP 1619294 A JP1619294 A JP 1619294A JP 1619294 A JP1619294 A JP 1619294A JP H07226361 A JPH07226361 A JP H07226361A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rectangular beam
size
rectangular
signal
aperture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP1619294A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3065472B2 (ja
Inventor
Hitoshi Takemura
等 竹村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Jeol Ltd filed Critical Jeol Ltd
Priority to JP6016192A priority Critical patent/JP3065472B2/ja
Publication of JPH07226361A publication Critical patent/JPH07226361A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3065472B2 publication Critical patent/JP3065472B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electron Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 正確に簡単に矩形ビームのサイズや矩形ビー
ムの位置決め偏向器の調整を行うことかできる矩形ビー
ムの調整方法を実現する。 【構成】 矩形に成形されたビームをナイフエッジ32
の開口37部分に照射する。そして、矢印Xの方向に電
子ビームを2回走査し、それぞれの走査に基づくファラ
デーカップ33の検出信号を、微分回路34によって微
分し、コンピュータ21を介してメモリー36に記憶さ
せる。第1回目と第2回目の電子ビームの走査は、矩形
ビームのサイズ分走査の始点がずらされているため、実
際の矩形ビームのサイズが規定通りであると、2つの信
号を重ね合わせた信号の繋ぎ目はフラットとなる。しか
しながら、矩形ビームのサイズが規定の長さからずれて
いると、信号の繋ぎ目は凹みが出たり、逆に出っ張った
りする。この重ね合わせ信号の繋ぎ目により規定通りの
サイズとなるように装置の調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子ビームやイオンビ
ームを矩形断面に成形し、矩形断面のビームを被描画材
料に投射するようにした荷電粒子ビーム描画装置におい
て、矩形ビームのサイズの調整や、矩形ビームの位置決
めの調整を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子ビーム描画装置として、電子ビーム
の断面を可変して描画する方式の装置が広く利用されて
いる。この装置では、電子ビームを第1のアパーチャに
照射し、第1のアパーチャの開口像を第2のアパーチャ
上に結像するようにしている。そして、第1のアパーチ
ャの開口像の第2のアパーチャ上の投射位置を第1と第
2のアパーチャの間に配置された偏向器で変化させるこ
とにより、任意の面積の矩形断面を有した電子ビームが
成形される。
【0003】このような電子ビーム描画方式において、
矩形断面のビームのサイズを測定し、このサイズを規定
通りに調整することは、描画精度上重要である。このビ
ームサイズの測定について図1,図2を用いて説明す
る。図1において1はナイフエッジであり、このナイフ
エッジ1は矩形状の開口2を有している。このナイフエ
ッジ1は被描画材料が配置される位置に置かれ、その下
方には開口1を通った電子ビームを検出するファラデー
カップ3が設けられいる。ファラデーカップ3によって
検出された信号は、第1の微分回路4、第2の微分回路
5、第3の微分回路6を介してステップカウンタ7に供
給される。
【0004】このような構成で、矩形に成形された電子
ビームをナイフエッジ1の開口2部分に照射する。その
後、図中矢印Xの方向に電子ビームを走査すると、ファ
ラデーカップ3から図2(a)の信号が得られる。すな
わち、最初電子ビームの全てが開口2を通過しており、
全ビーム電流が検出される。その後、ビームを走査する
ことにより、ナイフエッジ1によって徐々にビームがカ
ットされることになり、検出ビーム電流はそれに応じて
減少し、最後には、ビームの全部がナイフエッジ1によ
ってカットされ、検出信号はゼロとなる。
【0005】ファラデーカップ3の検出信号は、第1の
微分回路4によって微分され、図2(b)の信号が得ら
れる。この図2(b)の信号は微分回路5によって微分
され図2(c)の信号となり、更に微分回路6によって
微分され、図2(d)の信号が得られる。この図2
(d)の信号に基づき、図2(e)のトリガー信号(ロ
ーレベル)が得られ、このトリガー信号の間、ステップ
カウンタ7はクロックパルスをカウントし、ビームサイ
ズに応じた信号を得るようにしている。すなわち、電子
ビームの走査はクロックパルスによって1ステップずつ
ディジタル的に行われており、その走査の1ステップの
走査幅は予め定められている。従って、トリガー信号の
間に含まれるクロックパルスをカウントすることによ
り、ビームサイズの測定を行うことができる。(尚、2
次電子や反射電子の発生率の異なる材料で形成された直
線状の端部を有する部材(例えば、マーク)をビーム走
査し、該走査によって検出された信号は1回微分信号と
同様な波形となるので、この場合には、検出信号を2回
微分するだけで良い。
【0006】このようなビームサイズの測定値に基づ
き、規定上のビームサイズと実際のサイズとの誤差が求
められ、この誤差によって矩形ビームのサイズの調整が
行われる。なお、以上のステップによりX方向のビーム
サイズの調整を行うことができ、Y方向のビームサイズ
については図1の矢印Yの方向にビームを走査して、上
記したと同じステップでビームサイズの調整が行われ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したビームサイズ
の測定方式では、次のような問題がある。 各微分回路による信号の遅れが発生することによ
り、トリガー信号はそれらの遅れに対応した分遅れる。
この際、+側の遅れと−側の遅れが僅かであるが異な
る。その為に、このような微分回路による遅れがない場
合に比べ、トリガー信号の幅が異なってしまう。
【0008】 各微分回路による信号の大きさの変化
が発生すると、例えば、レベルが高くなると各微分信号
が遅れ、のような問題が発生する。 トリガー信号を作り出す時のトリガーレベルが変化
すると、変化しない場合に比べトリガー信号の幅が異な
ってしまう。
【0009】 上記〜のようなことがあるので、
実際のビームサイズがと測定したビームサイズが異なっ
てしまい、測定したビームサイズが所定の値になるよう
に、例えば、成形偏向器によりビームサイズの調整を行
ってからパターン描画を行っても、描画精度が低下して
しまう。
【0010】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、その目的は、正確に簡単に矩形ビームのサイズ
や矩形ビームの位置決め偏向器の調整を行うことかでき
る矩形ビームのサイズ及び位置決め調整方法を実現する
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に基づく
荷電粒子ビーム描画装置における矩形ビームのサイズの
調整方法は、第1のアパーチャの開口像を第2のアパー
チャ上に結像し、第2のアパーチャの開口を透過した矩
形断面の荷電粒子ビームを被描画材料上に投射するよう
にした荷電粒子ビーム描画装置において、単位サイズに
成形した単位矩形ビームを直線状の境界部を横切って実
質的に2回の走査を行い、境界部によって影響されたビ
ームを検出し、その検出信号を微分した2種の信号をメ
モリーに記憶すると共に、この記憶の際、それぞれの信
号を相互に単位矩形ビームの単位サイズ分ずらして記憶
させ、メモリー内に記憶された2種の信号の重ね合わせ
信号に基づいて、成形された矩形ビームのサイズの調整
を行うようにしたことを特徴としている。
【0012】請求項2の発明に基づく荷電粒子ビーム描
画装置における矩形ビームの位置決め調整方法は、第1
のアパーチャの開口像を第2のアパーチャ上に結像し、
第2のアパーチャの開口を透過した矩形断面の荷電粒子
ビームを被描画材料上に投射するようにした荷電粒子ビ
ーム描画装置において、描画フィールドの一方の端部に
直線状の境界部を配置し、単位サイズに成形した単位矩
形ビームを該直線状の境界部を横切って第1回目の走査
を行い、境界部によって影響されたビームを検出し、そ
の検出信号を微分した後その信号を走査位置に応じてメ
モリーに記憶し、次に該境界部を描画フィールド分機械
的に移動させ、その移動後において、該境界部で第2回
目の走査を行い、境界部によって影響されたビームを検
出し、その検出信号を微分した後第2回目の走査に応じ
てメモリーに記憶すると共に、第1回目と第2回目の走
査に基づく微分信号のメモリーへの記憶の際、それぞれ
の信号を単位矩形ビームの単位サイズ分ずらして記憶さ
せ、メモリー内に記憶された2種の信号の重ね合わせ信
号に基づいて、位置決め偏向器の調整を行うようにした
ことを特徴としている。
【0013】
【作用】本発明は、ナイフエッジなどの直線状の境界部
を横切って矩形ビームの走査を実質的に2回行い、それ
ぞれの走査に基づいて得られた信号を1回微分し、微分
信号を同一メモリーに記憶させ、記憶された2種の微分
信号の重ね合わされた信号に基づいて矩形ビームのサイ
ズの調整や矩形ビームの位置決め偏向器の調整を行う。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図3は本発明を実施するための可変面積型
電子ビーム描画装置の一例を示している。11は電子ビ
ームEBを発生する電子銃であり、該電子銃11から発
生した電子ビームEBは、照明レンズ12を介して第1
成形アパーチャ13上に照射される。第1成形アパーチ
ャの開口像は、成形レンズ14により、第2成形アパー
チャ16上に結像されるが、その結像の位置は、成形偏
向器15により変えることができる。第2成形アパーチ
ャ16により成形された像は、縮小レンズ17、対物レ
ンズ18を経て描画材料20上に照射される。描画材料
20への照射位置は、位置決め偏向器19により変える
ことができる。
【0015】21はコンピュータであり、コンピュータ
21はパターンデータメモリー22からのパターンデー
タをデータ転送回路23に転送する。データ転送回路2
3からのパターンデータは、ショット分割器24に供給
されてショット分割される。ショット分割器24からの
描画データに応じた信号は、成形偏向器15を制御する
偏向制御回路25、位置決め偏向器19を制御する制御
回路26、電子銃11から発生した電子ビームのブラン
キングを行うブランキング電極27を制御するブランキ
ングコントロール回路28に供給される。
【0016】更に、コンピュータ21は、材料のフィー
ルド毎の移動のために、材料20が載せられたステージ
29の駆動機構30を制御する。なお、ステージ29上
の材料20が載せられていない部分には、ナイフエッジ
とファラデーカップの組み合わせより成るビーム検出構
造31が備えられている。ビーム検出構造31のより具
体的な構成、および、ビーム検出構造31の検出信号の
処理回路の一例は図4に示されている。
【0017】この図4において、ビーム検出構造31は
ナイフエッジ32とファラデーカップ33より構成され
ている。ファラデーカップ33の検出信号は、微分回路
34に供給されて微分された後、AD変換器35を介し
てコンピュータ21に供給される。コンピュータ21
は、供給された信号を波形メモリー36に書き込む。こ
のような構成の動作を次に説明する。
【0018】まず、通常の描画動作について説明する。
パターンデータメモリ22に格納されたパターンデータ
は、逐次読み出され、データ転送回路23を経てショッ
ト分割器24に供給される。ショット分割器24で分割
されたデータに基づき、偏向制御回路25は成形偏向器
15を制御し、また、制御回路26は位置決め偏向器1
9を制御する。
【0019】この結果、各分割されたパターンデータに
基づき、成形偏向器15により電子ビームの断面が単位
パターン形状に成形され、その単位パターンが順々に材
料上にショットされ、所望の形状のパターン描画が行わ
れる。なお、この時、ブランキングコントロール回路2
8からブランキング電極27へのブランキング信号によ
り、材料20への電子ビームのショットに同期して電子
ビームのブランキングが実行される。
【0020】次に、材料20に照射される矩形ビームの
サイズの調整方法について説明する。この矩形ビームサ
イズの調整を行う場合、まず、コンピュータ21からの
指示により駆動機構30を駆動し、ステージ29を移動
させる。そして、ステージ29上にあるナイフエッジと
ファラデーカップを組み合わせたビーム検出構造31を
電子ビームの光軸直下に位置させる。
【0021】その後、従来の方式と同様に、矩形に成形
された電子ビームをナイフエッジ32の開口37部分に
照射する。その後、図中矢印Xの方向に電子ビームの第
1回目の走査を行う。この走査によりファラデーカップ
33から図5(a)の信号が得られる。すなわち、最初
電子ビームの全てが開口37を通過しており、全ビーム
電流が検出される。その後、ビームを走査することによ
り、ナイフエッジ32によって徐々にビームがカットさ
れることになり、検出ビーム電流はそれに応じて減少
し、最後には、ビームの全部がナイフエッジ32によっ
てカットされ、検出信号はゼロとなる。
【0022】ファラデーカップ33によって検出された
信号は、微分回路34によって微分され、図5(b)の
信号が得られる。この微分信号は、A−D変換器35に
よってディジタル信号に変換された後、コンピュータ2
1に供給される。コンピュータ21は供給された信号を
メモリー36に記憶させる。次に図中矢印Xの方向に電
子ビームの第2回目の走査を行うが、この第2回目の走
査は走査の始点を第1回目の走査のときと単位矩形ビー
ムのX方向のサイズ分ずらして行う。この走査によりフ
ァラデーカップ33から第1回目の走査と同様に図5
(a)の信号が得られる。
【0023】第2回目の走査に基づくファラデーカップ
の検出信号も微分回路34によって微分され、図5
(b)の信号と同様な信号が得られる。この微分信号
は、A−D変換器35によってディジタル信号に変換さ
れた後、コンピュータ21に供給される。コンピュータ
21は供給された信号をメモリー36に記憶させる。さ
て、メモリー36には第1回目の電子ビームの走査と第
2回目の電子ビームの走査に基づく信号が記憶される。
図5(c)はメモリー36に記憶されている2つの信号
を示しており、S1は第1回目の走査に基づく信号、S2
は第2回目の走査に基づく信号である。
【0024】この第1回目と第2回目の電子ビームの走
査は、前記したように、矩形ビームのサイズ分走査の始
点がずらされているため、実際の矩形ビームのサイズが
規定通りであると、2つの信号を重ね合わせた信号の繋
ぎ目はフラットとなる。しかしながら、矩形ビームのサ
イズが規定の長さからずれていると、信号の繋ぎ目は凹
みが出たり、逆に出っ張ったりする。図5(d)の信号
は2つの信号の重ね合わせ信号であり、この場合、信号
の繋ぎ目(丸で囲んだ部分)は凹んでいる。
【0025】この凹んでいる場合は、単位矩形ビームの
サイズが規定の長さより短い場合である。この凹んだ部
分をフラットとするように、コンピュータ21から図3
における偏向器制御回路25を制御し、第1の成形アパ
ーチャと第2の成形アパーチャによって成形される矩形
電子ビームが、規定通りのサイズとなるように成形偏向
器15に供給する信号を調整する。この図5(d)の場
合には、単位矩形ビームのサイズが大きくなるように調
整される。
【0026】図5(d)の場合には、重ね合わせ信号の
繋ぎ目が凹んでいたが、逆に出っ張っていた場合は、単
位矩形ビームのサイズが規定の長さより長い場合であ
り、単位矩形ビームのサイズが小さくなるように調整さ
れる。なお、この単位矩形ビームの実際のサイズの調整
は、例えば、オペレータが陰極線管などに表示された図
5(d)の重ね合わせ信号を見ながら行っても良く、ま
た、コンピュータ21が重ね合わせ信号に基づいて判断
を自動的に行い、自動的にサイズの調整を行っても良
い。
【0027】上記した矩形ビームのサイズの調整は、ビ
ームサイズを実際に測定して行っていた従来に比べ、実
際に描画動作を行う場合と同等のビームの照射量の形状
から合わせ込みを行うため、描画結果と良く一致した結
果を得ることができる。その為、従来のように、ビーム
サイズを測定してビームサイズの調整を行い、その後描
画を実際に行ってその結果から、再度ビームサイズの微
調整を行うような面倒なことを行う必要がない。
【0028】上記した実施例では、2回の電子ビームの
走査を行い、それぞれの走査のときの始点を単位矩形ビ
ームのサイズ分ずらすようにした。この方法以外に、2
回の走査を同じ始点から行い、2種の信号をメモリー3
6に記憶する際、メモリー36上で2種の信号の記憶位
置を相互に単位矩形ビームのサイズ分ずらすようにして
も良い。また、電子ビームの走査は1回とし、単一の信
号をメモリー36上で単位矩形ビームのサイズ分ずらし
て記憶させても良い。更に、信号のSN比を向上させる
ため、各走査を複数回行い、検出信号を積算することは
有効である。
【0029】図6は本発明を矩形ビームの位置決めの調
整に利用した実施例を説明するための図である。図中正
方形で示した領域Fは描画フィールドを示している。こ
のフィールドは、被描画材料の機械的な移動によらず、
電子ビームの偏向によってのみ描画を行う領域である。
通常の描画動作は、フィールド単位で電子ビームの偏向
によって所望の描画を行い、そのフィールドの描画が終
了すると、フィールドの長さ分被描画材料を機械的に移
動させ、その後隣接したフィールドの描画を行う。
【0030】このような描画の方式はステップアンドリ
ピート方式と称しているが、この方式では、隣り合った
フィールドの間の描画パターンのつなぎの精度が非常に
重要となる。このつなぎの精度を悪化させる要因は、前
記した矩形ビームのビームサイズが規定通りでないこ
と、矩形ビームの位置決め偏向器19による位置決め精
度(偏向器の振幅の精度)である。
【0031】この位置決め精度を向上させるため、本発
明では、前記したビームサイズの調整を行った後、ま
ず、図6に示した描画フィールドFの一方の端部位置P
1にナイフエッジを配置する。この状態で矩形電子ビー
ムを偏向し、ナイフエッジを横切って直線状に走査す
る。この走査に応じて図5(a)に示したと同様の信号
が得られ、また、その信号を微分することにより図5
(b)の信号が得られる。この微分信号が波形メモリー
36に記憶される。波形メモリー37に記憶された信号
は図7(a)の波形W1となる。
【0032】次に、ナイフエッジ部分を描画フィールド
の一辺の長さ分X方向に機械的に移動させる。この移動
は、図3の実施例では、コンピュータ21から駆動回路
30を制御し、ステージ29を移動させる。ステージ2
9の移動は、図示していないがレーザ干渉計によって監
視されており、正確に移動距離は制御される。この結
果、図6の描画フィールドFの他方の端部位置P2にナ
イフエッジが配置される。この状態で矩形電子ビームを
偏向し、ナイフエッジを横切って直線状に走査する。こ
の走査に応じて図5(a)と同様の信号が得られ、ま
た、その信号を微分することにより図5(b)の信号が
得られる。なお、この走査の際には、ナイフエッジの端
部に対する走査の始点を単位矩形ビームのサイズ分ずら
して行う。この結果得られた微分信号は、波形メモリー
36に記憶されるが、この信号は図7(a)の波形W2
となる。
【0033】このように、ステージ29を描画フィール
ドF分移動させ、その前後で矩形ビームをナイフエッジ
を横切って走査し、それぞれの走査に基づく検出信号を
1回微分し、微分信号を重ねてメモリー36内に記憶
し、その記憶された信号を読み出して表示すると、図7
(b)の信号が得られる。この図7(b)の信号の中央
部の凹みやあるいは出っ張りをなくし、フラットとする
ように、コンピュータ21から制御回路26を制御し、
位置決め偏向器19に供給する偏向信号の振幅を調整す
れば、隣り合ったフィールドのつなぎを精度高く行うこ
とができる。なお、図6に示したフィールドFの端部P
3とP4とにおいても上述した動作を行えば、Y方向の偏
向信号の振幅の調整を行うことができる。
【0034】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこの実施例に限定されない。例えば、可変面積型の電
子ビーム描画装置を例に説明したが、イオンビーム描画
装置にも本発明を用いることができる。また、ナイフエ
ッジを設け、ナイフエッジの開口を通ったビームをファ
ラデーカップにより検出したが、2次電子や反射電子の
発生率の異なる材料で形成された直線状の端部を有する
部材を配置し、この直線状の端部を横切ってビームを走
査し、走査に伴って発生した2次電子や反射電子を検出
するように構成しても良い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ナイフ
エッジなどの直線状の境界部を横切って矩形ビームの走
査を実質的に2回行い、それぞれの走査に基づいて得ら
れた信号を1回微分し、微分信号を同一メモリーに記憶
させ、記憶された2種の微分信号の重ね合わされた信号
に基づいて矩形ビームのサイズの調整や矩形ビームの位
置決め偏向器の調整を行うようにしたので、実際に描画
したときのビームの照射量分布と同じ状態の信号を測定
しながら調整を行うことができ、精度良くビームサイズ
の調整や位置決め偏向器の調整を行うことができる。そ
して、本発明では描画結果を見た上での微調整が不要と
なる。
【0036】また、ビームの走査に伴って検出した信号
の微分を1回行うのみでビームの調整を行うことができ
るので、複数回微分を行った従来に比べ、信号処理によ
る信号の遅れやなまりが少なくなるため、より実際に近
い信号で調整を行うことができる。更に、検出信号のレ
ベルが変化しても、ビームの分布波形でビームサイズの
合わせ込みを行うため、信号レベルの変化の影響が少な
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】矩形ビームのサイズの測定を行う従来の構成を
示す図である。
【図2】図1の構成による信号波形を示す図である。
【図3】本発明に基づく方法を実施するための電子ビー
ム描画システムの一例を示す図である。
【図4】本発明の方法を実施するための検出信号の処理
経路の一例を示す図である。
【図5】本発明の一実施例のと動作を説明するための信
号波形を示す図である。
【図6】本発明の一実施例における描画フィールドと矩
形ビームの走査位置とを示す図である。
【図7】図6の実施例の動作を説明するための信号波形
を示す図である。
【符号の説明】 11 電子銃 12 照明レンズ 13,16 成形アパーチャ 14 成形レンズ 15,19 偏向器 17 縮小レンズ 18 対物レンズ 20 材料 21 コンピュータ 22 メモリ 23 データ転送回路 24 ショット分割器 25 成形偏向器制御回路 26 位置決め偏向器制御回路 27 ブランキング電極 28 ブランキングコントロール回路 29 ステージ 30 駆動機構 31 ビーム検出構造 32 ナイフエッジ 33 ファラデーカップ 34 微分回路 35 AD変換器 36 波形メモリー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のアパーチャの開口像を第2のアパ
    ーチャ上に結像し、第2のアパーチャの開口を透過した
    矩形断面の荷電粒子ビームを被描画材料上に投射するよ
    うにした荷電粒子ビーム描画装置において、単位サイズ
    に成形した単位矩形ビームを直線状の境界部を横切って
    実質的に2回の走査を行い、境界部によって影響された
    ビームを検出し、その検出信号を微分した2種の信号を
    メモリーに記憶すると共に、この記憶の際、それぞれの
    信号を相互に単位矩形ビームの単位サイズ分ずらして記
    憶させ、メモリー内に記憶された2種の信号の重ね合わ
    せ信号に基づいて、成形された矩形ビームのサイズの調
    整を行うようにした荷電粒子ビーム描画装置における矩
    形ビームのサイズ調整方法。
  2. 【請求項2】 第1のアパーチャの開口像を第2のアパ
    ーチャ上に結像し、第2のアパーチャの開口を透過した
    矩形断面の荷電粒子ビームを被描画材料上に投射するよ
    うにした荷電粒子ビーム描画装置において、描画フィー
    ルドの一方の端部に直線状の境界部を配置し、単位サイ
    ズに成形した単位矩形ビームを該直線状の境界部を横切
    って第1回目の走査を行い、境界部によって影響された
    ビームを検出し、その検出信号を微分した後その信号を
    走査位置に応じてメモリーに記憶し、次に該境界部を描
    画フィールド分機械的に移動させ、その移動後におい
    て、該境界部で第2回目の走査を行い、境界部によって
    影響されたビームを検出し、その検出信号を微分した後
    第2回目の走査に応じてメモリーに記憶すると共に、第
    1回目と第2回目の走査に基づく微分信号のメモリーへ
    の記憶の際、それぞれの信号を単位矩形ビームの単位サ
    イズ分ずらして記憶させ、メモリー内に記憶された2種
    の信号の重ね合わせ信号に基づいて、位置決め偏向器の
    調整を行うようにした荷電粒子ビーム描画装置における
    矩形ビームの位置決め調整方法。
  3. 【請求項3】 第1回目と第2回目の矩形ビームの走査
    を行い、それぞれの走査の開始点を単位矩形ビームの単
    位サイズ分ずらして行うようにした請求項1又は2記載
    の調整方法。
  4. 【請求項4】 第1回目と第2回目の矩形ビームの走査
    を行い、第2回目の矩形ビームの走査を第1回目の矩形
    ビームの走査と同じ始点から開始し、第2回目の矩形ビ
    ームの走査に基づく微分信号のメモリー内への記憶の
    際、単位矩形ビームのサイズ分ずらして記憶させるよう
    にした請求項1又は2記載の調整方法。
  5. 【請求項5】 実質的に1回の矩形ビームの矩形ビーム
    の走査に基づく微分信号をメモリーに書き込むと共に、
    この第1回目の走査に基づく微分信号を単位サイズ分ず
    らしてメモリー内に重複して書き込み、第2回目の矩形
    ビームの走査を行わないようにした請求項1記載の調整
    方法。
JP6016192A 1994-02-10 1994-02-10 荷電粒子ビーム描画装置における矩形ビームのサイズ及び位置決め調整方法 Expired - Fee Related JP3065472B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6016192A JP3065472B2 (ja) 1994-02-10 1994-02-10 荷電粒子ビーム描画装置における矩形ビームのサイズ及び位置決め調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6016192A JP3065472B2 (ja) 1994-02-10 1994-02-10 荷電粒子ビーム描画装置における矩形ビームのサイズ及び位置決め調整方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07226361A true JPH07226361A (ja) 1995-08-22
JP3065472B2 JP3065472B2 (ja) 2000-07-17

Family

ID=11909659

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6016192A Expired - Fee Related JP3065472B2 (ja) 1994-02-10 1994-02-10 荷電粒子ビーム描画装置における矩形ビームのサイズ及び位置決め調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3065472B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5830612A (en) * 1996-01-24 1998-11-03 Fujitsu Limited Method of detecting a deficiency in a charged-particle-beam exposure mask
JP2001223152A (ja) * 2000-02-09 2001-08-17 Fujitsu Ltd 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビームサイズの調整方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101892353B1 (ko) * 2016-09-21 2018-08-28 주식회사 영진전기 전자파 차폐용 실드의 제조방법

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5830612A (en) * 1996-01-24 1998-11-03 Fujitsu Limited Method of detecting a deficiency in a charged-particle-beam exposure mask
US6137111A (en) * 1996-01-24 2000-10-24 Fujitsu Limited Charged particle-beam exposure device and charged-particle-beam exposure method
US6222195B1 (en) 1996-01-24 2001-04-24 Fujitsu Limited Charged-particle-beam exposure device and charged-particle-beam exposure method
JP2001223152A (ja) * 2000-02-09 2001-08-17 Fujitsu Ltd 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビームサイズの調整方法
JP4578606B2 (ja) * 2000-02-09 2010-11-10 富士通セミコンダクター株式会社 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビームサイズの調整方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3065472B2 (ja) 2000-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7714289B2 (en) Charged particle beam apparatus
CA1103813A (en) Apparatus for electron beam lithography
JP4907092B2 (ja) 電子ビーム描画装置および電子ビーム描画方法
JPH0513037A (ja) 荷電粒子ビーム装置及びその制御方法
US5468969A (en) Method and apparatus for electron beam lithography
JP2548834B2 (ja) 電子ビーム寸法測定装置
US5117111A (en) Electron beam measuring apparatus
JP3065472B2 (ja) 荷電粒子ビーム描画装置における矩形ビームのサイズ及び位置決め調整方法
JPH0353439A (ja) 電子光学鏡筒
GB1597203A (en) Position setting systems using a scanning beam
JPH08227840A (ja) 荷電粒子線描画装置における調整方法および描画方法
JPH11271499A (ja) 可変面積型電子ビーム描画装置におけるビームの測定方法
JP3415309B2 (ja) 成形偏向器のオフセット調整方法及びこれを適用した荷電ビーム描画装置
JP2828320B2 (ja) 電子ビーム測長方法
JPH034884Y2 (ja)
JPH04116915A (ja) 描画ビーム径調整方法
JPH063725B2 (ja) ストロボ電子ビ−ム装置における電子ビ−ムの位置決め方法
JPH07286842A (ja) 寸法検査方法及びその装置
JPH0997584A (ja) 電子線回折装置
JP2582152B2 (ja) 偏向系描画フィールドの歪補正方法
JPH07272994A (ja) 荷電粒子ビーム描画装置における信号検出方法
JPH03272129A (ja) 荷電粒子ビーム径測定方法
JP2003297724A (ja) 可変面積型荷電粒子ビーム描画装置におけるパターン描画状態測定方法
JPH03278515A (ja) 重ね合わせ描画における重ね合わせ精度の測定方法
JPH04339577A (ja) ビーム収束位置計測装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000418

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080512

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees